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群馬県官民共創ポリシープロジェクトに関する知事・株式会社PoliPoli合同記者会見(11月2日)

更新日:2023年11月2日 印刷ページ表示

■日時    令和5年11月2日(木曜日)午後1時32分~2時2分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和5年11月2日山本一太群馬県知事・株式会社PoliPoli合同記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.08MB)
 



会見項目

■冒頭発言

■質疑応答



冒頭発言

(知事)

 それでは、群馬県と株式会社PoliPoliとの合同記者会見を始めさせていただきたいと思います。本日は、定例会見に先立ってこのような場を設定させていただきました。報道機関の皆さまには大勢お集まりいただきましてありがとうございます。本日は、株式会社PoliPoliの代表取締役である伊藤和真さんとともに、群馬県とPoliPoliが連携して行う新たなプロジェクトについて発表させていただきたいと思います。そして、プロジェクトを通じて群馬県が目指す姿についてもご説明をします。伊藤さんには後ほど事業について詳しくご説明をいただきます。

 この度、群馬県は「Policy Fund」という仕組みを活用して社会課題を解決していく新たな取り組み、「群馬県官民共創ポリシープロジェクト」を開始いたします。「Policy Fund」というのは、株式会社PoliPoliが創設した基金で、寄付によって社会課題を解決していこうという試みです。この「Policy Fund」を活用したプロジェクトを実施するのは、自治体としては群馬県が全国で初めてということになります。

 次のスライドをご覧ください。群馬県では、この「新・群馬県総合計画(ビジョン)」において、全ての県民が幸福を実感できる自立分散型社会の実現というものを目指しています。このビジョンを実現するためのキーワードの1つとして、「官民共創コミュニティ」を掲げておりまして、産学官民が多様な分野で連携をし、地域の課題を解決することが必要だと考えています。

 今回開始する「群馬県官民共創ポリシープロジェクト」では、主に非営利団体に社会課題の解決に向けた提案をしてもらって、群馬県が提供する実証フィールドで取り組んでもらうということを考えています。その際に必要な資金を、この「Policy Fund」が提供するという仕組みになっています。これは、行政だけではない様々な民間の力を社会課題解決に生かし、群馬県が目指す官民共創コミュニティの育成に繋がる新しい取り組みになると考えています。

 それでは、プロジェクトの詳細について伊藤さんの方からお話をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 PoliPoli代表の伊藤和真です。今日は、群馬県さんとの一番最初の取り組みとして、こういうふうな発表ができることを非常にワクワクして楽しみに思っております。

 では、スライドお願いします。簡単に自己紹介なんですけれど、僕はPoliPoliの代表の伊藤と申しまして、19歳の時に政治だったりとか行政の課題に関して、いわゆるこの官民共創のいろんな取り組みとか、プラットフォームを作るような会社、スタートアップとしてPoliPoliを立ち上げました。

 次お願いします。PoliPoliは、いろんな事業をやっておりまして、「PoliPoli Gov」というのはまさに群馬県さんにも使っていただいているんですけれど、県とそこの方々、自治体の方々を繋いだりとか、あとはルールメイキング、いわゆるNPOさんだったりとか、団体の政策提言をサポートするような、いろんなまさに官民共創の取り組みをさせていただいているという感じでございます。僕らは、いろんな政策の事例だったりとかもあるんですけれども、数年前に話題になった「生理の貧困」というのはPoliPoliから始まった政策のムーブメントの1つでして、ユーザーの方が、「コロナ禍で生理用品が買えない」と、そういうような課題をPoliPoliで挙げていただいたところ、それが国会議員やメディアの方に伝わって、それが実際にムーブメントになって、政府予算だったりとか、そういうような社会課題を解決するような、そういう取り組みになったと思っております。

 今回の「Policy Fund」は、最近リリースしたばかりの新しいプロジェクトなんですけれども、「政策を軸にした社会課題の解決を加速する」というところをコンセプトとして行っていまして、解決したい社会課題としては、大きく3つあります。

 1つ目は、日本には本当にたくさんの課題、少子高齢化であったりとか、人口減少だったりとか、本当にたくさんの課題がありますが、一方で、政府や自治体がなかなかその全ての課題を把握して、それにすぐ対応するというのはなかなか難しい時代になっているということです。例えば、アメリカなどの海外ですと、民間の寄付でそういう課題を解決するという流れもあるんですけれども、日本だと寄付の量や質もなかなか十分ではありません。こういうことを官民共創の取り組みをしながら非常に感じております。

 「Policy Fund」は、若干分かりづらいとこもあるんですけれども、端的に申し上げると、民間だったりとか、ビジネスリーダーの方から、僕らが寄付を預かって、例えばNPOだったりとか、ルールメーカー、政策提言をやるような研究者だったり活動家の方々に寄付をさせていただいて、その方々がいろんな事業だったりとか、いろんな研究とかをして、それに基づいた政策提言をさせていただいて、実際に自治体や政府と一緒に政策を官民共創で作っていくというような取り組みになります。

 今回、群馬県さんが自治体初という取り組みで始めさせていただきました、「群馬県官民共創ポリシープロジェクト」なんですけれども、シンプルに言ってしまえば、いわゆる実証予算を僕ら民間がいわゆる経営者の方々とか企業から寄付金として集めさせていただいて、群馬県の実証事業に対して寄付をさせていただくと。群馬県さんとしては、実証フィールドを貸していただいて、僕らが寄付金、実証予算を出して、そこで本当に早く、いろんな事業、いろいろな実証実験をして、それが本当によければ、例えば、来年度とか再来年度、さらに本格的な取り組みになっていくという、いわゆる実証のための取り組みになります。

 具体的には、プレゼン審査というところで、これをやるんですけど、まさに群馬県さんがやられている「政策プレゼン」、僕も審査員として参加させていただいたんですけども、そこにインスパイアを受けたというのが正直なところでして、すばらしい取り組みだと思うんですけれども、まさにNPOの方だったりがそこでプレゼンをして、寄付者の方と群馬県の方で、「これは実証できる」と、僕らPolicy Fund側としても「これは寄付できる」ということになった場合は、実際に事業がスタートする。もう本当に1カ月単位でどんどんとすぐスタートしていって、実証していきます。実際それが本格的になったら、本当に来年度、再来年度と、本格的な事業になっていきます。その社会課題の解決方法が、しっかりと実証されたら、それを全国に「群馬モデル」として発信していくということができたらすごい面白いし、早く、かつ効果的に社会課題を解決できるんじゃないかなというような、まさに革新的な取り組みをリリースさせていただいております。

 

(知事)

 伊藤さんありがとうございました。今の伊藤さんの説明にもあったように、このプロジェクトでは、民間資金である「Policy Fund」と非営利団体などの民間の力を活用しながら群馬県内の社会課題解決を加速していくという仕組みになります。群馬県としては、実証フィールドを提供することで、これまでのように行政だけ、あるいは民間だけでは解決できなかった課題に対して、官民共創で取り組んでいくことができるというメリットがあります。

 そして、本日からこのプロジェクトに参加したいという団体を募集したいと思います。スライドをご覧ください。対象は群馬県内で社会課題を解決したいという思いを持った非営利団体等です。募集は今日から開始いたします。12月17日の日曜日まで受け付けたいと思います。募集の詳細については、スライド記載のQRコードからご確認いただけますが、この募集の詳細についても伊藤さんの方から簡単にご説明お願いしたいと思います。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 詳細については、スライド資料に示しているとおりでして、群馬県さんの総合計画に関するような課題解決に取り組んでいる団体だったりとか、総合計画に合っている事業をやっている方が対象になります。主には、非営利活動や公益的な事業をやっている方々が団体としては対象になりまして、(支援額は)1団体最大300万円というところですけれども、本当にいろんな応募がくると思いますので、しっかりと、その金額だったりとか、どういう団体を選んでいくか、ここから応募して頂いた内容などを見ながら決めていきたいと思っております。募集期間は12月17日まで。

 NPOさん、いわゆる団体さんにとっては、僕らもクイックに民間の寄付を活用して資金も出ますし、すぐに実証フィールドの提供もできるというところで、NPOさんにとっては相当に良い取り組みだと思っていますし、自治体さんにとっても、群馬県さんにとっても、そこまで予算を使わずに社会課題解決の実証実験ができるというところでよいと思っているので、ぜひ興味持っていただいて、記事に取り上げていただいて、いろいろ広げていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

 

(知事)

 はい、ありがとうございました。群馬県内で社会課題を解決したいという思いを持った方々のたくさんの応募をお待ちしております。私からは以上です。せっかくの機会ですので、記念撮影を行いたいと思います。

 

 ※フォトセッション

 


質疑応答

 

(知事)

 それでは何かご質問がありましたら、伊藤さんに対してもいいですし、知事である私に対してもいただければと思います。皆さん挙手でお願いします。

 

(記者)

 3点、ご質問させていただきたいと思います。1つ目が、自治体としての初めての提携ということでございますが、9月にローンチされたばかりのプロジェクトに、群馬県さんが自治体として初めて、他に先駆けて提携されたその狙いを教えていただきたいと思います。

 2つ目が、「Policy Fund」に感じた魅力と可能性についてお伺いしたいと思っていまして、新・群馬県総合計画を拝見したんですけれども、地方自治体としての強い危機感と、その逆境をチャンスに変えようみたいな強い意志を感じるものだと思いました。今回の提携もその挑戦の一環だと思うんですけれども、そういった観点で、提携を決めたPolicy fundはどういう魅力があるのかということ、それと、群馬県から全国の地域だったり、ひいては国だったりをどのように変える可能性があるか、お考えを教えてください。

 

(知事)

 まず、初めて自治体として提携する、その狙いと展望ということなんですけれども、そもそも伊藤君とは、PoliPoli Govの仕組みを使って、群馬県が提携してきて、PoliPoliが非常にしっかりとした組織であって、なおかつこのPoliPoli Govで随分いろんな住民とか若者の意見を吸い上げてきたという実績があります。それから、個人的にも随分長く知り合いなので、彼の考え方というのもよく分かるんですけれども、すごくこれが面白いと思うのは、ぜひ皆さんに注目してもらいたいのは、県がお金を出すというんじゃないことですよね。県はあくまでも実証のフィールドを提供するというところで、こういう伊藤君のような若いベンチャー起業家みたいな人たちが集まって、寄付を集めてくれるということはどういうことかというと、例えば、ここで1つ、そのNPOが提案したことが実現する、1案件何百万とか言っていましたけれども、これが広がってきて、群馬県はNPOが活動しやすいと、社会課題解決に興味のあるNPOは群馬県に来ればいいと、NPOの聖地とは言いませんけれど、拠点ともいいませんけれど、やっぱり官民共創という時にNPOが集まってくるような仕組みはすごく大事だと思うので、これぜひメディアの皆さんにも注目してもらいたいと思いますね。これをやっているところはないですから。たまたま2人ずっといろんな話をしている中で出てきたことで、群馬県の若手職員によるプレゼン、彼も見ていろいろ刺激を受けたと言ってくださったんですけれども、これはほんと今までにない仕組みで、これによって本当にNPOが群馬県で何かやりたいことがあったら、社会課題を解決するんだったら群馬県に行ってみようというふうにできたら一番いいかなと思っています。

 それから、もう1つ言うと、群馬県は「群馬モデル」を創出するというのが大きなスローガンになっていまして、知事の野望は、とにかく群馬県で世界最先端というような、地方自治のモデルとを発案して、実践して、発信すると。やはり、地方から中央を変えていくと。今まで4年間やってきましたけれども、ちっちゃなことで言うと、デジタル庁から含めていろんなところで、実は「群馬モデル」がかなり影響を与えたということはあってですね、これは私はできると思っているので、そういう意味でいうと、この分野でもNPOとの連携という分野でも、新しい「群馬モデル」を作り、それがいわゆる本当の官民共創に繋がっていけばいいなと思って、群馬県が一番最初に手を組んでやろうということにさせていただきました。

 それから、2つ目の話で、先ほど少しおっしゃった、「(新・群馬県総合計画に、)地方自治体として、この強い逆境をチャンスに変えるという意思が示されている」というのはそのとおりだと思っています。今回の「Policy Fund」の魅力というのは、民間資金の有効な活用、実証実験の実施ということで、やはり地方自治体が存続していくためには、ワイズスペンディングがすごく大事なわけです。やはり、官民の知恵を結集して、負担を抑えながら最大限の成果を追求するということで、群馬県はずっと「群馬モデル」「ワイズスペンディング」を言ってきたんですけれど、例えば、「群馬デジタル窓口」の「ぐんまワクチン手帳」を全国で初めて開発したんですけれど、開発費900万円で、40万人か50万人、一応参加者がいて、東京は開発費用1億円以上で70万人ぐらいだから、圧倒的にコストパフォーマンスがいいわけですよね。そういう意味でいうと、ワイズスペンディングの考え方に基づいて、最小限のインプットで最大限の成果を上げるということで言うと、群馬県が負担するよりも、群馬県は実証フィールドを貸すということで、これもある意味、うまくいけば都道府県、地方自治体のワイズスペンディングの新しいモデルになるんじゃないか思っています。

 群馬県は「全県リビングラボ構想」というのを掲げていて、ぜひ記者さんにも招待状を出しますから、12月にある「湯けむりフォーラム」に来て欲しいと思うんですよ。群馬県庁最大のイベントで、リアル開催2回目なんですけど、今回は大臣も来たりとか、結構有力な経済人も来たりとか、あるいはフィンランドからゲストを呼んだりとか、あとで普通の記者会見で説明するんで、まだ申し上げませんけれども、ぜひ来ていただきたいと思います。それで、「全県リビングラボ構想」というのは、大きく胸襟を開いて、新しい考え方とか、人をどんどん取り入れていくというものです。やはり「リビングラボ構想」というからには、なかなか難しいことなんですけれど、これまでの古いしきたりとかルールとかは、やはり変えていかなきゃいけない。これ古くて新しい課題なんだけど、規制改革ってどこでも難しいですよね、地方でも。ただやはり、これをしっかりやりながら、とにかくみんなが群馬県でいろんな実験をやろうと思われるような求心力をつけたいと。そういう意味でいうとこのPoliPoliが来てくれたというのはすごくいいなと、NPOの人たちを引きつけるためにもいいなと思っているんですけども、そういう意味で、これが新しいモデルになれば、他の都道府県も、どうせみんな財政火の車ですから、ご存知のとおり。群馬県も、だからワイズスペンディングと政府の補助金を最大限に使うと。もう20何年も国会議員やっているので、太いパイプを使って、それから経産省(出身)の副知事も使って、これをやるっていうのと、それから民間の投資をしっかり引き込んでくるというのと、それから、これから水力発電でガンガン稼ぐので、自分で稼ぐと。こういう中の一環なんですけどね、これがうまくいくと、もしかしたら他の自治体もこういうことやりたいって言ってくるかもしれないし、そうなるとNPOとの連携ということでいうと、少し政府のモデルにもなるかもしれないということで、その点は熱い期待を持っています。

 

(記者)

 意義について今質問があったので、少し細かいファクト確認をしたいんですけど、最大300万円で、総額幾らぐらいの寄附を企業などから集めたりするのでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 Policy Fund全体からすると、5年で100億円寄付金として集めると、この1年で数億円ぐらい集めるというとこで、すでに割と目標数値はいってるんですけれども、Policy Fund全体の金額感はそのぐらいで、実際に群馬県さんのこの取り組み中でどのぐらい寄付が行われるかというのは、プレゼン次第、ご提案次第かなと思っております。

 

(記者)

 スケジュールの関係を確認しますが、12月までの募集で複数の団体を募集した結果の面接や、その通過、最終決定時期、それでその後に寄付金を集めるという仕組みなのか、少し段取りを教えていただけますでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 基本的には、12月まで募集期間がありまして、そこからいろいろと僕らもヒアリングしたりだとかして、政策のプレゼンが県庁であります。県庁でプレゼンしてもらって、その場でだったりとか、短期間で寄付と実証フィールドを提供するかが決まって、大体半年か1年ぐらいで実証実験を行うという感じでございます。

 

(記者)

 面接は年明けということですか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 そうですね、面接は年明けになります。

 

(記者)

 半年から1年の実験期間というのは新年度からでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 そうですね、新年度なんですが、これもプレゼン次第かなと思いまして、NPOさんがこういう事業を、例えば半年でやりたい、場合よっては3カ月やりたいという場合もあるので、そこに合わせて予算だったりとかも出るという感じでございます。

 

(記者)

 そうすると、団体が決まってから国内外の企業や個人に向かって寄付を求めるということなんでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 プレゼンの場にPolicy Fund自体に、群馬県さんのこの構想にのってくれる寄付者さんにも来ていただいて、実際にその場で寄付したいかどうかを判断して頂いて、ある程度の出資が(その場で)内定するという感じは想定しています。

 

(記者)

 ちなみに寄付者は、PoliPoliが広く国内などの大企業とかに呼びかけるんでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 すでにもうPolicy Fund自体には寄付していただいていますので、例えば、もうリリースあるんですけれども、チャットワークという国内のビジネスチャットの社長の方だったりとかが寄付していただいたりとか、その他企業さんたくさんあるんですけれども、そこに呼びかけて、プレゼンの時に山本さんだったりとか、いろんな企業さんが、もうその場に来ていただいて、その場で寄付するかとか、予算をつけるかみたいな話をさせていただくという感じでございます。

 

(記者)

 これ、昔のテレビ番組で「マネーの虎」という番組があって、「ノーマネー」とかありましたけれど、そういうイメージでもあるんでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 僕らとしては、ある程度クローズの場でしっかりと議論しながら、この事業はなぜいいのか、効果的なのかというのをしっかりと議論して、割とそういう場にしたいなとは思っていますけれど、民間の寄付金なので、これはしっかりとスピード感を持って、かつ、自治体だとなかなか取り組めていない分野とか、そういうところにぜひ取り組みたいと思っています。

 

(記者)

 県が実証実験の場を提供するというのがイメージとしてあまり浮かばないのですが、具体的にはどのようなイメージなのでしょうか。

 

(知事)

 例えば、直滑降ストリームに出た、ソンリッサというNPO法人が孫マネージャーという事業をやっているじゃないですか。いわゆる独居老人を何とか社会復帰させるというか、孤独にしないというね。例えばそういう提案が通ったら、群馬県のどこでどんな実証ができるかというのをよく検討して、そこでやってもらうとか、そういう場を作るというのを群馬県の方で、今みたいに地域を決めるとか、こんなやり方でやるとか、県内でその環境を整えるというのは群馬県がやるということですので、ファンドの方は、伊藤さんはじめPolicy Fundの方で集めていただくという役割分担です。

 

(記者)

 仕組みの関係で伺いたいと思います。すでにPolicy Fundには数億円の寄付が集まっているということなんでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 具体的な金額はあれなんですけども、数億円ではないですが・・・

 

(記者)

 集まってはいる。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 集まっています。はい。

 

(記者)

 少なくとも300万円とかを出資できるぐらいは・・・

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 そうですね。はい。

 

(記者)

 そういう方を連れてきて、見てもらうという形になるわけですかね。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 そうですね。

 

(記者)

 実証フィールドの関係で、群馬県としては、地域とか例えば関係機関とか、そういうプロデュース的なところを請負うというようなイメージでしょうか。

 

(知事)

 よくプレゼンを聞いて、Policy Fundというか伊藤さんたちとよく議論しながら、どういう形でできるのか考えて、いま言った地域であるとか、あるいは、いろいろな調整って出てくるじゃないですか。それは行政側としてサポートしていくと。つまりNPOがそこで、Policy Fundの予算を使って活動する時に、必要なサポートをしていくということになっております。

 

(記者)

 またそこで、フィードバックというか、いろいろ実証をすることで課題とかも出てくると思うんですけど、そこら辺をまとめて政策としてどう煮詰めていくかみたいなところを支援して、できれば政策提言なんかもしていきたいと、そういうような・・・

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 そうですね。まさに僕らとしては、群馬県の総合計画をNPOさんに読み込んでいただいて、この課題だったら自分たちが解決できるというNPOさんに来ていただいて、実際にその場でプレゼンしていただくという感じを考えています。そこでまさにですね、行政の取り組みはやっぱり1年単位だったりするんですけども、この基金だったら、民間の基金なので早く回せるんですね。例えば、事業をやってこういう課題がありましたということを、すぐに例えば全国に発信すると、さらに政策が効果的に使われたりとか、作られるということを目的にしています。

 

(記者)

 例えば、すごくいい取り組みが生まれて、事業として県としてもやりたいみたいな状況になる可能性もあると思います。そういう時は県としてバックアップしたりする可能性も・・・

 

(知事)

 とりあえず今の役割分担からいくと、Policy Fundがお金を出して、県が実証フィールドの整備も含めて提供するということなんですけど、例えばその中で、ものすごく面白い群馬モデルみたいなものがあれば、それは県の事業として再発進させるという可能性もあるし、あるいは県がさらにこれをサポートして、それを中心にまた大きくしていくという可能性ももちろんあると思っています。

 ただ、やはり仕組みとしては、財政負担を県が直接するというよりは、その実証フィールドを提供して、民間の、やっぱり民間の感覚でしっかりお金を集めてもらって、民間の感覚でしっかり審査してもらうことが大事だと思います。

 

(記者)

 当然ながら、NPOとか財団法人については県内県外でもOKということなんでしょうか。

 

(株式会社PoliPoli 伊藤代表)

 全国の方々で。やっぱり群馬県のNPOさんにもしっかりとプレゼンしていただきたいなとも思っております。

 

(知事)

 よろしいでしょうか。それでは、ちょっとだけ休みを入れて、また、定例会見に行きたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。