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臨時記者会見要旨(5月5日)

更新日:2020年5月5日 印刷ページ表示
  • 日時 令和2年5月5日(火曜日)午後5時35分~6時50分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 18人
  • 記録作成 秘書課(報道係)

 令和2年5月5日臨時記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:735KB)

会見要旨

知事冒頭発言

発表項目

1.群馬県における緊急事態措置の第3弾
2.企業からの相談状況
3.県内の観光地、スーパーマーケット等の現状
4.緊急事態宣言延長を受けての学校の対応
5.西村経済再生担当大臣への緊急要望
6.県内の患者の入院状況と病床数の確保状況
7.新型コロナウイルス対策に対する、女性たちからの要望
8.子どもの一時保護

 それでは、臨時記者会見を始めさせていただきます。
 県民、事業者の皆さまにおかれましては、緊急事態宣言が全都道府県に拡大されて以来、外出の自粛、休業の要請にご協力いただいていることを、知事としてまず心から感謝を申し上げたいと思います。県として、感染拡大の防止に向けて、県民、事業者の皆さんにご協力をいただき、強い危機感を持ってここまでかなり厳しい対策をとらせていただきました。
 しかしながら、昨日の臨時記者会見でも申し上げましたとおり、政府が緊急事態宣言の期間を全都道府県を対象地域として、5月31日までに延長するということを決定いたしましたので、本日は、こうした事態を受け、次のような内容について発表させていただきたいと思います。まず主な項目のスライドを映してください。
 本日、新型コロナウイルスの感染症対策本部会議を開催いたしました。その中で、群馬県としてどのような方針で対応をしていくのかを議論をさせていただきました。これを緊急事態措置の第3弾としてまとめましたので、この会見で発表させていただきたいと思います。
 また、これに関わる休業要請と事業継続支援対応、学校の対応についても、発表させていただきたいと思います。あわせて、本日午前11時50分から西村経済再生担当大臣とWeb会議も行いましたので、その件についても、私の方からご報告をさせていただきたいと思います。

1.群馬県における緊急事態措置の第3弾

 それでは、緊急事態宣言、第3弾についてご説明させていただきます。スライドをご覧ください。
 これまでの群馬県における緊急事態措置においては、県民の皆さまへご負担をおかけしております。県民の皆さまの命を守るという基本方針で対処してまいりました。何度も申し上げておりますが、皆さまのご理解とご協力には改めて感謝を申し上げたいと思います。今回の緊急事態措置についても、その方針は変えずに堅持をさせていただきたいと思います。以下のとおり、緊急事態措置の第3弾というものを決定をいたしました。
 1点目は、これまでと同様の外出自粛、施設の使用停止などを求めるものです。
 2点目は、連休中の行楽を主目的とするホテル・旅館等の宿泊施設、ゴルフ場等の運動・遊戯設備については、措置の第2弾で休業要請施設といたしましたが、国の通知の趣旨に鑑みて、今回第3弾では、対象外としたいと思います。
 3点目ですが、これまで実施した措置の効果を検証するとともに、今後の感染者数の増減、医療体制の確保の状況等を踏まえて、5月中旬に開催される、政府の専門家会議の結果等を踏まえて、必要に応じて措置の緩和を検討することも内容の中に盛り込ませていただきました。
 改めて1つずつご説明したいと思います。
 外出の自粛についてです。県民の皆さまに改めてお願いをしたいというふうに思います。引き続き、医療機関への通院、生活必需品の買い物などの生活面の維持、そして、屋外への運動や散歩など、皆さまの健康の維持に必要な場合を除いて、原則として外出を自粛することを要請をさせていただきたいと思います。また、他の都道府県への往来についても、引き続き自粛をお願い申し上げます。
 続いて事業者の皆さまへのお願いについて、ご説明をさせていただきます。こちらについても、これまで要請していた施設事業者の皆さまに対して、引き続き、特措法に基づく休業の要請、あるいは営業の自粛についての協力を依頼させていただきたいと思います。
 なお、連休中の行楽を主目的とするホテル、旅館等の宿泊施設や、ゴルフ場等の運動・遊戯施設については、措置の第2弾で追加措置を行うきっかけとなった国の通知の趣旨に鑑みて、今後は対象外とさせていただきたいと思います。ここは元に戻したいと思います。
 なお、第3弾で引き続き休業をお願いする施設もありますが、「感染症対策事業継続支援金」については、現時点で追加の対応は考えておりません。これまでの方針のとおり、5月6日までの休業や営業時間の短縮にご協力をいただいた事業者に対して支給することとしたいと思います。5月13日から申請受け付けを開始できるよう準備を進めております。できるだけ早く、お手元に支援を届けたいと考えております。
 なお国の方からもいろいろ追加支援についての発言もありますので、今後の国の対応も十分見極めた上で、県として何か新たな対策をとるかどうかということは検討させていただきたいということも申し添えておきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、非常に厳しい経営状況に置かれている事業者も多数おられます。国と連携して、しっかりと支援を行っていきたいということで、国の「持続化給付金」、個人事業主に100万円、法人に200万円とか、「特別定額給付金」、国民1人10万円、これとあわせて、今月1日から開始した全国トップクラスの手厚い措置となる、最長7年間無利子の県制度融資「新型コロナウイルス感染症対応資金」等によって、中小(企業)・小規模事業者の方々に対する資金繰りを万全にしていきたいというふうに考えています。なお、先ほど申し上げましたが、今後、追加の支援を国も考えているということですので、この動向を見極めながら、県としても、さらにできることをいろいろと考えてまいりたいと思います。
 以上が、主な要請内容になります。こういった措置、特に何度も申し上げてますが、休業措置をずっと続けるというわけにはいかないというふうに思っておりまして、措置の緩和に向けた今後の方針についてもあわせてご説明をさせていただきたいと思います。
 今回の措置を決定するに当たっては、これまでの本県の対策における様々な基本的な考え方、哲学を踏まえて、1.現在の医療体制やPCR検査体制の進捗状況などから、依然として油断ができない状況にあるということ。2.本県を含め全国で、大型連休中に実施してきた措置の効果を見極める時間が必要であること。この2点を主な理由として、ゴールデンウィーク直後の感染爆発防止を最重要事項として設定し、これまで実施してきた措置を引き続き継続する判断をさせていただきました。
 こうした措置の効果を検証し、感染者数の増減や医療体制の確保状況、さらには、来週の前半に県の危機管理チームを開催して専門家の方々の意見を聞きたいというふうに思いますし、5月中旬に開催予定の政府の新型コロナウィルス感染症対策専門家会議の結果等を踏まえて、措置の緩和について検討すると、こういう流れを考えております。
 県民の皆さまには、引き続き、大変ご不便な生活をお願いすることになると思います。いろいろご負担をおかけすることになると思いますが、今後、段階的に措置を緩和し、1日も早く、本来の生活、経済活動への復旧を目指したいというふうに思います。そのためにも、今回の措置の実施については、ご理解をいただき、感染拡大防止に向けた取り組みにご協力をお願いしたいと思います。

2.企業からの相談状況

 次に、企業からの相談状況についても、ご報告を申し上げたいと思います。昨日の会見でも質問がありました、県内のパチンコ事業者の倒産に関して状況を確認しましたので、その点について、ここでご報告したいと思います。
 倒産したのは、沼田市の事業者、有限会社有楽商事ですが、民間調査会社によると、1959年に市内で開店後、1986年に法人化して以降、郊外に大型店を積極出店してきたということです。
 規制強化や遊技人口の減少などの影響を受け、2010年頃からは減収が続き、最近は赤字を計上していたということがわかりました。金融機関からの借入金も膨らむ中、新型コロナウイルス感染症の影響によって、来店客がさらに落ち込んだことで、休業要請を実施する以前の、4月14日に、休業要請以前ですね、事業継続を断念したというふうに伺っております。
 続けて、県内企業からの相談状況についても、ご報告したいと思います。
 県ではこれまでも、産業支援機構の経営相談や経営支援課の金融相談などの特別相談窓口で対応してまいりました。こうした対応をさらに強化するため、3月23日に県産業政策課に「県内企業ワンストップセンター」というものを設置をさせていただきました。ワンストップセンターには、5月4日までに3,404件の相談が寄せられています。特に4月11日の緊急事態措置による休業要請以降、相談件数が急増しています。また、金融や経営、労働などの専門窓口も連携して対応に当たっていますが、それらを含めた相談件数は4,332件になっています。
 相談の傾向としては、当初は観光業、宿泊業、飲食業といった業種からの相談が目立ったんですが、その後は様々な業種から幅広い相談が寄せられています。特に休業要請が出されて以降は、休業要請の対象かどうかの確認とか、あるいは、「感染症対策事業継続支援金」に関する質問が大半を占めています。
 また予約がほとんど入らなくなった宿泊業や来店客が急減した飲食店、休校中の各種教室、仕事が急減したフリーランスの方々などからの資金繰りに関する相談が多く寄せられております。このため県の「(感染症対策)事業継続支援金」のほか、国の「持続化給付金」、政府系金融機関や県制度融資による無利子融資などを案内をさせていただいております。また、雇用維持を図る事業者には、国の「雇用調整助成金」の利用を勧めています。
 さらに、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会等で実施している経営相談が4月末時点で1,600件、信用保証協会における金融相談が1,700件ということで、非常に多くの相談が寄せられております。県内事業者の多くが、極めて厳しい状況に置かれているという証拠でもあると思います。
 今回の沼田市内の事業者に限らず、県内企業の倒産は、県経済にとっても非常に残念なことだと思います。県としては引き続き、関係団体とも連携をして、新型コロナウイルス感染症の影響による倒産を防ぎ、事業継続してもらえるよう、全力で事業者の皆さんに対する支援に当たってまいりたいと考えています。

3.県内の観光地、スーパーマーケット等の現状

 次に県内の観光地、スーパーマーケット等の現状についても、ご報告をさせていただきたいと思います。
 まず、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、今回の休業要請にご協力をいただいている施設の皆さまに対して心から感謝を申し上げたいと思います。
 ゴールデンウィーク前半の県内観光地等の状況ですが、宿泊施設は、ビジネス利用を除いて、ほとんどの旅館やホテルが営業を休止しています。主要な観光施設においても、農産物の販売、一部の飲食店を除き、ほとんどの施設が営業を休止している状態です。
 スーパーマーケット等については、ほとんどの店舗が営業時間の短縮を行いつつ、手指の消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、独自の工夫で感染防止対策に取り組んで営業をしています。
 また、店頭やホームページなどで混雑していない時間帯を掲示するなど、3密を避けるための取り組みを行っているところも多いと聞いています。
 ショッピングモール等については、スーパーやドラッグストア等のテナント以外は休館しているところや、営業時間の短縮等を行っているところが多いという報告を受けています。通常時と比べると来客数が3分の1に減少している場所もあるということです。

4.緊急事態宣言延長を受けての学校の対応

 次に、緊急事態宣言延長を受けての学校の対応についても、ご報告をしたいと思います。
 今般の緊急事態宣言の延長決定に関連して、5月1日金曜日に文部科学省から、学校の再開に向けての取り組みを進めていく際の考え方というものが提示されています。
 本県においては、すでに大型連休後においても、感染状況を見極める期間、その後、対応を検討する期間として、5月末まで、県立学校の臨時休業措置を延長するということになっています。市町村立学校についても、地域の実情を踏まえて、5月1日までとしている南牧村を除いて、他のすべての小中学校で、県立学校と同様の措置を行っていただいております。
 こうした中、子どもたちの学びを保障していくため、現在、県のホームページで配信している「オンラインサポート授業」を群馬テレビでも放送させていただくことになりました。5月7日木曜日から5月29日金曜日の平日の午前9時から2時間程度、各教科の内容を放映する予定です。はじめに、全学年の3月に学習する予定であった内容を取り上げたいと思います。順次、新学期の4月、5月の内容を取り上げていく予定です。
 臨時休校の長期化によって、学校での学習に遅れが生じたり、学習できない内容があったりすることも想定されます。そこで、生徒の学力を保障するために、県立学校においては、夏季休業等を活用して、授業時数を確保することについても検討してまいりたいと思っています。
 市町村立学校の夏季休業の短縮については各市町村の判断になりますが、授業時数が不足し、多くの市町村で夏季休業の短縮について考えているという状況も踏まえると、県内でなるべく同一の歩調が取れるように、県と市町村の教育委員会で連携して取り組んでまいりたいと考えています。
 臨時休校が長期化するということで、県内の児童生徒、保護者の皆さまには大変ご負担をおかけいたしますが、県としても、児童生徒の学習、生活面の支援をさらに充実させていきたいと思います。

5.西村経済再生担当大臣への緊急要望

 次に西村経済再生担当大臣への緊急要望についても報告を申し上げたいと思います。
 昨日の記者会見で質問があったというふうに記憶をしていますが、政府への要望については、皆さんにお配りしたとおり、本日11時50分から西村経済再生担当大臣と、Web会議、オンラインの会議を実施をし、次の3点に絞って要望いたしました。
 1.地方財源の確保について、この新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金の予算規模の拡充と、さらなる財政支援の仕組みを構築する。
 2.教育環境の確保について、児童生徒1人1台端末を確保するための財源確保と休校による未履修分野とか、あるいは国家試験受験資格の基準を早期に示すというようなお話もさせていただきました。
 正確に言うと、1、2番が中心で、3番目の9月入学制についてはですね、ちょっとお話をする時間がありませんでしたが、文章としては、要請をさせていただいておりますので、たぶん中身はわかっていただけるというふうに思っています。
 西村大臣の方からは、財源についても、群馬県ならではの金融措置、先ほども申し上げた措置についてもお話をさせていただきましたところ、西村大臣の方からは、群馬県のいろんな取り組みについてもできるだけ応援していきたいと、こういうコメントをいただいています。
 緊急事態宣言が延長されるということになりましたので、また、今後も必要に応じて、政府に対する要望を行ってまいりたいと思っています。
 続いて、今日の主なポイントはそういうところなんですが、患者の発生状況及び病床数の現状についてもですね、毎回、記者会見でフォローしていますので、さっと報告をさせていただきたいと思います。
 4月28日の火曜日から今日まで、8日間連続で陽性患者が確認されておりません。3月7日に、県内で最初の陽性患者が発生して以来、4日以上連続で発生しなかったというのは、これが初めてのことになります。これは、人と人との接触を減らすための様々な取り組みの成果として、とらえることができるのではないかというふうに思います。

6.県内の患者の入院状況と病床数の確保状況

 続いて、患者の入院状況と病床数の確保状況について、ご報告したいと思います。
 現在の県内の感染者数は146人ということになっています。新たな入院が発生せず、宿泊療養施設も、順調に稼働しておりますので、現在の入院患者は70名ということになって、空き病床は82床を確保できている状況です。
 続いて入院患者数の推移です。
 スライドをご覧ください。このグラフは、日々の入院患者数を示しています。オレンジ色の部分は、宿泊療養者の人数になります。4月22日の107名をピークに、徐々に減少傾向を見せています。さらに、宿泊療養が28日からスタートしてからは、軽症の方にホテルに移っていただくということで、現在の入院患者、軽症の方にホテルに移っていただくっていうのが、もちろん始まっておりまして、現在の入院患者数は70名にまで減少しているということです。
 続けて、入院患者数の日々の変化についても、ご報告したいと思います。
 スライドをご覧ください。このグラフは、日々の入院患者数をプラス、上向きに、退院患者数をマイナス、下向きに、プロットをさせていただいています。また、入院数と、退院数の差し引きを、折れ線で示しています。この線が、プラスに振れているほど、入院が増加し、医療機関に負荷を与えているということになります。
 4月10日前後のクラスター発生から2週間程度の間、医療機関に負担がかかり続ける状況でしたが、最近は、新規感染者が減って、退院数が増えてることによって、比較的負担が減ってることがわかると思います。
 次に、感染者数の倍加時間についてもご報告したいと思います。
 専門家会議では、感染状況を把握する資料として、倍加時間も用いております。倍加時間とは、感染者数が2倍になるのに、どのくらいの日数がかかるかを示したものです。本県の場合、新規感染者ゼロが続いたために、最近の倍加率は100日程度になっています。クラスターが発生した4月11日前後を振り返ってみると、3.1日しかありませんでした。そういう意味で言うと、この4月11日前後というのは、非常に危険な状況だったということが言えると思います。
 次に、感染経路不明の割合、これも大変大事な要素だと思いますが、これについてもご報告したいと思います。
 本県の場合、保健所による積極的な疫学調査によって、経路不明がですね、現時点で16.4%にまで抑えられております。ちなみに、栃木県、51名のうち17名ということで、不明率33%、これ4月22日現在。茨城県、165名のうち55名が不明ということで、5月3日現在で33%ということになっています。さらに、濃厚接触者以外でも、医師の判断でPCR検査を十分に行うということで、市中感染の状況の正確な把握が期待できると考えています。
 今後、PCR検査センターの早期開設、医療資材の確保と、検査数の一層の増加と迅速化に向けて一層の努力を傾注してまいりたいと思います。
 次に、ICTを活用した、患者状態等の共有体制、これも大事な資料ですので、スライドをご覧ください。
 本県では、ICTを活用して、各病院と病院間の調整センターで、病床の稼働状況とか患者の状態などを迅速に把握共有できる体制を整備しています。感染者が、より速やかに適切な医療機関に入院できるようなシステムを整備をしています。

7.新型コロナウイルス対策に対する、女性たちからの要望

 次に、新型コロナウイルス対策に対する、女性たちからの要望、これは記者さんからご質問のあった件ですが、確認をさせていただきました。
 要望項目を見せていただいたように、ジェンダー平等の視点というのは、非常に大事だというふうに思っています。
 それから、特別定額給付金の給付方法についても、いろいろご意見がありましたが、1日も早く皆さまの手元に届けるために、効率的な方法として、いろいろな選択肢がありましたけれども、世帯主への給付を決めたと、こういう判断だというふうに、我々はとらえています。
 県としても、女性も男性も、誰もがともに認め合える、責任を分かち合う、そういう個性と能力を、十分に発揮できる男女共同参画社会の実現を目指して、あらゆる分野における、女性の活躍推進を図ってまいりたいというふうに思います。さらに、ドメスティックバイオレンス、あるいは児童虐待への対応など、さまざまな施策を推進しておりまして、これもしっかりと維持強化していきたいというふうに思います。
 新型コロナウイルス感染症に関連しては、特に、何度かこの会見でもお話が出ましたが、DV、虐待、あるいは労働など、不安のある方に対して、相談体制をしっかり整えてまいりました。ぜひ、皆さんの中で、お悩みを抱えている方がいらっしゃったら、一人で悩まずに、ご相談をいただきたいと思います。

8.子どもの一時保護

 加えて、子どもの一時保護についても、ご質問があったというふうに記憶をしています。
 本県においても、新型コロナウイルス感染症の収束の時期が見通せないという中で県民の方々の不安が高まっています。特に、子育て家庭においては、保護者自身が感染した場合、誰が子どもの面倒を見るのか、このことについて、不安を持ってる方々が多いと思います。Ask知事でもですね、こうした質問があったように記憶をしています。
 子どもにとっては、やはり、保護者の方から離れるというのは、非常に精神的な負担も多いというふうに思いますので、保護者と子どもの状況をよく見極めて、最良の方法を考えていく必要があると考えます。
 保護者と濃厚接触した子どもが陰性だったり、検査対象となっていない場合には、親族等、その子どもの面倒を見られる方の援助によって、自宅等で健康管理していただくということも、1つの考え方だと思います。しかしながら、面倒を見られる方がいないとか、子どもだけで、自宅での生活、健康管理が難しいという場合もあると思います。そういう時は、児童相談所での一時保護による対応というものも行ってまいりたいと考えております。
 私からの報告は以上です。皆さんからご質問があれば、ここからお受けしたいと思います。

質疑応答

(記者)
 発表内容について、何点か伺いたいのですが、緊急事態措置で、ゴルフ場と、宿泊施設、ホテルについては、緩和がなされたということで理解できたのですが、それ以外には、特に前回と変更がないように思うのですが、そういう理解で間違いないですか。

(知事)
 基本的には、政府が今、見直しを検討している、5月14日になるのか、中旬という人もいるので、そこまではですね、今おっしゃったように、基本的には今の措置を続けたいというふうに思います。
 政府の状況も見ながら、今後、どういう対応がとれるのか、例えば、緩和の対応が打ち出せるのかということを検討していきたいと思います。しかし、そこに向けて、県庁内でも、いろんな議論をしていかなければいけないので、先ほど申し上げたとおり、来週の初めには、危機管理チームの会合もありますので、そこで、我々として、経済活動再開のためのいろんなガイドラインというものをですね、相当前から、ブレーンストーミングをやっているもので、そういうことを、ガイドラインみたいな、我々の指針みたいなものも含めて、よく危機管理チームの専門家の方々からご意見を聞きながら方向性を作っていきたいというふうに思います。

(記者)
 オンラインサポート授業について、今回のは小学生と中学生向けのみで、高校生向けというのはないのですか。

(知事)
 これは教育長の方からお答えさせていただきます。

(教育長)
 教育長からお答えさせていただきます。現在、まだ動画という形では、高校向けのは、新しいものは作っておりません。今、スクールネットという、県立高校のシステムがありますので、その中で、いろいろ学校独自の取り組み等もできる部分がありますので、まず、その活用をお願いをさせていただいております。ただ、やはり、休みが長期化する中で、高校生にとりましても、必要な学習を、動画という形で提供できるものがあれば、学校の方でも、県の高校教育課でも検討しておりまして、今後、考えてまいりたいというふうに考えております。

(記者)
 一部の自治体、他県の自治体では、双方向でできるオンライン授業みたいなのをされてると思うのですが、4月に進級したり、クラスが変わって入学したりしても、始業式、入学式の1日しか先生と会ってないって子の方が多いと思うので、そういう、お互い顔が見える状況で、1日1時間でもやっていただけると、たぶん、子どもたちの心が違うのかなと思うのですが、そういう検討はいかがですか。

(教育長)
 今のご指摘、本当に大切な観点だというふうに思っています。ただ、県立学校につきましては、Wi-Fi等の環境も整ってない中で、非常に、対応の仕方に苦慮しているというのが、正直なところでございます。環境が整っているところにつきましては、そうした取り組みもですね、ぜひ、対応してもらいたいなというふうに考えておりますけれど、ちょっとその辺は、それぞれの学校の環境の中で、考えていかなければいけないかなというのが、今の現状でございます。

(記者)
 学校自体のWi-Fi環境があまり整えていないってことですか。家庭のですか。どっちですか。

(教育長)
 学校自体もですね、残念ながらちょっと全国的にも、県立のいろんな環境の整備が少し、正直申し上げまして進んでないというのが状況でございまして。また、家庭の方でも、すべての家庭に整ってるというわけではないというような状況も確認しておりますので、その辺は、いろんなやり方も含めてですね、しっかり学校と子どもたちが、生徒の結びつきができるような取り組みを、さらにしっかり、休みが長くなりますので、続けてもらいたいなというふうに考えております。

(知事)
 今、記者のおっしゃったことはとても大事なポイントだと思ってまして、過去の記者会見でも申し上げましたが、オンライン授業をとにかくやらなければいけないということで、地元のテレビも巻き込んで、放送できるようになったと、しかもツルノスで、相当動画も作り始めているんですけれども、やはり、オンライン授業もですね、どんどん進化させていかなければいけないと思うんです。
 今、おっしゃったように、進んでる自治体では、双方向の授業も始めてるということなので、この点については、我々はまだ、そこまで到達してない部分もあるので、前々回の記者会見でも申し上げたとおり、1人1台パソコンを使って授業ができるという状況を目指していくということも、はっきり申し上げましたので、予算も含めて、今、言ったオンライン授業、特にITを使ったさまざまな授業等についてはですね、かなり重視をしていくということでですね、これからも非常に大事な方向性として位置付けていきたいと思います。
 今、言った、学校もそうですし、家庭のIT環境、オンラインの環境もあるので、そこら辺も含めてですね、しっかり前に進められるようにしていきたいと思います。

(記者)
 先ほど知事が説明してくださった、両親がコロナに感染して入院した場合に、赤ちゃんとか幼児の面倒を誰が見るのかという問題が、私も子どもがいるので、いろいろ不安があるんですけど、先ほど、陰性であれば、親族とか、児相の保護とかを考えるという話だったのですが、おそらく、同居の家族であれば、基本的に濃厚接触者になると思うのですが、その場合には、例えば、親が軽症でホテルにいるのであれば、同じ部屋に居させることにするのかとか、どういった形を想定されてますか。

(知事)
 今の話は健康福祉部長の方がいいかな。
 例えば・・・、もう1回ちょっと言ってください。

(記者)
 両親がコロナ陽性で、入院するか、ホテルに行くかになると思うんですけど、同居の子ども、例えば赤ちゃんとか幼児とかがより深刻だと思うのですけど、そういう子どもは、基本は濃厚接触者になると思うのですが、その場合は、お子さんの面倒を見た人もうつっちゃいますよね。
 もし、お子さんも保菌してたら。そういうケースは、どこが子どもの面倒見ることになるのか、それとも親と一緒に同じ部屋で入院させることになるのか。

(健康福祉部長)
 健康福祉部長から答えさせていただきます。
 これ、日本小児科学会でいろいろ見解を出してるのがございまして、ご両親、そして保護者ですね、保護者とお子さんがともに陽性の場合には、保護者とお子さんが一緒にですね、入院するっていうことも考えられるということでございます。
 今、生活こども部長から話があったのですけれども、要するに、お子さんが濃厚接触者の場合ですよね。濃厚接触者の場合でも、児相の一時保護で対応できると、本県ではそんな体制を整えているということでございます。

(記者)
 休業要請を5月の末まで延長された一方で、20万円の支援金については追加の対応は、今考えていないというお話でしたが、国の追加の対策なんかを見極めるというご発言もありましたけれども、現時点で直ちに追加の措置等をとらない理由については、財政面なんかもあるかもしれないんですけれども、どのような理由があるのか改めて教えてください。

(知事)
 それは、今、言ったように、財政面も含めた、総合的な判断ということです。おそらく、東京都が2回もやるというふうにおっしゃってますけども、たぶん、他の都道府県はほとんどやらないっていう方針だと思うんですよね。
 ですから、基本的には、我々も今の段階では、そういう判断をしてますが、先ほど申し上げたとおり、家賃の補助等も含めて、国が新たな対策も打っていくというふうに明言してますので、その中身を見極めながら、このあと県としてできることを、やっぱり、対応を考えていくというのが、最も理にかなった対応だと思っています。

(記者)
 ゴールデンウイークを前に休業要請をされた宿泊施設やゴルフ場に関して、今回、休業要請を7日以降はしないというふうに至った理由について教えてください。

(知事)
 これは危機管理監の方からまた補足してもらいたいと思いますけれども、もともとゴルフ場も、それから旅館、ホテルの方も、休業要請の対象にはなってなかったんだと思うんですよね。旅館についても、確か行楽目的の宿泊については控えてくださいっていう話があったんですけど、それ以外は宿泊するっていうこと、旅館業、ホテル業を対象外にするっていう話だったのを、あえて、大型連休が1番リスクが高いということで対象に加えたっていう形ですよね。ゴルフ場も同じだと思うんです。ですから、このゴールデンウィークが終わる、この段階において、やっぱり元に戻すということです。

(危機管理監)
 今、知事がおっしゃいましたようにですね、国の方からの事務連絡もございまして、連休期間中の行楽を主目的にする宿泊ですとか、観光地における事業については、従来、事業の継続を認める事業者とされているけれども、そこの中の対象とならないものであるので留意されたいというふうな話もございまして、あくまでゴールデンウィーク期間中の県外からの集客に対する措置として対応したものですから、今回、ゴールデンウィークが終了しましたので元に戻すという形になります。

(記者)
 外出の自粛であるとか、休業要請に関して、このあたりは知事の権限で行われるものだと思いますけれども、今月いっぱいということで要請されつつも、(5月)中旬の政府の専門家会議の審議結果だとか、そういうのを踏まえて、5月いっぱいというのを部分的に変更する可能性もあるという理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 先ほど申し上げたとおり、政府が(5月)中旬に流行状況について、もう1回分析をすると。その状況によっては、緊急事態宣言を期限前に解除する可能性もあると総理も明言してますから、政府の分析、これも踏まえた上で、そこからどうやって何を緩和できるのかということをしっかり考えたいというふうに思います。
 ただ、事前の段階で当然我々の中でもしっかりと議論していかなければいけないので、来週の初めに危機管理チームの会議をやって、その中で、いろいろどういう形で、例えば、経済を再開していくべきなのかみたいなことは、しっかり専門家の方々に伺って、だんだん方向性を固めていこうかなというふうに思ってます。

(記者)
 休業要請に関して、知事の権限で、今、現状やっておられるわけですが、それを段階的に緩和するに当たって、知事として、今、どういうものを基準としてですね、例えば医療体制だとか感染者数の数字であるとか、そういうものを目安に解除を今後行っていくべきなのか・・・

(知事)
 今、記者さんがおっしゃったとおりで、1つは、まず国の判断がありますよね。緊急事態宣言の対象県として、あるいは、特別警戒都道府県として、そのまま指定するのか、あるいは、そこから新しく追加されるところがあるのか、それとも残りの30何県について、例えば、これを解除するのか、それも判断の1つの大きな材料になると思いますし、同時に、県内の様々な状況、感染者数、PCR(検査)の、もちろんいろんなデータもありますよね。あるいは医療機関の受け入れ体制、こういうことを総合的に判断して、どこからどんな形で、例えば状況によって緩和できるとしたら、どこからどういう状況で緩和していけるのかっていうことを決めていくっていうことです。

(記者)
 今日の会見では、具体的にどういうところまで目標値がいけば解除するっていう部分までは発表はなかったと思います。今後、明確な数字を使ったですね、指針みたいなものは作られていく予定なんでしょうか。

(知事)
 明確な数字になるかどうかわからないんですけども、我々として、どういう考え方で、例えば休業要請を戻していくのか、世界各国でも(議論が)ありますけれども、どういう段階でどういう措置をとっていくのかっていう大きなプランみたいなものは、しっかり県独自で作っていきたいというふうに思います。すでに庁内では議論を始めてます。

(記者)
 追加の休業要請をしている事業者への支援なんですけれども、今日、西村大臣に要望されたような交付金の増額等があれば、追加で支援金を配るっていうようなことも選択肢としてあるんでしょうか。

(知事)
 さっき言ったことがすべてだと思うんですけれども、現時点では給付金の追加措置は考えていません。
現時点では、例えば、これから追加のいろんな支援策をやると国が言っているので、それをよく見極めた上で県として何ができるかっていうことを具体的に対応していきたいと思います。
 今日、西村大臣には、先ほど申し上げたとおり、とにかく臨時交付金も含めて財源の手当をしっかりやって欲しいということは強くお願いをさせていただきました。

(記者)
 財源というのは、知事としてはどういうふうに使っていきたいという前提で要望されたんでしょうか。

(知事)
 それは、あらゆる意味で、今、言った休業要請に伴う支援措置っていうのは、群馬県も発表してますけれども、これも相当コストがかかりますから、あらゆる、今、各都道府県がいろんな例えば休業要請に伴う支援措置を打ち出してるんですけれども、なかなか今の規模では足りないと思います。ですから、必要な財源というものは、国の方でしっかり確保してもらうようにお願いしました。

(記者)
 昨日、政府が図書館であるとか美術館博物館に関しては、再開を認めるというような発言もあったんですけれども、県としては先日、5月末まで休館するという発表でしたけれど、そこは考えとしては変わりないでしょうか。

(知事)
 5月末まで、一応休業するという方針は出したんですけれども、これも今後の状況、国の中間的な分析を見た上で、少し何ができるかっていうことは、我々として検討していきたいと思います。

(記者)
 先ほど5月中旬と言っていた一部で、政府はですね、宣言の解除を検討されておられるというふうに聞いておりますが、知事としてはですね、宣言が解除されるということについて、ある程度、期待を持って見守っているのか、それとも続けた方がいいというふうに見通しを持っておられるのか、その点の感触をお聞かせいただけますでしょうか。

(知事)
 そこは非常に鋭い難しい質問をされたなというふうな気がしますけども、今後の状況によって、いろいろたぶん感覚は変わってくると思います。
 今のところ8日間連続で陽性者が出てないと、いい傾向だと思うのですが、今、健康福祉部の方も本当に努力してもらっているんですけれど、PCR検査は何度も言ってるように、もっと増やすべきだと私は思ってますから、PCR検査は増やす方向で検討してもらって、その中で、今の状況がどう変わっていくのか、何度も言ってるように、ゴールデンウィークにこれだけ思い切った全国的な対策を打ってですね、その成果は2週間後に本当は出てくるわけなんで、それはちゃんと見極めなければならないと思うんですよね。
 ですから、これから政府が見直しをするっていう、例えば10日後もそうだし、これからの状況をよく見た上で、どうすれば群馬県にとって1番いいのか、どうすれば群馬県民を守ることになるのかという中で考えていきたいと思います。

(記者)
 見守るという意味ですね。わかりました。
 昨日の総理の会見でもですね、新しい生活様式という言葉も専門家会議でも触れられておりますけれども、これがですね、群馬県でどういうふうに浸透していくかっていうことについて、知事は、今、何か方策を考えているのであればお聞きしたいと思います。

(知事)
 昨日の会見でも申し上げたとおり、今の状況から考えて新型コロナウイルスを根絶するっていうのは、なかなか難しいと思うんですね。同時に、昨日も言ったように経済活動、社会活動を元に戻していく段階で、再び感染者が増えるっていう可能性もあると思うんですね。
 ただ、その中でどういうバランスを取っていくかっていうことが、実はどの都道府県知事も1番悩むところだと思いますし、総理自身もですね、国のトップとして、いろいろと考えなければいけないことなんだと思います。総理はある意味で言うと、うまくコロナウイルスをコントロールしながら、しかし、日常を取り戻していくという意味で、新しい日常みたいな言葉を使われたんだと思います。
 いろいろ海外の動きなんかも見たり、宇留賀副知事が最新の論文なんかもチェックしていただいたりして、いろいろ勉強してるんですけれども、やはりなかなか簡単にコロナ前には戻れないと思うので、どのみちやっぱり新しい生活様式っていうか、考え方みたいなものを、群馬県でもやっぱり作っていかなければいけないのかなとそういう気持ちはあります。

(記者)
 先ほどICT教育の推進で1人1台のパソコンということで、遠隔授業の実施ということを念頭にご発言なさっていて、これも政策として掲げておられるわけですけども、文科省の判断だと、オンライン授業を標準授業日数という名前でしたか、つまり対面での授業が前提であって、オンライン授業は、これ認めないという確かそういう判断だと思いますけれども、この点については西村大臣に例えば要望なさったとかですね、これまでの経緯とかも含めてお聞きしたいのですが。

(知事)
 西村大臣にはそこまで具体的な話をしてません。
 私が申し上げたのは、さっき言ったように1人パソコン1台、これをとにかく全国で初めて達成できるように頑張りたいと。これをぜひ応援してくださいというふうに申し上げて、西村さんの方からは、群馬県の取り組みを応援したいというふうに言っていただいたっていうことです。
 いずれにせよ、群馬県としてオンライン授業も含めたデジタル化、これはかなり力を入れていきたいということはですね、よくご説明してお
きました。

(教育長)
 記者さんがおっしゃるとおり、現時点の例えば高校の単位認定なんかですと、遠隔授業を行う場合に、授業を発信する方と受ける方にも先生が必ず付いていないと単位認定に繋がらないというような、そういう単位の認定の仕方がありますから、そういう意味からしますと、やはり本当にオンラインでの遠隔授業を進めていくっていう時には、そうしたある意味制約もですね、改めてそれでいいのかどうかっていうのは、考えていただく必要があるんだと思いますし、まさにこういうコロナの時なんかですと、なかなかやはり平時での決まりをですね、そのまま展開することが、かえっていろんな展開が難しくなってしまうというようなことがありまして、そういう意味では、その辺も、今、教育の関係者の中では、見直しをする必要があるのではないかというような議論も出てるというふうに聞いておりますので、これからやはり、もちろんICTの活用をもっと図れるような授業の仕組み、あるいは、単位の認定等もですね、当然議論になってくるのではないかなというふうに思っております。
 そうした中で、群馬県は補正予算で、県立高校については1人1台確保できる予算措置をいただいておりますので、ちょっとすぐこの休みに間に合う状況ではないんですけども、いずれにしましても、これが長期化して、そういうことも考えなければいけない時には、1人1台の整備っていうのは非常に大きなツールになるかなというふうに考えています。そうした取り組みも文科省もしっかり考えていただくようにはしたいと思います。

(記者)
 先ほど指針についての話がありましたけれども、経済活動の再開に向けて、医療体制の拡充が必要というお話でしたけれども、現状、PCR検査の1日の数だったりとか、確保すべき病床数など、経済活動するには、どれくらいといった目標の数値をお伺いしたいんですけれども。

(知事)
 それは今いろいろと議論してるところなので、現時点で具体的に、例えばPCR検査このぐらいできるようになったとかいうとこまでは詰めていません。
 今、これから県としてどういう指針を作っていくかっていうことを議論を始めたところなので、いろんなことを、今、記者さんが言ったようなことも含めて議論を続けているところです。

(記者)
 出口戦略みたいなものは、県独自のものを近日中に公表するというふうな方針はあるんでしょうか。

(宇留賀副知事)
 先ほど、知事からも話があったんですけれども、来週前半までに、県の専門家の方とも議論をすると、そういったところもありますので、そういった先生方の意見も受けて事前に公表するってこともあるかもしれないんですけれど、まずは、先生方と議論する、また状況をしっかり見ていくという、そういった形の中で、できるだけ早めにお示ししたいというふうに思っております。

(記者)
 オンライン学習に関することでお聞きしたいので、できれば教育長お願いできますでしょうか。
 ちょっと他県の例になるんですけれども、広島県では県の教育委員会が中心になって各市町村に対して、児童生徒一人一人のアカウント取得というのを、今、進めているそうです。
 今回、やはり義務教育の分野で進めていくためには、市町村との連携がすごく大事かなと思うんですけれども、現状どのようになってるんでしょうか。

(教育長)
 基本的な考え方といたしまして、やはり義務教育の小中学校につきましては、ICTの環境整備は、まず一義的には市町村で対応していただくというのが、県と市町村の役割分担だというふうに思ってます。
 ただ、そうした中で、やはり今回のコロナのこうした中でですね、やはりICTをきちっと整えて子どもたちの学習を保障していくということが非常に重要なことだということが、改めて、我々もそうなんですけれども痛感をさせられました。そういう意味では、県立については先ほど申し上げました1人1台を予算措置をしていただいて、それを速やかに進めるという形なんですけれども、やはり市町村におかれましても、やはり1人1台のパソコン、これは国の方でもGIGAスクールということで、令和2年度にぜひ実現して欲しいというようなこともありますから、やはり市町村でまず対応していただくということなんです。
 県としても、先日の補正の中で、そのためのハードの整備ではないんですけれども、活用できるソフトの部分の支援策というのも盛り込ませていただきました。そうしたことは、市町村の方にもしっかり理解をしていただいて、また、国のいろんな制度も市町村で活用していただいてですね、これも本当に早く市町村の方でICTの環境を、1人1台の環境を整えていただきたいなというふうに思っております。
 そうしたことに向けて、当初予算の中でも、やはりまだまだ群馬県は残念ながら足並みをそろえて進んでるという状況ではないので、やはり少しモデルの学校を、県の教育委員会と市町村と連携をしてICT教育を進めるためのいろんなことを一緒に考えていくというようなところも、当初予算の中にも盛り込ませていただいておりますし、今回のコロナの関係で、さらにそのことを加速化しないといけないなというふうに思っておりますので、いずれにしましても、市町村の教育委員会と、近々、教育長さんとお会いする機会がテレビ会議でですけれどもありますので、改めて、そうしたICTの環境整備について、働きかけをさせていただきたいなというふうに思っております。

(記者)
 端末を揃えていくとなると、なかなか、今、現状、出回ってない中で難しいのかなというところで、そうなってくると例えば保護者の持ってるものを使わせてもらうとか、そのあたりの交渉も必要になってくるのかなと思うんですがいかがでしょうか。

(教育長)
 正直申し上げまして、先日、ICTの関係、各ご家庭の環境のお話がありましたけども、正直申し上げて県内のそれぞれの市町村で小中学校の子どもたちの環境がどうなってるかっていうのは把握しておりません。
 そうした中でも、活用できるものがあれば、どんどん活用を進めていくと、基本的にはそういう考え方になるんだと思いますけれども、ただ、なかなか特に中学生にスマホを持たせるのが、いいのか、悪いのかっていうような議論もあったりする中でですね、やはり、どういう形がいいかというのは、本当に市町村の教育委員会ともしっかり議論をしてですね、いい形を探っていかなければいけいなというふうに考えております。

(記者)
 そうすると、同じ各市町村で、下仁田町がすごく進んでいると思うんですけれども、それ以外の市町村は、まだまだだと思うんですが、そのあたりは何て言うんですかね、足並みを揃えていけるように、何かしら調整を県の教育委員会としてされるということでしょうか。

(教育長)
 そういう事例をしっかり見ていただくと、やはりICTの環境整えると、やはりこうした時期、あるいは平時でも授業の質が高められる、それぞれの子どもたちに応じた教育が、今以上に細やかにできるというような、そうしたメリットを、やはり市町村の教育委員会の皆さんに、しっかり理解をしていただいて進めていただくということなんだと思いますけども、県教委としての取り組みは、先ほど申し上げましたように、ハードの整備のところは、市町村でしっかり考えていただいて、その活用については、県の教育委員会もしっかり一緒に考えて、むしろ、こんなことができれば、子どもたちに、もっといい教育ができるよというようなところですね、最初はモデル校みたいな形の取り組みになるかと思いますけども、少しでも早く多くの学校、あるいは多くの市町村に広がるような取り組みを県の教育委員会でもしていかなければないなというふうに思っております。

(知事)
 記者さんおっしゃったように、市町村で結構、温度差があると思うんですよね。下仁田町みたいに進んでいるところもあれば、そうじゃないとこもあるんで。これからオンライン授業をやったり、特に今日、西村大臣にも申し上げた、全国で初めて1人1台のパソコンを実現するっていうことになってくると、当然、市町村との調整も必要になってくるので、我々の方からも、やっぱり、オンライン授業の必要性とか、1人に1台のパソコンを持ってもらうことの重要性とか、こういうものは、いろんな機会に市町村に対しても意識を持っていただくように訴えていきたいと思います。

(記者)
 職員、先生方の研修も必要になってくると思うんですが、その辺りもすでに取り組まれているんでしょうか。

(教育長)
 はい。取り組んでいるところもありますけど、ただ、やはり改めて今回のこのコロナの関係で臨時休業という中で、本当に誰でも先生方がそれを使いこなして、やはり子供たちにこうした中でも指導ができるような必要性は、改めて痛感しておりますので、そうした研修については、さらに一層、今まで以上というか、今までと本当に考え方を変えて、しっかり進めていかなければいけないなというふうに思っております。

(記者)
 知事にお願いしたいんですけれども、先ほど女性団体の件へのご回答ありがとうございました。また改めて、後日、またいろいろお願いします。その学校の休校に関連して、ちょっと何か質問というよりも、ちょっと要望みたいな感じになってしまうかもしれないんですけれども、そもそも今回の3月の休校決定というのを政府が決定したことについて、やはり、現場に丸投げだったんではないかなっていう意識を私なんかは感じていまして、例えばイギリスですと、もともと虐待の恐れのある家庭とか障害のある子どもは、引き続き休校措置をとられている中でも、学校に行っていたりとか、そういうのが国としてきちっと指針が出ているんですけれども、日本の場合は、そういうのもないままの休校で、すべて現場での判断になっているので、今も例えば、市町村によっても対応が変わってきているっていう現状を聞きます。
 今後、そういった点について、知事は政府とのパイプも強くおありなので、ぜひ何か現場の声を上(国)に上げていただくっていうことはお考えでしょうか。

(知事)
 記者さんのおっしゃったことは、よく研究してみたいと思います。学校の休校については、少し考え方が違うかもしれませんけど、いろいろ事前の調整等々が不足していたとか言われましたけども、結果としては正しかったと。今の世界のトレンドを見ても、あの段階でやはり休校を政府が決断したっていうのは、正しかったと思います。
 細かく言いませんけど、政府の方針を受けて、群馬県もすぐに(休校措置の要請を)やったんですが、これは県と市町村、知事と市町村長との関係と同じで、別に政府が言ったから全部、唯々諾々とやるというつもりはないんです。やはり、政府の言ったことに、何て言うんでしょうか、理にかなっていると思ったし、やはり、あのタイミングでは、きちっと休校要請をしてもらった方がいいと思ったので、それを踏まえて県としてやったということです。
 今回の緊急事態宣言の延長も強く支持するって言いましたけど、政府が言ったから支持するんじゃなくて、今の段階では、やっぱり延ばしてもらうっていうことは、ある意味、一つは、知事にとって、法律に基づいた措置っていう、何て言うんでしょうか、手段を残してもらうことになるんですよね。
 現下の状況等々を考えたら、これは正しいと思ったから、強く支持するってことなので、そこは政府が言ったものをそのまま、うのみにしてやっているんじゃないってことを、わかっていただきたいと思います。
 ただ、記者さんのおっしゃった要望、イギリスの例とかも調べさせていただきたいと思いますし、勉強させていただきたいと思います。ありがとうございました。

(記者)
 休校決定っていうのは、やっぱり、かなりナーバスというか、保護者の中でもいろんな意見がある中で、割とSNSを見てますと休校を求める声というのが、すごく盛り上がっていたんですが、実際、私が取材であったり、リアルな人間関係で聞くと、休校に困っているという保護者も結構、半分とか結構な数がいたんですね。
 ただ、それがなかなかこうSNSであれだけ休校が盛り上がっている中で、何か学校に行かせることが子どもの命を何て言うですかね、こう邪険にしているみたいなのがあって、なかなか保護者も思っていることを言えないとか、保護者同士もすごく疑心暗鬼になってしまったりというのがあって、保護者の中の分断が起きてしまったなって、今回、感じていまして、その辺り何か、何て言うですかね、知事の発信の仕方とか何かいろいろ考えていただけるとありがたいなと思ったんですが、いかがでしょうか。

(知事)
 これは、ここでやるっていうか、別に議論したらいいような問題だと思うんだけど、まずですね、今回の休校延長については、私が知る限りでは、やっぱり早期の休校を解除っていうか、再開を心配する声の方が多かったと思います。
 SNS上は、記者さんもよくご覧になっているかもしれませんけれども、かなり大きな声があったっていうだけじゃなくて、やっぱり私の知っている身近な人たちとか、あるいは県議とか市議とか、そのぐらいのレベルでも、やはり今の段階で、子どもたちをなかなか学校に戻したくないっていう親御さんの方が、すごく私は多かったというふうに思います。ただ、記者さんのおっしゃったことについて、大事だと思うのは、SNSって、どっちかって言うと、極端な意見が多いっていうところもあって、必ずしもSNSで盛り上がってる意見が、国民の大半の意見じゃないっていうのはあると思うんですね。しかし、よく反応を見ていると、いわゆる極端な人たちではない、やっぱり国民の本当の声というのもあって、それをどうやって吸い上げるかっていうことが大事なんだと思いますね。
 ただ、もう1度言いますが、SNSに出てくる特に声の大きい人たちの意見がそのまま国民の意見じゃないっていうことをいつも頭に置きながら見ているし、そういう意味で言うと、個人的になるんですけど、後援会活動が全然できないのは痛いなと。それは、やっぱり、いつもこういうことがあった時に、休業要請するときもそうだったんですけども、70後援会があって、毎週のようにいろんな人たちと会って話をする中で、私は本当の世論を拾っているつもりだったので、ここが非常にないというのは、実は政治家としては結構、何て言うんでしょうか、苦しんでいるところなんですが、そういう中でも、もちろん地元の担当者秘書たちからの意見とか、電話でお話をするいろんな人たちの考えとか、SNS上の意見とか、そういうものを総合して、あるいは現場でいろいろと頑張っている現地の事務所の職員も県庁にいっぱいいますから、そういう人たちの意見を全体としてよく聞いて、本当の世論みたいなものをつかめるようには、努力していきたいというふうに思います。大事な点だと思います。ありがとうございました。

(記者)
 コロナの本筋からちょっと外れてしまうんですが、今回、西村大臣の要望の中で、9月入学制について触れているということなので1点伺がわせてください。これ、検討を行うということですが、これは積極的な立場でのお話なのか、それとも慎重論としての立場でなのか、その辺りはいかがですか。

(知事)
 前回の記者会見、前々回でも言ったように、私はこれを機会に9月入学を真剣に進めるべきだと思っているんですね。
 それで、例えば、それはある程度の準備期間も必要だと思うんですけども、例えば9月入学にするっていうことになったら、いろんな問題が起こるっていうことは、十分にわかっているんです。前々回の会見でも申し上げましたが、例えば、6歳で1年生に入ってくるのが、6.5歳になっちゃったりとか、そういうこともいろいろあると思うし、例えば4月を9月にすることによって、財政的にすごく困る問題も出てきますよね。入学金とか授業料とか入ってこないわけだから。そういうこととか、実は、なかなか切り換えられない理由は山ほどあるんです。それはもう十分にいろいろわかってるし、文科省で何度も議論して、できなかったっていうこともわかってるんですけど、今回できないと、たぶん未来永劫できないと思うんですよね。
 いろいろ、そういった例えば会計年度の問題とか、あるいは企業の就職時期の問題とか、いろいろ山ほどあるんだけど、やっぱりこういうことでもない限りは、たぶん9月入学って、できないと思うので、そこはみんなが大きく認識を変えていかなきゃいけない。さっき言った、何て言うのでしょうか、ニューノーマルの話じゃないんですけども、こういう流れがあるからこそ、たぶん思い切ったことができると思っているんで、理由は、この機会を逃したら、たぶん同じ問題、同じ議論が起こってきて、文科省の中でも。絶対にできないから。それだったら、今やっぱり9月に舵を切るという方が、大きな流れの中では、いいのではないかと。
 やっぱりですね、昔からいろんな問題があると思うんですけども、アメリカの大学に行ったから言うわけじゃないけど、やっぱり、ここは世界のスタンダードに合わせた方が私はいいというふうに思っていますので、検討っていうのは、これを機会に、こういう機会じゃなかったら本当にできないので思い切った決断をするべきじゃないかっていう検討です。

(記者)
 そうした中で、今お話の中でもあった社会のシステムが変わることだとこの中でも書かれていますけども、一つには今お話のあった就職の問題もあると思うんですね。実際に県として、例えば9月入学に舵を切ろうというお話をする際に、新規の職員の採用について、来春の分を変更するところまでのお考えがあるのかどうか、その辺りはいかがでしょうか。

(知事)
 これはもう記者さんご存知のとおり、ものすごく大きな問題なので、政府として、しっかり方針を決めない限りはできませんよね。そこら辺もよく見ながらで、今から県として、9月入学の準備をするっていう段階じゃないと思います。
 まずは、きちっと議論をして、方向性をきちっと国に出してもらって、それを踏まえて、やっぱり考えていくっていうべき問題であって、県がやろうと思ってもできませんから。県の意見で。

(記者)
 意見でどうのということではないと思うんですが、ただ、例えば全体として、9月入学の方向に進むのだということになれば、それはもちろん、県としても、採用等も考えなきゃいけなくなるんでしょうし。

(知事)
 それはだから、社会全体のさっき言った認識を、とにかく変えようっていうふうに政府が決断して、踏み切った場合には、それに合わせて、我々が必要なことを考えていくということしかないと思いますね。
 今、言った新規採用の問題も全部かかってくるから。それから、たぶん何か4月に入学するっていうのは結構、文化みたいなとこもあるじゃないですか。桜。

(記者)
 桜の話ですね。

(知事)
 どうやって、ミュージシャンが例えばヒット曲を生むのかという話にも本当に直結してくるので。だから、そういう全体の認識が変わっていくっていう中で考えていけばいいんだと思います。
 今から県でどうの具体的にこうする、ああするっていう段階ではないと思います。

(記者)
 今回やっと緊急事態宣言が延長されたんですけど、パチンコ店の休業要請に関して、5月6日が締め切りだと思うんですが、あらかじめ45条2項に基づいた休業要請、もしくはそれに踏み込んだ指示等されるお考えがありますでしょうか。

(知事)
 それは、パチンコ9店の話ね。

(記者)
 9店、もしくはそれ以外の店舗も含めてなんですけれども。

(知事)
 そこは、また少し後で(危機管理監に)フォローしてもらえばと思うんですけども、もともと5月7日で1回これは切れてしまうわけですよね。ですから、例えば今言った9店舗について、これから何か措置をするにしても、7日以降の判断になるということは、まず間違いないと思います。
 これもさっき、前回もちょっと質問があったんで申し上げたんですけども、本当に9店舗の中で、3密になっているような状況があったり、あるいは人がものすごく、例えば県を跨いで集まってきたりみたいなことがあれば、当然、さらなる措置に踏み込むってことも考えなきゃいけないんですけど、最初からやらなきゃいけないから、相手の言い分も聞かなければいけないんで、それはある程度の時間がかかるということは申し上げているとおりなんですけど、それは7日、これもう切れちゃうので1回、その時点で状況によっては、さらに踏み込むことも検討したいと思います。ということで(危機管理監に対して)何かあります。

(危機管理監)
 ありません。

(記者)
 7日以降にですね、今、話された指示の話だと思うんですけど、1回6日で切れるってことで、7日以降に45条2項に基づいた要請っていうのを再び、例えば、現在残っている9店舗、もしくはそれ以外にされる予定っていうのはあるんでしょうか。

(知事)
 それは危機管理監からどうぞ。

(危機管理監)
 それについては、7日以降の営業状況等をまた全県的にも、いろいろ調べてみなきゃわからないんで、その上で状況を判断して、また45条2項なりどうするかというのは検討していきたいと思っています。

(記者)
 先ほど知事が、今月中旬にも専門家の意見を踏まえて、措置を緩和するとおっしゃったと思うんですけれども、緩和というのは具体的に今のところ、どういった、例えば時期を短くするとか、業種を減らすとか、そういったものが考えられますでしょうか。

(知事)
 宇留賀副知事からいいですか。

(宇留賀副知事)
 現時点では、まさにこれから専門家の先生方とも意見を交換しながら決めていきたいと考えていて、ちょっとその詳細については差し控えたいと思います。

(知事)
 よろしいでしょうか。それでは、これで会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。