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第24回定例記者会見要旨(10月7日)

更新日:2022年10月7日 印刷ページ表示
  • 日時 令和4年10月7日(金曜日)午後2時00分~2時43分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等17人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

令和4年10月7日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

モニター資料(PDFファイル:1.06MB)

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.新型コロナ 直近の感染状況について
3.湯けむりフォーラム2022の開催
4.PoliPoli Govによる意見募集第3弾について
5.今週の直滑降ストリームについて

質疑応答はこちらをクリック

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。
 今週の4日火曜日、群馬県高崎市吉井町出身の総合格闘家堀口恭司選手が来庁されました。堀口選手には、ぐんま特使を知事の方から委嘱させていただきました。
 堀口選手は、現在アメリカを拠点に、MMAの世界では世界最高レベルで活躍をされておりますが、群馬県からのお願いを快く引き受けていただきました。堀口さんには心から感謝を申し上げたいと思います。
 ぐんま特使は皆さんご存知だと思いますが、群馬県にゆかりのある芸能人、文化人、スポーツ選手等の著名人を委嘱し、メディアやSNS等を通じて、群馬県の観光資源や魅力を広く発信していただくという制度です。これまで、今回の堀口選手を含め、45人・組のぐんま特使を任命させていただいています。
 堀口選手は、RIZINバンダム級王者になるなど、UFCのフライ級でも、確か3位ぐらいまでいって、当時無敵だったデメトリアス・ジョンソンに挑戦したこともある方なんですが、総合格闘家として有名なのはもちろんなんですけれども、史上最強のメイド・イン・ジャパンというふうに呼ばれているんですが、趣味の釣りとかキャンプに関する情報発信も結構行っておられます。YouTubeの登録者数はおよそ31万人ということで、国内外に多くのファンを抱えているスター選手です。
 堀口さんには、今後様々な機会をとらえて、群馬県の魅力を積極的にPRしていただくことを期待しております。

 次に、マイナンバーカードについて少し触れたいと思います。
 政府から、デジタル田園都市交付金の採択にあたり、マイナンバーカードの普及状況を勘案するという方針が示されております。マイナンバーカードという国家的な政策を推し進めるにあたって、(取得は)任意であるにもかかわらず、交付金の算定に罰則的な取り扱いを導入して、結果として都道府県に進捗の責任を負わせるような、こういうアプローチは間違っていると会見で申し上げましたし、今でもその気持ちは変わりません。
 以前の会見でも、このやり方はおかしい、できれば改めていただきたいと申し上げておりますし、今後もその点は政府に向かってお願いをしていきたいと、しっかり主張していきたいと思っています。
 しかしながら、そうは言っても、これも会見で申し上げましたが、このマイナンバーカードを普及させていくことは、デジタル先進県を目指す群馬県としても、それから国全体のデジタル化を進めるためにも、非常に重要で、必要不可欠なものだと、この点は国と認識を同じくしています。
 最も大事なのは、国民が、あるいは県民がカードの利便性を感じる状況にする、常に利便性を向上させること。これが最初のアプローチであるべきですが、現状はその点をなかなか一般の県民国民の皆さまが感じづらい状況にあるんだと思います。そのことは私自身も認識をしております。
 しかしながら、もう政府がこうした方針を示している中で、このことが群馬県、あるいは市町村、さらには県民・住民の皆さまに不利益になることだけはぜひ避けたいと思っています。
 現在、群馬県庁内でも、重点推進期間を設けるなど、マイナンバーカードの普及に向けた取り組みを検討しています。
 私の旧知の友人でもある、特に河野大臣がデジタル庁のトップになったということで、彼は、未来の総理候補の有力な1人でもありますし、河野大臣が先頭切って頑張るということなので、日本最先端のデジタル県を目指す群馬県としても、いろんな意味でデジタル庁と連携して、この取り組みを進めていかなければならないと感じています。
 また、これに関連して、明日、西村経済産業大臣にもご来県をいただきます。
 西村大臣には、デジタル分野における群馬県の取り組みを視察いただく予定になっています。今日、西村大臣ご自身の会見でも、この視察の件に言及されたと伺っています。
 群馬県としても、来年のG7デジタル大臣会合に向けて、西村大臣はもちろんのこと、河野デジタル担当大臣、それから寺田総務大臣とも連携をしながら、しっかりと成果が出せるように、政府と一丸となって取り組んでいきたいと考えています。
 県民の皆さまにお願いをしたいと思います。いろいろと私も言いたいこともありますし、カード自体の利便性が十分でないということが、実は最大の原因ではありますが、このことで群馬県が非常に不当な、不利な扱いを受けるとか、頑張っている市町村が損をするとか、これはひいては県民とか住民の皆さまにマイナスになることなので、これは避けたいと思います。
 これはもう、利便性の話、いろいろマイナンバーカードの特典とかありますが、ぜひ県知事を助けると思って、市町村長を助けると思って、そしてこれがやはり群馬県のためになると思って、ぜひ1人でも多くの県民の皆さまにこのマイナンバーカードを取得していただきたいと思います。そのことを皆さまにこれからお願いを申し上げたいと思います。
 マイナンバーカードについては、会見でも、これから知事が先頭に立つと宣言をいたしました。市町村長ともしっかり連携をさせていただきながら、マイナンバーカードの取得率を上げるための大胆な施策をしっかりと打ち出していきたいと、来週の記者会見ではある程度そのメニューも発表させていただきたいと思っています。
 重ねて、県民の皆さまに、いつも新型コロナの(感染)防止対策、基本的な対策の徹底をお願いをしているわけですが、今日はそれに加えて、マイナンバーカードの取得を是非とも前向きに考えていただきますようにお願いをしたいと思います。

 それでは会見の中身に入りたいと思います。スライドをご覧ください。今日の主な項目です。
 今日は「新型コロナの直近の感染状況」、「湯けむりフォーラム2022の開催」、それから「PoliPoli Govの意見募集 第3弾」について発表させていただきます。

2.新型コロナ 直近の感染状況について

 まずは新型コロナの直近の感染状況です。スライドをご覧ください。
 新規感染者数の推移です。直近1週間の新規感染者数は今日が505人、これを含めて3,875人ということになりました。
 スライドのとおり、減少傾向が続いています。ちょっと減少の速度が緩くなったような感じがしますけれども、一応減少傾向が続いています。
 続いて、医療提供体制の状況です。スライドをご覧ください。
 (1)の病床使用率は26.3%ということで、大体ここら辺の値を推移しています。
 (2)の重症病症使用率は5.4%ということで、重症者の数は現時点で2名ということになっています。
 以上のとおり、新規感染者数は減少傾向にありますが、それでも1日に数百人の感染者が確認されているということと、ご覧のとおり、病床使用率はここに来て下げ止まっていると言ってもいいと思います。
 先週の記者会見でも発表しましたが、来週11日からは、いよいよ愛郷ぐんま全国割がスタートいたします。
 経済活動はできる限り平時の状態に戻せるように、感染の再拡大に注意しながら、再拡大を防ぐようにしっかりといろんな対策を取りながらも、経済も回していくという状況にできるように、全力で取り組んでまいりたいと思っています。
 何度も申し上げますが、県民の皆さまには引き続き基本的な感染防止対策の徹底をお願い申し上げたいと思います。

3.湯けむりフォーラム2022の開催

 続いて、湯けむりフォーラム2022の中身を説明したいと思います。今年の湯けむりフォーラムです。
 今年の12月16日金曜日から17日土曜日の2日間、草津温泉で湯けむりフォーラム2022を開催することといたしました。初めてのリアル開催となります。
 各界のオピニオンリーダーや研究者、起業家などの皆さんに参加していただき、現代社会が直面する課題や未来の社会の方向性などについて、議論を繰り広げる予定です。
 群馬県発の新しいアイディア、そしてイノベーションを生み出し、世界に向けて発信していこうというイベントになります。
 私は知事就任時から、各界のトップリーダーをお招きして、交流、議論を通じて、群馬県から生み出される新しい価値観を世界に向けて発信するという、ダボス会議のようなフォーラムを群馬で開催したいと考えてまいりました。こうした思いから、2020年に湯けむりフォーラムをスタートさせました。
 しかしながら、皆さんご存知のとおり、この2年間はコロナ禍でリアルでの開催が困難であったために、オンラインでトークセッションなどを配信してまいりました。
 そして、このたび満を持して、日本を代表する温泉地である草津温泉を舞台に、リアル開催することといたしました。ここから湯けむりフォーラムが実質的に始まると考えていただいていいと思います。
 チャレンジ精神を持つトップリーダーなど、多様な方々に集まっていただき、温泉に集って、交友を深め合うような対話、議論の場を創出したいと思います。そうしたプロセスを通じて、群馬県から新しい価値というものを発信してまいりたいと思います。
 それでは2日間にわたるフォーラムの概要をご説明したいと思います。スライドをご覧ください。
 メインとなる基調講演、これは現在調整中ですが、フォーラムを盛り上げる特別なゲストによる講演を予定しています。
 次に、群馬県の近未来構想を軸とした、6つの分科会を開催いたします。具体的に言うと、リトリート、Web3、グリーンイノベーション、クリエイティブ、教育イノベーション、それからダイバーシティ・インクルーシブ、この6つの分科会での議論を予定しています。
 加えて、クリエイティブで多彩な企画もやる予定です。Re:Hackとコラボすることになりました。「ひろゆき」こと西村博之さんとのトークセッションとか、AKB48のミニライブとか、あるいは群馬県が誇る群馬交響楽団のコンサートなんかも開催する予定です。開催の詳細は今後追加で発表させていただきます。
 県民の皆さま、そして、この湯けむりフォーラムに関心を持っていただいている全国の皆さま、ぜひご期待いただきたいと思います。
 なお、フォーラムの開催にあたっては、楽天の三木谷会長が代表理事を務め、デジタルを軸とした経済と社会の改革に取り組む経済団体、新経済連盟から、講演を含めて多大な協力をいただいています。この場をお借りして、新経済連盟の皆さまにも、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 本フォーラムは招待制の開催となります。県内外の企業を中心に、有識者や県内大学の学長、市町村長などを招待いたします。
 また、県民の皆さまには、後日アーカイブを配信する予定です。ぜひ、ご視聴いただければと考えております。
 温泉が持つ熱量とか、癒し、幸福感の象徴としての湯けむり。わたし草津温泉生まれ草津温泉育ちなんですけれども、ここからネーミングした湯けむりフォーラムなんですね。
 ですから、地域から日本を変えたいという熱い思いを持って開かせていただきたいと思います。ぜひ、多くの皆さまにご注目いただければ幸いです。

4.PoliPoli Govによる意見募集第3弾について

 続いて、PoliPoli Gov(ポリポリガブ)による意見募集について報告いたします。
 群馬県では、政策形成や地域課題の解決に多様な意見を取り入れ、官民共創により取り組んでいこうと考えておりますが、そのために、ここでも何度も言及していますが、今年度は、PoliPoli Govというオンライン上のプラットフォームを活用して、これまで2回意見募集を行ってまいりました。
 7月まで募集していた第2弾「ごみを減らすための楽しく面白いアイディア・取り組みは何かありますか?」に関して言うと、計84件ものご意見を投稿いただきました。

 スライドをご覧ください。
 それに続く第3弾として、「あなたにとって文化とは何ですか?」、「文化」についての意見募集を行うこととしました。
募集するテーマは、全部で4つです。
 今申し上げた「あなたにとって文化とは何ですか?」これが1つ目です。群馬県では、今後の文化に関する基本的な政策を定めるため、新しい文化振興指針の策定を進めています。デジタル環境が充実し、休日の過ごし方とか、趣味、価値観が多様化する中で、今「文化」という言葉から皆さんが思い浮かべる具体的なもの、活動・エピソードを教えていただきたいと思います。
 このほか、「文化で地域を盛り上げる取り組み」とか、「地域の伝統文化の担い手を確保するための取り組み」、そして、「文化で経済を発展させるためのアイディア」、こうしたことについても意見を募集します。
 意見の受け付けはすでに始まっており、12月11日まで行う予定です。ご意見は、スライドに表示されているQRコードやPoliPoli Govのサイトから投稿ができます。お寄せいただいた意見は、県の文化政策において参考とさせていただきます。
 群馬県は新しい、ある意味でいうと、文化振興策といいますか、アートのイニシアティブも考えております。「アーティスティックGUNMA」もここから本格的に始まっていきますので、そういう意味では非常にタイムリーだと思っています。
 県民の皆さまはもちろん、県外の皆さまにもぜひご意見を投稿していただきたいと思います。たくさんの投稿をお待ちしております。

5.今週の直滑降ストリームについて

 最後に、今週の直滑降ストリームについてのお知らせです。スライドをご覧ください。今週は「となりの始動人」のコーナーをお送りいたします。
 ゲストは、群馬県出身で青山学院大学に通う大学生でありながら、日本eスポーツ連合公認のプロライセンスを保有するプロゲーマー「ひぐち」こと、樋口孝治郎(ひぐち・こうじろう)さんです。樋口さんとは、学業とプロゲーマーの両立とか、ゲームに興味を持ったきっかけなどについて、お聞きをしています。
 10月7日金曜日の19時からYoutubeのtsulunosチャンネルで配信いたします。ぜひご覧いただきたいと思います。
 私からは以上です。皆さんから何かご質問があれば、お受けしたいと思います。

質疑応答

湯けむりフォーラムについて

(記者)
 まず、湯けむりフォーラムのことでお伺いいたします。
 これまで2020年から、オンライン上で楽しめる動画だったり、体験イベントの動画だったりを配信してきたと認識しているんですが、記事にする際の表現として「湯けむりフォーラムを初めて開催する」という表現でよろしかったでしょうか。

(知事)
 湯けむりフォーラムはもうすでに2回開催しているんですけど、そもそもがリアルでやる構想だったんですね。コロナ禍で、ある意味で言うと、オンラインという形にせざるを得なかったんですけども、やはり草津みたいなところに人に集まっていただいて、リアルで開催すると。もちろんハイブリッドでオンラインと組み合わせてもいいんですけども、そういう構想だったのが、コロナ禍で、ある意味オンラインの形式をとらざるを得なかったということもあるので、もちろん、湯けむりフォーラムの構想自体は変わっていませんから、先ほど説明したように、3回目ではあるんですけども、初めてある意味でいうと、リアル開催で、全力を出せるかなと。
ここが本当に本格的な始まりかなと思っているので、湯けむりフォーラム自体は3回目ですけども、ここから本当に面白いことが始まるんじゃないかと。そういう意気込みでやりたいということです。

新型コロナの後遺症について

(記者)
 今回の会見の内容とは違うんですけれども、コロナの後遺症についてお伺いしたいと思います。
 先日の健康福祉常任委員会だったり、コロナの特別委員会でも議論になっていましたが、(新型コロナ感染症に関する)県への相談が、9月は月別で最多の80件寄せられたということで、これは氷山の一角だと思っております。
 今後も増える可能性もある中で、県として、実態把握だったり、体制の整備だったり、今後どういった対応をするのか、現在の知事のお考えを聞かせていただければと思います。

(知事)
 健康福祉部から、どうぞ。

(健康福祉部副部長)
 コロナの後遺症の関係でございますけれども(現在、)実態を把握する方法についてということで、どのような内容を聴くのが適当かということをしっかり研究するとともに、今後医師会等ともよく相談しながら、どういうやり方がいいのか検討していきたいと考えてございます。

(知事)
 今言った点は、ちょっと人数も増えているということもあるので、我々もしっかり注視して、フォローしていきたいと思います。

ぐんま緑の県民税について

(記者)
 来年度で課税期間が終わる「ぐんま緑の県民税」のことで1点お伺いしたいと思います。
 先日の環境農林常任委員会で、24年度以降も継続したいという県側の意向が示されました。県が実施したアンケートでは、県民の7割が継続に賛成という一方で、制度を知らないという意見も約6割いらっしゃったということでした。
 継続するかどうかは、今後、森林審議会とかパブリックコメントで意見を募って判断するということだったんですけれども、6割が制度をあまりよく知らないということも踏まえてですね、県民税についての知事のお考えを教えていただければと思います。

(知事)
 県民税自体は、今おっしゃったような方針で考えたいと思います。これから、いろいろ県議会の議論もあると思うんですけども、6割の方が知らないというのは、我々の努力不足もあると思うので、例えば、県民税の趣旨とか意義とか、こういうことは、1人でも多くの方々に知っていただくように努力をしたいと思っています。
 この枠組み自体はとても意味があるものなので、これはぜひ、県の方針としては延長したいと思っていますけども、今言ったところは本当に大きな課題だと思うので、もっと多くの県民の皆さんに知っていただくように、知事が中心になって、県庁でも努力をさせていただきたいと感じています。

感染症法の改正について

(記者)
 本日午前中に閣議決定された感染症法などの改正について、お伺いしたいと思います。
 今回の改正案では、病床確保数などの計画を都道府県が事前に策定して、病床や外来医療、訪問医療の提供内容などに関する医療措置協定を各医療機関と結ぶという内容だと思うんですけれども、この改正について、知事の受け止めをお願いします。

(知事)
 まず、健康福祉部から。

(健康福祉部副部長)
 感染症法の改正につきましては、コロナの第7波が現在起こっておりますけれども、今後の対応ということで、国の方で決定した形になろうかと思っております。
 今後、国会審議がなされるわけですけれども、今おっしゃいましたような、地域医療支援病院とか、そういったところとの協定の内容なども見ながらですね、今後施行に向けての期間が一定程度取られると思いますので、その中で、県の中でどういう対応がいいかということもしっかりと検討していきたいと思っております。

(知事)
 細かい中身を把握していませんでした、正直に言って。もう1回中身をよく見てみたいと思いますが、地域支援病院との連携みたいなことは前から言われていたことなので、今ちょっと健康福祉部からあったように、もう少し内容を確認していきたいと思いますが、いずれにせよ、この方向性の中で、群馬県としてどういうことをすれば最も県民の利益に繋がるかということを考えながら、対応をいろいろと考えていきたいと思います。

子どもがカピバラに噛まれた事案について

(記者)
 県の施設とは違うんですけれども、富岡市の群馬サファリパークで、子ども2人がカピバラに噛まれてケガをするという事案が起こっていまして、県も、動物愛護センターが調査に入ったりもしているようですが、知事から何かコメントがあればお願いします。

(知事)
 まず、状況を報告してください。

(健康福祉部副部長)
 今しがたお話いただいたカピバラの件に関して、群馬サファリパークへの県の指導状況でございますけれども、10月6日、昨日に、動物愛護管理法に基づく立入検査をいたしまして、現状の確認と、来園者への注意喚起や安全対策の充実などの指導を行わせていただいたところでございます。

(記者)
 ありがとうございます。知事から何かありますか。

(知事)
 カピバラってすごくかわいくて、決してそういうことのない動物だと思っていたので、結構驚きました。やはりこういう事件が起こった以上は、今も県の方からいろいろとアドバイスをしていますけども、理由をよく調べて、こういうことが二度とないように、再発防止策をしっかり講じてもらうということがとても大事だと思います。

本県における豚熱の発生状況について

(記者)
 豚熱の関係で、先月末にも(群馬県で)1件発生していまして、今年、全国で8件の豚熱が発生していますが、そのうち4件、半分が群馬県という状況でして、改めて県内で頻発している状況へのコメントをいただけたらと思います。

(知事)
 まず今おっしゃったように、今年起こっている8件のうち4件が群馬県だということはよく認識をしています。
 これについては知事として、県民の皆さんや、あるいは養豚農家の皆さんには大変申し訳ないと思っていますが、その都度、本当に全力を挙げてやってきたので、いろんな意味で、とにかく次の豚熱を防ぐという形で全力を尽くしてきたので、どうしてこういうふうに連続で発生してしまうのかということについては、いろいろ悔しい思いもしているんですが、とりあえず今回もしっかり原因を検証して、1つ1つその原因になることを潰していくしかないと思うんです。
 もう何度もここで言っているように、重要なことは、まず「飼養衛生基準」をしっかりと、養豚農家の方々も大変だと思うんですけども、さらに厳しくしっかりと徹底していただくということと、それから「豚のワクチン接種」。子豚のワクチン接種についての要望は、農林大臣に直接届けているので、これについてはしっかりまた働きかけていきたいと思いますし、もう1つは「野生イノシシ対策」ですよね。
 この3つをやってくしかないと思うので、今おっしゃったように、こうやって群馬県で連続発生しているということは知事としては深刻に受け止めておりますので、今回もよく検証して、1つ1つその原因になることを潰していくと。この原因を群馬県全体、養豚農家の皆さんと共有するということが大事だと思うので、また例によって政府のチームが入って、まだ検証結果は出ていないんですが・・・検証チームの状況について今どこまでいっているか正確に確認して、ちゃんとお答えするようにします。

県職員採用の国籍条項撤廃について

(記者)
 先週も質問に出ていた、県職員の採用の国籍条項の撤廃の件でお伺いしたいと思うんですけれども、私が赴任してから、県の発信するものがバズることはあったんですけれども、反対の意見が、SNSとかも含めて見られるということがちょっとなかったなと感じているので、改めて、この批判の声について、県にも寄せられていると思うんですが、数の多さも含めて、どう受け止めていらっしゃるのかのかということと、そうした中でも、これは必要なんだという意義について、ちょっと教えていただきたいなと思います。

(知事)
 まず、記者さんがおっしゃったように、ネット上でいろいろな意見があることは十分に承知しています。
 国籍要件を外すという話は、自民党県議団の政調会長からの質問を受けて、方針として示したものなんですけれども、例えば自民党県議団の中でも、とても前向きな人もいれば慎重な意見もあります。
 昨日、自民党県議団1回生の10人の方々と懇談をやって、そこで実はこの議論も出たんですけども、その中には、「くれぐれも慎重にやって欲しい」という意見も結構ありました。そういうことにしっかりと耳を傾けながら進めていきたいと思っています。
 ただ、誤解のないように申し上げておくと、今回発表した方針は、あくまで採用に関するものだということです。手元にメモがあるので正確に言いますが、これは国が定めたルールがあって、つまり「公権力の行使や公の意思形成に携わる公務員には日本国籍が必要である」と(いうルールがあります)。こういう基本原則は守るということなんです。これを守りながら、しかし人事配置を工夫することによって、外国籍の方々にも県の中で活躍していただく場所は作れるだろうということなんですね。
 それから全国的に見ると、これは群馬県が初めてやったわけではなくて、群馬県の前に、すでに大阪府を含む8府県で、同じようなやり方で、実は国籍条項の撤廃みたいなことをやっているんですね。そういう自治体の状況も我々は調べてみたんですが、例えば規制行政とか公権力の行使とか公の意思形成に関わらない分野の業務に携わっていて、特に大きな支障とか問題はないということも確認した上で、今回の方針を打ち出しました。
 ですから、県として今の方針を変更するということは考えていないので、ここは、今言ったことも含めて、丁寧に説明をしていきたいと、知事として、そのように考えています。

(記者)
 確認なんですけど、公権力の行使とか公の意思形成ということの中に含まれるのが、仮に採用された方がいらっしゃった場合に、その方々は管理職クラスになるのか、例えば、課長級以上になるのかとかその辺の取り決めみたいなものは、どうなっているのか確認させてください。

(知事)
 それは、総務部長の方からどうぞ。

(総務部長)
 まず公権力の行使と言いますと、許認可の事務とか、そういったものが該当すると思いますので、そういうところには配属しないということになろうかと思います。
 それから、公の意思の形成ということになりますと、例えば、他の県もそうですけども、管理職が、そこに該当すると思いますので、管理職にはつけないということにはなろうかと思います。
 ルールを決めているのかと聞かれると、まだこれからということなので、ルールを具体的に決めているわけではございませんけれども、基本的にはそういう考え方で、先行している8府県もやっているということかと思います。

(記者)
 その上で、今回のこの見直しの意義を、知事はどういうふうに(考えていますか)。これだけ外国籍住民の方が住んでいらっしゃる県ですので、当然大きな意義はあると思うので、そこら辺ちょっと教えていただければと思います。

(知事)
 ご存知のとおり、群馬県は、多様な文化と価値観を持つ外国籍の方々を仲間として捉えるということで、新しい群馬の実現に向けて、一緒に協力して取り組んでいこうという趣旨で「群馬県多文化共生・共創推進条例」というものを作って、施行させているわけですよね。そもそもが、群馬県が目指す方向というのは、もう覚えていらっしゃると思いますが、総合計画の中の、20年後のビジョンにすべて凝縮されているんですけれども、「年齢・性別・国籍・障害の有無等にかかわらず、すべての県民が誰1人取り残されることなく、自ら思い描く人生を生き、幸福を実感できる自立分散型社会」というものが、しっかりと群馬県の中にあるので、こういう哲学に沿って、いろいろな政策を進めてきました。
 この「県職員における国籍条項の撤廃」みたいな議論は1年前にもあったんです。やっぱり、多文化共生を掲げている群馬県としては、もうすでに、大阪府も含めて、8府県がやっているんだから、これはやっぱりやるべきじゃないかという議論もあったんですけど、私はちょっと押しとどめたんです。やっぱりこれは、いろいろな意見もあるので、もうちょっと慎重に議論しましょうと。そういう中で、8府県で実施されている状況も十分に確かめた上で、先ほど言った、国の定めたルールをしっかり守った上でやるということは、群馬県における外国籍の方々と一緒になって、しっかり群馬県の発展に尽くしていこうという趣旨にも沿っているんじゃないかということで判断をしました。

 その意義というか、もう一つだけちょっと説明をさせていただきたいと思います。国会議員を24年間やってきました。その中で、いろいろな議論に参加してきたし、正直言うと、自民党は移民政策については反対なんです。私もやっぱり移民政策というものには、よほど慎重に取り組まなければいけないという立場なんです。保守政治家としては。そういう基本的な感覚は変わっていないんですけども、知事になって群馬県に来て思うことは、群馬県の経済は、今いる外国籍の人たちの力がなかったら成り立たないんですよ。これは群馬県だけじゃなくて、どの都道府県でもおそらくそうなんだと思います。例えば、建設業、それから観光業、サービス業、介護もそうだと思うんですよね。この外国籍の方々がいなかったら、経済自体が成り立たないんですよね。
 そういう中で、やはり我々がやらなければいけないことは、ここで暮らして、しっかりいろいろな分野で活躍している方々の力も取り込んで、同じ方向に向けて、群馬県の発展のために協力していくという選択肢がやっぱりベストだと思うんですね。だから、そこを考えて、知事としては、群馬県全体の県民の皆さんの幸せを考えなければいけないということなので、要は、やはり健全に共生、協力をしていく以外の選択肢はないんだと思うんですよね。だから、そういう大きな哲学に基づいてやっているということは分かっていただきたいと思います。
 それから、さっきもちょっと言ったんですけども、先ほど総務部長も説明した、国のルールに従って、活躍できる分野では活躍していただくということと、もっと極端な考え方とは全く次元が違う話なので、もう1回言いますけども、これは最初にちょっと申し上げたとおり、あくまで採用に関する話だということはですね、申し上げておきたいと思います。

 県議会でも、確か鈴木議員からのいろいろなご質問もあって、あれは確かジェンダーの話だったと思うんですけど、物事にはいろいろな考え方の人がいて、リベラルと保守に分けられるか分からないんですけど、非常に先進的なリベラルの感覚を持ってる人もいれば、保守的な考えを持っている人もいて、どちらが正しいということはないんですよ。やっぱりいろいろな意見があって、それを両方しっかりと耳を傾けながら進めていくことが、やっぱりとても大事で、それこそが実は多文化共生の精神なんだと思います。
 ですから、この問題については、県としての方針は出しましたけども、昨日の1期生の県議の皆さんからもいろんな議論が出てきたので、そういうことにも耳を傾けながら、慎重に進めたいと思いますが、この路線は今言ったように、県が目指す方向と一致しておりますので、もうすでにやっている8府県の状況もさらによく調べながら、支障のないように、進めていければと思っています。

 最後に、豚熱の問題について、担当者からどうぞ。

豚熱について

(家畜防疫対策室長)
 先ほどご質問があった、検証の関係なんですけれども、拡大豚熱疫学調査チームが発生農場に毎回入っており、現地調査を行っております。今回の板倉の件につきましても、9月22日、11時半から現地調査をしております。その後、現地調査の結果については、今のところまだ公表はされておりません。今後国から、追ってそういう検証内容が発表されると思います。

(知事)
 記者さんもご存じだと思うんですけれども、農水省のチームが来て、いろいろ検証するんですけど、時間がかかるんですよね。
毎回そうなんですけど、公表されるまでには、結構向こうも慎重に調査するので、時間がかかりますから、そこの結果も見ながら、今回も何が原因だったのか、ちゃんとシェアしてみんなで、一つ一つ原因を潰していくことが大事だと思っています。

知事メッセージ

 最後に、知事の方から県民の皆さまに、改めてお願いを申し上げたいとに思います。
 マイナンバーカードの取得について、先ほども申し上げましたが、政府の方針については、知事としていろいろと異論もあります。そのことも、県の意見として、しっかり政府には伝えていきたいと思っています。
 やはり、国の政策の根幹に関わることは、国が全面的に前に出て、しっかり制度の説明をして、説明責任を果たすというのが本来あるべき姿なので、もう1回言いますが、県に責任を投げて、懲罰的なやり方で、これを進めようというやり方は、私は間違っていると思います。
 しかし、そのことは主張しつつも、群馬県のマイナンバーカードの取得率が全国的に非常に低いということは事実であって、これはやはり、日本全体のデジタル化推進についても、あるいは群馬県のデジタル化推進についても、大きな課題だと思っておりますし、とにかく、このマイナンバーカードの取得率が低いということで、群馬県民の皆さんや、あるいは住民の皆さんに何か不利益があると。少なくとも今は、あまり利便性がないと感じられていたとしても、将来的には必ずこれは役に立つ、県民に、群馬県にプラスになるものですから、そこは、もう1回言いますが、知事を助けると思って、各市町村長を助けると思って、皆さんへの不利益を避けるために必要だと、こういうふうに思っていただいて、ぜひマイナンバーカードを取得していただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたが、群馬県としても、ここからは本当に知事が先頭に立って、もちろん市町村も努力をされているので、市町村長ともしっかりご相談をして、連携をしながら、マイナンバーカードの取得率を上げていきたいと(思います)。これはもう期間を決めて集中的に努力をしていきたいと思いますので、何度も申し上げますが、県民の皆さまのマイナンバーカード取得率向上に向けた、ご協力、ご理解を、心からお願い申し上げまして、今日の会見を終わりたいと思います。
 記者の皆さんには、今日も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
以上で定例会見を終わりたいと思います。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。