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令和5年度第36回定例記者会見要旨(2月8日)

更新日:2024年2月8日 印刷ページ表示

■日時    令和6年2月8日(木曜日)午後2時02分~2時59分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和6年2月8日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.88MB)

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.小児医療センター移転再整備

 3.安中総合射撃場「ライフル射撃場」

 4.群馬県PR縦型ショートドラマの公開

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例の会見を始めたいと思います。一昨日の6日の火曜日、全庁を挙げて群馬県の独自のこども施策を進めていくため、群馬県こどもまんなか推進本部の第1回会議を開催させていただきました。会議では、群馬県の出生数や婚姻数の推移、子育て世帯の年収の状況などを踏まえて、こども施策に関する課題について議論を行いました。そして、本部に加えて庁内の若手職員で構成される「こどもまんなか推進チーム」を設置することといたしました。今後、このチームにおいて、こども施策の群馬モデルを検討していきたいと思っています。EBPMによって、実効性の高い施策に資源を投入できるようにしていきたいと思います。

 現在、少子化に歯止めがかからない状況だというのは皆さんご存知だと思いますが、その中で社会を持続的に発展させるため、早急に実効性のある施策が求められていると考えています。これまで群馬県では、「子ども医療費の高校生世代までの無料化」や「小児医療センターの再整備」など、子育て環境の向上に資する施策を次々と決断してまいりました。先週の会見で発表いたしましたが、来年度はこうした施策をしっかり進めていくために、こども関連予算の拡充に加えて、組織再編も行いたいと考えています。今回のこどもまんなか推進本部の設置によって、いろんな分野に跨るこども課題に全庁一丸となって総合的に取り組んでまいります。群馬県としては、こども施策においても群馬モデルといえるような施策を生み出して、「子育て圧倒的No.1」の群馬県を目指していく意気込みです。

 それでは、会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。本日は、「県立小児医療センターの移転再整備」「安中総合射撃場『ライフル射撃場』のオープン」、それから「群馬県PR縦型ショートドラマ」について発表させていただきたいと思います。

 

2.小児医療センター移転再整備

 まずは、「小児医療センターの移転再整備」です。老朽化した、県立小児医療センターについては長年の懸案でした。よくご存知だと思いますが、昨年の1月知事として再整備をするという方針を決断して、発表をさせていただいています。その後、関係機関とも意見交換を行い、再整備方法についても協議を重ねてまいりました。このことについて、新たな方針が決まりましたので今日ここで発表させていただきます。

 この度、小児医療センターを前橋市にある群馬大学医学部附属病院隣接地に移転し、再整備するという方針を決定いたしました。小児医療センターは、群馬県唯一のこども専門病院として、昭和57年に現在の渋川市に開設されました。以来40年以上にわたって、「小児・周産期医療の最後の砦」として、子どもたちの健康と成長を支えてきたセンターです。しかしながら、建物の深刻な老朽化やこども専門病院であるがゆえに、合併症を抱えた妊婦、または成長した患者の皆さんへの対応が困難だという課題もありました。県としても、長年の大きな課題でしたが、厳しい財政状況を立て直す見通しが立ってきたということで、昨年1月に建替再整備を行うことを決定し、以来、建替え場所について検討してまいりました。

 群馬大学医学部附属病院は、県内唯一の特定機能病院として、幅広い診療分野で高度な医療を提供しています。また県内唯一の医師養成機関として、群馬県の医療提供体制を支える重要な役割を担っています。群馬県としては、小児医療センターをこうした特徴を持つ病院の隣接地に整備することによって、移転再整備による効果を最大化できると判断いたしました。

 次のスライドをご覧ください。隣接整備による効果について詳しくご説明したいと思います。まず、「医療提供体制の強化・充実」です。両病院はこれまでも、小児三次医療機関として様々な疾患の子どもの診療に当たってまいりましたが、ともに医師不足という課題を抱えています。今回の移転再整備によって、医師を両病院に効率的に配置することで課題の解消につなげ、そして24時間365日、切れ目のない高度な医療体制を構築したいと考えています。さらに、成人診療科において幅広く高度医療を提供できる群大病院と連携することによって、母体合併症への対応、あるいは小児から成人への移行期の患者への対応を充実させることができると考えています。

 次に、「医師養成機関との連携強化」についてです。高度な小児・周産期医療を提供する小児医療センターと、医師養成機関である大学病院が隣接することにも大きなメリットがあると私たちは考えています。例えば、全国的に医師が不足している診療科である新生児科や産科、小児科について、両病院が連携して研修環境を充実させ、医師の確保育成につなげたいと考えています。さらにこうした研修環境は県外の医学生とか、あるいは医療従事者にとっても非常に魅力的です。全国から医師が集まって、様々な症例や高度な医療を学ぶ小児・周産期医療人材の育成拠点にすることを目指していきたいと思います。隣接整備による効果については以上です。

 群馬県としては小児医療センターの移転再整備によって、小児・周産期医療の一層の充実・強化を図ってまいりたいと考えています。そして、県民の皆さんの命と健康を守り、県民の幸福度向上につなげていきたいと考えています。

 

3.安中総合射撃場「ライフル射撃場」

 続いて、群馬県安中総合射撃場「ライフル射撃場」についてです。群馬県内では、シカやイノシシなどが増えすぎたことで、畑を荒らしたり、植えて間もない木を食べてしまうなどの農林業被害が発生しています。こうした被害を軽減するためには、野生鳥獣捕獲の担い手を確保育成することが重要です。そのため、群馬県では狩猟フェスティバルを開催し、狩猟の魅力を発信したり、狩猟免許試験の回数を増やして、受験機会を拡大するなど様々な取り組みを行ってまいりました。スライドをご覧ください。こうした中、捕獲の担い手育成の拠点である安中総合射撃場のライフル射撃場のオープンが決定いたしました。オープン日は、4月15日の月曜日です。

 ライフル射撃場は、群馬県議会鳥獣害対策特別委員会の設置提言を受けて、平成30年度から工事等を進めてまいりました。令和2年度に開場する予定でしたが、工事完了後に銃刀法の基準に適合しない部分があることが判明し、開場を延期して基準適合工事というものを進めてきた、こういう経緯です。そして、昨年の12月、群馬県公安委員会によって、銃刀法の基準への適合が確認されたということでオープンを決定させていただきました。この射撃場は、完全屋内の施設となっており、防音効果が高いことが特徴です。中には5つの射台が設置され、ライフル銃や散弾銃などを使用して射撃ができます。営業時間は午前9時から午後5時までということになっています。そして、この施設は群馬県内で唯一散弾銃でスラッグ弾を使用した射撃ができるということで、散弾銃は免許取得後すぐに所有でき、狩猟経験が短い人でも扱うことができる銃です。一方スラッグ弾は、シカやイノシシなどの大型哺乳類を捕獲する際に有効な銃弾です。この施設を設置したことによって、狩猟経験が短い人でも大型哺乳類捕獲のための射撃練習が可能となります。安全な捕獲に向けた技術の向上に、ぜひ活用していただきたいと思います。利用料金は使用する銃の種類などによって異なりますが、詳しくはこのスライド記載のQRコードから県公式のホームページをご覧ください。オープンに先立ち、3月25日の月曜日に完成記念式典を行います。報道機関の皆さまには、この完成記念式典もぜひ取材していただきたいと思っています。なお、安中総合射撃場には、ライフル射撃場のほかに、クレー射撃施設がありますが、これは現在休業中です。施設を銃刀法に適合させるための検討を進めており、結果がまとまり次第、こちらの方もご報告をさせていただきます。

 群馬県としては、今回のライフル射撃場のオープンを契機に、より多くの方に狩猟に興味を持っていただいて、捕獲の担い手確保につなげていきたいと思っています。そして農林業被害の低減に向けて今後も様々な取り組みを進めてまいりたいと思います。

 

4.群馬県PR縦型ショートドラマの公開

 続いて、「群馬県PR縦型ショートドラマ」についてです。群馬県では県内外の幅広い世代に群馬県の情報をタイムリーに届けるため、特に10代から20代前半の若い世代が多く視聴する、ショート動画は私もよく視聴していますので、たぶんもっと(視聴者の)世代は広いと思いますが、こういうショート動画による情報発信を積極的に進めております。昨年の11月には、tsulunosのTikTokアカウント、このTikTokも若者の間では非常に人気ですけれども、このTikTokアカウントも開設いたしました。

 この度、群馬県の知名度向上や観光誘客等につなげることを目的にPR番組を制作しましたので、お知らせしたいと思います。スライドをご覧ください。番組名「グンマーみたいだ」です。番組は1話または2話で完結する縦型ショートドラマ形式となっています。群馬県内の観光地などを舞台に友情や恋愛模様を描いた物語やドタバタコメディーなどの12のストーリーに分かれています。番組にはTikTokフォロワー数が140万人を超えるきょんぺいさんとか、それからYouTubeのチャンネル登録者数が65万人を超える鈴木大二郎さんとか、この辺りの個性溢れる9組22人のインフルエンサーが出演をしています。番組配信はtsulunosのTikTokとYouTubeチャンネルで行う予定です。スライド記載のQRコードからぜひ多くの方々にご覧いただきたいと思います。

 近年、若い世代を対象としたこの縦型ショートドラマによる情報発信、皆さん増えていることをご存じでしょうか。こうしたことから、これまで情報が届きにくかった若い世代にも、群馬の魅力を伝えられると思って、今回縦型ショートドラマによる群馬県のPRを行うこととさせていただきました。群馬県では、今後もこうした多様な方法で情報発信をしてまいります。もうすでに知事が出てくる番組のPRのショート動画もご覧なった方もいると思うんですけれども、すごく軽いタッチで、なかなか面白いので、ぜひ見ていただきたいと思いますし、視聴した皆さんにはぜひ実際に群馬県に足を運んでいただいて、群馬の魅力を実感していただきたいと思っています。

 私からは以上です。何かご質問があれば受けたいと思います。

質疑応答

●小児医療センターの移転再整備について

(記者)

 小児医療センターについて伺いたいんですけれども、今後の着工などのスケジュールですとか、どれぐらい病床が増えてどれぐらいの医師を確保できるようになるのか、そういう具体的なところを教えてください。

 

(知事)

 細かいところは病院局長から説明してもらいたいと思います。

 

(病院局長)

 着工のスケジュールですが、実は今、マスタープランというのを、ご承知かと思うんですけれど、来年度にかけて作っておりまして、その中で具体的に全体スケジュールを書き込んでいくことになります。概ねだいたい病院建設は10年程度かかると言われておりますので、できるだけ前倒しはしたいと考えていますが、一応そのようなスパンで考えております。ですので、着工というのは、基本設計、実施設計などいろいろ段階を踏んだ後になりますので、まだ数年先になるかと思います。

 

(記者)

 そうすると、完成は二千三十何年とか、そこまでいくのでしょうか。

 

(病院局長)

 昨年からカウントして概ね10年程度というふうに見込んでおります。

 

(記者)

 2033年ごろの完成ということですか。

 

(病院局長)

 はい。その頃までには完成したいと。

 

(記者)

 病床が増えるとか医師はどれぐらい確保できそうとか、そういうのもまだこれからということですか。

 

(病院局長)

 今、会見でご説明したように、群馬大学附属病院の隣接地に行くということで、その後今度、診療科の調整ですとか、医師の集約化も含めた医師数の調整もいろいろ必要になりますので、それはまたマスタープランの中で検討していくということになっております。

 

(知事)

 これなかなか難しい中、病院局中心に本当に頑張って調整してもらってですね、ようやくこれを発表できる運びになったということで、結構大変だったんです。やはりこれから、もちろん今日こういう方針を発表しましたけれども、やはり関係者の要望にも応えていかなければいけないし、マスタープランの中で、またよくそこら辺のところは調整していきたいと思います。

 

(記者)

 移転新築になると思うんですけれども、総工費といいますか、かかる費用というのはどれぐらい見積もっているんですか。

 

(病院局長)

 実はそれもですね、まだ具体的な立地も決まっておりませんし、あるいは診療科、規模、今申し上げた、病床数ですか、それにも大きく関わってきますので、なかなか現段階ではアバウトなところまでも申し上げられない状況でございます。

 

(記者)

 隣接地というのは、立地も決まっていないということで半径どれぐらいとかそこまでもまだ分からない・・・

 

(病院局長)

 隣接ですので、群馬大学さんの敷地に隣接する範囲で今、候補地を絞っているという状況でございます。

 

(記者)

 長年の課題だったということで、改めて知事の意気込みといいますか、これにかける思いというのを教えてください。

 

(知事)

 これは、なかなか大きな事業で、もちろん前知事も踏み切れなかったんですけども、知事に就任して数カ月後ぐらいだったですかね、小児医療センターを視察したんですよ。ちょうど台風かなにかで雨漏りをした後で、廊下に水たまりができていたり、窓ガラスが割れていたりとか、そういう中でスタッフの人たちがいろいろ突貫工事みたいなことをやっているのを見て、本当に老朽化しているなと思いました。それから、あそこは結構優秀な医師の皆さんが集まっているんですよね。その中でもかなり高度な医療をやっているという現場を見せていただいて、その時にですね、必ずこれは建て直さなくてはいけないということを心の中で決めました。ただ、そうそう簡単にできないですよね。関係者との調整もあるし、そもそも財政的になかなか難しいと思っていたのを、さっき申し上げたとおり、おかげさまで4年経ってですね、財政再建、まだまだ道半ばだけど、ようやくその道筋が見えてきて決断ができたということで、よかったと思います。

 これはあまり先送りできないと思っていましたし、決めてから10年ぐらいかかる話なんですけれども、私のところで決断できてよかったなと。あとは、ここからいろいろな関係者との調整も必要だと思うので、できる限り皆さんに不安を与えないように、丁寧に説明をしていくということかなと思っています。

 

●前橋市長選について

(記者)

 4日に行われた前橋市長選挙で、新人の小川さんが当選されました。知事は山本龍さんを応援されていたと思うんですけれども、改めて、前橋市長選挙の結果の受け止めを聞かせてください。

 

(知事)

 今(記者さんが)おっしゃったように私は現職の知事として、現職候補者の山本龍市長を応援しました。それはやはりこの4年間、前橋市とはいろいろな連携を積み重ねてきて、実際今も、群馬県と前橋が連携したプロジェクトがもうすでに動いていたり、これから、いろいろまた始まったりするということなんですけれども、やっぱり4年間、信頼を積み重ねてきたし、現職の首長として本当に苦しいコロナとか、豚熱とか、そういうものを一緒に乗り越えてきたという思いがあるので、できればもう1期やってほしかったと思いますが、これは選挙で民意が示されたということなので、私は基本的に政治家としては選挙至上主義者なので、選挙で言い訳はないんですよ。もちろんその地合いが良いとか悪いとか、例えば運とか、PRがうまくいったとかうまくいかなかったとかいろいろあるんですけれども、それもすべてはっきり言って言い訳であって、選挙の結果がすべてだと思っているので、そういう意味で言うと、小川さんがあれだけの票差で当選されたということで、前橋市民の民意を受けて、(市長に)なられたと。これもぜひ頑張っていただきたいと思いますし、前橋の歴史が始まって以来の女性市長ですよね。もう一回言いますが、立場として、選挙は小川さんを応援したわけじゃないんですけれども、こうして当選した以上は、ぜひ前橋初の(女性)市長として頑張っていただきたいと思いますし、前橋との関係はこれからも県としては重視をしていきたいなと思うし、小川新市長にはですね、まだ市長にはなってないですが、小川さんにはぜひ、山本龍市長の時代に生まれた画期的で斬新的なプロジェクトや事業、特にこれから前橋が飛躍していくために必要な事業はぜひ継続をしていただきたいと思いますし、そういう意味で言うと、いろいろな形でこれから、調整ができればと思います。もう1回言いますが、新市長にはぜひ頑張っていただきたいと思ってます。

 

●小児医療センターの移転再整備について

(記者)

 小児医療センターについてまず伺います。距離的にはそんなに離れていませんけれども、渋川市から前橋市に、(群大病院の)隣接地というと前橋市になると思います。移転することで北毛の方で(センターが)離れることに少し不安を持つような方もいらっしゃると思いますが、その点について知事の考えを伺えればと思います。

 

(知事)

 今、記者さんのおっしゃったことはとても大事な点で、やっぱりその病院が動くということはその地域の人達にとってはいろいろな影響があるということなので、そこは丁寧に説明をしていきたいと。今日は、こういう方針を発表させていただきましたが、もちろんこの方針を発表する前に、関係の自治体や関係者にはしっかり説明をさせていただきました。ここから10年ぐらいかけて移転するんですけれど、今記者さんがおっしゃったように、移転したことによる影響については、いろいろな地域の人達の声も聞きながら、いろいろな対応していければと思っています。丁寧に説明していきたいと思います。

 

(記者)

 場所なんですが、群大の敷地内とかではなくて、隣接地とかでなかなか大きめの土地が思い付かないんですが・・・

 

(知事)

 基本的に決まっていないんだけど、正確に。

 

(病院局長)

 今、継続して検討中ということでございます。ですので、敷地内とか外とか含めてですね、すべてにおいて検討中ということでございます。

 

●ライフル射撃場について

(記者)

 射撃場のオープンについては再三の延期延長とかもあって、ライフル施設がようやく先行開業ということになりました。このことに対する知事の受け止めについて伺いたいと思います。

 

(知事)

 ちょっと発言に気をつけなきゃいけないので、あまり不注意なことを言わないように気を付けながら、ちょっと気持ちを整理しているんですけれど。よかったなと。ようやくルールに適合したものをちゃんと作れるようになって、よかったなと。もうそれに尽きると思います。ちゃんとこういうふうに、我々もいろいろと調整の努力をする中で、何とか公安委員会の許可も得て、きちんと作れるようになったので、しっかり計画通り完成をさせて、さっき言ったように、特にシカとかイノシシとかがいっぱいいて、やっぱり狩猟ができる人材を確保するというのは、我々にとって大事なのでそこにつなげていければと思います。

 

(記者)

 今お話ありましたとおり、狩猟・捕獲とかライフル射撃場について期待する部分ではそういうところが大きいでしょうか。

 

(知事)

 射撃場オープンすることの目的については先ほど申し上げましたが、まさにそのとおりですね。

 

(記者)

 開業の目処の立ってないクレー施設の方についての今後の整備方針については・・・

 

 

(知事)

 これはまずルールにきちっと則ってやらなければいけないので、今調整中だと思いますが、何か(担当課から)ありますか。

 

(自然環境課長)

 先ほどクレー射撃施設の今後ということで知事の説明の中でもありましたとおり、法令に適合するよう、施設の設計等を来年度の当初予算案で挙げておりますので、そこの中で検討してまいりたいと考えております。

 

●前橋市長選について

(記者)

 市長選についてなんですけれども、知事かなり山本龍市長を強く応援されていました。少ししこりみたいなものが出るんじゃないかなという懸念もあると思いますが、そこの辺りについてはいかがでしょうか。

 

(知事)

 私の中で新しい市長に対する抵抗感みたいなものはありません。なぜ現職を応援するのかというのも明確に説明をしましたし、自分の信じたところに従って応援をしたということなんですけれども、小川新市長は民意で選ばれた前橋の代表なので、その新しい市長との関係はもちろん大事にしていきたいと思っています。票差を見れば、前橋の市民の判断というのも明らかですよね。刷新を望んだということなんで、ただ記者さんが活躍する上毛新聞の記事にもあったんだけど、基本的に大きな政策の争点はなかったわけでしょ。どちらかというと市政のあり方みたいな話だったので。ですから、大きな路線は引き継いでいただけるんじゃないかと思うし、新しい市長として子育てとか福祉とか小川さんのいろいろな考え方がもちろん市政に反映されていくんだと思うんですけれども、もう1回言いますけれど、全国から注目されている新しい民間主導のまちづくりとか、そこの辺りはやるとおっしゃっていますけれども。(あとは)デジタル化。やっぱり前橋は本当に全国から注目されているフロントランナーなので、こういうところは大事にしていただければいいなと。それはもちろん市長のお考え次第ですけれども、知事としてはそう思うし、やっぱりできるならば、今前橋としっかり連携してきたことは、そのまま進められたらいいなと思ってます。

 

●群馬テレビの労使紛争の和解について

(記者)

 群馬テレビについて伺えればと思います。先日群馬テレビと労働組合で和解が成立して、本日労働委員会の申し立てを取り下げるという方針だそうです。これについて知事の受け止めを伺いたいのと、同時に、筆頭株主として、今後の支援のあり方についてのお考えを伺えればと思います。

 

(知事)

 一言で言うと、安堵しました。やっぱり群馬テレビは独立局、県域放送として大事な役割を担ってもらわなければいけないので、こういう形で新しい一歩を、社長交代の後で踏み出せるというのはとてもいいことだと思います。特に、県民に密着した地域の情報発信とかですね、あるいは特に災害時の緊急情報の発信とか、まさにこういう(情報発信の)担い手として、今後とも、群馬テレビには県民サービスの向上について大きな役割を果たしてもらいたいと思います。群馬テレビの筆頭株主は県なので、いつも言っているように、メディアですから、報道の中立性というのは、これはもう厳正に担保しなければいけないと思うんですよ。そもそもメディアの方々の役割は行政のチェックですから。ただそれはそれとした上でですね、やっぱり筆頭株主としては新しい体制における経営方針とか改革の取り組みについてはしっかりと注視をさせていただきたいと思っています。

 

●小児医療センターの移転再整備について

(記者)

 小児医療センターについて、今の質問と結構重なることは多いんですが、渋川市側と事前にやりとりをしているということで、渋川市側からの反応としては跡地利用をしてほしいとか、どんな反応だったんでしょうか。

 

(知事)

 事前に今日こうやって決定したことを、私の方から直接市長さんとか他の関係者の方々にはお伝えしました。もちろんいろいろなご要望とかもあると思うので、それはこれから丁寧に聞いていきたいと思います。

 

(記者)

 先ほど建てる場所について、群馬大学の敷地内も含めて検討していくという説明だったんですけれど、群馬大学内の建物を使うみたいなことを、前橋市の中で聞いたことがあったんですけれど。

 

(知事)

 病院局長どうぞ。病院局長が言うことが常に正確な情報なんです。

 

(病院局長)

 先ほど敷地内外という質問が出たものですから、あえてそういう(形で)答えさせていただいたんですけれども、あくまで今の段階でいえるのは、群大病院の隣接地に再整備したいということでございます。

 

(記者)

 考えたら、病院という建物の隣接地なのであって、敷地の隣接地とは言っていないということですよね。

 

(病院局長)

 そこも全部含めてまだ検討中という・・・

 

 

(記者)

 敷地の隣接地だと、病院の敷地外ということになるけれども、病院という建物の隣接地だから、群大病院の敷地内でもいいということになるという・・・

 

(病院局長)

 言葉尻をとらえると確かにそうなるかと思うんですけれども、相手先のあることですので、それをこちらから一方的に敷地内外を含めて検討しますと、なかなかはっきり言えない部分もあります。

 

(記者)

 (センターを移設することでの)効果のところで、医師の効率的配置ができるというのは、基礎的な医療のダブりを減らして、群大と小児医療センターとで専門性をそれぞれ高めるみたいなことなのでしょうか。

 

(病院局長)

 今医師不足が一番著しいのが、新生児科、産科あるいは小児科で、まさに小児医療センターが担っている部分なんですけれども、それについては群大さんにも同じような診療科がございますし、そういうのをですね、今散らばってる医師を言ってみればその地域に集めて、より効率的に医師を配置しながら、集中的に患者を診ていくということは可能になるだろうということで、そうした場合に診療科をどうするかというのは、今後、群大病院さんと詰めていくということになります。

 

(記者)

 (スライド)右側の育成機関との連携強化の方なんですけれども、小児医療センターでの患者さんとか研修の実例が群大としてもたくさん経験できるということで、産婦人科の医師にとっていいんだと思うんですけれど、それの結果、全国から医師が集まるというふうには一足飛びにはいかないかもしれないですけれど、そこは、どのように全国から呼び寄せることになるのでしょうか。

 

(病院局長)

 国立大学病院と県立の小児専門病院が隣接整備して、一体的にやっていくということになると思うんですけれど、そういう例は今全国ではまだないんですね。要するに、医師の養成機関と専門病院がタイアップして医療を展開するという例がないものですから、第1号といいますか、先駆けになってやっていきたいと。今(記者さんが)おっしゃったような臨床研修の場に小児医療センターを活用させていただいたり、あるいは医学生なり、若い専攻医なりがお互い行き来できるような環境ができればと考えているところでございます。

 

●前橋市長選について

(記者)

 前橋市長選のことに関して伺いたいと思います。知事自身も自民党の国会議員でしたけれども、保守王国と群馬県が言われる中で、この選挙の結果の衝撃や影響はどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

(知事)

 さっき申し上げたとおり、いろいろ細かいことを言えば、これが保守と革新の対決じゃなかったとかいろいろあるのかもしれませんが、少なくとも、形として与党対野党になったと。形として、保守対革新みたいな構図になったんですけれども、私が知る限り、群馬県でこういう戦いで、保守とか、与党が負けたことは1回もないので、これは結構衝撃を受けました。ただ細かく言うと、記者さんご存じのとおり、保守対革新と言っても、NHKの調査や分析も後で拝見させていただきましたけれど、自民党支持者の4割近くが小川候補の方に流れているということでいうと、有権者は保守対革新と見ていないので、そこのところは、正確に把握する必要があるのかなと思っています。これから私のブログでシリーズを書くので、おそらく10本以上のシリーズになると思うので、読んでおられるかわかりませんけれども、今ものすごく(ブログの)視聴率が高いので、大体アメブロの政治部門ランキングのトップなんですけれど、ずっとまたトップなので、これはしっかり書こうと思うんですが。もちろん、山本龍候補を応援していて、地合いの悪いところはあったんだけど、やっぱりここから学べることは、山本龍さんはいいことをいっぱいやったんですけれど、それが有権者に十分伝わっていないと。これは知事にもいえることであって、いくら県民に意味のあることをやったと自分で思っても、それはやっぱり有権者に伝わらないと意味がないんだということを改めて突きつけられたという気がします。それからブログの中でも言ったように、投票率が4%近く落ちているということでいうと、新人候補のブームが起こったわけではないわけですよね。中の構図が、パイがちょっと小さくなってその中の奪い合いだったんだけど、やっぱり小川さん人気があるんですよ。その自民党の4割が、アンチ票が戻ってないとか、対決があったとしても、やっぱりこの人に流れたというのは、好感度も高いし、魅力もあるんだと思うんですよね。もう1回言いますが、県都前橋は、私にとってとても大事な連携相手ですから、少なくとも市長に選ばれた、なおかつ、群馬県がずっと進めている女性活躍のある意味シンボルみたいな形で市長になったからには、本当にすばらしい市長になっていただきたいと思うし、頑張ってほしいと思います。ただ何度も言うように、山本市長の時代に芽吹いたいろいろな良いことは、いろいろ報道を見てると引き継ぐとおっしゃっているんですが、ぜひ前橋を飛躍させるための事業、これはやっぱり千載一遇のチャンスだと思うので、それはぜひ継続していただきたいと思いますし、その中で引き続き、やっぱり人と人との関係は、そんな(今日)明日でできるものじゃないので、私不器用なので、明日から山本龍市長の時と同じというのは無理なんだけど、だんだん信頼関係を積み重ねていくんですけれど、やっぱり今までのように、県と前橋がしっかりと連携できるという体制にしていただきたいなと思います。最後に言いますけれど、12市の市長と付き合っていますが、本当に対等だと思って付き合っているので、立場は違うんですけれど、基本的に民意で選ばれたということについては対等なので、本当にそういう意味では、もう1回言いますが頑張ってほしいと思います。

 

(記者)

 ブログを拝見していて、ブログの先出になってしまったら恐縮なんですけれど、有権者の自民党に対する逆風というか、厳しい視線とか、今後の自民党に対する影響みたいなものはいかがですか。

 

(知事)

 誰かを批判するつもりはないんですよ。自民党本部が、京都市長選挙の接戦を制した松井さんが本当にごくわずかの差で勝ったたわけなんですけれど、その時に京都市長選挙のことをコメントしてて、前橋市長選挙について言及がないということについてはちょっと気になってて、危機感が足りないんじゃないかと思うんですよね。そもそも京都市長選挙があんなふうになるということ自体、普通で言ったらかなり尋常じゃない事態じゃないですか。だって、松井さん、玉は最高ですよ、候補者は。なおかつ、ほとんどの主要政党が行ったわけでしょ。それが共産党の推薦する候補者にここまで追い詰められている。これはいろいろなあちこちの市長選を見ても、例えば東京の八王子市の市長選なんて、すごい僅差だったじゃないですか。普通はああいうことはないですよね。だから、これは群馬県もさっき言ったように、保革の対決とかね、自民党に対する逆風が影響したというのはあるけれど、それが勝敗を分けたわけじゃなかったとしても、やっぱりこういう流れになっているということは、本当に深刻に私は受け止めた方がいいんじゃないかなと思います。何度も言いますが、ブログでいろいろ分析はしているし、実際は、もう1回言いますけれど、保守対革新じゃなかったし、与野党対決という構図ではなかったとしても、いまだかつて少なくともこういう体制の中で負けたことは1回もありませんから。それは本当に県連としても、自民党本部としても重く受け止めていただきたいなと、もっと危機感を持っていただきたいなと思います。

 

 

(記者)

 先ほどの質問で、新しい市長への抵抗感はないとおっしゃっていらっしゃいましたし、女性活躍ということも先ほどおっしゃっていましたが、県と前橋の連携の中で懸念点というと、山本龍市長が進めてきたプロジェクトの頓挫といったところでしょうか。関係の作り直しも含めて、どのように進めていきたいとかあれば改めて教えてください。

 

(知事)

 まず、昨日の前橋商工会議所の新年会でもちょっと言及したんですけれど、今回、大型予算を組んだわけですよね。令和6年度当初予算。7800億くらいの大型予算を組んだんですけど、その中にね、例えば、県立赤城公園の開発に23億円を付けているわけですよ。それから、前橋市内のフラワーパークの改修にも37億円ぐらい付けたわけでしょ。それから敷島公園の新水泳場の建て替えにも6億円を付けている。これずっと維持費とか考えたら、200億円とかたぶん19年ぐらいで出るわけですよね。これやっぱりね、前橋との連携が前提でできてるものじゃないですか。特に、フラワーパークはともかくとして、赤城公園も。こういうところに何か支障が生じたりすると、全体の計画が頓挫しかねないというのと、あともっと言うならば、ちょっとブログにも書いたんですけれど、ここから前橋のトランジットモール構想みたいなものが出てくるので、これもやっぱり前橋市と群馬県が連携してやるということなんですよね。だから、こういうことに支障が生じるようなことがあると、ものすごくもったいないし、前橋にとってのチャンスが失われると思うので、さっき言ったように、特に民間主導のまちづくりで頑張っている人たちもいるわけだから、こういうところはぜひ、新市長には継続していただきたいと。NHKのインタビューとか上毛新聞の報道とかを見ても、だいたいちゃんとやりますとおっしゃっているので、そこは信頼したいと思うんですけれど、しかし、きちっとそこを調整していく必要は出てくるかなと。まだ直接、当選後お話もしていないんでね。抵抗感みたいなものはないです。だって市民が選んだ人だから。それはやはり市長との関係は大事にしていきたいと思いますが、そこは気になっているので、ぜひですね、前橋の26人の市議会議員は山本龍ちゃんを応援したわけなので、そういう方々にもよくお願いしたいと思うし、経済界にも、前橋にとっていい事業はぜひ継続してもらえるように、よく市長に頼んでくれと新年会でも申し上げておきました。今言ったことが本音です。

 

●朝鮮人追悼碑について

(記者)

 追悼碑の関係でお尋ねさせてください。先日、行政代執行による撤去が終わりまして、終了宣言もあったわけですけれども、瓦れきになったところをとらえた写真ですとか映像、更地になった映像等をご覧になったかと思います。その感想をお願いします。

 

(知事)

 感想というか、粛々と進めてきたということですから、特に何か、それ以上言うことないですね。基本的には撤去するために進めてきたので、それが終わったという感想です。

 

(記者)

 物理的に碑がなくなってしまったことで、友好に傷が付いたのではないかという意見もありますけれども、知事のお考えはいかがですか。

 

(知事)

 何に傷が?

 

(記者)

 友好。

 

(知事)

 どことの友好ですか?

 

(記者)

 日韓関係の友好に傷が付いたのではないかという意見もありますけれども、知事のお考えはいかがでしょうか。

 

(知事)

 私はそういうふうには考えてないので。そもそもいわゆる外交ルートから何か言われたわけではないし、日本政府から何か言われたわけでもないので、私はそのようにはとらえていません。

 

(記者)

 自民党の杉田水脈衆院議員が、旧ツイッター、Xで、今回の群馬県の朝鮮人追悼碑の撤去を発端に、「嘘のモニュメントは日本に必要ない」などと発言をされています。杉田議員はこれまでも、在日コリアンに対する発言で人権侵犯の認定を受けておられますけれども、このあたり間違ったメッセージになってしまっていることも考えられますが、知事の受け止めや、何か善後策をお考えであればお聞かせください。

 

(知事)

 杉田水脈さんは国会議員として活動されている方なので、ご自分の心情をお話したということで、それについて特に私は言うことはないんですが、ただ、あのモニュメントの中身、碑の中身自体に問題があったわけではないと思っておりますので、記者さんの質問にも答えましたけれども、歴代の政権がずっと踏襲してきた歴史認識を変えるつもりもありません。要はそういうことがなければ、こういう流れにはなっていなかったんですけれど、もう1回言いますけれども、ちょっといろいろな形で、やはり法律というかルール違反があって、その中で裁判をやってきて、最高裁の判決が確定したと。それを受けて、粛々と対応したと。こういうことです。

 

(記者)

 確認させていただきたいんですけれども、今、知事の方が、杉田水脈議員がおっしゃった「嘘のモニュメントは日本に必要ない」というのは、ご自身の信条に基づいておっしゃったことなので特に言うことはないとおっしゃったと思うんですけれども、そういうご認識なんでしょうか。

 

(知事)

 はい。それは個々の国会議員の発言なので、それについていちいちコメントするつもりはありません。ただ、記者さんに何度もここで聞かれましたけれども、追悼碑を撤去しなければいけないと思ったのは、先ほど申し上げた理由です。碑文の中身自体に問題があったということではなくて、追悼碑ができた経緯の中で、日韓日朝の友好関係みたいなことについて否定をしてるわけではありません。

 

(記者)

 今回の撤去について、韓国のテレビ局ですとか報道などが韓国国内で、群馬県の撤去の報道を引用したり、韓国国民感情の悪化が懸念されることや友好が消えてしまうんじゃないかと韓国側で報じられているんですけれども、このあたり知事も十分ご承知だと思うんですけれども、受け止めをお聞かせください。

 

(知事)

 まずさっき申し上げたとおり、これが外交問題になっているという認識は私にはありません。そういう報道が、記者さんがおっしゃっているように、韓国の新聞で一部報道されているということは存じ上げていますけれども、今回のことは、何度も言いますが、これまでも説明してきている理由で、しっかりと法律に則って対応したということですので、この点について間違ったことは1つもないと思っています。

 日韓関係のことでちょっと言うと、日韓関係はなかなか、記者さんもご存じとおり、難しいですよね。私が少し前に韓国に行ったときも、主要な大臣には全部お目にかかったんですけど、結局メディアを入れないでほしいということで、会った後で、向こうともよく連携をとりながら、大臣に会ったという事実を出したので、そのときは処理水の問題とかだったんですけど。(日韓関係は)そもそも難しいので、今いろいろな報道があったりとか、いろいろなご発言は耳にしますけれども、またそれはいろいろな形で、また地合いが良くなったときに、例えば済州島もそうだけど、好転することもあると思っていますので。もう1回言いますが、撤去については群馬県知事の判断でやったことであって、それについて、間違ったことは1つもないと思っています。

 

(記者)

 今、知事のご説明の中であった済州島の件なんですけれども、これもちょっと重ねての質問になって恐縮ですが、(済州特別自治道の)オ知事が、群馬県と進行している様々な交流関係について、今回の撤去を発端に見合わせるべきかどうか悩んでいるという報道が現地でなされています。せっかく県として力を入れているところでもあろうかと思います。そのあたりの影響ですとか、うまく進めていくために知事として努力したいことがあればお聞かせください。

 

(知事)

 さっきの記者さんのご質問に答えたんですけども、我々が観光戦略を考える上で参考にしようと思って済州島を訪れて、オ知事に会っていただいて、オ知事が返礼じゃないですけど、群馬県にもということで来ていただいたと。それは大変ありがたいと思っています。オ知事のご発言ですけれど、政治家としてはいろいろなお立場があるんだろうなと思っていまして、さっきも言ったように、そもそも日韓関係はなかなか難しいということの中で、いろいろな流れで政治家としての立場というのもあるんだろうなと思います。

 我々は宇留賀さんも入って合意文書みたいなものをまとめたんですけれど、これはもう何ていうか、いくつかの分野についてこれから協力していきましょうという感じの、本当にふわっとしたものなので、これが例えば、実務的に進まなかったところで、特に県政には全く何の支障もありませんので、さっき言ったように、また何か流れが変われば、済州島ともいろいろなことができるかなと思います。

 私何度も言いますけれども、日韓関係も日米関係も、それからASEANとの関係も、ヨーロッパとの関係も大事だと思っています。二十何年間国会議員として外交をやってきましたけれど、やはり基本的には、いろいろな国情と政策の違いがあっても、ウィンウィンの関係を作るというのが良いことであって、それが群馬県のためにもなると思っています。相当丁寧に答えましたから、言う必要のないことまで。

 

●前橋市長選について

(記者)

 前橋市長選の関係で確認なんですけれど、党本部から、前橋市長選のコメントがなかったのは、小渕優子選対委員長としてのコメントが京都市長選だけだったということでしょうか。

 

(知事)

 小渕優子さんを批判するつもりは全くないので。誰がコメントしたのかよく分からないけれど、ちょっと見たところだと前橋市長選挙についてのコメントがなかったので、ある意味で言うと、もうちょっと全体的に危機感を持ってほしいなと思ったということです。特に誰かを、さっき言ったように、個人の方を批判するとかそういう意図はありません。全体として、やっぱり自民党は、かつて自民党に20年以上いたものとして言うと、全体として自民党はもっと危機感を持つべきじゃないかと、外から見ているとそう思うということです。

 

(記者)

 その危機感という点なんですけれど、知事としてはかなり危機感を持ってこの選挙に臨まれていたと思うんですけれども、県連だったり党本部の間で、裏金問題の逆風も含めて、あまりそういう危機感が共有されていないというような感覚はあったのでしょうか。

 

(知事)

 いや、山本市長の陣営の方々は、それなりにみんな危機感を持って、一生懸命やっておられたと思いますよね。何度も言うように、4年前に候補者が乱立して、山本市長が何とか再選を果たしたんですけれども、得票率42%じゃないですか。山本龍さんのことを書かなかった、いわゆるアンチの人達が、残念ながら帰って来なかったということに尽きるんだと思いますね。

 

(記者)

 長くなって恐縮ですが、山本市長の得票も前回選より減っていると思うんですけれど、そういう意味で、市長に対してかなり厳しい判断が下ったと思いますが・・・

 

(知事)

 それは何度も言いますが、山本龍市長が12年間一生懸命やってきたのはよく知っているし、いい仕事もいっぱいやってきたと思うんですけれども、なかなかその功績が有権者に伝わっていなかったなと。それはとても残念に思います。ただ何度も言うように、選挙の結果を見れば、有権者というか前橋市民はリーダーシップの刷新を望んだので、それはもうしっかり受け入れるしかないと思うんですよね。でも、私は信じたところに従って一生懸命やったので、特にそのことについて、何の後悔もありません。

知事メッセージ

 それで最後に、県民の皆さんにいろいろお話をさせていただければと思います。

 日曜日に県都前橋の市長選挙がありました。現職の山本龍市長と新人の小川晶前県議が戦って、有権者は小川さんを新しい市長に選んだということです。(前橋市では)初めての女性市長ということで、その前に3期県議会議員をやっておられて、リベラルに所属しておられたんですけども、県議会議員としては本当に真面目に活動されていた、実績もある方だと思っています。今日も申し上げましたが、前橋市長になったからには、ぜひ素晴らしいリーダーになってほしいと思うんですね。やっぱり議員と首長は全然違うので、そういうところもおそらく、小川さんが市長になった後に、いろいろと首長の難しさみたいなものも感じるところはあると思うんですが、もう一度言いますけども、今までの選挙戦における2人の候補者の主張もずっと拝見していますが、小川候補の方もですね、基本的には今の前橋のまちづくりは引き継ぐと、デジタル化も引き継いで、どちらかというと少し進化させたいみたいなことも仰っていました。これからまたいろいろな形で前橋とも話し合う機会があると思うんですけれども、例えば、小川さんのおっしゃっている子育てとか福祉とか、実はこういうものとDXというのはとても融合性が高いと思うんですよね。それからDXと環境というのもすごく融合性が高いので、そういう意味でいうと、しっかりとこのデジタル化についてもですね、むしろ、市民、県民を幸せにするためのものなので、そういう意味で、おそらく新しい視点から、さらにこのデジタル化も進化をさせていけるんじゃないかなと。外から見るとそんなことも感じておりますが、いずれにせよ、これから小川市長としっかりといろいろな形で議論をし、連携をしていかなければいけないと思うので、ぜひ頑張っていただきたいと思っています。

 それから最後に言いますが、今回は再選はならなかったんですけれども、山本龍市長は本当に頑張っていました。今日この会見を見ているのは前橋市民の方々だけじゃないと思うんですけれども、これだけはぜひ市民の皆さんにお伝えしたいと思うんですけれど、コロナは大変だったんですよね。ブログの中でも書いたんですが、コロナの時期は、知事も、他の市長もそうだと思うんですけれども、本当に大変でした。例えば、続けて感染者が出たときは眠れないですよね。私は知事としていろんな宣言をしたりしなくてはいけなくて、昨日まで真面目に商売をやってきた方々に「明日から店を閉めろ」と言わなくてはいけないという苦しみ、もう二度と経験したくないと思うぐらいだったんですけれども、山本龍市長もですね、特にコロナの時期はほとんど睡眠不足で、市役所に行くとですね、ブログにも書きましたが、本当に目を真っ赤にして出てきたりしてました。おかげさまで、県民の皆さんのご理解もいただき、県議会にも応援していただいて、群馬県はですね、全国で一番早く、東京と同じ日に大規模接種センターを作りました。これはおかげさまで、大規模接種センターとしては稼働率日本一、8割以上。菅総理、あと河野大臣からも、そこはちゃんと認めていただきました。日本で一番成功したセンターだったんですけれど、これもですね、相当前橋の方々に受けていただきました。やっぱりね、山本市長が相当頑張って、このワクチン接種についてもですね、前橋市民の方をGメッセの方に送っていただいたということもあるので、その点は知事としても感謝しています。また、豚熱の対応も大変だったので、もう1回言いますが、少なくともこの12年間、見えないところでも相当山本龍ちゃん、龍ちゃんって言いますけれど、小学校の後輩なんでね、草津の。龍ちゃんが頑張っていたということだけは、ぜひですね、市民の皆さんには分かっていていただきたいなと思います。

 いずれにせよ、前橋も新しい1歩を踏み出したということで、しっかりこれから連携していきたいと思います。もう一度言いますが、小川新市長にはエールを送りたいと思います。

 今日も1時間になってしまいましたが、記者の皆さんには最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。定例会見はこれにて終わりたいと思います。

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。