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法人事業税の外形標準課税について

更新日:2025年4月1日 印刷ページ表示

対象となる法人

 事業年度終了の日の資本金の額または出資金の額が1億円を超える法人(所得に課税される法人に限るものとし、公益法人等、特別法人、一般社団法人、一般財団法人、人格のない社団等、投資法人及び特定目的会社を除きます。)が対象となります。なお、令和6年度税制改正により、外形標準課税の対象法人が見直され、下記の法人についても外形標準課税の対象となります。

1.減資への対応(令和7年4月1日以後に開始する事業年度から適用)

 以下の要件をすべて満たす法人
1.当該事業年度の前事業年度において、外形標準課税の対象法人
2.当該事業年度末日の資本金の額又は出資金の額が1億円以下
3.当該事業年度末日の払込資本の額(資本金+資本剰余金)が10億円超

 また、経過措置として、令和7年4月1日以後最初に開始する事業年度(以下「最初事業年度」という。)については、公布日(令和6年3月30日)を含む事業年度の前事業年度から、最初事業年度の前事業年度までのいずれかの事業年度に外形標準課税の対象であった法人であって、最初事業年度に資本金1億円以下で、資本金と資本剰余金の合計額が10億円を超えるものは、外形標準課税の対象になります。

 ただし、以下の要件をすべて満たす法人は外形標準課税の対象法人となりません。
1.公布日(令和6年3月30日)を含む事業年度の前事業年度において、外形標準課税の対象法人である。
2.公布日(令和6年3月30日)以後に終了した各事業年度において、外形標準課税の対象外の法人である。
3.公布日の前日(令和6年3月29日)において、資本金が1億円以下である。

2.100%子法人等への対応(令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用)

 以下の要件をすべて満たす法人
1.特定法人(※注1)との間に当該特定法人による法人税法に規定する完全支配関係がある法人又は100%グループ内の複数の特定法人により発行済株式等の全部を保有されている法人
2.所得等課税法人(※注2)以外の法人で当該事業年度末日の資本金の額又は出資金の額が1億円以下である。
3.当該事業年度末日の払込資本の額(資本金+資本剰余金)(※注3)が2億円超である。

(※注1)払込資本の額(資本金+資本剰余金)が50億円を超える法人(外形標準課税の対象外の法人を除く。)及び保険業法に規定する相互会社
(※注2)地方税法第72条の4第1項各号に掲げる法人、第72条の5第1項各号に掲げる法人、第72条の24の7第7項各号に掲げる法人、第72条の2第4項に規定する人格のない社団等、同条第5項に規定するみなし課税法人、投資法人、特定目的会社並びに一般社団法人(非営利型法人に該当するものを除く。)及び一般財団法人(非営利型法人に該当するものを除く。)
(※注3)公布日(令和6年3月30日)以後に、剰余金の配当により減少した払込資本の額のうち地方税法施行令で定める額を加算した額

 なお、産業競争力強化法の改正の日(令和6年9月2日)から令和9年3月31日までの間に特別事業再編計画に基づいて行われるM&Aにより100%子会社となった法人等については、上記にかかわらず、5年間(認定特別事業再編事業者による株式又は出資の取得等の日を含む事業年度から当該取得等の日以後5年を経過する日を含む事業年度まで)外形標準課税の対象外となります。

納める額

 次の3つの割の合計額を納めます。一般に、付加価値割と資本割を外形標準課税といいます。
 外形標準課税の対象となる法人は、付加価値割と資本割も納めますので、所得割の税率は、外形標準課税の対象とならない法人に比べ低くなっています。

 税率については、

  • 平成26年10月1日から平成27年3月31日までの間に開始する事業年度は「税率(1)」が適用されます。
  • 平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度は「税率(2)」が適用されます。
  • 平成28年4月1日から令和元年9月30日までの間に開始する事業年度は「税率(3)」が適用されます。
  • 令和元年10月1日から令和4年3月31日までの間に開始する事業年度は「税率(4)」が適用されます。
  • 令和4年4月1日以後に開始する事業年度は「税率(5)」が適用されます。
納める額一覧

区分

税率(1) 税率(2) 税率(3) 税率(4) 税率(5)

所得基準

所得割

所得のうち年400万円以下の金額

2.2%

1.6%

0.3%

0.4%

1.0%

所得のうち年400万円を超え800万円以下の金額

3.2%

2.3%

0.5%

0.7%

1.0%

所得のうち年800万円を超える金額及び清算所得(※注)

4.3%

3.1%

0.7%

1.0%

1.0%

3以上の都道府県に事務所・事業所がある法人の所得

4.3%

3.1%

0.7%

1.0%

1.0%

外形基準

付加価値割 収益配分額(報酬給与額+純支払利子+純支払賃借料)±単年度損益

0.48%

0.72%

1.2%

1.2%

1.2%

資本割

資本金等の額(資本金の額または出資金の額+資本積立金額)

0.2%

0.3%

0.5%

0.5%

0.5%

(注)平成22年10月1日以後に解散(合併による解散を除く。)した法人については、清算所得課税が廃止され、「清算所得」に係る税率は適用されません。

特例措置

収益配分額(報酬給与額+純支払利子+純支払賃借料)に占める報酬給与額の割合が高い法人に対する配慮措置(雇用安定控除)

 収益配分額のうち報酬給与額の占める割合が70パーセントを超える場合には、付加価値額から次の額を控除します。
 雇用安定控除額=報酬給与額-(収益配分額×70パーセント)

資本金等の額が特に大きな法人に対する配慮措置 <持株会社特例>・<資本割の課税標準の圧縮特例>

  • 一定の持株会社については、総資産に占める子会社株式の割合分を課税標準から控除します。
  • 資本金等の額のうち1,000億円を超える部分については、段階的な割落し措置を講じています。

激変緩和措置

 令和8年4月1日以後開始する事業年度において、100%子法人等への対応により新たに外形標準課税の対象となる法人について、外形標準課税の対象となったことにより、従来の課税方式で計算した税額を超えることとなる額のうち、次に定める額を当該事業年度に係る法人事業税額から控除します。

激変緩和措置一覧
適用事業年度 法人事業税から控除する額
令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する事業年度 当該超える額に3分の2の割合を乗じた額
令和9年4月1日から令和10年3月31日までの間に開始する事業年度 当該超える額に3分の1の割合を乗じた額

赤字法人に対する徴収猶予制度

 次のような場合には、申請により納税が猶予されます。
 申請は、確定申告または中間申告の申告期限までに申告書の提出と併せて行います。
 なお、納税の猶予を受けるには担保の提供が必要です。

  1. 3年以上継続して所得がない法人で、経営の状況が著しく悪化し、またはそのおそれがあり、かつ、これにより地域経済に重大な影響を及ぼす、またはそのおそれがあると認められる場合
  2. 設立後5年以内の所得がない法人で、著しい新規性を有するまたは高度な技術等を利用した事業活動を行うことにより地域経済の発展に寄与すると認められる場合

法人事業税の中間申告義務判定について(令和7年4月1日以後に開始する事業年度から適用)

 外形標準課税の対象法人は、法人税において中間申告義務のない法人であっても、原則、法人事業税及び特別法人事業税について中間申告の義務があります。令和7年3月31日以前に開始する事業年度においては、原則、当該事業年度開始の日以後6か月を経過した日の前日において外形標準課税の対象である場合に中間申告の義務がありますが、令和7年4月1日以後に開始する事業年度においては、前事業年度について外形標準課税の対象である場合に、中間申告の義務があることとなりますのでご留意ください。

関連リンク

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