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令和5年度第24回定例記者会見要旨(11月2日)

更新日:2023年11月2日 印刷ページ表示

■日時    令和5年11月2日(木曜日)午後2時11分~2時52分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等18人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和5年11月2日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:921KB)
 



会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.知事のベトナム訪問

 3.知事の英国・米国訪問

 4.医師臨床研修マッチング結果

 5.「G-WALK+」企業対抗戦2023

■質疑応答

■知事メッセージ



知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは、定例会見を始めたいと思います。早速ですが、スライドをご覧ください。「知事のベトナム訪問」「知事の英国・米国訪問」、それから「令和5年度医師臨床研修マッチング結果」などについて発表させていただきます。

 

2.知事のベトナム訪問

 まず、知事のベトナム訪問についてです。群馬県とベトナムの関係をより深いものにし、群馬県の発展に繋げていくことを目的として、先週の10月25日の水曜日から29日の日曜日にかけて、ベトナムを訪問いたしました。

 前回の会見でもお伝えしましたが、今回のベトナム訪問の最大の特徴は、群馬銀行を中心とした29社の県内企業にも一緒に訪問していただいたということです。企業団には行程の多くを共にしていただき、非常に充実した訪問になったと感じています。知事として、今回同行していただいた企業団の皆さまに改めて感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、ベトナム訪問の結果をご報告させていただきます。スライドをご覧ください。まずは、政府要人との会談です。

 ベトナムとの関係をめぐっては、皆さんご存知だと思いますが、これまで私自身は、フック前国家主席、ミン前副首相と何度も会って、関係を構築してまいりました。その体制が今年1月に変更されて、ベトナム政府は新体制となっています。このため、改めてハイレベルな人脈を構築するため、今回は、ファム・ミン・チン首相との会談をセットいたしました。これは結構、画期的です。普通、地方自治体の長とかは首相には会わないので、やはりベトナム側がチン首相との会談をアレンジしてくれたということに、群馬県へのかなり高い期待というものを感じました。

 会談では、私の方から、日越外交関係樹立50周年を記念して、経済・教育・文化の交流を深化させたいということを首相にお伝えしました。また、今回同行している県内企業団が、ベトナムにすでに合計77億円の投資を予定していることもお伝えし、さらに今回のミッションに加わっていただいた企業は、将来、ベトナムへの投資も検討しているということをしっかりとお伝えして、企業の相互投資の促進、ベトナムも今、市場としてかなり魅力が出てきているので、これからは片一方ではなくて、やはり相互投資ということの重要性についても意見を交わさせていただきました。

 加えて、来年も企業団と一緒にベトナムを訪問するということもお伝えしましたし、チン首相は非常に喜んでおりましたが、首相にもですね、ぜひ群馬県にお越しいただきたいというふうに申し上げました。チン首相からは、今回の県内企業団の視察などについて感謝のお言葉をいただくとともに、これまでの群馬県のベトナム関係の取り組みや在住ベトナム人へのサポート、群馬県は、人口比のベトナム人の比率だと全国1位です。愛知がもいしかしたら、最新ではもっといるかもしれませんが、いずれにせよ、全国トップクラスということで、群馬県からベトナムの方々に対するサポートについて、首相から高く評価をいただきました。また、来日の際は、「群馬県を訪れたい」とおっしゃったので、来県についても大変前向きな言葉をいただいたと思います。

 首相の他にも、ベトナムと日本の相互投資を目的に、グエン・チー・ズン計画投資大臣ですね、日本の投資全般はこの人が担当大臣なんですよね。私の前の大澤前知事の時に、ベトナムとMOU的な、相互協力に関する覚書を結んでるんですけども、その時の相手は計画投資副大臣だったんですね。それを見て、知事のトップ外交の相手は副大臣ではいかんと。当然、大臣でなければいけないということで、そういうことを頭に置いてですね、国家主席とか、私が大臣を務めていた時代からよく知っているミン前副首相とやってきたんですけども、こういう形で今回もきちっと首相に会い、計画投資大臣に会ったというのは大事だと思います。

 国にもよりますけども、ベトナムのような体制の国では、しっかり政治的に政府の首脳と繋がっておくことが極めて大事なんですよね。急にルールが変わったり、法律が変わったりしているので、これから群馬県の企業がベトナムに進出する際でも、知事として、何かあったら直接こういう方々にお話ができるような関係を構築するということは大事だと思いますし、この意味でも大きな成果があったと思っています。

 会談では、県内企業がベトナムを重要なマーケットとしてとらえ、具体的な投資計画とか進出を検討してることをお伝えしました。加えて、企業進出にあたって、ベトナム側の規制緩和等についても具体的に要望させていただきました。ズン大臣からは、企業進出支援に対する力強い応援の言葉をいただきました。

 今後は、宇留賀副知事と、ベトナム外国投資庁というのがあるんですけど、ここの長官をトップとして、企業進出に関する問題点とか改善点とか、課題解決のための議論の場を設けることで合意いたしました。

 次のスライドをご覧ください。今回の訪問では、ベトナム政府だけではなく、ベトナムの地方省とも交流を進めるということをやりました。ハナム省といって、今、経済成長が著しい地域を訪問いたしました。ハナム省はハノイから車で約1時間、首都の近郊で、日系企業も多数進出しています。また、日本企業の進出を支援するジャパンデスクというのも実はこのハナム省にはあるんです。海外からの進出企業に対する独自の優遇措置があったり、製造業以外でもサポートが得られやすい環境が整った非常に魅力的な地域であることが分かりました。  

 今回、ハナム省の行政トップである、チョン・コック・フィー人民委員長、ベトナムの仕組みだと、こういう各省の人民委員長はみんな国会議員なんですよね。この人がこのハナム省の国会議員団の団長でもあって、結構若いでしょ。この人、実は将来のエースの1人と目されています。

 会談では、人材交流、投資促進、観光分野での交流について意見交換をさせていただきました。群馬県訪問団に対する手厚い歓待がありました。いちいち言いませんが、かなり手厚い歓待を受けて、ハナム省側の期待、熱意を感じました。

 今後、群馬県は、ハナム省とMOU、基本合意書の締結を目指していきたいと思います。今回はまだMOUまでいっていないので、(今回は)MOUに向けた合意書ということで、MOUはどこかでしっかりと、このハナム省と結ばせていただきたいと思ってます。

 加えて、ハナム省で日系企業が多く進出する「ドンバン2工業団地」というのがあるんですね。そこにも行ってまいりました。ドンバン2工業団地では、皆さんご存知でしょうか、東証一部上場の株式会社ヨコオという会社があるんですけども、現地のベトナム人4000人を、この株式会社ヨコオが雇用しているんですね。どうしてヨコオをここに載せたのかというと、実は、ここの創業者は、明治時代ですけども、群馬県人なんですよ。群馬県出身の方が創業者で、このヨコオのメインのマザー工場は、皆さんご存知だと思いますが、富岡市にあるということで、いろいろな縁をこのハナム省とは感じております。

 次のスライドをご覧ください。さらに、ベトナム現地におけるITデジタル産業などの現状を把握するために、現地のITデジタル関係の企業との意見交換会を行ってまいりました。ベトナム側からは、成長著しい5つの企業に参加いただきました。意見交換の前に、私から英語でプレゼンを行って、群馬県の魅力や可能性もアピールをさせていただきました。質疑応答では、県内企業団からもかなり具体的な質問が多数出されました。例えば、ベトナムのプログラマーとかIT関係の人材を雇うとどのぐらいかかるのかとか、かなり具体的ないろいろな質疑応答がなされました。やはり、ベトナムのITデジタル産業への関心の高さというものが実感できました。(参加した)5つの企業は、いわゆる気鋭の企業なんですけども、ものすごくみんな優秀なんですよ。まずね、英語できないとITできないじゃないですか。英語も日本語もできるんですよね。もちろんベトナム語はできますよ、ベトナムの人だから。本当にこの人達が優秀なので、大変感銘を受けました。

 やはりここから、ベトナムの市場というのは、ますます日本にとっても大事になってくるんじゃないかと思っています。加えて言うとね、今回同行していただいた企業の皆さんにも申し上げたんだけど、結構ね、昨今ベトナムは引っ張りだこになっているわけですよね。オランダの有名な半導体の企業が進出するという話になったりとか、今いろいろ政治的な理由もありますけども、アメリカのバイデン大統領が訪問したりして、アメリカとの関係も改善してきているということで、やはり投資するんだったらこのタイミングかなと思いました。

 それから、この人、実は結構ベトナムでは有名なんですよ。ベトナム最大手のソフトウェア会社で「FPTソフトウェア」というのがあるんですね。そこの開発センターを訪問して、前回も会ったんですけども、チュー・ティ・タン・ハ会長から説明を受けました。私からは、群馬県へのFPT社の拠点設置、実はFPTは結構日本に投資しているんですよね。最大の顧客は日本なんだけど、すごい勢いで成長していて、去年行った時にハ会長に、「ぜひ群馬県に投資してください」と言ったらニコニコしていたんですが、あまり積極的な感じじゃなかったんですが、後から分かったんですけど、栃木県への投資が決まっていたということなので、今回そのこともちょっと言及しつつ、しっかり群馬県にも投資してくださいとお願いをしてきて、今回、相当前向きなので、おそらく群馬県への投資ということも考えてくれていると思います。

 よくFTPって間違えるんだけど、FPTなんですよ。何でFPTというのかというと、フード・プロセッシング・テクノロジーなんだって。やはり昔、ベトナムでは食料が不足していたということもあって、その流れで名前がFPTということだったようです。

 とにかく、ここはデジタル人材育成もやっているんです。大学を持っていてね。こことの連携も呼びかけてまいりました。

 ハ会長からはですね、東京近郊での開発拠点設置を強化しているということだったので、ここでまた、さらに群馬県をしっかり売り込んでまいりました。引き続き群馬県での設置も検討していくという言葉をですね、かなり強引にでもないんですけども、今回はかなり前向きなご発言をいただきました。

 今回の現地企業との意見交換会とか、FPT社への訪問も踏まえてですね、ベトナムのITデジタル関係企業の魅力、それから可能性というものをかなり強く感じてまいりました。今後、ベトナム政府と連携して意見交換会に参加した5つの・・・若いんですよね、平均年齢32歳だからね。この人たちも結構20代が多かったんですけど、5つの現地企業とこのFPT社をですね、群馬県に1回招聘したいと思います。首相にも言ってきたので、「ベトナム側からもしっかり応援してくれ」と。こっち側もですね、政府も巻き込んで、西村大臣とも仲良しだから、宇留賀さんも(経産省から)来ているし、いろいろ関係省庁も巻き込んで、両国政府もうまく巻き込んでですね、この人たちを群馬県に1回お呼びしたいと思っています。

 次のスライドです。最終日。ベトナムのスタートアップとかイノベーション促進のために設立された「国家イノベーションセンター」というのがあって、この落成式に出席してきました。これは、ベトナム政府から招待されたんですよね。たまたま、我々がその時にベトナムを訪問するということになっていたんですが、1日延ばしてでもここ(落成式)に出てくれと言われてですね、首相も大勢来た大イベントだったんですけども、ここにもVIPとして呼ばれたことは意味があったかなと思います。チン首相からは、「ベトナムは経済の高付加価値に向けて、最新技術の開発に力を入れている」というお話がありました。

 落成式の終了後は、国内外の企業などが出展する最新技術の展示会「ベトナム国際イノベーションEXPO2023」があって、ベトナム最新の電気自動車などを視察させていただきました。

 以上がベトナム訪問の概要です。このほかにも、ハナム省で世界遺産登録を目指す「タムチュック文化観光地」の視察など、いつものとおり濃密な日程でした。いつも、知事の海外出張の日程があまりにもぎっしりなので、何とか余裕を持たせようと思ったんですけど、ハノイの交通事情によりですね、結局いつものとおり、ぎりぎりの日程になってしまったと。忙しかったんですけども、今回も非常に意味のある出張だったと思っています。

 今回の訪問を、総合投資の促進、高度人材の育成も含めた具体的な成果に繋げていきたいと思いますので、これからも特に、対ベトナム関係についてはですね、知事が先頭に立ってしっかりと取り組んでいきたいと思います。

 

3.知事の英国・米国訪問

 続いて、知事の英国・米国訪問です。ベトナム訪問については先ほど報告しましたが、続いて来週の11月8日から16日にかけて、これもなかなか忙しい日程なんですけども、イギリスとアメリカを訪問したいと考えています。知事に就任してからイギリス訪問は初めてです。アメリカの訪問は2度目ということになります。

 スライドをご覧ください。まずイギリスでは、スコットランドを訪問します。スコットランドは教育の自治権を持っていて、非認知能力を強く意識した独自の教育を実施しています。OECDの方からもいろんなご推薦をいただきました。

 群馬県は今後、皆さんご存知と思いますが、非認知能力を意識したSEL教育に力を入れていきたいと考えています。SEL教育というのは、ここでも何度か申し上げましたが、Social and Emotional Learningの略で、IQのような知能ではなく、社会性や感受性といった「心の知能」を育てる教育のことを言います。

 現在群馬県は、日本で唯一、政府も参加してないOECDが実施する社会情動的スキルの調査に参加をしています。この利点を生かして、全国に先駆けてSEL教育に積極的に取り組み、将来的にはですね、非認知能力の分野で、群馬県の教育が日本で先頭だと、つまり、世界のトップレベルだと言われるようになることを目指していきたいと思っています。

 こうしたことから、非認知能力を意識した教育を実施しているスコットランドの自治体と一緒に共同研究を行いたいと思っています。その成果をもとに、「SEL教育の群馬モデル」を群馬県の学校で展開していきたいと思っています。

 今回の訪問ではスコットランド教育庁の幹部と会談を行います。共同研究への協力を求めるとともに、さらに、実際に先進的な教育カリキュラムを取り入れている現地の学校も視察させていただきます。加えて、OECD関係者から推薦された、ダンディー市評議会とダンディー大学を訪問して、この共同研究の実施について協議を行う予定です。

 スコットランドに行くのは初めてなんですけれど、1996年ぐらいの、メル・ギブソンが監督をした「ブレイブハート」という映画はご存知でしょうか。確か、アカデミー賞作品賞か何か獲っていて、あのスコットランドの原野をですね、もちろん仕事は忙しいんですけれども、見られるんじゃないかなと思って、ちょっとワクワクしています。今回の訪問で、SEL教育の取り組みをさらに前に進めていきたいと思います。

 次、アメリカ訪問です。アメリカではまず、サンフランシスコのシリコンバレーを訪問いたします。現在群馬県では、皆さんご存知のように、ここで発表させていただきましたが、高崎市と連携して、堤ヶ岡飛行場跡地において、シリコンバレーを超えるような、デジタルを活用した最先端のまちづくりをスタートをいたしました。

 今回はこの構想の実現に向けて、高崎の富岡市長と一緒に、シリコンバレーのスタートアップ企業など訪問して、先進的な技術や取り組みを視察させていただきたいと思っています。

 続いては、ロサンゼルスでNetflixを訪問します。群馬県は「クリエイティブの発信源」を目指しているということで、Netflixの幹部との会談はとても大事だと思っています。群馬県のクリエイティブ拠点化に向けた協力をNetflixに求めるとともに、関係者との意見交換を行います。また、Netflixがこの場所に最先端のスタジオを持っているので、これも視察させていただくことになっています。

 Netflixとはこれまでも様々な形で連携を進めておりますが、今度の訪問で、さらにその連携を強めていきたいと思っています。また、映像クリエイティブ産業の先進的な取り組みを視察して、群馬県が「クリエイティブの発信源」となるための施策に生かしていきたいと思っています。

 訪問予定については以上です。私としては、グローバルな視点からの教育、産業、こういった分野で先進的な取り組みを学ぶということは、群馬県にとって大いに意義のあることだと考えています。詳しいことは、帰国後に会見でしっかりとまたご報告をさせていただきたいと思います。

 今後も、知事自らが先頭に立ち、独自の地域外交を進めることで、群馬県の経済、教育、文化をさらに活性化してまいります。群馬県は新しい地域外交を展開すると申し上げたんですけど、ようやく形になってきました。残念ながら、12月はイスラエルに行けないんですけど、イスラエルでも主要な大臣とお約束が取れる予定だったので、いつかチャンスがあれば、今、イスラエルがスタートアップの聖地ですから、イスラエルとの関係も大事にしていきたいと思いますけども、ようやく群馬県の新しいトップ外交の姿が、何て言うんでしょうか、出てきたんじゃないかなと思っています。

 

4.医師臨床研修マッチング結果

 続いて、「令和5年度医師臨床研修マッチング結果」です。若手医師の確保は群馬県政における重要課題の1つですが、私が知事に就任した時点では、皆さんご存知だと思いますけれど、人口当たりの臨床研修医数が全国で最低レベルでした。たしかビリから2番目だったと思うんですよね。そのため、知事就任直後に「ドクターズカムホームプロジェクト」、そのままじゃないかとみんなに言われたんですが、これを立ち上げてですね、様々な取り組みを進めてまいりました。

 スライドをご覧ください。こうした中で、今年度卒業予定の医学生などの臨床研修先を決める「臨床研修マッチング」の結果が先日公表されました。その結果、今回は105人の臨床研修医の採用が内定しました。(スライドを指して)一気にここから伸びて、4年連続で100人以上という高い水準を維持することができてよかったと思っております。臨床研修病院をはじめ、医師会などの関係の皆さんが一体となってご協力をしていただいた、みんなで頑張ってきた結果だと思います。この場をお借りして関係者の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。群馬県では、この「ドクターズカムホームプロジェクト」で、知事自らが、中堅医師、若手医師、医学生の皆さんと定期的に意見交換をしてまいりました。こうした現場の声に耳を傾けながら、32階のtsulunosスタジオを積極的に活用した臨床研修病院の紹介動画の作成や病院見学に対する交通費助成など、こういう取り組みを実施してまいりました。こうした取り組みがこの成果に結びついたと考えています。しかしながら、今回の臨床研修マッチングの結果全体を見てみると、大都市圏を中心にマッチング者数が増加して、地方では減少しているんですね。これはコロナの5類移行を受けて、人が都市部に回帰している影響もあると、私たちは分析しています。今回100人以上の確保はよかったんですが、2年連続で減っているので、次は(スライドを指して)ここぐらいまで伸ばしていきたいと思っております。群馬県としては、医師の皆さんに群馬県を選んでもらえるように、これまでの対策をもう一度見直して、何が効果的な対策になるのかということについて、さらなる検討を進めていきたいと思っています。群馬県の医療提供体制充実のため、今後も特に現場の医師の方々のご意見をしっかり踏まえながら、医師確保対策を強力に推進していきたいと思っています。

 

5.「G-WALK+」企業対抗戦2023

 続いて、「『G-WALK+』企業対抗戦2023」の開催についてご報告させてください。群馬県では、健康寿命の延伸を目的として、県民の皆さまの日々の健康づくりをサポートする群馬県公式アプリ「G-WALK+」というものを開発いたしました。令和3年6月にリリースしてから現在までに利用者が5万人を超えて多くの県民の皆さんにご利用いただいています。そして、この度「G-WALK+」のアプリ上でイベントを行うことになりましたのでお知らせをしたいと思います。

 スライドをご覧ください。題して、「『G-WALK+』企業対抗戦2023」です。「『G-WALK+』企業対抗戦2023」はイベント開催期間中に歩いた平均歩数をアプリ上で競う企業対抗型のオンラインイベントです。募集の対象は県内に所在地を有するすべての企業・事業所です。開催期間は来月の12月1日から1月31日の2カ月間です。参加人数によって表彰区分を設けて、各区分の優勝チームへは生活家電などの景品を準備しています。ぜひ皆さんご応募いただきたいと思います。イベントの参加には、事前エントリーが必要で、これは12月15日まで受け付けたいと思います。参加方法など詳しくは、スライド記載のQRコードから「G-WALK+」公式ホームページをご覧いただきたいと思います。仕事が忙しくて健康への関心はあるけれど、なかなか行動に移すことが難しいということは、働き盛りの世代の皆さんの共通認識だと思うんですね。今回のイベントは職場の仲間と一緒に参加できるというイベントになっておりますので、ぜひ皆さんご参加いただきたいと思います。

 群馬県もこうやっていろんな知恵を絞って、いろいろなことを頑張っているということも改めてPRさせていただきたいと思います。私からは以上です。皆さんから何かご質問があればお受けしたいと思います。

 

質疑応答

●知事のベトナム訪問について

(記者)

 ベトナム訪問の関係で、先ほどの説明の中で、ズン計画投資大臣との会談の中で、宇留賀副知事とベトナム側の長官による課題解決のための議論の場を設けていくことで一致したということでしたけど、国の長官と都道府県の副知事といったハイレベルの議論の場を都道府県単位で設けるというのは、あまり聞いたことがないのですが・・・

 

(知事)

 たぶん初めてだと思います。(正確には)分かりませんが、でも非常に異例なことだと思います。

 

(記者)

 今後具体的にどんなスケジュールで、どういったことについて話し合っていくのか、もし今の時点で見えているものがあれば教えてください。

 

(知事)

 まずスケジュール感で言うと、来年も(ベトナムへ)行くので、首相も喜んでくれましたから。記者さんもご存知のとおり、29社に同行してもらったんですよね。今までこういう形で、ベトナムに行く、フィリピンに行くみたいな時は、製造業、製造業はとても大事なんですけれど、製造業が工場を向こうに出すみたいな話だったんですけれど、やはりベトナムの経済発展も著しく、マーケットとしての魅力というのがすごく出てきているので、今回はジンズホールディングス、眼鏡のメーカーだったら日本一じゃないですか。あるいはコシダカホールディングス、カラオケまねきねこは日本一じゃないですか。いわゆる小売りやサービス業みたいな方々とか、医療関係者とか、あるいは建設業とか、本当にいろいろな職種の人たちが一緒に同行してくれたんですけれども、それだけベトナムの市場が非常に魅力的なものになっているということなんだと思うんですね。次のミッションは、さらに(他にも)興味を持っている方々もおられて、とても全部枠に入らなかったみたいなので、まだまだ群馬県にはベトナムと関係のある企業とか、あるいはこれから進出したいと思っているところもあると思うので、さらに来年ミッションを組みますので、そこに向けてしっかりと前進させたいなと思っています。具体的に言うと、あんまり細かいことはあれなんですけど、例えば企業が進出する際のいろいろなルールというのがありますよね。出資比率とか、いろいろな法律やルールなど、そういう形で群馬県の企業が進出するときに障壁になっているものを少し改善していく。そういう話し合いを宇留賀副知事と向こうの長官との間でやってもらおうと思っています。

 

(記者)

 投資の円滑化に向けた環境整備ということですね。

 

(知事)

 そうです、はい。

 

●知事の英国訪問について

(記者)

 英国訪問についてですけれども、スコットランドでは非認知教育について共同研究をやっていこうという話をされるということですけれども、この共同研究、そこで実際どういう話をするかによるんですけれど、現時点でのお考えはどういったことを想定されているのでしょうか。

 

(学びのイノベーション戦略室長)

 スコットランドとの共同研究で具体的にどんなことをしていくのかということでございますけれども、現時点では、今回の訪問で知事の方からこの共同研究を提案していただくということでございますので、あくまでもこちらの群馬県側が想定しているもの、こんなことをやっていきたいということを、この場でご説明させていただければと思います。現時点で、群馬県側として考えていることでございますけれども、学校の授業、あるいは様々な学校活動の中で、非認知能力の育成をどのように意識して進めていくのかといったこと、それをどのように教員の方々が見とって評価していくのか、そういったところをぜひ両国で相互に実践研究という形で進めていけたらと思っています。

 その心はと言いますと、先ほど知事の方からご説明がありましたが、スコットランドは1999年にイギリスの中央政府の方から教育の権限を委譲されておりますので、スコットランド政府が教育については国の立場になっております。スコットランド政府が2010年に新しいカリキュラムを作っておりまして、そのカリキュラムの中で育てる人物像というものが、非常に非認知能力を強く意識したものになっています。ですので、それを具体的な学校現場にどのように下ろしていっているのか、実際に実践の中でどのようにそれを伸ばしていくようなことをやっているのか、そしてそれをどう見とって評価しているのか、そういったことを学ばせていただくとともに、先ほど申し上げましたとおり、(新しいカリキュラムができたのが)2010年で、まだ始めて10数年ということですので、OECDからもいろいろな評価をいただき改善しながら進めているところなので、我々が一方的に学ぶということではなくて、一緒に新しい教育を群馬県とスコットランドで作っていくということをご提案させていただければと考えています。

 

●群馬大学における医師臨床研修マッチングについて

(記者)

 (医師臨床研修)マッチングの件なんですけれども、今回4年連続で100人超えて、でも若干減少傾向ということなんですが。中身を見ると、群馬大学のマッチングが少し低いような状況があると思います。毎年、結構低めに(数値が)出てですね、ここを改善していくのが少し課題なのかなと見受けられるんですが。その状況についての受け止めと改善に対する対策について伺えればと思います。

 

(知事)

 まずは健康福祉部長の方から。

 

(健康福祉部長)

 群馬大学なんですけれども、やはり大学病院ということもありまして、専門性の高い医療ということに力を入れております。このマッチングは医師国家試験を合格してから2年間、診療を満遍なくいろいろ勉強する2年間のマッチングなんですけれど、その後の専門研修というのがまた上乗せでありまして、そちらの方の研修だと、かなり人数を集めているということです。このように(群馬大学病院は)専門性が比較的高い医療機関でありますので、地域の病院を希望する学生からは、研修先として選ばれにくい面というのはあるのではないかと思っております。本県の若手医師を確保していく上では群大病院の臨床研修医というのを増加させていくということも非常に重要ではございますので、臨床研修病院としてはすばらしい病院ではありますけれども、その魅力をしっかりと発信できるように、大学と連携しながら、県としても取り組んでまいりたいと考えております。

 

(記者)

 追加で動画を作ったり、そういうことを検討して・・・

 

(健康福祉部長)

 そうですね。

 

(記者)

 知事としては・・・

 

(知事)

 まさに今部長が言ったとおりですけれども、やはり群大が群馬県内の中核の医療機関なので、研修医の数字が少し低いというのがあるので、もちろん群大側にも努力していただかなければいけないですけれど、県としても全面的にサポートしながら、各病院の魅力をもっともっと伝えていければと思います。

 

●群馬テレビ労組の労働委員会への救済申し立てについて

(記者)

 群馬テレビ労組が労働委員会に救済申し立てをしている件で、知事は前回の会見で労組側から担当者に聞き取りをしてもらうというお話もされていたと思うんですけれども、その後の進捗について伺えればと思います。

 

(知事)

 正確に申し上げますと、前回の会見で申し上げたとおり、群馬テレビの労働組合から担当部あてに説明したいという申し出があって、10月23日に担当部が説明を受けて、その内容については報告を受けています。担当部の方から報告を受けているのは、組合が記者会見で発表した内容の説明、これに加えて、社長の方針で現場が本当に混乱しているということ、それから畑違いの部署への人事異動が頻繁に行われて、テレビ局としてのノウハウが失われ、会社の存続に相当強い危機感を持っていると。こういった組合の思いを聞いたという報告を受けました。前回の会見で申し上げましたが、群馬テレビは県から県民に向けた県政情報の発信媒体として、また災害時の緊急情報発信の担い手としての役割を果たしてまいりました。県としては、県域放送局としての健全な経営を行い、今後もしっかりその役割を果たしていただけるのかなと、この点は正直に言って疑問に思っております。

 

(記者)

 (知事ご自身が)疑問を持っていらっしゃるということで、社長さんなど経営陣からお話を伺ったりするような予定はありますでしょうか。

 

(知事)

 私の方から、組合と同時に、しっかり会社からも話を聞くようにという指示を出していましたので、担当部で武井社長に直接話を聞いたという報告も受けました。担当部からの報告ですと、「会社として組合と丁寧に話を進めていきたい」というお話だったと。それから、「今後、取締役会や株主総会等で今回の状況について説明したい」という趣旨だったと伺っています。前回の会見でも申し上げたとおり、県は群馬テレビの株式の15%を保有する筆頭株主です。しかも、先ほど申し上げたとおり、県域放送局しての健全な経営を確認するという観点で参画をしております。今、組合の人たちが他の株主を訪問して説明を行っていると聞いていますので、県としては、そうしたことも踏まえて対応を考えていきたいと思います。

 皆さんの報道を見ていますと、例えば、契約していない、お金を払わない自治体には取材に行かなくてもいいと(社長が)おっしゃったという報道があったわけですよね。組合側からもそういう説明があったんですけれども、その該当している自治体の長、例えば伊勢崎市長とか渋川市長とか館林市長それから富岡市長ですかね、それぞれ(の市長)が、これが事実だとしたら問題だと、非常に懸念を持っているという話でしたし、あるいは、組合側が株主を回っているからだと思うんですけれど、今日、太田市長も来られたんですが、太田市長からも「相当混乱状態みたいだ」という話もあって、県内の首長もかなり心配されていると思います。ただ何度も言うように、群馬テレビはメディアなので、知事としては慎重に発言もしなければいけないし、改めて全体の状況を見て、県としてどんな対応をしていくのかというのを決めなければいけないと思いますが、ただ組合の方々の話を聞いて思うことは、完全に異常事態。これは前にも申し上げましたが、こんなこと聞いたことがないですよね。五十何人でしょ。しかも地方のテレビ局でこんなことが起きていることは一度も聞いたことがないし、会社のお話もお聞きしたんですけれども、これはよほどのことだと思いますね。知事として、そういう認識は持っています。

 

(記者)

 武井社長への聞き取りで、発言について認めたりするというのはあったんでしょうか。スポンサー以外は取材に行かなくてよい(など)・・・

 

(知事)

 そういうことは特に聞いていないので、おそらく(社長は)必要なことだけおっしゃって、帰られたんじゃないでしょうか。過去の報道についての話があったとは聞いていませんから。知事戦略部長付け加えることがあればどうぞ。

 

(知事戦略部長)

 先ほど知事がおっしゃった内容をお聞きしまして、それでお帰りになったというところでございます。

 

(記者)

 いついらっしゃったんですか。

 

(知事戦略部長)

 社長は、昨日の夕方4時頃いらっしゃいました。

 

(記者)

 組合の方はいつ頃・・・

 

(知事戦略部長)

 組合の方は10月23日にいらっしゃいまして、こちらの方でお聞きしております。

 

知事メッセージ

 それでは最後に、知事の方から県民の皆さんにいくつかお伝えしたいと思います。今日の会見で申し上げましたが、ベトナムに行ってまいりました。4泊5日の行程でしたが、ほとんど1分の無駄もない濃密なスケジュールでした。ベトナムには、やはり群馬県にとってベトナムとの関係が非常に重要であるという認識のもとで3回目の訪問をさせていただきました。今回は県内の企業の皆さんにもご同行いただいたということで、皆さんご存知のとおり、群馬県は外国人の比率が全国で3番目です。1番が東京、2番が愛知、3番が群馬、特にベトナムの方の人口比ということで言うと、本当に全国1位か2位ということで、これから県内の産業経済いろいろなことを考えていく上では、ベトナムとの関係を本当に大切にしていく必要があると思います。あまり細かく言いませんでしたけれども、特に人材交流といいますか、やはり向こうも優秀な人を派遣したいと、こちらも優秀な人を受け入れたいということで、とにかく送る側もしっかりと仕組みを作ってほしいと思いますし、受け入れる側もちゃんとした意識を持って、受け入れなければいけないと。このことは改めてベトナム政府側とも確認させていただきました。

 来週はスコットランドとアメリカに行ってまいりますが、今日ご説明したとおり、これも群馬県の教育、それから堤ヶ岡飛行場跡地にシリコンバレーを超える地域を作ると。こういうことに直結していきますので、(今度の視察も)1日1日真剣勝負で頑張っていきたいと思います。

 急にまた冷えてまいりましたので、県民の皆さんには、ぜひお風邪などひかれぬよう元気でお過ごしをいただきたいと思います。私からは以上です。少し長くなりましたが、メディアの皆さんには2回に渡ってお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて定例会見を終わりたいと思います。

 

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。