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第25回定例記者会見要旨(1月29日)

更新日:2020年1月30日 印刷ページ表示
  • 日時 令和2年1月29日(水曜日)午前11時00分~午後0時13分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事、総務部長ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 22人
  • 記録作成 広報課(報道係)

令和2年1月29日記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

会見要旨

知事発言

 それでは定例記者会見を始めたいと思います。
 今日も盛りだくさんですけれども、お付き合いをお願いしたいというふうに思います。
 まず最初に前回の記者会見で記者さんからご質問のあった、本県の食品ロスの発生量について報告したいと思います。
 まず国、これは環境省と農林水産省ですけれども、平成31年4月に、平成28年度の「我が国の食品廃棄物等および食品ロスの発生量の推計結果」というのを公表しています。これによると、食品廃棄物等は約2,759万トン、このうち、本来食べられるにも関わらず捨てられた食品ロスが約643万トンと推計をされました。これは事業系352万トン、家庭系291万トンということになります。
 国の推計方法を参考にして、県が群馬県内の食品ロスについて試算をした結果、群馬県においては事業系が約7万トン、家庭系が約5万トン、合計約12万トンと試算されたということは、ご報告したいと思います。残念ながら統一的な方法で算出した都道府県別の食品ロスのデータって探したんですけれども、ありませんでした。これはやはり、ないということなんだというふうに思います。現時点で国の推計方法を参考にして試算した数字は以上のとおりです。
 それから、これも記者さんから言及があった動画・放送スタジオ活用。「かなチャンTV」のお話もありましたけれども、特にですね、職員向けの研修について、もうちょっと細かく申し上げると、機材操作研修、それから撮影・制作研修、話し方研修、広報企画員・担当者研修、だいたいこの4つを計画しています。
 1つ目の機材操作に関する研修ですが、今年度の3月に広報課の職員を対象に、設置事業者を講師として実施をさせていただこうと思っています。実際の機材を操作しながら、職員が自ら動画を撮影、編集、配信できるように技術を取得する研修になると思います。スタジオが稼働する来年度以降は、本研修で技能を習得した広報課の職員が実際のコンテンツ撮影を通して、利用所属の職員を指導し、広く県庁職員にも習得をさせていきたいと考えています。
 それから2番目の撮影・制作研修ですが、同じく広報課の職員を対象に、来年度、日本広報協会が開催するセミナーに参加させていただく予定になっておりまして、コンテンツ作成の企画から配信までの一連の業務について、高い技術やノウハウを習得してもらいたいと考えています。同じく広報課の職員から利用所属の職員に指導し、質の高い動画作成に役立てたいと考えています。
 3つ目の話し方研修ですが、広く庁内から募集する受講希望者に対して、動画の効果を最大限発揮するためのポイントとなる「説明者の話し方」に係るスキル向上を目的に実施したいと思います。年度当初からの撮影に備えるために、年度内に1回実施するほか、来年度も数回実施して、その習熟に努めたいというふうに思います。これ、あくまで伝わりやすい話し方を習得することが目的ということで、アナウンサーみたいな存在として位置づけていくかどうかっていうのは、今後検討していきたいと思います。
 それから4番目、広報企画員・担当者研修は、各部局の主管課に配属している広報企画員と各課の広報担当職員を対象に実施を予定しています。来年度当初に実施して、スタジオの活用方法、効果的な動画の制作、利用、情報発信の方法、そして職員全体の広報マインドの醸成を行うものです。
 こうした研修を通じて職員の動画の企画力や作成能力を高めながら、効果的な動画制作、発信を進めていきたいと思います。
 それから前回、記者さんが質問されていた神奈川県のユーチューブ公式チャンネル「かなチャンTV」の話。これ実は以前にも少しだけ研究したことがあるんですけれども、これも再生回数をですね、インターネットで確認をしてみました。あの時、話があった「アイドルグループを使って400万以上のアクセスがある」という動画もちょっと見てみたんですが、これ、「かなチャンTV」で配信されているだけではなくて、チャンネル登録者数が237万(人)以上ある「AKB48」のチャンネルで配信されていたということがわかりました。出演者がヒット曲に合わせて踊るという全国的なブームに乗ったもので、県内各地で撮影したものを編集したようです。
 「かなチャンTV」内の動画については、専門業者が制作したと思われるものも多く見受けられますが、神奈川県職員の方々がつくられた動画もたくさんあると思うので、もちろん我々として、参考になるところは参考にさせていただきたいと思いますし、先週申し上げたとおり、いいところは学びつつ、群馬県として、動画・放送スタジオを活用して県民に役立つ情報発信を進めていきたいと思います。
 加えて、動画・放送スタジオの活用については、先週も申し上げましたが、多くの再生数が期待できる動画も制作するというのは、当然検討しますけれども、県外に向けては観光需要に限らず、視聴した多くの割合の方の群馬県の好感度が上がることが期待できるような動画も作っていきたいと思っています。県内に向けては、何度か記者会見で言及いたしましたが、CSFの消毒管理に関するものとかですね、ちょっと(手持ち資料の)ページがありませんねここは。いわゆる大事な、いろんな問題についてですね、県民に周知を図っていくと。こうした動画もですね、しっかりと制作していきたいというふうに思います。わかりにくい制度とか申請手続きの説明動画、県民が真に必要とするものも、わかりやすく提供するっていうのも、実はスタジオの大きな目的の1つになると思います。こういうことをタイムリーにローコストでできるっていうのは、これは他県にない強みになるんじゃないかというふうに思います。
 「かなチャンTV」、あんまり言うと長くなっちゃうんですけれども、いろいろ調べてみました。確かに初年度の予算額、(平成)27年度は300万円。これ、備品購入、設備整備みたいなものなんですけれども、「かなかなかぞく」っていうのがありまして、これ、県の施策を紹介するアニメなんですが、平成26年にスタートして、映像制作会社DLE、これは調べたら朝日放送の子会社ですね、ここに委託をしていまして、キャラクターデザインと監督は大宮さんに依頼をしていると、大宮一仁(おおみや かずひと)さんですか。2年間、15話制作してですね、4,100万円かけています。今もたぶん、見たら作っているんで、年に、わかりませんが、1~2千万(円)かかってるんじゃないかなというふうに思いますが、これ、某新聞がなんかちょっと批判したりした記事も見つけました。平成28年から吉本興業と提携し、リニューアルをして、椿鬼奴さんが声優を務めております。リニューアル後の経費はよくわかりませんが、もちろん芸能人の方にお願いしているっていうのは、おそらくギャラも発生しているのかなという気がします。
 それから、県の西域をPRする「南明奈のちょこっと時間」っていうのも、平成28年に制作をしていまして、南明奈さんのギャラもちょっとここでは示されていなかった。それから、吉本興業所属のエグスプローションが出演する動画も作っているということで、これはちょっといろいろと理由があって配信停止になっているということでした。
 いずれにせよ、やはり、さすがにメディアにおられた黒岩知事なんで、CSFの問題でも意見交換しましたが、さすがだなと思うところもありました。例えば、動物愛護のPR動画なんかはですね、有名人、著名人の方々に無償で出演してもらっているっていうのがあったりして、ここら辺は、また黒岩知事にお目にかかる機会もあると思うので、いろいろ学んでいきたいと思います。もう1度言いますが、我々として参考になるところは、他のいろんなこうした「かなチャンTV」も含めてですね、よくそこは勉強、研究して取り入れていけたらというふうに思っています。ちょっと「かなチャンTV」、もっと調べたんだけれど、ちょっと長くなるのでこのぐらいにしたいと思います。
 続けて、県職員の育休取得について、記者さんの方から新しい目標をどうするんだみたいな話があったので、それについて言うとですね、現状では取得率が高くないってことは、この間も言いましたが、認識をしています。そのために、やはり新たな指標を作って、取得率の向上を目指すために、今、県の知事部局内でも検討を始めていますので、そういうものがある程度まとまったら、きちっとこの記者会見で発表させていただきたいというふうに思っております。
 次に、新型コロナウイルス関連肺炎に関する対応について、ご報告を申し上げたいと思います。
 現在、中国河北省武漢市を中心に発症が報告されている新型コロナウイルス関連肺炎ですが、感染症法上の「指定感染症」に指定されることとなりました。
 県内での患者発生に備えて、群馬県衛生環境研究所で検査体制を整備しました。また県内12カ所の感染症指定医療機関での受入体制を整えております。明日には保健所職員担当会議を開催をして、近日中には全庁的な連絡会議を開催したいというふうに考えております。
 既に昨日の庁議でも、この新型コロナウイルス関連肺炎についての報告をですね、担当部局から受けて、知事も入った中でかなりいろんな議論もさせていただきました。
 海外から訪れる方にも予防方法を周知するために、中国語と英語を併記した咳エチケット啓発ポスターというものを作成をいたしまして、観光関係者や医療機関などに周知をしています。
 いつも言うとおり、この記者会見の視聴率が上がりつつあるので申し上げますが、県民の皆さんの中で、もし中国の武漢市をはじめ、海外から帰国して体調が悪くなった場合は、ぜひ受診する前にですね、医療機関に渡航歴と症状というものを連絡していただきたいと思います。
 また、冬は風邪、インフルエンザなど感染症が流行する時期ですので、手洗い、うがい、咳エチケット、自分でできる予防対策がありますけれども、これは、実は新型のコロナウイルス感染症にも有効ですので、ぜひこれは行っていただければというふうに思っています。
 続いて、新型コロナウイルス関連肺炎の産業面での影響について、ご説明をしたいと思います。
 まず、中国に進出している本県企業の状況について、お話をしたいと思います。既に報道されていますが、武漢に生産拠点のある県内企業の日本人駐在員については、既に帰国されたというふうに伺っています。今般、外務省がチャーターした飛行機ではなくて、自主手段で帰国済みという報告を受けています。
 武漢以外の都市に生産拠点のある県内の企業にも対応状況について、ヒアリングをしておりますけれども、春節で休業中といういうこともありますので、今のところ中国からの帰国を指示したというような話は聞いていません。雰囲気からすると、概ね落ち着いて対応されているのではないかという感じがしています。
 それと県内の観光地への影響ですが、県内の観光協会等を通じて情報収集しているところです。これも既に報道されていると思いますが、中国からの団体旅行の予約は多くありません。ですから、大きな影響ではないという声を聞く一方で、中には100名以上のキャンセルが出ている宿泊施設もあると伺っておりまして、今後とも状況を注視していきたいと思います。
 この問題すごく大事なので、この後ちょっと担当課からもですね、きちっとメディアの皆さんには説明をさせていただいて、質問をお受けしたいと思いますので、少し具体的な細かいことについては、そこでまたやりとりをしていただければというふうに考えています。
 続いて今回の記者会見で最も大事だと思っているアイテムに移りたいと思います。
 「多文化共生・共創『群馬モデル』」ということで、皆さんにも資料をお配りしているというふうに思いますけれども、この度、「多文化共生・共創『群馬モデル』」を作成いたしました。
 このモデルは、県の今後の外国人材受入れ・共生政策の方向性についてまとめたもので、昨年11月から3回にわたって「外国人との新たな共生推進会議」というものを開催をいたしまして、メンバーの方々との意見交換を踏まえ、議論を重ねてまいりました。さらにはですね、昨年8月に開催をしました「知事と外国人住民との座談会」を含め、市町村、企業、外国人県民等の方々の率直なご意見も考慮をさせていただきました。
 まず、モデルの冒頭では、知事としての思いを込めてですね、外国人県民を「仲間」として政策を進めていくということを表明させていただきました。
 モデルの3本柱は、「外国人材の円滑かつ適正な受け入れ」、それから「新たな多文化共生県ぐんまの実現」、そして3つ目が、「日本人・外国人県民がともに輝く」、こういう3本柱を立てさせていただきました。
 これは、県民、市町村、企業、NPO、学校など外国人県民を取り巻く様々な方々と協力をしながら、これまでより一歩踏み込んだ新たな取り組みを行っていくために作成をしたということです。
 このモデルの特徴は2つあります。1つはですね、これまでの取り組みから一歩踏み込んだと。受入れと共生政策の新たなステージである「共創」に取り組むとしたことが大きな特徴になっています。
 「共創」というのはですね、日本人県民と外国人県民とが手を携えて、「新たな価値を共に創っていく」ということです。
 2つ目はですね、条例制定を目指すということです。私の記憶では10年ちょっと前ぐらいにですね、2つぐらいの県で何かこういった感じの条例はできているのですが、全く10年前とは状況も違いますので、ある意味初めて、もし条例が実現すれば初めてだというふうに思っております。多文化共生社会の実現っていうのは、継続的で地道な取り組みが必要ですので、やはり県民全員で「多文化共生・共創県」を実現していきたい。そのためには、やはり条例の制定を目指すのが必要だという結論に至りました。
 この群馬モデルは(記者の)皆さんのところにも配りましたが、あくまでコンセプトということなんですけれども、これを反映して、早急に着手すべきものは、令和2年度当初予算に盛り込んでいきたいというふうに思っています。
 また、今後、県民、市町村、企業、外国人県民等に対して広く群馬モデルを周知・発信していくということなので、外国語版も作りたいというふうに思っています。英語とか、ベトナム語とか、これは検討していきたいと思います。
 さらに外国人との共生は、次期総合計画の柱の1つであり、群馬モデルというものは、総合計画の策定にも生かしてまいりたいというふうに思います。
 やはり、こういう条例制定を目指す、こういう群馬モデルを発信するっていう時にはですね、できる限りいろんな人を巻き込んで、「オール群馬」で進めていけるような体制を作りたいというふうに思っていまして、ちょっとまだ細かいことは申し上げませんが、市町村とか県議会といろいろと連携をしていく、そういう仕組みっていうか、構図になるようにいろいろとちょっと知恵を絞っていきたいなというふうに考えています。
 続けて、「活力ある健康長寿社会実現のための有識者会議」についても、ご報告を申し上げたいと思います。
 2月3日の月曜日に第1回の会議を開催いたします。この会議のメンバーにはですね、参議院議員の武見敬三議員。この間、総合計画の有識者ヒアリングでもお話をしていただきました。ユニバーサルヘルスケアの国連大使も、今やっておりまして、社会保障政策では自民党の中でですね、リーダー的な役割を果たしているお一人なんですけれども、健康長寿社会実現に関する研究・政策・実践活動を第一線で実施する有識者を県内外から選定をさせていただきました。
 (記者の)皆さんに、名簿、お配りしているかどうかわかりませんが、県外有識者6名、県内有識者4名ということなんですけれども、大変素晴らしい方に集まっていただいたと。特に副座長を務めていただく飯島先生(飯島勝矢 東京大学 高齢者総合研究機構 教授)はですね、フレイル(高齢者の虚弱)を発明した方なので、まさに、この分野の第一人者であって、この県外有識者6名もなかなか普通は集まれないメンバーだというふうに思っています。
 開催スケジュールとして、2回開催をさせていただきながら、2回は少ないって言う方もいると思いますが、皆さん、ものすごく多忙なので、ここら辺はよく担当部局の方でしっかりと、個々のメンバーの方に連絡を取りながら、いいものを練り上げていきたいというふうに思っています。
人生100年時代の到来も視野に入ってきている中で、健康寿命を延ばすということは、これは非常に大事な課題だというふうに考えています。また、健康寿命社会の尺度と言われる「実年齢を基準としない社会的年齢」について、新しい科学的な尺度が必要であり、学術的な視点から、この問題についても、有識者会議で検討していただこうと思っています。3月23日に、先ほど申し上げましたが、2回目の会議の開催を予定しております。
 ちょっと盛りだくさんなので、まだ続きます。
 「湯けむり創造フォーラム」の開催です。3月24日火曜日に、草津音楽の森国際コンサートホールにおいて、「湯けむり創造フォーラム」、副題「世界とつながる 何かがはじまる」を開催いたします。
 本フォーラムの趣旨は、日本を代表する経済人、有識者を招いて、本県の課題や将来展望について意見・提言をいただき、県総合計画や県政運営等に反映させることです。
 これは、政策集の中で、「群馬サミット」という仮称を使いましたけれども、あれが基本のコンセプトなんですけれども、まず、しっかりとしたコンセプトを作り、これは、ある意味プレイベントなんですけれども、プレイベントでしっかりと道筋を作ってですね、このフォーラムを時間をかけて育てていきたいというふうに思っています。参加者は、企業経営者、経済団体、観光団体、産業支援機関、自治体関係者など約300名を予定しています。
 当日は、知事のメッセージに加えて、「20年後の産業の姿」をテーマに基調講演、デービッド・アトキンソン氏にお願いをいたしました。さらにパネルディスカッション、スタートアップセッション、ネットワーキングってよく言いますけれども交流会、名刺交換会等を予定しています。先ほど申し上げたとおり、基調講演はデービッド・アトキンソン氏にお願いをいたしました。続けて開催されるパネルディスカッションには私も参加をいたします。スタートアップセッションでは、パネリストとして宇留賀副知事にも登場していただいて、群馬モデルのスタートアップ支援について意見を交わしていただく予定です。
 続きまして、県立女子大における講義についてお話をしたいと思います。
 私が県立女子大の客員教授に就任して、昨年の10月3日にスタートした、「知事と語り合う地域政策論」、副題「今そこにある課題を激論!」の講義が、いよいよ明日、全部で15回になるんですけれども、最終回を迎えます。全て出席をいたしました。他県でも知事が客員教授になっているっていうケースはあると思いますが、やっぱり1つの講座を全部やったっていうのは、おそらく全国に例がないというふうに思います。いろいろと多忙な日程の中でもやはり全部出席できたと。明日もしますので、全て主任教授としてできたっていうことは、本当に良かったというふうに思っています。
 この講義はこの会見でも申し上げましたが、4つの狙いがあります。県立女子大を応援する、女性リーダーを養成する、県政を身近にする、県内就職率の向上を図ると、こういう4つの目標を掲げました。
 県立女子大の学生の皆さん、特に、この授業を取っていただいた方、30人いるんですけれども、ほとんど減りませんでした。毎回、担当部局から部長とか課長とかあるいは若手の、若手と言っても課長クラスでしょうか、こういう方々に、例えば群馬県のインバウンド、例えば群馬県の教育、群馬県の産業政策みたいなことについてですね、プレゼンをしてもらって、今そこにある課題について、受講生の皆さんと議論するという形式だったんですけれども、県立女子大の学生はとってもレベルが高くて、しかも、物怖じせず自分の意見を全員が堂々と発言をするということでですね、非常に将来楽しみだなあと、そんなふうに思いました。どこに就職するのかというのは、個々の皆さんの考え方もあると思うんですけれども、結果として、この授業を通じてですね、例えば、この授業を受けていただいた学生の皆さんが、群馬県の魅力を再発見していただいて、卒業後も県内で活躍したいと希望する学生が増えるといいなと、個人的にはそう思っています。
 それから、もう1つはですね、やっぱり県職員の、お世辞を言うわけじゃないんですけれども、だんだんポテンシャルが開花してきたのかなと。今まで、すごく遠慮して、何か抑え込まれたとは言わないんですけれども、なんかこう押し込められていたものが、結構、起爆してですね、やはり各担当部局に任せたプレゼンが素晴らしかったんです。例えば、そこで英語教師を呼んでうまく絡めるとか、動画をうまく使うとか、いろんな質問を考えながらやりとりするとか、これはある意味で言うと、職員の皆さんの能力開発にもつながったんじゃないかというふうに思います。
さっそく県立女子大の小林学長から、ぜひ来年もお願いしたいというご要請をいただきましたが、ちょっと来年度のことは、今年度大変だったんで、いろんな可能性も含めて検討させていただきたいなというふうに思っています。
 ちなみに、県の部長と課長だけではなくて、宇留賀副知事にもプレゼンをやっていただきました。津久井副知事にもやってもらえばよかったなと思うんで、次にそういう機会があったら最初にやっていただこうかなというふうに考えています。
 続けて、岡田CDOの活躍について、ちょっと嬉しい報告をしたいと思います。
 CDOの岡田亜衣子さん、チーフ・デジタルトランスフォーメーション・オフィサーがですね、1月9日に着任して3週間目になりました。週3日来ていただいてるんで、12日目、今日が12日目です。
 この間、岡田さんにはですね、民間企業における知見を生かして、県のデジタル技術の利活用を推進するために、県庁各課の現状の説明を受けて職員と積極的に意見交換をしていただきました。
 あっちこっち飛び回ってですね、精力的にやっていただいています。
 業務の改革として言うとですね、県庁内の一般事務用パソコン、これ実は順次やろうという計画を立てていたのですが、これはもう一気にやろうということで、約2,400台を先行してノートパソコンに切り替えて、ペーパーレス会議やモバイルワークに対応できる環境を整えることにしました。岡田さんの進言で、岡田さんが担当部局、課長ともよく相談をし、担当課の意見も大事にしながらですね、一気にやろうという流れを作ってもらいました。
 これだけでも相当変わりますよね。県庁内の会議で職員がちゃんとパソコンを持っていけるっていうだけでも、相当変わってくると思うんですけれども、これから庁内メールの外部閲覧を可能とする手法、これ、例えば、総務省が、外に持ち出せるようになってるし、各県でも結構頑張ってる所があるんで、その意味で言うと群馬県はかなり慎重にやってきたところもあるので、こういう手法とか、あるいは、有用な情報共有ツールの検討とか、もちろんセキュリティの問題、ちゃんとしなければいけませんが、業務効率化、働き方改革に寄与するシステムの導入をですね、実は従来の計画だと令和4年10月だったんですが、これも前倒しでやると。岡田CDOの考え方を踏まえて、これを前倒しでやろうということを、今、検討しています。
 非常に意欲的に取り組んでいただいておりますし、これが規制改革って言い方が正しいかどうかわからないんですけれども、いわゆるラップトップのパソコンで仕事ができるように本当になれば、それだけでもテレワークが大きく進むので、これだけでも来ていただいた甲斐があったなと日々感じています。
 来月からはですね、私を中心とするトップマネージメントチームに加わっていただこうと。これは週1回の政策会議っていうのがあるんですけれども、ここに女性がいないもんですから、これは岡田さんに加わっていただきたいというふうに思っています。庁議でも言いましたが、とにかく我々としては、岡田さんの知見、知識を最大限、県を良くするために、県民のために活用させていただきたいと、こういうマインドセットでですね、いろいろとご意見をこれからもいただいていきたいというふうに思っています。
 まだあります、すいません。CSFワクチンの接種状況についても、やはりご報告したいと思います。
 ワクチン接種については、昨日の28日に、29市町村、268農場、約46万1千頭と予定していた初回接種は全て終了をいたしました。また、新たに生まれた子豚に対してのワクチン接種は、現在までに6万8千頭になりました。引き続き子豚に対して接種を行っていく必要があります。
なお、ワクチンの効果についても71農場で免疫付与検査を行って、十分な免疫が維持されているということは確認をいたしました。今後もワクチン接種と免疫付与検査というものを続けて行ってまいりたいと思います。
 養豚場の侵入防止柵の設置状況ですが、1月23日現在、設置予定箇所、325カ所のうち、完了は146カ所、何とか44.9%まできました。着工済みは124カ所、38.2%で、契約済みを含めると296カ所、91.1%が着工済みとなっていると言っていいと思います。
 農場入り口の門とかですね、加工が必要な箇所での工事が遅れているという傾向はあると思いますので、引き続き県としても、これをしっかり早く進めていただくように促してまいりたいと思います。
 今後は、農場の消毒の徹底、侵入防止柵の設置状況を確認する巡回を行いたいというふうに思っていまして、必要に応じて指導を行うことによって、農場へのCSF及びASFの侵入防止の徹底を図ってまいりたいと思います。
 ずいぶん長くなっちゃいましたけれども、冒頭発言はこのぐらいにして、あとは皆さんからのご質問をお受けしたいと思います。

質疑応答

多文化共生・共創「群馬モデル」について

(記者)
 「多文化共生・共創『群馬モデル』」についてなんですけれども、条例制定を目指すということなんですけれども、この条例というのは、例えばどういう感じのものをイメージされているんでしょうか。
(知事)
 我々がこのコンセプトとして打ち出した、この中身を反映した条例。条例にすることによって、群馬県が打ち出したこのコンセプトが、やはり県議会にもしっかり了承されたという形になるんで、すごく意味があるというふうに思っています。
 中身の細かい条例の話っていうのは、これはもちろん県議会と協議していかなければ、進めていかなければいけないと思うんですが、今お配りをしたこの3つの柱、この精神がしっかりと反映された中身にするということに尽きると思います。

活力ある健康長寿社会実現のための有識者会議について

(記者)
 「活力ある健康長寿社会実現のための有識者会議」についてなんですけれども、これは有識者会議を行って、結果はどのような反映を考えていらっしゃるんでしょうか。
(知事)
 まずですね、2回、有識者会議をやろうと思っているんですが、当然、報告書、提言を作ってもらうと。これは、まだちょっと武見座長と相談しなければいけないと思うんですけれども、集まっていただいたメンバーが素晴らしいので、2回で解散という形ではないようにしていただこうと、まだ、よく皆さんと相談してないんですけれども、思っていまして、おそらく2月が終わった時点で、中間報告みたいなものを出していただいて、さらに少し、ここから実務的におそらくフレイルについてのいろんな、なんていうんでしょうか、フレイル検査みたいな、こういうなんていうんですか、実施みたいなものも、市町村の中で始まるかもしれないんで、こういうものもフォローするような形で、何とかこの枠組みを残したいと。まだ、メンバー全員の方に了解を取ってるわけじゃないんですが、武見座長とはそういうお話をしています。

県営住宅での中学生転落について

(記者)
 これは発表とはまた少し離れてしまうんですけれども、一昨日になりますけれども、高崎市内の県営住宅から中学生2人が転落して、1人が亡くなって、自殺の可能性も高いというふうに言われている中でですね、若い命が失われるという痛ましい事案であるんですけれども、これを県として調査だったり、自殺防止などの対策を行う考えがあるのかどうかをお聞かせいただけますか。
(知事)
 まず、今、事故か自殺かは捜査中ということなんですけれども、いずれにせよ、将来ある中学生が亡くなってしまったと、あるいは重体になっているということについては、大変痛ましい思いがしますし、重く受け止めています。
 ここにいろいろ資料もあるんですが、この調査、今、おっしゃった調査については、自殺が疑われると判断された場合に、国が定めた指針に基づき、設置者である高崎市の教育委員会が背景調査を実施するという仕組みになっていると承知しています。
 これが段階が進んで、展開にもよりますけれども、詳細調査ということになったとしてもですね、これは高崎市教育委員会が主体的にやるということだと思います。
 ただ、県としても、これは状況を見ながら必要に応じて市の教育委員会の調査について、しっかり支援をしていきたいというふうに思いますし、県教育委員会は、今、ご存知だと思うんですけれど、全ての学校にスクールカウンセラーを配置しておりますので、例えば、不登校等の悩みを抱える生徒とか保護者へのカウンセリング、こういう体制をさらにしっかり進めていきたいというふうに思います。
 教育委員会の方から報告を受けているのは、本件の重大性を踏まえて、通常配置のスクールカウンセラーに加えて、重大事案の対応も可能なスクールカウンセラーを追加で派遣したいと。それによって、生徒の心のケアを行うとともに、市の教育委員会と連携して必要な支援ができるようにしたいと、こういう報告を受けています。
 県としても、県教育委員会、市町村等の関係機関としっかりと連携をして、児童生徒の自殺を根絶するための取り組みを進めてまいりたいというふうに思っています。

新型コロナウイルス関連肺炎について

(記者)
 中国の(新型コロナ)ウイルスの関係なんですけれども、今後ですね、もし県内で感染者が見つかった場合、国が発表していない、例えば、その方の滞在履歴とか期間とかも発表されるご予定はあるのでしょうか。
(知事)
 ちょっとそれは、今のところ少し、国との方針をやっぱり踏まえてやることになると思いますが、その状況によって、どういう対応ができるかということはよく検討したいと思います。その状況でできるベストなことをやっていこうというふうに思っています。
(記者)
 大阪府がですね、吉村知事がその辺り、国が出していない情報も府民の健康とか安全のために積極的に発信していくということをおっしゃったみたいなんですが。
(知事)
 それは大阪府の考え方で、1つの考え方だと思いますが、群馬県としては状況を見ながら、ベストの対応を考えていくっていうことだと思います。ただ、昨日、実は東京の勉強会に久しぶりに行ってですね、与野党の国会議員とか、あまりちょっと細かいこと言いませんが、かなり著名な有識者とかと話をしたんですけれど、みんな非常に心配していまして、もちろん政府としては全力を尽くしているのかもしれませんが、やはり、もっと危機感を持って、ぜひ対応していただきたいなという気持ちはあります。

多文化共生・共創「群馬モデル」について

(記者)
 多文化共生(・共創)の「群馬モデル」の件なんですが、これ群馬県内には仮放免とか、あと、ビザがない在留資格が切れてる方もいらっしゃると思うんですが、今回これ見ますと、外国人材というふうになっていて、外国人というよりもその労働力としての方が限定なんでしょうか。
(知事)
 まず、群馬県にいる外国人全体のことを指してるんで、この共生・共創というのは。もちろん、群馬県に働きに来ていただいてる方もおられるし、ここに定住している方も全部含まれています。
(記者)
 そうすると、例えば、その本当に仮放免とかで在留資格がなかったり、難民申請中の方で、医療が受けられなかったりですね、いろいろと困っている外国人の方も結構いらっしゃって、そういうのは群馬県内の民間団体、NPOとかが支援をしているんですけれども、そういうあたり、今後、県として何かされる予定はありますか。
(知事)
 今もケースバイケースによって違うと思うんですよね。やはり、法律があってルールっていうものがあるので、それもよく考えなければいけないと思うんですが、いずれにせよ、これコンセプトなんで、これを踏まえていろいろ政策をやっていく中では、今、記者さんの言った問題について、どう具体的に対応するかはともかくとして、やはり群馬県で暮らしている外国人の方々が、やっぱり群馬県にいてよかったと、本当にこの社会で受け入れられてるというような状況をつくるために、このコンセプトを踏まえてですね、努力をしていきたいと思います。

選択的夫婦別姓の導入について

(記者)
 ちょっと発表にないことなんですけれども、先週あたりから国会でですね、夫婦別姓をめぐっていろいろ話題になっていまして、小泉環境大臣が夫婦別姓に前向きな発言をされています。知事のお考えを聞かせてください。
(知事)
 それはいろんな考え方もあるので、知事としてのコメントは差し控えたいと思いますが、ただ、小泉環境大臣について、この間の育休宣言のときもね、いろいろあちこちから批判があるんですけど、私は大変これを評価したいというふうに思いますし、環境大臣、大変だと思うんですけど、いろいろね。こうやっていろんな問題について、進次郎さんが思っていることをこうやって発信していくっていうのはいいことなんじゃないかと。
 いろんな多様な考え方が自民党にもあるっていうことから言うと、その夫婦別姓問題については、コメントは控えますけれども、彼がこういういろんな意見を言うということは、実はいいことじゃないかなというふうに思っています。
(記者)
 知事として、そのコメントは、今おっしゃらないっていうのは何か理由があるんでしょうか。
(知事)
 いろんな考え方があるので。群馬県知事としてのコメントは現時点では控えたいと思います。

知事就任から半年間を振り返って

(記者)
 7月にですね、知事が当選されて、間もなく就任半年ということになるかと思うんですけど、この半年を振り返られて自己採点をされるとすれば、100点満点で何点ぐらいをつけられるのかという…
(知事)
 それはなかなか難しいですよね。
(記者)
 印象に残ったことをあげていただくと、どういうことなんでしょう。
(知事)
 印象に残ったこと。毎日いろんなことが起こるので、怒涛のような日々だったんで、印象に残ることはもう山ほどあります。
 それはCSF問題もそうだし、就任直後にかなり深刻な状況になったっていうのもあるし、災害対策もあるし、本当に毎日いろんなことが起こるので、もう全力で、とにかく全力疾走してきたという感覚ですね。
 ただ、3カ月ぐらい様子を見たときに、1年間の全体の計画を作ろうと思っていたんで、それはその「(全力疾走)366プラン」というものにある程度集約できたってことは、よかったなと思いますよね。
 印象に残ったことは、山ほどあるんですけれども、やはり1番うれしかったことは、やっぱり県職員の人たちはレベルが非常に高くて、モラルが高くて、新知事がやろうとしていることについて、みんなが全力で支援してくれているということだと思います。
 いろんな見方があると思うんですけれども、私の感覚で言うと、初めて会ったときよりも、みんな明るくなったと思うんですよね。県庁のムードも職員の表情も明るくなったと思うし、自画自賛みたいなことはしたくないんだけど、若手もどんどん意見を言うようになったし、まだ、現時点では予算の発表できないんですけれども、例えば、若手職員のいわゆるなんていうか、政策提言、発表、これも何時間もかけて両副知事にも入ってもらって聞き、議論をし、あるいは自我作古チームのような首席補佐官に担当してもらっている若手職員のチームの提言も相当取り入れてきたと。
 予算には、今回の予算で反映できるとこもあると思うんで、そういう意味で言うとですね、やっぱり最も印象に残っているのは、県職員の人たちが本当に頑張ってくれていると。ただ、本当に私自身が欠点だらけの人間なんで、いろいろ困らせてるとこもあるかもしれませんけれども、本当の同志みたいになりつつあるなというふうに思えるのは、とてもよかったんじゃないかと思います。
 それから、あんまりいろいろ言うと、また突っ込まれるんで言いたくないんだけど、やっぱり知事の仕事ってすごい大変だけど、やりがいがあるとずっと言い続けてきたんですけれども、例えば、群馬県、7千、8千億円の予算があるんだけど、この中で義務的経費が、かなりの実はボリュームを占めるわけじゃないですか。どこの知事もおそらくそうだと思うんだけど、知事の裁量で決められる予算っていうのは限られてるわけですよね。
 ただ、ちっちゃな大統領であるという、ある意味で言うと権限、いわゆる自分のアイデアを活かせるっていう、その能力を最大限に活用して、この自分が決められて使えるリソースを最大限にどうやって生かしていくかっていうことがですね、やっぱり知事の力量を問われる最大の鍵なんだってことがわかりました。
 いつも言っているとおり、1つの予算をつくることによって、それをある意味、いろんなレバレッジ(目的達成のための効力・影響力)を使って、国の予算と連携するってことだし、あるいは民間企業を引き込むということもそうだし、やっぱりですね、リソースを自ら生み出していく、この能力がものすごく大事なんだなという気持ちがあります、この6カ月やってきて。
 だからこそ、今回の予算でも、財政状況、大変厳しい中、財政改革やりながら新規の事業をやっていくっていうのは難しいんですが、しかし、新規の事業をやっていかないと、このまま、なんていうんですか、国とか県のパイが小さくなっていって、ジリ貧になるんじゃなくて、そこであらゆる知恵を絞って、ある意味、成長っていう言葉はちょっと古いかもしれないけど、成長を生み出す、富を生み出すっていう努力をしていかないといけないというのは、6カ月、知事をやって強く感じています。
 これ以上言うと、いろいろ不注意なことも言っちゃうんで、このぐらいにさせてください。
(記者)
 ざっくり言うと、この半年間、ご自身としてはかなり満足できる…
(知事)
 いや満足しちゃいけないんで、油断も慢心もありません。もともと政治家として、次の選挙のこととか考えないでやってきたんで。なんとなく、4年後どうなるかわかりませんけれども、結構いろいろ大変だなと思いつつ、慢心とか、なんていうのか、油断はないつもりなんですけれども、全力でやってきたと。自己採点ってなかなか難しいですよね。
 でも、100点にはまだ、100点っていうわけにはいかないですよね、まだ半年だから。だけど、少なくとも群馬県をですね、良くするために知事になったんで、群馬県をもっと面白くするとか、わくわくする、そういう県にするっていう、なんていうのかな、最初のはじめの一歩、そうすると、少年マガジンの漫画みたいになっちゃうけど、はじめの一歩は踏み出せたのかなと、そういうなんていうか感触はあります。
(記者)
 最後にもう1点。逆にですね、外から見られていたのと、実際に中に入られて組織運営だったりですね、その難しさなり、これまでわからなかったご苦労っていうのは何かありますでしょうか。
(知事)
 そうですね。それはやはりもう1回言いますけど、これ表現正しいかどうかわかんないんですけど、直接民主制で選ばれたちっちゃい大統領ですよね。
 今、予算編成の知事査定ヒアリングとか、知事査定をする方針を決めるっていう段階に入ったんですけれども、やっぱり全部見なきゃいけないじゃないですか。知事って一言で言うと、副知事2人が常に同席しているからまだそこは負担が少しね、軽減されているところもあると思うんですけども、全部の大臣を兼ねているんですよ。ありとあらゆる問題について考えなきゃいけない。
 各部局からの予算ヒアリング、それは全ての分野ですよね。これをやっぱりあれだけの密度で議論していると、脳細胞少ないんで、しょっちゅう頭がオーバーヒートするんで、やっぱりすごく幅広くて大変だと。そして、何でこんなに協議が続くのかなと、この間思ったんですけれど、切れ目ないから。だけど、私が判断しない限り何も決まらないんですね。
 だから、やはりこれだけ県職員、各部局の人たちが頑張っていただいてるので、みんなが会いたがって、みんなが前に進めたがっているんで、協議も当然多くなるっていうことなんで、大変だったことは、森羅万象って言ったら大げさだけど、やはり県政の全てに関わって決断をしなきゃいけないっていう責任の重み、これは想像以上でした。

食品ロス対策について

(記者)
 食品ロスの件についてと、(多文化共生・共創の)「群馬モデル」についての2点お伺いしたいんですけれども、食品ロスの件で12万トンというふうに試算していただきまして、改めて減らすということに関して、知事は今後どのような対策をとられていきたいかということを聞かせてください。
(知事)
 まず、食品ロスの件については、群馬県として掲げた「ぐんま5つのゼロ」の目標のときにも申し上げましたけれども、1つはもったいない運動じゃないんですけれども、できるだけ無駄をしないっていう意識をみんなに持ってもらうっていうことを、しっかりまずやっていかなければいけないっていうのが基本だと思いますね。
 それと、5つのゼロ宣言をするときに小泉環境大臣ともお目にかかったんですけれども、やはりいろんな知恵を使って、例えば、お持ち帰りをしてもらうと。ドギーバッグは、アメリカでは本当に誰もがやる普通の文化になっているんですけど、日本はまだまだ定着していないっていうことで、記者会見で申し上げたかどうか覚えてないんですけれども、福島県が、結構おしゃれなドギーバッグを作ったみたいな話があるので、これは今、県庁内でもどうしたらいいかっていうのを検討しています。福島県とはまた違う群馬モデルを発信して、ここは進次郎大臣と認識が一致しているのですけれども、上からやれやれって言ってもなかなか進まないけれど、やることがある意味でいうと、社会的なステータスになるとか、例えば若者で言えばかっこいいとか、こういう実は流れを作るとみんなやるんじゃないかっていうことなんで、そこはですね、いろいろ今、知恵を絞っていまして、また状況によっては環境省とも協力しながら少しこの点でも群馬モデルを打ち出したいというふうに思っています。

多文化共生・共創「群馬モデル」について

(記者)
 それから、(多文化共生・共創の)「群馬モデル」について2点お伺いしたいんですけれども、1点目が他県との、これから人材確保という面では、競争になってくるかなという面があると思うんですけれども、今回、これを策定されて、例えば、今後何か数値的な目標で技能実習生をどれくらい入れられたらいいなとかっていうものが、今後出てくる可能性があるかというのが1点と、あと他県と比べて群馬に外国人が住んでもらうっていう、今、お考えになっている魅力みたいなものはどこがあるかっていうのをお聞かせください。
(知事)
 数値は、別に具体的に、これだけの外国人を受け入れたいみたいな具体的な数値は特に考えていないんですけど、どのみち、どんどん増えていきますから、このままだと。これはやっぱり本当にポジティブに受け入れていくっていう必要があるというふうに思っています。
 あんまり競争っていう言葉使いたくないんだけど、やはり日本全体、群馬県も含めた地域経済はですね、外国人の方の力をなくしては成り立たないっていう現状があります。そういう中で、おそらく、それぞれの県が外国人材、優秀ないわゆる専門的な人材の受入れの制度も作った上で、やっていくことになると思うんですけれども、これはやっぱりですね、群馬県が新しいコンセプトを作ったっていうことは、これは海外にも発信したいと、例えば、ベトナムでは、外務大臣に会い、官房長官に会い、群響の話を進めてきたわけですけれども、そのときにもベトナムの外務大臣兼副首相の方から、技能実習生を群馬県に送りたいという話もあったので、これは、競争っていう言い方はしませんが、やはり外国の人たちが、もし日本で働くんであれば、それは高い技能を持った人も含めてですね、やっぱり群馬県がいいという魅力は、これは作っていかなきゃいけないと思うし、そういう意味で言うと、このモデルはですね、いろんな言語に直すと言ったんですけれども、海外に向けても発信したいというふうに思っています。
 それから、もう1問質問にあった群馬県の魅力、これは、これから作っていかなきゃいけないんだけど、1つは、まず群馬県の企業が他の他県に比べても、最も外国人をしっかりと受け入れていると。これは、もう制度の面でもそうですし、いわゆるなんていうか、精神的な寛容性みたいなものでもそうですし、群馬県の企業が最も外国人をしっかりと受け入れてるっていう、まずその体制をきちっと作っていくっていうのはとっても大事だというふうに思っています。そのためには、やはり県民の意識も変えていかなきゃいけないんで、もうちょっと大きく言うと、教育等々にも関わってくると思うんですけれども。
 それから外国人の方々との懇談でもいろいろ出てきていた日本語教育をちゃんとやってほしいっていうのもあったんで、こういうことについても、ゆくゆくやはり群馬県の教育環境が一番しっかりしていると、こういう魅力をここから作っていくということだと思います。

CSFへの今後の対応について

(記者)
 CSFについてなんですけれども、先ほど、初回のワクチン接種が全て終了したという発表をいただきましたけれども、今後の進め方、対応についてなんですが、2回目以降の接種は、随時やっていくんだと思うんですが、初回接種と同じ体制っていうんでしょうか、スピード感ですとか、スタッフの数ですとか、どういう形でこれからやっていかれるのでしょうか。
(知事)
 それはたぶん、状況にもよると思うんですけれども、1回目全部終わって、子豚にも打って、2回目以降は、以前はずっとそうやっていたわけですよね、日本は、10年以上前は。だから、同じような体制になっていくので、それは、これからの状況にもよるんじゃないんでしょうか。こういう対策を打ちながら、なにか深刻な事態になったならば、(初回接種と)同じような対応をとるし、これ、かなり落ち着けば、以前にもやっていたようなペースになるっていう可能性はあると思います。
 次回以降、いろいろあるんですけれども、ワクチン接種のコストをどうするのか。一応、各県、群馬県を除く各県は、基本的には2回目からは自己負担みたいな方針は出していると思うんですけれども、そういうのも踏まえつつ、群馬県としてどうするかっていうのは、これからしっかり検討していきたいと思います。
(記者)
 知事は、これまでですね、基本方針としては、新年度以降ですね、農家に負担を求めるということでお考えだと思うんですが、その移行の仕方っていうんですかね、4月1日から、そのタイミングで有料化しますよというようなイメージでしょうか。
(知事)
 それは、具体的日程、どこら辺から、どう切り替えていくのかっていうのは、これからちょっと検討したいと思います。基本の方針は、各県みんなそういうこと出しているので、こういうことをしっかり参考にしたいと思いますが、よく全体を見ながら検討したいと思います。
(記者)
 防護柵(侵入防止柵)なんかはですね、市町村に対しても、ぜひ、その設置支援をということで訴えられたかと思うんですけれども、例えば、市町村に費用負担を求めていくとかですね、あるいは国に対して求めていくとか、知事としてのアクションをお考えになることはありますか。
(知事)
 それは、状況によってはあり得るかもしれませんね、まだわからないけれど。それは、当然、ワクチン接種についても、国にどんな要請をしたらいいのかっていうのは、ちょっと考えたいと思いますし、市町村との関係も考えたいと思いますし、これから、いろいろ検討させていただくってことですよね。
 防護柵について言うと、一応、ここで発表したことを、メディアの皆さんに、かなりちゃんと書いていただいたので、相当効いたと思いますね、各市町村に、おそらく。まだまだですけれど、少なくとも45%まできたから。少なくとも知事として思ったよりペース遅いっていうことが発信された、これは、実はすごく効果があったと思います。
(記者)
 どうしても、46万頭からいると、その不公平感というかですね、2回目接種が無料でできた所とできない所とか、例えば、そういうのは、なるべく解消される方向でっていうことでしょうか。
(知事)
 これは、よく市町村と相談していくっていうことですよね。どんな政策もそうなんですけれども、できるだけ公平中立にやっていくっていうのは、当然だと思いますね。
ただ、今回、ワクチン接種の計画を立てるに当たっては、専門家の意見を踏まえて、どこからやるのが最もリスクをヘッジできるかっていうことでやらせていただいたので、いろんなそういうことも考えつつ、専門的な知見も踏まえて、方針を決めていくってことだと思います。

多文化共生・共創「群馬モデル」について

(記者)
 多文化共生(・共創)の群馬モデルについて、まずお尋ねします。
 条例制定を目指すというところですけれど、具体的な時期など、それはどうでしょうか。
(知事)
 それは、相手もあることなので、今、どことは言えないんですけれども、当然これを出したので、できるだけ早いタイミングで出せるように努力したいと。もう1回言いますが、これは、やっぱりちゃんと県議会と話し合わなきゃいけないから。条例を作るっていうのは、いろんなところとの調整も必要なので、今、いつっていうことは、なかなか言いにくいんですけれども、できる限り早く出せるように努力します。
(記者)
 モニターにもありますが、群馬モデルの3本柱の中で、資料の中に、星印をついたものが新たな試みとありますが、そういったものは、新年度の予算の中に反映していくものと捉えてよろしいんでしょうか。
(知事)
 まだ、ちょっと予算の中身は言えないんですけれども、ここで掲げたいろんな取り組みの精神は、おそらくいくつか予算に反映される可能性があると思います。今のところ、ちょっと中身はまだ発表できないんですけれども、今までやっていたことに加えてやることが、だいたいこういうコンセプトで書いてあるので、他の県でもやっている所はあるかもしれませんけれど、群馬県が初めてっていうのが結構、星印の中にあるんで。これは、新しく取り組めるっていうのは、いいところかなと思っています。
(記者)
 「やさしい日本語の普及」ですとか、あと「教育機会の拡充」ということで「夜間中学等」が記されていますけれど、夜間中学について、なにか群馬県として開設してというようなことでしょうか。
(知事)
 これは、一応、コンセプトとして書いたので、これを踏まえて、これから検討していきたいと思います。それも1つの考え方だと思います。
 「やさしい日本語」というのは、今回の有識者会議の座長になっていただいた山脇(啓造)先生(明治大学教授)、この分野の専門家で、たしか11年前くらいかな、宮城県の条例をやったときも、制定委員会かなにかで委員長もやっておられて、その山脇先生が提唱された「やさしい日本語」、いわゆる外国人にも通用しやすい表現を使おうっていう、そういうの話も、少しここで、群馬県で、少し普及させていければなというふうに思っています。
(記者)
 第3の柱の最後にですね、「外国人県民や留学生等の県内定着のため起業を応援」、「県庁32階交流スペースの活用等」とあるんですけれど、交流スペースという概念とは。
(知事)
 交流スペースっていうのは、県庁32階の展望フロアの話というのは、動画(・放送)スタジオを設置するというので出てきたんですけれども、ここにもすでに新しいコンセプトが加わっているんで、動画(・放送)スタジオは、もちろん、そこでやるんですけれども、あそこの32階全体でいうと、例えば、そこにカフェがある、みんなが集えるカフェがあるっていうことと、それから、ここのスペースを最大限に活用して、起業家が集える場所、いろんな新しいものを生み出せる場所にしたいと、こういう空間にしたいというコンセプトが、かなり具体的になってきています。それは、過去の記者会見で宇留賀副知事の方からプレゼンしてもらいましたが、すでにもう、その実験を始めていて、「寺子屋自我作古」みたいな。ここでセミナーをやったり、あるいは起業家、起業のアクセラレーターになるみたいな、いろんな試みをやりながら、その中で、このスペースをですね、外国人県民、あるいは留学生の方々が、例えば起業するための応援をする枠組みに使ってもらうと、そういうことを考えています。

県庁一般事務用パソコンのノートパソコンへの切り替えについて

(記者)
 岡田CDOの現状の活躍についての説明の中でですね、一般事務用のパソコン、2,400台をノートPCに変更するというような言及があったと思いますが、これは、全て、ということなのでしょうか。
(知事)
 もともとやろうということになっていて、順次やらなきゃいけないと。これ、どう考えたって、やっぱり、ノートパソコンにしていかなきゃいけないっていう流れはあったんですけれど、順次やっていくことになっていたんですよね。でも、順次じゃなくて、これも一気にやろうということで、これを前倒しすることに決めました。
(記者)
 それは、年度内の中で予算措置をするということでしょうか。
(情報政策課長)
 来年度予算です。
(知事)
 来年度ですね。
(記者)
 これは、購入をされるのか、リースなのか。形態によると思うんですが、どのくらいの費用が一気に生じることになるんでしょうか。
(知事)
 これは、リースですよね。
(情報政策課長)
 はい。
(知事)
 なるべくね、コストを抑えた形でやろうっていう流れになってくると思うので。リースだよね。
(情報政策課長)
 はい。
(知事)
 どのぐらいのコストがかかるかっていうのありますか、今。ざくっと。
(情報政策課長)
 いえ。経費については、まだ、確定をしていないんですけれども、もともと、全庁的に一般事務用として使っている機器が、約5,700台ございまして、その中の来年度の更新予定の機器分が、2,300台(正しくは、3,200台)ほどあります。それを重点的に県庁の所属に配置するということで、配置場所を変更していくことによって促進していくという考えです。
(記者)
 そうしますと、更新予定をしていた台数を、いわゆるデスクトップのパソコンなども含めたものをノートパソコンに切り替えようということが新しいところですか。
(情報政策課長)
 ノートパソコンに切り替えて、全体の中で各所に分散して配置していたものを、今回のものについては、県庁の所属に重点的に配置替えをしていくということが新しいところです。
(知事)
 新しく変えていこうというのを、順次、ゆっくりゆっくりやろうと思っていたわけだよね。
(情報政策課長)
 はい。
(知事)
 それをもう一気にやっちゃおうっていうことにしたんです。これは、やっぱりシステム、業務の効率化等々考えると、急いで、たしかにやらなきゃいけないことなので、それが前倒しになるっていうこと。岡田さんのいろいろなアドバイスも受けて決まったっていうのは、とても意味があると思います。
(記者)
 それを、自分の席だけではなくて、会議の場にも持っていって、資料を閲覧するというようなペーパーレスなんかも進めていくってことなんでしょうか。
(知事)
 Yes it is!(イエス・イット・イズ)。

新型コロナウイルス関連肺炎を受けて中国との連携や群馬DCへの対応について

(記者)
 知事は微博(ウェイボー)との連携を進めるなど、中国からのインバウンドに非常に期待をかけていたわけですけれども、今回、新型肺炎が発生し、終息までに半年ぐらいかかると言われている中で、戦略の見直し等、お考えがあるかどうか、まずお伺いします。それから、群馬DCへの悪影響ですね、どのように見積もっておられるか、お考えがありましたらお願いいたします。
(知事)
 ウェイボーとの連携のことを(記事で)取り上げていただいて、私が企画していた、例のインフルエンサーのツアーについても、ちょっと書いていただいた記憶あるんですが、これは本当に、ある意味、画期的な試みだったんですけれども、ちょっと今、担当部局と全部、決めたわけじゃないんですけれども、やはり、時期はずらさざるを得ないと。これ、3月ぐらいに実施しようと思っていたんですけれども、これは、一旦延期します。この状況が落ち着くまでは、ちょっと無理だと思います、これ、はっきり申し上げて。
 ただ、中国との連携、特にインバウンドを考えたときに、これは、農畜産物の輸出もそうですけれども、とても大事だというふうに思っていますので、これは、しっかりと進めていきたいと思いますが、ウェイボーについて企画していたものはですね、やはりちょっと延期せざるを得ないというふうに考えています。
 DC、これは、わからないですね。なかなか、今、わかんないですね。よく我々も状況を見ていかないと、これだけの数の人が今、感染者として中国で報告されていて、もっと多いんじゃないかっていう見方も結構、専門家の間で多いですよね。これが、どのぐらい広がるかによって、初めて影響がわかってくるんじゃないかと。
 これは、群馬県のDCっていうよりも、場合によっては、日本の観光産業全体に対する、非常に大きな影響を及ぼす話じゃないかなというふうに思っているので、事態をよく見守っていきたいと思いますし、群馬県で発生した場合には、県としていろいろ政府とも協力して、できる限りの対応をとりたいと思っています。

湯けむり創造フォーラムについて

(記者)
 「湯けむり創造フォーラム」なんですけれども、デービッド・アトキンソンさん以外で決まってらっしゃる方って、ゲストで、いらっしゃいますか。
(知事)
 私は必ず出ます、パネル(ディスカッション)には。それから、草津町長にも、観光カリスマだから草津温泉から出てもらって。あとは、今ちょっといろいろ有識者、交渉しています。
(記者)
 あと、育てていきたいとおっしゃってしましたが、どのようにしていきたいのか、教えていただければと思います。
(知事)
 よく、サミットみたいなことって、あちこちで行われていて、なんとなく、みんな、ダボスフォーラム(ダボスで開かれている世界経済フォーラム)みたいなものを意識しているんだけど、「ダボスは1日にしてならず」なので、本当に時間をかけてあれだけの会議になっていったわけなので、まずですね、何ていうのかな、サミット的に偉い人ばっかり集めて、やるような打ち上げ花火じゃなくて、宇留賀知事にも来ていただいているんで、もっと、なんていうか、新しい流れを創造していく、議論できるような場所にできたらいいなというふうに思っているんですよね。
 テキサスのオースティンでやっているサウス・バイ・サウス(ウエスト)みたいに、最初は映画のフェスティバルとして始まって、それが音楽(正しくは、最初は音楽祭で始まり、映画祭)になって、それから、今、ある意味、起業家が集まるっていうふうな流れになってきて、今やシリコンバレー等々で行われている会議とかよりもずっと新しくてトレンディだって言われてるわけじゃないですか。
 だから、湯けむり(創造)フォーラムにした。やっぱり、温泉っていうものを、まずアピールしないといけないから。温泉文化っていうものも発信しながら、みんなにいろいろ話をしてもらうっていうことなので、規模だけでかくして、偉い人たちだけ集めてみたいなことにはしたくない。育てていくっていうのは、ここで議論されたことが、なんとなく、なかなか簡単じゃないんですけれども、地域のトレンドになる、なんとなく国のトレンドに結びついていくみたいな、そういう一応、野望を持って、ちっちゃいところから始めたいと思います。
 よろしいでしょうか。ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。