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第39回定例記者会見要旨(1月14日)

更新日:2021年1月14日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年1月14日(木曜日)午後3時00分~4時10分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等18人
  • 記録作成 秘書課(報道係)

 令和3年1月14日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:920KB)

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知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.直近の感染状況について
3.営業時間短縮要請の基準について
4.啓発強化について
5.外国籍の県民の方々の相談窓口について
6.知事から県民の皆さまへのお願い
7.「tsulunos fm 」について
8.NETSUGENオープン記念イベントについて
9.直滑降ストリームについて
10.今年の抱負について

1.はじめに

 それでは、定例の記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 いつものとおりスライドをご覧ください。
 これが本日の会見の主な項目です。
 本日はまず、新型コロナウイルスに関して直近の感染状況をご報告させていただきます。
 またエフエム群馬とのメディアミックス番組「tsulunos fm」の放送について、さらには、県庁舎32階の官民共創スペース「NETSUGEN」のオープン記念イベントについても発表させていただきたいと思います。

2.直近の感染状況について

 それではまず、新型コロナの直近の感染状況について、報告をいたします。
 首都圏の1都3県に緊急事態宣言が発令されてから、これで1週間が経とうとしておりますけれども、残念ながら全国で感染拡大に歯止めがかかっていない状況です。
 昨日には、京都、大阪、兵庫の関西3府県のほか、岐阜、愛知、福岡、さらに隣県の栃木県にも緊急事態宣言が発令されています。
 本県と県境を接している埼玉県に続いて、栃木県でも緊急事態宣言が発令されるに至っているということについては、知事として大変危機感を抱いております。
 本県においても、先週8日の金曜日に初めての3桁台となる100名の感染者が確認されています。病床の稼働率も今週に入って、60%を超え医療提供体制は逼迫しているという状況です。
 非常に厳しい情勢であり、特に医療現場の最前線で働く医療従事者の方々の負担は相当深刻なものになっていると思います。
 まだ群馬県には緊急事態宣言の発令はされておりませんが、全国的な感染拡大が顕著となった12月の中旬から、県内全域にわたって県民の皆さまへの不要不急の外出自粛要請、さらには、感染拡大地域に対して、酒類を提供する飲食店等に対する時短営業の要請を開始しています。
 すでに本県では、緊急事態宣言が発令された都府県と同等レベルの対応を県民の皆さまにお願いしているということになります。
 県民の方々には、大変なご苦労、ご不便をおかけしておりますが、県民の命を守るため、特に医療崩壊を招かないため、早め早めの対応を進めてきたつもりです。
 情勢は予断を許しません。しかしながら私は、知事として、一貫して申し上げてきたことですが、可能ならば緊急事態宣言の発令を受けることなく、この危機的状況を県民の皆さまと協力して、乗り切りたいというふうに考えています。
 本県に緊急事態宣言が発令されるということになると、感染の発生が比較的抑えられている地域に対しても、一律に飲食店の時短要請を行わなければならなくなります。社会経済活動の痛み、すでに大きな影響が出ておりますが、この痛みがさらに全県に広がってしまうことを意味するからです。
 この1週間の状況が特に大事だというふうに考えています。
 もちろん事態がこれ以上悪化した場合には、本当に必要な時には、躊躇なく必要な決断をすると、このことは、もう言うまでもありません。
 ただ、まずは国に頼るばかりではなく、県としてできることを最大限に行い、何としても、これ以上の感染拡大を抑えたい。そして、群馬県の医療提供体制をしっかり維持したいと、こんなふうに考えております。
 そのためにも、県民の皆さまには、引き続きのご理解、ご協力を重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 それではスライドをご覧ください。
 これは繁華街の人出、人口変動分析に関するスライドです。
 スライドはJR高崎駅の周辺と、飲食店が多い太田駅周辺の人出について、ビッグデータ分析を行ったものです。
 1月9日土曜日から11日月曜日の3日間の人出の平均を昨年と比較をさせていただきました。
 ご覧のとおり、高崎、太田駅ともに5割前後の減少ということになっています。
 昨年12月に不要不急の外出自粛を要請して以降、多くの方々にご協力をいただいたおかげだというふうに受けとめています。
 知事として、県民の皆さまに改めて感謝を申し上げたいと思います。
 しかしながら、感染拡大を抑え込むためには、何といっても行動を必要最小限に抑えていただくということが必要になります。
 県民の皆さまには、より一層のご協力をしていただく必要があると考えています。
 これから県内の感染状況や傾向、さらに、それに対する県の取り組みなどをご説明させていただきたいと思いますが、県民の皆さまには、県内の状況について、正確な認識を持っていただくとともに、1人でも多くの方に県と同じ、知事と同じ危機感というものを共有していただきたいと思います。
 それでは、直近の感染状況からご報告したいと思います。
 スライドをご覧ください。
 毎週、お示しをしてますが新規感染者数に関するスライドです。
 先週の会見で、1週間の新規感染者が初めて300名を超えたとお伝えをいたしました。今日を含めた直近1週間の感染者はさらに増えて431名ということになっています。年が明けてから、感染者数は一気に増加してることがわかります。
 国のステージ「4」に相当する1週間の感染者数は、本県に当てはめると「約490名」ということになります。
 新規感染者数だけ見れば、群馬県は、緊急事態宣言の発令の目安とされるステージ「4」の一歩手前の危機的な状況にあると言えます。
 なお、本日の新規感染者数は60名という報告を受けています。
 今週と先週の新規感染者数を、曜日ごとに比較すると、月曜から今日まで、少しずつ減少しているということはわかります。全く予断を許さない状況ですけれども、傾向としては、そんな流れになっているということを報告をさせていただきたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。
 客観的な数字についてのご報告です。
 (1)の赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
 昨日までの1週間における各項目の最新の数値になっています。
 (1)の1人当たりの新規感染者数は64.9人です。ここ数週間、毎週、過去最高を更新している状態です。
 (2)の経路不明の感染者については37.4%となっています。割合は若干減少しているものの、感染者数自体が著しく増加をしておりますので、経路不明者の数自体は増えています。この点は注意が必要だと考えています。
 (3)の検査の陽性率については9.7%で、我々が定めた基準の7%を超えております。
 次のスライドをご覧ください。
 医療提供体制に関する状況をまとめたスライドです。
 こちらも赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
 医療提供体制についても、さらに厳しい状況になっていることをわかっていただけると思います。
 上の2段にありますとおり、現在、人工呼吸器を使用してる方は13名、そのうちECMOを使用してる方が3名いらっしゃいます。重症の方が週を追うごとに増えてきており、大変憂慮しております。
 なお、この1週間で新型コロナウイルス感染症によって、残念ながら新たに8名の方が亡くなられました。感染拡大に伴い、多くの尊い命が失われております。謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方々には、心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 スライド中段の病床の稼働率については、66.3%です。一時は50%台に下がったこともありましたが、再び60%を超えて70%に迫っているということで、非常に危険な状況だといえると思います。
 スライドの一番下、宿泊療養者数についても、220人と増加が続いています。
 なお、宿泊療養施設については、今月の下旬から3棟目の運用を開始いたします。詳しくは、来週改めて発表させていただきたいと思います。
 以上が客観的な数値についてのご報告です。
 続いて新規感染者の傾向等について、お話をさせていただきたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。
 新規感染者の状況に関するスライドです。
 特に年代別の感染者数をよく見ていただければと思います。ここに特徴があるというふうに考えております。
 年代を見ると、20代から30代が一番多く、30代以下で半数を超えています。すなわち、感染の若年化の傾向が続いているということです。
 また、この年代の行動歴を分析すると、活発に動いてる方もまだ見受けられ、感染経路不明のうち、半数近くの方に飲み会などの会食の行動歴というものがありました。
 会食が直接の感染原因であるかどうか正確な判断はできませんが、活発な若い世代の方々が感染し、それを家庭や職場に持ち帰って、こういうことが現在の感染拡大の一因だというふうに分析をしています。
ただ、問題の本質は世代にあるとは考えておりません。多くの方々には、世代に関係なく、感染防止対策を徹底していただいてるものと考えています。
 特に季節の関係はあると思うのですが、冬になってウイルスの感染力が高まってる中で、ふとした気の緩み、さらには、一部の意識の低い方々の行動が、感染に繋がっていると、ここが一番の問題だというふうにとらえております。
 続いて、保健所別の感染状況についても、ご報告をしたいと思います。
 スライドは、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数を示しています。
 伊勢崎、館林、太田保健所管内など、依然とし東毛地域を中心に感染者が多い状況です。加えて、前橋市、高崎市保健所管内でも増加してきていることは分かると思います。
 特に東毛地域については、12月15日に時短要請をかけてから、すでに約1カ月が経過しています。
 感染者が減少してきた地域もありますが、まだ時短要請を解除できるような状況には至っておりません。
 時短要請については、対象の地域をどうするのか、いつ解除するのか、これはできるだけわかりやすい形で運用していきたいと考えています。
 そういった意味でも本日は、群馬県として独自に要請をかける際の基準についても、少し丁寧に説明をさせていただきたいと思っています。

3.営業時間短縮要請の基準について

 次のスライドをご覧ください。
 これが営業時間短縮要請の適応の基準です。
 時短要請については、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が2人を超えているかどうか、これを一つの基準としています。
 その上で、感染者が増加傾向にあるか、感染経路が追えているか、他の地域への広がりがあるか等を踏まえて、総合的に判断し、エリアを選定をしているということです。
 例えば、基準となる2人を超えていたとしても、ほとんど感染経路が追えているケースでは、要請の対象地域としないこともあります。
 逆に2人を超えていなくても、生活圏が同一である隣接市町村で感染が拡大していることを踏まえ、要請の対象地域に含めている市町村もあります。
 一義的には、県の判断で要請を決定させていただいておりますが、対象市町村には事前に、知事である私自ら連絡をさせていただき要請を行う理由について、丁寧に説明をさせていただいているところです。
 加えて、かなりタイトな日程になってしまっていることは重々承知していますが、事業者の皆さんに対する周知期間も、一定程度、確保をしているつもりです。
 県内市町村の皆さまには、引き続き、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。
 なお、現在、時短要請の対象となっている9市町の首長の皆さまと、本日10時に、オンライン会議を実施させていただきました。
 会議では、それぞれの市町の感染状況等を共有するとともに、県と市町村が一体となって対応していくことを再確認をさせていただきました。時短要請の対応状況とか、あるいは市民・町民に対する外出自粛要請、感染防止対策の徹底についての周知の方策等について、いろいろとお話をいただきました。私の方からは、引き続き、感染拡大防止のためのご協力をお願いをいたしました。
 また、県では、時短要請の実効性を高めるため、市町村や業界団体と連携して、繁華街での巡回活動というものも行っております。
 すでに12月15日の第1弾の時短要請以降、対象地域の飲食店を直接訪問して、呼びかけを行っています。
 さらに、今週からお願いしている営業時間の繰り上げ要請に合わせて、8日の金曜日からは、前橋、高崎で個別訪問も行っております。伊勢崎、館林など東毛地域においても、改めて、本日から順次実施していく予定にしています。
 実際に巡回した部局の方からは、多くの事業者の方々に、要請に応じていただいていると、しっかりした対応をいただいているという報告を受けています。この点は、改めて知事として、事業者の皆さまに感謝申し上げたいと思っています。
 ただ、なかには対策が十分でない事業者の方々がいらっしゃるのも事実です。より多くの事業者の皆さんにご協力いただけるよう、県としても、粘り強く依頼を行ってまいりたいと思います。
 今日のですね、10時からの、関係市町とのウェブ会議について、もう一言、ちょっと申し上げたいと思うんですけれども、今日、前橋、高崎、伊勢崎、太田、桐生、みどり、それから大泉、邑楽だったでしょうか。それと館林ですね、ごめんなさい。
 それぞれの市町の方からですね、今の取り組みをお聞きをいたしました。各市町がですね、それぞれの地域の住民を守るために、本当にいろいろ知恵を絞って頑張っていただいているということを改めて実感いたしました。
 例えば、独自に所管する地域に緊急事態宣言を出している首長もおられるし、あるいは、様々な形で感染防止対策と経済の両立を図っていく首長もおられますし、それぞれがいろんなやり方で地域住民にですね、緊急事態にあると、かなり厳しい状況にあるということを周知していただいてるということがわかりました。
 これは厳しい戦いですが、やはり関係市町村長の方々がこうやって頑張っていただいてるということを、知事として大変心強く思ったということは、ぜひここで申し上げておきたいと思いますし、引き続き、県と市町村がですね、しっかりスクラムを組んでいくことも再確認をさせていただきました。

4.啓発強化について

 多くの方に同じ危機感を持っていただくための啓発強化についても、ご報告をしたいと思います。
 スライドをご覧ください。啓発の強化について、まとめたスライドです。
 年末年始を迎えるにあたって、セスナを使った注意喚起とか、県の広報車での県内巡回とか、道路や駅等での注意喚起掲示、さらには、市町村と連携した広報誌や防災無線の活用など、様々な機会をとらえて情報発信を行ってまいりました。
 また、直滑降ストリームや12月25日に放送した群馬テレビの特別番組などの中でも、私自らが感染拡大防止というものを訴えてまいりました。
 これらに加えて、今回、新たにメディアミックスによる情報発信を、県内の関係団体と連携しながら、集中的に実施したいと考えています。
 具体的には、地元紙、ラジオと連携した広告記事や情報の発信、さらには、若い世代の方々にも情報を届けるため、SNSの広告サービスの活用、大学や専修学校等とも連携した取り組みを進めたいと考えています。
 感染拡大の危機感を1人でも多くの方に共有していただき、改めて感染拡大防止のための行動をとっていただくことが、重要だと考えています。
 ぜひ皆さま方には、ご家族、職場や学校などで、改めて、この対策について話し合っていただくと、こういう機会を作っていただきたいというふうに思っています。
 なお、先週、東毛地域において発生した、宗教施設でのクラスター事案を受けて、外国籍の県民の皆さまに向けた情報発信にも改めて力を入れてまいります。
 この宗教施設においては、年末年始に延べ260名ほどが参加して、会食を伴う宗教行事が行われたとのことであり、この中には外国籍の県民の方々も含まれておりました。県では、従前から、外国籍の県民の皆さまにも、日本語と同様の情報をお届けするため、英語をはじめとして5カ国語によって注意喚起を行っているところです。
 今回のクラスター発生を受けて、市町村や大使館、キーパーソンの方々等と連携して、個々の外国籍県民の皆さまに情報が届くよう、改めて注意喚起を行ったところです。
 次のスライドをご覧ください。
 改めて、5つの場面に関するスライドです。
 このクラスター事案、先ほど申し上げた事案は、大人数により、会食を伴ったイベントが実施されたことに原因があります。
 それぞれの国の伝統行事・宗教行事は、日本人の正月と同じように、本当に大切なものだということは認識をしています。
 しかしながら、こうした行事の準備に際しては、感染リスクの高まる5つの場面を念頭に置いていただいて、可能ならば、実施の延期・中止を検討していただきたいと思います。万が一実施する場合でも、十二分に感染防止対策を徹底いただきますよう、改めてこの会見を通じてお願いを申し上げたいと思います。
 もちろん、これは外国籍の県民の方々に限った話ではありません。大人数で会食を伴うイベントは、感染のリスクは極めて高くなります。これは、これまでに感染した方の行動データからも明らかです。県民の皆さまには、今一度、このことを改めて認識をいただき、行動していただきたいというふうに思います。
 なお、外国籍の県民の皆さまには、相談窓口も用意しておりますので、改めてご紹介をさせていただきたいと思います。

5.外国籍の県民の方々の相談窓口について

 次のスライドをご覧ください。
 本県では、日本語でも、外国語でも、相談が可能な体制を整えています。
 新型コロナウイルス感染症が疑われる場合や、医療機関への受診など、不安なことがある場合は、記載の窓口までご連絡をいただきたいと思います。
 これまで何度も申し上げてまいりましたが、新型コロナウイルスに感染する可能性は誰にでもあります。それくらい、強力な感染症だということです。
 県民の皆さまには、陽性と判定された方やそのご家族に対する差別、誹謗中傷、これは絶対に行わないように、改めてお願いを申し上げたいと思います。

6.知事から県民の皆さまへのお願い

 最後に一言申し上げたいと思います。
 これまで申し上げてきたとおり、県内の感染状況、医療提供体制は非常に厳しい状況にあります。特に医療現場は限界寸前だというふうに思います。
 この会見でも、病床の稼働率を客観的な数値というふうに表現をさせていただいてますが、言うまでもなく、これを支えておられるのは医療従事者の皆さまです。ご家族がいて、生活がある、医療従事者の方々も生身の人間です。数値の裏には、多くの方々の並々ならぬ努力と苦労があると思います。
 自分が感染したらどうしようかとか、家族に感染させてしまったらどうしようかとか、こういった不安、恐怖に日々さらされながら、休みもとれず、場合によっては自宅にも帰れないと、こういう日々を過ごされています。
 休日を楽しむ友人のSNSを見て、みんな楽しそうでいいなと、自分は何のために働いてるんだろうと。余りにも先が見えないために、士気が下がってしまうということも、あるのではないかと感じています。
 それでも、一人でも多くの県民の命と健康を守っていただくために、今日この瞬間も、医療現場で奮闘していただいてる方々がいる、そういう皆さんのおかげで助かっている命があると、県民の皆さまには、そのことを、もう一度、ご認識いただきたいと思っています。
 医療従事者の皆さまに申し上げたいと思います。
 日々のご努力、本当に感謝しています。本当に皆さん、ありがとうございます。
 知事としては、皆さんのご尽力に対して、改めて、心からの感謝とねぎらいを申し上げたいというふうに思います。県としても、緊急事態宣言の発令地域と同程度の対策を行っておりますが、なかなか日々の感染者を減らせていないと、このことは知事として大変申し訳なく感じております。
 しかしながら、皆さんの力がなければ、この危機を乗り越えることは到底できません。県としても、できる限りの支援をさせていただくつもりです。あらゆる手段を講じて、感染の封じ込めに全力を挙げてまいります。ですから、医療現場医療従事者の皆さまには、この苦境をどうにか耐えていただき、引き続きお力を貸していただきますように、私の方からも、心から重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 県民の皆さまにも、改めてお願いを申し上げたいと思います。
 これ以上の感染拡大を防ぐ、医療崩壊、医療体制のさらなる逼迫を防ぐ、このためには、一人でも多くの方々に危機感を共有していただいて、改めて感染拡大防止のための行動をとっていただくことが不可欠だというふうに考えています。
 現在、県の警戒度は、私たちが決めた独自のガイドラインの中の最高レベル「4」です。
 県民の皆さまには、大変ご迷惑おかけしますが、不要不急の外出の自粛というものをお願いをしています。
 特に、夜8時以降の外出、さらには、隣県の栃木県等を含む、緊急事態宣言の対象11都府県との往来は極力控えていただきますようにお願いを申し上げます。
 これ以上の厳しい制限をかけずに、何とか感染拡大を抑えたいと思います。改めて、県民の皆さまのご理解とご協力をお願いしたいと思います。

7.「tsulunos fm」について

 続いて、tsulunosとエフエム群馬の同時生放送番組「tsulunos fm」についてのお知らせです。
 スライドをご覧ください。
 県の発信する情報を少しでも多くの人に届けるには、地元の様々なメディアを巻き込んだ情報発信が必要だと考えています。
 これまでも、tsulunosと群馬テレビとの同時生放送を実現するなど、新しい情報発信に取り組んでまいりましたが、これに続く、「本県独自のメディアミックス」の一環として、今回エフエム群馬との同時生放送を実施することになりました。
 本放送は、エフエム群馬にとっても、ラジオ番組を映像配信するという新たな試みになります。
 放送は1月23日、土曜日の正午から55分間ということで、エフエム群馬の特別番組に知事である私が出演し、群馬県公式You Tubeチャンネル「tsulunos」とエフエム群馬で同時生放送を行う予定です。
 県庁32階の紹介や、群馬県のディープな話題、魅力に関するクイズコーナーなどを予定しています。
 動画とラジオの両方で、ぜひお楽しみをいただきたいと思います。

8.NETSUGENオープン記念イベントについて

 続いて、昨年12月にオープンした、県庁32階官民共創スペースNETSUGENのオープン記念イベントについても、ご報告したいと思います。
 スライドをご覧ください。
 NETSUGENのオープンを記念して、特別ゲストを招いたオンライン会談というものを実施することといたしました。
 ゲストは株式会社小西美術工藝社 代表取締役社長のデービッド・アトキンソン氏、国際政治学者の三浦瑠麗(みうら るり)氏、2ちゃんねる開設者で著述家の西村博之(にしむら ひろゆき)氏のお三方です。
 「NETSUGENでいかに未来を創っていくのか」についてお話をしていきたいというふうに思っています。
 放送は、来週23日13時10分からです。会談の様子は、You Tubeで生配信をいたします。先ほどお伝えした、「tsulunos fm」直後の放送ということになりますので、ぜひ、2本続けてお楽しみいただければというふうに思っています。
 本来であれば、現地でもご覧をいただきたいところですが、今、県民の皆さまに不要不急の外出自粛をお願いしている中ですので、当日のご来場はお控えいただき、オンラインでお楽しみいただきたいと思います。
 なかなか三人そろうことがない、それぞれすごいゲストだと思いますので、この対談をぜひですね、1人でも多くの方に見ていただきたいというふうに思っております。

9.直滑降ストリームについて

 最後に、本日の直滑降ストリームについて、お知らせをしたいと思います。
 スライドをご覧ください。
 今夜のゲストは、東京パラリンピック陸上5千メートル代表の唐澤剣也(からさわ けんや)選手と、ガイドランナーの茂木洋晃(もぎ ひろあき)さん。この2人にスタジオ生出演していただくことになっています。
 東京パラリンピックやパラ陸上の魅力などに関して、いろいろとお話をさせていただきたいと思っています。
 放送は19時から、1時間程度、群馬県動画・放送スタジオのtsulunosから、いつものとおりライブ配信を行います。
 番組の後半の「一太の知らない県庁職員の世界」は、少し前の会見でも申し上げましたが、しばらくお休みとさせていただきます。今回も、新型コロナに関する情報を、時間を取って丁寧に発信するということを考えています。
 また、来週1月20日水曜日には、東京オリンピック自転車マウンテンバイク代表の今井美保(いまい みほ)選手にスタジオからご出演いただく予定です。こちらも、ぜひご覧ください。
 ちなみに、唐沢剣也選手はですね。渋川市出身ですよね。確か、旧小野上地区、旧小野上村ですよね、ご出身ということです。
 それから、群馬県出身の今井美保選手、この方が実は東京オリンピックの自転車マウンテンバイク代表なので、今井さんとの話も非常に盛り上がると思っています。

10.今年の抱負について

 今年は言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大を何としても封じ込める、これが最大のミッションだと考えています。
 この強力なウイルスから県民の皆さんの健康、暮らしを守っていくと、これが知事として最大の使命だと、これも年頭のご挨拶でも申し上げたとおりです。
 このことに引き続き全力を挙げてまいりたいと思います。
 そして、この2021年、20年後の先を見据えて策定した、新・群馬県総合計画ビジョンのスタートの年でもあります。
 我々が懇談会の有識者メンバーとしてお招きをした中島さち子さんがですね、ちょうど数日前の報道ステーションでですね、STEAM教育の特集で出演をされてましたけども、こういう方々と、いろいろと議論を重ねて作り上げた群馬県のビジョンです。
 これがスタートするということで、このビジョンの精神をしっかりと踏まえて、一つ一つの政策を実現させていきたいと。もちろん、大前提は、まず新型コロナ感染との戦いに勝ち抜くということだと思っています。
 新型コロナウイルス、災害対策、こういった危機管理に万全を尽くすと、先ほど申し上げたとおりですが、その上で、新たな価値や富を生み出す施策にも取り組んでいきたいと思います。
 コロナ禍にあってもですね、やはり前向きな群馬県、前向きなポーズというものをしっかりと貫いていくと、そういう1年にしたいと考えております。
 ということで、今日は今年になって初めての定例会見ということだったので、最後に少し今年の抱負も交えさせていただきました。
 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

(記者)
 昨年12月の中旬から、飲食店への時短要請、それから外出自粛の要請もされており、警戒度も「4」に引き上げてから、かれこれ1カ月近くになるわけですけども、なかなか効果が、今の感染状況を見ると、人数もなかなか減らないということで、効果が見えてるのかなかなか不透明なところなんですが、この辺りのですね、理由をどのように今分析されておられるのかお聞きしたいと思います。

(知事)
 同じ質問が以前もあったかと思うんですけども、まず、私は感染症の専門家ではないんですけども、私が見る限り、なかなか収まらない。これはどの地域もものすごく苦労してると思うので、新型コロナとの戦いというのはですね、どの地域でも本当に苦労してるということがまず一つなんですが、やはりですね、季節のせいなのか、それとも、欧米の専門家も言っているように、ミューテーション、変異を繰り返して、感染力の強いウイルスが入ってきているのか分かりませんが、明らかに、感染のリスクというものは、第一波の時よりも高いというような体感があります。
 まず、ウイルス自体の感染力が強まっていることが一つとですね、それから時短要請の件についてお話がありましたけども、かなり大勢の皆さんに協力をしていただいてるというふうに思っています。これ鬼形(産業経済)部長等々からの報告でもですね、今一生懸命、各地域の飲食店を回ってもらってますけども、大部分の方々は相当しっかりやっていただいてるという感じがしてるんですね。それでもなかなかやはり減らないというのは、さっき言ったように感染力が強まってるっていうこともあるんですが、やはりごく一部の方々、それは夜の飲食店(接待)を伴うお店でもそうなんですけども、ごく一部の方々の不注意な、注意欠いた行動というものが、やはりこれが、家庭に感染を持ち込んでいる理由になってるんじゃないかなというふうに思っています。
 ただ、先ほどの時短要請で言うとですね、今日10時から、9人の首長さんと話をしましたが、それぞれの首長さんの感触でもですね、それぞれの地域でかなり時短要請には多くの事業者に協力をしてもらっているというお話がありましたので、その点はだんだんと引き締まってきたのかなという感じはしていますけども、まだ分かりません。今日の数字は、先週と比べて少なかったですけど、明日もありますし、そこら辺をよく注視していきたいと思いますが、時短要請と外出自粛要請の効果というものは、これから次第に、大きくなってくるんじゃないかというふうに期待しています。

(記者)
 効果が出るかどうかはまだこれからなわけですけれども、今日も尾身茂会長が言及されてましたが、さらに強い休業要請まで踏み込んでいくのか、あるいは、さらに強い措置として、往来禁止というような形になるのか、特効薬とかウルトラCがないということは私もよく承知しておりますが、知事が考える今後の打開策のようなものがあれば、お聞きしたいんですけれども。

(知事)
 ずっと一貫して申し上げているとおり、今、群馬県がやらなければいけないことは、県のできる政策を総動員してですね、これ以上地域経済にダメージを与えるような、経済活動の制限措置にこれ以上踏み込むことなく、何とかこの危機を乗り越えるということに尽きると思うんですね。
 ですから、我々としては今日発表したいろんな対策もありますし、今までの対策も引き続きやりながら、とにかく感染者の数を抑え、さらにその病床の逼迫を回避してことに全力を挙げていくということだと思います。
 群馬県に深いゆかりのある尾身会長がいろいろとお話をしてますが、政府の動き、分科会の分析というものはしっかり我々としても踏まえてやっていかなければいけないと思いますが、今後のことについてはですね、いろんな状況を見て、政府の動向とか、専門家の分析とか、群馬県にも専門家のチームありますが、いろんな方々の意見を聞きながら、最も有効だと思われる対策を順次ですね、必要があれば迅速に打っていくということだと思います。

(記者)
 昨日の囲み取材で言いかけてたんですけれども、政府の対応、対策がやや小刻みで、小出しではないかという批判が、野党だけでなく与党内からも出ているということになっていまして、全国に網をかけた方がいいのではないかという批判も中にはあります。どっちがいいかというのはなかなか難しいと思いますが、今のところ山本知事はどのような見解をお持ちでしょうか。

(知事)
 これは何度も言ってるように、未曾有の状況なので、完全な正解は誰もわからないと思うんですね。後手後手だったのか、迅速に対応したのかというのも、これも本当に結果論だというふうに思ってまして、私は一貫して言ってるように、政府の対応がすごく遅れたとか、あるいは小刻みにやるよりもいっぺんに投入した方がいいとかいうふうには思ってません。
 やはり政府の方も、もちろん感染防止対策を重視しながらですね、地域経済を回していかないと暮らしを守れないということが分かっていると。その中でぎりぎりの判断をしてきたということで、もちろん例えば、なかなか1都3県で収まらなかったんだから一気にという、そういう考え方もあるんだと思いますけれども、やはりそこは状況を見ながら、ピンポイントでやっていくっていうのが、正解はないですけど、こういう政府の判断は理解いたしますし、群馬県としてもですね、先ほど申し上げたとおり、地域を絞ってピンポイントで対応しているということですから、我々としては、政府の動きを見ながら、批判するんじゃなくて、やはりより連携して、物事を進めていくという考え方に立ちたいと思っています。

(記者)
 先ほど医療提供体制の現状についてご説明がありました。その中には入っていないですけれども、入院調整中の方、13日現在で174人いらっしゃるかと思いますけども、改めてその現状について、知事はどのように受けとめてらっしゃいますか。

(知事)
 武藤健康福祉部長から説明があると思うんですけども、群馬県は、この点についてはかなりしっかりやっていただいてると思うんですね。これから説明があると思うんですけど、私の感触だと、まず医療機関に入院される方というのは、大体ほぼ調整が終わっていて、今積みあがっている方々というのは、おそらく宿泊療養施設の方の方々だと思うんですが、そこは多分ホテルを稼働させたとしても、新しい方が入っていくときには消毒の作業があったりして、これが何日か時間かかってるんじゃないかというのと、これから武藤(健康福祉部長)さんからもうちょっと細かく説明してもらいますけど、新しい施設がまた稼動するとですね、もう少しスムーズに、例えば入所の手続きが進むんじゃないかという感触を持っています。
 すいません、武藤さん(健康福祉部長)の方から、もうちょっと。

(健康福祉部長)
 おおよそ、今知事がお答えした内容でございまして、まず感染された方が分かった時に、入院が必要だという方につきましては速やかに明確にさせていただきまして、基本的には一両日中ぐらいには入院していただいております。
 先ほどの資料にもありましたとおり、やはり若い方が大変増えておりまして、無症状であったりとか、非常に症状の軽い方が大変多ございます。そういった方には基本的にはホテルに入っていただくという形で調整をさせていただいておるんですけれども、やはりホテルの方もですね、先ほど知事から話しがありましたが、1人(部屋から)出られたらしっかり消毒をしないと(次の人が入室)できないので、そういったところで、部屋数があっても、それがいつもいつもフルで動くかというと、決してそういうわけにいかないものですから、今、鋭意ですね、3棟目を急いでおりまして、それが動き出せば、今月下旬から動き出す予定で準備しておりますけれども、そうすれば、徐々にこれも解消していくものかと思っております。
 ですので、基本的には入院が必要な方は一両日中には入院できている状態で、非常に厳しい状況ではありますが、入院していただいております。

(記者)
 細かい内容の確認なんですけども、入院調整中となっている人は皆さん、軽症か無症状の方で、中等症以上の方で長く待ってらっしゃる方はいないという認識で大丈夫ですか。

(健康福祉部長)
 瞬間的には入ってます。入院が必要な方も。今日分かった方が、今日入院できるとは限らないので、若干、入院される方も含まれております。ただほとんどの方は軽症・無症状の方でございます。

(記者)
 そういう方は自宅待機になると思うんですけども、自宅療養をご自身で希望されて、そのまま自宅療養される方もいらっしゃいますか。

(健康福祉部長)
 いろいろお話を聞いていく中で、例外的にそういったケースもないわけではないです。ただ基本的にはですね、可能な限りホテルの方で療養していただくようお願いをしております。

(記者)
 入院が必要な方は一両日中には入れるということですけれども、今現在174人くらい待ってる状況で、ホテルに入る場合は大体、自分が感染しましたって分かってから、どれくらいで入れてるものですか。平均でどれくらいで、長い方だとこれぐらい待つとか、そういうのは分かりますか。

(健康福祉部長)
 今細かいデータを持ってないんですが、入院の倍ぐらい、2、3日はかかってるかと思います。場合によってはもう少し、家庭の状況でですね、もう少し待っていただくような場合もあるかもしれませんが、大体、2日から4日ぐらいだと思っております。

(記者)
 これから入院調整中の方をどんどん減らしていきたいという考えだと思うんですけども、知事は、このことについてどんなふうに受けとめて、これからどんなふうに取り組んでいかれたいのかお願いします。

(知事)
 先ほど申し上げましたが、医療提供体制を維持するということは、本当に大事だというふうに思ってまして、本県の医療提供体制はかなり厳しい状況だというふうに思います。6割を超えているということなんですね。
 まず一つは、記者さんに指摘していただいた点については、さっき武藤部長の方から説明がありましたが、これは新しい棟を稼動させることによって、もう少しスムーズになっていくだろうと。今のところですね、なかなか大変なんですけど、今のところ相当、健康福祉部の方も、医師会の方にもご協力いただきながら頑張って、ほとんどの方々は一両日ぐらいで入院していただいてるので、ここを少しスムーズにして、まず、待機してる方々を減らしていくということはちゃんとやっていきたいと思います。
 それからもう一つは、もう言うまでもないことなんですけども、感染者数、新規感染者の数を減らしていくということもマストなので、今日発表した政策も含めてですね、しっかり実施していきたいと思いますし、市町村との連携も、今日改めて大事だということを再認識しましたが進めていきたいというふうに思っています。
 それから、これも何度も言っているとおり、なかなか難しいんですが、医療関係者の方ももう疲弊してる。群馬県にも、もちろん民間病院はいっぱいあるんですけども、武藤(健康福祉部長)さんの話も聞いたり、あるいは医療関係者との懇談も知事として直接やってますが、皆さんできることを一生懸命やっていただいてるんですね。病床さえ増やせばいいというものじゃなくて、コロナ病床を新たに設置すれば、そこにやはり、医師の方も看護師の方も必要なのでね、ここは相当丁寧に我々は、協議をしてやってきたんですね。
 ただ、今の状況を考えると、先般、健康福祉部に、1日100人の感染者が出続けた場合のシミュレーションというの作ってもらいましたが、そこからするとまだ病床数が足りないんです。あらゆる工夫をして、また医師会とも相談しなきゃいけない、医療関係者の方々ともよく、現場とも相談しながら、あらゆる方法で、病床の数は増やしていく努力をしたいと。それに際しては、国からもいろんな制度がありますので、例えばプレハブを建てるとか、病床を作るためのいろんな国の支援等々も最大限に活用した形で、どうすればいいかということも相談してますし、総合的に、あらゆる選択肢、いくつかの選択肢を提示してもらったので、それを今一生懸命進めてるというところです。
 何か加えることありますか。

(健康福祉部長)
 ベットを確保するにはですね、今335床を用意しておりますけども、この335床を生み出すためには、その倍以上のベッドが使われないような状況になっております。
 要するに例えば40床ある病棟をですね、そこをコロナのために使おうとしても40床全部使えないんですね。ゾーニングとかの関係なんかもありますので。本当に半分以下になってしまいますので、なかなか本当に、ベッドを病院にお願いするというのは、非常に大変な問題があります。
 それから合わせてですね、患者さんのケアも、感染症じゃない方と比べると、2倍、3倍の労力、人手がかかるような実態もあります。ですので、ベッドを増やせばいいじゃないかというのは、言うことは非常に簡単なんですが、本当に1床、2床を増やしていくというのは本当に大変なことで、病院の方、関係者の方々の本当に多大なご努力の中で生み出せるものですので、さらに我々努力させていただきますけれども、本当に、やはり感染者をこれ以上増やさないということが一番大事なことですので、そういったこともまたいろいろ、啓発の方をお願いできればと思っております。

(記者)
 積極的疫学調査について伺います。
 今、首都圏を中心に濃厚接触者とか感染経路を調査する積極的疫学調査を見直す動きがあります。神奈川県の方では、保健所の業務が大変負担になっているということで大幅に縮小させるという表明がありました。
 改めて、群馬県の現在の調査の状況がどうなっているか。例えば、どこかの時期から優先させて何かその調査の対象を一部に絞っていたりとかですね、そういった動きがあるのかどうか改めて教えてください。

(知事)
 健康福祉部長の方から。

(健康福祉部長)
 いろいろ報道等でですね、神奈川県や東京都さんの方で疫学調査の方をある程度省略するような話は聞いております。
 群馬県の場合には今週からですね、県職員を保健所にもさらに増強させていただきましたし、市の方からですね、保健師さん等の派遣をご協力いただいてるところもございますので、今のところは疫学調査を止めなければならないような状況には陥ってはいないです。
 ただ、これからですね、先ほど知事が言ったとおり、かなり多くなってしまった時のいろいろシミュレーションをしているんですが、満遍なく、すべての保健所に発生すればいいんですけれども、特定の保健所にかなり集中してしまうと、場合によっては調査の優先順位等を決めていくような、そういったことも必要になるかなというふうには思っておりまして、頭の体操はいろいろさせていただいていますが、まだそこまでは至ってない状況です。

(記者)
 保健所もぎりぎりという中で、やはり感染経路を調べる、この疫学調査は大変意義があるとして今後も続ける方針ということですか。

(知事)
 健康福祉部長の言ったとおりなんですけども、知事とですね、県内保健所長の意見交換会を3回やったんですね。定期的に各保健所長さん、中核都市の高崎、前橋も含めた保健所長さんに集まっていただいて、現場の状況を報告していただいてるんですが、記者さんおっしゃったとおり、もう本当にみんなぎりぎりの状況で頑張っていただいています。ほとんど休みもとれず、年末年始頑張っていただいてるんですね。
 そういう中で、まずですね、市町村に協力を依頼して、いくつかの市町村からは職員を出していただきました。プラスアルファさっき健康福祉部長からお話があったように、庁内でも相談して人事の面でですね、かなり今まで多くの人を張りつけています。
 いずれにせよ、ものすごく大変なんですが、できる限り今のところ大体6割ぐらい追えているわけであって、やっぱここを諦めてしまうということになると、なかなか濃厚接触者を割り出すのが難しくなるので、これは今のところ、もうぎりぎりですけど、何とかみんなで頑張ってやっているので、これはですね、疫学調査をできるような状況にしなければいけないと思いますし、そのために保健所に対するサポートもこれからもやっていきたいと思います。特に相当皆さん大変なんですが、疫学調査と言っても教えてくれない方がいたりとかですね、いろんなところの市町村からいろんなクレームが出たりして、相当大変だということもこの間感じたのでメンタルなサポートも含めて、しっかりと本庁の方でも見ていきたいというふうに思っています。

(記者)
 群馬県では今週8人が亡くなったという知事のお話がありましたけれども、他県に比べて死者の割合が高いのかなと思うんですが、8人の方々が亡くなられた原因につながるようなものがあるようであれば。

(知事)
 まず、8人の方々が亡くなられたということについては、大変心を痛めていますし、改めてご遺族の皆さんにお悔やみを申し上げたいというふうに思っています。
 群馬県の死亡率は全国で言うと平均をオーバーしているとは思いませんが、やはりここのところ少し多くなっているというのは、武藤健康福祉部長から細かいデータがあればお聞きしたいと思うんですけど、やはり高齢者の方が増えていると。特に我々、発熱モニターシステムを作ってからは、かなり防いでいたんですけど、これはやっぱりクラスターとして最近発生してしまっているというのが多いというのと、やっぱり高齢者の方々が増えたということだと思います。
 それからやはりですね、亡くなられた方で言うと、藤和の苑の時に相当大勢が亡くなられているということもあるのかなとは思いますが、いずれにせよ、原因は高齢者の方、やはり重篤化しやすい方々が増えているということで、この点については我々としても、さらによく配慮していかなければいけないと思っています。
 健康福祉部長から何かありますか。

(健康福祉部長)
 やはり当初から言われていましたとおり、高齢の方、あるいは70、80という年齢ではなかったとしても、やはり基礎疾患をお持ちの方というのは、やはりリスクが高いんだなということを改めて感じているところでございます。

(記者)
 最近、高齢者施設も結構クラスターの事例が出ているようなんですけれども、発熱報告システムがあまりうまく機能していないような状況があるのか、それともそういうわけではないのか、その辺の状況を教えてください。

(知事)
 健康福祉部長どうぞ。

(健康福祉部長)
 基本的にはデータをいただいてる中で、機能していないということはないと思うんですけれども、比較的、いわゆる3名とかの人数で原因不明の発熱があったときには速やかに検査に回すとかというような仕組みでやっているわけなんですが、今は施設の方とすると、1名とかでも出てくると、かなり一生懸命、検査の方に回していただいて、そういった中でやっぱり探っていくとですね、結構多いということが分かるようなケースがありますので、発熱システムを発熱システムとして見ていく、サーベイランス(監視)していく意味では意義のあるものだと思っているんですが、それ以外の部分と言ったらいいのかよくわかりませんが、高齢者の方もすべてが症状があるとは限らない方も結構いらっしゃるものですから、そういったところも改めて考え直さなければいけないし、この病気の怖いところなんだなと思っています。

(知事)
 記者さんのおっしゃった件で言うと、この高齢者の発熱をモニターする仕組みは、なかなかこれで防げたというのは、データを出すのは難しいんですが、私は機能していたと思うんですね。
 この発熱モニターシステムをしっかりと整備して、県内のほとんどの高齢者施設、障害施設に広げた時点から、しばらく高齢者施設のクラスターは他の県が発生しても群馬県は抑えられたんですね。そこは私は機能していたんじゃないかというふうに思っています。
 それから武藤健康福祉部長が言ったように他の要因も出てきているし、他の県でもクラスターが発生していないところ、高齢者施設で発生しているというウイルスの感染力自体がいろんな意味で強まっているというのもあるのと、あとですね、もちろん皆さんから一生懸命データを送っていただいてるんですが、長くやっていますから、もしかしたら気の緩みとは思わないけど、そこを徹底してもうちょっとね、よく各施設できちんと報告していただいているかどうかも含めて、少しまたこれを確認して、少しねじを締めていくというところは大事なのかなと感じています。

(記者)
 病床の稼働率のことについてなんですけれども、知事は以前のブログで稼働率の分母になる確保病床数が、他県に比べて群馬は着実に積み上げた数字だというような説明をされていると思うんですけれども、他県との状況の違いについて知事はどういうふうに見ているのかを改めて。

(知事)
 それはですね、どの他の都道府県の知事も県庁も都庁もみんな頑張っておられるので、ここはこうのと言うつもりは全くないのですが、上毛新聞の一面の記事にあった釜萢先生の言葉にすべてが凝縮されているんじゃないかなというふうに思います。
 釜萢先生がですね、あのときのご発言で「群馬県はかなり現実的な実数を積み上げているので高めに出そうだ」と。「希望的観測で積み上げているところもあるけど、群馬県はかなり真面目にやっている」と言ったことにすべて凝縮されていると思うんですが、他県のことは言うつもりもないし、そこは釜萢先生にそういうふうに評価していただいているということは、やはり群馬県は相当真面目にやっているんだろうなというふうに思います。

(記者)
 病床の稼働率は客観的な数字のようにも思えるけれども、一方でその分母については、何か主観みたいなものが入っているということを考えると、全国一律で比べることはどこまで効果があるのかという部分もあると思うんですけれども。

(知事)
 それはもう1回言いますが、他の都道府県も本当に全力を尽くしてやっておられるんだと思うし、それぞれの状況も違うと思うので、そこについて何か言うつもりはありません。
 ただ、病床の稼働率だけで見るというのは、もしかすると正確な事実を把握する点では、少し課題があるのかなという気がしますよね。
 例えばこの県は40%で、この県は50%だから、実はこっちは40%で随分余裕があるという見方だけでは、たぶんできないんだと思うんですよね。
 例えばさっき記者さんから質問のあった入院待ちの人、これは書かなかったんですけど、かなり細かく調べてみたら、群馬県どのぐらいになっているのか。さっき健康福祉部長が言ったように宿泊療養施設に入る方がほとんどなんですけども、群馬県は8%ぐらいだったんですね、ずっと。
 他の県と比べてみたら、2割、3割、7割のところもあるんで、だって例えば1,000人の入院待ちの人がいたとすれば、3割だって300人じゃないですか、医療機関。
 だから、そういうことも全部含めて実は医療提供体制というのはね、実は逼迫しているかどうかというのは判断すべきなんじゃないかというのは一般的にはそう思っています。

(記者)
 昨日、緊急事態宣言の対象地域になった栃木県と、やっぱりその辺りの違いがあるというふうに知事は昨日の囲み取材でもおっしゃっていましたけれども。

(知事)
 それは、先ほど申し上げたとおり、福田知事のことは個人的に尊敬していますし、栃木県は栃木県としてずっと低く抑えられて、いろんなやり方で頑張っておられたんだなと思いますが、病床の稼働率のことだけちょっと言われるとね、おそらく栃木が50いくつで群馬が60いくつだから、何で群馬は(緊急事態宣言に)いかないんだと言われるとそれはちょっと違うんじゃないかと。
 そこは事実として言うと、栃木県の政策がどうのこうのじゃなくて、事実として言うと、私が知る限り栃木県の入院待ちの方というのは、数日前まで970人でしたから。そこは全体を見て判断されたのではないかと思います。

(記者)
 栃木県との連携について伺いたいんですけれども、先週の金曜日に福田知事が午後だったと思うんですけれども、緊急事態宣言を国に要請するということを会見でおっしゃられたんですけれども、知事のブログを見る限り、夕方の段階では知事にはそういう情報というのはまだ入ってきていなかったのかなというふうに思いまして、近県でいろいろ、特に東毛地域なんかは一緒に対策を進めていかなければいけない部分も多い中で、できるだけ知事同士がですね、直接、連携について話し合えるような状況というのがベストだと思うんですけれども。

(知事)
 まず一つはですね、栃木県との連携はとても大事だと思っています。知事との関係も大事だし、北関東、茨城もそうですけども、やっぱりこの関係はとっても大事だというふうに思っていますので、栃木県とは今までもだし、これからもいろんな意味で連携できるところは連携していきたいと思います。
 福田知事に関して言うと、栃木県の動きに関して言うと、事務方から、何となく群馬県はどうなのかみたいな打診みたいなものはあったのですが、本当に必要だったら知事から電話がくると思うんですけど、福田知事から直接の働きかけは一切ありませんでした。
 記者さんが昨日(の囲み取材で)言及されたんで、ちょっといろいろ調べてみたり、記者会見の言葉も見てみたんですけど、群馬にもちょっと声をかけようと思ったけど、ちょっと感染状況が違うのでみたいな話をしてて、福田知事も群馬県に強く働きかけたということを言っておられないので、私の方からすると、事務方には何となく打診があったけど、直接、福田知事からはそういう要請みたいなものは受けていません。これが事実関係です。
 それから今後の状況によって、群馬県はこういう今の選択をして、我々の方針でやっていきたいと思いますけども、これはこれからの状況によってはですね、今までもそうですが、今後もですね、何か栃木県とか茨城県とか、北関東でちゃんと協力することがあれば、いろいろ連携していきたいと思いますし、そういう中でこの問題に限らず、本当に必要なときはいつでも連絡を取れる状況なので、栃木県との関係はとても大事にしていきたいと思います。

(記者)
 特に栃木県との連携に今のところ知事としては問題を感じていないということでよろしいでしょうか。

(知事)
 感じていません。

(記者)
 先ほど知事が1日100人の新規感染者が続いたときのシミュレーションをしていて、その際、病床が足りなくなるというお話をされていたんですけれども、具体的には100人のペースがどれくらい続くと、どれくらい病床が足りなくなるというシミュレーションなのか、可能な範囲で詳しく教えていただければと思うんですが。

(知事)
 健康福祉部長から可能な範囲でお答えいただけますか。

(健康福祉部長)
 このシミュレーションもですね入院、いわゆる病院に入っていただく方をどの程度にするかということ、いわゆる入院が3で例えばそれ以外が7とかですね、4対6だとするとどうかということがあるんですけれども、一生懸命3対7ぐらいにまでもっていったときにですね、今もう二百何十人が入院されていますので。言っても大丈夫ですか。

(知事)
 はい。

(健康福祉部長)
 百数十床というレベルで足らなくなるだろうという計算です。100人ずっと続くとということで、ずっと続くとというのは1週間以上続いたような場合になってくるんですけれども、そのなようなことが一応シミュレーション上は出てきました。非常に怖いことなんですけども、やっぱり想定すべきものは想定しなければならないと思っているので想定している次第でございます。
 併せてやっぱりホテルの方も、もっともっと増やしていかなければならないという状況でございます。

(記者)
 連日100人という状態が1週間以上続いた場合、その入院とホテル療養の方の割合が3対7という割合でいった場合、1週間以上続いた場合には、百数十床のレベルで足りなくなるというシミュレーションがあるということですね。
 実際に3桁いった日もありましたので、100人というのが現実味をかなり帯びてきているかと思うんですけれども、ということで例えばもうちょっと詳しい形のものを資料としてお出しいただいたりということは、いかがでしょうか。

(知事)
 ちょっと検討します。健康福祉部長は相当無理して、一応できる限り情報を出そうと思って言っているんですけど、いろいろ前提があるので。そこをよく気をつけないと。このデータはたぶんザーっと県内に広がりますから、これから例えば医療機関の皆さんといろんな交渉をしていったりとかいうところにも関係しているので、今ので精一杯だと思うんです。
 3対7になるかもわからないし、これが4対6、2対8なのかもわからないし、でかたによっても実はいくつもシナリオがあるんで、大まかに言って、最悪の場合、百人が続くようなことがあると、1週間ぐらいでとても今の病床ではとても足りなくなるので、100ぐらい積み上がっていくと、一応回っていくかなというところまでが精一杯だと思うんですが、どこまでどう公開できるか検討させてください。

(記者)
 先ほどの啓発強化策に関連してなんですが、若い世代も視野にSNSですとか学校と連携した取り組みをされたいというお話だったんですけれど、具体的に感染がかなり目立っている若い世代の心を動かすためにどういうメッセージを発信されようとお考えなのか伺ってよろしいですか。

(知事)
 どういうメッセージを発信するか、細かいキャッチコピーみたいなものを今ちょっといろいろと検討しているので、ここで発表できるような段階ではないんですけども、先日申し上げたとおりSNSを使うと。
 例えば一つはフェイスブックがあるし、ツイッターがあるし、あるいはラインもあるしというような感じになるんだと思うんですね。
 やはり若い人たちにはしっかりメッセージを伝えなければいけないんですけど、これは若い世代だけの問題じゃないので、やはりもう全員で協力をしながら、若い世代にも働きかけていくみたいな流れにはなるんじゃないかなというふうに思います。
 今、SNSでどんな形で具体的に発信していくかというのは、これも議論している最中なので、これもはっきり分かれば、またここで発表したいというふうに思います。

(記者)
 手法も例えば群馬ゆかりのインフルエンサーを通して発信するとか、いろんな方法があると思うんですが、現時点で考えていらっしゃることはどういうものが。

(知事)
 そこも今どういう作戦でやるかというのは協議中です。

(記者)
 それから集中実施ということですが、期間はいつぐらいをイメージされていますか、集中的な発信というのは。

(知事)
 そこは1週間なのか2週間なのか、いろいろ議論して決めたいと思います。どのぐらい必要なのかということも今議論しています。
 よろしいでしょうか。

知事メッセージ

 それでは最後に、県民の皆さんにお願いを申し上げたいというふうに思います。
 今日はですね、(新規陽性者が)60人ということで、先週に比べるとですね、トレンドとしては少し下がっている感じなんですが、先ほども申し上げましたが、全く予断を許さない状況です。
 今日改めて県民の皆さんにお伝えしたいのは、やはりですね、どう考えても季節の状況にもよるんだと思うし、ウイルスが変異してるかどうかというのは私は専門家じゃないんでわからないんですが、やはりですね、明らかに感染のリスクというものはですね、全体として高まっていると。
 今までは大丈夫だったとしても、ちょっとした気の緩みでですね、本当に広がってしまうという状況になっているということは、改めて県民の皆さまにご認識いただきたいと思います。
 今日も会議で言ったんですが、県民の皆さん、ほとんどの皆さんにはですね、本当に感染防止対策をやっていただいていると思いますし、事業者の皆さんも含めて本当にきちっと協力していただいてると思います。
 しかしながら、やはりもう1回言いますが、ごく一部の皆さんの中で、配慮や注意のない行動というのがあって、こういうことからやっぱり感染が広がっているということがあるし、もう1回言いますが、何となく気が緩んで、例えばですね、ご近所の方とお茶をするとか、本当に職場の皆さんとお茶をするとかというときに、マスクを外していたために、そこで感染したというケースもですね、結構全国であるものですから、そこら辺のところを踏まえて状況は変わったという形でですね、ぜひ危機感を持っていただければと思います。
 明日の数字にもよりますが、もう一度申し上げますが、県民の皆さんの健康、命、これはもう県庁を挙げて全力で守っていきたいというに思いますが、片や、やはり暮らしもまわしていかなければいけないので、経済をまわしていくということで、知事としての基本姿勢、できる限り、できる限りですね、やむを得ない場合はともかくとして、緊急事態宣言の対象地域にはならずに、県民の皆さんの協力でこの危機を乗り越えたいというふうに思いますので、重ねてご協力をお願い申し上げたいと思います。
 これで今日の会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。