ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事のページ > 臨時記者会見要旨(10月4日)

本文

臨時記者会見要旨(10月4日)

更新日:2019年10月4日 印刷ページ表示
  • 日時 令和元年10月4日(金曜日)午後1時00分~1時35分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事、総務部長ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 23人
  • 記録作成 広報課(報道係)

令和元年10月4日の記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

会見要旨

知事発言

 それでは豚コレラ問題について新たな展開がありましたので、臨時の記者会見を開かせていただきたいと思います。まず、冒頭申し上げたいと思います。
 9月下旬に、本県の西部管内において、捕獲された野生イノシシにおいて豚コレラウイルスの陽性事例が確認されました。昨日10月3日ですが、県の家畜衛生研究所において遺伝子検査を実施したところ、本日未明、2頭が陽性の疑いと判断されました。2頭の概要は、皆さんにもペーパーをお配りしていると思うのですが、1頭は藤岡市内で捕獲された雌の成獣、もう1頭は上野村村内で捕獲された雌の幼獣ということで、この上野村の幼獣の話はもしかしたら、ここでお話するのが初めてかもしれませんが、この2頭ということです。今後の対応ですが、本日の午前中に国の検査機関に検体を持ち込みました。検査結果は本日の夕方頃判明する見込みですが、仮に国の研究機関、これは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門で陽性が確定となった場合は、捕獲地点から半径10キロ圏内の養豚農場については監視対象農場ということになります。
 県では監視対象農場となった場合の措置を、本日の早朝から農水省の了解も得て、前倒しで実施をしています。より一層の危機感を持って国や関係機関と連携して今、万全の対策を実施しているところです。また、県内全ての養豚農場に対しても飼養衛生管理基準の徹底や野生イノシシ等の侵入防止措置というものを継続しております。
 あわせて少しご説明したいと思いますが、飼養豚へのワクチン接種の件です。野生イノシシへの感染が確定した場合、新たな防疫指針におけるワクチン接種推奨地域の候補地域となるということですので、本県の追加指定に向けて早急に国との協議を始めております。すでに事務レベルでいうと、農政部長が農林水産省の担当課である動物衛生課長に要請を行わさせていただきました。国に対して県として要請書を上げて、それをもとに小委員会で検討して決定するというプロセスのようですから、またこれは必要に応じてスピードアップをしていただかなければいけないということで、私の方からもいろいろな後押しをさせていただいております。場合によっては、農水大臣に直接お願いするということも考えたいと思います。すでに何人かの関係者の方には、この件を早めていただくようにお願いをさせていただきました。会議(小委員会)はちょっとまだわかりませんが、来週中にはあると思うので、とにかくしっかり認めていただいて、今、防疫指針の見直し、パブコメなんかも早めながらやっていますけれども、おそらく実際に打てるのは、はっきりしませんが10月の下旬ぐらいになるとも言われていますので、この最も早期にワクチンを打つタイミングに遅れのないように全力で後押ししていきたい、全力でこの準備を進めていきたいと考えております。
 さらに、経口ワクチンの件についてもご説明申し上げたいと思います。野生イノシシへの経口ワクチンは前回の記者会見でも申し上げたとおり、国から緊急配布として800個をいただいております。西毛地域を中心に散布の準備を進めてまいりました。しかしながら、もうすでにこの地域で野生イノシシの豚コレラが発生したということで、発生している地域に経口ワクチンを散布してもワクチンの効果が十分発揮されないという点があることと、それから散布作業等でまた人が入りますので感染拡大を助長してしまうという恐れもあります。そこで今回の疑い事例の発生を受けて、より効果的な散布となるように改めて地域・方法について、政府あるいは専門家の意見も聞きながら、これは緊急に検討させていただきたいと思っております。以上が豚コレラ問題に関するご報告です。
 続けて先ほど行われました栃木県知事とのテレビ会議の結果についても報告をしたいと思います。本日午前11時20分から約20分間、福田栃木県知事と本格的なテレビ会議を初めて行いました。前回はデモンストレーションですから、今回が初めて本番の実施ということになると思います。主な内容ですけれども、まず、福田栃木県知事の方から本日の午後、農水大臣あてに豚コレラワクチンの接種について栃木県も対象県に入れてもらうように要請したいと、こういうお話がありました。 栃木県はですね、全ての養豚農家の方から同意書を添えて、知事あてに豚コレラワクチン接種の要請があったということで、福田知事の方もとにかく栃木県の養豚産業を守るという観点から今回、大臣あてに要請するということを決断をしたというお話でございました。栃木県知事との間で合意したことは、本日のテレビ会議を契機として群馬県と栃木県が連携をして、千葉県もどうやら豚コレラワクチンを打ってほしいという方針だというふうに伺っておりますので、千葉県にも声をかけて、まだワクチン接種の方針を決めていない、茨城県、神奈川県、東京都、この辺にもちゃんと働きかけていこうと、関東で連携して国に働きかけるような体制を作っていこうということで合意をいたしました。
 その他にも、北関東三県での東南アジアへの共同コンテナによる輸出促進、これいろいろ課題はあるのですが、こういうことも担当局同士でもうちょっと進められるか協議していこうという話もありましたし、また北関東地域のインバウンド、新たなゴールデンルートの開拓というのでしょうか、こういうこともしっかり意見交換をして可能性を探っていこうということになりました。そして今回のテレビ会議を踏まえて今後、茨城県も含めた3県でのテレビ会議の開催も考えていこうということで合意をいたしました。
 福田知事のことは五県(知事)会議でもお目にかかって、その後も何度かお話をさせていただいてますが、非常にバランス感覚があって、決断力があって大変尊敬しています。群馬県と栃木県がこの豚コレラ問題についてもしっかり連携をしていくということを確認できたというだけでも大変有意義なテレビ会議だったと思ってます。
 ちなみに大井川茨城県知事とは、このテレビ会議の前に電話でお話をさせていただきました。今のところ群馬県と茨城県の置かれてる状況は全く同じではありませんけれども、この問題についてどうやって連携を進めていくか、どんなことができるかということをこれからしっかり話し合っていこうということで一応合意をしたということです。
 それから今日、菅官房長官を中心とした豚コレラ対策の関係閣僚会議が行われたという報道を見ました。長官の方から豚コレラ対策には国を挙げて取り組んでいくと、豚コレラワクチンの接種についてもできるだけ早く準備を進めてほしいという発言があったということなので、長官にも連絡をさせていただいて、とにかく速やかな豚コレラワクチン接種のために、ぜひ国のご協力をお願いしますということを私の方からお願いをさせていただいたというところでございます。
 冒頭のご報告は以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

野生イノシシの豚コレラウイル陽性事例について

(記者)
 ワクチン接種の件についてですけれども、国の検査で確定した場合、大臣の方も群馬を(ワクチン接種)推奨地域に追加する方向で検討していると。
(知事)
 今日の(大臣)会見でおっしゃっていましたね。
(記者)
 はい。関東で連携してというところでは、(群馬県が)推奨地域に加わることになったとしても、あくまでも関東一律での要望というスタンスというのは変わらないんでしょうか。
(知事)
 まず栃木県と群馬県の平仄(ひょうそく)は合ったと。それから千葉県もどういう要請なのかは確認しますが、ワクチンの接種を求めていると伺いましたので、まず3県については、ほとんど足並みが揃いるのだろうと思います。
 あと、今はっきりしていない3県にはもちろん働きかけていくわけですけれども、群馬県の要請としては本来であればやはり(全国)一律で接種してもらいたいということは変わっておりません。それが難しければ、関東ではきちっと一律にやってほしいという要望は、この方針は、踏まえつつお願いをしたいと考えています。
(記者)
 ワクチン接種に絡んでなんですが、推奨地域の中では長野県が県内の全頭にワクチンを接種する方向で準備を進めているということなんですが、群馬は頭数が多い中で、もしワクチン接種になった場合に、規模とかっていうのは、現時点でどれくらい考えていますか。
(知事)
 それは、これからよく検討しなきゃいけないと思うのですが、これから群馬県として農水省にいろんな要請をしていきますが、普通でいくとですね、リスクのある地域から打ってという方針で対応するというのが、おそらく農水省の立場だと思うので、今のところ、どのぐらいの頭数に打てるのか、打っていくのか、どの地域にするのかというのはまだ決まっていません。これからしっかり、その準備も進めていかなければいけないと思っています。
(記者)
 監視対象になる地域で、(対応を)前倒しでというお話がありましたけれども、具体的にはどういった対応なんでしょうか。
(知事)
 監視対象になるというのは正式に言うと、先ほど申し上げたとおり国の研究機関が黒(陽性)と判断した時点で決定するわけですよね。本当ならば、それを受けて監視対象になるはずなんですけれども、我々としては、もうほとんどこの段階で99%陽性だろうと思っています。基本的に国の機関(の検査)ではおそらくウイルスの型とか、そういうところまでやるんだと思いますが、いずれにしても正式には、そこなんですけれども、農水省の了解も得て、もう(県として対応を)始めました。つまり実際は正式に(国の検査が)決定してからやるというルールになっているところを、これも前倒しで準備を始めさせていただいたということです。
(記者)
 今後の対応なんですけれども、国の検査結果で陽性が出た場合の県としての対応はどういうことをされていくのか、改めて教えてください。
(知事)
 今までもまず、野生イノシシの防護柵の話とか、経口ワクチンのこととか、これはできるだけ早く速やかにできることをやってきたつもりなので、これをしっかりと続けていくということに尽きると思います。
 それから先ほども申し上げましたけれども、さらに一段階、危機レベルが上がったっていうことなので、県内全ての養豚農家に対して衛生管理基準の徹底を求めていくとか、あるいは侵入防止指導というものをしっかりと続けていくということだと思います。
 防護柵については、もうすでに工事が始まったところがあると思いますので、これもできるだけ早められるように、いろいろと県の方でも指導したり、お願いしたりしていきたいと思います。
 それと同時に消毒ポイントについて言うとですね、高崎市が新しく消毒ポイントを設置するということを決めたと。前橋は、もうご存じのとおり、市独自で消毒ポイントを設けているのですが、さっき高崎(市)の富岡市長さんと前橋(市)の山本市長に電話をして、消毒ポイントを設けていただいてよかったと、とにかく県と市町村が協力していかなきゃいけないのでしっかりやっていきましょうということを申し上げました。それから渋川(市)の高木市長からも連絡があって、先ほど会議をやって、確か渋川のJAに(消毒ポイント)置いてあったと思いますけれど、消毒ポイントを増やしたいということだったので、同じように、とにかく消毒ポイントが増えれば増えるだけリスクが減っていきますから、しっかり連携していきましょうと私の方からお話をしました。
(記者)
 藤岡の高山地域でいうと12の農場がありまして、7,800頭の豚がいるということで、現在も獣医師の方で体調の管理等をやっていると思うんですけれども、この検査結果みたいなものの発表というのをされるのでしょうか。
(畜産課長)
 本日、各農場に家畜保健所が立ち入り検査をして、異常がある場合については検査をしていくという形です。
(農政部長)
 異常があれば発表です。異常の有無を確認して、異常がない、通常であるということだったらそのままということになります。
(記者)
 異常あるというのは、それは陽性反応が出たらとかそういうレベルではなく、見た目がちょっとおかしいとかで。
(畜産課長)
 臨床症状、また豚コレラの場合は体温が上がり発熱しますので、そういった部分を確認した上で検査の(実施の)可否を決定していくということです。
(知事)
 異常があれば発表するということですね。
(記者)
 国のこの発表なんですが、夕方にも出る予定の発表ですけど、これは予定どおり国と県の同時の発表ということでよろしいでしょうか。
(知事)
 いや。県は早く発表したということです。
(農政部副部長)
 国の遺伝子解析学の結果については、同時発表です。
(知事)
 それは同時発表です。ごめんなさい。そういう意味でいうと群馬県は昨晩中に公表したということで、これもいろんな状況を考えて、できるだけ早く情報を出したという側面はあるということです。
 今、言ったその発表は当然同時ですよね。夕方ぐらいにと言われていますから、確定したという発表は同時にあると思います。
(記者)
 タイムラグはないという考えでいいですか。
(知事)
 確定した瞬間に連絡が来るから、それによって一緒に発表するということですね。発表時間も調整して、基本的に国と県、こういう場合、同時に発表するというのが基本線なんだと思います。
(記者)
 再度、確認で恐縮なんですけれども、知事のご判断で本来であれば国の最終確定というのを待って立ち入り検査とかするべきところを、朝からやっているということですか。
(知事)
 知事の判断でというか農水省側にも了解を得ています。
 ルールならば確定した後なんですけれども、農水省の了解も取って、前広に始めさせていただいたということです。
(記者)
 それは、その監視対象農場にしたということとは、また違うということですか。
(知事)
 監視対象にするということだから、その準備を始めたということです。
 午前中から行っているから、だから、監視対象になることを前提に準備を始めたということですね。
(記者)
 時間がもったいないから前倒をして。
(知事)
 そうそう。正式には何度も言うけど確定した後だけど。確定するだろうという前提のもとに、もうすでに行ってもらっているということです。
(記者)
 上野村の話なんですけれども、抗体検査で陰性で遺伝子検査が陽性という流れが、素人なんであれなんですけれども、抗体検査が陰性で遺伝子検査をするってことがあるんですか。
(知事)
 それはポイントだと思うんですけどね、抗体検査ですり抜けたイノシシが遺伝子検査で(陽性と)見つかったということは、そういう場合があるっていうことなので、これはこれからもっと念入りにちゃんとやろうということにします。両方(の検査を)ちゃんとやらないといけないってことだね。
(農政部長)
 抗体(検査)で出なくて、遺伝子で出たということは、感染して間もないということです。抗体ができていないという。
(知事)
 初期なんです。感染して初期の場合は(抗体検査で)出ない場合もあると。
(記者)
 基本的には二重の検査は、どの検体でもやるという理解でいいのですか。
(農政部副部長)
 イノシシは全て二重でやるということです。
(知事)
 これからは二重でやりたいと思います。
(記者)
 上野村の件なんですが、昨日発表の藤岡の件を受けて検査を改めてされたということなんでしょうか。
(知事)
 一緒に全部、10頭全てやったんですよね。抗体検査では1頭だけだった。それを遺伝子検査までやったら、もう1頭、見つかったということです。
(記者)
 これも検査結果の判明は今日なんですか。
(知事)
 今朝未明。
(記者)
 国の遺伝子検査の結果も同じタイミングで出ると考えてよろしいでしょうか。
(知事)
 夕方。
(農政部副部長)
 一緒に(検体を)送っていますので、同時です。
(記者)
 野生イノシシから豚コレラが検出されたということで、豚へのワクチン接種の候補地ともなり得るという一方で、全国一律、関東一律っていう要請もあるかと思うんですけど、今日の部長の要請された内容というのはどういった内容になるんでしょう。
(知事)
 今日要請したのは、豚コレラ(ワクチン)の接種推奨地域にしてくれということだよね。
(記者)
 それは群馬県単独でもということですか。
(農政部長)
 すでに9県なっています。野生イノシシが出たので、接種対象地域の候補になりますから、今は候補の段階ですから早く接種地域にしてくれと。
(知事)
 候補になったら各県でしっかり申請しなければいけないという仕組みになっているんです。その申請書みたいのを早く上げると。
(農政部長)
 それに基づいて小委員会が開かれて決まるという流れです。
(記者)
 場合によっては、群馬県が栃木とか他県に先行して、実施するということもあり得るということですか。
(知事)
 それは、少なくとも我々が求めていくのは、今日、ちゃんと(申請を)送っているので、できるだけ早くし小委員会で認めてもらうということであって、あとは国の方の判断ですよね。
 でも群馬県は間違いなく推奨地域になると思いますし、さっき言ったように、最も早い段階で豚コレラワクチンを打つ時にはしっかりと対象に入れてもらわなければいけないと思います。
 他の県については、それぞれどういう形になるのかわかりませんが、それは政府の判断ですよね。そこでも、群馬県側として関東一円でないと群馬県もやりませんということにはならないと。ただそこは今言ったようにこの条件を満たさなければやりませんと書いてない。やっぱりやってもらうんです。その時にしっかりと後の流通のことも考えた条件も付してお願いをしてるということです。要望書というか申請を上げるお願いの中に、群馬県としてはこれをやってくれなかったら結構ですっていうのはもちろん書いてないので、とにかくしっかり豚コレラワクチン接種の推奨地域にしてくださいということをしっかりとお願いするということです。ただ常にこちらの要望としては、(全国)一律が一番望ましいということは間違いないし、もしやるのであれば、やはり関東地域全体でやるというのが一番いいと思っていますので、それはそれとしてお願いはしてきました。
(記者)
 そこは今日、福田知事と合意された6県で足並みを揃えてという部分と整合性を取っていくということになるんですか。
(知事)
 整合性というか、群馬県から見た流通、これから確保するための手段として最も望ましいので、これお願いをしているということで別に全部の県と今連携してご了解をとってやってるわけじゃないから。群馬県としては全国一律が望ましいと思うし、それがどうしても駄目だったら少なくとも関東地域一律でやってもらうのがありがたいと、県としての見方、県としての要望をしているといういうことです。今日福田知事とお話をしたのは、栃木県は豚コレラやワクチンの接種を求めるということを今日決めたということなのですが、関東全体で連携してお願いしていくというのが一番いいんじゃないかということで、それを求めていくということでこれが進んでいく、流通もそういう形になっていけばいいなと思いますけれども、まだそこまで決まっていないのですが、少なくとも関東全体で豚コレラワクチンについて国に(ワクチン接種を)やっぱり要請していく、動いていくということはとても大事なのではないかと、こういう判断です。
(記者)
 確認ですけれども、国の方で決定された場合は県としてもワクチン接種は実施すると。
(知事)
 この要請について。それは接種させていただきたいと思います。
(記者)
 今回この事例について二つ遺伝子検査が陽性だったという発表ですけれど、この藤岡市の高山と上野村のこの二つの地点ですが4,50キロは離れてるんですかね、その2カ所で見つかったイノシシから、遺伝子検査を受けた結果陽性反応が出たということについてのご所見を改めて伺いたいのと、先ほど検査をする場合、抗体検査と遺伝子検査、二重で今後行っていくということですが、この発生地域のエリア外、吾妻ですとか利根沼田とか県内全域でも、イノシシのチェックについては二重で行うということでよろしいんでしょうか。
(知事)
 後半から答えると、これから検査をするイノシシについては両方やると、今後はということですね、全部。それはこれから検査するイノシシについては二つの検査をやっていくということです。それから最初の質問については、まず豚コレラの感染源がイノシシだけなのかどうかっていうのもよくわかってない状況で、そういう段階でちょっと専門家ではないので二つ離れている所で出たことについて、どう思うのかと言われてもなかなか答えようがない。よく分析した上で、経口ワクチン等々をまいていく戦略を決めていくのだと思います。そういった意味ではかなり広範囲に広がってるんじゃないかと、それはおそらく専門的な見地がないと言えないことだと思うので、それは私の方からこの二つの事例だけ分析して広範囲に広がっているとか、そういう科学的な知見のない中では言わない方がいいと思います。ただ事実として、2頭から出ているということを踏まえて、どういう対策が一番いいのかということを考えていくということに尽きると思います。
(記者)
 前倒しで今日やっているということで大変結構だと思うんですけれど、具体的には昼頃高崎から何人か職員が出たと聞いたのですけれど、どういう人員体制で、どちらに何人が行っているとか、そういうのわかりますかね。
(農政部長)
 立ち入り検査は1農場に3人程度で、全部で13農場です、上野村も含めて。
(記者)
 これは午前中から行っているということですか。
(知事)
 午前中から行っています。
(記者)
 西部農業事務所の人。
(農政部長)
 西部農業事務所の中の家畜保健衛生所の人間です。ただ西部だけでは足りないので他からも(応援に来てもらっています)。
(記者)
 13農場を含む一帯の中で今のところへたったり、弱ったりした豚はいないんですかね。その報告はまだ出てないですか。
(知事)
 それは現時点ではわからないですよ。今、立ち入り検査をやっている最中だから結果はまだわかりません。
(記者)
 それとちょっと恐縮ですが、もちろん栃木県知事とかと一緒に対談するのはご立派だと思うのですけれども、埼玉県知事と話をすることも一つ重要かと思うのですが、やはり党の系統が違うと難しいんですかね。
(知事)
 それは全然関係ありません。大野知事は当選された後に電話してこられたのでお話はしています。ですから、これからまず各県の知事とはちゃんと話をしていかなくてはならないと思います。今日の福田知事との合意を受けて、これからちょっと連携して働きかけていく中では、おそらく知事と話をする場面が出てくると思います。選挙がどうとか関係ありません。
(記者)
 では、近々埼玉県知事とも・・・
(知事)
 近々かは分からないですけど、たぶんお話することになってくるのではないでしょうか。東京、神奈川、埼玉、ここら辺に働きかけていくのだから。
(記者)
 知事のお言葉として、県民が秋の山の行楽シーズンを迎えるにあたって、もちろん入る権利があると思うのだけど、軽々にあんまりこう入ったり、イノシシにちょっと近寄ってみたり、ないと思うのですが、その山のレジャーに対する知事のトップからの呼びかけも必要かなという気もするのですが、広範囲にイノシシが出ているということですと、藤岡の端っこから上野村の方まで、どばっといる感じ可能性としてもあるんでしょか。
(知事)
 それは県でも山に行ったときに泥をつけて来ないでくれみたいな指導はもうずっとたぶんやっています。ただ今の話で知事の方から呼びかけるという一つの考え方だと思います。県はすでにやってますけれど指導(について)。でもいろんな形で県民に、今言ったようなことを呼びかけるというのは、一つの考え方かなと思います。そういうことも一つの選択肢なんだろうなと思いますね。
(記者)
 今、任意でやっている立ち入り検査っていうのは、基本的に感染が確定した際にやる監視対象の所に対して行う検査等と基本的には同じことを・・・
(知事)
 同じです。先ほども言ったように正規の手続きだと確定してからやることを前倒しでやらせてもらっていると、農林水産省からも一応ちゃんと了解を得てやってます。
(記者)
 それと抗体検査と遺伝子検査を二重にやるというのは、ちょうど(9月)28日に捕獲された時ぐらいから始められたという認識でいいんでしょうかね。もうちょっと前からやったってたということなんですか。
(畜産課長)
 プラスとマイナスのケースが感染初期の段階では、抗体陽性しか分からないんですけれども、この10月から両方やるようにしておりまして、感染初期にも遺伝子検査で確実につかめられるようにということで、今進めております。
(農政部副部長)
 以前は抗体検査だけを行っていて、抗体検査でプラスのものだけ遺伝子検査をやっていたわけですけれども、埼玉県でも出てきて危機的な状況にあるということなので、初期感染も見つけるために抗体検査と遺伝子検査を全部やるようにしたということです。
(記者)
 10月からっていうことですね。
(畜産課長)
 はい。
(知事)
 これは国の指示もあるね。全国に対して指示を出して10月からは両方やってくれということです。
(記者)
 ちょっと不謹慎かもしれないんですけれども、今後、最悪のケースとして養豚場で発生が見つかるかもしれないということで、その場合の体制というか準備はどうなっているんでしょうか。
(知事)
 現段階では、とにかくまず豚コレラウイルスを入れないということに全力を尽くしたいと思います。万が一それでも発生した時の対応はしっかりと手続きに従って万全のことをやると、これだけしかないんですよ。
(記者)
 例えばその自衛隊との打ち合わせとかも、もう水面下では始まっているのでしょうか。
(知事)
 とにかくもう1回言いますが、今はとにかく豚コレラウイルスを入れないことに全力を尽くしていきたいと思います。万が一そういうことが発生した時にはあらゆる協力を得られるように努力すると、これしかないですね。
(記者)
 県の調査の段階ということで、今は野生のイノシシということですが、飼養豚といいますか飼われてる豚に対しての発生が、一番怖いと思うんですけれども、それを防ぐために例えば知事の方から早期の出荷に対して補助を出すだとか、予算を組んだりとか、そういった何か政策として打ち出すみたいなことを考えていらっしゃいますか。
(知事)
 早期の出荷に対してみたいな方策は具体的には考えていません。まずはおっしゃったとおり、豚に感染することを防がなければいけないと、そのために最善のやっぱり策は大きく二つあって、一つは早く柵をちゃんと作ってもらうと、それから経口ワクチンもこういう発生を受けて、この状況を踏まえて最も効果的な形で散布していくと、同時に個々の養豚農家にしっかりと管理基準を守ってやっていただくように周知徹底していくと、これが柱だと思います。
(記者)
 この13の農場と県民の方は大変ご心配な状況だと思いますが、改めて知事のメッセージをいただけますか。
(知事)
 今回野生イノシシの感染が確認されたということで、さらに新しいステージに入ったということですから本当に先ほども申したように危機感を持ってできる限りのことをやっていきたいと思います。100%の対策っていうのは何度も言うようにないので、それでもリスクをちょっとでも減らせることをとにかく積み重ねていくしかないと思っています。その意味でいうと先ほど申し上げましたが、関係市町村が例えば消毒ポイントを増やしてくれてるということはとてもいいことですし、しっかりとその点の協力もしながらやっていきたいと思います。

(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。