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UPDATE EARTH 2024に関する記者会見(1月11日)

更新日:2024年1月11日 印刷ページ表示

■日時    令和6年1月11日(木曜日)午後1時30分~2時5分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等12人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 UPDATE EARTH 2024に関する記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.29MB)

会見項目

■冒頭発言

■質疑応答

■知事メッセージ

冒頭発言

(知事)

 本日は定例会見に先立って、日本全国でイノベーション旋風を起こしていこうとする、非常に斬新なイベント「UPDATE EARTH 2024」の内容について発表させていただきたいと思います。このイベントは群馬県と前橋市が、この後説明いただく事務局とタッグを組んで実現をさせたものです。ここ群馬県前橋市から、日本全体、そして世界に向けてイノベーションを巻き起こしていくということで、関係の皆さんと合同記者会見という形で発表させていただきます。この後、定例会見もありますが、冒頭30分少々皆さんの時間をいただいて、発表させていただきたいと思います。報道関係の皆さんには、定例会見の前にお集まりいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。

 群馬県では、山本県政2期目を攻めの4年間ということで、群馬モデルの発信を基本政策に掲げております。その中で、群馬県での新事業の挑戦というものを、群馬県が全面的にバックアップする「全県リビングラボ」という構想を打ち出しております。簡単に言うと、新しいことは何でも群馬県で試す。胸襟を大きく開いて、新しい考え方、新しい人をどんどん群馬で受け入れると。そして、ここで最先端の地方行政モデルを発案し、実践し、発信し、地方から世の中を変えていく、国を変えていくと、こういう野望でございます。今回のUPDATE EARTH 2024は、こうした構想を具体化していくためのものであり、知事である私、山本一太が実行委員会の名誉会長を務めさせていただくことになりました。また、このイベントの実現にあたって群馬県以上に尽力をしていただいた、今後ももちろん群馬県とともに全般にわたってサポートいただくのが前橋市ということです。本日同席いただいている山本龍市長にこのプロジェクトの会長に就任いただいております。その他、実行委員会のメンバーをご紹介させていただきたいと思います。このプロジェクトの実行委員長を務める一般財団法人UPDATE EARTHの理事長で、角川アスキー総合研究所取締役の福田正さんです。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 よろしくお願いします。

 

(知事)

 そして、実行委員で事務局を務めるデロイト トーマツグループCGOの前田善宏さんです。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 よろしくお願いします。

 

(知事)

 まず、私から簡単にUPDATE EARTHプロジェクトについてご説明をさせていただきます。スライドをご覧ください。UPDATE EARTHとは、起業家の育成・発掘・成長を一貫して行う全国規模のプロジェクトです。このプロジェクトでは、先ほど申し上げましたが、日本からイノベーションの嵐を起こしていく、日本から世界を席巻するような企業を生み出し、社会を変革していくと、こういう目標を立てております。そして、今回このプロジェクトのスタートとして、3月2日の土曜日に、群馬イノベーションアワードの全国版「NIPPON INNOVATION AWARD」をはじめとした、多種多様な企画で構成される「UPDATE EARTH 2024ミライMATSURI@前橋」というイベントを開催することが決定いたしました。それでは、プロジェクトやイベントの詳細については、この後福田さん、前田さんから詳しくお話をいただきたいと思います。それではよろしくお願いします。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 皆さんこんにちは。UPDATE EARTH理事長の福田と申します。よろしくお願いします。簡単に、このイベントの趣旨をご説明いたします。私は角川アスキー総研のファウンダーとして、総務省や内閣官房のスタートアップの様々な事業に深く関わっております。その中で、このスタートアップに関わるUPDATE EARTH(2024イベント)をやります。その前に、正月早々に悲惨な災害や事故がありました。被害に遭われた皆さんには改めてお見舞い申し上げます。日本以外でも起こっている様々な災害(等の問題)をデロイトさんと一緒に一旦リセット、UPDATEして、やり直したほうがいいんじゃないかということで、この未来を作る活動をしたいと思っています。このロゴを見ていただければ分かるように、失敗を恐れず、地域の子どもたちにエンタメを通じながら、実装していくテクノロジーの未来を少しでも感じて、将来スポーツ選手を、大谷翔平選手を目指すんだと言って、野球をやっている人がいるのと同じように、スタートアップビジネスにも興味を持ってほしい。そういう気持ちで、初回開催地として、スタートアップ事業に積極的に取り組んでこられた群馬県前橋市にご提案いたしました。そうしましたら、市長・知事ともに本当に快く承諾していただき、これが実現しました。もちろんこのすべてが民間予算でやっております。この場所には、知事や市長とともに、最大限行政のご協力をいただくんですけれども、このコンテンツ予算はすべて民間で補っておりまして、(会場として)使わせていただくグリーンドームに関しても使用料を払い、すべてを民間でやっていくことで、税金は使っていませんので、ぜひご安心くださいませ。

 実行委員のメンバーは、現在、中心となっております5名。知事に名誉会長を、市長に会長を務めていただき、私が実行委員長を仰せつかっております。それとともに、委員の方々を、これからも様々なパートで、この後もご紹介しますけれども、いろんなものが行われていきます。その(イベントを)実行される方々にも委員に入っていただきながら、やっていきたいなと思っております。

 実際ですね、準備をする中で、実質予算として報道で言って内緒というわけにいかないですけれども、5億円ぐらいを使っておるんですけれども、今回(のイベントに)本当に皆さんに来ていただいて、体感していただければいいと思うんですけれども、実質、コンテンツバリューとしては本当に10億円以上の様々なものがこの後入ってきます。こういうイベントは、実証実験としてよくやるんですけれども、街で実装するということがなかなかないもので、「初めてやる」という先ほどの知事の力強いお言葉を聞いて、本当に、知事と一緒にこの前橋から発信していこうということで、映画祭や海外でやっているイベントと同じように、イベント実装エリアは前橋駅からグリーンドームを結ぶ1.5km四方といいますかね、町全体をいろいろな意味で、いろいろな方々と一緒になって、市役所や前橋公園などで様々なイベントを行って、地域活性に貢献できればなと思っております。グリーンドーム内では、50から100のスタートアップビジネスや私がやっているテクノロジーのイノベーションプログラムの成果発表、そして業界トップランナーのトークセッション、先ほど知事からも話がありました、群馬イノベーションアワードを大きくした「NIPPON INNOVATION AWARD」というのをやるんですけれども、このグランプリの優勝賞金がなんと1000万円。本当にM-1(グランプリ)のように、一晩にして世の中が変わるような賞金額となっています。現在、2万を超える応募総数の中から審査をしながら、その日の発表を待ち臨んでいるという状況の表彰式も行います。

 また、周辺の開催エリア内においては、私が今まで散々やってきた東京のイベントでも集まらないレベルのコンテンツをこの群馬・前橋に集めます。TOM’s社という電動カート(を開発している)ところが、そのカートを一式丸々持ってくるだけではなくて、最新の5Gで、シミュレーションとして完全遠隔操作で、プロドライバーが、できるかどうか分からないですし、本当にロケット打ち上げと同じくらいで失敗するかもしれないですが、新しいことをやってみると、先ほどの知事の発言にもあったようにですね、それを初めて実装してみるとかですね、ロボットクリエイター、エボルタくんでお馴染みのクリエイターの高橋氏が、子どもたちと一緒になってワークショップをするだけではなく、まだ言えないんですけれども、初の「ロボットの○○」をここで皆さんにお見せしたいなと思っております。

 プラスですね、世界的に有名な映画監督、三池崇史監督(によるプロジェクト)も行われます。今話題のAIで作る映画というのが、いろいろな意味で問題になっていますけれども、そのAIアクター・アクトレスのオーディションをここで始めていく、そしてそこに関わるスタッフをここで集めていくということもやります。

 それと、我々角川として、私がプロデューサーでやっています「ラーメンWalkerキッチン」というのがあるんですけれども、そのラーメンウォーカーからはミシュランを5年連続でとった「金色不如帰(こんじきほととぎす)」、そして、今日本で一番予約が取れないと言われている「飯田商店」。この2つの店主が実際に来て、ラーメンを普通のフェスのように発泡スチロールの丼で出すのではなく、皆さんご存知のラーメン界を席巻した佐野稔さんという、すでに亡くなられたラーメンの天才がいたんですけれども、彼の奥さんと一緒に、有田焼(の丼)で、一番美味しく食べられるラーメンを特別に作って、その丼ごと提供いたします。また、AIがレシピを作る前橋ラーメンというものを、他の日本トップのラーメンシェフが前橋に来て、新しい前橋ラーメンというものを提案して、提供していく。そういうようなことができればいいかなと。

 他にも、TikTokや、皆さんご存知のポケモンGOのナイアンテック社が、新しいことをここで初めてやっていくというイベントもこの公園内でやっていこうと思っています。

 また我々角川文庫で発行しています、ウォーカーシリーズというのがあるんですけれども、「前橋ラブウォーカー」というのを、このためにここに合わせて発行して、群馬・前橋を世界にも伝えていきたいなと。ただ、我々は今回このイベントを群馬・前橋の経済発展のためだけに実施するのではございません。本イベントが、日本そして地球にもたらす効果を、UPDATE EARTHプロジェクトとしての発案、そして本企画の予算執行をしていただいている代表のデロイトトーマツグループCGO前田氏よりこの後ご説明していただきたいと思います。細かい内容については、また後でいろいろな質問をお受けしたいと思いますので、一旦この趣旨の方を、前田さんからお願いします。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 CGOとなっていますが、一体何のことだと思うんですけど、Gはグロース(growth)でございまして、我々の会社はもちろんなんですけど、日本全国、そして群馬、前橋を成長させていきたいと。そういうところの意味も込められているかどうかはさておき、成長させていくという気概で、私はCGOと名乗っております。

 同時に、デロイト トーマツ ベンチャーサポートというところの代表取締役をやっております。こちらは、日本全国のスタートアップに対してすごく支援をしているもので、今回はそこから発案を受けながら、今まで「モーニングピッチ」というピッチイベントとかをやってきたんですけど、それとJINSの田中さんがやられていた「群馬イノベーションアワード」。これから発想を得まして、「日本イノベーションアワード」、それから「UPDATE EARTH」というところに発展させているというのが、現在でございます。

 「UPDATE EARTH」というのは、先ほど知事にもご説明いただいたんですけど、育成・発掘・成長という3つの柱を挙げておりまして、ここをあえて言いますけど、破天荒解なアイディアでというところで、かつて人がやっていないであろうアイディアから新しいものを生み出していく。そして、日本のみならず世界へ飛び出していくというところを意図しながら、アース(EARTH)という名前を付けています。なので、「UPDATE EARTH」というところになっております。

 次のページになりますけど、そのうちの育成というものは何をしていくのかというところになるんですけど、昨年来、我々、大学に対してイノベーション教育を行ってます。これというのは、100校以上です。100校以上というとかなりの数になるんですけど、そういったところに我々は、無償なんですけど、そこでどうやってスタートアップを立ち上げていくのか、その意志をどうやって作っていくのかというところに対して、いろいろなお話をさせていただいております。もちろんそこから入ってくる人たちも今回のアワードに応募してもらったり、UPDATE EARTHに応募してもらっていますが、大学生、それから、今申し上げたところ以外のところでいくと高校生、小学生、中学生、そして社会人まで、これからより一層の教育をやっていかないといけないかなと思っています。

 それから次に、発掘。発掘というのは、結構いろいろなイベントがやられています。そのうちの中の1つが「群馬イノベーションアワード」であり、これはかなりの成功を収めているものなんですけど、日本全国、必ずしも上手くいっているとは限らない。イベントが上手くいっていないわけではないんですけど、発掘が上手くできているわけではないということで、私どもは、そういった方々、チャンスのある方々、それから、チャンスがあっても飛び出せない方々をフォローして、その方々にこういった場に来ていただいて、上手くやっていけるようにしていきたいと思っているところであります。なので、今回は、そこに対して、今、福田さんの方から申し上げたんですけど、1000万。金額ではありません。ただインパクトは必要です。ここから世界に飛び出していくためには、今みたいなお話、かつ、金額を付けた状態で、輝いていただきたいなと思っているところであります。

 それから3つ目、成長です。今、日本のスタートアップが上場する時の平均値は、だいたい200億円ぐらいです。海外を見てみます。海外では1000億以上が結構あります。日本と海外の差というのは、ここの成長のところが大きな違いであります。我々というのは、こういうところで発掘された人に対して、成長という場を提供してかないといけないと。福田さんがやられてるスタートアップリーグというものもあったりするんですけど、ここで選ばれた人に対して、どんどん育成して、群馬、前橋を起点にしながら、いろいろなところに出ていくというのはもちろんなんですけど、日本全国の方々に対して、そういったものを提供していきたいというところで、我々はこの3本柱を掲げながら、「UPDATE EARTH」というものをやっております。

 最後のページになるんですけど、なぜ前橋かという話なんですけど、これすごくシンプルです。私どもは、群馬県や前橋市とたくさん仕事をさせていただいております・・・というわけではありません。群馬、前橋というのは、いろいろな意味で、スマートシティひとつをとってみても、ここがかなり日本の中で先端的な場所になっています。そして、スタートアップをやるにしても、群馬イノベーションアワードの話を先ほどさせていただいたんですけど、かなり土壌があるような状況になっています。そういった中で、私も群馬イノベーションアワードに参加させていただいたりしながら、ここの土地というのが、いかにすばらしい土地かというのはよく存じ上げているつもりです。

 そして群馬。デジタルイノベーションシティ、デジタルグリーンシティということで、すでにいろいろな土壌があるので、ここをスタートにして、日本全国にはここをお手本に見ていただきたいというイメージがここに込められています。

 そして、これをどんどんどんどん大きな炎にしてですね、今は小さい炎だと思うんですけど、日本全国で熱い思いを、熱いパッションを胸に、盛り上げて上げていきたいと思っているのが私どもでございますし、この「UPDATE EARTH」全般としてのご説明になります。

 

(知事)

 福田さん、前田さん、ありがとうございました。皆さんご存知だと思うんですけど、今のお話を聞けばですね、この2人がただ者ではないということをよく分かっていただけると思います。群馬県ではこれから、部長も「さん」付けで呼ぼうということを推奨していますので、福田さん、前田さんと言わせていただきますけども、このお二人はすごい人たちなんですね。こういう人たちがこの前橋で、群馬県でこういうことを起こしていただくことに、知事としても大変期待をしているということを申し上げて、今日は、ここからこのプロジェクトの中核になっていただかなくてはいけない前橋市の山本市長においでいただいているので、市長の方からも一言、思いを語っていただければと思います。どうぞ。

 

(前橋市 山本市長)

 群馬県、そして前橋のこの土地で、地球の明日の形、未来の形ではない、明日の形をお見せできる、そのような場所に選ばれたこと、大変名誉に思っています。これは責任だと思います。今まで常に先端を歩んできた前橋が負っている責任を果たしたい。それが私の思いです。あわせて、この機会を、前橋の各大学や研究機関、あるいは企業、そして、さまざまな企業誘致、そのような経済の力にも引き留めて行こう。それが、今、私がここに立っている決意と思いです。どうぞ、3月2日、前橋の地で、地球の明日の形をお見せできる、そんなお手伝いを一生懸命してまいりたいと思います。

 群馬県と連携しながら、この「UPDATE EARTH 2024」が、本当の意味での明日のモデルを見せられる場になりますよう、諸事努力してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。

 

(知事)

 ありがとうございました。せっかくなので、ちょっとここでフォトセッションをしたいと思いますので、皆さんちょっと前の方に。

 

 (フォトセッション)

 

 それでは、まだ10分ほど時間がありますので、今の中身について、皆さんの方からご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

(記者)

 先ほど、経緯も軽くご説明いただきましたけれども、いつ頃から企画をされたりであったりとか、実行委員会の中にJINSの田中さんも加わっていると思うんですけれども、そういった実行委員会の結成であったりとか、その辺の経緯をもう少し詳しくお聞きしてよろしいでしょうか。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 私自身がずっと10年ほど、総務省のイノベーションというプログラムをやっているところから、本当に前田さんや田中さんの方から「前橋でもっと大きいことができないかな」という話を言い始めたのは去年ぐらいですかね。3月ぐらいに、それがだんだんしつこくなってきてですね、本当に熱い、前橋・群馬への思いがあって、「知事もこういうの好きだから、市長も好きだから、ぜひ、こういうことをやってくれよ」と言われ始めたのが6月ぐらいですかね。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 5月ですね。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 そこから一気に進んできたということです。実行委員会自体はこの正月から結成しましたが、まだまだ増えていくと思います。

 

(記者)

 若干細かいところをお聞きしたいんですけれども、グリーンドームで受賞者の発表式だったりとか諸々行われると思うんですけれども、EVカートだったりとかその他のところについても、全部グリーンドーム内ということですか。それともまた、周辺もご利用されるのでしょうか。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 周辺ですね。EVカートは県庁前の・・・

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 県庁と市役所の間のところの公道を一部。今調整中の部分はございますが、そこを利用してやります。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 やっぱりシンボルですよね。

 

(記者)

 この(スライド資料5枚目の)赤いラインですか。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 そうですね。赤いラインの内側は全部お祭りエリアという形になります。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 駅伝スタート、これもスタートみたいな感じで行きたいなと。TikTok等々で有名なナイアンテック社がペットを育てていくという新しいものを持ってきてくれるんですけど、そういうのは、公園とかそういうところを使いながら宝探しをやったりとか、子どもの皆さんにも楽しんでもらえることが、もっともっと増えていくと思います。

 

(記者)

 前田さんに最後の質問になるんですけれども、群馬のイノベーションという観点について、前田さんから見て特に評価しているポイントであったりとか、具体的なところを少しお聞かせいただけますか。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 言ってみれば全般的なんですけれど、まず知事と市長の熱い思いというのがすごいあります。それはもう本当に具体的なところで会話している中でも、どういうふうにしていきたいのかというビジョンがあります。それから、JINSの田中さんもそうなんですけど、日本通信の福田さんもそうですし、他の街の協力してくれる方々も、もう前橋を良くしたい、群馬を良くしたいっていうのはすごくあります。それから、その周り、我々もそれに影響を受けているメンバーではあるんですけど、それ以外の群馬を拠点としていない企業も群馬に来て何かをやりたいというところがすごくあって、こういう土地というのは他には一つも見たことはないですというのが、もう具体的にもありますし、実際の事実というところもそこにあるかなと思っています。

 

(記者)

 福田さんいかがでしょうか。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 いやもう本当におっしゃる通りで、あと知事のこのキャラとノリのよさで。やはりこういうスタートアップというのは、どうやって世界に出ていくかというところ、世界からもいろんな人を僕は招待しようと思っています。首都圏からも近いですし、本当にふらっと訪れてもいいところだなと。こういうところから、岩手から大谷が出たように、前橋からスタートアップ事業の大谷が出てくれればなというふうに素直に思って、ここに決めました。

 

(記者)

 最後に知事にお聞かせいただきたいんですけれども、今回のこのイベントの開催によって、群馬県に期待する変化であったりとか効果というところ、どういったところにありますでしょうか。

 

(知事)

 まず、この2人と市長、それから(JINSの)仁さんもそうですけども、一緒にまず、こういうプロジェクトができるということをすごくうれしく思っています。こういう人材がそろって、こういうイベントをやる機会ってなかなか少ないと思うので、お話をいただいたときに、ぜひ一緒にやりたいと思いました。今度のイベントも、今までなかなかないぐらいの幅もありますし、それぞれ非常にエキサイティングな中身ですし、これを機に、まさに前橋こそスタートアップの拠点だということを発信していければと思います。

 それからもう1つ言うと、群馬県が掲げている3本の柱の1つは「クリエイティブの発信源」じゃないですか。先程福田さんの方からもお話が出たんですけれど、世の中というのはエンタメで動いているんですよ。だから「クリエイティブの発信源」というのは人材を育成するということもそうなんですけれど、クリエイティブ産業を引っ張ってくると、エンタメ産業を引っ張ってくるということで、これからまた東宝、東映、松竹、Netflixのトップに2度目の営業仕掛けていくわけですよ。そういう群馬県のエンタメの拠点になりたい、クリエイティブ産業の拠点になりたいという方向性とも、実は非常に一致しているので、このイベントは民間主導でやっていただけるんですが、ぜひ行政として協力できることは最大限協力させていただいて、成功に導いていただきたいと思っています。

 

(記者)

 今回、イベントが3月に行われるということですが、起業等に関する支援は結構長いスパンでやらなくてはならない部分もあると思うんですが、そういうのをどういうふうにお考えなのかをお聞かせください。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 最初、前橋をスタートアップの甲子園にしてくれと頼まれたんですよ。(しかし、)甲子園は無理だと、アテネでどうか(と返答したんです)。つまり、前橋からオリンピックのようにスタートして、できればこのスタートアップというのは起業家がその地域課題を解決するというのが一番大きなことなので、ここが見本となって、この前橋が解決するような見本で、国体のように、エリアを移動してですね、できたら知事にはずっと名誉会長でいていただきたいんですけど、それを教えながら、日本全国を毎年回りながら、大きいイベントとしてこういうものをやっていく。そして、それを見本とした小さい街おこしのようなスタートアップイベントは、毎月様々な地域でタケノコが出るように出ていけばいいんじゃないかと。

 私も今スタートアップリーグというものを総務省でやっているんですけれど、国は開発に公費というか税金は使うんですけれども、作って終わってしまう。実際、エンタメのように、今知事がおっしゃったように、それが実装されて動いていくということがとても少ないんですね。だからそういうものを、本当に年間通してやっていくということは、今スタートアップ担当大臣をやられている新藤大臣とも最初に話をしていまして、「群馬で最初にこれをやっていくというのは、もう実装なんだよ、実験じゃなくて実装なんだよ」ということは大臣自らもおっしゃっていて、強く後押しをしていただいているので、そういうことを含めて、長いスパンでは全国規模に、この前橋から始まったことが全国規模に動いていくようなものになれば嬉しいなと思っています。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 少し補足させていただくと、オリンピックってなくならないですよね、ということで、我々は永続的にやろうと思っています。その中で、育成をやろうと思っていますし、実際、今福田さんがお話した総務省の「異能」というのももう10年やっています。我々デトロイトトーマツがやっている、スタートアップ向けのモーニングピッチ、これも12年超えて13年やっています。なので、もうそれだけの実績でも、2つ合わせただけでも20年以上の実績はカバーできますし、我々としてはこの「聖地前橋・群馬」というところをベースに、継続的に企業の成長というのを支援していきたいと思っております。

 

(記者)

 今回のイベントで、例えばこういうテーマで実装の見本を示したいというか、そういうのは何かございますか。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 1つは、先ほどお話しました(、EVカート&シミュレーターでの遠隔操作チャレンジ、)これはリモートで動くんですけども、一番大きなテーマは、今SDGsとか言ってますけども、私的にはインクルージョンだと思っています。インクルージョンというのは、ダイバーシティとは違って、今日(県庁の)下でも障害者のイベントをやられていましたけども、テクノロジーやエンターテイメントで、あらゆる人間が1つになっていける。そういう意味でもこの前橋っていいなと思っていまして、TOM’sさんは遠隔操作で、初めて5Gでプロドライバーが動かすんですけども、それはそのテクノロジーがすごいことなのではなくて、それができることで、例えば病院で寝たきりの子どもであろうがお年寄りであろうが、それがそのエンターテイメントを通じて、今度見ていただければ分かりますけれども、完全半円球もので、自分が動かして、自分が走らしている、それが車だけじゃなくて、やろうと思えば飛行機であっても、旅行であっても、海の中であっても、そういう体感がみんなできる、そういうものに対して、今度エンターテイメントの巨匠である三池監督がそのコンテンツを作りに来る。そういうものを全部作ったものを本当に見てもらう、子どもがふらっと寄ってでも見てもらって、よしこの先俺が作るんだという気持ちになってもらう。本当に日本初なのか、世界初なのかの街おこしのイベントだと思っていますので、期待に沿えるように頑張りたいなと思います。

 

(記者)

 今回のイベントの対象はどれぐらいの人をターゲットにしているのでしょうか。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 子どもからおじいちゃんまでです。

 

(記者)

 その辺は幅広く、いろいろな世代の人に当たるようにということで計画・企画しているということでしょうか。

 

(デロイト トーマツグループ 前田CGO)

 もうすべての人です。さっきインクルージョンというふうに福田さんが申し上げたんですけど、障害者の方々もぜひぜひ。イノベーションというのは、とにかく障害者が障害者でなくなるというのが筋合いだと思っていますので、我々はそこも強烈にテーマとして置いているというところでございます。

 

(一般財団法人UPDATE EARTH 福田理事長)

 先ほど知事も全員さん付け(で呼ぶとおっしゃっていましたが、)それも全部インクルージョンだと思うんですね。だから、もうみんなが同じで、昔のように僕らの時代というのはちょっと障害を持ってたりとかすると特別学級とかで勉強してた、でもそうじゃなくて、今この群馬に来れば、どこにいてもハンディキャップもなく、ハンデというのは社会が与えるハンデなので、人間がけがしたからとか、足が動かないからハンデじゃなくて、ハンディキャップというのは社会が与えるハンデなんですよね。だからディスエーブルな方々のディスを取ってあげる。すべてがエーブルパーソンになるというインクルージョンのテクノロジーをエンタメとともに、この街だったら市長や知事と一緒に作って、実装して見れるんじゃないかなあと。それを全国、世界に広げていけるようなモデルになればいいなと思っています。

知事メッセージ

 それでは時間なので、これで会見を終了したいと思いますが、最後に私の方からも一言申し上げたいと思います。会見、結構大勢の県民の皆さんが見ておられるんですけれども、この今回のプロジェクトはぜひ皆さんご期待いただきたいと思いますし、1人でも多くの県民の皆さんに関心を持ってご参加をいただきたいと思っています。先ほど、福田さんと前田さんからもあったんですけども、前橋は今注目されているんですよね。やはり民間主導のまちづくりもそうですし、前橋の熱というものが、実は非常に内外に発信されていて、注目をされているということは、ぜひ改めて県民の皆さん、市民の皆さんに知っていただきたいと思いますし、実は共愛前橋国際大学が、昨日でしょうか、新しい研究機関を作るというのを発表しました。これセンター長が、慶応大学の國領先生で、國領先生に来ていただくというだけでもすごいことだと思うんですけれども、さらには新しい学部を創設するということで、こういうふうに今前橋にこういう流れができていると。これはですね、やはり山本市政のもとで市長が努力して、このマイナンバーも含めたデジタル化を推進してきたと。このまちづくり、民間主導のまちづくりにしっかり伴走して支援してきたと。こういうことも、私は成果のあらわれだと思っています。このことを改めて申し上げて、この会見を終わりたいと思います。皆さんには、この4者の会見に大勢ご参加いただきましてありがとうございました。

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。