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臨時記者会見:新型コロナウイルス感染症患者の発生(県内4例目、5例目)について(3月14日)

更新日:2020年3月14日 印刷ページ表示
  • 日時 令和2年3月14日(土曜日)21時07分~21時51分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者  県:知事、副知事、健康福祉部長ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 20人
  • 記録作成 広報課(報道係)

令和2年3月14日臨時記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

会見要旨

知事発言

 それでは、これから記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 本日、群馬県内で新たに2名、新型コロナウイルス感染症への感染が確認をされました。
 単に感染症の患者の方が、2人増えたという以上のいろいろな側面もありますので、いろいろ考えた結果、知事である私が先日に引き続き、2度目の臨時記者会見を行わせていただくこととなりました。
 今日もですね、前回に引き続き、地元の群馬テレビの生中継を入れていただいております。前回はですね、時間がなくて間に合わなかったんですけれども、手話通訳の方、(県の)インターネット放送の方には入っていたけれども、群馬テレビの方では手話通訳が導入されていなかった、映らなかったと、こういうご指摘もありましたので、群テレの方々といろいろご相談をし、お願いをし、今日は群馬テレビの方にも手話通訳の方に入っていただいていることをご報告を申し上げたいというふうに思います。
 この2名、新たな2例の感染について、いろいろ経緯をご説明する前に、知事として、県民の皆さんに改めて1つお願いを申し上げたいと思います。
 県民の皆さん、前回も申し上げましたが、ぜひ落ち着いて冷静に行動していただきたいというふうに思います。新型コロナウイルス、今日の総理の記者会見でも言及がありましたが、まだまだ不明の点もありますけれども、わかってきたこともずいぶんあります。
 大事なことは、感染した8割の方々は軽症で済んでいるということだと思います。例えば、こまめに手洗いをする、咳エチケットをしっかりとやる、こういうことでですね、かからない、うつさない、この群馬県の方針をですね、しっかりと実現していくことは十分可能だと、十分できると、このことを改めて、県民の皆さんに申し上げたいと思います。
 国の方もですね、さまざな対策を打ち出しておりますが、県としてもですね、この今後の国の政策というものを見極めつつ、きめ細かい対策を打ってまいります。できる限りの対策を打ち出していくつもりでございます。例えば、休校の続く、教育現場の状況とか、あるいは児童生徒の方々の様子、こういうものをしっかりと把握をしながら、必要な支援を行っていきたいというふうに思っております。
 今日の18時から安倍内閣総理大臣が官邸で記者会見をされました。
 改正新型インフルエンザ特措法が成立したことを受けての総理会見ということだったわけですけれども、現時点で非常事態宣言をするようなタイミングではないと総理もおっしゃっておりました。今後の状況によって、本当に必要なときは、もちろん国民の皆さんに十二分にご説明をしていただいた上で、必要なときはしっかりと決断をしていただきたいと、知事としてはそのように考えております。
 政府もですね、これまでいろんな政策を打ち出してきたと、先ほど申し上げました。今日の会見でも、総理の方から言及がありましたが、例えばですね、全国の小中高校、特別支援学校等の休校要請とか、あるいは新型コロナウイルスの影響で、非常に経済が大きな打撃をこうむっているわけですが、そうした影響を最小限に抑えるための実質的な無利子無担保の貸し付けとか、あるいは雇用調整助成金のですね、より柔軟な活用とか、こういったことを政府としても次々に打ち出されているというふうに思いますが、県としてもですね、先ほど申し上げました、国の政策をよく見極め、しっかりと把握をしながら、よりきめ細かい対策をですね、検討させていただきたいというふうに思っております。
 少し前に申し上げた、補正予算も考えているという件についてですけれども、現時点で言うとですね、補正予算になるのか、それとも予備費で対応できる部分があるのか、これはよく検討させていただきたいと思いますが、何らかの緊急支援は実施をしたいというふうに考えております。例えば、資金繰りの話、さらにはですね、今、コールセンター等にも相談が急増しておりますので、相談体制の強化、さらに医療機関の検査体制の強化、こういうことをですね、おそらくこのパッケージの中に入れることになると思いますが、加えて、いろんな所からご意見をいただいておりますけれども、インターネット中継も、例えば記者会見をやっておりますし、今日は群馬テレビの方にも生中継をしていただいていますし、報道関係者の皆さまにも、私の会見をかなり詳細に伝えていただいてますが、それでも、なかなか情報の伝わりにくい高齢者の方々がおられます。こういう高齢者の方々に、どうやってより効果的に情報を伝えるか。こういう政策も、できればその支援パッケージの中に入れたいということをですね、知事として考えていることも、ご報告をしておきたいと思います。週明け、来週ぐらいにはですね、もう少し具体的な中身について、お話ができるんではないかというふうに思っています。
 今日ですね、県民の皆さんにわかっていただきたいことが1つあります。それは、新型コロナウイルス感染症に関する情報公開はですね、なかなか難しい面があるということなんです。
 率直に言うとですね、私個人としては、やはり感染拡大防止に繋がる情報は、できるだけ公開していくべきだと、こういう考えを持っております。しかしながら、他方で、よく皆さんご存知かもしれませんが、他府県等々でも、いろんな例が出てきておりますけれども、感染をされた患者の方々、あるいは家族の方々、さらには濃厚接触者というふうに言われる方々、こういう方々に対するいじめとか、嫌がらせとか、あるいはSNS上のですね、心ない噂の流布とか、こういうことがあちこちで起こっているということがありまして、これについては、こういうことがないように、ぜひとも県民の皆さまにもご配慮いただきたいと思います。やはり、情報公開をする際にはですね、プライバシーの保護も考えなければいけませんし、不必要な風評被害とかですね、そうしたことの影響もですね、いろいろと考えなければいけないという、こういう状況の中にあることは、ぜひ県民の皆さんにわかっていただきたいと思います。
 そして、こうした新しい情報が入ってくる度に、県庁の中で両副知事を含めた幹部職員、あるいは関係部署とですね、さまざまな議論をした中で、この記者会見に臨んでいるということも申し上げておきたいと思います。ただし、今回、後ほどもう少し具体的にご説明をいたしますが、今回、感染が確認された2人の方のお一人はですね、医師の方なんですね。ベテラン医師の方っていうことなんで、やはり、こういう状況も受けてですね、特に私達にとって最後の砦である医療機関、医療機関でこうした感染者の方が出た場合には、もちろん、ケースによっては、いろいろ議論をしなければいけないときもあるかもしれませんが、県としては原則、これは医療機関名を公開すると、こういう方針を打ち出したいというふうに考えております。
 これについては、健康福祉部等々を通じて、群馬県の医師会の方ともいろいろとご相談をさせていただいて、(県)医師会長の了解もいただきました。県としては、原則はこの方針を踏まえて、情報公開というものを進めていきたいと、情報の発表というものを進めていきたいと思います。
 ここで、(県)医師会長からのですね、談話をいただいておりますので、この会見で県民の皆さんにもご紹介をさせていただきたいというふうに思います。これですね、須藤英仁群馬県医師会長からのコメントをご紹介をさせていただきたいと思います。
 「1、医師を含め医療従事者は、平素から健康管理、体調管理に万全を期すこと。2、出勤時には、毎日体温を計測し、少しでも発熱等の症状が見られる場合には、勤務をしない、させないこと。3、発熱等の症状を有する患者を診察する場合には、しっかりと標準予防策を講じること。このことを改めて会員に周知し、徹底したい。」とこういう医師会長のコメントをいただいておりますので、ここで紹介をさせていただきました。県としてもですね、県の方からも直接、県内の医療機関について、こうした要請をさせていただきたいというふうに考えております。
 先般、2つの会議を行いました。皆さんご存知のとおり、今、新型コロナウイルスの影響で、県内経済に非常に深刻な影響が出ています。観光業、飲食業、サービス業はもとより、この影響はかなり幅広い分野に広がっているということも事実です。その中で、金融のですね、特に大事な資金繰り、中小零細企業の皆さんへの資金繰りを強化するための金融関係者を集めた会議もやらせていただきました。さらには、各地のさまざまな分野の方にお集まりをいただいて、緊急の会議、これは群馬県の経済に対する影響にしっかり対応していくための会議も行わせていただきました。こうした枠組みを通じて、国と県と市町村と医療機関と経済団体を含めた、さまざまな方々がですね、一体になって、この新型コロナウイルス対策を進めていこうと、こういう体制ができたというふうに考えております。
 先ほども申し上げましたが、まだ県内で爆発的な感染拡大のような状況は起こっておりません。クラスター感染も確認をされていません。もちろん油断はできないわけですけれども、最後に改めて、皆さん方に申し上げたいと思います。
 国も県も、特に県も、できる限りの対策を打ってまいります。県民の皆さんを守るためのさまざまな政策をしっかりと講じてまいりたいと思います。県民の皆さまには、それぞれが感染防止のためにできることを徹底していただきたいと思います。改めて申し上げますが、こまめに手洗いをしてください。そしてむやみに、指で顔、特に目鼻口を触らないようにしていただきたいと思います。睡眠時間は十分に確保して、よく運動して、体調を整えて、免疫力を高めておいていただきたいというふうに思います。
 そして、体調が悪い、例えば熱がある、こういうときは、もう思い切って休んでいただくと、こういうことも改めて知事の方からお願いをしたいと思います。
 県民が一丸となって、力を合わせて、何度も申し上げますが、我々が経験したことのないこの危機を乗り切っていきたいと、必ず乗り切れると確信していることを県民の皆さんに知事としてお伝えを申し上げたいと思います。
 ここからは、今日、確認をされた2つの例、感染が確認された2つの例について、説明をさせていただきます。正確を期すために、この資料に沿って、ご説明をさせていただきたいと思います。
 本日、県内において、4例目、5例目となる新型コロナウイルス感染症の患者が確認されました。2名のうちの1名は、県内3例目の患者である看護師の方の濃厚接触者であり、もう1名は、その奥さまです。
 まず、4例目の患者の方ですが、邑楽郡大泉町に居住する70代の男性医師で、県内3例目の看護師の方の勤務先医療機関、大泉町の「ましも内科・胃腸科」に勤務しています。もう1回、申し上げます。大泉町の「ましも内科・胃腸科」に勤務をしています。現時点で把握している症状の経過および行動歴をご報告したいと思います。
 3月4日水曜日、微熱と咳症状がありました。午前は診療所での外来診療、午後に太田保健所管内の患者宅へ往診に行かれています。5日木曜日、午後に太田保健所管内の患者宅および館林保健所管内の患者宅へ往診に行かれています。6日金曜日、午前中は外来の診療、午後に館林市保健所管内の患者宅へ往診に行かれています。7日土曜日、午後に館林保健所管内の患者宅へ往診を行っています。9日月曜日、午前中に外来診療を行っています。10日火曜日、37度代の発熱、強い咳、倦怠感や食欲不振が現れたということです。午前中に館林保健所管内の患者宅へ往診に行かれています。11日水曜日、午前中に外来診療を行っています。12日木曜日、県内3例目の看護師の方の濃厚接触者として、健康診断を開始しました。ごめんなさい。健康観察を開始しました。ごめんなさい。県内3例目の看護師の方の濃厚接触者として、健康観察を開始しています。13日金曜日、強い倦怠感と息切れが現れたため、帰国者・接触者外来である医療機関Aを受診しました。ここでレントゲン撮影を実施し、肺炎像が認められたため、入院し、検体を採取いたしました。
 そして、本日、14日土曜日に県環境衛生研究所で検査をしたところ、ごめんなさい、県衛生環境研究所ですね、これ間違ってました、ごめんなさい。正確に言うと、県衛生環境研究所で検査をしたところ、陽性の反応が出ました。
 患者は基礎疾患があって、現在、症状の悪化により医療機関Bに転院し、重症です。
 発症前後の行動歴について、申し上げたいと思います。わかっていることを報告したいと思います。まず、発症する前2週間以内の海外渡航歴はありません。本人の申し出によると、外来診療や往診に当たっては、マスクを着用しており、医療機関が所有している車で移動しているとのことです。発症後の公共交通機関の利用はありません。薬局への立ち寄りもないということです。
 続いて、濃厚接触者について、お話をしたいと思います。現時点で判明しているのは親族1名、勤務先医療機関の職員8名、外来及び往診先で接触のあった患者が58名。合計で67名です。濃厚接触者の方については、精査の上、健康観察を行うとともに、外出の自粛を要請しています。
 続いて、5例目の患者の方について、ご報告をしたいと思います。この方は、邑楽郡大泉町に居住する70代無職の女性です。4例目の患者である70代男性医師の妻です。
 症状の経過を申し上げたいと思います。3月7日土曜日から咳が現れ、8日の日曜日に強い咳、9日月曜日から発熱があったということです。12日の木曜日に夫が県内3例目の患者の濃厚接触者となり、健康観察が開始されていたため、ご自身も体調には注意をされていたと伺っています。13日の金曜日に咳の症状が続いたことから、保健所に相談があり、帰国者・接触者外来である医療機関Aを受診し、レントゲン撮影で肺炎像が認められたため、入院となりました。そして、検体を採取したということです。
 そして本日、県衛生環境研究所で検査した結果、陽性反応が出ました。この方、患者は現在、医療機関Aに入院中で、基礎疾患はありますが、容体は安定しているということです。
 次に、この方の行動履歴について申し上げます。発症前2週間以内の海外渡航歴はありません。3月9日月曜日以降は、外出されていないということです。その他の詳細については、現在調査中で、今後、感染拡大防止のために必要な情報があれば、随時、発表させていただきたいと思います。
 今回の4例目の医師の方につきましては、症状が出た後も、外来診療や往診を行い、結果的に感染を拡大する要因になってしまった、このことについては、誠に遺憾に思っております。医師の方々については、感染拡大防止について、より高い意識を持って対応していただかなくてはいけないと、こんなふうに感じております。そのため、先ほども私の方からご報告をいたしました、県として、医療機関の職員から感染者が出た場合には、原則として医療機関名を公表したいというふうに考えております。この点につきまして、先ほど、群馬県医師会長のコメントも紹介をさせていただきました。改めて、これも先ほど申し上げましたが、県としても、県医師会をはじめ、医療関係者と連携を図って、感染拡大防止に向けて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 以上、今回の2つの例についての経過のご説明をさせていただきました。皆さんの方から、ご質問があればお受けしたいと思います。 

質疑応答

(記者)
 今回ですね、この(県内)4例目の男性医師と、それから5例目の男性医師の奥さまについてですけど、それぞれ、新型コロナの発症した日というのはどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
 これは男性医師の方の方が先だと思いますが、少し正確に担当部局の方から答えていただけると思います。武藤部長、どうぞ。

(健康福祉部長)
 健康福祉部長の武藤でございます。
 4例目のですね、男性医師の場合は資料にもございますとおり、3月4日から微熱、咳ということで、症状が出ておりますので、ここが発症日であろうというふうに考えております。
 また、5例目の方、4例目の方の配偶者の方でございますが、3月7日の土曜日から咳が出ておりますので、この日が発症日であろうというふうに考えておるところでございます。

(記者)
 その上でもう1点なんですが、(県内)3例目の女性看護師の方はですね、3月の7日の午前に軽い咳が出てきたといったようなことで聞いておりますけれど、この3例目、4例目、5例目の方に関して、例えばどういった感染の前後関係があるのかっていうその辺りについては、いかがにお考えでしょうか。

(知事)
 それも少し正確に(健康福祉部長から)お答えください。

(健康福祉部長)
 現在ですね、保健所の方で調査をさせていただいておりますけれども、この経過から見てですね、4例目の方が3月4日の日に症状が発症しておりまして、この方が一番初めではないかというふうに考えております。

(知事)
 今、記者さんが言ったこと、とても大事なポイントだと思うんですが、今まである情報から言うと、いろいろ医療機関の専門家の方っていうか、いろんな判断からしてですね、このベテラン医師の方から感染した可能性が高いということですよね。

(記者)
 まず、院内感染の可能性について、知事はどういうふうにお考えになってますでしょうか。

(知事)
 院内感染と言うと、どの、この。

(記者)
 「ましも内科・胃腸科」で院内感染の可能性があるということは、もう濃厚ということでよろしいんでしょうか。

(知事)
 そこら辺は、これもちょっと正確に(健康福祉部長)お話してもらえますか。

(記者)
 できれば知事にお答えいただきたいんですけれども。

(知事)
 院内感染の可能性、まず、ちょっと専門的な見地から。

(健康福祉課)
 健康福祉部長からお答えさせていただきます。
 4例目の医師の方は3例目の方の濃厚接触者ということでこちらとして把握しておりまして、先ほど申し上げましたとおり、4例目の方が先に発症しておりまして、そういった濃厚接触者ということで、同じ医療機関に勤められていたことから、これは院内感染であろうというふうに考えております。

(記者)
 それから、先ほど、今後PCR検査の対象は症状が出た人にPCR検査をするというふうにお話がありましたけれども、4日からすでにこの医師には症状が出ていて、往診も外来(診療)もしていて、そうすると、感染がそれ以上に拡大している可能性がある中で、他県では症状が出ていない人も含めてPCR検査を実施するという所もありますけれども、県としてはそこまでやる必要がないという判断になったのか、今、どういうふうに考えていらっしゃるか。

(知事)
 PCR検査は、前回の記者会見でも申し上げたとおり強化をしていきたいというふうに思ってます。PCR検査体制の強化はやっていきたいと思うんですけれども、現時点で症状が出た人にPCR検査をやるという方針は変えておりません。これはやはり、いろんな専門家の方の考え方に基づいて一応決めた方針ですので、そうしていきたいと思いますが、これは情勢がどんどん変わってくるので、これからよく状況も見極めた上で、場合によってはいろんな検討も必要かもしれませんが、現時点では今のルールで行っていきたいというふうに思っています。

(記者)
 そうすると、感染拡大を防ぐっていう点では、県はどういうふうに対応されるんでしょうか。

(知事)
 それはどういう意味。

(記者)
 どの対応をもって、感染拡大を防いでいるというふうに言えるのかというのをちょっと説明いただきたいです。

(知事)
 それは、感染拡大を防ぐっていうのは、まず1つは、今日もちょっとご報告してますけれども、感染のルート、例えば、1例目の方はなかなか聞き取りもできないっていう状況で難しいんですけれども、我々としては、当然、感染ルートというものをしっかりと確認をして、これをしっかりフォローしていくと。そして、疑いのある方がいれば、これは健康観察をしていくということが、まず1番の基本だというふうに思います。
 同時に、感染拡大を防ぐっていうことで言うと、先ほど申し上げたとおり、今度の補正(予算)とか予備費になるかわかりませんが、その中でも考えているとおり、今、相談もものすごく急増してますから、それについての対応をしっかり考えていくとか、あるいは医療機関の防護、今ある指定医療機関のもう少しそのディフェンスを固めるとか、そこら辺の話もですね、感染拡大につながっていく方策だと思います。

(記者)
 医療機関名の公表についてですけれども、今後はされるというお話ありましたけれども、1日、看護師さんの感染から県の病院名の公表が1日遅れたことで、感染のリスクが高まったというふうに考えていらっしゃるかどうかをお伺いします。

(知事)
 1日遅れたって、なんの、どれですか。

(記者)
 病院名の公表が1日遅れたことで、要するに患者さんだったりとか外来の方がいらっしゃってっていうところで、感染のリスクについては、どういうふうに知事がお考えになっているかというのをお聞きしたいです。

(知事)
 そこはおっしゃったとおり、なんて言うんでしょうか、感染が起こった場所を、そのまま公表するっていうことについては、さっき言ったように、いろんな点に考慮しなきゃいけないんで、なかなか難しいところがあります。
 しかしながら、記者さんがおっしゃったように、まさしく医療機関なんでね。例えば公表が遅れれば、それだけリスクが高まるっていうこともあると思うので、そういう状況も踏まえて医師会の了解も得て、我々としては、これから原則的に公開しようということを打ち出したということです。おっしゃったとおり、何日も遅れれば、それだけやっぱり、リスクが高まるというふうに思っています。今回は、1日遅れたっていう話ですけれど、県としてそういう方針を打ち出すまでに至っていなかったんで、さっき言ったような他のいろんな事情から考えながら、毎回毎回議論して、どこまで出したらいいかっていうことをやってたんでね。でも、これを医療機関について、また相手の状況とか踏まえながらやるっていうのは、おっしゃったとおり、感染のリスクを広げる可能性もあるということもあって、こういう形にしました。

(記者)
 そうすると高まったということになりますか。

(知事)
 (健康福祉部長に対し)どうぞ、いいですよ。

(健康福祉部長)
 健康福祉部長から一言ちょっと追加をさせていただければと思います。
 この方(県内3例目)、12日の日ですね、感染のことを発表させていただきまして、県の方から医療機関名を公表させていただいたのが13日でございました。そういった意味で1日遅れたではないかというご指摘なんだと思いますけれども、この、「ましも内科・胃腸科」さんにおかれましては、保健所から要請したということもございましたけれども、13日から自主的に休診していただきましたし、患者さまの方には診療所の方からも連絡をされたので、実質的な拡大はなかったというふうに判断してよろしいのではないかなというふうに考えております。

(記者)
 「ましも内科(・胃腸科)」にかかっている外来とか往診の方もいらっしゃるわけですけれども、その方たちは病院に来なければ、病院名がわからないので、そこの看護師さんが感染していたっていうことは、まだ12日の時点では知らなかったということになりますよね。それでもリスクは高まったっていうふうに判断していないということでよろしいですか。

(知事)
 ちょっと今、専門的なことはわからないけれど、この場合、1日、感染が確認された日から1日遅れたっていうことなんだけど、次の日やってないでしょう、そもそも。

(健康福祉部長)
 そうです。

(知事)
 休診しているわけでしょう。

(健康福祉部長)
 13日の金曜日は、昨日は、休診をされております。

(知事)
 だから、この場合、公表が1日遅れたから、その間、なんていうんでしょうか、そこにかかっている方々が来て、リスクが高まったっていうことはないってことですよね。

(記者)
 休診はすでにしていても、そもそも発症自体は4日とか7日なわけで、そこで接触がある方ももちろんいらっしゃいますよね。その方々については、12日の時点では自分がもしかしたらっていうのはわかっていないっていうことだと思うんですけど。

(健康福祉部長)
 今回、このドクターにつきましては、感染が確認されたのが、本日でございますので、ちょっと、それ以前の状況については、ちょっと、調査の中で把握ができなかったということでございます。

(知事)
 でもね、おっしゃったとおり、この方が症状があったにもかかわらず、やはり往診等々を続けてたと。これはやっぱりよくないんですよ。だから、これについては医師会長の方からもコメントが出てるわけで。普通はこういうことはあってはならないと思うんですよね。その、お医者さん自体が調子が悪くなっているのに往診を続けるみたいなことは、これはやっぱりよくない。だから、こういうことがないようにしっかり医師会の方からもコメントを出してもらいましたし、我々も言っていかなきゃいけないと思います。
 この場合、おっしゃったとおり、症状が出た後、ずっと往診をしているわけだから、そこでリスクが高まってないかって言われれば、高まっていると思いますね。こういうことがないようにしないといけないと思います。

(記者)
 県も病院名の公表を早めたり、要するに、初日にも出すべきっていうふうなことになるかと思うんですけど、そこについては、知事はどういうふうにお考えになっていますか。

(知事)
 初日ってどういう意味ですか。

(記者)
 感染が確認された初日に病院名を公表するべきだったという。

(知事)
 基本的に、初日っていうか、これからは、例えば医療機関で感染者がわかったら、そしたら、それはできるだけ早く(医療)機関名も公表するってことだと思います。もちろん原則的になんで、そこには、おそらく、いろんな事情があるときもあるかもしれないんで、そういうときは、よくわかりませんけど、そういう場合はいろいろと議論して判断したいと思いますが、基本的にはわかったらできるだけ早く公開するということです。

(記者)
 4例目の医師の方についてですけれども、4日以降症状が出ていて、今日の聞き取りの中で、ご本人は、新型コロナウイルスの感染の可能性について、この4日の発症以降どう思ってたっていうような、何か発言とかはあったでしょうか。

(知事)
 どうぞ。

(健康福祉部長)
 それについては情報として、こちらの方で持っておりません。

(知事)
 今、この方、重症なんですね。残念ながら、聞き取りができるような状況ではありません。

(記者)
 わかりました。続けて5例目の方なんですけれども、5例目の医師の奥さまの濃厚接触者というのは確認されてるんでしょうか。あと、9日以降外出してないということなんですが、発症した7日と8日の状況はいかがでしょうか。

(知事)
 これも、とても大事なことなんで、ちょっと具体的にお願いします。

(健康福祉部長)
 ここの部分につきましてもですね、今、現在、鋭意、調査を進めているところでございます。

(記者)
 奥さまの濃厚接触者は、現在確認できている人はゼロだけれども、調査を今、進めているという状況。

(健康福祉部長)
 はい、そうですね。

(記者)
 今回の4例目の医師の方と(3例目の)看護師の方、同じ診療所に勤めていたので、だいたいは接触の状態はわかるんですけど、具体的には、例えば往診に同行したとか、外来診療の際に立ち会ったとか、そういった接触状況と、あとはマスクを外したタイミングというのはどのように捉えているか教えてください。

(知事)
 かなり、いつも同行されていたって情報がありますけれど、ここもちょっと詳しくお願いします。

(健康福祉部長)
 基本的には往診される際には一緒に同行されていた看護師さんだということで聞いております。

(記者)
 マスクを外したタイミングはどのように、いつを捉えていらっしゃいますか。一緒にお食事をされた際とか。

(知事)
 それも丁寧に。

(健康福祉部長)
 昨日ですね、たしか一昨日の時点では濃厚接触者の関係がよく把握されていなかったんですが、昨日の捕捉(把握)の中で、お昼を食べられているときに、一緒に同僚の方たちとマスクを外して、当然ながら、ご飯食べるときはマスクはずされていましたので、そこの時点で、やはりこれは濃厚接触者として捉えるべきだというふうに考えたところでございます。

(記者)
 この医師の方の役職というのは、ご公表いただけますか。昨日の(記者)レクの際にも、やはり、院内感染があった場合は、管理者の責任も問われてくるという話があったかと思いますので、この重症の方が、役職、院長であった場合は、ちょっと役職も教えていただけないかなと思います。

(知事)
 そこはいかがでしょうか。

(健康福祉部長)
 はい、これは勤務医でございます。

(記者)
 この診療所にはお医者さんは何人いらっしゃるとかも教えていただけますか。

(知事)
 何人ぐらいいるんですか。

(健康福祉部長)
 ドクター2人です。

(記者)
 そのうちのお一人が院長さんですか。

(健康福祉部長)
 (うなずく)
(記者)
 (4例目の医師の濃厚接触者の)勤務先医療機関の職員8人は、3例目の看護師さんを除いて、この診療所に勤められている全職員と捉えてよろしいでしょうか。

(知事)
 そこはいかがでしょうか。8人は。

(健康福祉部長)
 (4例目の)濃厚接触者としてこちらで捕捉(把握)している方というふうにご理解ください。全員かどうかということについては、ちょっとこちらの方でまだ把握できておりません。この方が濃厚接触者ということでこちらで捕捉(把握)させていただいた方が発表させていただいた数字でございます。

(記者)
 海外の報道等を見ますとですね、無症状病原体保有者もかなり感染を広げてるっていうような報道もされているようです。今回、医療機関の医師が感染したということで、当然、かなりもう、ある程度、市中に広がっているっていうふうに捉えているのかどうかということをちょっとお聞きしたいと思います。
 もう一点、ちょっとこれは確認なんですけども、(3例目の)看護師さんの(濃厚接触者で)症状が出た方1名のPCR検査を実施中ということで、この(4例目の)男性っていう形で、この医師という形でよろしいかどうか。

(健康福祉部長)
 昨日の3例目の看護師さんの濃厚接触者ということで1名のPCR検査、今日行いますと発表させていただいたのが、この方、4例目の方でございます。

(知事)
 最初の質問ですけれども、なかなかこれ判断の難しいところなんですが、まだ現時点でクラスターみたいなものがあるというふうには我々は判断していません。ただ、これは油断もできないし、世界的な状況を見ると、どういうふうに進んでいくかもわからないんで、これは注視していきたいと思いますが、まだ爆発的な感染みたいなところには行ってないだろうと。
 国全体で言うと、総理も記者会見でおっしゃっていましたけど、専門家の見解は、「何とか持ちこたえている」っていうことで、群馬県においてもそういう状況じゃないかなと思ってます。ただ、これ油断できないので、よくウオッチしていきたいと思います。

(記者)
 今朝も朝刊等、各紙で取り上げられたところであろうかと思うんですが、自治体への連絡ですね。これかなり、市町村が気にしているところで、すでに大泉町には連絡は。

(知事)
 どうぞ。これも大事なところなんで。

(健康福祉部長)
 連絡をさせていただいております。

(記者)
 いつぐらい。

(健康福祉部長)
 感染がわかった時点でです。

(知事)
 今のお話、とても大事だと思うんですけど、この間(昨日)、産業経済の総合経済支援対策本部(群馬県感染症対策産業経済総合支援本部)でしょうか、ちょっと名前長すぎてあれなんだけれど、そこには市長会長と町村会長にも来ていただいたんですね。これから例えば、県がきめ細かい対策を打っていく上で、県と市町村が協力しないとできないことっていうのもあると思うので、私どもとしては、やはり、どんな対策を打っていくにも、ちょっと役割分担しなきゃいけない場合も出てくるから、これ、市町村との関係はとても大事にしていきたいというふうに思います。
 これから例えば高齢者の方とか、なかなか情報が届かない方々に、もう少し情報を届ける方法を考えていく上でも、やっぱり市町村に協力してもらわないと浸透しないので、そこら辺も含めて市町村との連携はとても重視していきたいと思います。

(記者)
 3例目と4例目の方の濃厚接触者なんですが、だぶっている方もいらっしゃるんだと思うんですね。今回、この「ましも内科・胃腸科」という捉え方をした場合に、そこの実質的な濃厚接触者数というのは何人くらいになって、もともとの3例目の方の濃厚接触者から何人増えたのかというのはわかりますでしょうか。

(知事)
 今の点は、いかがでしょうか。焦らずに、ちょっと焦らずに。ちょっと待ってください。

(健康福祉部長)
 すいません、ちょっとお待ちください。

(知事)
 ちょっと確認に時間がかかるので、何かもし次の質問があれば、お受けしたいと思いますけど。

(健康福祉部長)
 お答えさせていただきます。まず、濃厚接触者、親族1名というのはこれは全く別の方で、それから勤務先の医療機関職員8名については、これは重なっております。患者さんは、また別です。58名は別になります。

(記者)
 まるまる患者は別なんですね。

(健康福祉部長)
 すいません。正確に、後で、すいません、ちょっとお時間ください。正確に答えさせていただきます。

(知事)
 正確に調べて、お答えするようにしましょう。

(健康福祉部長)
 申し訳ございません。

(記者)
 関連して伺います。往診で接触された方は、それぞれ太田保健所、館林保健所管内ということで、県内の方のみの往診ということでよろしいんでしょうか。

(知事)
 その点は部長、いかがでしょうか。往診された方。

(健康福祉部長)
 資料にも書かさせていただいております。現在、把握できておりますのは、太田保健所管内および館林保健所管内の患者のお宅へ往診されているということで、現在、こちらの方で把握しているのは、ここまででございます。

(記者)
 もう1度確認なんですが、外来診療は県外に行かれたというケースというのはない。県内のみにとどまっているという理解でよろしいでしょうか。

(健康福祉部長)
 外来診療というのは、基本的には「ましも内科・胃腸科」さんの方に患者さんが来られた場合のことでございますので、それは外に行ったのではないですね。

(知事)
 全部県内ということですね。

(記者)
 県外の患者さんがこられた例というのはないという。県境に近いと思いますので。

(知事)
 それ大事なところだから、確認ができてないんだったら、確認ができていないって言っていただいたらいいですよ。

(健康福祉部長)
 すいません。そこはまだ住所地までは、ちょっと確認できておりません。恐縮です。申し訳ございません。

(知事)
 他にありますでしょうか。

(記者)
 念のため確認なんですけれども、4例目の医師の方の感染経路については、現在、情報は何かありますでしょうか。

(知事)
 4例目の方、4例目っていうと奥さま。

(記者)
 いや、医師の方。

(知事)
 医師の方は、先ほどもちょっとお話があったとおり、重症ということで、なかなかそこまでは聞き取りができてないっていうことなんで、この方がやはり感染を広めた方だという可能性は結構高いというふうに分析していますけれども、この方がどこで感染したかっていうのは、現時点では、なかなか聞き取りができない状況です。そういうことですね。

(健康福祉部長)
 聞き取りもできないってこともございますし、正確にここで感染したということは、調査の中で、はっきりわかればいいんですけれども、そこまではちょっと現在わからないです。

(知事)
 さっき申し上げたとおり、今の感じで言うと、その発症した順序とか、いろんなことで言うと、この方から感染した可能性が高いと言ってるわけで、まだ完全に断定をしてるわけじゃないんで、そういう言い方をさせていただきました。
 今回は、医療機関でこういうことになってしまって、先ほどもご質問が出ましたが、この方がですね、自覚症状があった後もずっと診療行為をされていたと。これは、明らかにリスクを高めることだと思うんで、医師会長の方からも、こういう指示を出していただきました。これはこれとして、我々としてしっかり踏まえて、県の方からもですね、きちっと要請を出したいと思うんですが、もう一方で申し上げなければいけないのは、やはり医師の方々は最もリスクの高いところで頑張っていただいてるんで、ここはそれぞれの医療機関で、ある意味でいうと、患者を診るっていうことは、リスクと向き合っているっていう意味なんで、ここはですね、やはり今、県内でもドクター、医療関係の方々がしっかりとやっていただいているということについては、知事としても感謝をしていますし、そこは敬意を表させていただきたいと思います。
 ただ、もう1回、言いますが、今回、さっきリスクの話が出ましたけれども、今回のケースは、やはり通常はあってはならないことだと思って、その点は大変遺憾に思っています。
 よろしいでしょうか。ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。