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令和5年度第20回定例記者会見要旨(9月29日)

更新日:2023年9月29日 印刷ページ表示

■日時    令和5年9月29日(金曜日)午後2時04分~2時44分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等14人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和5年9月29日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:814KB)
 

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.子ども医療費無料化

 3.県庁における窓口キャッシュレス決済の拡大

 4.多文化共生イベント「からっかぜパーク」

 5.ショート動画ディレクターの任用

 6.群馬県警少年サポートセンターの移転

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例の会見を始めさせていただきます。まず冒頭で申し上げますが、先週の20日の水曜日に、令和5年度第3回の前期定例県議会が開会されました。本日は発表項目に入る前に少しお時間をいただいて、今週行われた県議会の一般質問について、知事答弁を中心に簡潔に所感を述べさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。9月25日に行われた一般質問のスライドです。

 井下県議からは、私に対して2期目の抱負をはじめとして、9つの質問をいただきました。今回、知事再選後初めての一般質問でしたが、県議会の場で、県議や県民の皆さまに改めて2期目の抱負とか考え方を説明させていただきました。こうした機会をいただいたことに対して、感謝を申し上げたいと思います。

 後藤県議からは、私に対する質問はありませんでしたが、電力価格高騰に対する再エネ導入支援などについてご質問がありました。後藤県議はこれまでも、再エネ・省エネなど環境問題に熱心に取り組まれており、この問題に対する意識の高さ、中小事業者に寄り添った活動にも感銘を受けています。

 金井県議からは、知事に対しても5つのご質問をいただきました。特に、温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録については、自民党群馬県議団から始まったこの運動が、6月に閣議決定された「骨太の方針」に盛り込まれるなど、大きな前進がありました。まだまだ乗り越えなければならない課題はありますけれども、引き続き県議会をはじめ、全国の仲間と協力をしながら、登録実現に向けて取り組んでまいります。

 金沢県議からは、インクルーシブ教育についてのご質問をいただきました。金沢県議は従前から障害のある子どもたちへの支援に率先して関わっていらっしゃいます。県としては諸外国の状況もよく研究し、群馬県ならではのインクルーシブ教育の構築を進めてまいります。

 次のスライドをご覧ください。9月26日、2日目の一般質問に関するスライドです。

 追川県議からは、高崎市の堤ヶ岡飛行場跡地の活用についてご質問をいただきました。堤ヶ岡飛行場跡地では、世界的なデジタル企業や、クリエイティブ企業が集積する最先端の街づくりを目指しております。県外から人材を呼び込める、世界に誇れる魅力ある地域となるように、高崎市と協力して構想の実現に向けて取り組んでまいります。

 水野県議からは、ナショナルサイクルルートの指定、そして高校生リバースメンターについて、知事にご質問いただきました。特に、高校生リバースメンターについては、高校生に知事のメンターになってもらうという他県に例のない全国で初めての取り組みです。若者の常識にとらわれない意見を県政に取り入れて、全国のロールモデルとなるような仕組みを作ってまいりたいと思います。

 鈴木県議からは、知事のトップセールスについてご質問をいただきました。これまで知事自ら国の大臣や企業経営者、海外の要人に対して積極的に群馬県をPRしてまいりました。そして、実際に成果も出てきています。引き続き私が先頭に立って熱意を伝えることで、群馬県の可能性を広げてまいりたいと思います。

 大沢県議からは、最低賃金や学校給食、マイナ保険証についてご質問いただきました。子育て世代の経済負担軽減に対する大沢県議の思いは、知事としてもしっかり受けとめさせていただきました。

 次のスライドをご覧ください。9月28日、3日目、最終日の一般質問に関するスライドです。

 矢野県議からは、富岡製糸場と絹産業遺産群についてご質問をいただきました。富岡製糸場は県内唯一の世界遺産であり、世界の絹産業の発展に貢献した貴重なコンテンツだと考えています。一方、保存整備などの課題もあることから、今後関係する市町村と連携し、より魅力のある文化観光拠点にしていきたいと思います。

 本郷県議からは、少子化対策についてご質問いただきました。少子化は年々加速しておりまして、待ったなしの状況です。県としても若い世代や子育ての当事者の視点に立ちながら、こどもまんなか推進監を中心に、こども・子育て施策を強力に推進してまいります。

 入内島県議からは、県独自の取り組みである「群馬モデル」をテーマに、グローバリゼーションや経済成長などについてのご質問をいただきました。入内島県議は、非常に豊富な知識や見識を持っている方なので、これからも県政の枠を超えるような高い視座からいろいろなご助言をいただきたいと思っています。

 久保田県議からは私に対する質問はありませんでしたが、農業振興や利根川新橋など各分野について幅広いご質問をいただきました。特に、千代田町と熊谷市を結ぶ利根川新橋の架橋については、県議会にもご協力をいただいて、県の財政健全化の目処が立ったことから、私が事業化を決断いたしました。引き続き埼玉県と連携を図りながら進めてまいります。

 質疑については以上です。質問に立たれた県議の皆さまに対し、この場をお借りして、改めて御礼を申し上げます。この後は各委員会で議案の審議が行われますので、議員各位にご理解いただけるよう、県としても丁寧に取り組んでまいりたいと考えています。

 前置きが長くなりました。それでは会見の中身に移ります。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。「子ども医療費無料化」「県庁の窓口キャッシュレス決済拡大」「多文化共生イベント『からっかぜパーク』」等について発表させていただきます。

 

2.子ども医療費無料化

 まず、「子ども医療費無料化」についてお知らせをいたします。いよいよ明後日の10月1日の日曜日から、県内全域で高校生世代までの子ども医療費無料化が開始となります。すでに多くの市町村で実施されていましたが、今回新たに伊勢崎市、渋川市、玉村町で開始されることになり、県内全市町村で、同一条件で統一した無料化が実施されることになります。ご理解ご協力をいただいた市町村をはじめ、関係の皆さまに対し、知事として改めて感謝申し上げます。本日は制度の説明は割愛いたしますが、これは何度もここで言っておりますけれども、「自己負担なし」「窓口支払いなし」「所得制限なし」としているのは群馬県だけです。どの都道府県よりも手厚い、全国トップの制度になっていることは、これまで再三お伝えをしてまいりました。群馬県では、先日、「こどもまんなか推進監」を新たに設置するなど、こども・子育て施策の強化に取り組んでおります。今回の高校生世代までの子ども医療費無料化は、財政的な負担も相当大きいですけれども、子育て環境の充実、そして県民の皆さんの幸福度向上に繋がると確信しています。引き続き、市町村や関係団体、民間企業等と連携しながら、こどもまんなか社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。

 

3.県庁における窓口キャッシュレス決済の拡大

 続いて、「県庁における窓口キャッシュレス決済の拡大」です。群馬県では、日本最先端クラスのデジタル県を目指し、現金や県証紙での納付に代わって、キャッシュレス決済などによる納付方法の多様化を進めております。スライドをご覧ください。県庁のキャッシュレス化の進捗についてのスライドです。群馬県では令和7年度中に県庁全体でのキャッシュレス決済導入を目標としています。これまでに県税の納付とか、近代美術館、自然史博物館などの観覧料の支払いにキャッシュレス決済を導入しています。そして、この度、手数料や使用料についても、一部キャッシュレス決済できるよう、対象を拡大することといたしました。今後は手数料の中でも利用件数が多い高校の受験料なども対象としていきたいと考えています。それでは、今回新たに対象の施設や手続きについてご説明をしたいと思います。次のスライドをご覧ください。来週の10月2日から県庁や地域機関の一部で行政手続きの手数料や使用料の支払いにキャッシュレス決済を導入いたします。県庁では3階の会計管理課内に「キャッシュレス総合窓口」というものを設置いたします。これによって、宅地建物取引士とか屋外広告業などの登録手数料をキャッシュレスで支払えるようになります。また、地域機関で言うと、産業技術センター、動物愛護センター、群馬会館、昭和庁舎において、施設や機械の使用料、登録手数料などをキャッシュレスで支払えるようになります。いずれの施設もクレジットカードや電子マネー、QRコード決済で支払いができるようになります。対象となる手続きや利用可能な決済方法など、詳しくはこのスライド記載のQRコードから県のホームページをご覧いただきたいと思います。

 群馬県としては、すべての申請者や利用者の方にとって、より便利な窓口となるように、今後もキャッシュレス決済を段階的に拡大してまいります。

 

4.多文化共生イベント「からっかぜパーク」

 続いて、「多文化共生イベント『からっかぜパーク』」についてご説明したいと思います。群馬県では国籍や文化の違いを認め合い、ともに協力して新たな価値を創造する「多文化共生・共創社会」の実現というものを目指しています。そして、この度、外国人県民と日本人県民がお互いの文化に触れ、一緒に楽しめる交流イベントを開催することといたしました。スライドをご覧ください。題して、「多文化共生イベント『からっかぜパーク』」。群馬県のからっ風と多様性を示すカラフルの意味を込めています。開催日は10月15日の日曜日、会場は群馬県庁の県民広場と31階のGINGHAMで、入場無料となります。県民広場では、ステージにて世界各国の音楽やダンスが披露されるほか、キッチンカーや多言語会話サロンなど、食や文化を体験しながら、交流を楽しむことができます。また、31階のGINGHAMでは日本文化を体験できるブースを用意しています。箏とか茶道とか忍者とか、外国人県民の皆さまをはじめ多くの方々に楽しんでいただける企画となっています。このイベントの最大の特徴は、大学生や外国人県民、それから外国人の支援団体などで実行委員会を立ち上げ、その中で意見を交わしながらイベントを企画したというところにあります。まさに「共創」によって生み出されたイベントと言っていいと思います。イベントの詳しい中身については、スライドに記載のQRコードから公式のSNSをご覧ください。

 群馬県には、令和4年12月末現在、109カ国、約6万5000人の外国人県民の方々が住んでいます。製造業や観光業をはじめ様々な分野で外国籍の県民が活躍をしていると。年々その重要性が増しています。一方、令和2年度に行ったアンケートでは、外国人の73.8%が日本人と積極的に交流したいと考えているのに対し、外国人と積極的に交流したい日本人は11.5%に留まりました。外国人と日本人の意識に大きなギャップがあるということです。こうした中で私としてはこのイベントを契機に、日本人県民と外国人県民がお互いの違いを認め合って、ともに住みやすい群馬県を作っていく、「多文化共生・共創社会」の機運がこれによって一層高まるということを期待しています。特に、未来を担う子どもたちには、様々な文化体験を通じて、お互いの文化に触れ、多様性を受け入れる意識を育んでほしいと考えています。ぜひ、多くの方々にご来場いただきたいと思います。

 

5.ショート動画ディレクターの任用

 続いて、ショート動画ディレクターの任用についてです。群馬県では、県の情報を動画でタイムリーに発信していくために、県庁舎の32階に動画・放送スタジオtsulunosを開設し、県職員自ら動画の企画、撮影編集等に日々取り組んでおります。

 そしてこの度、群馬県の情報発信をさらに強化するため、新たに「ショート動画ディレクター」を任用することといたしました。ショート動画ディレクターは文字どおり、群馬県職員が制作するショート動画について助言をいただく特別職になります。これによって県職員の動画制作スキルの向上を目指したいと考えております。

 県職員が制作した動画は、県の公式YouTubeチャンネルtsulunosで、幅広い世代の皆さまにご覧いただいています。しかし、世代ごとの視聴者数を分析すると、10代から20代前半は、他の世代と比較して視聴者数が少ないということが分かりました。若い世代は数十秒程度の短い動画、皆さんご存知だと思いますが、いわゆるショート動画を好んで視聴する傾向があります。そのため群馬県の情報を若い世代にもしっかり届けていくためには、ショート動画を活用した情報発信が有効だと考えました。

 ショート動画の制作には、冒頭の1秒程度の間に心を掴んで次の動画に移らないようにするという、実は独自のテクニックとかスキルが必要です。そのため、制作ノウハウを持った方に新たに、ショート動画ディレクターに就任いただき、県職員が制作する動画に助言をいただくことにいたしました。

 それでは就任いただく方をご紹介します。安藤千華さんです。安藤さんは高崎市出身で、都内の広告代理店などに勤務し、大手企業や県内企業などのSNSコンサルタントを務めてきました。過去に制作したショート動画では、わずか10日間でYouTubeの再生回数が260万回を超えたこともあります。いわば彼女は、“バズらせ”のプロといえる方です。安藤さんは現在カナダに滞在していますけども、オンラインでのミーティングやチャットなどを活用して、ショート動画制作について助言を行っていただきます。

 私自身、ショート動画の可能性については大いに期待をしています。安藤さんは今、カナダに行っていまして、向こうの大学におそらくこのまま留学することになると思いますが、特に日本国内にいなくてもリモートで十分仕事をしてもらえるということで、こういう形のアドバイザーの任命というのは、これから群馬県が目指す未来の姿にも繋がっていく、初めての試みかなと思っています。

 今後、安藤ディレクターに助言をいただきながら、県職員自らが、バズる動画やインパクトのある動画を制作し、再生回数が100万回を超えるような動画が数多く生まれていくことを期待しております。

 これからも群馬県の情報を県内外の幅広い世代にタイムリーに届けるため、戦略的な広報を展開していきたいと考えています。

 

6.群馬県警少年サポートセンターの移転

 続いて、群馬県警少年サポートセンターの移転についてご報告します。スライドをご覧ください。この度、群馬県警少年サポートセンターが中央児童相談所に移転することが決まりました。来週の10月2日から業務を開始いたします。

 少年サポートセンターは、少年の非行防止と健全育成を目的とした警察本部の組織です。これまでは前橋市の総合交通センターの中にありました。非行や児童虐待問題に精通した少年支援官をはじめ、警察官や教員が在籍をして、非行少年等への面接訪問、虐待を受けた児童への対応などの業務を行っております。現状では、中央児童相談所と少年サポートセンターは物理的に離れておりまして、相談者の利便性という点では課題がありました。

 今回、少年サポートセンターが移転することで、相談者はワンストップで相談を受けることができるようになります。加えて、行政側としても、児童相談所と警察が連携を取りやすくなって、より的確で手厚い支援につなげることができると考えています。

 児童相談所と警察はこれまでも、特に児童虐待の分野では、人事交流とか合同訓練を行うなどの連携を強めてきています。今回の移転を契機として、非行の分野に関しても連携が進み、職員間のスキルアップにも繋がるということを期待しています。

 群馬県としては、子どもたちが子どもらしい生活を送れるように、これからも必要な支援を行っていきたいと考えています。

 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

●高校生世代までの医療費無料化について

(記者)

 10月からの高校生世代の医療費の無料化なんですけれども、知事が以前からおっしゃっていますけれども、財源確保できたというのが大きいところだと思うんですが、先ほども負担が大きいということをおっしゃっていたと思うんですが、改めて財源の見通しというのを教えていただければと思います。

 

(知事)

 財源の見通しといいますか、以前も少し申し上げたとおり、前の知事の時代には、なかなか財政改革の道筋が見えなかったという中で、山本県政になってですね、例えば財政調整基金も、もちろん依然としてまだまだ道半ばでありますけども、全国のワーストのレベルだったところから中位ぐらいまでに回復したという全体の財政の状況を見て、何とかこれだったらサステイナブルにできるだろうと判断したというところが大きいと思っています。

 

●高校受験料のキャッシュレス決済について

(記者)

 キャッシュレス決済についてなんですけれども、先ほど高校の受験料にも適用するというお話があったと思うんですけども、これは今年度の受験から適用するのでしょうか。

 

(知事)

 担当課から。

 

(会計管理課長)

 もう一度ご質問よろしいでしょうか。

 

(記者)

 先ほど知事から、高校受験の受験料もキャッシュレス対応するというお話があったと思うんですけども、これは今年度の受験からもう対応するような見込みで進められるのか、そのスケジュールを教えてください。

 

(会計管理課長)

 高校の受験料のキャッシュレス化ですが、今年度はまだ、県庁の中だと4所属、それから地域について4カ所ということになっていまして、その中に高校の受験料については含まれていないということです。来年度以降(さらに)拡大していく中で進めていければと考えております。

 

(記者)

 来年度以降ですね。

 

(宇留賀副知事)

 ここは今回、利用者数が多いということで例示させていただいて、今年の受験からできるかというところはまさに調整中なんですけれども、我々としてはできるだけ早くにしたいと思いますし、令和7年度までには、利用があって県民の方々の利便性が高まるものについて完了させるという計画でいるので、現時点ではまだ固まっていないと思っていただければと思います。

 

(記者)

 今年度という可能性もまだ残っているということでしょうか。

 

(宇留賀副知事)

 いろいろな調整があるので、まだ現時点で決まっていないんですけれども、我々としては、できるだけいろいろなものができるようにしていきたいと思っています。

 

●ショート動画ディレクターについて

(記者)

 ショート動画ディレクターについてですが、どのような経緯で安藤さんのことを県として知ってですね、知事がお会いしたことがあるのか分からないんですが、知事の印象というところですね。それから、実績というところで、先ほど10日間で260万回の再生数を記録したこともあるということですけども、それはどんな動画だったのかとか、実績の部分を少し詳しく教えていただければと思います。

 

(知事)

 安藤さんに会ったのは、ある方の紹介で訪ねて来られて、そこで、彼女が考えた県のSNS戦略についてのレポートを拝見させていただきました。その中身が非常によくできていたということで、本当に真面目にSNSのことを勉強されているということで大変感銘を受けました。

 その後、いろいろな形でアドバイスをいただく中で、非常にセンスがいいということが分かって、宇佐美メディア戦略アドバイザーもいろいろ一緒に仕事をさせていただいたんですけども、この人だったら、特にショート動画の戦略についていろいろなアドバイスがもらえるだろうということがありました。

 それから、カナダに留学をするというところもいいなと。これから、いろいろな形態の雇用も考えていきたいと思いますし、特に群馬県の中にいるということにこだわらず、例えばアメリカとかヨーロッパにいる人だって、ちゃんと群馬県に貢献したいという方がいれば、いろいろな形で関係を持ってサポートしてもらえばいいと思っていたので、ある意味でいうと、その最初のモデルになるだろうということもあって、こういう形になったということです。

 例えば、最近、県のショート動画のクオリティが良くなっていると思うんですよ。例えば探知犬のニコとハルの動画も、今までの県庁職員の感性ではないじゃないですか。だからそういう意味でいうと、もうすでに成果は出ているのかなと思っています。

 知事戦略部長から少し補足してもらいます。

 

(知事戦略部長)

 先ほど実績のお話がございました。安藤さんがSNSを手がけた企業なんですけれども、こちらの方ですね、我々の方は当然承知しておるんですけれども、ご本人から公表を控えて欲しいというお話がございました。ただ、皆さま誰もが知る大企業の名前もありますので、大変しっかりとした実績だと認識しております。

 

(記者)

 ショート動画に関してなんですけれども、探知犬のショート動画は、安藤さんが手を入れたものなんでしょうか。それとも例として出しているだけなんでしょうか。

 

(知事)

 「ぐんま探知犬」というシリーズを立ち上げたのは安藤さんだよね。これ安藤さんが直接担当しているサイトだと思います。

 

(記者)

 今までにも、監修というかアドバイスをいただいて制作はしているということですか。

 

(知事)

 こういうタイトル(ショート動画ディレクター就任)にしたんですけど、少し前から試験的にいろいろアドバイスをいただいて、動画のクオリティを上げようということなんですけども、やはり彼女のアドバイスで、視聴数が実際に上がるんですね。だから、そういうことも含めて、今回こういうポストに就いていただくことにしました。

 

(記者)

 安藤さんは、ショート動画を制作するのではなく監修という認識であっていますか。

 

(知事)

 制作という言葉の定義にもよるけど、例えば、彼女のいろいろな感覚でこういうものを立ち上げるということもあると思うんですけど、基本的には、ショート動画は県庁職員が制作しているので、そこに対するいろいろなアドバイスをもらうということですね。

 もちろん、ご本人にいろいろな戦略とか知恵を出してもらって。さっき言ったように、最初の1秒で心を掴むのというのはやっぱりスキルが要る。それも本当に真面目に勉強していると。SNSというと、いろいろな専門スクールみたいなところもあるんだけど、そういうところにも実は出入りしているというか、認められている人なので、すでに彼女のいろいろなアドバイスで上がっています、今までよりも。

 

(記者)

 具体的に数値を示すのは難しいと思うんですけれども、県が目指す再生回数とか、フォロワー数とか、県がバズることでどんな効果を期待しているのかを改めて教えてください。

 

(知事)

 それは、今始まったばっかりなので、なかなかお示しするのは難しいのですけども、ただいつも言っているように、100万回再生の動画をどのぐらい作れるかというのがポイントだと思うんです。ご存知のとおり、ようやくtsulunosも4年目になって、コロナの話とかいろんなことで忙殺されていたりとか、なかなか県の職員にもスキルアップが必要だったんですけども、例えば、県職員が作った温泉のCM動画は120万回再生ぐらいになっていますし、あとぐんまちゃん、NHK前橋が再放送していただいたということもあって、大体1週間ごとに30話を1話ずつ掲載するだけで5、6万再生されているので、もう200万回以上再生されています。だから、そういうのが3つ4つ出てきているので。やはり基本的には100万回Viewを稼げる動画をどのぐらい作れるか、あるいは、こういうシリーズで、本当に人気のシリーズというのをどのぐらい作れるか、バズらせられるかというところがポイントかなと思っています。

 

(記者)

 バズったことによって、県への見返りというか、どういった効果とかを期待していますか。

 

(知事)

 それは、視聴数が上がれば、県が伝えたいこと、例えば探知犬の話だって、それだけ世の中に広がって共感を得ることができます。ここでも申し上げていたとおり、やはり県のYouTubeチャンネルなので、視聴数だけではなく、大事なことがあるじゃないですか。例えば、ドクターズカムホームプロジェクトなどでは病院の動画をたくさん作っていただいたんですけれど、これは再生回数が200回だったとしても、動画を見ているのは医学生なので、ものすごく意味があるんです。そういうのはあるんですけど、これからは、いよいよ本当にバズらせる、より視聴数を稼げる動画を作る、よりインパクトを与えられるような動画を作るというフェーズに移っていきますので、そういう意味で言うと彼女は非常に力強いサポートになると思います。

 

●富岡製糸場の整備活用について

(記者)

 会見の冒頭で少しご紹介がありましたが、昨日の県議会一般質問の中で、富岡製糸場の整備活用について質問がありました。知事の方からも、活用方法など、抜本的な見直しが必要という言及もありましたが、改めてお考えと今後の取り組みについて教えていただければと思います。

 

(知事)

 昨日の答弁でも申し上げたとおり、富岡製糸場は群馬県の唯一の世界遺産であって、いろいろな意味で宝のような存在だと思っています。ただ、現状を見ると、施設の維持補修みたいなところからいっても、計画よりも遅れていますし、残念ながら来場者も、コロナ禍ということもあったんですけれど、かなり落ち込んでいると。少し回復したんですけれど、まだまだコロナの前には戻っていないわけですよね。そういう中で、この富岡製糸場のあり方をどうするのかということについては、県庁の中でもプロジェクトチームを作って議論しているんですけれども、1度、関係市町村と知事との間で率直な意見交換をさせていただきたいと思っています。これをどういう形でやるのかというのは、これから考えたいと思いますが、協議会みたいにするのか、どうするのかということはともかくとして、まずは率直な意見交換をしたいと思います。例えば、富岡製糸場をこれからどうするのか、抜本的に戦略を見直すのであれば、どういう形でやるのか、こんなことをよくご相談したいと思いますし、一般質問の中でも言ったように、県は県としてしっかりサポートしますけれども、やはり富岡市民も含めて、皆さんに当事者意識を持ってもらうということも大事かなと思っています。

 

●新型コロナウイルス感染症について

(記者)

 毎週発表しているコロナの感染者が2週連続で、特に今週は大きく減りまして、今までの感染拡大が第9波だとしたら、それがピークを過ぎたといいますか、頭打ちになったのかなと思ったんですけれど、そもそも今までの感染拡大は、県内で第9波だったのかという認定も特に誰もまだしていないかと思いまして、その認識と、(現状で感染者数が)頭打ちになっているということなのか、知事はどうお考えでしょうか。

 

(知事)

 これは健康福祉部長の方から少し分析してもらいます。

 

(健康福祉部長)

 第8波、第9波というような言い方は、おそらく政府も公式にはしていないのではないかと思っております。記者さんがおっしゃいますように、今回、9月18日から24日の分に関しては、群馬県は1定点当たりの患者数が9.4人ということで、大きく減っていまして、全国的に見ても39位というような形になっています。8月末から9月ぐらいにかけて、(感染者数が)増えていた部分はあるんですけれど、相当落ち着いては来ているのかなと思いますが、これが第何波だったというようなことについては、なかなか言える環境にはないと思っています。感染者数(の傾向)という意味では、落ち着いてきているかなと思っております。

 

(知事)

 全く同じ見解です。

 

●障害者グループホームの食材費過大徴収について

(記者)

 恵グループという全国的なグループが、障害者のグループホームで食材費を過大に徴収しすぎていて、県内の高崎市、前橋市分はすでに過大徴収が判明していて、県の持ち場の方はその処分をするまでは外には出さないということで、少し高崎市、前橋市と対応が違っています。館林など、3カ所あったと思うんですけれど、県の方で過大徴収があったかどうか、高崎市、前橋市と同じように、明らかになってもいいんじゃないかと思うんですがいかがでしょうか。

 

(健康福祉部長)

 9月26日に厚労省の記者会見でも、武見大臣がお話されていた件だと思いますが、6月に厚労省から、当該法人、グループホーム「恵」が所在する各県に、事業所への検査等による事実確認や当該事実確認を踏まえた適切な対応の指示がございました。指定障害福祉サービスにつきましては、都道府県の条例で定める基準に従いまして、指定障害福祉サービスを提供しなければならないこととされております。現在、(群馬県では)厚労省からの指示を受けまして、県で所管する事業所、おっしゃいますように県所管は3事業所でございますけれども、事実確認を行っているところでございます。厚労省においても、法人の業務管理体制に関しての検査に着手してますことから、連携をしながら適切に対応してまいりたいと思っております。公表するしないにつきましては、法律上、勧告なり指示なり、そういったところに従わない場合には公表するということが法律上定められているところでありますけれども、まだ事実確認をしている状況でございますので、そちらについてはまだ今の答弁のとおりという形になります。

知事メッセージ

 それでは、恒例に従って、会見の最後に知事から県民の皆さまにメッセージを発信させていただきたいと思います。県民の皆さん、今日の会見冒頭で、県議会の一般質問に触れました。他の都道府県のことはよく分かりませんが、記者会見で一般質問の中身に触れている知事はあまりいないと思うんですね。これを見て、皆さんに分かっていただきたいのは、県議会は知事にとってはものすごく大事な場所なんですよね。特に、一般質問での知事の答弁、発言は、知事の業務の中でも最も重要な仕事の1つだと思っていますし、県議会の一般質問というのは、最も重要な舞台の1つだと思っています。この4年間、県民の皆さまのご支援もいただいて、NHKの最新調査で、山本県政の評価は84%でした。まだまだ反省すべきところもありますし、もっとこれを伸ばしていきたいと思いますが、こうした皆さんのお知恵をいただいて、何とか4年間、コロナ対策を含めていろんなことをやってまいりましたが、県が打ち出してきた、私がを打ち出してきたいろんな事業、あるいは予算というものは、県議会の後押しがあって初めてできると、県議会でしっかり議論して頂いて、いつも、ここまではそうなんですけど、圧倒的な多数で常に可決をしていただいて、議決をしていただいてるという中で行われていると。そして、時には県議会の指摘も受けて、それに基づいてよりベターな形に修正をして事業化しているというところもあるので、県知事がいろんなことをやっていると、山本県政なかなか新しいこともやっているし、コロナ対策も頑張っていると、こう言っていただいている方ももちろん多いんですけれども、これはですね、この二元民主制の中で、県議会とのいろんなせめぎ合いがあって、議会の方ともよく議論をしながら、ある意味切磋琢磨しながら、県政が進んでるということをぜひ県民の皆さんに分かっていただきたいと思って、こういう時間を設けました。この記者会見は、記者クラブが主催しているということで、あまり長くなると、またお叱りも受けるのかなと思っているので、簡潔ですけれども、こうして県議の皆さんも、ものすごく真面目に、真剣に、県政、知事と向き合っているということは、ぜひ県民の皆さまにも分かっていただきたいと思っております。

 いよいよ秋らしくなってきて、ようやく涼しくなってきたと先週言ったんですけれど、昨日はすごく暑くて、夜に何度も私は目が覚めたんです。少し不安定な気温が続くと思いますが、ぜひ県民の皆さまには、十分健康に気をつけて日々を過ごしていただければと思います。

 今日も記者さんの方から質問がありましたが、コロナは少し頭打ちになって、(感染拡大の)ピークを超えたとはいえ、やっぱり体調がおかしいとか、何となくコロナの可能性があると思った方は、ぜひ診療を受けていただいて、早めにしっかりと治療を受けていただくということも心がけていただきたいと思いますし、今はインフルエンザもすごく県内ではやっているということですから、それについてもぜひ注意していただきたいと思っています。私は不覚にもコロナになってしまいましたが、体調は1日ぐらいで回復したんですけれども、その後、大事をとって5日間休んで、その次の5日間もできるだけマスクをつけて過ごしましたけれども、おかげさまですっかり回復いたしました。もう元気だけが取り柄の知事ですから、引き続き全力疾走でいきたいと思っています。

 そして、今日の会見もまた45分になりましたけれども、この会見は真剣勝負だと思っています。群馬県はしっかり情報公開をしていくと。知事が何をしているのか、群馬県がどんな事業をやっているのかということをできるだけ記者会見等を通じて、県民の皆さまにしっかりと情報公開して、皆さんのいろいろなご意見も取り入れていくという姿勢をこれからも貫いていくことも改めて申し上げて、今日の会見を終わりたいと思います。記者の皆さんには、今回も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて定例会見を終わらせていただきます。

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。