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高病原性鳥インフルエンザ発生が疑われる事例の発生に関する臨時記者会見(12月31日)

更新日:2023年12月31日 印刷ページ表示

■日時    令和5年12月31日(日曜日)午後7時16分~7時33分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等12人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和5年12月31日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:287KB)

会見項目

■知事冒頭発言

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言 

 それでは臨時の記者会見を始めさせていただきたいと思います。報道機関の皆さまにおかれましては、大晦日にこうして急遽お集まりいただき、お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。本日の午前10時50分に吾妻郡の高山村内の農場において、特定家畜伝染病である高病原性鳥インフルエンザが疑われる事例が確認をされました。現在、群馬県の家畜衛生研究所で遺伝子検査を実施しているところですが、高病原性鳥インフルエンザが検出され、疑似患畜と確認されると、県内の養鶏場では今シーズンが初めてということになります。群馬県内では、本年1月から通算で4例目ということになります。鳥インフルエンザについては今シーズン本日時点で全国4県の養鶏場で4例確認されております。特に隣県の茨城県、埼玉県で発生していたことから、群馬県でも危機感を持って対応していたところです。11月下旬には県内の養鶏農場に対して緊急消毒を発出いたしました。さらには、12月中旬に関係者による警戒体制を再確認するための防疫対策会議も開催をいたしました。にもかかわらず、今回の事案が発生してしまったということで、(県内での)4例目が防げなかったということを大変悔しく思いますし、また県民の皆さまにも、知事として大変申し訳なく感じております。今後、疑似患畜の確認がなされた時には、県庁をあげて殺処分と埋却処分等の防疫措置を速やかに進めてまいりたいと考えております。

 それでは、今回の疑い事例について詳細をご説明します。スライドをご覧ください。これが発生事例の概要に関するスライドになります。今回の事例が確認されたのは、高山村内の農場です。疑似患畜と確認された場合、殺処分が必要な飼養羽数は約36万羽ということになります。この農場の3キロ圏内には3カ所に農場があり、家畜伝染病予防法に定める家畜の移動制限の対象となります。また、3キロから10キロ圏内には他に7カ所の農場がありますが、これらの農場についてはこの搬出制限の対象になるということです。近隣に感染が拡大しないように、早急に防疫措置を講じていきたいと思います。なお、農場の持ち主や所在地等の情報については、毎度のことですが、県の防疫マニュアルに基づき、風評被害防止や部外者等の立ち入りによる感染拡大防止の観点から、今回も非公表とさせていただきますので、その点はご了承いただきたいと思います。

 次に、県に第1報があってから疑い事例が判明するまでの経緯と防疫措置開始までの経緯についてご説明したいと思います。次のスライドです。発生経過等を時系列でまとめました。該当農場の死亡が今までなかったこの鶏舎で本日80羽程度確認をされたということになります。この異変を受けて本日12月31日の10時50分に、県吾妻家畜保健衛生所に対して、「当該農場から鶏の死亡が増加している」旨の第一報がありました。この第一報を受けて、同家畜保健衛生所が立ち入りを行い、農場での簡易検査の結果、13羽中13羽の陽性が判明をいたしました。その後、家畜衛生研究所において簡易検査を開始いたしました。そして、17時に鳥インフルエンザの感染が疑われる陽性の結果が、この県の家畜衛生研究所で出たということです。引き続き、家畜衛生研究所で遺伝子解析を実施しております。検査結果の判明は、明日1日未明になると見込んでおりますが、疑似患畜と確認されれば、殺処分等の防疫措置を開始するということになります。速やかな防疫措置を講じるため、関係の職員にはすでに作業の準備に入ってもらっています。以上がこれまでの経緯となります。

 続いて、疑似患畜確認後、想定される防疫計画についてご説明したいと思います。次のスライドをご覧ください。今後想定される防疫計画です。繰り返しますが、現時点で殺処分が必要となる羽数は約36万羽ということになります。殺処分後は、焼却または埋却するということで今検討しておりまして、埋却する場合には、県として周辺環境等についても、関係機関と協力して適切に対応していきたいと思います。防疫作業は農政部を中心に、県職員を動員し、疑似患畜が確定した後で、明日から作業を開始いたします。また、今後は、近隣市町村にも協力を依頼し、作業にあたりたいと考えております。さらに、建設業協会やJAをはじめ関係団体の皆さんに、毎度のことですが、協力をお願いしたいと思っています。現時点で殺処分終了は1月7日。その後の消毒を含めた防疫措置の完了は1月10日。この清浄性を確認し、移動制限が解除されるのは1月下旬頃を見込んでいます。以上、疑似患畜が確認された場合は、多方面にわたる皆さま方のご協力をいただきながら、1日でも早く措置が完了するように努めてまいります。

 また、風評被害も懸念されます。次のスライドをご覧ください。これは県民の皆さまへのお願いのスライドです。前回も前々回も申し上げましたが、鳥インフルエンザにかかった鳥肉や卵が市場に出回ることはまずありません。また、これまで鳥肉や鶏卵を食べたことによって人に感染したという事例の報告もありません。ですから、これを食べても人体に影響はないということです。県民の皆さまには落ち着いて行動していただきますようにお願いを申し上げたいと思います。

 鳥インフルエンザ対策に関しては、昨シーズン県内の養鶏場で初めて発生してから、豚熱とともに県の最重要課題として、全力で取り組んでまいりました。まずは目の前の防疫措置に全力で取り組んでまいりますが、並行して、次の事案が発生しないように、国や市町村等としっかり連携しながら、対策を講じてまいりたいと思います。県内の農場主の皆さまにおかれましても、これまで以上に飼養衛生管理基準の遵守徹底をお願いいたします。私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

(記者)

 今回疑い事例が発生した高山村の農場から移動制限区域と搬出制限区域は、それぞれ箇所数が3カ所と7カ所ということなんですけれど、それぞれ何羽ぐらいいる施設なのかというのは分かりますか。

 

(知事)

 それでは室長の方から。

 

(家畜防疫対策室長)

 3キロ圏内の農場では2万羽、1万6000羽、2万3000羽ですね。あと3キロから10キロ圏内では1000羽、520羽、あとは100羽以下の羽数になっています。

 

(記者)

 10キロ圏内だと合わせると約いくつと言えますか。1000、2000ぐらいなのかもしれないですけれど。

 

(家畜防疫対策室長)

 そうですね。ちょっと足さないとなんですけれども。

 

(記者)

 また後で教えてください。

 

(知事)

 細かいことは後で調べて、また報告させていただきます。

 

(記者)

 明日、遺伝子検査をして今後その殺処分という感じになっていくのかもしれないんですが。昨年度は現場の映像等を提供してもらったりしたそうなんですが、(今回も同様に)そういうことはあったりするのか教えてもらえますか。

 

(知事)

 そこはいかがでしょうか。

 

(家畜防疫対策室長)

 その辺りはメディアプロモーション課の方と調整させていただきますので、できるものは提供させていただきたいと思います。

 

(記者)

 今回の36万羽というのが、昨年の2例目の45万羽に次ぐ規模になりますが、どの程度の体制で殺処分防疫措置に望まれるのか、また自衛隊への要請は出されるのか伺います。

 

(知事)

 まず、自衛隊の要請については今ちょっと県庁内でどうするかというのは検討中でございます。付け加えは・・・

 

(農政部長)

 今年1月の2例目は45万羽程度だったものですから、ほぼ同程度の動員人数があると思います。昨年度の45万羽の時は、延べ約4000人の職員を動員しております。

 

(記者)

 農場というのは養鶏場と記事で表現しても問題ないですか。

 

(農政部長)

 問題ございません。

 

(記者)

 遺伝子検査の結果の発表の見通しの時刻は、明日の午前何時ぐらいになりそうですか。

 

(家畜防疫対策室長)

 夜のうちに県の検査では出ると思うんですけれども、その結果を国と協議して、その確認の作業がありますので、ちょっと今のところ時間は何とも申し上げられませんけれども、未明ということで予定としては考えております。

 

(記者)

 未明に判明して、午前中には結果を発表するような・・・

 

(家畜防疫対策室長)

 そうですね。速やかにその辺りは報道提供したいと思っています。

 

(記者)

 あと3キロから10キロ圏内の養鶏場(の数は)およそ7カ所と書いてあったんですが、この意味を教えていただいてよろしいですか。

 

(家畜防疫対策室長)

 今のところ確認しているのは7カ所ということです。

 

(記者)

 簡易検査を行った13羽は死んだ鶏を含んでいるということでよいでしょうか。

 

(家畜防疫対策室長)

 そうですね。死んだ鶏が11羽、あと生きた鶏が2羽ということで検査しています。

 

(記者)

 昨年は現地対策本部を作って(対応)されたそうなんですけれど、今回はそのような形ということでよいですか。

 

(家畜防疫対策室長)

 はい、同様に現地の対策本部を設置しまして、対応にあたります。

 

(記者)

 養鶏場の方からの通報で、「死亡が増えた」というのは、ざっくりでもいいんですけれども、どれぐらい死んだ鶏がいたと捉えればよろしいでしょうか。

 

(農政部長)

 通常(死亡数が)1桁または2桁だったものが、本日は約80羽の死亡が確認されたということで急激に増えましたので、通報があったものと認識しております。

 

(記者)

 これは、養鶏場とすると毎日チェックや目をやっていて、昨日はそんなに亡くなっていなかったものが今日は80羽ぐらい亡くなっているという意味でよろしいですか。

 

(農政部長)

 そうですね。ざっくりとした話ですけれども、昨日は20羽程度だったんですけれども、今日になったら一気に80羽まで(死亡数が)増えたと、そんな状況であります。

 

(記者)

 現時点では目の前の危険を取り除く作業が優先であるのは当然のことだと思うんですけれども、今の時点では11月の緊急消毒であるとか、これまでの所要の対策に関して、これが良かった、悪かったという部分、不十分だったかどうかという部分、何か言えるものはすでにあるんでしょうか。

 

(農政部長)

 現時点では、まだ詳しい調査に入っておりませんので、明確に何が原因かということを申し上げられませんし、過去起きた3事例につきましても、これが決定打といった原因は特定できなかったというのが実際のところです。

 

(記者)

 今後対応が終わった後での対策検討ということで、よろしいでしょうか。

 

(知事)

 いつもの通りできる限りの分析をしますので、それを踏まえて新たな対策が必要だったら、それをしっかりやっていくということです。

知事メッセージ

 それでは最後に県民の皆さんに知事の方から一言申し上げておきたいと思います。大晦日に残念ながら昨年に続いて、かなり高い可能性で鳥インフルの4例目が発生したということになってしまいました。先ほど申し上げたとおり、農政部中心に群馬県としても(鳥インフルが)かなり近隣に出ているということで、警戒体制をとってきてきたつもりですけども、残念ながら4例目の発生を防げなかったことで、県民の皆さんにいろいろご心配をおかけしていることを知事として申し訳なく思っております。当然のことでありますけれども、県が前面に立って、しっかりとこの防疫措置を進めていきたいと思っています。県職員はすでに今日の大晦日から、しっかり準備をしてもらって、先ほど農政部長の方からもありましたが、明日の元旦から休日返上で殺処分に入るということになると思います。もう1回言いますが、こういう時に県職員が先頭に立つのは当然ですし、私もしっかり先頭に立って、防疫措置を着実に進められるように頑張ります。もう1回言いますが、休日返上で県職員が現場でこれから頑張っていくと、このことはぜひ県民の皆さんにもご理解をいただきたいと思います。毎回そうなんですけれども、豚熱も鳥インフルもそうですが、埋却ということになるとかなり大規模なので、建設業協会の皆さんにもお力を借りることになると思います。また、JAや運送業界もそうですけれども、こういったところからも力をお借りすると、こういう形で防疫措置を進めていくことも改めて県民の皆さまにご理解をいただければと思います。こういう形になってしまいましたが、県としては万全の対応をとって、1日も早くこの防疫措置を完了できるように頑張りますので、その点はご心配ないようにお願いをしたいと思います。

 さらに、もう一度言いますが、風評被害は今まで起きていないんですけれども、鳥インフルに患畜した鶏が市場に出回ることはありません。万が一、感染した肉を食べても人体には一切影響がないということも、皆さんに申し上げて、今日の会見を終わりたいと思います。記者の皆さんには、大晦日に大勢お集まりいただきまして、ありがとうございました。緊急会見をこれで終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。