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令和5年度第35回定例記者会見要旨(2月1日)

更新日:2024年2月1日 印刷ページ表示

■日時    令和6年2月1日(木曜日)午後2時00分~2時40分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等14人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和6年2月1日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:393KB)



会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.令和5年度幸福度レポート

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。今週の29日の月曜日、全国知事会からのお誘いを受けて、EU加盟国の駐日大使と知事との意見交換会に参加してまいりました。EU側からは、昨年のG7デジタル技術大臣会合の際にお世話になった、EUのパケ大使、ドイツのゲッツェ大使、それからフランスのセトン大使、イタリアのベネデッティ大使を含めて計11カ国とEUの駐日大使が参加をされていました。日本側からは全国知事会会長の宮城県の村井知事、それから前会長の鳥取県の平井知事をはじめ、計9県の知事が参加をいたしました。意見交換会では、自己紹介を兼ねて各県知事のプレゼンテーションなどが行われました。持ち時間は3分ということで、かなり短いものでした。その中で、群馬を印象付けるために、ブログにも書きましたが、県職員が作成した1分間のPR動画を活用し、コンパクトでインパクトのあるプレゼンを行うことができたと思っています。デジタル先進県としての取り組みや、温泉をはじめとしたリトリート、それからクリエイティブの発信源を目指す取り組みなどをこの短い時間の中でPRさせていただきました。あわせて、昨年4月のG7デジタル技術大臣会合で協力いただいた各国大使に改めて感謝の気持ちもお伝えしました。その後、フリーディスカッションやランチで、フィンランドやスウェーデン、ポルトガル、それからチェコの駐日大使とも意見を交わすことができました。様々な国の大使と交流ができたということは非常に良かったと思っていますし、群馬県を印象付けられた、有意義な時間になったと思います。何しろ、知事が常に先頭に立って、自治体独自の地域外交をやっているので、こういうのはすべて私にとって真剣勝負なので、すべての大使の話もよく伺って、ほんの少しでも群馬県のためになるような、そういうコラボができないかということを常に模索をしているといいますか、サーチしているものですから、細かいことは言いませんけれども、いろいろと意味があったかなと思っています。今後も引き続き、群馬県の取り組みを世界に向けて発信するとともに、様々な国々との信頼関係を築いて、群馬県の発展にいろいろな形で生かしていきたいと思っています。それでは会見の中身です。スライドをご覧ください。本日の主な項目です。今日は「令和5年度幸福度レポート」について発表させてください。

 

2.令和5年度幸福度レポート

 皆さんご存じのとおり、山本県政では「県民幸福度の向上」というものを最大のミッションとしています。新・群馬県総合計画においても、2040年に群馬県が目指す姿として、「誰もが幸福を実感できる社会」というものを掲げております。こうしたことから群馬県では、令和3年度から幸福度の現状を見える化した「幸福度レポート」というものを作成しています。(フリップを掲げて)令和5年度の群馬県の幸福度レポートがまとまりました。今回は専門家の方々から助言をいただきながら、分析させていただきました。後ほど詳しくご説明しますが、県の施策で重視していくべきものや、県の取り組みで評価されているものなどが少しずつ明らかになってきた気がします。次のスライドをご覧ください。

 まずは、幸福度レポートの指標体系について改めてご説明したいと思います。本レポートでは、幸福度をこちらの図のとおり2つの側面から指標化をしています。県民の主観的な実感は、県民幸福度アンケートということで把握をしています。また、今回のアンケートの調査期間というものは令和5年1月から2月ということで、新型コロナの5類移行前に実施していると。そこを少しご説明しておきたいと思います。また、客観的な現状について言うと、統計データなどからこれを把握すると、こういう形になっています。そして、これらの2つの指標から、幸福実感の数値化と政策分野別の分析を行っております。幸福実感は主観的な手法を用いて、全体傾向を掴むために分析をしています。通常は短期的に変動することは少ないので、中長期的な視点で確認していくべきものだと整理をしています。政策分野の方の分析は、主観的指標、客観的指標の両方を用いて、個別の政策ごとに検討を実施しています。こちらは短期的な視点でも経年変化を確認するということにしています。それではレポートから一部を抜粋して、内容をご紹介したいと思います。スライドをご覧ください。

 まず、全体傾向の把握として、幸福実感に関する結果をまとめました。「幸せ」または「やや幸せ」と回答した割合の合計は66.8%ということで、前回よりもやや低くなっていますが、統計的には横ばいと言っていいと思います。次のスライドをご覧ください。

 続いて幸せかどうかの判断の際に重視した項目として3つを選択してもらったところ、多く選択されたものは、上位から「健康状況」「家族関係」「家計の状況」、これも前年度と同じ傾向となっています。前年度といいますか、前々年度でもそうで、過去2年と同じような傾向になっているということです。次のスライドをご覧ください。

 続いて主観的指標に関する分析です。その中で下がったものをここで紹介したいと思います。こちらに掲げた「健康状況」と、それから「家計の状況」の実感については前年度より数ポイント下降いたしました。下降の要因としては、やはりコロナ禍や物価高騰等が影響していると私たちは捉えています。なお、この2つの項目については、先ほどご説明した幸せかどうか判断する際に重視する項目の、上位3つのうちの2つということになっています。群馬県としては、特にこの2つの項目の数値については、これからもしっかり注視していく必要があると考えています。次のスライドをご覧ください。

 続いて、個別の政策分野に関する分析です。例として、前年度より数値が上昇した観光コンテンツ分野の分析を紹介したいと思います。主観的手法の施策実感では、「群馬県では魅力ある観光地づくりが進んでいると感じますか」という項目について前年度より上昇しています。上昇の要因としては、コロナ禍で旅行スタイルも変わって、県民の皆さんが県内の観光地を訪れる機会が増えて、これが再評価されたのではないかと考えています。また、客観的指標である「宿泊者数」も上昇しています。これらの結果から、群馬県の観光関連の取り組みが県民の皆様に評価いただけたのではないかと考えます。引き続き、魅力ある観光地づくりを進めていきたいと思います。

 なお、本レポートの詳細は、来週中に「新・群馬県総合計画ポータルサイト」で公表する予定です。ぜひそちらもご覧をいただければと思います。

 最後に嬉しいニュースを紹介したいと思います。スライドをご覧ください。現在ですね、令和6年度幸福度レポートの作成に向けて、令和5年9月から10月にかけて行ったアンケートの集計作業を行っています。あくまでこれは速報値ですけれども、「幸せ」または「やや幸せ」と回答した割合の合計が71.1%となっていて、過去3回では達成できなかった7割越えを達成いたしました。統計的にも上昇しているということです。人の幸福感については、様々な要因があると考えていますけれども、今回、初の7割越えを達成できたというのは、これまで群馬県が進めてきた取り組みを評価いただいたものだと受け止めています。知事として大変嬉しく思っておりますが、一方で「あまり幸せだと感じていない」「幸せだと感じていない」と回答した方々もおられます。今後、低かった評価やネガティブな回答などにも着目しながら、アンケート結果の分析を進めていきたいと思っています。分析結果については、その他の指標等も加えた上で、来年度の幸福度レポートとして公表する予定にしております。

 私の最大のミッションである「県民幸福度の向上」。これも攻めの4年間の中で、改めて原点に返るということで掲げさせていただいておりますが、今後も継続的にレポートを作成して、エビデンスベースで政策立案に取り組んでまいりたいと思っています。今日は(発表項目が)1つということで、比較的短いんですが、私からは以上です。皆さんからご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

●幸福度レポートについて

(記者)

 前回以前の調査を見ていると、確か40項目ぐらいアンケートがあって、特に低かったのが「公共交通での満足度」というのが非常に低かったと覚えがあるんですけれど、今年はどういう傾向ですか。

 

(知事)

 担当の知事戦略部長からお答えします。

 

(知事戦略部長)

 今年は、施策実感が高いものから上位5項目を申し上げますと、「治安が良く安心した生活」これが第1位でございました。それから第2位が「安心安全な食品農産物の提供」、そして第3位が「群馬の歴史文化への誇り」、第4位が「海外からの観光客にとって魅力だと思う観光地」、そして第5位が「消費者としての安心安全」。これが上位5項目でございます。それに対しまして、低かったものでございますが、低い方から申し上げますと、「鉄道バスなどの公共交通機関の利用のしやすさ」、低い方から2番目は「十分な収入を得ることができる仕事」、そしてその次が「新たな価値やビジネスを創出するために行政と民間が連携・協力する体制」、そして4番目が「農林水産業の担い手の確保・育成」、そして5番目が「公共施設や住宅などに県産材等の木材が使われている」これが下から5番目。以上になります。

 

(記者)

 前回までと比べて、大きく上下したものはあったりしますか。

 

(知事戦略部長)

 (手元にございますデータで、アンケート)実施初回と比べて、まず大きく上昇したものは10項目でございます。やはり「教育の充実を図るためにデジタルの活用を進める取り組み」。そして鉄道・バス(について)ですね、確かに順位として低いんですけれども、「鉄道・バスなど公共交通機関の利用のしやすさ」ということで、実は3.1ポイント、数値としては上がっております。それから、「子育てをしながら働き続けられる環境」、「行政手続きのデジタル化と利便性の向上」、「食品ロスを減らすための行動と定着」。一応、上位5項目とするとそんな形でございます。

 

(記者)

 知事にお伺いしたいんですけれども、知事はずっと県民幸福度の向上を目標だとおっしゃっていましたけれど、最終的に、今調べているこの数値をいつまでに、いくらぐらいにしていきたいというような、そういう目標というのはお持ちでしょうか。

 

(知事)

 先ほど申し上げたとおり、幸福度を測るというのはなかなか難しいと思うんですよね。その中で、いろいろ知事戦略部とも相談しながら我々なりの指標を作っているわけなんですけれども、少なくともこのアンケート結果はしっかり県政に反映させていきたいと思います。どのくらいまで幸福度を上げるかというのはなかなか難しいと思うんですけれども、少なくとも、やはり7割を超えるという1つの目標かなと思ってまして、これはもう記者さんに説明するまでもないんですが、例えば幸福度の実感というのはその時の情勢にも影響されますよね。例えば、コロナみたいなパンデミックに襲われている時とか、大きな災害に遭った時というのは、もしかしたら全体として下がるかもしれないので、ここら辺はなかなかどのぐらい正確かというのはあるんですけれど、少なくとも最新の調査で、速報値ですけれど、7割超えたというのはすごく嬉しいことであって、できれば常時7割以上ぐらいの人が幸福だと感じるような群馬県を本当に創れたらいいなと思っています。

 

(記者)

 幸福度レポートのお話で、「幸せ」と「やや幸せ」が速報値で71.1%と、かなり上昇したということなんですけれども、これの要因としてはどんなことがあるのかというのは、速報値なので、なかなか分析し切れてはいないかもしれませんが、あれば教えていただければと思います。

 

(知事戦略部長)

 こちら速報値ということでございまして、実は今、集計ができたところでございます。それなので、詳細な分析につきましてはしっかりと時間をかけてやっていきたいと思いますので、また来年度のレポートの中で発表させていただくということになります。今回は集計の結果、数値が出たということで、今日速報で出させていただいたということになります。

 

(知事)

 なかなか要因を分析するのは難しいと思うんですけれども、やはり群馬県は勢いがあるんだと思っていまして、全体として、何となく群馬県が動き始めたという、そういう感覚が広がっているんじゃないかなと思うんですよね。例えば、先日の日経新聞一面に掲載された実質賃金の伸び率ですか。これ群馬県が断トツ一番じゃないですか。これはやはり群馬県全体の勢いっていうか、宇留賀副知事とも話したんですけれど、当然我々がやってきたことはそこに反映されているかもしれませんが、群馬県全体が元気になってきているというのがあるんじゃないかなと思っています。詳細はこれからいろいろ分析する中で、少しまたお話できればと思っています。

 

●ビッグモーターに対する街路樹の復旧費用請求について

(記者)

 今日、毎日新聞が、(群馬県が)ビッグモーターに街路樹の復旧費用として850万円を請求したというふうに報道しています。事実関係について伺えればと思います。

 

(知事)

 どうぞ、県土整備部長の方から。

 

(県土整備部長)

 本日ありました報道につきましては事実でございます。

 

(記者)

 内訳とかは、元に戻す費用として400万で、植え替える費用で450万とかとありましたけれども、そこら辺もそういうことで・・・

 

(県土整備部長)

 おっしゃるとおりでございます。

 

(記者)

 それに対して、ビッグモーターからの返答とか対応というのはあったんでしょうか。

 

(県土整備部長)

 当初、ビッグモーターの方から昨年10月に費用については全額負担しますということで文書をやりとりさせていただいてございまして、それに基づいて県の方も今、積算ができたので請求をさせていただいたということになってございます。一応、まだ振り込みが確認されてはいないのですけれども、向こうの方は手続きを進めているということで、ビッグモーターからも聞いてございます。

 

(記者)

 ちなみに請求は何日付けになりますでしょうか。

 

(県土整備部長)

 一応、2月1日が期日ということで今進めさせていただいてございます。本日ですね。

 

(記者)

 本日付け(の期限)で請求しているんですね。

 

(県土整備部長)

 はい。

 

(記者)

 知事として受け止めいかがでしょうか。

 

(知事)

 もう今言ったとおりです。しっかりこの流れに沿って、我々がすべきことをやっていくということだと思います。

 

●朝鮮人追悼碑の行政代執行による撤去について

(記者)

 あともう1つ追悼碑の関係で、行政代執行による撤去が29日から始まりました。現状の進捗と知事の受け止めについて伺えればと思います。

 

(県土整備部長)

 進捗につきましては今作業中でありますので、あまり細かい進捗については今回公表は避けさせていただければと思います。

 

(記者)

 朝日新聞の報道によると、土台とかも撤去が終わっているというような(状況が)、ヘリからの写真で見られますが、そこら辺はいかがでしょうか。

 

(県土整備部長)

 当然、写真を撮られていますので、それを否定するつもりはないんですけれども、うちの方からあえて進捗状況は公表する予定がないということでご理解いただければと思います。

 

(記者)

 知事、受け止めいかがでしょうか。

 

(知事)

 何度もここで申し上げているとおり、最高裁の判決に従って、県として粛々とやるべきことをやらせていただくということです。もうこれに尽きると思っています。

 

●能登半島地震について

(記者)

 今日で能登半島地震から、ちょうど1カ月ということになります。改めて、そこの受け止めというところと、この1カ月間の状況を見た中で浮かんできた課題であったりとか、知事の考えを聞かせてください。

 

(知事)

 まず、本当に大きな被害が出たということで、改めて亡くなられた皆さんに心から哀悼の意を表したいと思います。被災地の皆さんは、まだ非常に不自由な生活を強いられている方々も多いと思うので、それについて心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 この1カ月間、群馬県としてもできる限りの支援を行ってまいりました。おそらく緊急消防援助隊だけでも何百人も出していると思いますし、DMAT等でも協力をさせていただいておりますし、依然として要請に従っていろいろなサポートさせていただいています。それから、私の方から、先週だったでしょうか、馳知事にも連絡をして、避難者が出ていると(いうことなので)、もしニーズがあるのであれば、県としては旅館やホテル、あるいは県営住宅とか、1000人以上を受け入れる準備があるということも伝えました。

 とにかく、何度も言っているように、これはもう本当に他人事ではないので、やはりそこは群馬県としてできる限りのことをやりたいと思いますし、同時に、今回初動が遅かったとは思わないんですけれども、いろいろ浮き彫りになった課題もあると思うんですよね。能登半島の特殊な地形の事情もあったかもしれませんけれども、なかなか共助が働きにくかった。これも確か担当部長が説明した記憶がありますけれども、そういうことをどうやってこれから生かしていくのかということについては、県庁内で議論も始まっていますし、ここから得られる教訓みたいなものはしっかり我々は受け止めていくべきだと思っています。

 何度も言いますが、孤立集落みたいなものはなくなったんですけれど、まだまだ現地は大変だと思うので、トレーラートイレも派遣しましたが、我々としてできることは一生懸命やっていきたいと思っています。

 

(記者)

 浮かんできた課題というところは、県内においてはどういうふうに生かしていきたいと考えていますでしょうか。

 

(知事)

 それは、能登半島とそのまま群馬県を比べるわけにはいかないと思うんですけれど、例えば群馬県にも山間地がありますから、大きな災害が起こったときに、どうやってコミュニティの共助を機能させるのかというようなことについては、新たに工夫できることがないかということは少し考えていきたいと思っています。

 

(記者)

 先ほど知事が消防隊だけでも何百人入られたということですけれど、この1カ月で県からどれぐらいの支援を行ったのか、もし今分かれば・・・

 

(知事)

 それでは担当部局から。

 

(危機管理課長)

 これまでの支援の状況ですけれども、例えば先ほど申し上げました緊急消防援助隊の派遣につきましては170隊、623名を派遣しております。それからDMATにつきましては28チーム、133名、DHEATにつきましては計2チームで10名、保健師チームとして、5チーム、21名、DPATが5チーム、19名、それから介護職員の派遣等も行っております、計6名ですね。DWATが計10名ということでございます。それから、対口支援として、今かほく市の方に建物の被害認定調査で職員を派遣しておりますけれども、これまで、今日で3班になりますけれども、1班10名で派遣しておりますので、計30名ということで派遣をしています。今、ざっと分かる範囲でいうと、そういう状況になっております。以上です。

(※会見での危機管理課長の説明は、予定人数を含めたものでした。会見録では、会見当日時点の人数を記録しています。)

 

(記者)

 今後もそういった派遣というのは続けていかれるということでしょうか。

 

(危機管理課長)

 被災地の方からのニーズがあれば、それぞれの省庁との連携で、派遣の要請があれば引き続き派遣をしていくことになるかと思います。

 

●新型コロナ感染者の増加について

(記者)

 新型コロナに関してなのですが、今少し感染者の数が増えている状況なんですけれども、知事として現状を・・・

 

(知事)

 少し資料を用意しているんですけれども、群馬県の定点当たりの患者報告数は、今記者さんがおっしゃったように前週より増加しているということなんですけれども、医療が逼迫しているという状況にはありません。入院患者数も増加しているので、1月17日から入院患者を受け入れるための専用病床41床の確保を開始しました。ただし、入院患者数の増加の主たる原因は、すでに別の疾患などで入院している患者の院内感染によるものであり、入院医療も逼迫している状況ではありません。とは言っても、今おっしゃったように新型コロナの感染者が増加傾向にあるということで、季節性インフルエンザも流行が続いておりますので、昨日1月31日、LINEとかホームページ等を通じて、手指衛生の徹底と基本的な感染対策の実施とか、新型コロナワクチン接種の検討について改めて周知をいたしました。県民の皆さまには引き続きご協力をお願いしたいと思っています。

 

(記者)

 全国的に(流行が)第10波に入ったんじゃないかというような話も出ていますけれども、やはり、そういう傾向に入って、そういう意味で警戒を強めていくべきだというふうに知事もお考えでしょうか。

 

(知事)

 10波に入ったかどうかというのはちょっと分かりませんけれども、必要な対応を粛々と取っていくということだと思います。

 

●朝鮮人追悼碑の行政代執行による撤去について

(記者)

 追悼碑の関係で幾つか質問させてください。まず、報道関係なんですけれども、29日の代執行が始まる日から群馬の森は非常に厳重な警戒体制が敷かれていて、出入りを管理しているというのはよく理解するんですけれども、目隠しもありますし、何より報道機関が中に入っての取材ができない状況が続きました。このことに対しての考え方をご説明いただけたらと思います。

 

(知事)

 どうぞ。部長の方から。

 

(県土整備部長)

 作業員ですとか公園周辺の住民の方の安全の確保ということを考えてございまして、目隠しもさせていただいてるというのはご理解いただければと思います。逆に、そこで報道機関の方が入られて、それが報道で外に出ることによって、そういう紛争になる可能性もあるということで、マスコミさんの報道についても控えていただいたというのが実情でございます。

 

(記者)

 ただ、公共的な事業ですし、法的な手続きにのっとって今回の代執行をなさっているということであれば、かえって、隠しているのではという意見に繋がりかねないと感じたんですけれども、その辺りどのようにお考えになりますか。

 

(県土整備部長)

 決して隠しているわけではなくて、これについては県の方も記録を録っていますし、それについては、済んだ後に必要であれば情報公開請求をしていただければと思っています。あくまでも県とすれば、例えば作業員の安全性だとか、そういうことの危険性を極力排除したいということから、こういう形をとらせてもらっています。

 

(記者)

 昨日上空からのヘリで現場撮影したところ、当該の追悼碑があったところが更地になっていました。構造物も原型をとどめていない状況が確認されたんですけれども、これは、先方の市民団体と何らかの取り決めですとか、何か合意しての措置なんでしょうか。

 

(県土整備部長)

 相手とのやりとりですので、基本的には県の方から公表は差し控えたいと思います。ただ、県が勝手にそういうことをするということはないということでご理解いただければと思います。

 

(記者)

 知事に、この件についてお考えを伺います。代執行を決めるにあたって長い歴史といいますか経緯があってご決断されたということですけれども、先日の知事会見では、発端になったのは市民団体側が公園を使うときのルールを破ったというご説明だったかと思います。一方で、いろいろな歴史を調べていくと、市民団体の活動に対して抗議する団体が押しかけて騒ぎを起こしたということも、この経緯を考えていくときに重大なポイントといいますか、影響をもたらした要素の1つかなと考えています。知事はこの問題の発端は、あくまでも市民団体側にあるとお考えなのか、騒ぎ立てた団体などの動きも・・・要するに、市民団体のルール違反を問題視されていますけれども、公園に来てその団体を批判したり、騒ぎ立てている活動についてはあまり言及がなかったんですが、どちらに原因があるとお考えなのかということを率直に聞かせていただけたらと思います。

 

(知事)

 まず、記者さんがおっしゃったこの問題の細かい経緯みたいなのは、ここで説明をしても水掛け論になるだけなんですが、いちいち細かいこと言いませんが、そういうこともすべて含めて、裁判の場でお互いがしっかりと主張して争ってきたと。その結果として最高裁が県の主張を認めたということで、これに従って、法律に従ってやるという点において、相手側ともできるだけ丁寧に交渉するよう私の方から指示し、かなり時間をかけてやってきたし、代替地の提案もやらせていただいたんですけれども、どうしてもご了解が得られないということだったので、代執行をさせていただいたということに尽きると思います。最高裁の裁判で決着が付いたということがすべての答えになっているんじゃないかなと思います。

 

(記者)

 これからのことなんですけれども、例えば10年に至る裁判ですとか、建立してからは20年ということですけれども、この間、追悼碑をめぐっては意見の違いですとか世論の分断もあり、なかなか難しい状況なんですけれども、知事としては、争いごとであったり、今回の経緯を踏まえて、運営側の教訓といいますか、今回の追悼碑をめぐって、知事が心にとめて県政運営に臨みたいことですとか、経緯を振り返って、知事なりのお考えを聞かせていただけたらと思います。

 

(知事)

 私は基本的に欠点だらけの人間なので、よくご存知のとおり、完璧な人っていないと思うので、県政を進めていく上でいろいろな反省点があるんですけれども、今回のことをについて言うとですね、この裁判の経緯もよく見せていただいて、なおかつ、かなり丁寧に、裁判の中で最高裁で決着ついて、その後も担当部とお話しましたけれども、もうちょっと早くやるべきじゃないかという意見がある中でも、丁寧にやってくれと言い、我々としてはできる限りの説明をさせていただいて、こういう形になったということなので、これは教訓というか、県民の皆さまには理解していただけるだろうと思っています。

 もう1回言いますが、これ記者さんからも質問が出ましたけれども、碑自体を否定しているわけじゃなくて、あそこの精神を否定しているわけではないので、さっき申し上げたとおり、最高裁で争われたような事実があり、いわゆる政治的問題が起きてしまったという中で起こったことなので、過去の歴史を修正しようとかいう意図もありませんし、やはりもう1回言いますが、ある意味、ルール違反という言い方がいいのかどうか分かりませんが、それが起こったために、あそこがまさに政治的な論争の舞台になってしまったということが原因なんだと思います。これについては、いろんなご意見もあると思いますが、すべて私が責任をとるつもりですし、もう1回言いますが、県民の皆さんは必ず理解していただけると信じてます。

 

(記者)

 観光誘致などで、韓国とのやりとりが進められています。今回の追悼碑の問題を受けて、これからの付き合い方で大切にしていきたいことですとか、もしくは、影響が出そうなのかどうか、その辺りのお考えをお願いいたします。

 

(知事)

 まず、特に何か外交的な問題になっていると思っていません。一切私のところにそういう連絡も来ていないし、日本政府から何かの連絡も来ていないので、そこはそういう認識はありません。そもそも、日韓関係も大事だと思っていますし、日米関係も日中関係も、日本とEUとの関係も全部大事だと思っているので、今日も発表を聞いていただきましたけども、これからもトップ外交で、できるだけ独自の地域外交みたいなコンセプトの中で、いろいろなところと仲良くして、Win-Winの関係を作っていきたいと思っています。

知事メッセージ

 それでは最後に、知事から県民の皆さまに少しお伝えをさせていただきたいことがあります。今日は珍しく、こちらからの発表項目が1つだったんですけれども、相変わらずですね、知事のトップセールスを精力的にやっています。今日発表させていただいたように、EU諸国の駐日大使に会ってまいりました。皆さんも覚えていらっしゃると思いますが、昨年の4月に初めて、G7のデジタル技術大臣会合というものを群馬県に誘致できました。大きな国際会議だったんですが、その時にですね、高崎と伊香保を2つの会場があったんですけれども、伊香保温泉の方はですね、各国のG7の大臣がかなり忙しいから来れないんじゃないかという意見も強かった中、宇留賀副知事と東京のG7の大使館を全部回って、伊香保のご説明をして、ぜひ泊まるんだったら伊香保温泉にしていただきたいとお願いして回ったんですけれども、実はこのG7の大使、EUの大使に頑張っていただいて、来日したすべての大臣が伊香保に宿泊していただいたということでですね、そのお礼もありました。今、アメリカの商工会議所、それからフランスの商工会議所、カナダの商工会議所、いろいろなところに行って英語で群馬県のプレゼンをし、意見交換をやっています。今まで外国の企業は東京が中心だったんですけれど、かなり地方に興味を持っているところもあるんです。しかし、こうやって、何ていうんですかね、国外に発信している自治体は結構少なくて、例えば愛知とか、福岡とか、東京とか、そういうところなんですね。そこに今、群馬が食い込んでいますので、これはぜひ精力的にやって、今日も質問が出ましたが、いろいろな国と仲良くしていく中で、群馬県のためになることを1つでもやっていきたいと思います。「また外国の偉い人に会いに行ったのか」という感じを持っている方もいると思いますけれども、ぜひですね、知事の地域外交の試みを応援していただきたいと思います。ちなみにご存じのとおり、昨年はですね、ベトナム首相に会いに行って、ベトナム首相が群馬県に来るという、知事としては、おそらく1度も例のないシャトル外交みたいなものも実現いたしました。ベトナムが群馬県にとって大事だということは、県民の皆さんもご存じだと思います。これだけの数のベトナムの方が群馬県のいろいろな場所で働いている。特に外国籍の県民の皆さんが、いろいろな分野で活躍している、いろいろな産業で働いていただいていると。一人でも多く、いい方々に群馬県に来てもらうためにですね、引き続き、この地域外交を一生懸命やっていきたいと思っていますので、その点ぜひご理解をいただきたいと思います。

 まだまだ寒い日が続きますが、急に暖かくなったり寒くなったりしているので、そういう季節なのかもしれませんが、ぜひ県民の皆さまには、お身体を大切にしていただきたいと思います。

 それから、今日も言いましたけれども、何となくちょっと落ち着いたように見えますけど、まだ被災地では余震もいっぱいあって、本当に皆さん不安を持って暮らしていらっしゃるということで、まだ水道が通っていないところもあると思うんですね。そのことを我々は決して忘れず、県としてもできるだけの支援をさせていただきたいと思いますので、その点につきましても、県民の皆さんのご理解とご協力をお願いしたいと思います。

 ということで、定例会見を終わりたいと思います。今日もメディアの皆さんには、最後まで大勢お付き合いいただきましてありがとうございました。

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。