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■日時 令和5年8月4日(金曜日)午後2時01分~2時47分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和5年8月4日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
1.はじめに
2.ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォームの構築
3.日越祝祭管弦楽団 高崎公演
4.探知犬の名前募集
5.障害者芸術文化活動支援センターの愛称決定
6.障害者芸術文化活動支援センター開設記念シンポジウム
7.山本県政4年目の実績と成果
それでは定例の会見を始めたいと思います。本日は2期目最初の定例会見ということになります。今後も毎週定例の記者会見を実施してまいりますので、記者の皆さんには、よろしくお願いしたいと思います。
先月から今月にかけて、降ひょうが立て続けに発生いたしました。今週も31日の月曜日に、前橋市、高崎市、伊勢崎市等で降ひょうが確認されています。けが人や窓ガラスが割れるなどの被害が発生しました。被害に遭われた皆さまに心からお見舞いを申し上げたいと思います。また、農業関係でも被害が確認されています。現在、被害状況の詳細把握に努めておりますが、今後県としても必要な支援を検討してまいりたいと考えております。
さて、昨日高崎市のGメッセ群馬において、政府主催の「デジタル田園都市国家構想実現会議」、通称「デジ田会議」が開催されました。議長を務める岸田総理をはじめ、岡田デジタル田園都市国家構想担当大臣、それから河野太郎デジタル大臣など多くの政府関係者の方々が来県をされました。この会議は、デジタルの力で地方の課題を解決し、持続可能な発展を目指す「デジタル田園都市国家構想」の実現を目的としたものです。14回目の開催ということですが、今回は初の地方開催となりました。その開催地として群馬県が選ばれたということで、知事として大変うれしく思っています。
そこで本日は、会見項目に入る前に少しお時間をいただいて、当日の様子を報告させていただきたいと思います。スライドをご覧ください。
会議に先立ち、県庁舎や前橋駅において、群馬県のデジタルに関する取り組みの視察が行われました。県庁舎では31階のGINGHAM、記者の皆さんも取材に来られたと思いますが、このGINGHAMで、岸田総理や岡田大臣に対して、知事である私の方から、次世代交通システム「GunMaaS」とマイナンバーカードの連携について説明を行いました。その後、屋外にて実際に「マイタク」の利用体験を行っていただいたほか、JR前橋駅に移動して、「デジタルよろず相談所」も総理に視察をしていただいたと聞いています。
続いて、会場をGメッセ群馬に移して、「デジ田会議」が開催をされました。会議の冒頭では、ゲストスピーカーという形で、「ぐんまワクチン手帳」や、LINEを使った県の「デジタル窓口」、高崎市の「堤ヶ岡飛行場跡地の開発」など、群馬県が進める先端的な取り組みを熱くプレゼンしてまいりました。
また、最近トラブルが報道されているマイナンバーカードについても、群馬県の考え方をここで伝えてまいりました。昨年10月に、政府が保険証との一体化する方針を示したことを受けて、群馬県も普及へと一気にギアを上げました。アクセルを踏みました。今年に入ってからの申請率は全国トップクラスになったこと、また、マイナ保険証の義務化の時期については、群馬県として、来年秋の全面移行には賛成をしていることをお伝えしました。
今後も政府と連携をして、マイナンバーカードの活用を、様々な場面でスピード感を持って進めることによって、全国で一番利便性を実感できる県を目指したいと考えています。
岸田総理からは、4月のG7デジタル技術大臣会合に引き続き、初の地方での「デジ田会議」を群馬県で開催したということについて、群馬県側に感謝の言葉を頂戴しました。加えて、今回の視察を通じて、「地方の課題解決にデジタルの力が重要だと改めて実感した」というお話もありました。また、「政府として、各種の支援策によって、先端的な取組を応援し、横展開をしていきたい」というコメントもいただいています。
なお、岸田総理には、午前中に、伊勢崎市内の認知症のデイサービス施設を視察していただき、施設利用者やそのご家族、職員などと意見交換をしていただきました。総理からは、「施設の取り組みは大変参考になった、国の認知症対策に生かしていきたい」というお話もいただいています。
当日の様子は以上となりますが、今回群馬県が選ばれたということで、先般の日本DX大賞での群馬県の実績、最高賞を取ったことに加えて、やはり群馬県の最先端のデジタル県を目指す取組が評価されたということだと思いまして、これについては、大変知事としてもうれしく思っています。今後も引き続き政府と連携を図りながら、デジタル化の取り組みを着実に進めていきたいと考えています。
前置きが長くなりましたが、それでは会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。今日はですね、「ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォームの構築」「探知犬の名前募集」「山本県政4年目の実績と成果」等について発表させていただきます。
まず、「ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォーム」の構築についてです。これもとても大事だと思っているので、(フリップを)掲げさせていただきたいと思います。
群馬県内の外国人労働者は年々増加しており、様々な分野で活躍する外国人の存在はますます重要になってきています。群馬県では、外国人県民を単なる労働力ではなく、地域経済及び地域の活力をともに創る仲間として迎え入れる多文化共生・共創社会の実現を目指しています。
一方、外国人労働者に対する不適切な労働条件での雇用とか、悪質仲介業者による斡旋などによって、結果として犯罪に手を染めてしまうなど、様々な課題も顕在化しています。
こうした中、県内の外国人労働者の中で最も多いベトナムについては、1期目の就任直後に、皆さんご存知だと思いますが、私が自らベトナムを訪問して、それ以降友好な関係を政府と構築してまいりました。技能実習生を送り出す側と受け入れる側の双方の努力が必要だということを、ベトナム側の首脳と認識を共有してまいりました。
そして今回、群馬県では、外国人労働者に関する課題に対して、関係機関が連携して取り組むための仕組みを構築いたしました。このプラットフォームは、外国人労働者の地域社会や企業への定着促進を目的としています。このプラットフォームには、労働局をはじめ、県警、出入国在留管理局など、県内の関係機関が参画いたします。
主な活動内容は、関係機関のネットワークによって情報交換や連携を深化させ、様々な課題解決を目指すということです。
また、外国人労働者を受け入れる企業や監理団体に対して、課題解決事例の勉強会とかセミナーを開催して、受入企業の環境整備や理解促進を図ってまいりたいと思います。
さらには、法律を遵守しない悪質な送り出し機関もいることから、外国人労働者を送り出す際のルール整備にもしっかりと繋げていきたいと思っております。これまで築いてきた協力関係を生かし、駐日ベトナム大使館にもプラットフォームに加わっていただく予定です。大使館を介して、労働者を受け入れる側の現状、それから課題をしっかり本国に共有してもらうことで、ルール整備にもしっかり結び付けていけると考えています。
なお、こうした労働者に関するプラットフォームに、駐日ベトナム大使館が参画するのは全国初の仕組みです。
早速来週10日の木曜日に第1回の情報交換会を開催し、関係機関による課題と情報の共有、意見交換を実施したいと考えています。
このプラットフォームを活用した取組によって、先ほどご説明しましたが、外国人労働者の地域社会や企業への定着に向けた環境整備が進むと考えています。そして、外国人の活躍によって地域が活性化したり、生活基盤が安定することで、より安全安心な暮らしにも繋がることを期待しております。
群馬県としては、外国人労働者といいますけど、いわゆる「外国籍県民」ですね、外国籍県民に群馬県を働く場として選んでもらえるように、引き続き、労働環境の適正化に向けた取組を進めてまいりたいと考えています。
続いて、日越祝祭管弦楽団による高崎公演の開催についてお知らせしたいと思います。スライドをご覧ください。
今年はですね、日本とベトナムの外交関係樹立50周年ということに加えて、ASEANとの友好協力50周年にも当たります。このことを記念して、ベトナム国立交響楽団を含む4つの国立楽団と、日本国内から選抜された演奏家で、「日越祝祭管弦楽団」が編成され、国内ツアーが行われることになりました。
群馬県では10月2日月曜日の19時、高崎芸術劇場でツアーの初日の公演が開催される予定になっています。チケットは現在販売中です。詳細については、スライド記載のQRコードから、公式ホームページをご確認ください。ぜひ、多くの方々に来場していただきたいと考えています。
昨年私がベトナムを訪問した際に、ベトナム国立交響楽団が来日するときは、ぜひ群馬県でも公演していただきたいと要望させていただきました。今回ベトナム国立交響楽団に加えて、日本の音楽家の皆さんも交えた楽団ということで、よりよい形での公演を実現できたのではないかと考えています。このことを知事として大変うれしく思っています。また、群馬県でやっていただけるということも大変うれしく思っています。この公演を通じて、ベトナムとのさらなる交流が、文化面でもさらに深まることを期待しています。
先ほどお伝えした、外国人労働者、外国籍県民に関するプラットフォームへのベトナム大使館の協力、また、日越祝祭管弦楽団の高崎公演の実現というのは、これまで群馬県が進めてきた独自の自治体外交による成果の一つだと我々はとらえています。今後も、知事自らが先頭に立ち、地域外交を進めることで、群馬県の経済、教育、文化等をさらに活性化をしていきたいと考えています。
続いて、探知犬の名前の募集についてです。探知犬の写真を皆さんにお見せするのは初めてですよね。
群馬県では、ペットとの共生推進に向けた取り組みとして、犬の優れた嗅覚を活かした探知犬に着目しています。過去の記者会見でも発表しましたが、医学分野における探知犬の研究を全国から公募し、現在選定作業を行っています。
こうした中、探知犬として育成する2頭の子犬が決まりました。本日は県民の皆さまにご紹介するとともに、この2頭の名前を募集することといたしました。
(フリップを掲げて)これです。記者の皆さんも初めてご覧なると思うんですが、今回探知犬として育成する犬は、こちらの2頭のラブラドールレトリバーとなります。毛が白い方がメスで、5月16日生まれ。毛色が黒い方がオスで、5月5日生まれということです。
この2頭は、高崎市にある犬の訓練所、ドッグトレーニングAye’sで、7月15日から育成を開始いたしました。現在も元気に過ごしていると聞いています。
2頭の性格ですが、メスの犬はとにかくやんちゃ。動画を見たんだけど、本当に元気なんですよね。ほんとかわいいですよ。こっちのオスは元気なんだけど、おとなしいというか、結構落ち着いていますね。動画で見た雰囲気で言うと。
県民の皆さまには、この探知犬という2頭の役割にふさわしい、そして親しみやすく覚えやすい名前をですね、ぜひ付けていただきたいと思っています。
名前の応募期間は本日から8月14日月曜日までで、応募方法はですね、群馬県電子申請システムと郵送にて受け付けたいと思います。詳しくはこのQRコードから、群馬県の公式ホームページをご覧ください。
群馬県としては、今後も引き続き、探知犬の研究成果や新たな知見を活用し、犬が能力を最大限に発揮して社会に貢献する。これが他の都道府県ではない、ペットとの共生社会に向けた取組だと思っていますので、これも一つの「群馬モデル」としてですね、しっかり進めていきたいと思いますし、ぜひメディアの皆さんにもご注目いただきたいと思います。
そのうち、この2匹を私の方でご紹介をさせていただきたいと思っています。
続いて、障害者の芸術文化活動支援についてです。群馬県では、障害のある方の芸術文化活動拠点として、今年の4月に「群馬県障害者芸術文化活動支援センター」を開設いたしました。今年の5月には、このセンターの愛称を公募して、大変多くの方々にご応募いただきました。
そしてこの度、応募総数68点の中から、愛称が決定いたしましたのでお知らせいたします。愛称は「こ・ふぁん」に決定しました。
「こ」は、個人や個性を示す「個」、それから、共同・相互という意味の英語の接頭語「Co」を表しています。
一方「ふぁん」は、皆さんご存知のとおり、楽しみの「Fun」、あるいはサポーターである「Fan」、これらを組み合わせた愛称で、個人的にも非常にいいなと思っています。
このセンターが、障害のある方やサポーターの皆さんと一緒に楽しみながら芸術活動を支援していくと。これを表現した愛称になっています。
ぜひ多くの県民の皆さんにこの愛称を覚えていただき、「こ・ふぁん」の活動に注目していただければと思っています。
続いて、この「こ・ふぁん」の開設を記念したシンポジウムの開催が決まりましたので、お知らせしたいと思います。スライドをご覧ください。
今回のシンポジウムでは、障害のある方々による様々な企画が行われます。まずオープニングでは、屋外ステージにて、渡良瀬特別支援学校などによる和太鼓の演奏を行わせていただきます。それから屋内のステージでは、ダウン症の天才書家、金澤翔子(かなざわ・しょうこ)さんに書を書いていただく席上揮毫(せきじょうきごう)。それから、翔子さんのお母さんも交えたトークショーを開催させていただきます。
このほかにも会場では、「障害者芸術文化の可能性」をテーマとしたパネルディスカッションが行われるほか、障害者アートに取り組んでいる団体の展示ブースなども設置されることになっています。
開催日時はですね、8月19日土曜日の午前10時からで、会場はスマーク伊勢崎、入場は無料です。詳しくは、スライド記載のQRコードから、群馬県公式ホームページをご覧いただきたいと思います。この機会にぜひ多くの方にお越しをいただき、障害のある方のアートに触れていただきたいと思います。
今後も群馬県は、障害のある方が幸福を実感しながら生活していくため、芸術・文化・スポーツなどあらゆる分野で活躍できる社会の構築を目指してまいります。
最後に、山本県政4年目の実績と成果についてです。皆さんにお配りしている資料には、たくさんの記載がありますよね。しかし、あの資料では足りないぐらいで。本当にいろいろなことをやってきたなと、手前みそですが思っているのですけれども。それを全部説明するわけにはいかないので、4年前に知事として初めて就任して以来、毎年、1年間の実績と成果というのはこの会見の場で発表してまいりました。しかしながら、4年目の実績と成果は知事選があったので、これまでご報告するタイミングがなかったということに気が付きました。そこで、本日はこの場をお借りして、特に印象に残っているもの、10点を簡潔に紹介させていただきます。個々の具体的な取り組みについては、過去の記者会見でもやっていますので、省略したいと思います。記者の皆さんには、先ほど言ったように、フルバージョンの資料をお配りしていて、お腹いっぱいみたいな資料となっておりますので、そちらもご覧いただければと思います。それではスライドをご覧ください。印象的だったものだけざっと言いますね。
1つ目は、子ども医療費無料化の対象を高校生世代まで拡充したこと。これは、全国で最も手厚い仕組みになりました。
2つ目、県立小児医療センターの建替再整備を決定したこと。これは前の知事の時代にはできなかったことです。これは思い切ってしっかりと踏み込みました。
3つ目、水力発電を利用しエネルギーの地産地消を進める「地産地消型PPA群馬モデル」を始めることをしたことです。これには、ぜひ注目していただきたいと思うんです。これは正に群馬モデルです。
4つ目、再エネの導入拡大やカーボンニュートラルの実現に向け、ヤマト運輸株式会社、さらにはKDDI株式会社及びauリニューアブルエナジー株式会社と連携協定を締結いたしました。1千億、2千億円単位の投資がこれから群馬県になされると、こういうことは今まで1度もなかったことなんですけれども、これもとても印象に残っています。
5つ目、スマートフォン1台で目的地までの経路検索、予約、決済ができる「次世代交通システム『GunMaaS』」のサービスを開始しました。これ、昨日取材に来ていただいた方はご説明聞いていただいたと思いますが、総理にも私の方から、しっかり昨日GINGHAM(県庁31階)で説明させていただきました。次のスライドをご覧ください。
6つ目です。アートによる地域活性化を図るため全国で初めて「『群馬パーセントフォーアート』推進条例」を制定しました。これ全国初なんです。今まで誰もやってなかったことなので、アーティストの皆さんがすごく注目しているんですけれども、ぜひこれまたメディアの皆さんにも、改めて取り上げていただきたいなと思っています。
7つ目、OECDが実施する「社会情動的スキルに関する調査」を、日本で初めて実施いたしました。非認知能力の分野では、もう日本の最先端に立とうと思っています。
8つ目、都道府県で初めて、「日本DX大賞」で大賞を受賞しました。「人と組織部門」で圧倒的な一番だという評価を審査員の皆さんからいただきました。
9つ目、群馬県で初めての大規模な国際会議となる「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合」がGメッセ群馬において開催されました。伊香保にG7の大臣みんなを強力なトップセールスで連れてきてですね、ちょっと知事しゃべりすぎじゃないかというぐらい、宣伝をさせていただきました。
最後です。「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた活動を推進しました。これは、まだまだこれから乗り越えていかなければいけないハードルがありますが、昨日ですね、総理がデジタル田園都市国家構想実現会議の後のぶら下がり会見の時に、県政の記者さんが鋭く聞いてくださったんですけれども、後でまたご質問があればもうちょっと細かく言いますけども、総理の方からは、「政府としては、しっかり協力する」と言っていただいたんで、これ今まで全く進んでいなかったので、私が先頭に立たなければ無理だったと思います。これはもう本当に群馬県の職員に頑張っていただいたということで、これも非常に印象的でした。ここから、何とか実現に向けて、ある程度時間かかると思いますが、しっかり頑張っていきたいと思います。
以上、ほんの一部でありましたが、あんまりお時間を取らせないようにやや早口で4年目の実績と成果を紹介させていただきました。フルバージョンはですね、群馬県のホームページに掲載しています。フルバージョンはバーッともうホームページに掲載していますので、ご興味のある方はご覧いただきたいと思います。
ぜひ、これからの私の2期目の県政運営にもご注目をいただければ幸いです。記者会見をこうして必ず1週間に1回、真剣勝負でやらせていただきたいと思いますし、何か重大な事件が起こったり、発表したいことがあれば、臨時会見も積極的に開いていきたいと思いますので、引き続きご協力をお願いいたします。私からは以上です。皆さんから何かご質問があればどうぞ。
●ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォームについて
(記者)
(記者会見の)案件から1点と案件外から1点質問させていただきます。ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォームなんですけれど、こういう行政ですとかが入って外国人労働者の問題を話し合うというプラットフォーム自体は他県でも同種の事例ってあるんでしょうか。
(知事)
はい。どうぞ。相川産業経済部長の方から、ご説明してもらいます。
(産業経済部長)
他県の事例ということでしょうか。
(記者 共同 岩澤)
はい。
(産業経済部長)
他県でも関係者が集まってやっているという事例はあるとは聞いてるんですけれども、群馬県のように幅広くやっているところというのは、ちょっと私の方で今承知をしていない状況でございます。特に今回、駐日ベトナム大使館にも加わっていただくんですけれども、駐日ベトナム大使館に加わっていただくというのは、日本で初めてという状況になります。以上でございます。
(知事)
おっしゃったように、多分ね、外国籍の人が多い地域はいっぱい、東京もそうだし愛知もそうだし、あると思うんですけども、大使館が加わっているところがないというとこから見ると、これだけ幅広い人に参加してもらっているところはないんじゃないかなという気がしますね。
(記者)
情報交換会がまず実施されるということでしたけれど、これ、直近の目標というか、何かここまでにこういうものを取りまとめるとか、何か今後の方向性というのは直近のものであるんでしょうか。
(産業経済部長)
具体的にいつまでに何をということよりも、まずは顔の見える関係というの作っていきたいなと思っています。それぞれ情報は持っています。こういう情報があるんだろうなと思いながらも、他のところが持っている情報を正確にすべて把握できているかというと、それもちょっと正確に持っていますと言い切れない部分もあります。加えて、それぞれが手段というか、権限というか、持っているのもあります。それも全部が正確に分かっているわけではありませんので、そういったところを、課題を、持っているもの、あるいはどういったことが対応できるかということ、すべて見える化をして、その情報を共有しようというのがまず当面の目標になります。
(記者)
最初セミナーとかって話もありましたけど、話し合いの中で出てきて、こういうことをやれるんじゃないかみたいな、そういうこともあり得るってことですかね。
(産業経済部長)
そうですね。そういったことも必要に応じて、こういった人の話を聞いてみようというのも出るかもしれませんし、このセミナーとかでこういったこともきちんとやっていったほうがいいんじゃないかというお話も出るかもしれません。繰り返しになるんですけれども、例えば会議の場でないと共有できないということでもなく、顔の見える関係で緊密に連携を取っていける、そういうことをやっていきたいというふうに思っています。
(知事)
これ、なかなか数値目標みたいのを出すのは難しい会議だと思うんですよね。ただ、いろいろ今ちょっと部長の方からありましたけれども、この枠組みの中でいろいろ意見交換することで新しい課題とか、我々が目指すべきところというのは出てくると思うので、その都度、こういうふうにもうちょっとこれをできればみたいな、もう少し具体的な話ができるかもしれませんが、取りあえずまずはしっかりスタートさせていきたいと思います。
(記者)
このベトナム大使館が入るというところのメリットというか、期待できるところ、普通と比べてこういうものがより具体的できるんじゃないかと、期待みたいなところをお聞かせください。
(知事)
そもそもね、外国籍の県民の皆さんの問題、特に働くために来ていただいている方々の問題というのは、自治体とか日本の政府レベルだけでは解決できないところがあるわけですよ。例えば、向こうの送り出し機関ってあるじゃないですか。こっちは受け入れる側の機関もあるんですけど、まず送り出すときに、きちっとした適正な仕組みで送り出してもらわないと。例えば、一部よく報道されているように、最初から悪いブローカーに引っかかって、借金を背負って来ているとか、こういうことを少しでも減らそうということが大事だと思うんですよね。だから、国レベルではないんですけども、県とベトナム政府のレベルで、外相とか副首相としっかり会って、そこでちゃんと話し合いをして、我々も受け入れる側としてしっかりやりますけど、そちらもちゃんとルールを守って、いい人を送ってくださいという、そういう話し合いをして、合意に至ったりする中で、いろんな要請をしてきてですね、実は細かく言うと、政府内のルールを厳しくしたりとか、いろいろやっていただいているんですけども、それをさらにしっかりやってもらうということで、やはり本当にこの問題こうして対応しようと思ったら大使館の協力というのはある意味不可欠だと思います。
(記者)
群馬にある現場の課題が本国にもちゃんと伝わるようにという・・・
(知事)
そうです。
●県道の街路樹に除草剤が撒かれた件について
(記者)
あともう1件案件外で、ビックモーターの店舗前の街路樹の問題で、本社の方から群馬県に対して、除草剤を撒いて枯らしたことを認めるという連絡があったという発表があったんですけれども、群馬県として被害届を出されてまして、これをどうするのかというのも含めて今後の対応について伺いたいんですけれども。
(知事)
まず、現場の方から話をしてください。どうぞ。そのあとに少しコメントします。
(道路管理課長)
被害届の件だと思いますが、県としましては、昨年11月に被害届を提出して、今警察に捜査をお願いしているところでございます。捜査によって事実関係や、責任の所在が明らかにされるべきと考えておりますので、現時点では被害届を取り下げることは考えておりません。以上です。
(知事)
これは今、被害届を出して捜査をしていただいているので、その結果を踏まえて我々は対応を考えたいというふうに思います。報道機関から質問があって、会見の前に。(確認したのは)担当部になるんでしょうかね、「ビッグモーターの方は謝罪したのかどうか(定かでない)」みたいな話があったので、ビックモーター側の方からは、こういう事象はあったと責任を認める話があったんですよね。
(道路管理課長)
謝罪についても一緒に・・・
(知事)
だからそれはあったんですよね。向こう側から、これは自分たちに責任があるという報告があったんですよね。だけど、謝罪をどうとるかだけど、明確な申し訳ないみたいな言葉はなかったというふうに聞いています。
(道路管理課長)
(連絡と)一緒に合わせてですね、電話の中で(謝罪がありました)。
(知事)
分かりました。申し訳ありません。謝罪もその時あったそうです。(メモに)「ない」と書いてあると思ったら、「あった」と書いてある。失礼しました。
(記者)
今のビックモーターの絡みで、謝罪の正確な言葉をもう一度課長に伺いたいのと、あといつ何回、どれぐらいの量の除草剤を撒いたみたいな、もっと詳細なことを、ビッグモーターから県が聞いてもいいと思うんですけど、そこら辺の今後の対応もお聞かせください。
(道路管理課長)
謝罪につきましては、8月2日に、ビックモーター本社から街路樹を管理する太田土木事務所に電話連絡があった際に、太田店前の街路樹を枯死させた責任を認めるとともに、謝罪があったというふうに聞いております。具体的にはですね、太田店前の街路樹を枯死させたのは間違いありませんと。申し訳ありませんという趣旨の謝罪があったと聞いています。
(記者)
趣旨というのは、(ビックモーターからの謝罪は今の言葉)そのままじゃないんですか。(実際の謝罪の言葉は)「申し訳ありません」でいいんでしょうか。
(道路管理課長)
(謝罪は)電話ですので、発言をメモしたわけではないので、具体的に何という言葉かということは、ちょっとはっきりと分からないのですけれど、要するに、「間違いなく我々がやりました。申し訳ありませんでした」という趣旨の謝罪があったということです。
(記者)
あと、どういう品名の除草剤を何月何日に何リットル撒いたとかですね、そういう詳細なことを、警察も聞き取るかもしれませんが、今後(県が直接)聞き取ってもいいかもしれないと思うのですけど、そこら辺はいかがでしょうか。
(道路管理課長)
現在捜査中でありますので、警察とも相談しながらですね、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
(記者)
特に、まず県が聞くということにはなってないですか。
(道路管理課長)
まずは警察の捜査に全面的に協力していくというのは変わりございません。
(知事)
被害届を出して警察が捜査しているから、県が聞くとかいう話じゃないと思います。ちゃんと捜査の中身を見て対応するということです。
(記者)
(除草剤を)撒いたことを認める連絡を、警察を介さずにビックモーターが県に伝えてきたので、そのついでに聞いてもいいかなと、今後聞いてもいいかなとちょっと思ったんですけど。分かりました。
●ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォームについて
(記者)
(プラットフォームの)狙いについて確認したいのですが、群馬に来た外国人労働者の暮らしの向上と、よそに移らないように長期的に定着してもらうということと、そもそも群馬の労働環境を良くすることで、円安の中、群馬を労働先に選んでもらうみたいなところかなと想像したのですが、そういうことでいいのでしょうか。
(知事)
産業経済部長、どうぞ。
(産業経済部長)
今回のプラットフォームの目的の部分なんですけれども、記者さんがおっしゃった部分ではあるんですけれども、まず外国人労働者の地域社会とか企業への定着をしっかり進めていくということと、それからやはり活躍いただくことによって、県内の経済も活性化していくと思いますので、そういったことも狙いたいと思います。
また、外国人労働者の方の生活基盤が安定していくことで、地域の安全安心な暮らしということにも繋がっていくと思いますので、そういった形でやりたいと思います。やはり問題というのは、もともとあった部分もあるんですけれども、コロナの中で、さらに目立ってきたということもありますので、そういった観点も含めて、その辺りしっかりやっていきたいなと思っております。
(記者)
円安の中で将来、来る方が減るんじゃないかみたいな懸念も念頭にあるということはないんですか。
(産業経済部長)
ないわけではないと思うんですけれども、そこのところを懸念してやるというのが大きな目的ということではなくて、先ほど申したことが目的になっております。
●ビックモーター側からの謝罪の有無に係る誤発言について
(知事)
ビッグモーターの件はすみません。今までは謝罪があったかどうか定かではないとなっていたので、ちょっと調べてもらったら、その言葉(の詳細は)ともかくとして、申し訳ないという趣旨のこと(発言)があったということなので。改めて訂正させていただきます。ごめんなさい。
●温泉文化に関する首相発言について
(記者)
デジ田会議後の岸田首相の囲み取材で、その温泉文化の定義などの課題をクリアするため、政府として「協力する」という旨の発言がありました。知事としての受け止めとその言葉についての感想を伺えればと思います。
(知事)
総理への質問のときに、記者さんからも言っていただいたとおり、「骨太の方針」にしっかり書き込んでいただいたというのはかなり大きなことだと思うんですよね。それをちゃんと踏まえて総理も答えていただいて、まず温泉が非常に重要な役割を果たしているという、独自の文化であるという趣旨のご発言があってですね、その上でやはりこれを進めていくためには具体的な課題もあると。つまり、文化の定義などを含めて、いろいろな課題があって、これをしっかりクリアしていく必要があると。ただ、それに対しては政府として、しっかり協力したいというお話だったので、とても心強く思いましたし、総理がこういうふうに認識をしていただいているということは、やはり我々にとって、温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けての励みにもなるし、弾みにもなるんじゃないかと。これをしっかり受けて、できるだけ早期に実現できるように頑張っていきたいと思います。
●探知犬医学研究に係る応募状況について
(記者)
探知犬のことなんですけれども、研究への応募については今どれくらいあるかというのは分かりますか。
(知事)
どうぞ、健康福祉部長。
(健康福祉部長)
医学研究につきましては、7月28日で公募を締め切りまして、現在は選定の作業を行ってるところです。お尋ねの現時点での応募件数等の公表は差し控えたいと思っていますが、今後、医学研究の採択について決定をした後、8月中旬に選定結果を公表する予定としております。
(記者)
応募はあったということで、間違いないですね。
(健康福祉部長)
はい。
●ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォームについて
(記者)
外国人雇用適正化推進プラットフォームについて伺います。おそらく部長の回答になるかと思うんですけれども、知事も少し言及されていたんですけれども、現状の外国人労働者の雇用や定着に関する課題や実態というのが、県としてはどういったところであると認識されているのか、改めて確認したいのですが。
(知事)
どうぞ、産業経済部長。
(産業経済部長)
現在の課題というところですけれども、主な課題として考えておりますのが、低賃金、それから長時間労働などの不適正な労働条件、労働条件の関係ですね。それと、労働環境。危険であったり、不衛生であったり。それから、そういう環境が良くないということで、技能実習生の方が失踪するケースというのもあります。それから、その結果なんですけれども、不法残留、あるいは不法就労。先ほどお話がありましたけれども、送り出しの方が悪質だと。そういったブローカーもいる。それから、コミュニケーションが難しかったり、地域社会との摩擦があったり、そういった技能実習の方でドロップアウトした方による犯罪の発生、そういったことが課題としてあると考えております。
(記者)
そこを、各機関が横で繋がることで解決したいというところが狙いの一つということでしょうか。
(産業経済部長)
繰り返しになるんですけれども、課題としてとらえているところが、立場立場によって変わってくる可能性があります。その辺り、課題としてとらえているところを共有化していく、見える化していくというのがあると思います。それぞれの機関で、やはり制度として所管している部分もあります。自分のところはどういったことができるかというところ、そこを共有することによって、解決していこう、あるいは共同してやっていこう、そういったことを期待しております。
(記者)
分かりました。ベトナム大使館に加わってということで、ベトナムが加わるというのが、先ほど知事からもベトナムの方が多いということだったんですけれど、そこら辺が主な理由になるんでしょうか。
(産業経済部長)
そうですね。現在、群馬県の中で、ベトナムの方が4分の1弱、(外国人労働者の中で)23%ぐらいいらっしゃいます。そういったこともありますので、まずはベトナムに加わっていただいてと考えております。
(記者)
外国人労働者の中でのベトナム人の割合が23%でこれが1番ということでいいですか。
(産業経済部長)
そうです。群馬県の中では1番になります。
(記者)
分かりました。
●探知犬の育成スケジュールについて
(記者)
続けて探知犬について伺いたいと思います。先ほども研究の応募に関して、記者さんから質問があったと思うんですけれども、改めて、今後の育成の犬のスケジュールについて教えていただければと思います。
(健康福祉部長)
犬の育成のスケジュールですけれども、医学研究の採択は並行して行っていく形になります。犬なんですけれども、まだ2、3カ月という形で幼い状況であります。ですので、最初は基礎的なしつけなどを開始した上で、ある程度成長してきてから、探知犬としての育成訓練に進んでいくのかなと思っておりまして。なので、夏秋ぐらいには基本的にはしつけとかそういったことになりまして、もうちょっと経ってから、嗅覚とか、そういったところの訓練に移行していく形になろうかなと思っています。
(記者)
ある程度1年とか。
(健康福祉部長)
そうですね。
(記者)
分かりました。
それでは最後に、知事の方から県民の皆さまにお話をさせていただきたいと思います。昨日ですね、デジ田の会議、先ほども会見で申し上げましたが、デジタル田園都市国家構想実現会議が官邸以外で初めて行われたということで、(会議の開催地として)群馬県を選んでいただきました。その際、岸田総理をはじめとする、このデジ田の会議のメンバーですね、岡田大臣それから河野大臣、それから有識者の皆さんにも、群馬県にご来県をいただきました。岸田総理と昼食をともにして、意外と長い時間、お話をする時間がありました。細かい会話の内容は特にここでは申し上げませんけれども、一つですね、総理からもお話があって、私もなるほどと思ったのは、まず県民の皆さんにも分かっていただきたいのは、デジタル化の推進というものは、これは何としてもやらなければいけないことだということです。すでにいろいろなメディアでも、あちこちから指摘をされていた、コロナ禍で露呈した日本がデジタル敗戦国であることがすごい話題になっていると。やはり、この分野で日本は残念ながら大きく立ち遅れているんですね。ここを何とかしない限り、日本がこれから国際的な競争力を保っていくということはできないと。デジタル化全体はですね、これはもう国益として進めなければいけないことであると。そういうところを総理はもう非常に強く意識をされていました。今回のマイナンバーカードというのは、その大きなスキーム、デジタル化を進めていく中の、一つのコンポーネントであって、今ここにいろいろな問題も指摘されて、県民、国民の皆さんが不安に思っていることについては、しっかり丁寧にやっていくということなんですけれども、これをもって日本のデジタル化が止まってしまうということは、全く有り得ないと。こういうことを岸田総理がおっしゃっていて、私も全くその通りだなと感じたことをお伝えしておきたいと思っています。このマイナンバーカード(については)、いろいろと問題点も指摘をされているので、ここについては当然ですね、政府の方で県民、国民の皆さんの不安があるならば、それを解消するようないろいろ手段を講じていただかなければいけないと思いますし、ミスが発覚したのであれば、いろいろ改善をしていただくと。この努力はもちろんやっていただかなければいけないと思うんですけれども。マイナンバーカードもですね、これを途中でやめるという選択肢はないと、私は思っています。これは日本のデジタル化をしっかり進めていくということの中では、これは不可欠なコンポーネントの一つだと思っています。これは、知事としても、これから意識して、しっかり県民の皆さんに伝えていきたいと思うんですけれども。今日も会見でいろいろ申し上げましたが、群馬県はデジタル先進県として、政府からも、あるいはいろいろなところからも認知をされ始めているんですよね。何でデジタルを推進するのかと。それは、県民の皆さんの生活の質を上げるためなんですよね。特に、デジタル化の推進というのは、少子高齢化の問題を抱えた地方にこそ、実はものすごく必要だということでですね。これを分かりやすく、今まで以上に、デジタル化は皆さんの生活を便利にするために進めているんだということを、この2期目の4年間意識して、あらゆる場面で説明をしていきたいと。昨日の「GunMaaS」もそうなんですけれども、そんなことを感じております。ただもう一度言いますけれども、デジタル化の推進そのものは、本当に日本としてやらざるをえないことだということは、もちろんご理解をしていただけると思いますし、その大きな流れの中で、マイナンバーカードの問題もあるということだと思います。マイナンバーについては、群馬県としてもしっかり政府と連携をしながら、必要なところはしっかり政府に対応してもらいながらですね、やはりこれを活用して、県民の利便性が上がるということをしっかり発信する。「GunMaaS」もそうですが、先端的なモデルを発信したりと、群馬県がしっかりと先頭になって進めていくという体制を作っていきたいと思います。群馬県も丁寧に説明していきますが、そのことはぜひ県民の皆さんにもご理解をいただければと思います。
依然として猛暑が続いておりますので、どうか皆さんお体に十分気をつけてお過ごしください。今日は当選後の初めての定例会見ということなんですけれども、引き続き毎週この会見を通じて、県民の皆さまに必要な情報を届けていきたいと思いますし、記者の皆さんの質問にもしっかりお答えすることで、説明責任を果たしていきたいと思いますので、引き続き県民の皆さまにもこの会見にご注目をいただければと思います。
はい、ということで少し長くなってしまいましたが、これで終わりたいと思います。皆さんには、今日も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。