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令和7年11月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2026年1月30日 印刷ページ表示

1 期日

 令和7年11月17日(月曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 平田郁美教育長、日置英彰教育長職務代理者、小島秀薫委員、中澤由梨委員、宮坂あつこ委員、都丸千寿子委員

4 事務局出席者

 高橋正也教育次長、古市功教育次長(指導担当)、西村琢巳総合教育センター所長、小林謙五総務課長、角田毅弘管理課長、酒井隆福利課長、角田義行学校人事課長、佐野美幸義務教育課長、高橋章高校教育課長、池田克弘特別支援教育課長、都丸要生涯学習課長、山田知利健康体育課長、鈴木智行総務課学びのイノベーション戦略室長、箱田陽子生涯学習課社会教育主監、高井俊一総務課次長、代田英敏総務課補佐(行政係長)、高田和樹総務課主幹

5 開会

 午後1時00分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。

 傍聴人は1名、取材者は3名であることを報告。

6 会議録署名人の指名

 平田教育長が今回の会議の会議録署名人に日置委員を指名。

7 議案審議等の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、平田教育長から、第50号議案から第52号議案は議会に提出する案件であるため、第53号議案は附属機関の委員の任免等に関する案件であるため、第54号議案は教育委員会の表彰に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

8 教育委員会の行事日程

 教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

9 教育長事務報告

(平田教育長)

 私から一言申し上げる。

 11月に入り、朝晩の冷え込みが一段と強まってきている。県内でもインフルエンザ等の流行により、学級閉鎖となる学校が見られるようになってきた。児童生徒には、手洗いや咳エチケットなどの感染予防を徹底するよう注意喚起していきたい。

 次に、教育委員の皆様と一緒に行った学校訪問について報告する。

 11月12日、玉村町立上陽小学校と群馬県立太田フレックス高校の2校を訪問した。上陽小学校では、授業や支援学級の様子を見学したほか、教室にいることが少しつらいと感じる、または感じた時の子どもたちの居場所となる「YUMEルーム」を拝見した。子どもたちが互いに自然な関係を築きながら、授業はもちろん、学校生活のさまざまな場面で居場所を持ち、その時々の状況に応じて自分の居場所を持っている姿を見ることができた。また、子どもたちが学びを選択しながら、自分たちの学びをつくっている点にも感銘を受けた。それぞれの場面で、それぞれのエージェンシーを発揮し、主体的に取り組む様子は大変頼もしく、うれしく感じた。委員の皆様からも、後ほどご意見をいただきたい。

 次に、群馬県立太田フレックス高校では、演劇などの授業を拝見し、生徒との意見交換を行った。演劇の授業が子どもの発達に非常に大切だという話は聞いていたが、実際に拝見して本当に素晴らしいと実感した。また、生徒たちからは、太田フレックス高校での学びをもとに、それぞれの夢の実現に向けて力強く歩んでいる様子を聞くことができた。生徒や先生方の今後の活躍がとても楽しみである。

 委員の皆様からも、後ほどご意見をいただきたい。

 続いて、前回の定例会以降の主な出席行事について報告する。まず、「県立高校のあり方検討」について、教育委員会が一方的に決めるのではなく、地域にとってどのような高校が必要か、子どもたちにとってどのように大切かを、地域の皆様とゼロベースで話し合うため、地区ごとの情報交換会を8地区、計10回開催する予定である。現在7回を終え、残り3回となっている。県立高校59校は一つひとつが大切な学校であり、先生や生徒が一生懸命頑張っている。今後も県教育委員会として彼らの成長を支えていくとともに、5年、10年、15年先の未来に向けて、地域とともに必要な高校のあり方を検討していきたい。また今後も報告させていただく。

 次に、義務教育関係では、10月24日に「学校給食ぐんまの日」絵画コンクール表彰式で、入賞した児童生徒に表彰状を渡した。応募作品はいずれも給食の楽しさや、給食に関わる方々、食材への感謝の気持ちが生き生きと表現された素敵な作品ばかりだった。

 また、県中学校駅伝大会では、男子の前橋市立木瀬中学校が県記録を大幅に更新し、関東・全国大会での活躍が期待される。女子は前橋市立荒砥中学校が3年連続3回目の優勝を遂げた。

 県立高校関係では、11月5日に沼田高校の創立記念式典に日置委員とともに出席した。生徒たちが高校を大切にし、のびのびと先生とともに新しい高校をつくっている様子を拝見できてうれしかった。協力いただいた皆様、地域の皆様に感謝する。

 11月7日には、「みらい育成アワード2025」で群馬県立伊勢崎高校が東日本第1グランプリを受賞した。「みらい育成アワード」は、三菱みらい育成財団が優れた活動に対して、サポートを行ってくれるものである。

 そのグランプリを受賞した報告に、県立伊勢崎高校の3名の生徒と校長先生、担当の先生が報告に来てくださった。

 今回、伊勢崎高校は、「itanQ」をテーマに優れた探究活動を行っており、生徒たちが自分の言葉で、それぞれの探求活動を通して自分がどんな風に成長したかを語ってくれた。

 生徒の皆さんの努力と先生方の熱意が実を結んだ、素晴らしい成果であり、大変うれしく思っている。

 さらに、県立吾妻中央高校の生徒が飼育した乳牛が10月25、26日、北海道安平町で行われた第16回全日本ホルスタイン共進会で高校部門のハイスクール・デイリー・グランプリにおいて、最高位を獲得した。全国の高校19校中での最高位となった。吾妻中央高校は美野原農場において、畜産に関する専門的な学びを実践するとともに、部活動の動物化学研究部では、牛の飼養管理を行いながら、大会に向けた牛の手入れ、美しい引き手などの技術を日々高めた成果である。農政部や地域の協力により実現した快挙であり、心から感謝している。吾妻中央高校は、先日の水大賞に続いての快挙である。

 運動部関係では、春高バレー県予選で男子は高崎高校、女子は高崎女子高校が優勝し、全国大会に出場する。また、バスケットボールのウインターカップ県予選では女子の高崎商業高校が優勝し、全国大会に出場する。高校サッカー選手権県予選では、前橋商業高校が決勝で前橋育英に惜しくも敗れたが、準優勝という素晴らしい結果を残した。

 このように、小中高の子どもたちが活躍しており、非常にうれしく思う。支えてくれている先生方や地域の皆様に心から感謝する。

 今日は子どもたちの活躍をぜひ紹介したく、長くなってしまったことをお詫びする。

 私からは以上である。

 それでは、各教育委員から意見や報告をお願いする。

(日置委員)

 私は10月22日に、県立文書館を訪問した。文書館は歴史的価値のある古文書や行政資料を整理・保存している施設である。私自身初めて訪れたが、非常に素晴らしい場所だと感じたので紹介したい。

 1階はテーマ展示となっており、訪問時には「江戸から上州までのつながり」を示す展示があり、中山道ガイドブックなども並んでいた。また、現在放送中の大河ドラマに関連する資料も収蔵されており、非常に興味深かった。

 2階は閲覧室である。そこで石山本願寺に関する信長の御朱印状の本物を見せていただいた。図書館と異なり、文書館では実際に触れることができるため、当時の紙の質感を感じることができ、感動した。収蔵庫も見学したが、温度や湿度を厳しく管理していた。今年3月にカビ防止用の燻蒸剤が環境への影響から販売停止となり、代替策に苦労しているという話も伺った。

 非常に興味深く、その後に個人的にも訪問した。教育的にも非常に価値があり、総合的な探究の時間などで地元資料を活用できると強く感じた。

 次に、11月5日には沼田高校の創立記念式典に参加した。山本知事が式典前に校内視察をされるとのことで、私も同行した。知事と生徒が探究活動について懇談する場面もあり、地元の祭りを盛り上げる方法や女子サッカーの普及策など、生徒が知事に熱く語っている姿が印象的だった。新沼田高校では制服や校則についても生徒が主体的に議論し、自分たちの未来を切り開こうとしている姿勢が根付いていると強く感じた。

 式典は沼田高校のシンボルである五常の鐘の音で厳かに始まり、感動的だった。全日制の生徒会長・副会長、定時制の会長は、100年以上続く学校の伝統を受け継ぎながら未来に発展させる決意を述べた。式典後には石川県立輪島高校の平野先生による記念講演があり、令和6年能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島高校が中心的な避難所となり、校長先生が自宅を失いながらも泊まり込んで対応に尽力した話を伺った。生徒たちは、復興計画をそのまま受け入れるのではなく、自分たちの町なのだから自分たちで作り上げようと、これを総合的な探究の時間で展開している。具体的には、「まちづくりプロジェクト」として様々な計画を実行するため、町の人を元気づけるためにクラウドファンディングで資金を集めて復興花火を打ち上げたり、朝市を復興するための取り組みに関わるなど、主体的な取り組みを行っている話をされていた。沼田高校の教育目標も、「新たな時代を切り開くための力の育成」となっており、生徒もこの話を聞き実りのある講演だったのではないかとい感じた。

 11月12日には教育委員の皆さんと学校訪問を行い、インクルーシブ教育のモデル校である玉村町立上陽小学校を視察した。通常学級、特別支援学級、校内支援教室、YUMEルームなどを視察し、いろいろなレベル(段差)を低くする工夫がされており、子どもたちがそれぞれのクラスを自由に行き来できるようになっていた。自分が一番良いコンディションでいられるようなクラスや授業のデザインがされていた。算数の授業では、地べたに座るスタイルやパーテーションで区切った机など、開放的な環境が整えられており、特別支援学級の児童も途中から入室しても違和感なく参加できるよう配慮されていた。授業の後半は見学できなかったが、自由進度学習で、児童が自分の学びを選択し、目標を決めて取り組む設計になっていた。子どもは誰もが多様であるという前提に立ち、同じ空間で個々の目標に向かって学ぶという、多様性の包摂を目指した学校づくり、授業づくりでインクルーシブ教育のモデルのような取り組みが実践されていた。

 次に、県立太田フレックス高校を視察した。ここは主体的な自己表現を重視し、演劇など多様な科目がある。演劇の授業では、プロの演出家を講師に迎え、プレイバックシアターを取り入れた授業を見学した。50分間で脚本作成から演技まで行う内容で、生徒たちは真剣に取り組んでいた。中学校で不登校を経験した生徒も多いと聞いていたが、傍観者がおらず全員が積極的に真剣に参加しており、環境によって人は成長するのだと実感した。

 その後、生徒6名と懇談した。生徒会や体育祭実行委員、探究サミットなどに参加した経験を語り、太田フレックス高校で中学校時代にはなかった自己表現の場を得て大きく成長したと話していた。中学校で不登校だったが、ここで学校生活を楽しめるようになったという生徒もいた。太田フレックス高校には、不登校の課題解決のヒントがあると感じた。

(小島委員)

 私も沼田高校の部分を除き、日置委員と一緒に行動したので、ほぼ同じ内容になるが報告する。まず、文書館は非常に印象に残った。あれだけの財産、県が持つ貴重な資料を保存している施設であり、図書館と並んで人を集める場として抜群の価値があると感じた。図書館と連携し、公開やイベントを組み合わせることで、まちづくりにも大きく貢献できると強く思った。

 次に学校訪問の上陽小学校では、最初にYUMEルームを案内された。以前、石川県立図書館を視察した時、そこには「スヌーズレン」という障害者向けの部屋があった。敷物や光の演出、発達障害に関する本が揃っていて非常に充実していた。今回、上陽小学校のYUMEルームを見て、考え方が非常に似ていると感じた。お金をかけずに工夫し、インクルーシブ教育を実現している点は、先進的で印象深かった。

 太田フレックス高校については、企業の視点から見ても、非常に魅力的な人材を育てていると感じた。中学校でうまくいかなかった経験を持つ生徒が、ここで自己表現の場を得て成長している。社会に出ても順風満帆な人生はあり得ず、必ず困難に直面するときがある。その際、立ち直り、新しい一歩を踏み出す経験があることは重要である。また、生徒たちは他人の意見に流されず、自分の考えを組み立てており、企業の採用担当者ならぜひ採用したいと思うような人材ばかりだった。太田フレックス高校の教育は、その力を育んでおり、非常に良い教育をしていると強く思った。

 さらに、昨日は高崎高等特別支援学校を訪問した。昨年も訪問することを考えていたが都合がつかず、今年ようやく訪問できた。3日間にわたって開催されるイベントの最終日に参加した。午前中は展示販売会があり、予想以上に盛況で、100人以上が買い物をしていたことに驚いた。

 午後はミュージカルの発表を見学した。事前に就労支援事業所の方から話を伺ったところ、音楽の先生が始めた取り組みで、毎年「ライオンキング」を上演しているとのことだった。舞台や小道具の準備、配役の決定など、1年間を通じてみんなで協力しながら進める過程や積み重ねに大きな価値があると感じた。発表は体育館で行われ、約200人が観覧していた。特別支援学校だけでなく、他の学校でも年間を通じて一つのイベントに向けて協力する仕組みは、教育的に非常に価値があると感じた。

(中澤委員)

 私も日程的にご一緒したものがあり、内容が重なる部分もあるが、報告する。

 3点ある。1つ目は、10月23日に台湾の訪日教育旅行促進事業の教育関係者による地方視察の一環として行われた懇親会に参加した。この地方視察とは、台湾の中高一貫校の校長先生方が日本を訪れ、栃木や群馬など北関東の学校や地域を視察するというものであり、懇親会は群馬県の高校との交流を深めることを目的としたものであった。懇親会には県立高校や私立高校の先生方も参加し、教育旅行の促進について意見交換を行った。すでに交流が進んでいる学校もあれば、これから取り組もうとしている学校もあり、意見交換や親交を深めていた。自分も国際交流の重要性は十分感じており、これから深めていきたい分野だと感じている。ある県立実業高校の工業科の先生は、中国語を独学し、中国語でスピーチをされていた。その先生との会話で、進学校では国際交流が盛んだが、実業系の学校では取り組みが難しい現状があると伺った。一方で、農業や工業などの分野で国際交流を進めることは非常に意義があると感じた。普段は引っ込み思案で英語を話すことに抵抗がある生徒であっても、農業や工業などの共同作業を通じた交流なら取り組みやすいのではないかという意見もあった。様々な角度からの国際交流の必要性を強く感じており、今後も応援していきたい。

 2つ目は、10月30日に西邑高校の創立50周年記念式典に参加した。西邑高校は普通科に加え、スポーツ科や芸術科を併設する特色ある学校である。当日は吹奏楽や合唱の演奏があり、式典後には群馬クレインサンダーズを運営するプロバスケットボールコミッション社長・阿久澤毅氏による「挑戦が道を作る」というタイトルの講演が行われた。人生は挑戦が大切だという内容の講演だったが、講演の最後にジャンケン大会があり、クレインサンダーズのユニフォームをかけて生徒たちが熱戦を繰り広げた。壇上で本気の勝負をする姿や歓声を上げる様子から、挑戦することの大切さを体感できる場となっていた。

 3つ目は、上陽小学校と太田フレックス高校の学校訪問である。上陽小学校はインクルーシブ教育の先進的な取り組みで知られており、以前から訪問を楽しみにしていた。訪問を通じて、自分が固定観念に縛られていることに気づかされた。「こうあるべき」という考え方を問い直し、自分や環境に問いを持つことの重要性を感じた。増田校長が自由進度学習のテーマでは「子どもが自分で進む方向を理解し、何をすべきかを選んでいくことが大切だ」と話していた。これは特別支援教育だけでなく、すべての子どもに共通する課題であり、大人にも当てはまることである。自分がやるべきことが分からなくては行動を選ぶことができない。生徒が自分でやるべき行動を選べるように情報を提示したり環境を整えたりすることが大事だと感じた。

 太田フレックス高校では、質の高い教育、懐の深い教育を感じた。生徒が自分の価値観や視点を広げることの大切さを学んでおり、非常に印象的だった。

(宮坂委員)

 私も皆さんと同様のスケジュールで、文書館の訪問と先日の学校訪問について報告する。

 まず、文書館について。貴重な資料に触ることができるという体験は非常に感激した。見るだけでなく、実際に触ることができるという点は他にない魅力だと感じた。こうした価値をもっと広めていきたいと思う。

 次に学校訪問については、上陽小学校と太田フレックス高校を訪問した。上陽小学校では、インクルーシブ教育に強い関心を持っていたので、非常に楽しみにしていた。学校として「多様性を受け入れる」、「寛容な心を育む」ことを大切にしており、その理念が環境設定や授業に反映されていた。障害の有無だけでなく、外国籍の児童など、さまざまな個性を受け入れる姿勢が印象的だった。

 特に、特別支援学校との交流で、プロの芸術家を招いた授業を行っていること、さらに児童が自ら考え、特別支援学校に出向き、授業の進め方やコミュニケーション方法を打ち合わせしていることに感銘を受けた。これはまさにエージェンシーの育成であり、主体性を育む素晴らしい取り組みだと感じた。

 太田フレックス高校では、「表現や可能性をつぶさない」、環境づくりが徹底されていた。生徒たちは自分の個性を生かし、学校生活を楽しんでいる様子が印象的だった。外国籍の生徒も「学校が楽しい」と話しており、国籍を超えた交流が自然に行われていることも素晴らしい。校長先生が胸を熱くして「うちの生徒は本当にすごい」と語る姿からも、信頼されていることが伝わってきた。信じてくれる先生の存在は、生徒にとって非常に大切だと改めて感じた。また、学校にいながら海外の人と話せる、国籍を超えた交流が出来るということも、生徒自身が良いところとして挙げており、他の学校にはなかなかないところだと感じた。

 こうした教育がさらに広がっていくことを期待している。

(都丸委員)

 私も皆さんと同様に、文書館の訪問と学校訪問に参加したので報告する。

 まず、文書館について、知らなかったことばかりであった。検索すれば貴重な資料が見つかり、依頼すれば出していただけること、さらにその場で写真撮影もできることに感動した。設備も人も資料も非常に充実しており、これを広くアピールしないのはもったいないと強く感じた。

 次に学校訪問について。上陽小学校で校長先生が話された「多様な教師が多様な子どもを育てる」という言葉が印象に残っている。統計的に、今や6割の子どもが行動面、学習面、言語面などで多様な個性を持っている。35人学級なら20人以上がそうした状況にある。つまり、学校教育は多様性への対応を前提に進める必要がある。上陽小学校では、一人ひとりを生かし、主体的に学べる環境づくりを実践しており、こうした取り組みが広がることを願っている。

 太田フレックス高校では、6人の生徒との懇談で、外国籍の生徒が語った体験が心に残った。小学校時代、日本語は理解できても、周囲から「違う目」で見られ、特別扱いされることが悲しかったという。その結果、学校に行くのが苦痛になったという話だった。これは、受け入れる側の無意識の偏見や過剰な配慮が、相手にとって不要なおせっかいになる場合があることを感じた。国際化や多様性を考える際、どう接することが本当に一人ひとりを大切にすることなのか、深く考えさせられた。

 太田フレックス高校では、先生方が一人ひとりを認める姿勢が徹底されており、それが生徒の「学校に来るのが楽しい」という気持ちにつながっている。子どもを認め、大切にすることは、どの学校でもできるはずだと強く感じた。多くの学びを得て帰ってきた。

(平田教育長)

 義務教育関係で一点、報告を落としてしまったので追加する。

 少年の主張全国大会において、群馬県代表として下仁田町立下仁田中学校3年生の岩井ひなたさんが、関東甲信越静ブロック代表として出場し、全国で審査委員特別賞を受賞した。全国大会での受賞は非常に素晴らしい成果であり、誇りに思う。

 続いて、関係所属長から報告をお願いする。

 質問はすべての報告が終了した後、一括して行う。

(1)令和9年度採用群馬県公立学校教員選考試験の実施日について

 学校人事課長、資料1 (PDF:86KB)により報告。

(2)GUNMAグローバル人材育成事業について

 高校教育課長、資料2 (PDF:321KB)により報告。

(3)県立高校の在り方に関する地区別情報交換会の進捗状況について

 高校教育課長、資料3 (PDF:102KB)により報告。

(4)ぐんまインクルーシブフェスタ2025について

 特別支援教育課長、資料4 (PDF:1.84MB)により報告。

(5)第31回群馬県特別支援学校児童生徒作品展「ハートフルアート展」について

 特別支援教育課長、資料5 (PDF:241KB)により報告。

(6)30代40代のミドルリーダー教職員のための相談窓口の開設について

 総合教育センター所長、資料6 (PDF:709KB)により報告。

(7)ICTを推進する先生のためのICT活用研修について

 総合教育センター所長、資料7 (PDF:505KB)により報告。

(8)令和7年度「つなぐん」オンラインサポート「つなサポ」実施報告について

 総合教育センター所長、資料8 (PDF:132KB)により報告。

(平田教育長)

 ただいまの報告について、委員から意見や質問があるか。

(平田教育長)

 先ほど、中澤委員から実業高校の生徒にも留学の機会をという話があったが、資料2「GUNMAグローバル人材育成事業」では、語学力や経済力、学力といった要素よりも、探求したい内容を持ち、それを的確に表現し、計画を立てる力が重視され選考される。

 この事業について何か質問はあるか。

(中澤委員)

 この選考基準は、可能性を広げるものであり、とても良い仕組みだと感じる。語学力や成績は不問で、海外での探究活動について「こういうことをやりたい」という意思が選考のポイントになるのか。選考について、もう少し詳しく教えていただきたい。

(高校教育課長)

 従来であれば、語学力や成績で留学の可否が決まっていた。しかし、今回はそうではなく、自分がやりたいことに意欲を持ち、海外に行ってチャレンジし、群馬に戻ってその成果を発揮してほしいという考えから、語学力や成績は不問とした。

 ただし、この事業は企業からの寄附や国からの補助などを受けて実施しているため、単に「楽しかった」で終わってはいけないということをしっかり伝えたい。選考では、かなり詳細な計画を書いてもらう。例えば、現地で群馬の魅力を伝えるアンバサダー活動を行う、帰国後にエバンジェリストとして普及活動をする等あるので、具体的な取り組みを示す必要がある。

 さらに、自分の力だけではないということ、企業とつながり持ってもらいながら、しっかりと進めていきたい。

(中澤委員)

 多分、どの留学でも何をする場合でも、事前準備が重要だと思う。生徒側も、事前にさまざまな角度から調べ、情報収集した上で、現地でどれだけ多くのことを吸収できるかが鍵になる。そのため、事前の選考でしっかり見てあげることは、準備を手伝う意味でも大切である。枠組みをしっかり作ることは非常に重要であり、これは大きな助けになると思う。ぜひよろしくお願いしたい。

(高校教育課長)

 事前準備の段階で、アドバイザー制度を設けており、県内の大学に協力をいただけるよう声をかけている。計画書を作成する際、いろいろな分野の探求に対応できるよう、さまざまな分野の専門家から助言をいただきながら計画書を作成する形を考えている。

(中澤委員)

 それは、初めて計画書を作成する生徒や、まだ取り組んだことがない生徒も多いと思うので、資料配布の段階からしっかりサポートしていただけると、きっと生徒たちにとって大きな助けになると思う。

 また、先ほど台湾との交流の話をした際に、農業や工業の分野を挙げたが、西邑楽高校のようにスポーツや調理など、さまざまな側面から手を挙げられる制度だと期待している。

 よろしくお願いしたい。

(平田教育長)

 企業側からの視点で、小島委員から何かあるか。

(小島委員)

 基本的には、地元に残ってくれる子どもたちに、さまざまな夢を持ち、それを実現してもらいたいと考えている。そのため、企業に声をかけ、「輝く子どもたちを応援する群馬の100社」という取り組みで、1社あたり100万円の寄附をお願いしている。広く薄く集めることも大切だが、しっかり応援してくれる企業を100社集めることが重要だと思っている。1億円規模でなければ、十分な支援は難しいと考えている。これを集めることができれば、さまざまな良い取り組みが実現できると期待している。

(平田教育長)

 地元には素晴らしい企業がたくさんあるが、生徒や教員、保護者に十分伝わっていないのが現状だ。どんな企業があるのかを知ってもらうことが大切だと思う。例えば、協力いただいた企業や大学の名前を、関連グッズや資料に必ず記載し、「あなたの考えや努力が素晴らしいから採択された、成長できた」ということだけではなく、「たくさんの方の支援のおかげで、この取り組みに採択され、経験できました」という感謝の気持ちを形にしたい。こうした仕組みが、将来、子どもたちが大人になったときに、自分の後輩を支えるきっかけになると考えている。

 縁を大切にし、輝く子ども達を応援する群馬の100社の取り組みを、産官学の連携でお願いしていきたいと考えている。企業には、国の予算だけでは限りがあること、そして10年間は事業を継続したいという思いをお伝えしている。国の支援は3年間のみだが、10年続けなければ次の世代につなげることは難しい。そのため、多大なご協力をお願いしている。

 また、協力いただける大学に限っているが、大学にも大変ご協力いただいている。今後もぜひよろしくお願いしたい。

 他にご質問はあるか。

(日置委員)

 「つなぐん」が成功していることを、とても嬉しく思う。不登校に関する話もあるが、社会に出るときに「勉強したい」という気持ちを持てることが重要だと思う。その意味で、学習アプリが導入されているのは素晴らしい取り組みだと感じる。ここで自信をつけることが、次のステップにつながる大きな一歩になると思う。さらにイベントもあるので、非常に良い仕組みだと思う。

 ただ、現在100名程度のニーズがあると思うが、今の100名規模で需要は満たされているのか、それともすでに限界なのかを知りたい。例えば、これ以上増やしたいが、支援スタッフが不足しているのか、場所がないなどの課題があるのかを教えていただきたい。

(総合教育センター所長)

 100名というのは同時接続の数である。現在、同時接続は50名程度に収まっている。今後はスタッフ、生徒に加え、大学生のボランティアも参加することになるので、50名が上限だと不足する可能性があるが、100名あれば十分対応できる。現状では、今の体制で問題ない。

(日置委員)

 採用試験の日程について、周囲の状況を考慮して調整すると言われていたが、これはなるべく同じ日に実施するという意味での調整だと理解している。茨城など他県では、現在も別日で実施しているのか。

(学校人事課長)

 今のところ東京都、埼玉県、横浜市が公表しており、群馬県を第一希望とする受験者を確保するために同じ日程としている。

(宮坂委員)

 インクルーシブフェスタの資料に「統一ロゴマークの愛称発表」とあるが、これはどのように決められたのか。

(特別支援教育課長)

 ロゴマークについては、これまで「ロゴマーク」という名称で呼ばれているが、現在、特別支援学校の生徒や先生方に対して、愛称を募集している。

 募集は各学校で行っており、生徒全員が応募しているかは把握していないが、応募された愛称を取りまとめ、決定する予定である。

 愛称発表に合わせて、イベントも用意している。

(宮坂委員)

 各学校から応募されるということで、楽しみにしている。

(平田教育長)

 他にご質問やご意見がなければ、教育長事務報告を以上とする。

10 議案審議(非公開)

 ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第50号議案 臨時代理の承認について(令和7年度群馬県一般会計補正予算(教育委員会関係)について)

 総務課長、第50号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第51号議案 臨時代理の承認について(群馬県職員等の旅費に関する条例の一部を改正する条例等について)

 学校人事課長、第51号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第52号議案 臨時代理の承認について(群馬県公立学校職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例について)

 学校人事課長、第52号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第53号議案 群馬県産業教育審議会委員の任命について

 高校教育課長、第53号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

第54号議案 令和7年度優良PTA群馬県教育委員会表彰について

 生涯学習課社会教育主監、第54号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

11 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

12 閉会

 午後2時40分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。


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