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令和5年度第28回定例記者会見要旨(12月8日)

更新日:2023年12月8日 印刷ページ表示

■日時    令和5年12月8日(金曜日)午後2時1分~2時42分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等14人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和5年12月8日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.09MB) 

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.クマによる人身被害

 3.リトリートぐんま宿泊プラン

 4.ぐんまプラごみ削減取組店登録制度

 5.Gunma Esports 2Days

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。今週6日の水曜日、私が座長を務める「群馬パーセントフォーアート」推進会議の2回目となる会議を開催いたしました。過去の会見でも発表しましたが、群馬県では全国で初めて、県予算の一定割合をアート振興に生かすことを定めた「群馬パーセントフォーアート」推進条例を制定いたしました。この条例は4月から施行しています。今回の会議では、推進条例の理念を実現するための具体的な方策について、委員の皆さんと検討させていただきました。言うなれば、群馬独自のアート政策にいよいよ魂を入れる作業が始まったということです。各委員からはアートの持つ可能性について貴重な意見をいただくことができました。とても中身の濃い会議だったと思います。委員の皆さまからいただいた意見は今後、提言として取りまとめる予定です。群馬県としては、アートの力で県民が誇りと幸福感を持てるようにする、アートの力で県内経済が活性化され、群馬が元気になる、そのために引き続きこの全国初の試みを世界に向けて発信していきたいと思います。

 続いて、恒例となった、今週の県議会の一般質問について、知事答弁を中心に所感を述べさせていただきます。スライドをご覧ください。12月4日に行われた一般質問に関するスライドです。

 星名県議からは核シェルターについてご質問いただきました。核シェルターについては、私が直接、当時の浜田防衛大臣に要望し、その後、国において検討が開始されています。今後も政府の動きをふまえ、群馬県が核シェルター整備のリーディングケースとなるように、国とも連携しながら取り組んでいきたいと思います。

 清水県議からは、県の子ども政策についてのご質問がありました。清水県議は、ご自身も子育てを行う中で、子育てしやすい環境づくりを政策の1丁目1番地に掲げて、取り組んでおられます。障害の有無や養育環境、家庭の経済状況等に関わらず、全ての子どもが将来にわたって希望を持って生きられるよう、施策の充実を図っていきたいと思います。

 井田泉県議からは、県職員の働き方や、次世代交通システムGunMaaSについてご質問いただきました。中小私鉄など、地域公共交通を取り巻く環境は非常に厳しいです。県としては、地域公共交通を将来にわたりサステナブルなものとするため、GunMaaSを活用し、誰もが多様な移動手段を選択できる社会の実現を目指していきたいと思います。

 狩野県議からは私に対する質問はありませんでしたが、県立赤城公園の整備などについての質問がありました。幅広い世代が集まって、地域の魅力を高めることを目指して、引き続き「官民共創」をキーワードに、整備を進めていきたいと思います。

 質疑については以上です。先週と今週、質疑に立たれた県議の皆さんに改めて御礼を申し上げたいと思います。特に今回は、今年4月に初当選された、松本隆志県議、今井県議、清水県議、この方々の初めての一般質問ということでご苦労もあったと思いますが、それぞれ(の県議に)とてもさわやかな質問をしていただきました。今後のご活躍に期待したいと思います。

 前置きが長くなりましたが、それでは会見の中身に移ります。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。「クマによる人身被害」「リトリートぐんま宿泊プラン」「Gunma Esports 2Days」について発表させていただきます。

 

2.クマによる人身被害

 まず「クマによる人身被害」です。今年は特に皆さんご存知だと思いますが、全国的にクマによる人身被害や目撃件数が増えています。特に、人身被害については11月末時点で統計開始以来最多となる193件、212人の被害が(全国で)発生しているという報告を受けています。スライドをご覧ください。県内におけるクマの目撃件数、人身被害に関するスライドです。クマの目撃件数は例年であれば、大体10月以降に減少傾向になるんですよね。しかしながら、今年はむしろ増加しているということで、例年と異なる傾向にあることが分かると思います。群馬県においても11月の目撃件数は95件、これは11月としては統計開始以来最多です。安中市からも先月に対応強化に関する要望を受けました。県では、目撃件数が増加しているのは、餌となるドングリの不足によって、クマが餌を求めて人里におりてきていることが要因だと捉えています。県内の人身被害については今年度4件発生しています。10月には東吾妻町で80代の女性が、自宅近くを散歩中にクマに襲われて、怪我をするという被害も発生しています。登山をしていたわけではなく、自宅近くを散歩していてクマに遭遇したという事例です。例えば、私の生まれ育った吾妻ではクマが国道を横断するみたいなことも起こっていまして。今後、より重大なクマによる人身被害が発生する(恐れがある)、このことを知事として大変危惧をしています。県民の命と暮らしを守るため、今後、市町村とも連携して、分かりやすい目撃情報の提供等、早急に対策の強化に取り組んでいきたいと思います。加えて、地域別の目撃件数や他県の事例などをもっと分析して、データに基づいたクマ対策というものを検討してまいりたいと思います。

 早急に追加対策の準備を進めておりますが、いい機会ですので、知事から県民の皆さまにお願いを申し上げたいと思います。クマ対策に関しての県民の皆さまへのお願いです。まず、クマと出会いづらくするためには、クマ鈴やラジオを携帯することが効果的だと言われています。一般的に、クマは人の存在に気付くと、人を避けることが多いため、クマ鈴などで音を出し、自分の存在を知らせることがとても重要となってきます。また、森林や山の近くにお住まいの方は、早朝や夕方の外出は特に気をつけてください。このことをお願いしたいと思います。早朝や夕方は、クマの活動が活発になると言われているからです。そして、もしクマに出会ってしまったら、慌てず、騒がず、落ち着いて、クマから目を離さずに、ゆっくりと後退してください。なかなか難しいと思いますが、走って逃げたり大声出したりすることは、やめたほうがいいと言われています。クマがパニックになって攻撃する可能性があります。また、クマの撃退にはクマ撃退スプレーが非常に効果的だというデータもあります。まだクマスプレーは一般的ではないと思いますけれども、クマと本当に出会ってしまったら、このスプレーを噴射することも有効な手段となりうることをお伝えしておきたいと思います。クマは、例年12月頃に冬眠に入るとされておりますが、今後も出没する可能性があります。県民の皆さまには、クマの被害に十分注意していただきたいと思います。

 

3.リトリートぐんま宿泊プラン

 続いて、先々週の定例会見でご質問のあった「リトリートぐんま宿泊プラン」についてご報告をしたいと思います。ご質問の中身は、リトリートぐんま宿泊プランが開始から4カ月で利用が0件となっていることについて、知事の受け止めはいかがかというものだったと思います。その際にもお答えしましたが、私としては、政策を実行していく中で、時には思ったとおりの成果が上がらないことがあると考えています。そうした時に、何が問題だったのかをしっかり分析して改善していく、このことが何よりも重要だと捉えています。そこで、今回なぜ予約が入らなかったのか、原因を分析し、プランの見直しを行いましたので、説明させてください。スライドをお願いします。まず、当初のプランには、予約が入らない原因が大きく2つあると分析しました。

 1つ目は、3泊以上であるにも関わらず、決まった日付でしかプランを予約できなかったということです。体験コンテンツのインストラクターやガイドの日程を調整するためにこのような状況になってしまいました。加えて、体験コンテンツによって、滞在中の過ごし方が固定されて、旅の自由度を下げていたということも挙げられます。

 2つ目は、販売が「じゃらん」のみだったということで、予約にあたって旅行者の選択肢が少なかったということもあります。こうしたことを踏まえて、宿泊事業者、観光協会、旅行業者の方々にもご協力をいただきながら、プランの見直しを行いました。

 問題点の1つ目の対応としては、体験コンテンツを必須とせずに、過ごし方の提案にとどめるプラン、あるいは自然体験、温泉、ヨガなど好みに応じた過ごし方ができるプランというものを用意いたしました。その結果、予約できる日程が増え、旅の自由度も向上したということです。

 問題点の2つ目の対応としては、楽天トラベルや宿の公式HPからも予約できるようにし、旅行者の方々にとっての選択肢を増やしたということです。

 その結果、見直し後のプランの販売を開始した10月20日から11月30日までの間で、0から379人泊の予約・販売がありました。このうち2泊が349人泊、3泊が30人泊ということになっています。

 今後、より多くの方にプランをご利用いただけるよう、さらには3泊以上のリトリート旅を楽しんでいただけるよう、宿泊事業者のご協力をいただきながら、宿泊施設の拡大にも取り組んでまいりたいと思います。

 次のスライドをご覧ください。ただいまご説明した見直し後のリトリートぐんま宿泊プランについては、現在販売中です。皆さんここから本格的な冬になりますが、温泉はもちろんスキーなどのウィンタースポーツを楽しむ時期になって、群馬県に多くの方が訪れることになります。ぜひ新しくなった群馬でのリトリートの旅を、こうしたプランで体験いただきたいと思います。詳しくは「リトリートぐんま」で検索してください。そこで、県のホームページを見ていただければ、詳しい情報を手に入れることができます。

 

4.ぐんまプラごみ削減取組店登録制度

 以上が、リトリートぐんま宿泊プランの説明となりますが、記者さんから「ぐんまプラごみ削減取組店登録制度」の登録状況についてもご質問いただいたと思いますので、こちらも簡単にご報告をさせてください。8月に制度を開始してから11月までで登録件数が1件ということで、登録件数が低調であることをご指摘いただきました。その後、スーパーなどの小売店を対象に、個別で制度の案内を進めた結果、本日時点で登録件数は68件まで伸びています。引き続き、登録件数の増加に向けて、制度の周知に努めていきたいと思います。

 この会見でも何度も申し上げておりますが、記者会見には毎回真剣勝負で臨んでおります。そのため、記者さんからのご指摘は大事で、メディアはまさに行政をチェックするという役目を担っているわけであり、こういうご指摘はしっかりいつも受け止めておりますし、今回もこういう報告をさせていただいたと。このことを改めてお伝えしていきたいと思いますし、今後も記者の皆さんからの質疑には真摯に対応していくということは改めて申し上げておきたいと思います。

 

5.Gunma Esports 2Days

 続いて「Gunma Esports 2Days」です。県では、群馬県をeスポーツの聖地にするという強い思いのもとで、eスポーツを活用した地域経済の活性化に取り組んでいます。その一環として、12月9日土曜日、10日日曜日にGメッセ群馬を会場として、全国規模のeスポーツ大会を開催いたします。

 スライドをご覧ください。12月9日の土曜日は第3回全日本eスポーツ実況王決定戦の決勝大会を開催いたします。全日本eスポーツ実況王決定戦は、eスポーツ大会で選手を引き立てる実況者にスポットライトを当て、eスポーツ実況者の国内ナンバーワンを決定する国内唯一の大会となります。今回で3回目の開催となりますが、過去2回の優勝者は、各地でeスポーツ大会の実況者としても活躍するなど、eスポーツ実況のプロへの登竜門と位置付けられております。

 続いて、10日の日曜日にはU19eスポーツ選手権2023の決勝大会を開催いたします。U19eスポーツ選手権は学校の枠にとらわれない、19歳以下の国内最強チームを決定する大会で、今回で4回目の開催となります。昨年は全国から114チームのエントリーがありましたが、今年はそれを大きく上回る過去最多の159チームのエントリーがありました。このうち予選を勝ち抜いた6チームが、決勝の地Gメッセ群馬で熱い戦いを繰り広げることになります。加えて、今回群馬県勢として初めて、県立前橋工業高校のチームが決勝に進出しています。eスポーツの普及を目指す知事として、このことを大変うれしく感じています。前橋工業高校の皆さん頑張ってください。前橋工業高校の活躍を心から期待しています。

 そのほか、両日ともに先着500名分のハーゲンダッツの無料配布や協賛企業から提供いただく来場者への特典も多数揃えてございます。現地でしか体験できないコンテンツも用意しておりますので、皆さんぜひGメッセ群馬に足を運んで、それぞれの大会をお楽しみいただきたいと思います。

 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

●リトリートぐんま宿泊プランについて

(記者)

 リトリートぐんま宿泊プランの見直しにあたって、事業者に対しての調査であるとか、意見の聴取などが行われたのでしょうか。

 

(知事)

 担当部からまず説明します。

 

(戦略セールス局長)

 見直しにあたって、事業者の声を聞いているかということですが、この企画・販売は事業者の方が行っている商品でございますので、日々というか、かなり綿密にですね、県、あるいは事業者と販売会社等も含めまして、いろいろ検証や議論をして、見直しのプランを立てております。

 

(記者)

 見直し後のプランについて、知事の受け止めといいますか、点数を付けるわけではないんですけれども、所感をお聞かせください。

 

(知事)

 点数を付ければというか、物事は常に進化させていかなくてはいけないので、これで全部よかったとは言いませんが、担当部がかなり早く対応して、よく頑張ってくれたなと。実際にこれだけ一気に件数が増えていますので、我々として分析した結果は正しかったのかなと。それに応じて打った対策が功を奏したということなので、さらにこれが伸びるようにいろいろな知恵を加えていきたいと思います。

 

(記者)

 今後の宿泊者数の目標等の設定がございましたら教えてください。

 

(戦略セールス局長)

 具体的な目標はないんですけれども、リトリートを皆さんにできる限り知っていただくためにも、より多くの方にご利用いただければと考えております。

 

●上越新幹線の終電時刻の繰り上げについて

(記者)

 先月、上越新幹線の終電の時刻の繰り上げが発表されまして、先日、JR東日本の深澤社長も、繰り上げ期間は長い期間に及ぶと発言されていました。これを受けて、高崎市は見直しを求める要望書をJR側に提出しました。東京100キロ圏という恵まれた環境にあるからこそ、こういった要望書になったのかなと思うんですけれども、県として、これらの動きについて受け止めがあれば教えてください。

 

(知事)

 まず、高崎市の動きはよく分かります。やはり、高崎にとってはとても大事な問題だというのも分かります。ただ、これは民間企業の判断なので、なかなか難しいところがあると思いますが、県としてもう少し状況を分析しながら、どんな対応をすべきかしっかり検討したいと思っています。

 

(記者)

 こういう問題は、東京の衛星都市だから、東京との結びつきの中で、こういう話になるのかなと思うんですよね。知事が以前からおっしゃられているように、劣化版東京に陥らない、群馬独自のものを作っていきたいというような、群馬がクリエイティブ人材の拠点になるべきだというお話もあったと思うんですけれども、群馬が中心となって発展していくという視点で見た時にですね、今回の問題を受けて今後の展望といいますか青写真があれば教えてください。

 

(知事)

 ごめんなさい、質問の意図がよく分からないのですが、今回の問題は問題として高崎がこういう動きをしていると。それについて県として、高崎の動きの意図はよく分かるので、全体を見ながら、なかなか民間企業の判断を動かすのは難しいとしても、少し県としての対応を考えたいと。このことと、群馬モデルを作っていくということについては、何の矛盾もないと思っているので、なかなか答えにくいんだけど、引き続き、群馬県は何度も言っているように、大きく胸襟を開いて、新しい考えや人を受け入れて、ここで最先端のモデルをしっかり作っていって世の中を変えていくと、これは一生懸命やっていきたいと思います。

 

●防災ヘリコプター事故慰霊登山道整備等について

(記者)

 昨日の総務企画常任委員会で、防災ヘリ「はるな」の慰霊登山道の整備費用について、事業費が4倍ほどに増えるという説明がありました。補正予算にも関連事業費が盛り込まれています。また、完成の時期について25年7月になるとも説明されました。知事として、予算が増えたことや完成時期の見通しが立ったことについて受け止めを伺えればと思います。

 

(知事)

 まずは、危機管理監から。

 

(危機管理監)

 昨日も委員会でご説明したとおり、当初の見込みよりも、工事費がかなり膨大になってしまったということに関しましては、大変申し訳なく思っております。ただ、内容的にはですね、やはり当初の見込みよりも現場がかなり急峻で、モノレールの設置等も必要になるということで、多額な経費を要することとなりました。ご遺族には説明して、工事費がかかること等もご了解いただいております。また、工期が長くなるということもご了解いただいておりますので、今後もしっかり意見交換をしながら、整備を進めていきたいと考えております。

 

(知事)

 危機管理監の言うことにほとんど付け加えることはないんですけれども、我々としては、ご遺族のご希望もいろいろお聞きしながら、そもそもかなり難しいと言われている中から、何とか選択肢を議論しながら作ってきたので、確かに当初の見込みがなかなかうまくいかなかったことは申し訳ないと思うんですが、今まさに危機管理監が言ったように、この中でできるだけ早く、本当にいろいろ想定外の問題も起きて難しいんですけれども、完成できるように、昨日言ったような目標で、一生懸命これに取り組んでいきたいと思います。

 

(記者)

 関連して、県庁に事故機体の展示をご遺族から要望されているという説明もありました。これについて、知事としての受け止めを伺えればと思います。

 

(知事)

 まず、危機管理監から。

 

(危機管理監)

 今年の追悼式のときに、ご遺族代表挨拶の中で、今触れられたことも述べられておりました。デリケートな話ですので、しっかり意見交換をしながら検討を進めていきたいと考えております。

 

(知事)

 ご遺族のご希望はご希望として受け止めて今までもやってきましたが、その影響とか、いろいろなご意見を持つ人もいるので、そういうことも考えながら少し慎重に検討させていただきたいと。他の事例とかもよく見ながら、我々としてどんなことができるか少し慎重に検討していきたいと思います。

 

●自民党派閥の政治資金パーティーについて

(記者)

 先週も少し伺ったんですが、派閥の政治資金パーティーで裏金づくりのようなことが行われ、地検が調べを進めているという報道が出ています。政治資金パーティーのあり方と、報道についてのご所見を改めて伺えればと思います。

 

(知事)

 まず、今こういう問題が起きていることについては、非常に心配をしています。やはり、政権与党である自民党の最大派閥でこうした問題が起きたということなので。やはり県知事として見ると、政権が安定している、政府がしっかりと安定しているということはとても大事なことなので、こういうことで政府全体の動きが悪くなるとか、政権がガタガタするというのは望ましくないと思います。各派閥でしっかり調査をするというお話も伺っていますので、ぜひしっかりと国民の皆さんに説明をして、信頼を取り戻して、早く政治の安定を図っていただきたいと。これから県としては、政府といろいろな連携していかなくてはいけないので、一刻も早くこの問題をしっかりと解決していただいて、政府がしっかり安定して欲しいと思っています。

 この問題は前回の会見でも聞かれて、その時は言えなかったんですけれど、私自身は国会議員として長く自民党にいたんですが、派閥は14年前ぐらいに抜けました。ただ、国会議員を辞めている人たちがいろいろなこと言っていると思うんですけれども、派閥にいた頃のことを思い出してみると、やはり割り当てみたいなものはあったと思うんですよね。ただ、もちろんキックバックみたいなことは1回もないので、そもそもパーティー券を売るということは難しいので、そういうことはもちろん1回もなくて、他の人は知りませんけれど、私の場合はそういうことは1度もありませんでした。

 ただやはり、ある意味国会議員として、みんなそうだと思うんですけれど、この同じ仕組みの中で異論を唱えずにずっとやってきたということについては、振り返って反省しているところもありますし、これは必ずしも私にとっては他人事ではないので。知っている方も大勢いるしね。やはりそれは、1人の政治家として改めて襟を正していかなければいけないと思うし、今まで知事になってからずっと言ってきたように、透明な政治手法というのは貫きたいし、どんなことでも県民の皆さんにちゃんと透明に説明できるようにしようということは改めて思っています。

 

(記者)

 派閥のパーティーではないんですけれども、知事が以前会長を務めていた自民党県連でも政治資金パーティーを定期的に開いていて、同じような構図が生まれる可能性があると思います。知事が会長を務めた時も含めてですね、キックバックとかそういうお話はあったのでしょうか。

 

(知事)

 今の話は、私が県連会長の時にやったパーティーの話だと思います。自民党県連のパーティーですよね。それは確か、2018年か19年か、知事選に12月に立候補を表明する年の夏だったと思うんですよね、確か。今から5年ぐらい前でしょうか。この時に自民党県連が政治資金パーティーをやったというのは記憶にありますが、まず、県連会長だったんですけれども、一切特に相談も受けてないし、この政治資金パーティーについては全く関わっていません。だから、どんな方法で行われたのかということも全く知りません。調べてみればすぐ分かっていただけると思うので。その時の県連のどなたか、幹事長なのか役員なのかがおそらく中心なってなさったんじゃないかなと思います。その時もですね、ちゃんと調べてみないといけないと思うんですが、国会議員だったので、自民党の議員には割り当てみたいのものがあったかもしれませんが、少なくともキックバックみたいなことは一切ありませんでした。とにかく、どう考えても1度もないので、そういうことがあった方に聞いていただくしかないんじゃないかなと思います。

 

(記者)

 引き続き、政治と金の関係なんですけど、今日の国会の衆議院予算委員会は、パーティー券のキックバックによる問題で一色でした。知事のブログで、最近の政治と金の報道を見て、「目撃したことが胸をよぎった」みたいな記載が数日前にありましたが、自らの過去の対応については今お話されたとおりだと思うんですけれども、自分以外の政治家の政治と金の状況について、何か思うことがおありであれば・・・

 

(知事)

 私のブログはいろいろと深読みする人が多過ぎるんだけど、目撃したのはそういうケースじゃなくて別のことなので、それはちょっと言っておきます。いろいろな人がいろいろな解釈をしていいと思うんだけど、この問題についてのことではないということをまず申し上げた上で、他の人のことは全く分かりません。先ほどの質問にもあった自民党県連の政治資金パーティーにも一切関わっていないので、ここがどういうシステムで行われたのかも正直言って全く分からないし、同じ国会議員の仲間でそういうキックバックを受けた人がいたかどうかも全く分かりません。ただ、少なくともはっきり言えることは、私自身については全くそういうことはありませんでした。

 

●防災ヘリコプター事故慰霊登山道整備について

(記者)

 先ほどの防災ヘリコプター事故に伴う登山道の整備については、引き続き整備する方針に変わりはないということが県側の説明で分かったのですけれど、例えば、考え方によっては、整備自体を見直すべきだと考える県民がもしかして県内にはいるかもしれません。費用や期間の増大化に伴って、計画自体を見直すということはないのでしょうか。

 

(知事)

 今、記者さんがおっしゃったように、もし、思ったよりもお金がすごくかかってしまい大変だということで、我々がある程度計画を見直さなければいけない、見直した方がいいんじゃないかという意見があれば、そういう意見は聞いたことはないですけれど、そういう意見があったとしたら、そこはぜひご理解をいただきたいと思うんですよね。こういう中で、あのような悲惨な事故があって、遺族の方々の思いも受け止めながら、我々として一生懸命できることを一生懸命やってきた中で出した方針ですので、これはしっかりとやらせていただきたいということで、そういう声はまだ聞いたことありませんが、そこは県としては、お約束したことは最後までやり遂げたいと思います。

 

●クマによる人身被害について

(記者)

 クマについて、11月の95件(の目撃件数)というのは去年の10倍ぐらいだったみたいなんですけれど、それで対策として、地域別の件数を示したり、いろいろなデータを示して注意喚起するみたいな趣旨なのかなと思ったんですけれど、どういう対策になるんでしょうか。

 

(知事)

 まず、県としてクマについて言うと、いろいろな注意喚起をやってきたんですけれども、まだ、どの地域にどのぐらいの頭数がいるかというデータまでは十分把握していない状況なので、それはしっかりやるべきだと思うんです。例えば、この地域に多く出没しているからしっかりと注意してくださいと、つまりクマに出会わないようにするというのは、それだけじゃ全然伝わらないので、クマに出会わないようにするためにはどうするのかというところまでちゃんと考えて、しっかり対策を出してくれるようにということを私の方から担当部局にも言って、今いろいろと出てきているところなので、もう少しまだ他にできることがないかということも検討していますので、そこら辺もよくやっていきたいと思いますが、もう少しクマの生息についてのデータをしっかり集めて、データ・ベースト・ポリシー・メイキングと言いますが、ちゃんと対策に生かしていくというのが正しいやり方だと思っているので、そこら辺のところを今担当部局にお願いしているところです。

 

(記者)

 つまり、クマが多く住む街を示して、県内で特に多い街はここだというのを示した上で、地域別の目撃件数とかも・・・

 

(知事)

 それは、まずはちゃんとデータを把握してから、どういうやり方が一番いいかというのを検討していければいいと思っています。

 

●リトリートぐんま宿泊プランについて

(記者)

 リトリートのことについて教えてください。見直して、今回2泊とか、ある程度宿泊期間が短くなったり、逆に自由度を上げたことで、リトリートはこういうふうに過ごしてくださいねみたいな提案が弱くなっている部分があると思うのですが、当初のリトリートのそういう目的から少し後退したと見える部分があるんですが、その辺についてはどうお考えでしょうか、リトリートの発信という意味で。

 

(知事)

 担当の局長の方から。

 

(戦略セールス局長)

 今回の見直しの件でございますけれども、当初、最初7月に売り出したプランというのは、それぞれの事業者の思いが詰まっていて、4日なら4日、ぎゅうぎゅうに詰め込んでいて、こういう過ごし方をしてもらえるとリトリートを感じてもらえますよという、強い意向で作られているプランが多かったんですね。ただ、それですと日程が非常に限られてしまったりとか、自由度がないということで、新たなプランというのは、どちらかというとアラカルト方式じゃないんですけれども、こういう過ごし方ができますよというご提案をさせていただきながら、ある程度自由をきかせながら、行程もありますし、どんなアクティビティとかアメニティーを使うかというのを選べるような形の方向に見直しをさせていただいたということで、それぞれ旅行者の方々のいろいろなニーズに沿った形にしていこうというようなプランの見直しが多いかと考えておりますので、リトリートをそれで感じてもらえるのではないかと思っております。

 

(記者)

 知事のお考えも・・・

 

(知事)

 まさにそのとおりで、今記者さんが「リトリートの本旨から」とおっしゃったんですけれど、リトリートというものは人によって感じ方が違うので、ある人にとってはリトリートであることが他の人にとっては違うものだったりするので、そこは正に、少しフレキシブルなところを入れたというのはとてもよかったんですね。実際、これだけ(予約が)増えているわけなので。だから、これがリトリートだと決め付けるのではなくて、もう少しそれぞれが選択できるような形にしたのは、結果を見たら正しかったんじゃないかなと。ただこう増えたらいいというものじゃなくて、常に進化させるようにこれからもいろんな知恵を絞って、もっと大勢の方に利用してもらえるように努力したいと思います。

 

(記者)

 先程の宿泊の人数をメモし忘れてしまって、もう一度教えていただけますか。

 

(宇留賀副知事)

 2泊が349人泊、3泊が30人泊です。

 

(記者)

 3泊4日から縮小してしまっているというところはあると思うんですが、その辺の評価はいかがでしょうか。

 

(戦略セールス局長)

 日程の自由度を上げた関係で、3泊4日ぎちぎちのプランではなくても、2泊でもリトリートのいろいろなプランを体験いただけるということで、それは旅行者のニーズに合わせる形で、いろいろ見直しをさせていただいた結果かと思っています。そういった意味で、いろいろ選択の幅が広がっておりますけれども、できる限り長期滞在してもらいたいという意向、趣旨はそのままでございますので、今後、3泊や、それ以上の宿泊、長期滞在に向けてぜひリトリートを広げていきたいと考えております。

 

(記者)

 知事も何か、もし足すことがあれば。

 

(知事)

 いや、もう今言ったとおりなので。私も入って、大体我々が議論する時は、必ず2人の副知事も入って何時間もやるので、その中で少しでもいいものを一緒に作っていければと思います。

 

●県事業における事業の当初計画のあり方について

(記者)

 今日、リトリートぐんま宿泊プランとプラごみ削減取組店登録制度の話、登山道整備の話もされていますけれど、当初の計画が少し甘かったというニュアンスの話が今日たまたま3件続いたというところがあるんですが、その辺のお考え、今回、当初の計画をもう少し詰めたいとか、そういうふうな今後の姿勢みたいなものを少し変えたいというような思いがあればお聞かせください。

 

(知事)

 今日も会見で申し上げたとおり、行政もいろいろ失敗するといいますか、うまくいかないことはあると思うんですよね。どんな行政も完璧なことはないので。でもこうやって、いろいろ事業を展開する中で問題点があったら、こういう会見で指摘してもらうというのは大変ありがたいことであって、それを受けてより良いものを作っていけばいいんだと思います。どの都道府県もそうだと思うんですけれども、政府もそうだと思うんですけれど、すべての政策がうまくいくわけではないので、そこで何か問題点があったら、それをしっかりと直視して、認めて、そこからこれを見直していくという、そういう姿勢がとても大事だということは最近とてもよく感じています。今回のことは、県議会とか、あるいはメディアの皆さんにしっかりと指摘をしていただいたので、かえって良かったと思いますし、我々もそれを受けて頑張った結果、また実績も上がっているので、こういうプロセス自体がとても大事だと思っています。

 

(宇留賀副知事)

 少し追加で言うと、山本県政では、政策づくりのスピードというのをとても重視しています。従来型の行政ですと、基本的に年に1回予算を作っていまして、(そのときに)いろんな制度を作ってという形で、本当は準備期間が1カ月、2カ月でできるものが、年に1回しか出てこない。それでは、非常に行政はゆっくりだという意見がある思うんですけれども、そこを我々としては、石橋をたたいて渡らないじゃなくて、石橋はたたきつつ、どんどん早めに出していって、世の中の反応だったりを見ながら、またそれで必要に応じて政策を変えていくというふうに、世の中、デジタルの世界でいうと、アジャイル(状況の変化に素早く対応すること)というふうに言われますけれど、そういうのを非常に意識して、できるだけ世の中に対して、我々として貢献していこうという考えを持っています。そういった面から、知事からも、最初うまくいかなかったとしても、またそれをクイックに直せばいいということですので、今回リトリートの話はメディアの皆さんからも、すごい改善早かったというふうに思っていただけるんじゃないかと思っています。そういうような形で、施策づくりをどんどんクイックにやっていきながら、また皆さまからも評価をいただいてどんどん良くしていきたいと思っております。

知事メッセージ

 それでは最後に、知事の方から県民の皆さまにお話をさせていただきたいと思っています。今日の会見でも、複数の記者の皆さんから出たんですけれども、中央政界でも、政治とお金の話が、この問題が連日報道されております。政治とお金をめぐる問題がいつまでたってもなかなか終わらないといいますか、その都度いろいろなことがあっても、こうやって何度も何度も出てくるということについて、国民の皆さん、県民の皆さんの政治に対する信頼というのがその度に失われていくと感じております。私は今国会議員ではなくて知事ですし、キックバックみたいなことは1度もないんですけれども、それでもこれまでずっと政治の世界に身を置いてきた者としては、やはり今回のことは決して他人事ではないと思っていますので、これはもう自分事として捉えて、やはり清廉な政治というものを実現していかなければいけないと思っています。この4年間、細かいことは言いませんが、いろんな旧弊とか、実は不透明な体質と戦ってきました。でも、その中でも、私は欠点だらけの知事でありますが、やはり透明な政治を貫いていくと、やはりお天道様の下でできないことはやらないと、こういう哲学をこれからもしっかりと持って頑張っていきたいと思います。ぜひ県民の皆さまには、そのことをご理解いただいて、そして応援していただきたいと。このことを改めて申し上げ、最後に今日もお話がありましたが、自民党の派閥の問題がありますけれども、ぜひ関係者の皆さんには、国民の方々に丁寧にしっかり説明をして、政治の信頼を取り戻してもらいたいですし、政府にもしっかり安定してもらわないと県としても困りますので、その辺は強く期待を申し上げたいと思います。

 記者の皆さんには、今日も最後まで大勢お付き合いいただきまして、ありがとうございました。これにて定例会見を終わりたいと思います。

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。