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令和3年5月27日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.はじめに
2.県営ワクチン接種センターについて
3.直近の感染状況について
4.人流分析について
5.本県で実際に起きた感染拡大事例について
6.PCR検査の拡充について
7.SDGs未来都市の選定について
それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。
本日、菅総理大臣、加藤官房長官、河野大臣にお会いし、ワクチン接種に関する要望を行ってまいりました。まずは、その報告をさせていただきたいと思います。
スライドをご覧ください。要望内容に関するスライドです。
総理と官房長官とワクチン担当大臣に、新型コロナワクチンに関する緊急要望を行ってまいりました。午前中に行って、群馬県にとんぼ返りしてきたと、こういう形です。
要望の中身ですが、スライドに記載した3点になります。
1点目は、モデルナ製ワクチンの必要量の迅速な供給。それから、ワクチン接種の加速化に向けた、接種順位の柔軟な対応。3点目が、センター設置運営のための財政的支援、主に3点についてお願いしてまいりました。
総理からは、「群馬県が全国のモデルとして、先進的な取り組みをどんどん進めてもらいたい」というお話をいただいてまいりました。
国からの後押しもいただきながら、今後、市町村をはじめとする関係機関とも強力に連携し、接種をさらに県内で加速させてまいりたいと考えています。
今回、国会開会中ではありますが、大変お忙しい中、お時間を作っていただいた3人の政府首脳には、改めてこの場をお借りして、感謝申し上げたいと思います。今後も、国に対しては、知事である私自ら、必要な要望を行ってまいりたいと考えています。
また、新型コロナとの厳しい戦いを強いられている中で、県民の皆さまに元気と勇気を与えてくれる、2つの素晴らしいニュースがありました。
1つは、群馬県のプロラグビーチーム「パナソニックワイルドナイツ」が、トップリーグ5回目の優勝を果たしたことです。来年からは、本拠地を埼玉県に移転するということが決定しておりますが、1960年のチーム創設以来、日本選手権優勝6回、トップリーグ優勝5回、その成績は輝かしいものがあると思います。
これまでの県内のスポーツシーンへの貢献、あるいは群馬県民に対して与えてくれた勇気に対して、厚く感謝するとともに、パナソニックワイルドナイツの、今後のさらなるご活躍を祈念申し上げたいと思っています。
2つ目は、群馬県のプロバスケットボールチーム「群馬クレインサンダーズ」がB2リーグの優勝を成し遂げ、しかも念願であった、B1リーグへの昇格を決めたということです。選手の皆さん、阿久沢社長、監督、コーチ、そしてサンダーズファンの皆さん、本当におめでとうございました。来期からは、活躍の場をトップリーグであるB1リーグに移してプレーするということになります。知事として、また、クレインサンダーズの一ファンとして、今後のご活躍を期待し、そして、引き続きしっかりと応援してまいりたいと思っています。
スポーツを通じた地域振興というものは、この会見でも何度か触れた覚えがありますが、山本県政が打ち出した新しいベクトルの一つだというふうに思っています。クレインサンダーズはもちろんのこと、ザスパクサツ群馬にも、ダイヤモンドペガサスにも、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。県としても、群馬県のスポーツ全般、プロスポーツも含めたスポーツを精一杯盛り上げてまいりたいと考えています。
それでは、会見に入らせていただきます。
スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。
まず、県営のワクチン接種センターの進捗状況等について発表させていただきます。また、直近の感染状況や、「SDGs未来都市」に選ばれたと、こういうニュースについても、ご報告させていただきたいと思います。
それでは、まず県営の東毛ワクチン接種センターについて、進捗状況を発表させていただきます。
スライドをご覧ください。センターの試験運用状況です。
東毛ワクチン接種センターについては、予定通り24日、月曜日から試験運用を開始いたしました。
私自身、稼働初日に現場を視察し、概ね順調に稼動できていることを確認させていただきました。昨日、26日までに、合計301人に対して接種を行いましたが、大きな副反応や事故はなく、オペレーションにも問題はなかったと聞いております。
今回、全国に先駆けて、東毛ワクチン接種センターを開設できたこと、これは何よりも医師会、市町村、県議会などの関係者の皆さまにご協力いただいたからだと考えています。県の医師会長とは、構想発表時に、記者会見に同席をいただきました。皆さん覚えていらっしゃると思いますが、医師会としっかり連携ができており、各市町村長とも、良好な関係が築けているからこそ、今回の県営センターの設置について、関係者の皆さまから、ご理解とご協力をいただけたものと考えております。
また、県議会においても、先日の臨時会において、センター設置に係る補正予算を全会一致でご承認いただきました。これも、県議会も同じ危機感を共有しているということだと思います。この場をお借りしまして、改めて知事として感謝申し上げたいと思います。
全国的には、打ち手の確保が、課題として挙げられております。一昨日には、医師会、病院協会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会の代表、それから医療機関の院長、県立病院の院長等にお集まりいただき、「県営ワクチン接種センター運営体制協議会」というものを初めて開催いたしました。この課題に関しても、意見交換を行ったところです。
私から「この非常事態を、力を合わせて乗り越えていきたい。ぜひ、皆さまのご協力をいただきたい」ということをお願いいたしました。参加者の方々全員から「できる限りの応援を惜しまない」という心強い発言をいただきました。
県の医療関係団体も、医療従事者の方々も、このコロナ危機を乗り越えるために、少しでも貢献をしたいと、こういう気持ちを持っていただいていることを、改めて再認識いたしました。
これだけ素晴らしい方々に応援していただいているということで、きっと、センターは成功すると、この会議の中で確信いたしました。
こうした関係者の皆さまの協力のおかげで、東毛ワクチン接種センターについては、先ほどご報告したとおり、今後、予定どおり、6月1日から1日1,000人接種可能な体制が整備できる見込みになりました。
また、本日からは、予約の受け付けも開始しているところです。
先週もお伝えいたしましたが、予約の対象は、混乱を避けるために段階的に拡大していく方針です。
次のスライドをご覧ください。予約の対象についてのスライドです。
本日からは、桐生市、みどり市の高齢者の方々が対象となっています。午前10時から予約を開始いたしましたが、これまで目立った混乱は起きておりません。
6月1日からは、館林市、千代田町、8日からは、明和町、板倉町の高齢者の方々の受け付けを開始いたします。対象の方々はLINEから、ぜひご予約をいただきたいと思います。
この会見でも何度も申し上げておりますが、ワクチン接種は、コロナウイルスとの戦いにおける唯一のゲームチェンジャーだというふうに思っています。何を差しおいても、ワクチン接種を1日でも早く進め、県民の皆さまに希望の光を届けたいと考えています。
東京の一部の地域では、6月中にも一般向け接種を開始するように検討が行われていると伺っております。こうした状況も踏まえ、県では、東毛ワクチン接種センターのほか、2カ所目の県営接種センターについても、6月中に開設すべく、今、準備を進めているところです。
前例のない試練、前例のない戦いだからこそ、オール群馬で力を合わせて、この一大プロジェクトを成功させていきたいと考えております。
引き続き、県民の皆さまのご理解とご協力をお願いしたいと思います。
続いて直近の感染状況についてご説明いたします。
スライドをご覧ください。新規感染者の推移です。
直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者数38人を含め、309人ということになりました。先々週の628人、先週の396人から減少しておりますが、まだピークアウトしたとは考えておりません。感染力の強い変異株の影響を考えれば、今後再び増加に転じる可能性も十分にあると考えています。予断を許さない状況が続いていると言えます。
また、昨日、インドで最初に検出された変異株が、県内で初めて1件確認されました。この変異株については、この会見でも何度か申し上げましたが、(英国型)変異株の1.5倍、従来株の2倍以上の感染力があるという報告もあります。
まだ、市中感染している状況ではありませんが、N501Y変異株が県内で、今年2月に初めて確認されてから、あっという間に広がったということを考えると、今後は、この変異株の感染力を踏まえた対策をとっていく必要があると考えています。
どの変異株に対しても、従来どおり、マスク、手洗い、換気、密を避けるといった対策は有効です。県民の皆さまには、この基本的な対策を今まで以上に徹底していただくよう重ねてお願いを申し上げます。
続いて、客観的な数値についてご報告いたします。
感染状況についての客観的な数値です。
赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
こちらは、昨日までの1週間における各項目の最新の数字になっています。
(1)の「1日当たりの新規感染者数」については、47.4人で、先週の60.9人から減少しておりますが、依然として高い水準で推移しています。
(2)の「経路不明の感染者」については、38.0%で先週の36.9%と、ほぼ変わらない状態です。
(3)の「検査の陽性率」ですが、6.6%で、これは先週から減少いたしました。今は、基準の7%の範囲に収まっております。
続いて、新規感染者の状況についてもご報告いたします。
年代別新規感染者のスライドです。
複数の高齢者施設でクラスターの発生もあったため、60代以上の割合が高くなっています。
次のスライドをご覧ください。これは、新規感染者の状況について、推定感染経路別にまとめたスライドです。
感染経路不明と家庭内感染の割合は、ほぼ変わらず、クラスターの影響もありますけれども、福祉施設の割合が高くなっていることがわかります。
高齢者の方々への感染は、重症化する可能性が高く、また医療への負荷にも直結いたします。高齢者の方々に対するワクチン接種を早急に進めていく必要性というものを改めて感じています。
次のスライドをご覧ください。
医療提供体制についての客観的な数値です。
こちらの赤枠で囲んだ部分を、ご覧いただきたいと思います。
上の2段にありますとおり、現在人工呼吸器を使用している方は20人、うちECMOを使用している方が2人いらっしゃいます。重症者が増加しておりまして、この点は大変憂慮しています。
また、この1週間で、新たに12名の方が亡くなられました。感染拡大に伴い、大変多くの尊い命が失われております。謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまに、心からのお悔やみを申し上げたいと思います。
続いてスライド中段、病床の稼働率です。
ここは、55.8%ということで、先週の60.9%から減少しています。しかしながら、依然として、国のステージ4の水準50%を超えた状況が続いています。
なお、コロナ専用病床は5月末までに450床の確保を目標としてきましたが、本日から新たに20床を確保し、452床となりました。県で掲げた目標は達成したということをご報告したいと思います。そのうち、重症者用病床は2床増えて76床となります。
スライドの一番下、宿泊療養者数については、228人です。
続いて、保健所ごとの感染者数についても、ご説明したいと思います。
スライドは、直近1週間の人口10万人当たりの保健所ごとの新規感染者数になります。
先週に比べ、赤く塗った地域が減ってきていますが、まだ県内全域で感染が見られる状況です。
以上が直近の感染状況ということです。
続いて、まん延防止等重点措置適用による、人の流れに関する分析結果についてもご報告をしたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
まん延防止等重点措置による人流分析です。
今回も、携帯電話の位置情報を用いて分析を行いました。調査地点は、JR高崎駅周辺と太田駅周辺の飲食店街です。
まん延防止等重点措置適用後、16日の日曜日から22日土曜日までの7日間について、1日当たり平均人口を、前週と比較を行ったものです。
それによると、2カ所とも2割程度人流が減少していることがわかります。
改めて、外出自粛等にご協力をいただいている県民の皆さまに、知事として感謝申し上げたいと思います。
こうしたデータを見ると、県民の皆さまのご協力に対して、ありがたいと思う反面、地域経済への影響も頭に浮かびます。その点は、非常に心苦しく思っておりまして、私としては非常に複雑な心境です。
何としてもワクチン接種を完了させて、いち早く地域の日常、活気を取り戻したいと、そうした決意を新たにしているところです。
県としても全力で取り組んでまいりますので、県民の皆さまの引き続きのご協力をお願いいたします。
続いて、先週に引き続き、本県で実際に起きた感染拡大の事例をご紹介したいと思います。これは決して、個人を責めるものではありません。そのことは断っておきたいと思います。身近で起きている事例を知ることで、より多くの方に、コロナを自分のこととしてとらえていただくためのものです。
次のスライドをご覧ください。
複数のグループに感染が拡散した事例に関するスライドで、この4月から5月の間に、本県で実際に起きた感染拡大事例をイラストで示したものです。
この事例では、ある方が昼間に2時間程度、仲間とカラオケを行いました。さらに同日の夜、別の仲間と4時間程度、居酒屋において飲食を行いました。マスクを外している場面が多かったようです。
その結果、本人を含め、その家族、カラオケを共にした友人、居酒屋で一緒にいた友人など、少なくとも10名の方の感染が確認されました。
この事例で、まず注意いただきたいことは、昼と夜、それぞれ別の会合に参加しているという点です。人と接触する機会が増えれば増えるほど、感染のリスクは高まります。
また今回の事例のように、1人でも感染者がいれば、複数のグループでのクラスターに繋がりかねません。
もう1点ご注意いただきたいのがカラオケです。全国的にもカラオケ店、特に昼カラオケでの高齢者の感染事例が相次いでいます。歌を歌うという行為は、通常の会話より多くの飛沫が飛びます。また騒音などの理由から、店舗内の換気が十分にできなかったり、歌の途中に気分が高揚してマスクを外して歌ってしまえば、感染のリスクというものはさらに高まります。
昼だから大丈夫、お酒を飲まなければ大丈夫という考え方は禁物です。昼カラオケが、仲間との大事な交流の場になっているという方もいらっしゃると思います。しかしながら、その大事な場所で、大事な仲間を感染させてしまっては元も子もありません。
繰り返しになりますが、変異株は、我々のわずかの隙も見逃しません。自分自身を守るため、さらには皆さんの大事な人を守るためにも、改めて、感染防止対策の徹底にご協力をお願いしたいと思います。
続いて、PCR検査の拡充についてご報告したいと思います。
この件に関しては、先週の会見でご質問いただきました。
県では、感染拡大を早期に探知するため、高齢者施設等の職員に対するスクリーニング検査を実施しております。26日現在で、県内355施設、12,268人から検査の申し込みを受けています。
これに加え今回、接待を伴う飲食店や企業を対象としたPCR検査の受け付けを開始することといたしました。
まず、夜の街スクリーニング検査ですが、食品衛生法の営業許可を受けているスナック、バー、キャバクラ等、いわゆる接待を伴う飲食店、県内2,442店舗の従業員の方々を対象に実施したいと考えています。
受付は、まん延防止等重点措置区域以外の25市町村については6月1日から、重点措置の対象である10の市町については、措置が終了し、酒類の提供自粛要請が解除された場合、18日から開始いたします。
また、感染地域モニタリング調査として、特に感染者が増加している伊勢崎市、太田市、大泉町において、企業を対象に検査を実施いたします。対象は、この3市町の企業に勤務し、かつ、3市町のいずれかに居住している方々、合わせて3,000人を調査することにしています。
また、幅広い検査とするため、1企業当たり50人まで、従業員500人以上の企業は100人までを上限とさせていただきます。6月8日から受付を開始いたします。
対象となる店舗及び企業あてに、県から案内を送付いたします。希望される店舗・企業については、代表の方からお申し込みをお願いします。従業員、さらにはお客さまの安全・安心のためにも、ぜひお申し込みいただきますようにお願いを申し上げます。
続いて、SDGs未来都市の選定についてです。スライドをご覧ください。
県では、「ぐんまSDGsイニシアティブ」を令和元年10月に発信し、人口減少、超高齢化など、社会的課題の解決と持続可能な地域づくりに取り組んでまいりました。
また、新・総合計画においても、SDGsの視点から、誰一人取り残さない社会を目指して各施策に取り組んでいるところです。
この度、このような取り組みが評価され、内閣府が募集するSDGs未来都市に選定されました。このことをご報告したいと思います。
SDGs未来都市は、内閣府がSDGsの達成に向けた優れた取り組みを提案する自治体を選定するというものです。本県の提案は、「ニューノーマルを先導する持続可能で快疎な群馬の実現」です。
デジタルトランスフォーメーションの推進による新たな価値の創出や県民総活躍社会の実現、脱炭素社会づくりなど、経済・社会・環境の3側面から官民が連携して、持続可能で快疎な地域づくりを目指すものです。
快疎とは、他にはない価値を持ち、空間的にも精神的にもより安定した快適な地域のことを指します。新・総合計画「ビジョン」でも、その実現を目指すこととしております。今回の選定においては、この取り組みが評価されたと受けとめております。
県としては、この度の選定をはずみに、誰一人取り残さない持続可能で快疎な群馬の実現と、2030年のSDGsの達成に向けて、引き続き努力をしてまいりたいと思います。
このSDGsの選定証ですけども、コロナ禍でなければ、菅総理からですね、おそらく、SDGs未来都市に選定された知事に直接、選定証を手渡すというセレモニーがあったはずですけれども、今回そういうセレモニーもないということで、そのことは個人的に残念ですが、しかしながら今回、群馬県が、このSDGs未来都市に認められたということは、群馬県にとっても非常に大きな最初のステップだというふうに思っていることもですね、最後に付け加えたいと思います。
私からは以上です。何か皆さんからご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
ワクチンの接種センターの関係でお聞きします。
知事の発言の中で、6月中旬、県央の大規模接種センター・・・
(知事)
中旬というか、できれば6月中。
(記者)
時期的な目標を示されたのは初めてだと思いますが、進捗などについてお聞きしてもいいでしょうか。県央のセンターについて。
(知事)
県央のセンターについては、まず、どこの場所にするかということを決めなくてはいけないんですけども、まだこれは正式決定しておりません。
今いろんな角度から、いろいろ議論をさせていただいてるところなんですけども、まだ正式に最終決定していないということですけれども、これも議論を急ぎたいというふうに思っています。
進捗状況というか、開設するためにはどういう方式でやるとか、運用の仕方とか、あるいは打ち手の確保、医療関係者をどう確保できるかとか、そういうところもしっかり目処をつけなければいけませんので、そういうことも含めて今検討させていただいています。
可能ならば、やはり6月中には、2つ目の大規模接種センターを立ち上げたいというふうに考えています。
(記者)
本日の要望の中で、接種の優先順位についても柔軟な対応、一般の方もできればというお話だったと思うんですけれども、これも、2つ目の会場ができたときには、こういうふうにしていきたいというお考えなんでしょうか。
(知事)
今日はですね、この要望を総理と官房長官、特に官房長官には財政支援のことをお願いしたんですけれども、モデルナ(製)ワクチンの確保のことを、総理と主に河野大臣にお願いしたんですが、この柔軟な対応というのは、何度もこの会見でも申し上げているとおり、基本的に、国がある程度定めたルールというものを尊重しつつもですね、やはり現場からいろんな声もありますので、加速化していく時には、いろいろ柔軟に対応させていただきたいということは申し上げました。
総理とか大臣等々からは、それはそれでしっかり検討しますと、こういうお返事でした。
(記者)
群馬県内の感染状況の関係で、ピーク時よりは感染者の方が少ないですけれども、本日政府の菅総理大臣とか大臣にも会われたということで、今、まん延防止等重点措置も適用されていますけれど、解除みたいな話というのは今日されたんでしょうか。
(知事)
今日ですね、菅総理に会ってまず申し上げたのは、群馬県が要請した、まん延防止等重点措置について適用を認めていただいたと、これは大変ありがたかったと、まずお礼を申し上げました。
加えてですね、この会見でも一貫して言っているように、できればこういう措置を受けることなく、群馬県が努力することによって収めたかったと。こういう措置をやはり国に要請せざるをえなかったということに対しては知事として残念だと思うし、これは政府に迷惑をかけたことなんでね、申し訳ないというふうにお詫びをいたしました。
総理にも官房長官にも申し上げたのは、まん延防止等重点措置の適用が認められたということで今、群馬県も一生懸命努力していますと。できれば、この期間の間にできるだけ収められるように頑張りたいし、例えばこれが緊急事態宣言に行かないように全力を尽くして頑張りますと、こう申し上げました。
総理とか官房長官からはですね、数字も見ていらっしゃるんだと思いますが、随分落ち着いてきたんじゃないかと、こんなお話をいただいたんですが、私の方では、まだ全く油断できませんと(申しました)。今日は38人ですからちょっと減ったんですけども、不安定ですよね、でこぼこしてて。まだですね、いわゆる新規感染症の減少サイクルに、そういう好循環に入ったという感覚はないですね。ですから、まだまだ油断できないと思います。
(記者)
地域ごとの感染状況について先ほど示していただいたところだと、例えば沼田地域とかが青色になっておりまして、今はこういう状況ですけれども、例えば、早く(まん延防止等重点措置の)解除を要請するだとか、それともやはり13日までは、このまま続けて欲しいというのか、その辺、知事に何かお考えはありますでしょうか。
(知事)
それはもう状況次第であって、何かの理由でなかなか激減はしないと思うんですよね。やはり我々としては注意深く数字もフォローしていかないといけないと思うし、今回全地域に時短要請をかけましたから、そういうことも考えるとですね、やはり少し慎重に判断していきたいなと思います。
どういう時に、というのもいつものとおりですが、全体の総合的な情勢で考えていくということだと思いますが、やはりですね今、もう1回言いますけども、完全に減少傾向に入ってるとは言えないので、ここは我々として慎重に判断していくべきじゃないかなというふうに思っています。
(記者)
県央でセンターを開所したいということでしたけれども、医療従事者の方の確保は、今どれぐらい進んでいるんでしょうか。
(知事)
いろいろ努力しております。先ほどもちょっと申し上げたとおり、数日前にですね、県内の医療関係者の方々と、このワクチンの運営体制に関する協議をやって、ほとんどの医療関係団体の方、病院長とかいろいろな方々に来ていただいたんですけれども、皆さん非常に協力的だったんですね。
だから、そういうことも踏まえて、よくこれからお願いしたいと思いますけれども、先ほど申し上げたとおり、最初に我々がオープンした東毛ワクチン接種センターを、今試験運用ということで大体1週間に900人ぐらいの感じでやろうと言っているんですけれども、6月以降は1,000人にしたいと申し上げてきました。これは何とか確保する目処がついたと思います。
もうちょっと何かあれば。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今、知事が話されましたように、6月からの本格稼働に向け、東毛ワクチン接種センターにつきましては、予定として(各時間枠で)医師4名、看護師11名というところで、人員の確保に努めてきたところでございます。
現時点で、6月分については確保は済んでおります。さらに、いろいろな形でお声をかけさせていただいて、いろいろなところから反響をいただいております。ある人を介してですね、実はお医者さんが協力したいと言ってますとか、そういう電話も直接いただいております。
今後、県央のセンターを開設するに当たりまして、より一層、そういうご支援もいただきながら、医師の確保を進めていきたいと思っております。
(記者)
例えば他県では、人が足りなくて派遣会社に依頼するとか、潜在看護師に声をかけるなんてこともあると思いますけれども、群馬県ではそういうことは特にせずに人が集まりそうですか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
群馬県でも民間の派遣会社、それから潜在看護師さん、あるいは、OB・OGの方、そういう方にもですね、皆さんにお声をかけさせていただいております。
(記者)
LINEの予約システムのことで、ちょっと疑問がありまして、今のところ、受け付けをされているのが限定された地域ですが、例えば仮定の話なんですけれども、自治体の接種予約をしてしまったのに、早く受けたいからLINEでもちょっと申し込んじゃうみたいなことをしてしまった場合、ダブりとかも発生し得るのかなと思うんですけれど、その辺の対策は今、どのように考えていらっしゃるんでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
二重予約の問題だと思いますが、群馬県につきましては、LINE予約システムを使っておりまして、22の市町村が情報共有させていただいております。
LINE上で接種会場を申し込む場合、すでにLINEの中で市町村の接種会場を申し込んであれば、新たに県の接種会場を申し込むと、申し込んだ時点でチェックができる仕組みになっております。
ただ、それ以外の接種会場もあるわけですけれども、それについては、県のLINEで申し込んでいただいた申込者、接種者の情報リストを市町村に翌日お出しするようにしております。
そこのチェックが、市町村でなかなか難しい部分もあるかと思いますけれども、二重予約をできるだけ避けるように、市町村と連携しながら防いでいきたいと考えております。
(知事)
他にありますか。よろしいでしょうか。
それでは、県民の皆さんに知事の方から改めてお願いさせていただきたいと思います。
今日ですね、総理、官房長官、それから河野新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣に直接会ってまいりました。
我々が要望したことは、先ほど会見でもお話ししましたが、まずですね、この県営のワクチン接種センター、東毛の方が、皆さんのご協力で何とか動き出したんですけれども、もう1つ、県央地域にですね、大規模な接種センターを立ち上げたいと思います。まだ場所は、最終判断に至っておりませんけれど、いろんな角度から今検討させていただいています。
これを進めるにあたって、まず考えなければいけないのは、モデルナ製ワクチンを確保しなければいけないということです。
これはですね、今日、河野太郎大臣に直接お願いして、これは確保できるという見込みをいただきましたので、この点はですね、我々としてワクチンの確保は前提に進められるなというふうには感じています。
このセンターの運営は、なかなか大変だと思います。まだ場所の最終決定はしてませんが、いろいろなシミュレーションをする中で、できるだけ多くの方々が受けられるような体制づくりをしたいと思っています。
先ほど、記者さんの方からもちょっとご質問がありましたけれども、やはり打ち手の確保、医療関係者の方々にどうやって、手伝っていただくかということは、実は簡単な問題ではありません。
今まで例のないことなので、何度も申し上げますが、これから進めていく上で、いろんな課題にぶつかると思いますけれども、最も重要な医療関係者の確保、医師や看護師、あるいは薬剤師、いろんな関係者の確保については、知事として、全力を挙げて確保できるように頑張ってまいりたいと思っております。
私がですね、知事として、群馬県は11月末までには、すべての接種を完了したいと、こういう目標を掲げさせていただいておりますが、やはりそれぞれ35市町村長は、みんなとても真面目で、いろんなシミュレーションをしながら、何とか7月末までに高齢者の接種を終わらせようということで、大変ご努力をされています。
総務省のアンケート調査によれば、群馬県では、幸運なことに35市町村長全員が7月末までには完了させる見込みと、こういう回答を返していただいてるということなんですが、(接種を希望するすべての県民の接種完了を)11月末までにということを、知事としてしっかりと宣言させていただいたのですね、こういうしっかりとした目標を、やはり県のリーダーとして発信しない限り、例えば大規模なセンターを運営すると言ってもですね、なかなかリソースが集まりません。
やはりトップが覚悟を示すことによって、みんな本気になってくれるというところがあります。決して簡単な目標ではありませんが、この間ブログにもちょっと書いたんですけれども、医療関係者の方々との協議会の中で、いろんな皆さんのご意見を聞いてですね、これだけの方々が本気でやっていただけるということであれば、必ず我々の目標は達成できると考えています。
この目標が達成できないということになれば、これは当然、知事である私の責任ですから、私が責任を負わなければいけないと、万が一11月末までに終わらない市町村があったとしても、それは言うまでもないことなんですけれども、市町村長の責任ではありません。
これは知事として、県全体でこういう目標を立てたということですから、私の責任だということはですね、ぜひ県民の皆さんにわかっていただきたいと思っています。いろいろ大変なことはあるのですが、今日も総理とお話ししている中で、今はやっぱり非常時なんだと、非常事態なんだという認識を総理と私は共有しているということがわかりました。この非常事態だということを踏まえてですね、とにかく1日も早く接種を希望している県民の皆さまにワクチン接種を終わらせる。これは県民の皆さんが望んでいることだと思っています。
何度も言いますが、これからいろんな調整をしていく。さらに大規模なセンターが立ち上がる。この間、いろんな課題や問題もあると思いますが、そういうものは一つ一つ、その都度しっかりと改善しながら、とにかく目標に向けて進んでいくと。これがやはり、県内の感染をできるだけ早く抑えて、県民の皆さんの生活を正常に戻していく、経済活動を正常に戻していく、こういうことに繋がると思います。
全県民の皆さんに、この知事の覚悟、目標、こういうものをですね、ぜひご理解いただいて、皆さまにご支持をいただきたいと思います。
市町村長の皆さんとは、ずっと連携してやってきました。35人の市町村長の皆さんは、私も大変大事にしてきたつもりですし、医師会、歯科医師会を含めた医療関係団体の皆さんとの関係も重視してきたつもりです。県議会は、これは当然二元代表制を担う原動力の1つとして、いろいろあるかもしれませんが、今まで県議会にもですね、すべての補正予算、ほとんど大多数の賛成で後押しをしていただいています。
こういう連携を強めながら、もう1回申し上げますが、11月末までには、すべてのワクチン接種を終わらせていきたいと思いますし、この大規模センターも、皆さんのご協力いただいて、ぜひ成功に導いていきたいと思っています。ぜひ、皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。
最後に申し上げますが、まだまだ油断できません。先ほど申し上げましたが、先週、先々週に比べると、この1週間少し落ち着いたように見えますが、何かあればすぐまた新規感染者が増えるような不安定な空気です。まだ本当にポジティブなサイクル、こういう循環ができているという感触がありません。しかもこの中で、ほとんどイギリス型の株が8割9割になっていくと。さらにはインド型もこれから広がっていくということなので、再三、皆さんに申し上げているので、何度も何度も申しわけないのですが、やはり今までの感染防止対策をさらに徹底していただければ、大変ありがたいと思っています。
県民の皆さんと力を合わせて、オール群馬でこの危機を乗り切ってまいりたいと思います。重ねて、県民の皆さんのご支援、ご協力をお願い申し上げて、今日の会見を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
(以上で終了)
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