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第23回定例記者会見要旨(1月15日)

更新日:2020年1月15日 印刷ページ表示
  • 日時 令和2年1月15日(水曜日)午前11時00分~11時49分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事、総務部長ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 22人
  • 記録作成 広報課(報道係)

令和2年1月15日記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

会見要旨

知事発言

 それでは26回目の知事定例記者会見を始めたいと思います。
 まず最初に、先日1月13日の成人式ですが、実は私の方からですね、動画メッセージというものを流させていただきました。このメッセージ、県のホームページに本日掲載いたしますが、新成人の皆さんに、3つのメッセージを贈らせていただきました。
 1つ目はですね、「失敗を恐れるな」というメッセージです。
 新成人の皆さんのほとんどの方が、統計的に言うと100歳近い人生をこれから過ごすことになると。その人生の中では失敗、挫折をすることもあるけれども、それは大したことではないと。多くの挑戦、新しい挑戦、こういうものが未来に待っているということで、失敗を恐れずに勇気を持って、やりたいことにチャレンジしてもらいたいと、こういうメッセージを新成人の皆さまに贈りました。
 2つ目のメッセージはですね、「幸せの定義を自分で作ってほしい」ということです。
 世界が大きく変わっている中で、これまでの幸せの定義っていうもの、固定観念が変わりつつあると。要は自分がどう生きたいのか、何をすれば自分が充実した人生を送れるのか、そういうことを自分自身で考えて、自らの幸せを実感していただきたいということも2つ目のメッセージとして、この動画の中に入れさせていただきました。
 3つ目ですけれども、生まれ育った群馬県の魅力を再発見してほしいということです。
 群馬県は、美しい自然、きれいな空気、良質な温泉、おいしい農畜産物、多くの魅力にあふれた場所であると。こういう魅力をぜひ再発見していただいて、生まれ育った群馬県で豊かな人生を過ごしていただきたいと。ぜひですね、人生のどこかで群馬県に戻ってきてほしいと。こういう3つのメッセージを贈らせていただきました。
 今日、動画を県のホームページに上げたいというふうに思います。
 なお、いくつかの自治体では、私のメッセージを成人式で紹介されているというふうに伺っています。
 続けて、新・総合計画のビジョン策定に向けた外部識者ヒアリング、4回目のヒアリングについてご報告をしたいと思います。
 新・総合計画の策定についてはですね、世界の潮流を踏まえた将来の群馬県の姿を描くということで、全国的に、国際的に活躍されている当代一流の有識者から意見を聞く外部有識者ヒアリングというものをですね、これまで3名の方々をゲストにお迎えをして実施をしてまいりました。
 12月19日の定例記者会見でもお話をいたしましたが、第4回目の外部有識者ヒアリングはですね、1月17日、今週の金曜日にですね、国際政治学者の三浦瑠麗さんをゲストにお招きをして行う予定です。
 これまでの外部有識者ヒアリングは、第1回目がデービッド・アトキンソン氏だったんですけれども、「群馬の観光政策、中小企業・小規模事業者対策」について、いろいろと語っていただきましたし、第2回目の武見敬三参議院議員からはですね、「活力ある健康長寿社会を実現する先進モデル、高齢者の新しい定義」、こうしたことについて、いろいろとご講義をいただきました。第3回目のマシ・オカさんからは「刺さるコンテンツの作り方」とか、「群馬県の映画ロケ誘致の可能性」とか、「多文化共生のあり方、多様性を受け入れるための教育」などについて率直なご意見をいただいたところです。
 外部有識者からいただいた大きな視点からのご意見を踏まえながら、20年後を見据えたビジョンを策定してまいりたいと思います。
 (今後の)外部識者、今のところ決まっているのは落合陽一さんなんですけれども、この他にもですね、もう少しいろいろな分野から、いろいろな方々のお話を伺いたいということで、今、いろいろとお願いをしている方もおりますので、また決定次第、会見で皆さんに公表させていただこうと思います。
 続けてですね、今日の会見の中で、私が1番気に入っている、こういうニュースがいいなというふうに思っているんですけれども、話をしたいと思います。
 新たな耐暑性、暑さに強いお蚕ですね、この品種の命名についてということです。
 昨今、夏に猛暑日が頻発をしておりまして、本県を代表する養蚕の現場においても、高温の影響でですね、蚕が生育不良になっているということで、繭の品質が悪くなるというような現象が、残念ながら起こっております。
 そこで蚕糸技術センターでは、6年の歳月をかけて、暑さに強い蚕というものを育成をいたしました。昨年夏、今年度の7月から8月にかけてですが、農家で実証試験を行ったところ、猛暑の夏でも、これまでの品種に比べ丈夫に育つということが確認できましたので、品種名を決定し、普及をさせたいというふうに考えております。
 暑さに強い蚕の名称、いくつか部局で絞ってきた候補についてですね、みんなでいろいろ相談したんですが、近年の夏の暑さに負けないということと、それから親しみを持って受け入れてもらえるよう願いを込めてですね、ひらがなで「なつこ」にしたいと思います。
 これ、(モニターに)「もえろ、なつこ」と書いてありますけれど、これはただ、私がつぶやいたことを入れたんだと思いますが、若い人は知らないかもしれませんけれども、かなり前にですね、資生堂の宣伝だったと思いますけれども、全盛期だった世良公則さんが歌った「燃えろいい女」という歌があってですね、それがCMに使われたんですけれど、その中に「燃えろいい女、燃えろ夏子」っていうのが出てくるんで、ただそれをここに書いただけということです。
 今年の7月から8月に農家に供給して実用飼育を行っていきたいというふうに思います。35度を超える猛暑でも丈夫に育つ「なつこ」をですね、ぜひ普及させていきたいと思いますし、夏場の生産量確保に「なつこ」の活躍でですね、つなげていきたいというふうに考えています。これで群馬県で育成したオリジナルの蚕の種類が9品種になりました。今後も特徴ある9品種を活用して、群馬の蚕糸振興に努めていきたいと思います。
 あの今日これ、担当所属で言うと蚕糸技術センターの須関所長さんなんですけども、開発者の方に今日来ていただきました。下田みさとさんがこれを開発していただいたんで、ちょっと一言いただきたいと思います。これ(繭)も見せながらでいいですから。
(蚕糸技術センター主任)
 群馬県蚕糸技術センターの下田と申します。群馬県蚕糸技術センターはですね、一丸となって、私が今は担当なんですけれど、その前から担当者がいるわけで、一丸となって、この暑さに強い蚕の育成をしてまいりました。
 やはり、夏の暑さで大変な思いをしている農家さんを見ておりまして、その農家さんの少しでも役に立てばという思いで育成しましたので、来年(度)、この品種を農家さんに飼っていただいて、農家さんの苦労が報われればなと思います。今後ともよろしくお願いします。
(知事)
 ありがとうございます。(実物を見ながら)これは。
(蚕糸技術センター主任)
 こちらが「なつこ」の繭と生糸です。
(知事)
 35度の暑さでもこういうちゃんといい生糸ができると。
(蚕糸技術センター主任)
 そうですね。
(知事)
 生糸の質もいいってことですね。
(蚕糸技術センター所長)
 そうです。碓氷製糸(株式会社)にひいていただきましたけれども、白くて、きれいで、光沢があるということで、評価いただきました。
(知事)
 分かりました。ありがとうございました。
 ということで、ぜひ皆さん、「なつこ」に注目をしていただきたいというふうに思います。この「なつこ」っていう名前、みんなで決めたんですけれども、開発者の下田みさとさんもこの「なつこ」っていいっていうふうに言ってくれたんで、これはもう良かったですね。頑張ってください。よろしくお願いします。
 それでは続いてですね、CSF関係についても、現状をご報告をしたいと思います。
 CSFワクチンの接種状況ですが、ワクチン接種については、これまで24市町村で初回接種が完了をしています。本日の15日時点で240農場、これ約90%に達しました。約41万頭に接種が終了すると。88%ですね。こういう見込みです。引き続き県内全域での迅速なワクチン接種に努めてまいりたいというふうに思います。
 皆さんご存知のとおり、依然として国内ではCSFに感染した野生イノシシが確認され続けておりまして、何度も何度もここで言ってるように、ワクチン接種した農場も感染の危機が去ったわけではありません。引き続き消毒の徹底、侵入防止柵の設置、これは、少し思ったより遅いペースだということを前回の記者会見でも申し上げましたが、農家の方々に対してですね、飼養衛生管理基準の遵守をお願いしてまいりたいと思います。
 続いて神奈川県のハードディスク流出に係る指名停止処分についてお話をしたいと思います。
 群馬県物品の購入等に係る有資格業者指名停止等措置要領第10号「不正又は不誠実な行為」に基づき、株式会社ブロードリンクに対して1カ月、令和2年1月15日から令和2年2月14日までの指名停止処分を行いました。
 今回の処分は、業務に対して不正又は不誠実な行為が認められている場合に、指名停止を行う指名停止措置要領第10号に該当するもので、業者の役員または使用人が業務に関する法令違反の容疑で逮捕等された場合や監督官庁等から行政処分を受けた場合などに適用しているものです。
 逮捕直後に処分せず、情報政策課の調査結果を待ったのはですね、本県への影響の有無によって、処分期間を検討する必要性があったためです。今回は、本県では情報流出がなく損害が発生していないということで、基準である1カ月というふうに決めさせていただきました。
 今日の報告は以上です。ここから何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

新たな耐暑性蚕品種「なつこ」について

(記者)
 蚕の話を先に伺っていきたいと思いますけれども。
(知事)
 「なつこ」ね。「なつこ」って呼んでください。
(記者)
 「なつこ」ですけれども、どのくらいの期間で作られたものなのか。
(知事)
 開発者から説明してもらえるとうれしいな。所長と一緒に。どのくらいの期間で。
(蚕糸技術センター主任)
 流れといたしましては、平成22年度からちょっと違う課題なんですけれども、原種の選定が始まっていまして、(平成)24年度から、「なつこ」の元となる「榛(しん)」と「明(めい)」という原種がいるんですけれども、その掛け合わせの交雑種の試験を始めて、平成26年度に農家さんから、暑さに強い蚕が欲しいという要望があって、そこから暑さに強い蚕を作るという課題で育成しております。交雑種を育成した期間は6年です。
(記者)
 (平成)24年の掛け合わせからという数え方でいいんですかね。6年かけて、誕生したということで。
(蚕糸技術センター主任)
 はい。
(知事)
 ご両親は「榛」と「明」とのことです。
(蚕糸技術センター所長)
 補足させていただきますと、平成以降の暑さがいろいろと問題となってきている中で、我々の所では農家さんに配布する交雑種のための原種で暑さに強くなくてはいけないということで、暑さに強い原種を選定したのが、(平成)22年からでした。その後、より丈夫なさなぎになる蚕が重要だろうということで、それが化蛹歩合(かようぶあい)がいい品種と言いますけれども、その品種の研究を始めたのが、(平成)24年からになります。そして、先ほど(説明したように、平成)26年(に)農家さんの要望がありまして、より農家さんが飼いやすくて、飼いやすいということは死なない、さなぎも丈夫な蚕だということで、そういった品種を育成して、一昨年、35度以上の日数が30日以上あったというようなことがありました。昨年は、日数は少ないですけれども8月上旬の気温が命の危険にかかわるような暑さ、おととしよりも暑い気温を記録したというようなこともあって、農家さんも非常に苦労して、体調もなかなか厳しい中でしたけれども、蚕も非常にダメージを受けまして、残念ながら落ちる(落ちて死ぬ)蚕もたくさん出ているという中で、今回のこの品種は他の品種と比べると、死なない、丈夫に育つ蚕ということで、これから暑い夏に普及を進めていきたいと思っているところです。
(記者)
 そうしますと着手したというか、開発を考え始めたのは平成22年で、そこから実際に交配を始めたのが24年で、そこから6年間と、そういうことでよろしいでしょうか。
(蚕糸技術センター所長)
 そういうことです。
(記者)
 35度以上でも死なないというのは、これはかなり珍しいということでよろしいんでしょうか。
(蚕糸技術センター所長)
 蚕が生きていける気温は10度から40度ぐらいでしょうけれども、丈夫に育つには23度から28度の間が丈夫に育つと。30度以上ですとやはり人間も同じですけれど、代謝作用に影響して生理障害を起こす。あるいは20度以下になってきたら代謝が不活発になって生理障害を起こすというようなことになってしまいますので、高い気温というのは蚕にとってはよくないということになります。
(記者)
 そういった中で「なつこ」は、どのくらい大丈夫っていう、言い方になるんですかね。
(蚕糸技術センター主任)
 具体的に、どのくらいっていうのは何を基準にするかにもよるんですけれども、現在、夏場、暑い時期に飼われている品種は、ずっと飼われていて、日本でたぶん1番いい品種だと思います。ただ、その品種が育成されたのが、たぶん昭和30年代なので、その頃に比べると圧倒的に7月、8月の猛暑日というものが、グラフにすると右肩上がりで増えています。35度以上の暑さというのは、現在飼われている品種はあまり対応できない品種です。(しかしながら)35度以上の猛暑日が連日、続くような環境で飼育しても、この「なつこ」は今の品種(現在、飼われている品種)よりも、繭の生産量で1割増収というデータが出ておりまして、その点で、今の品種よりも優位性があるということで、発表させていただきました。
(記者)
 どちらかというと新品種というと、取れる生糸であったり、特殊性だったりというところに目が行きがちなんですけれども、今回のものは糸がどうのというよりも、生産性、丈夫であるというところがポイントということでよろしいんですかね。
(蚕糸技術センター所長)
 そのとおりです。
(記者)
 ありがとうございます。それを受けて知事に伺いたいんですが、群馬県、「繭と生糸日本一」と、上毛かるたにも読まれるような、養蚕県だったわけですが、現状でいうとかつてに比べれば養蚕農家の数も減っていてですね、そういった中で、知事としては養蚕についての捉え方、どのように捉えているのか、また、そういった中で、「なつこ」をどう活用したいのか、その辺をお聞かせください。
(知事)
 申し上げるまでもなく、お蚕もそうですし、絹、糸、これはやっぱり群馬県のソウルだと思っているんで、文字どおり群馬県が世界に発信できる大事なコンテンツだと思っています。
 おっしゃったとおり、養蚕は急激に衰退していて、私が国会議員になった頃に吾妻郡か、群馬町だったかな、ある農家に泊まりに行ったんです。(私は)旅館の息子だから、農業はよくわからないから、桑の葉切って、それでお蚕にあげて、一晩いろいろ蚕の話を伺って、青年部に集まってもらったら、みんな60(歳)以上だったってことがあって、青年部で60(歳)以上で、ほとんどの人が70(歳)以上だったんで、その後20年たったら本当に一気に製糸場も少なくなっちゃって、養蚕農家も減ってきたんですけれども、それでも群馬県としては、ものすごく大事なコンテンツだと思っているので、例えばこの「なつこ」みたいなものも、ぜひ、いろいろな所に宣伝していきたいと思いますし、非常にブランド力あると思うんですよね。夏に暑い(強い)蚕っていうのもなんかすごくいい感じだし、それと光る糸も(皆さん)ご存知のようにできていますから、こういうのをちょっと組み合わせて、もう1回、群馬県の誇る「繭と生糸は日本一」って言われている群馬県の誇る、このお蚕産業、特に糸、絹。これは知事として今まで以上にPRしていきたいと思います。(記者)

新成人へのメッセージについて

(記者)
 ありがとうございます。そうしましたら「なつこ」の話は、ここまでとさせていただいて、はじめに発表になったことについていくつか伺わさせていただきます。
 新成人へのメッセージ動画ですが、これは過去に知事がそういったことをされていないかと思うんですけれども、これを今回しようと思ったのは・・・
(知事)
 まずですね、動画メッセージが欲しいって自治体の長から言われたんですね。いくつかの自治体で流れていると思うんですね。今回、最初に太田(市)の清水市長が、ちょっとなかなかこれ(成人式に)来るのは難しいかもしれないけれど、ぜひ、動画メッセージをくれないかということでお渡しをしたということです。他の所(市町村)でも流した所があるみたいですね。
(記者)
 希望があって作ったものを、全県で見られるようにした、そういうことでよろしいでしょうか。
(知事)
 そうです。

令和2年度当初予算編成等について

(記者)
 わかりました。発表事項以外なんですが、一部、今朝の朝刊にも出ていますけれども、新年度予算編成の関連で県税収入が若干ではありますが増加の見通しということですけれども、そのあたりについて、今の状況、見通しを教えてください。
(知事)
 県税収、若干増加と言ってもですね、財政状況が厳しいことには変わりがないので。これ、当面続くことだと思うんですよね。ですから、もう何度も言っているように、やはり行財政改革は難しいけれど進めなきゃいけないと。その中で、さっき言った大事な事業は続けなきゃいけないんですけれども、スクラップ・アンド・ビルドで整理しなきゃいけない事業もあると。そういう中で、群馬県の未来のリソース増加につながるような新規のこともやっていかなきゃいけないということで、県税収入はちょっと増えてたんですけれど、ほとんどトントンだと思うんですよね。この厳しい財政状況の中で工夫して、何とか行財政改革も反映させつつ、工夫しながらメリハリのついた予算を作るという作業になっていくと思います。
(記者)
 具体的には0.6%、15億ぐらいでしたっけ。
(知事)
 15億円かな。0.6(%)そんなにいかないよね、最終的には。トントンぐらいになるんじゃないでしょうか。
(記者)
 増えた分と。
(知事)
 出る分と。
(記者)
 そうした中で、逆に新しい取り組みを行うとすると、先ほどスクラップ・アンド・ビルドという話もありましたけれども、見直しをしなきゃいけない部分も多分にあるんだと思うんですけれど。
 見直しに対しての何か方針といいますか、大ナタを振るような形をとるのか、あるいはコツコツと作っていくのかという、そのあたりいかがでしょうか。
(知事)
 方針で言うと、何度も言っているように、必要なものはやっぱりやらなきゃいけないんですよね。生活の安全に関わるようなこととか、社会保障の問題とかやらなきゃいけないことあるんですけれども。
 (当初予算知事査定頭取りの)ぶら下がりのインタビューでも申し上げたとおり、時代の変化によって必要性の薄れたものとか、思うように効果の上がらないものってあるので、これは見直していくと。それは具体的に何やっいくかって(いうことは)、今の時点ではなかなか申し上げられないんですけれども、この行財政改革全体のプロセスは4月以降もずっと続いていくんですよ。県有施設の問題もあるし、それぞれの個々の事業の問題もあるし、これは津久井副知事を中心としたチームで、ずっとやっていくと。
 今回の予算の中でも、行財政改革の精神を生かしていかなきゃいけないので、もちろん新規に要請されてる事業も、今までやってきた事業も全体を一生懸命、今、知事査定ヒアリングで見ています。ものすごい時間をかけて、相当細かくやっていますので、それを踏まえて、当然、県議会の了解も得なきゃいけないんで、そこら辺のいろいろな調整をやりながら2月の初めぐらいに発表したいと、こういうことです。
(記者)
 予算の発表の際に、新規のものは詳しくご説明いただくことが多いのですが、一方でスクラップ・アンド・ビルドと言った時に、どこを見直したのかというのも、この先もずっと続けていく中で、どこを見直したかというのも、ある程度まとめた形でご説明いただけそうなのか、そのあたりはいかがですか。
(知事)
 予算のプロセスで全部、行財政改革が終わるわけじゃないんで、行財政改革の精神をこういうところに反映しましたっていうことは、ちゃんと説明したいと思いますし、4月以降続いていく行財政改革のプロセスの中で、結論が出たと思うものは、順次、この会見でご説明していきたいと思います。

行財政改革等について

(記者)
 行財政改革の件なんですけれども、十数年前の時には、外部有識者でいろいろと県有施設のあり方というのを検討されたと記憶しているんですけれども、今回は、津久井副知事のチームに一任をされるのでしょうか。
(知事)
 行財政改革のやり方はいろいろ考えたいと思います。まだ今の時点でこういうふうにするっていうことは発表できないんですけれども、いろいろなやり方、知恵を絞っているところなので、皆さんに納得してもらえるような形を作って結論を出していきたいと思います。
(記者)
 現時点でですね、今後、積立基金をいくらぐらいを積み立てようという計画はあるのでしょうか。
(知事)
 これもご存知のとおり、ちょっと様子を見ないと、どのぐらい調整金(財政調整基金)が残せるかっていうのは、まだ見えないところがあるんですが、当然、財政調整金(基金)の問題が頭にあるので、少しでも増やしていきたいと思いますが、どのぐらい積み増せるかっていうのは、全体の予算を見てみないとわからないところがあるので、はっきりこれだけとは言えないんですけれども、そこも十分考えて、やっぱり財政調整金(基金)を増やせるような形で何とか決着したいなと思っています。
(記者)
 例えば規模、十数億とか数十億とかっていう。
(知事)
 それも財政調整金(基金)、やはりその予算があれしてみないとわからないところがあるので、それも見ながらですけれども、少なくともこれを増やしていかなきゃいけないっていう思いはあるので、今、ここまで増やせますっていうことは言えないんですけれども、これはちゃんと確保していきたいと思っています。

神奈川県のHDD流出問題に係る対応について

(記者)
 神奈川県のHDDの流出問題なんですけれども、あの問題ではブロードリンクともう1社の富士通リースという2社の名前があがってたと思うんですけれども、県の調査ではブロードリンクとは直接契約がないということだったんですけれど、もう1社の方に対する処分はないのかということですね。
 また、孫請け、下請け中に今後、ブロードリンクが入る可能性は今後ないのか。その(処分中の)1カ月間にですね。そういった処分の効力をどういうふうに担保するのかというあたりをお伺いしたいのですが。
(知事)
 まず1つ、今お話のあった委託先、委託元の富士通リースについては、全庁の調査結果を踏まえて検討しましたけれども、指名停止処分を行う予定はありません。富士通リース株式会社がですね、指名停止措置要領の第10号の「不正又は不誠実な行為」に当たるとすれば次の場合になります。
 1つは、業務に関する法令違反で、役員または使用人が逮捕された。もう1つは、富士通リース株式会社に対して行政処分が行われた。もう1つは、本県の発注の契約に関して、著しく信頼関係を損なう行為があったと、こういうようなことなんです。これだけじゃないんですけれども富士通リースはこれに該当しないということで、今回は処分を行わないということにいたしました。
 ちなみに、富士通リース株式会社について、神奈川県は指名停止処分をしていると承知していますが、国とか他県では指名停止処分はしておりません。
 ブロードリンクの話なんですけれども、これちょっと確認したいと思うんですけど、いいかな、いるかな(情報政策課長)。指名停止処分の間、孫請けとかないよね、当然。
 ちょっと確認します。ごめんなさい。今日、システム情報課長(情報政策課課長)いなかったので。
(記者)
 下請けも、下請けに入ることもできないという。
(知事)
 指名停止期間のうちはそうでしょう、普通は。普通に考えればそうだと思う。ちょっと確認します。正確にやっぱりお答えしなきゃいけないから。

地震等への対策について

(記者)
 今月17日で阪神淡路大震災から、発生から25年になります。群馬県でも、災害が少ない所と言われてますけれど、首都直下地震などが発生した場合、大きな被害が想定されると思いますけれど、この件に関して、いくつか聞きたいんですが、まず群馬県として地震に対応することでの課題というのが何かあれば、教えていただきたいのですが。
(知事)
 群馬県はですね、前もちょっと申し上げましたが、震度4の地震の頻度ということで言うと、関東地域では圧倒的に少ないんですね。
 この間、一昨日、明け方に震度4ぐらいの地震があったんですけれど、調べてみたら、震度、確か3.5かなんかで、板倉だけが3.5だったのかな。そこで(震度)4ってなっちゃったんですけども、ほとんど(震度)3だったっていうことなんで。他の県に比べると、かなり(震度4以上の)地震の頻度が少ないんですが、それでももちろん地震対策みたいなものは大事なので、これは、この間ちょっと申し上げたとおり、災害レジリエンスナンバーワンの群馬県を目指していくという中ではですね、しっかり検討していかなきゃいけないと思います。
 ただ、最も我々が考えるべき脅威は、やはり水害だというふうに思っていまして、台風19号並みの雨が今年も本当に降るかもしれないんで、そのときの対応を考えたときに、やはり、この間も言いましたけれども、河川の整備とか、あるいは堤防の強化とか、こういう水害対策を中心にやっぱりやっていくべきだろうというふうに思っています。
 ただ、阪神大震災の記憶というのは、今でもものすごくありますし、昨今、首都直下型地震のドキュメンタリーっていうか、シミュレーションした番組がNHKで報道されて、ものすごく大きな反響があったぐらいですから、ここはこういうことも踏まえて、ソフト・ハード両面で災害に強い群馬県を作っていきたいと思います。
 いずれにしろ、どんな自然災害であっても、特にソフトの、どうやって避難をしてもらうかみたいな話はですね、あらゆる災害に通じるところだと思いますので、ここもしっかり議論しながら強化していきたいと思います。
(記者)
 地震だけでなく災害に対する対応でですね、昨年9月の県議会の一般質問で危機管理監が答弁されていますが、大規模災害発生時に関係者が集まって対応に当たる災害対策本部実施室というのを整備していこうというお話があったと思います。だいぶ期間が経ってきていますけれど、現状での調査の進捗状況ですとか、どういった場所に設けるとか、何か具体化してきたのでしょうか。
(知事)
 これは、いろんな方向性があると思うんですけれども、とりあえず、まずきちっと検討中ということで、今の状況だと例えば上(の階)の方からなにか機材を降ろしてこなきゃいけないとか、いざという時に1階に集めなきゃいけないとか、実際に災害が起こったときの対応についてはいろいろと課題もあるので、そういうことも含めて、どういう対応をとるべきかっていうことを、まずきちっと調査・研究したいというふうに思っています。
 他県では、例えば免震棟とかを作っている所もあるし、そういうものが必要なのか、それとも他の方法があるのか、それも予算もかかりますから、そういうことも含めてしっかり今検討中です。

eスポーツに係るゲーム依存症対策について

(記者)
 群馬県としても、eスポーツに力を入れて推進していくと話があります。前の会見の中でも、ゲームに対する依存症対策というのは進めなきゃいけないというようなお話があったと思います。
 今、香川県でネットゲーム依存症対策条例というのが、全国初となるそういった条例の制定に向けたいろんな議論が進んでいるようですけれども、群馬県としては、例えば子どものゲームをする時間というのを平日どれくらいの時間にしましょうとかですね、それに関わる親の対応ですとか、何か条例制定などをして依存症対策というのを強化するような考えなどはあるのでしょうか。
(知事)
 現時点で条例を作るっていうことについては、まだ検討してませんけれども、まずご質問に答えると、群馬県として、eスポーツ、1つの地域振興の手段としては非常に有望だというふうに思っています。
 宇留賀副知事に、実は現地も視察していただいて、ラスベガスに行っていただいてですね、わかったことは、なんとなくみんなラスベガスがeスポーツの聖地みたいに思っていて、ものすごく、なんて言うんでしょうか、隆盛を極めているようにも見えるんですけども、思ったりも慎重にやっていると。実はラスベガスみたいな、アメリカ、eスポーツものすごい盛んで、どんどんどんどん野放図にやっているみたいなイメージを持っている人もいると思うんですけれども、実はこの依存症対策についても、すごく問題意識が高いっていうことがわかって、eスポーツはですね、まだ我々が思っているほど、ものすごく成熟していない部分もあるっていうことがわかったんです。
 群馬県で例えばeスポーツを1つの地域振興の手段としていろいろと推進していく上に当たっては、今おっしゃった依存症対策も一緒にやっていかなきゃいけないというふうに思っているんで、これからeスポーツの振興、どういう形になるか、群馬県としていろんな検討していく中で、同時に今言ったゲームの話とか、このeスポーツを片方で振興するのと同時に、やっぱり依存症対策とか、その課題、問題点、これも同じぐらいの力を入れてやっていかなきゃいけないというふうに思っていますので、それは、これからのプロセスの中で依存症対策等々についても、県として何ができるか、特にeスポーツを振興するときには、常にこれがついてくるんで、これを一緒にできるような方策を考えていきたいと思います。
(記者)
 でも、現地点で対策強化に向けた条例制定というのは、今のところお考えはないと。
(知事)
 今は条例というところまでは、具体的に条例を作るっていうところまでは考えていません。ただ、ここから依存症対策については、十二分に議論していかないと、ただeスポーツだけ振興するっていうやり方では、バランスを欠いていると思います。

トップセールスについて

(記者)
 蚕に関連してですけれども、知事は常々ですね、県産の農畜産物は重要なコンテンツだとお話になっておりました。
今年度はですね、香港、シンガポール、マレーシア、来年度も考えているようですが、トップセールスについて、中国を含む世界各地についてどのように取り組んでいくのかお考えをお聞かせください。
(知事)
 まず農畜産物のトップセールスっていうことでいうと、知事になる前からずっと周りに言い続けていた農畜産物の成分をしっかり調べて、いわゆる消費者の人たちの健康志向に訴えるのが大事だと。ブランドっていうのはやはり健康にいい、美容にいい、こういうことがあって、ものすごく高まっていくんだということを言っていて、いわゆるその成分分析みたいなものとですね、セールスのプロモーションがなかなか結びついてないんじゃないかと。だからそこをきちっと結びつけて、知事のトップセールスにも活用できるようなサイクルを作りたいってずっと申し上げてきたんですが、農政部の方で半年近くいろいろ議論してもらった結果、ここで発表したG-アナライズチームっていうのができました。今週中にいろいろまず報告を受けようと思ってるんですけれども、おそらくまず「やよいひめ」からやることになると思うんですが、まずこのサイクルをしっかり作って、できれば1つでもベストプラクティスを作りたいと。例えば、群馬県のイチゴはこういう成分があって、他のイチゴと違いますとか、あるいは群馬県吾妻郡のトウモロコシ、高原トウモロコシが世界で一番美味しいと私は確信を持っているんですけれども、こういう成分があるから美味しいんだとか。
 群馬県の豚、今のところ風評被害があまり起こってないのはありがたいことなんですけれど、やっぱりこれ相当PRしていかなきゃいけないんで、群馬県の豚は他の豚とこういうところが違うとか、こういう形でですね、1つでも本当に、なんていうんでしょうか、インパクトのある前例を作れると広がっていくかなと思っています。これをまずこの取り組みを、初めてのことなんですけど、進めていきたいということです。
 それで、海外でのトップセールスっていうことで言うと、そういうことを最大限にアピールできるような材料をまず作らなきゃいけないんですけれども、中国には大変注目をしています。過去の記者会見でも何度も申し上げましたが、やはり群馬県として、中国との関係はしっかりと作っていきたいと。それはインバウンドの面でもそうですし、農畜産物、今日、「なつこ」もありましたけれども、「なつこ」を売り込むっていうことでもですね、それも市場規模から言っても、これからのいろいろ世界の流れを見てもですね、やはり中国との関係はとても大事にしたいと思っています。
 タイミングを見て中国に行きたいと。でもそれはベストなタイミングを見て行きたいと思いますし、ベトナムでは外務大臣、官房長官に会いましたけれども、やはり中国に行くときには、それなりの方に政府でも党でも会わなきゃいけないと思いますし、やはり群馬県としても具体的な成果につながるような道筋もまず作らなきゃいけないと思うんですが、一番良いタイミングを選んでですね、ぜひ中国に行きたいと思います。
 それからベトナムについては、ここでもかなり詳細にご報告したというふうに記憶がありますが、これから1月末に外国人との共生社会に関する提言が出てきます。これは群馬県として先進的なモデルを発信したいというふうにお約束をしましたけれども、その中でも外国人の方々の力を活用するっていう点で言うとですね、もう記者さんご存知のとおりベトナムの人の数がものすごく増えておりますので、そういう意味で言うと、ベトナムだけじゃなくて、特に外国人の方々に来ていただくっていう面でも、大事なASEANの国々、フィリピンとか、どこになるかわかりませんが、タイとか。ここら辺は群馬県の企業も進出してますから、ここら辺にもしっかり行ってですね、外国人の労働力を確保する、群馬県に来てもらうっていうこと、あるいは群馬県の農産物、農畜産物を売り込むっていうこと、それからインバウンドを増やすっていうこと、こういうことをですね、ちょっと仕掛けていきたいと思います。
 それからもう1つアメリカ。アメリカはですね、例えば、まだどこに行くかって決めていませんが、インディアナ州にスバルが出ていますし、群馬県の主要な製造業の工場もですね、かなり出ていますので、アメリカにはとにかく足を運びたいと。アメリカに行った時には、ここからいろいろコンテンツも発信していかなきゃいけないんで、宇留賀副知事と力を合わせて、ちょっと役割分担するかどうかわかりませんけれども、例えばネットフリックスの本社とか、シリコンバレーじゃなくてテキサスのいろんなイベントとか、ベンチャーの。そういう所にも少し寄ってきたいと思いますし、先ほど申し上げたとおりトップセールスのターゲットとして考えているのは中国、ASEAN、それからトップセールスっていうかあれですよね、いろんな意味でアメリカでしょうか。

災害に強い県づくりについて

(記者)
 災害に強い県づくりの話で、レジリエンスナンバーワンとお話をされていたと思うんですけれども、ナンバーワンっていうのはどういうふうにしたらそのナンバーワンになれるのかとか、ナンバーワンというのは一体誰が決めるものなのか、その辺はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
(知事)
 ナンバーワンを決めるのってなかなか難しいから、やっぱりナンバーワンだって言えるブランドを一生懸命発信して作り上げたいと思うんですよね。
 この間、私は知らなかったんですけども、記者さんの方からそういうランキングもあるという話を聞いて、今ちょっと調べているんですけれども、そういうランキングみたいなものに訴えるっていうこともできると思うんだけど、少なくとも県知事として、群馬県は安全だと、災害対策についてはこれだけやってますと。運のいいことに先ほども言いましたけれども、(震度4以上の)地震は少ないんですよ。
 それから水害の被害者、死者も、実はこの間、何人かの方々が残念ながら亡くなられて本当に残念だったんですけれども、少ないんですよ、10年間見ると。
 だからこういう自然災害が少ないという強みも生かして、さらに前にも申し上げたとおり、「(ぐんま)5つのゼロ宣言」の中にもありますけれども、自立分散型のエネルギー構造を作りやすいっていうのは、太陽光とか水力に可能性があるわけじゃないですか。
 そうすると、千葉県が大変な目に遭いましたけど、災害時の停電というものをなくせるかもしれないですよね。そういうものを集めて知事として群馬県がナンバーワンなんだと、やっぱり発信することが大事だというふうに思っていますし、やり方によっては実質的にナンバーワンになることも、もちろん夢じゃないというふうに思っています。
 それはもう1回言いますが、群馬県の場合、緊急にやらなきゃいけないのは、水害対策だと思っているんで、そこから始めたいというふうに思っています。
(記者)
 ナンバーワンという目標があって、その目標を達成するのは、在任中でっていうことで考えてる感じなんですか。
(知事)
 在任中って、だってどのくらいやるかわからないから。
(記者)
 例えば、その50(2050)年まではできないじゃないですか、できるか、2050年になったときになかなか知事の在任は難しいと思うんですけれども、それまでにやりたいっていうことなのか、それとも・・・
(知事)
 まずどのくらいやるか、全然わからないから。だけど、在任中の目標かって(言われたら、)目標ですよね。知事になって掲げる目標だから。私が知事をやっている間に、ぜひ多くの方々が、ナンバーワンって決めるのは難しいけど、多くの方々からやっぱり群馬県っていうのは災害に強いと、本当に日本でも本当に1番に強いと、そういうふうに認識を持ってもらえるような目標を持つのは当然だと思います。

移住・定住対策について

(記者)
 ちょっと話がガラッと変わるんですけれども、政府がですね、来年度から首都圏の人が地方で副業や兼業をする場合の交通費を支給をするという制度を始めるという発表があったんですけれども、そうなってくると今後、首都圏に住んだまま群馬に来て何かするってなってしまうと、移住対策を進める地方の側からすればちょっと不利ではないかと思うんですが、それについてご意見を聞かせてください。
(知事)
 それは国の制度なんで、これについて特に批判するつもりはないんですけれども、我々として考えなければいけないのは、とにかく群馬県の魅力を高めて群馬県で働きたいと思える所にすると、もうこれに尽きると思いますよね。
 そういういろんなどんな制度があろうと、群馬県で働くことに魅力を感じれば、きっとみんな戻ってきてくれると思うんですよね。
 今、県立女子大でずっと特別講座やってきて、あと3回で終わるんですが、やはり県立女子大の方、大学生、群馬県に戻っていない方々もいるんで、来ていない人たちもいるんで、もちろんそれぞれの個人の選択肢を縛るつもりはないんですけど、やっぱりこの事業の中で1つ考えているのは、30人ぐらいの方がずっと聴講してくれているんだけど、群馬の魅力を再発見してもらいたいと。それによって1人でも群馬県で住んで群馬県で生きていこうっていう人が増えればいいかなとも思ってるんで、とりあえず制度は制度としてあっても、まず魅力を増やすっていうことですね。
 その件で言うと、さっき言った災害に強い、災害が少ないというのはですね、実は移住人口、関係人口を増やす意味では、かなりのアピールポイントなんじゃないかなというふうに思います。

医師不足・確保対策について

(記者)
 知事は群馬大の医学部では、若手医師のイベントに参加するなどですね、医師不足に大変熱心に取り組んでるんで、それが故にお伺いしますけれども、太田の県立がんセンターでですね、舌がんなどの担当科の新規患者のですね、受入を停止していると。専門的なベテランの医師がちょっと常勤が続けられないってことなんですけれども、後任もいないという。それでですね、このままでは手術とか放射線治療などがですね、できなくなる恐れが高まっておりまして、外来患者も含めると500人以上の方がですね、影響を受けると。
 これはもう産婦人科医の不足だと近くの病院でということになるんですが、近くにもう本当に群馬大学病院ぐらいしか紹介するとこがなくって、他県に行く可能性もあり、それぞれの方は命に関わる病気を持っていらっしゃると。
 こういう状態だとしたらですね、医師不足対策を引っ張ってる、先導する県自身の自分の足元の病院なもんですから、ここは何らかの対策を講じる必要があるのかっていう気もするんですが、その辺はいかがでしょうか。
(知事)
 これは記者さんのおっしゃってるとおり、非常に私も憂うべき事態だというふうに思っています。
 今、記者さんがおっしゃったように、医師不足、医師の確保は、群馬県にとって大きな課題なんですが、私も5カ月間相当一生懸命やってきたんですけど、やっぱりなかなか簡単に知事が5カ月頑張ったから増えるっていうもんでもないと思うんで、これはもう少し長期的な取り組みとしてもやっていかなきゃいけないと思います。
 がんセンターの専門医は自己都合ということで、いろんな都合で6月に辞め、非常勤になるということです。後任の専門医を募集しているんですけれども、後任医師の確保が遅れた場合は、外来は継続できると思うんですけど、おっしゃったとおり、手術と一部の医療が提供できなくなる恐れがあります。そういう事情で、今、記者さんがご指摘をされた新規の紹介患者の受入れを一時停止することになりました。
 後任の専門医が確保でき次第、できるだけ速やかに新しい患者の受入れというものですね、再開する予定ですが、今、がんセンターに入院、通院している患者については、引き続き同センターで治療を続けるとともに、必要があれば、転院等も含めてですね、適切に対応してもらおうというふうに思っています。
 ただ、この問題も含めて専門医を確保するのもなかなか募集も難しいと思うので、ちょっと状況は私自身も調べて、今、一生懸命募集していると思いますけど、できることがあれば、よく考えてみたいと思います。今のところ募集してるんでね、専門医ね、まだ決まってないんですよね。ちょっとまた調べさせてください。これ本当に高い関心を持っているので。前回(の会見時に)わざわざ資料を作ってもらったぐらいですから。
(記者)
 最後の1つなんですけど、そうすると知事、これまでのね、私はこの姿勢は大変ご立派だと思うんですが、若手医師とですね、イベントに参加したりとかして。
 あと、例えばちょっと知事会議で若干記憶あるのが、他県との知事会議でですね、新潟県とか栃木県の知事と非常にコミュニケーションを取ってらっしゃると。周辺知事とですね。
 そうするとこの医師不足っていうのは、やっぱり周辺の知事との連携と言いますか、人材交流と言いますか、医師のですね。そんな点も含めてですね、何らかの知事の方の対策と言いますか、ビジョンというのは何かありますか。
(知事)
 そうですね、人材交流になるかどうかわからないけど、確かですね、前の知事のときに、埼玉県、新潟県、群馬県の3県の知事の会議があってね、これはちょっと活用しようと思ったんだけど、このときに出た話の中に医療協力っていうのがあったんですよ。それぞれの県で強みが違うと。確か私の記憶では埼玉は小児科の病院が結構強いと。新潟は緊急医療みたいのが強いと。群馬県には群大に例の重粒子線があるっていうことで、これで結構医療協力の話も出たので、この枠組みは、今ご指摘がありましたけれども、生かしていきたいと思います。
 ドクターズカムホームプロジェクトをやって、だからといって急にすぐ研修医は増えないんだけど、一応手応えはだんだん感じているので、これはもう記者さんにもわかっていただいているとおり、急に増えるわけじゃないし、あと根本的に群大のイメージが直らないと研修医は増えないんですよ。だから、これも含めてちょっと時間がかかると思うんですけど、やらなかったら何もできないんで、東京ビッグサイトにも行ってきますんで。ここで研修医のというか、学生の人たちの大きな、何ていうんでしょうか、オリエンテーションみたいのがあって、知事、行ったことないのですが、行ってきますから。そこでできるだけ多くの人を引っ張り込んで、群馬県に来てほしいっていうことと、なぜ来て欲しいのかっていうことをよく訴えていきたいと思います。
(記者)
 それいつですか。
(知事)
 今年3月だと思います。
(記者)
 知事自ら、初めて。
(知事)
 行きます。初めてだと思います。学生とかみんな来るよね。そこでちょっと各ブースができると思うんで、そこに立って、ちょっと1人でも多くの方に説明しようと思います。
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。

(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。