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第30回定例記者会見要旨(3月5日)

更新日:2020年3月5日 印刷ページ表示
  • 日時    令和2年3月5日(木曜日)午前11時01分~11時40分
  • 会場    記者会見室
  • 出席者  県:知事、副知事、総務部長ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 27人
  • 記録作成 広報課(報道係)

令和2年3月5日記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

会見要旨

知事発言

 それでは、定例記者会見を始めたいと思います。
 まず、新型コロナウイルス感染症の対応の現状について、ご報告をしたいと思います。
 クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号からの患者受入についてですが、県内の感染症指定医療機関が合計で23名を受け入れました。
 3月3日現在で11名が退院、12名がまだ入院をされています。さらに、クルーズ船下船者14名については、昨日までに8名の方々の健康のフォローアップが終了いたしました。全員、健康状態に問題はないということで、通常の生活に戻られました。残る6名についても、現時点で健康状態に問題はないということで、明日3月6日には全員の健康観察が終了する予定になっています。
 そのほか、海外からの帰国者で、成田検疫所から依頼によって、健康フォローアップを行っている方が6名おります。この方々については、健康観察を継続しているところです。
 帰国者・接触者相談センターでの相談件数についても、報告したいと思います。
 3月3日までに、中核市の前橋市と高崎市を含め、1,611件の相談が寄せられています。
 また、2月29日から設置している県民相談窓口については、3月2日以降、学校の臨時休業に関連する相談が増えています。3月3日までに延べ55件の相談がありました。
 続いて、PCR検査についてですが、3月4日までに県全体で55件の検査を実施いたしました。PCR検査については、渡航歴や感染者との濃厚接触がある方はもとより、ウイルス性肺炎で入院している方、さらに医師が新型コロナウイルスに感染している疑いがあると判断した方については、識別診断と呼んでいますが、ごめんなさい、鑑別診断と呼んでいますが、インフルエンザ等、他の呼吸器感染症でないことを確認する等の診断を行った上で、検査を実施しています。必要な方々への検査は確実に行っていると言えると思います。
 なお、国は明日から、PCR検査を公的医療保険に適用すると発表しておりますが、詳細の内容はですね、ちょっとまだはっきりしない点もあるものですから、現在、情報収集に努めておりまして、本県の対応方針については、決定次第、改めて公表させていただきたいと考えています。
 続いて、県内経済への影響ですが、産業経済部において、商工団体、産業支援機関等との連絡会議を3月2日に開催をいたしました。情報共有と今後の対応について体制を整えたところです。
 先ほども、産経部長といろいろと打ち合わせをさせていただきましたが、すでに宿泊業、飲食業を中心に影響が出始めております。そこで、昨日付で観光、旅館、飲食業等の組合に対し、県等の支援制度について緊急に周知をさせていただきました。引き続き関係機関等と連携して対応してまいりたいと思います。
 なお、県庁商政課、これは、4月1日から経営支援課に名称変更を行いますが、この商政課および県産業支援機構に資金繰りや経営に関する特別相談窓口を設置いたしました。さらに、県庁労働政策課に労働問題等に関する相談窓口も設置をしております。県民の皆さまには、ぜひご活用いただきたいと考えています。
 さらに逼迫状況が続いているマスク等の状況ですが、市場への供給について、県内卸売業者に聞き取りを行ったところ、マスク、消毒液ともに欠品の状態が続いておりまして、現時点では入荷の見通しが立たないということでした。
 県としては、国や卸売業者の関係団体などに対して、今、安定供給の協力を要請しております。
 引き続き、国の対応状況と、さっきもちょっと少し報道資料等々も読んでいたのですけれども、国の状況等もですね、よくフォローしながら対応してまいりたいというふうに考えています。
 続けて学校等の臨時休業措置後の今の状況について、お話をさせていただきたいと思います。
 小学校、中学校、高校、特別支援学校等の臨時休業についてですが、県立学校については、今月2日から春休みに入るまで、臨時休業といたしました。
 また、県立高校、特別支援学校高等部等の卒業式については、各学校で感染防止対策を講じた上で、予定どおり3月2日に実施をしています。
 なお、県立学校の生徒については、家庭で適切に学習することや感染防止の観点から、密閉された空間に長時間集まることを避けることなど、臨時休業の趣旨を踏まえて生活していただけるように指導をさせていただいています。
 市町村立の小学校、中学校については、市町村によって、実施状況は異なりますが、昨日3月4日までに全市町村で何らかの臨時休業の措置がとられました。太田市の小学校については、保護者に登校、休校の判断を委ねているというふうに報告を受けています。市町村や学校関係者、保護者、児童・生徒のご理解、ご協力によって、臨時休業が実施できたことには、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 なお、小学校、中学校の卒業式は、感染防止対策を講じた上で、参列者を制限するなど、開催方法を工夫し、実施されるというふうに伺っています。
 また、私立学校の小、中、高、特別支援学校等においても、臨時休校の措置がとられることとなりました。
 県立高校では、3月10日、11日に後期選抜、定時制課程選抜が予定をされています。これについては、感染防止対策を講じた上で、予定どおり実施いたします。また、志願者が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合は、再度の受験機会を与えるという方向で、具体的な実施方法の検討を進めております。詳細については、近日中にお知らせをしたいと思います。
 なお、私立高校の2次募集は2校のみということになっていまして、受験者も数名のみというふうに報告を受けています。
 次に県立特別支援学校について申し上げます。生活リズムの変化による体調面、心理面の変調が心配される児童・生徒がいたり、放課後等デイサービスの利用ができず、保護者の対応が困難であったりするケースもあることから、状況に応じて、学校での児童・生徒の受け入れも行うことといたしました。
 また、放課後児童クラブについてですが、小学校等の臨時休業に伴い、原則開所を市町村に要請したところ、多くの放課後児童クラブで、開所時間を朝8時前後に前倒しして、児童を受け入れているということでした。市町村から臨時休業によって、指導員や保育スペースの確保に課題があるというふうに聞いています。
 また、放課後児童クラブでの感染を防ぐために、手洗い、消毒などの予防対策の徹底のほか、密集性を回避するために、学校の教室等の活用など、市町村と連携をして、この問題にも取り組んでおります。
 子どもの居場所の確保について、本県では市町村と連携し、課題解決を図っております。現在、教職員の活用等も始まっておりますが、保護者の負担を少しでも軽減するため、取り組みを進めてまいりたいと思います。
 次に、「アートによる地域創造会議」の開催についても、お話をさせていただきます。「アートによる地域創造会議」についてですが、県内でも、中之条ビエンナーレをはじめ、アートによる地域活性化の優れた事例があります。地域の魅力を磨き上げる1つの手法として、アートは非常に有効だと考えています。
 このため、アートの力でさらに群馬県を元気にする取り組みを検討するという狙いで、外部有識者による第1回(目)の「アートによる地域創造会議」を本日の午後、開催をいたします。
 この会議では、公共建築物の建設費の1%を文化・芸術に充てるという、いわゆる「1% for art(ワンパーセント フォー アート)」の理念を生かして、アートの力で地域を元気にし、県民が心豊かな生活によって、誇りと幸福感が持てる群馬県を創造したいと思います。有識者の皆さんから率直なご意見をいただきたいと思っています。
 「1% for art」の「群馬モデル」と称されるような、持続可能なこれまでの仕様とは異なる取り組みというものですね、何とか練り上げてまいりたいと思っています。
 なお、この会議の座長は私が務めます。配布資料にあると思いますが、アートディレクターとか建築関係者、「1% for art」をずっと推進してこられた方、加えてアートによる地域活性化の実践者の方々、6名の大変素晴らしい外部有識者の皆さんにメンバーとなっていただきました。
 会議は来年度も含めて、3回予定をしておりまして、次回は5月頃の開催を考えております。
 私の報告は以上です。何かご質問があれば、お受けしたいと思います。

質疑応答

新型コロナウイルス感染症関連

(記者)
 新型コロナについてですか、国会で今、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正が、議論が始まったところですけれども、首相からですね、緊急事態が宣言されれば、県知事が外出自粛など比較的強い要請を行うことができるようになるということです。この点についてですね、法律の必要性など、知事のご見解をまずお伺いしたいと思います。
(知事)
 これは与野党の党首会談が行われてですね、大きな方向は一致しているんだと思うんですね。今の話なんですけれど、対象地域に指定された都道府県の知事が、いろいろな権限を実施できるということなんですけれど、ちょっとまだ、どんな中身になるのかっていうのがはっきりしていないので、そこをしっかり含めて考えたいと思います。
 今のような仕組みになるとすれば、群馬県が指定されるのかどうか、指定された場合にどうするのか、ただもう1回言いますけれど、内容がはっきりしていないんで、これをしっかり見極めた上で対応を考えていきたいと思っています。

知事の米国訪問について

(記者)
 知事がですね、先日の議会で表明されました4月の訪米、アメリカということですけれども、主な日程や内容について、まずお伺いさせてください。
(知事)
 主な日程は、まだ完全には固まっていないんですけれども、一応、今のところは訪問予定にしておりますが、これもこれからの状況によってはですね、いろんな可能性が出てくると思います。
 この訪米は、先般もちょっと、いろいろと一般質問の質疑の中でも申し上げた、知事のトップ外交・トップセールスの中では非常に大事な位置を占めているので、今のところは行こうと思っていますけれども、ここからの少し状況によってはですね、少しまた対応が変わってくるかもしれません。
(記者)
 4月下旬の外遊ということで、それはですね、4月下旬になれば、新型コロナの流行も一段落し、外遊は大丈夫だろうという判断があるのか、ないのかというところなんですけども、今のお話ですと状況が変わると・・・。
(知事)
 これはご存知のとおり、どういう展開になるかっていうのは誰もわからないと思うんですよね。だから、全体の流れを見て決めていくっていうことなんですが、現時点では、やっぱりちょっと様子を見ようということでですね、これからの流れによっては、違う判断をするっていうこともあると思います。
 例えば、これがGメッセ(群馬)の誕生祭みたいに、中止するっていうことになったら、相当コストが発生するというのとはちょっと違うので、少しこれからの展開も見ながら判断をしていきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症関連

(記者)
 コロナの関係で各社、関心があると思うんで、それと、あまり知事に失礼がないように細かいことは聞かないんですけど、ただちょっとポイントとして確認したいことがありまして、クルーズ船(下船者)の14人のうち8人の健康フォローが終了と。残る6人もフォローするという、このフォローっていうのは、この前も確認したんですが、検査なく、保健所の判断として終了するということでいいんですかね。
(知事)
 連日、まずこの14名の方とは連絡を取って、健康状態をずっとフォローをしてきました。
 PCR検査のちょっとそこの辺は(説明をお願いします)。
(保健予防課医監)
 下船者の方のPCR検査につきましては、健康観察をした上で、症状が少しでも出たときには速やかに行う予定としております。
(記者)
 必ずしも全員じゃないと。それと成田からの6人っていうのは、なんの6人ですか。
(知事)
 成田の6人は、直行便で帰ってきた人とかそういう人ですよね。中国とか韓国とか、前ちょっと申し上げた25日か26日以降の中国から直行便で個人で帰ってこられた方についてフォローしてくれと政府からも要請があったというのと、あと何日か前から韓国から帰ってきた人についてもちゃんとフォローしてくれという国の要請もあったりして、そこをフォローしているってことです。
(記者)
 それは必ずしも検査は伴わないっていうことでいいですね、病状がなければ。
(知事)
 毎日、また連絡取り合っているんですね。

Gメッセ群馬について

(記者)
 Gメッセですね、大プロジェクト、300億(円)、総額だと超えると思うんですけれど、開業イベントが中止になったり、今後、今のところ明確なキャンセルは出ていないんですけれど、相談が来ている状況でね、これかなり前途に不透明感が出てきたと思うんですが、知事の今のところのご見解はいかがでしょうか。
(知事)
 Gメッセについては、何度も申し上げたとおり、最初からなかなかこれを成功させるのは簡単ではないと思うんですね。でも、これも記者さんとの質疑で何度も言いましたが、これはもう完成してしまいますから、この施設は間もなく完成するんで、これ完成したからには、やはり、できる限り活用しなきゃいけないし、これをやっぱり県内経済の活性化に結びつけていくっていうのは知事としての役目だと思うんで、これは先頭に立っていきたいと思います。
 Gメッセ誕生祭なんかは、とにかく大規模なイベントで、4月以降とはいえですね、何万人も集まるんで、これはちょっと止めさせていただいたんですけれども、いろいろこの後のことについてもね、今おっしゃったようにキャンセルがあったりとか、あるいはいろんな相談があったりとかしているんで、その全体を見ながら判断していきたいと思いますけれど、これはGメッセだけじゃなくて、たぶん全国どこもそうだと思うんですね。だから、その状況を見ながらと思うんですけれども、とりあえず、やはり、あらゆるやり方で、政府も先頭を切ってやっているんですけれども、このコロナウイルスを収束させるということに全力を注ぎ、これが一段落したらですね、あらゆる意味で稼働率を上げる、できるだけ多くの方々を呼び込めるように、知事として先頭に立って、引き続き努力をするっていうことに尽きると思います。
(記者)
 Gメッセで、知事からも稼働率っていう言葉が出たんで、これちょっと重要なポイントになるんですけど、これまで県がですね、(議会の)委員会とか県議会で答弁されてきて、稼働率が50%台だっていうのは、いくつかお言葉があったんですけど、私なりに精査、取材したらですね、結局は、100平方メートル以下の小会議室が1カ所を使われていて、それは短時間でも仮にあってもですよ、1万平方メートル以上の展示室とか、全てが使われていなくても、それを1日全体使われたと換算した日数稼働率ベースで50%台だとおっしゃってるんですよね。
 実態はですね、1万平方メートルの展示するホールだけで見ると、コロナ前でも3~4割ですかね。そうすると、コロナの影響がなくても、かなり稼働率の面でですね、厳しいんじゃないかと。
 もう一言加えれば、面積稼働率っていうのがありましてね、もっと厳しい精査した見方もあると。実際の使われる(面積が)1万平方メートルの3分の1だったら、それもきちんと稼働率で3分の1にすると。時間も午前だったら午前だけにするって、そういう換算方法もあるんですけど。なかなか厳しいと思うんですが、それはいかがですか。
(知事)
  記者さんの記事、読みました。今、言った稼働率の計算の仕方も1つの見方だと思うんですね。これまで我々いろいろ、これもちょっと私もよくもう1回研究してみようと思うんですけれども、我々としては、例えば、幕張メッセができた時とか他の大型施設ができた時とのいろいろ比較もしているんですね。他の施設がどういう計算をしているのかっていうことも、ちょっとわかれば少し調べてみて、それで比較していきたいとは思うんですけれども、今のやり方がおそらくスタンダードのやり方なのかもしれませんが、記者さんの言った問題意識も含めて、いずれにせよ、稼働率、全体で上げていくってことが大事なので、少しデータの取り方っていうのは研究してみたいと思います。

新型コロナウイルス感染症関連

(記者)
 新型コロナウイルスの関係で質問させていただきます。
 先ほどのPCR検査の件数を述べられた際に、55件で、必要な方々の検査を実施しているということだったんですけれども、全国の感染者が千人を超える中で、自分も濃厚接触者の方々と接触したんじゃないかというような形で県民の中には不安が広がっていて、県の実施の検査件数が少ないんじゃないかというような声もありますが、検査基準を含めてですね、県の現状の少ないという指摘に対しては、どう受けとめていらっしゃるか、また、その不安とか不満の声については、今後どうやって対応されていくか、お聞かせください。
(知事)
  いろいろと国の指針等々も踏まえて、国も専門家会議等々で議論した検討の結果をもって、PCR検査、方向性も出していると思うんですけれども、まず、群馬県の保健所で、疑いのある人で、いたずらに断ったりっていうことはしていません。コールセンターの相談も相当丁寧にやらせていただいています。
 前も申し上げたとおり、何でもかんでもっていうことになると、逆の負の要素も出てきたり、例えば人が殺到したりみたいな事態もあるんで、そういう中では、かなりバランスよく、相当丁寧にやってきたと。今のところ大きなクレームとかも入ってないと思うんですね。
 ただ、これから国が保険適用の話をしていくわけですよね。これも中身がはっきりしないんで、本当はもっと詳細がわかれば、県としてどう対応するかと申し上げたかったんですけれど、ちょっとちゃんとまだ中身がわかっていないんですけれども、この中で、もしかすると、少し今までよりも検査の対象を増やすっていう、断片的な議論なんでまだわからないんだけど、そういう方針も出てくると思うので、そこを踏まえてよく対応していきたいと思いますが、私が聞いている範囲では、群馬県の保健所等々で、本当に(検査の)必要な人を断っているみたいなことはないと思います。
(記者)
 関連して続けて質問させていただきます。
 先ほどの保険適用の関係で、もしわかればなんですけれども、県内で設備が整っていて実際に検査ができる医療機関等の数がどれぐらいあるかっていうのは、県は把握していらっしゃいますか。
(知事)
 保険適用で・・・。
(記者)
 民間でもできるようになると思うんですけれども、その際に県内ではどれぐらいあるのかっていうのは・・・。
(知事)
 保険適用をどうするかっていうのは、まだ、今、議論しているのか、はっきりわからないんですよね、どこまでっていうのは。だから、それがわからないとわからないですよね。
 (健康福祉部長に)何かあればどうぞ。
(健康福祉部長)
  単純に機械があればっていう問題もありますし、あと人員がいるかどうかっていうこともございますし、先ほどおっしゃられたとおり、外注もできるもんですから、外注する意思があるのかどうかっていうこともございますし、いずれにしても、今ある情報ですと、県が病院と委託契約を結ぶような形になるので、かなり県が主導的に進めていけるのかなとは思っているんですが、先ほど知事からお答えさせていただいたとおり、なかなか細部のところがよくわからないところも多々あるもんですから、ちょっとそこは県の方針も含めて、今、検討させていただいているところです。
(知事)
 だいたいの流れは、あれなんだけど、断片的なところもあって、もっと完全にきちっと把握したら、よく対応をご説明できると思います。
(記者)
 これは結果論かもしれないんですけれども、先ほどマスクの供給の話で、欠品が続いていて入荷の見通しが立たないというようなお話がありましたが、知事が中国の方に2万枚のマスクを送られたという判断については、現時点ではどのように考えていらっしゃいますか。
(知事)
 これは、いろんなたぶん意見があると思うんですけれども、やはり、私は日中関係は基本的にはとても大事だと思っているんですね。それから、特に群馬県としても、これからやはり中国との関係を、しっかりとした関係を作っていこうっていう中で、隣国の人たちが困っているときに、やはり何もしない、ということはちょっとできなかった。
 それは、いろんな自治体からもマスクを送ったりしていて、今のマスクがこれだけ急激に減るっていう事態は、そのときには想定はしていなかったんですけれども、そのときに我々として、隣国の人たちが困難にあるときに、群馬県と民間企業が協力して開発した体温計を送りましたけれども、これは、やはり、あの、なんて言うんでしょうか、やるべきことだし、それは正しかったというふうに思います。
 日本が、やはり同じ状況になったときに、例えば、東日本大震災のときも、特に台湾はそうだったんですけれども、隣国からいろんな支援ももらっている、特に災害に見舞われたときはそうですから。
 だから、今の話はですね、なんて言うか、今、マスクは足りなくなっているのに、なんで送ったのかと言うのはですね、ちょっとそれは違うんじゃないかというふうに思っています。それはそれで、やはり日本としてできること、それは中国に限らず、やはり、隣国が困難にあるときは手を差し伸べるっていうのは、やっぱり国としてのあり方だというふうに思います。日本っていうのは、そういう意味では、極めて品格のある国だと思っていますので。
(記者)
 学校の休校に関してお伺いしたいんですけれども、北海道の方で、医療従事者の子どもが休みということで、医療従事者がちょっと病院に出勤できなくて、病院の機能を制限しているっていう話が挙がっているんですけど、群馬県内ではそういうことは起こっているかどうかをお聞きしたいのですが。
(知事)
 それ、とても大事なポイントだと思います。
 今、県ではですね、学校の臨時休業による医療提供体制の影響を確認するためにですね、3月2日の月曜日に、県内の全病院、129あるんですけれども、県内全病院129病院と透析を行っている診療所39診療所を対象とした緊急のアンケートを実施しました。昨日の3月4日までに112の病院と29の診療所から回答をもらっています。
 これによると、多くの医療機関において、今ご指摘があったような看護師などの人員が不足する状況にはなりますが、勤務シフトの見直しとか、院内における預かり保育の拡充などの措置を講ずることによって、現時点においては、直ちに外来など診療体制の縮小を実施する必要があると回答した医療機関はありませんでした。
 これからも県としてはですね、医療関係者のこうした努力に敬意を表するとともに、引き続き状況をよく注視をしたいと思います。またいろいろと状況も変化していくと思うので、それぞれの医療現場から寄せられる相談とか要望に対してですね、真摯に耳を傾けて、きめの細かい対応ができればというふうに考えています。
(記者)
 院内での子どもの預かりっていう話もありましたけれども、市町村レベルで、例えば、医療従事者の子どもを積極的に優先して預かるとかっていう要請みたいなものを県から出すご予定とかっていうのは。
(知事)
 現時点ではそういう予定はないんですけれども、いずれにせよ、全般において、今お話があったように、県と市町村が協力していくっていうことは大事だというふうに思います。
(記者)
 先ほど知事の発言にもありましたけれども、飲食とか宿泊でかなりコロナの影響が出始めているということで、こちらでお話聞いても東日本大震災の後よりもちょっと厳しい状況だという話も聞きまして、サポート資金とか支援制度はあるとは思うんですけれども、さらに踏み込んで支援をするというようなお気持ちというかご予定というかありますでしょうか。
(知事)
 ありがとうございます。それもとても大事なポイントだというふうに思います。
 やはり、今おっしゃったようにですね、特に観光業、いろいろ影響出ているんですけれども、温泉地とか、かなり厳しい状況になっています。細かいことは申し上げませんが。これを受けてですね、まず、中小企業の支援制度みたいなもの、資金繰り支援だと思います、1番大事なのは。(県が用意している制度融資として)経営強化関連要件っていうAタイプ、セーフティネット保証等関連要件っていうBタイプ、Cタイプが主になると思うんですけれども、災害復旧関連要件っていうのもあるんですね。ここら辺の制度をまずとにかく使って、しっかりと対応してみると。
 状況に応じてはですね、今おっしゃったような、少しそれ以上、何かできることがあるかっていうことはですね、ちょっと検討したいと思いますが、とりあえず、今ある制度をフル活用して対応させていただきたいというふうに思っています。

アートによる地域創造会議について

(記者)
 アートによる地域創造会議の件なんですけれども、これ、今までですと、この事業をやるかどうかも含めて検討するというふうにおっしゃっていたかと思うんですけれども、今回はもう、これはやるという前提で検討されるんでしょうか。
(知事)
 「1% for art」っていう政策をしっかり実施している自治体って日本ではないと思うんですね。ただ、私の感覚で言うと、これをなんとか群馬県でやりたいと思っていますが、「1% for art」って公共建築物(の建設費)の1%をアートに充てるみたいな話なんですね。でも、これをこのままやる必要はないと思っていて、もうちょっと群馬県的なモデルを作ってもいいのかなと。例えば、万一、仮にですね、公共建築物の(建設費)の1%をアートに充てるような仕組みをつくったとしても、それで例えば、地元のアーティストを育てるとか、あるいは地元のいろんなアートのイベントを応援するとか、そういう仕組みがあってもいいと思うんで、これは有識者会議、すごくいい人たちが集まったんで、何をすれば一番、群馬県のアート政策、地域を盛り上げていくためにいいのかっていうことをよく議論したいと思います。もちろん「1% for art」っていうのは頭にありますが、このままのやり方でやるっていうことにはこだわっていません。

新型コロナウイルス感染症関連

(記者)
 新型肺炎の休校措置の関係なんですけれども、先ほど保護者の負担を軽減するための取り組みを進めたいと知事がおっしゃったんですけれども、今回やっぱり1番影響を受けているのは子どもたち自身だと私は思っていまして、やっぱり学力だったり、その生活習慣の問題もありますし、体調管理だったり、前にぶら下がり(取材)でも申し上げました、やっぱり虐待の家庭とかですと、長期休みっていうのはかなりリスクも高いと思います。そのあたり知事は今後の影響をどのように考えていらっしゃいますか。
(知事)
 おっしゃったとおり保護者の方々はもちろんですけれども、子どもたち自身への影響っていうのあると思うんですよね。これは、これからまた良く検討もしたいと思うんですけれども、例えば、自宅で学習しなければいけないっていうことであればですね、こういう形のツールがあるとか、今ネットを使っていろいろな教育なんかもあるんで、そこまで少し県として踏み込んで、なんて言うんでしょうか、メッセージっていうか情報が送れるようになればいいなっていうことで、少しこれは庁内でも検討させていただきたいというふうに思っているんです。
 ただ、いろんな考え方があると思うんですけれども、今はとにかくですね、国も県も地方自治体も協力して、新型コロナウイルスの拡大を止めると。ここに集中的な力を注ぐべきだというふうに思っていまして、いかにこの影響を少なくするかと、いかにこの期間を短くするかっていうことだと思うんですね。
 ただ、それに伴って休校措置もそうなんですけれども、感染症防止対策は当然経済にも大きな影響があると。ここはもう前提として考えなきゃいけないんですが、もう1回言いますけれども、県内も含めた全国で国内の感染者を減らすことに全力をあげると。そこ(経済)に対しての影響は明らかなんで、それはやはり県も市町村と協力して、もちろん国の制度もいろいろ使ってサポートするということに尽きるのかなというふうに思ってます。
(記者)
 新型コロナウイルスの関係なんですけれども、まず1点なんですが、Gメッセのオープンイベントなど、さまざま中止とかですね、延期などされていますけれども、オリンピックに関連するセレブレーションですか、これについてはどうしようというふうにお考えなんでしょうか。
(知事)
 これは宇留賀副知事の方から、やってもらって。
(宇留賀副知事)
 現時点でたぶんオリンピックの委員会の方から県の方に連絡がきていると思うんですけれども、基本的にはセレブレーション的なイベントっていうところは中止するという形(※現状は、セレブレーションについては、組織委員会や関係機関と協議しながら、具体的な実施方法を検討している)と、あと沿道に来られる方、特に大人数でいらっしゃる方っていうところは、来ていただかないようにというふうに注意喚起ですとか、もしくは警察による指導っていうのは入るかもしれませんが、そういった形にしながら実施する方向で今考えていると思います。
(記者)
 基本的に判断基準みたいなものとかそういったものは特になく、オリンピックについては、組織委員会の方に対応について判断基準を設けてもらって、それ以外、県主催のものについては、判断基準、中止、延期とかの判断基準っていうのはどういうものを設けてるんでしょうか。
(宇留賀副知事)
 ちょっと判断基準というのは、どういうものをおっしゃっているかってありますけれども、今回のイベントっていうのは、群馬県だけでやるわけではなくて、全体のオリンピックのイベントの一環としてやるので、我々群馬(県)の前に福島(県)からスタートしてっていうところもありますし、福島(県)からスタートしてイベントを開催していくと、この聖火リレーやっていくというところの中で、オリンピックの組織委員会とも相談しながら、中止した方がいいって話が、また別途あればですけれども、基本的に感染拡大とか、今の新型肺炎とか、影響がないような形で実施しようというふうに考えています。
(知事)
 今、記者さんのおっしゃった判断基準、これはもうはっきりしていて、新型コロナウイルス感染拡大の可能性といいますか、危険性を見ながら判断するということだと思います。
 前も申し上げたんですけれど、個人的にはですね、私は当初、イベント、これはあまりにも全部過剰反応しちゃうと、経済がシュリンク(縮小)するんじゃないかっていう気持ちが強かったんですけれども、先ほど申し上げたんですが、こうやって、ここが本当に感染拡大か、抑え込めるかっていう正念場になってきたら、やはり感染拡大を防止するっていう視点をしっかりとやっぱり踏まえていかなきゃいけないというふうに思っています。
 今のところイベント原則中止かな。3月26日ぐらいまででしたっけ。例えばですね、できればGメッセの誕生祭もやりたいと思っていたんですが、3月越えたとしても、これからどういう流れになるかわからないし、あと何万人も集まるんですね。外で何万人も集まってっていう、その状況を考えたときに、やはりこれは現時点ではなかなか難しいだろうということなんで、基本線を踏まえながら、個々のイベントをよく、判断基準ということで言えば大きな判断基準はありますけれども、精査しながら決めていくということだと思います。
 前も申し上げたとおり、県としてはイベント原則中止の(発表の)ときに出したと思いますけれども、例外はあって、どうしても延ばせないもの、やらなければいけないっていうことについては、いろんな措置を講じていただき、あるいは参加人数なんかを制限することでやってもらうと、こういうことです。
(記者)
 もう1点なんですけれども、政府の方では休校によるその休業補償で1日8千円余りの補償というのを示していますけれども、他の県では独自の助成制度を設けている場所もあります。県として何か支援するお考えはあるのかどうか、またもしあるとすれば、どんな支援を検討しているのか教えてください。
(知事)
 それは今後のいろんな状況にもよると思うんですけども、まずは先ほどのご質問に答えたとおり、今ある制度、さっきの3つのタイプを一応全体として使って、しっかりと資金繰りみたいなものをサポートしていくってことだと思います。
 状況によっては、もうちょっと補償関係とか、いろんなことで踏み込めるかもしれませんけれども、状況を見ながら判断したいと思います。必要によっては、踏み込んだ措置も検討せざるを得ないかなというふうに感じてます。
 よろしいでしょうか。ありがとうございました。

( 以上で終了 )
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。