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第4期群馬県教育振興基本計画策定懇談会(第2回)会議結果

更新日:2023年7月19日 印刷ページ表示

1 期日

 令和5年6月9日(金曜日)午後7時から午後9時

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室(対面・オンライン併用)

3 出席者

  1. 委員(9名中8名出席)
    たかまつなな委員、溝口史剛委員、茂木三枝委員、青木美穂子委員、
    大森昭生委員、藤澤都茂子委員、二渡諭司委員、吉田悟委員
  2. 事務局(職員24名出席)

4 協議事項

(1)開会

 開会

(2)あいさつ

 平田郁美教育長によるあいさつ

(3) 議事

ア 第4期群馬県教育振興基本計画(教育ビジョン)の全体構成について
 配付資料により事務局が説明した。
イ 群馬県教育ビジョンの全体イメージについて
 配布資料により事務局が説明し、意見交換を行った。
ウ 群馬県教育ビジョンの「最上位目標」・「共通する理念」・「共通する基盤」について
 配布資料により事務局が説明の上、意見交換を行った。​

(4) その他

ア 「今後5年間の政策目標」に関する御意見について
 配布資料と作業内容について事務局が説明
イ 第3回 外部ヒアリングについて
 事務局から現時点の実施案等について説明を行った。
ウ 今後の予定等について
 事務局から事務連絡を行った。​

5 委員の主な意見

​ 1 全体イメージ図(資料2 (1)~(4))について

(1)資料全体のコンセプトや要素、それらの配置など

 (A委員)

  • 教育行政全体が対象となると、一つの図にするのは大変だと思う。今後大事にしていくべきキーワードは、イメージ図にちりばめられている。
  • 基本的には、「ウェルビーイング」とか自分自身の「コンピテンシー」というのは、「思春期の課題」。「思春期の人たちが社会の一員になっていくため」には非常に重要なことで、そこを中心に1枚のポンチ絵として描くのであれば、こういう形になるのだとは思う。
  • ただ、教育の現場に現れる段階で、基盤自体がまったくできていないような子どものスタートラインを教育として補強する、つまり「この絵」にたどり着く前の基盤の部分の絵がこの前に一枚ほしいな、と思った。

(B委員)

  • 絵の中でそれぞれが分かれているよりは、全部が「子どもたちのウェルビーイング」を支えているのだけれど、「それぞれがウェルビーイング」ではないと実現できない、みたいなものがわかるとよい。
  • 学校とか、保護者とかだけではなくて、全体で、それぞれもウェルビーイングになる、というようなことが入るといいかなと思う。

(C委員)

  • 困難なときに「繋がり」が大きな助けになる、というときに、これまでは「子どもを中心」にして理解していく図が多かった。最近は、「輪」の中心に子どもを置くのではなく、「輪」の「一環に子どもが入っている」状態で示す図が出てきている。
  • 子どもが「繋がりを感じられること」は、支援の大きなポイントであり、子どもが「繋がりを感じるのはどういうときか」は、「対等に扱われたとき」、「対等な人と人との関係を感じたとき」と言われている。
  • この図は、まだまだこれまでのように「輪」の中心に子どもがいて、みんなが「何かをしてあげるぞ」ということをイメージさせるような感じがする。
  • 今、子ども自身が持っている「強み」に着目していくということが、言われていると思う。
  • 主体的に子ども自身が今すでに持っているものをどう使うかを表現できたらいい。

(D委員)

  • 全体像を示すのに、情報量がかなり多くなっているのは事実。
  • 実際の学習者も本計画を見るけれども、多くの場合は、学校の先生たちであり、できれば保護者が見るということを考えると、やっぱり「全体像の説明の文章」があった方がよいのではないか、という気がする。

(2)ウェルビーイングと意識の転換について

(E委員)

  • 「ウェルビーイング」は、「社会の幸福のところまで実現することを願う」だと思う。その要素が、一応記載はしているが、どちらかというと「自分自身の」方が、印象として大きく感じる。
  • 「ウェルビーイング」というと、「幸福度を上げること」というのは、何となく知られていると思う。その「幸福」が、「自分の幸福」だけではなく、「社会の」というところが大事だと思う。
  • 「一人一人の幸福」の「積み重ねの上に社会の幸福」も当然あると思うが、「一人一人が社会の幸福も願って行動する」というメッセージも大事だと思うので、そういう要素もあるとよい。
  • 今年は「こども基本法」も施行されて、「子どもの意見表明」とか、子どもがしっかり「権利主体としてある」というところも大事だと思う。
  • 「守られるべき存在としてのウェルビーイング」よりも「自分が自発的に社会を変えられる」というところが重要。

(D委員)

・子どもを「教わる側」、「育てられる側」に置くのではなくて、まさに「自らが社会に影響を与える存在であるということ」を子ども自身も、周りの大人も理解して、そういう対象として子どもとつき合っていく、というように意識転換を図るとなると、もしかするとそれぞれのウェルビーイングというよりは、ベースとして前面に押し出してもいいのかもしれない。今回のビジョンのポイントかもしれない。

(F委員)

・学びの姿として、特に学校においては、“「教える」から「学ぶ」へ“というのが、一番の改革というふうに思う。「TeachからLearn」でもいいけれど、それがはっきり分かるような、「学びの転換」のイメージが現れるといいと思う。

(3)「誰1人取り残さない」という表現について

(A委員)

  • 「誰1人取り残さない共生社会」という表現について、いろいろな問題を抱えた子どもを支える仕事をしている立場からは、「取り残さない」のか、「取り残らない」なのか、「残さない」人は誰なのか、ということも含めて、どの文言がいいのか、ディスカッションしてほしい。
  • また、デジタルの使い方については、デジタルをうまく使えるという概念だけでなく、デジタルリスクも含めて文言を入れたい。

(C委員)

  • ウェルビーイングの捉え方や、そこへの向かい方は人それぞれだと言われている中で、「取り残さない」と言われた途端に、「スタンダード」がすごく見えてしまう。
  • 「社会」を考えたときに、「誰1人取り残さない」は、本当に生活の中で必要な言葉だと思う。そこにはサービス等がついてくるので。しかし、「教育」はサービスではない。
  • 「支援を受ける」、「助けを求める」ということが、マイナスだ、と子ども自身が感じてしまうと、対話そのものが成り立たなくなってしまうのではないか。
  • ウェルビーイングを考えていくとき、大切なこととして対話や「場」づくりの話も出てくると思ったときに、違う言葉であるとよい。
  • 子どもは偏見などに敏感。ヤングケアラーの問題などにも繋がる。「助けて」と言えない状況を作り出してしまう。
  • 「取り残されないために、僕は何かをしてもらわなくちゃいけない存在なの?」、「取り残されている存在なの?」というところまで膨らんでしまう、強さのある言葉なのだと思う。

(D委員)

  • 「取り残さない」という言葉はSDGsから来ている。英語では「No one will be left behind」。
  • 日本語で「取り残さない」というと、「救ってあげる」という感じがあるのは、確かですね。

(4)最上位目標、共通の理念(中位目標)、共通の基盤について

(D委員)

  • サブタイトルにウェルビーイングが入ってもいいのかな、と思う。例えば「みんながウェルビーイングな共生社会」のような形はどうか。
  • この「最上位目標(案)」は、サブタイトルも「~社会」、さらに「~社会のウェルビーイング向上」となっていて、何となく「まちづくり」キーワードに近い。
  • 「教育」が、この「社会に対して何をやるか」ということを最後に表現した方がいい。
  • 国の計画をまねる訳ではないが、「~の人材育成」とか「~のための教育の推進」のような表現の方がいい。

(G委員)

  • 「目標」なので、やっぱり「最後に目指す姿」が出てくるといい。
  • 「教わるから学ぶへ」というのは、「手段」。そこにどんな人物・人材を群馬県として、教育の中で育てていきたいのか、というのが出てくるといい。そうすると、この「ウェルビーイング」という言葉は外せないのかな、と自分は思っている。

(D委員)

  • サブタイトルの「持続的に発展する社会」と「誰1人取り残さない」は、なくていいかもしれない。
  • 「群馬県はこういう教育をやるんだ」というメッセージがあり、その下に理念があり、そのための基盤として、こういうものがあります、と。
  • 「最上位」に「子ども自身」と書いてしまうと、子ども中心になりすぎるな、という印象。社会教育が特にこれからは大事になってくる。子どもは大事だが、「教育の計画には子どものことだけが書かれている」と県民が思わないようにはしたい。
  • 「多忙化解消」と「DX」と「設備」と「組織」は、まさに基盤。財政の問題と直結している。意識の問題だけではないという点で、まさに「基盤」。
  • 子どもを主語としつつ、地域とも協働した学びを作り上げつつ、誰1人取り残されないように、いろいろな多様性に配慮した教育をやりましょう、あとイノベーションもやりましょう、というこの四つは、教育の在り方みたいなもの。

(G委員)

  • 多分、「中位目標」は、「学習者がこうなって欲しい」ということを表現できるとよいと思う。その下は、そうなるために、どう「環境」や「手段」を整えていくか、ということ。
  • なので、「子どもを主語にした学び」は、「子どもたちが自ら主体的に学べるようになる」とすれば、上の「目標」に入るし、「教師がそういう授業を仕組んでいく」とすれば、下に入る、というふうに思う。

(D委員)

  • そういう学習者の在り方で教育がなされていくと、「最上位目標」にあるような理想の形の担い手になる、あるいは、そういう社会が自ずとできていくという建て付けでしょうか。
  • そして、そういう学び方や学びをしていくために、基盤をしっかりと整えますというのが一番下にくるということでしょうか。

(E委員)

  • 「最上位目標」は、「どういう社会になってほしいか」よりは、「どういう人になってほしいか」も含めてあるといい。
  • 教育の全体目標で、「群馬県としては、こういう人が育ってほしいんだな」というのが、わかるといいのではないか。
  • 先ほども「ウェルビーイング」の図で、皆さん共通して、教育長もおっしゃられたが、子どもを「守るべき存在」ではなくて、「1人の主体として見る」というような議論があった。今までの流れとは大きく違う要素だと思うので、「子どもを権利主体としてしっかり見る」というような言葉もあっていい。

(D委員)

  • 「エージェンシー」の説明で書かれていることを短く記載してもらうとよい。
  • 「自分の意思で」、「社会に対してポジティブな」、「自分と他者を尊重して」など、我々が目指したいキーワードが、「エージェンシー」の説明の中にちりばめられている。

(H委員)

  • 「ウェルビーイング」というキーワードについて、3月までは自分の中でもよく理解していない部分があった。
  • 教育事務所で広がると、教員にも広がっていく、というようなこともあり、キーワードは、使っていくことがとても大事だということを実感した。
  • 基本計画もみんなで考えて作っていくことで、キーワードが広がっていくのだな、ということを自分自身で実感できるので、すごいな、と思う。

(5)「多忙化解消」と「働き方改革」について

(G委員)

  • あと、「多忙化解消」でいいのか、「働き方改革」なのか、その辺が悩むところ。
  • もうすでに「働き方改革」が進んできているところは、「働き方向上」ではないかと思うぐらい、進めてもいいと思う。
  • ただ、まだまだ道半ばなので、県でもずっと「多忙化解消」という言葉を使っているので、残してもいいのかとも思うが、やはりそのための「働き方改革」なんだろうと思う。
  • 「働き方改革」を進めていく流れが明確であれば、言葉はどちらでもいいとは思うが、何となく「多忙化解消」というのは、マイナスのイメージがある。

(D委員)

  • 本当は、それこそ「職員室の」というか、「教育の」というか、「ウェルビーイング」の問題。多忙でもウェルビーイングな人もいる。それでいいのか、という問題は置いておいて、「誰もがこの職員室で働きたい」と思う職員室になっていればいい。
  • 仕事量の問題は、そうなるためには仕事量を減らさなければいけないというなら減らしましょうという話でしかない。
  • 私も本当は「働き方改革」の方が、少し前向き感があると感じている。「多忙化解消」だと、単に「仕事量を減らしましょう」だけの議論になりかねない。
  • 「多忙化解消」は、「トランスフォーメーションすることによる何か」のようなものが含まれづらい表現だという感じはあるが、しかし、先生の気持ちを考えると、とにかく多忙化を解消したい、というのもよく分かる。

(G委員)

  • 突き詰めて考えていくと、定時で帰る教員は多忙化解消されていて優秀な教員なのかというと、決してそうではない。時間を忘れるぐらい子どもたちのことを考えて没頭している方が、充実感があると思う。
  • さきほどの「多忙感」もまさに同じで、自分から喜んで子どもたちのために準備をしている瞬間というのは、本当に充実して時間を忘れるぐらい。しかし、それが、他の業務をこなさなくてはならなくて時間が遅くなっているというのは、やはり違うと思う。
  • ただ単純に定時に帰れればいい、ということではないと思う。
  • 自分としては、「働き方改革」の言葉の方が、少し前向きととらえている。

(D委員)

  • デジタルが入ったことで、「働き方改革」の問題が、正直、複雑になった感じがある。
  • 政府の上層部に「デジタル化すれば暇になるだろう」といったような発想がある一方で、現場の先生は、トランスフォーメーションと言って、また忙しくするのか、と思っている。
  • そこが複雑に絡み合っているが、多分、そこをどこかでやらないと、いつまでたっても結局変わらない。というか、人を増やす以外にはないのだけれど、多分、この発想だと、人を増やしても増やしても仕事は減らないだろう。

6 結び

 委員の意見等を踏まえ、事務局が第4期計画の素案を作成する。次回は事務局の作成した案について協議する。

7 当日の配布資料

次第 (PDF:454KB)

委員名簿 (PDF:92KB) (PDF:93KB)

資料1_全体構成 (PDF:474KB)

資料2_教育ビジョン全体イメージ (PDF:1.25MB)

資料3_「共通する理念」・「共通する基盤」検討 (PDF:566KB)

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