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研究報告 第27号(2023年10月)

更新日:2023年12月13日 印刷ページ表示

研究論文

群馬県内におけるヤマビルの生息分布の変遷

Distribution of Land leech in Gunma prefecture

群馬県内のヤマビルの分布変化について報告する。

  1. 2016年と2022年の分布を比較すると、その生息域は1.4倍に拡大していた。
  2. 分布域の拡大は、県西南部と県東部で明確であった。
  3. ニホンジカによりヤマビルの分布が急速に拡散した。

群馬県内におけるヤマビルの生息分布の変遷(PDF:419KB)

芳ヶ平湿地群におけるニホンジカの利用状況

Utilization of sika deer in Yoshigadaira Wetlands

芳ヶ平におけるニホンジカの利用状況を調査した結果、以下のことが明らかとなった。

  1. 芳ヶ平の大平湿原ではミズバショウの食害が顕在化している。
  2. 大平湿原では特に6月の利用頻度が高い。
  3. 芳ヶ平と長野県上田市間を季節移動する複数個体が存在する。

芳ヶ平湿地群におけるニホンジカの利用状況(PDF:1.49MB)

スギ赤枯病対策に関する研究

Research on Passalora Needle Blight Disease of Japanese Cedar.

スギ赤枯病の感染状況等に関して調査した結果、以下の知見を得た。

  1. 2年生実生苗を30センチメートル間隔で植栽したところ、罹病木からの感染が確認された。
  2. 分生子懸濁液の散布により感染させ、病徴ならびに標徴を把握することができた。
  3. 菌糸懸濁液ならびに菌糸(PDA培地)体による接種については感染が確認できなかった。
  4. DNAの抽出方法及び希釈倍率を検討し、当場におけるPcr法による本病害の同定技術を確立した。

スギ赤枯病対策に関する研究(PDF:972KB)

群馬県におけるコンテナ育苗技術の高度化に関する研究

Research on the sophistication of container seedling raising technology in Gunma Prefecture

群馬県の新たなコンテナ苗規格を検討するため、根元径に着目し調査した結果、以下のことが明らかとなった。

  1. 根元径3.0ミリメートル上のコンテナ苗は根の量が少ないことが分かった。
  2. 計測の結果、根元径と根の重量は相関関係があることが分かった。
  3. 根元径が太く、根系が十分に発達し、根の量が多いコンテナ苗は良好な初期成長が期待できる。
  4. 群馬県が定めるコンテナ苗規格については、林野庁が定める「山林用主要苗木の標準規格(コンテナ苗)」の4号(苗長40センチメートル上・根元径4.0ミリメートル上)または5号(苗長30センチメートル上・根元径4.0ミリメートル上)を採用することが望ましい。

群馬県におけるコンテナ育苗技術の高度化に関する研究(PDF:365KB)

マイタケ栽培省力化のための菌床軽量化

Lighter of mushroom beds weight for labor saving cultivation of Grifola frondosa

マイタケ菌床栽培において、小型菌床及び比重の軽い基材による菌床の軽量化を検討したところ、以下の結果を得た。

  1. 菌床の厚みを薄くした薄型菌床では、1菌床当りの収量は減少するが棚当収量が増加し、増収につながる結果となった。
  2. 籾殻、エリアンサスを培地基材に混合することで、菌床の軽量化が図れたが、収量の減少等を考慮すると省力化の効果は乏しかった。

マイタケ栽培省力化のための菌床軽量化(PDF:1.69MB)

研究資料

大径長尺丸太から生産した中規模木造建築用構造材の開発

Development of long structural materials from elderly large-diameter trees

大径長尺丸太から生産した中規模木造建築用構造材の開発(PDF:1.02MB)