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令和5年度第40回定例記者会見要旨(3月14日)

更新日:2024年3月14日 印刷ページ表示

■日時    令和6年3月14日(木曜日)午後2時2分~2時36分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和6年3月14日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.4MB)



会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.子宮頸がん予防対策

 3.上信自動車道・西毛広域幹線道路の一部開通

 4.デジタル技術を活用した橋の長寿命化

■質疑応答

■知事メッセージ



知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。昨日13日の水曜日、OECD(経済協力開発機構)の教育部門のトップである、アンドレアス・シュライヒャー教育スキル局長の表敬訪問を受けました。シュライヒャー局長は、国際的な学習到達度調査、皆さんご存知だと思うんですけれど、PISA調査を実は考案した人で、社会情動的スキルに関する調査SSESにも深く関わっておられます。OECDの教育部門のトップを10年以上務めておりまして、昨年開催されたG7富山・金沢教育大臣会合にも出席されたということで、教育の分野では大変権威のある方です。群馬県は社会情動的スキルに関する調査に、皆さんご存じだと思いますが、日本で唯一参加しております。こうした群馬県の取り組みをきっかけとして、今回のシュライヒャー局長の訪問が実現いたしました。シュライヒャー局長は大変穏やかな方で、終始和やかな雰囲気で会談が進みました。局長の方からはSSES調査への協力に対するお礼や、群馬県のこの姿勢を非常に高く評価していただいていまして、それについての感謝とか、非認知能力の育成に関するポイントなどについて非常に多くの示唆をいただいたと思っています。私からは、群馬県がスコットランド教育庁と連携して、新しいSELモデルの構築を目指していることをお伝えして、そのためにも引き続きOECDとの連携を密にしていきたいという旨をお伝えさせていただきました。 

 今回こうした表敬が実現したのは、国際的な枠組みのもとで行われている調査において先ほども言いましたが、群馬県の取り組みがOECDに評価されている証だととらえております。群馬県としては、今後もOECDと連携しながら、独自のSEL教育モデルの構築を進めていきたいと思います。残念だったのはちょっと時間があまりなくて、もうちょっといろいろ深い議論をしたかったので、この方は日本がすごく好きで、奥さんがマリアさんというんですけれど、教育関係者で一緒に来られたんですが、しょっちゅう東京に来るみたいなので、次は群馬県の温泉に来てほしいと言っておきましたから、ぜひ、次回会ったときはゆっくり時間を取って意見交換ができればと思っています。

 前置きはこのぐらいにして会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な中身です。「子宮頸がん予防の新たな対策」、「上信自動車道など幹線道路の一部開通」、それから「デジタル技術を活用した橋の長寿命化」などについて発表させていただきます。

 

2.子宮頸がん予防対策

 まず、「子宮頸がん予防の新たな対策」についてです。群馬県では、若者の自由な発想を県政に取り入れるということで、高校生に知事の相談役になってもらう「高校生リバースメンター事業」を今年度初めて実施しています。これは全国どこにもない取り組みです。昨年11月に知事に対する提言会を開催いたしました。メディアの皆さんにも取材に来ていただきましたが、10名の高校生からそれぞれ提案をいただきました。そうした提案について、早期に実現できる提言については、実際に事業化を進めてまいりました。この度、その中の一つである「子宮頸がん予防対策」に関する提言について、事業化が決定いたしましたので、ご説明をしたいと思います。

 高校生リバースメンターの提言をもとに、子宮頸がん予防対策の普及啓発を目的とした「TikTok動画の配信」と「県内高校における生理用品の配付」を行うことといたします。子宮頸がんの予防においてはHPVワクチンの接種と定期的ながん検診が非常に重要です。このことを県民の皆さん、特に若い方々に効果的に発信するため、この2つの取り組みを行うことといたしました。それではこの2つの取り組みについて、それぞれ説明をいたします。

 まずはTikTok動画です。スライドをご覧ください。この度、東京エフエムの若者向け人気ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!(スクール オブ ロック)」とコラボして、子宮頸がん予防を普及啓発するためのTikTok動画を制作いたしました。

 動画では、提言をしてくれた高校生に加えて、「SCHOOL OF LOCK!」でパーソナリティを務めるお笑い芸人のCRAZY COCO(クレイジーココ)さんにも出演いただいています。また、楽曲には女子大生ラッパーで有名な#KT(ケーティー)ちゃんにもご参画をいただきました。高校生考案の振り付けをベースに、ラップ調の楽曲に合わせてダンスを行う、見たら思わず真似したくなるような動画に仕上がっていると思います。

 動画は本日から配信を開始しました。tsulunosのTikTokアカウントとSCHOOL OF LOCK!のTikTokアカウントで、それぞれ別の動画を配信いたしますので、ぜひ両方ともチェックしていただきたいと思います。また本日22時から放送のSCHOOL OF LOCK!において、CRAZY COCOさん自らこの取り組みについて全国に向けて紹介をしていただけることになっています。SCHOOL OF LOCK!はエフエム群馬でも聞けますので、県民の皆さんもぜひお聞きいただきたいと思います。

 実は私もですね、高校生考案のダンスに挑戦いたしました。私の動画は明日から、群馬県知事山本一太の公式TikTokアカウントで配信しますので、そちらもぜひチェックしていただきたいと思います。

 私は今66歳なんですけども、66歳にしては運動神経がいい方だと思っていたんですよね。まだ結構、持久力も瞬発力もあると思ったんだけど、なかなかダンスできない。やっぱり反応が遅いんですよ。もう全然、女子高校生にかなわないということで、私は正直言って、自分の年齢を感じました。皆さん見てやっていただいたらと思うんですけど、これで、皆さんの瞬発力というか、感覚がよく分かると思うんすよね。私は本当にできなかったので、大変ショックを受けてその日は眠れませんでした。その後ちょっと練習したら、もっと上手くできるようになったんですけど、とにかく見てください。この動画ではちょっと不完全なんだけど、一生懸命トライしています。

 次のスライドお願いします。子宮頸がん予防の啓発メッセージをパッケージに記載した生理用品を作成しました。こちらです。本日から、県内の公立・私立、計71の高校で配付を開始しています。こちらも高校生の提言を実現したものになります。

 生理用品には、子宮頸がんの予防に関するメッセージが描かれているほか、QRコードから子宮頸がん予防に関する情報をチェックできるようになっています。デザインは高校生の意見を取り入れたものにしました。ぜひ多くの高校生の皆さんに、子宮頸がんの予防について知っていただきたいと思います。以上が、高校生リバースメンターからの提言を受けて実現した子宮頸がん予防対策ということになります。

 子宮頸がん予防をめぐっては、皆さんご存じのとおり、HPVワクチンの接種勧奨が控えられていた時期がありましたけれども、現在では、政府からも積極的な接種が勧奨されております。こうした中で、私も以前から、この問題には問題意識を持っていたんですけども、昨年12月に有識者との意見交換会を行いました。この意見交換会で、改めて子宮頸がん予防対策におけるHPVワクチンの重要性を再認識いたしました。

 群馬県としては、今回の提案を重く受け止めて、HPVワクチンへの理解促進とか、定期的ながん検診の重要性の発信を含めて、子宮頸がんの予防対策により一層真剣に取り組んでまいりたいと思っています。

 

3.上信自動車道・西毛広域幹線道路の一部開通

 続いて、「上信自動車道など幹線道路の一部開通」についてお知らせしたいと思います。

 群馬県では、近未来構想で掲げる「レジリエンスの拠点」の実現に向けて、ハードとソフトが一体となった防災・減災対策を進めています。特に道路は、日頃の利用だけではなくて、大規模な災害発生時などに必須となる重要なインフラであることは言うまでもありません。1月に発生した能登半島地震では、道路が寸断されてしまったことで、住民の孤立やその後の復旧の遅れなどの深刻な問題を引き起こしたことは皆さんよくご存じだと思います。

 こうしたことから群馬県では、災害時にも機能する強靱な道路ネットワークの整備を進めてまいりました。すでに公表しておりますが、このたび新たな幹線道路が開通することになりましたのでお知らせしたいと思います。スライドをご覧ください。

 この度、上信自動車道と西毛広域幹線道路において、一部区間が新たに開通いたします。開通日は、上信自動車道の方が3月20日、西毛広域幹線道路が3月27日です。

 上信自動車道について申し上げたいと思います。この道路は、皆さんご存じだと思いますが、渋川市から吾妻郡を東西に通過して、長野県に至る延長約83キロメートルの高規格道路です。今回開通するのは、吾妻西バイパスと呼ばれる、東吾妻町内の約7キロメートルの区間です。

 続いて、西毛広域幹線道路についてです。この道路は、前橋市から高崎市・安中市を経由して富岡市に至る延長27.8キロメートルの道路です。今回開通するのは、高崎西工区と呼ばれる、高崎市内の約1.6キロメートルの区間です。今回整備された道路は、土砂崩れなどの災害のリスクが小さく、既存道路が被災した際に代替路として機能することから、周辺地域のレジリエンスの向上につながるものだととらえています。

 もちろん、道路の開通によってもたらされる効果はこれだけではありません。例えば、移動時間の短縮によって物流が効率化されるとか、観光客の利便性が向上するとか、そういう効果もあるということで、開通区間の地域だけではなくて、群馬県全体の発展につながっていく効果があると思っています。

 群馬県としては引き続き、地域のご理解、ご協力をいただきながら、強靱な道路ネットワークの整備に向けて着実に工事を進めてまいりたいと思います。

 

4.デジタル技術を活用した橋の長寿命化

 最後に、「デジタル技術を活用した橋の長寿命化」についてです。強靱な道路ネットワークの整備には道路の長寿命化も不可欠です。これまでも群馬県では、橋の床版の劣化調査にデジタル技術を導入するなど、効果的な維持管理によって橋の長寿命化に取り組んでまいりました。こうした中、新たに官民共創による取り組みを開始することになりましたので、お知らせしたいと思います。スライドをご覧ください。

 この度、群馬県は、IT企業のサイバーエージェント、それから電子部品メーカーの太陽誘電、それから、前橋工科大学と連携して、過積載車両検知システムの実証実験を行うこととなりました。システムは、先ほどお伝えをした上信自動車道の吾妻西バイパスの橋に設置をいたします。

 過積載車両とは、その字のごとく、荷物などの積載重量を違法に超過した車両で、こうした車両の通行は、当然ながら、道路の劣化を進めます。特に、橋に与える影響が大きく、過積載車両の重量によっては、橋の劣化に与える影響が適切に積載した車両の9倍相当になるということが確認されています。そのため、過積載の抑制というものは、橋の長寿命化対策としては非常に有効なものなんです。

 そこで群馬県は、サイバーエージェントが持つカメラ画像のAI解析技術と、太陽誘電が開発した光変位センサーを組み合わせて、リアルタイムで過積載車両を検知するシステムを構築しました。これは全国初の取り組みと言っていいと思います。

 このシステムでは、AIの画像解析によって、走行車両の車種をまず特定し、そしてセンサーが橋のたわみを測定して、実際の車両重量も算出するという仕組みになっています。そして、過積載と判断された車両のドライバーには、道路上で警告メッセージを表示するというシステムです。

 これによって、過積載を抑制して、橋の長寿命化を図っていくことができます。そして、得られたデータは前橋工科大学が分析を行って、システムの実用化に向け、検知精度の向上を図っていきます。加えて、橋の劣化解析の研究に生かしてまいります。

 さらに、このシステムで得られたデータについては、オープンデータ化したいと思っています。この連携の枠組み以外の企業や研究機関でも利用できるようにしたいと思います。これによって、橋の長寿命化の分野のイノベーションに資すると我々は考えています。

 ぜひ注目していただきたいんですけど、群馬県は、このインフラメンテナンスを新たなビジネス分野として成長させたいと思っております。今回の実証実験を契機に、今後も民間企業や大学などと連携し、効率的な道路のメンテナンス手法の確立、長寿命化に取り組んでまいりたいと思います。ぜひこの流れをメディアの皆さんにはご注目をいただきたいと思っております。

 今日は比較的短いですけども、私からは以上です。何かあれば、ご質問を受けたいと思います。

 


質疑応答

●デジタル技術を活用した橋の長寿命化について

(記者)

 橋の長寿命化についてなんですけれども、車種を特定するということで、ナンバーを特定することによる取り締まりというよりは、警告で監視されていることで抑止するということなのかと思ったんですけれども、これがビジネスに結びつくというのは、例えばどんな発展を期待してるのかという点と、全国初とのことですが、どこが全国初なのかという点もあわせてお願いします。

 

(知事)

 県土整備部長から説明してもらいます。

 

(県土整備部長)

 まず、どの辺が全国初かという点ですが、橋梁にセンサーをつけてたわみを把握するというのはすでにやっているのですけれども、カメラ画像解析と合わせて車種の特定につなげるというところが全国初の試みということになります。

 最初の質問でありました警察の取り締まりについては、リアルで数字をちゃんと把握して、ある程度の厳密性がないと警察では取り締まれないということでございますので、今回は警告をして、運転手さんなり企業の方に抑止をするという趣旨でやらせていただきたいと思っています。

 どのような分野への展開ということなんですけれども、これについては、今回製品化されることによって、橋はかなり多いですから、それが他の橋にも展開することによって、そういう企業の方が参入できてくるというような形も考えています。

 

(記者)

 県内のいろいろな橋で、似たようなものを展開したいというようなことでしょうか。

 

(県土整備部長)

 とりあえずまずは、上信自動車道の吾妻西バイパスの1つの橋ですけれども、そこである程度精度を確認し、それを高めることによって他への展開を促していくということで考えてございます。

 

●狂犬病予防接種率の低下について

(記者)

 先日、伊勢崎で大勢の子どもにかみついた四国犬の飼い主が書類送検された事件がありまして、過失傷害に加えて狂犬病予防法違反ということでした。狂犬病は人間の致死率が非常に高い病気ですが、予防接種率がかつて100%ぐらいだったのが、今70%ぐらいに県内でも落ちているということが注目されましたけれども、予防接種率の大幅減少について、あるいはその事件そのものについての受け止めを伺いたいのと、県は市町村に狂犬病予防接種を働きかけていると思いますけれども、これから接種率を高めるためにどういう対応をとっていくお考えでしょうか。

 

(知事)

 まず、担当部の方から。

 

(食品・生活衛生課長)

 ただいまご質問いただきました狂犬病のことですが、狂犬病対策には3つの柱がございまして、まず1つが犬の係留で、放し飼いをしない、それから、野良犬をなくす、それから、狂犬病予防接種です。

 その3つ目の柱の狂犬病予防接種の接種率は、平成8年度は91%でしたが、令和4年度は、ただいまご指摘があったとおり72%と、20%近く下落しておりまして、これは全国的に同様の傾向となっています。

 現在、国内での狂犬病の発生はありませんが、日本の近隣国を含むほとんどの国で発生しており、万一の国内侵入による感染拡大を防ぐ上で、接種率が十分とは言えない状況です。

 今回の事故を受けまして、狂犬病予防法に基づく登録・予防注射を所管する市町村へ、登録・注射など狂犬病対策の徹底をお願いしたほか、引き続き県としても、ホームページやイベント開催時などで狂犬病予防について周知を図っております。また、獣医師会と協力して、動物病院での診療時や、ペットショップにおける犬の販売時に狂犬病対策の制度説明を十分にやっていただくなど、関係者とも協力して飼い主の意識を高め、接種率が向上するよう市町村とも連携して対応して取り組んでまいります。

 

(知事)

 私の感想ですけども、子どもの頃から犬が好きなので、非常にショッキングな事件でした。どこでこんなことが起こったのだろうと思ったら群馬県だったので、余計に残念に思いました。まずは、被害に遭われた皆さんがおられるので、心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 それから、今、担当部からも話があったのですけれど、記者さんもご存じのとおり、狂犬病の予防接種率が下がっていますが、これは基本的に市町村の担当ですよね。とはいえ、発生例が最近ないということなのかもしれないですけれど、致死率100%ですから、今も話がありましたが、ここは、いろいろな形で群馬県としても市町村に対してしっかり啓発をしていきたいと思います。

 

●自民党青年局の問題について

(記者)

 自民党青年局の問題で、和歌山県でダンサーへの口移しチップみたいなことが判明しまして、それで主催者が「多様性のため」と釈明して、国民的には反発が大きく起きたんですけれど。その問題では県内選出議員が局の幹部を辞任するというようなこともありましたし、また、それとは関係なく、自民党全体として裏金問題で党員が減少したりして、非常に党への逆風があるという状態が続いていますけれども、県内も無関係ではないということで積極的な問題ですけれど、受け止めをお願いします。

 

(知事)

 私も随分長い間、自民党の議員を務めて、私にとっては古巣みたいなところなんですけれども、やっぱりもっと緊張感を持ってほしいなと。いろいろな形で政治とお金の問題もそうなんですけれど、今度の自民党青年局の話も普通の感覚だったら、なかなか考えられないと思うんですよね。自民党青年局としての会だから、そこでこういうことが起こるというのは緊張感が全体として欠如しているということなので、とにかく県としては、中央の政治が安定していることはとても大事なので、政権が。そういう意味では、しっかり立て直してほしいなという気持ちです。

 

●前橋駅-県庁間の道路空間に係るデザインコンペの賞金について

(記者)

 県庁と前橋駅間のデザインコンペについて伺いたいと思います。最優秀賞金を2,500万円と高額に設定されていて、このように設定した理由と、委員会の方ではそれに対して県民の理解を得られるのかなど指摘もありました。それについて、受け止めを伺えればと思います。

 

(知事)

 まず担当部の方から説明をさせてもらいます。

 

(県土整備部長)

 コンペの賞金の設定なんですけれども、これにつきましては、国際コンペという形で実施をしました新国立競技場、こちらの方2,000万円ということでコンペ賞金を設定してございます。それを参考にさせていただきました。新国立競技場については建物単体ということで、今回の前橋駅から県庁までの間の(街デザイン案については、)道路など空間を含んだものというので直接の対比はできないんですけれども、逆に、車であったり、歩行者をはじめとした道路利用者、周辺の渋滞等の交通への影響、沿道の商業施設、住民との関わりなど、建物のデザインにはない多くの要素を踏まえているということで考えてございます。また、新国立競技場のコンペというのが12年前ということで承知してございまして、その後、物価上昇等もございますので、今回2,500万円で設定させていただいたという形になります。

 

(知事)

 これは記者さんもご存じだと思うんですけれども、こういう形のデザインコンペというのは全国でも類似した事例はないですね。これは群馬県独自の群馬モデルと思うんですよね。あまり既存の概念にとらわれて、これをやってはいけないみたいなことは乗り越えていかなければいけないと思っていますし、やっぱりこれだけの発信をやったら、国際コンペでも本当にいい人たちが集まってくるので、まず広告効果だけでも、ものすごく大きいと思いますし、これは非常に関心の高い、前橋のこれからの街づくりに関することなので、県議会でも当然関心が高いですから、委員会でこういう意見が出てくるのは予想しておりましたので、いろいろな形でご批判をいただいたり、足りないところを指摘していただいたりして、それを踏まえて、我々もより良い対応を考えたり、あるいはこの(賞金を高額に設定する)意味をしっかりと説明していきたいと思っています。委員会でこういう議論が出るのは当然の流れだし、こういう意見をどんどん出していただく中で、我々もさらにこの構想を研ぎ澄ませていくというか、しっかりと説明をしていくということなので、今、部長の方から説明がありましたけれども、県議会にはしっかりとこの趣旨を説明して、ご理解をいただけるように努力をしていきたいと思います。

 

●はしかの流行について

(記者)

 現在、ヨーロッパなど海外では、はしかの感染が例年以上に確認されていて、また日本国内においても先月から感染確認が相次いでいて、今後さらに流行するというところも懸念されると思います。こちらの件について、知事の受け止めというところと、はしかに関して、過去の事例を踏まえて、群馬県での現状というところをお伺いしたいと思います。

 

(知事)

 これは担当部の方から説明してください。

 

(感染症危機管理室長)

 はしか、麻しんについてのご質問なんですけれども、県内の状況ということでございますけれども、今回の関西国際空港(に到着した航空機の乗客)に関係した麻しんの発生状況について、現状では県内で感染した方もしくは感染を疑われる方についての報告はございません。群馬県では、過去に、平成28年に1例、平成29年に2例の感染報告がありましたけれども、その方々については輸入例ということで、海外から帰国された方が麻しんのウイルスにかかっていたということでございます。

 

(知事)

 今話があったように、これは海外における流行が非常に報告されていまして、2月の下旬に関西空港でしたか・・・そこで乗客(の中)から患者が報告され、そのあと少し何件か、確かメモだと岐阜県、名古屋、東京都等から、この航空機に同乗した方の感染報告が相次いでいるということですので、とにかく患者の発生を迅速に把握するということは大事だと思いますから、感染拡大を防止することがとても大事なので、疑い事例があったら、今お話ありましたが、医療機関からも速やかに報告してもらうということが大事だと思います。それに対して保健所が直ちに積極的な疫学調査とか検査を行うと、こういう体制をしっかり作って対応していきたいと思います。

 

(記者)

 若干重なるところありますけれども、ワクチンを含めて対策であったり、県民の方への呼びかけがあればお願いいたします。

 

(知事)

 やっぱり予防接種で免疫を付けた人が多いほど、一応流行を抑えられるというのは医学的な常識なので、ぜひ定期接種を受けていただくように、県の方からもしっかりお願いをしていきたいと思います。

 

●TikTokでのショート動画について

(記者)

 先週(の会見で)少し話題になったショート動画について、知事がTikTokを開設して、拝見しているんですけれども、ひまゆきさんをなさって1週間ちょっと経ちますが、知事なりに見てご自身の伸びしろといいますか、現在の反応や視聴数、その辺りの知事の受け止めについてお聞かせください。

 

(知事)

 ひまゆきのプロジェクトは、メディア戦略アドバイザーを含めて、県の担当の方々に一生懸命考えていただいた企画なので、相当無茶ぶりだと思いましたけれども、断らずに一生懸命やらせていただきました。これはこれで、狙いはよかったんじゃないかと。ひろゆきさんは時代の寵児の一人ですし、群馬県とも今いろいろな関係が出来てきているし、そういう意味で言うと、若い人に届けるためにはSNSの中でも特にTikTokは効果が高いと思うんですよね。フォロワー数といいますか、その視聴者数も全世界で見たら、ものすごい多いですし、今、アメリカで批判するような流れも議会の中で出てきていますけれど、バイデン大統領も使っていますから、若いというところをアピールしようとして全然そうなっていないというところに驚いたんですけれど、世界でいろいろな政治家も活用しているTikTokということでいうと、これはこれでいい作戦なんじゃないかなと思っています。

 それから、始めたときはフォロワーが本当に少なかったんですけれど、今1週間で10倍ぐらいになって、まだ700人で全然少ないんですけれど、ここからまた多分伸びる可能性があると思いますし、すでにメディアの皆さんはご存じだと思うんですけれども、いくつかのメディアにはしっかりと取り上げていただいて、スポーツ紙とか、少し批判的に取り上げていただいたところもあるのですけれど、返って、これはありがたいなと思ったんですけれど。昨日も某紙が真面目に取り上げてくれたりして、これはこれで非常に効果があると思います。TikTokのアカウントも立ち上げましたし、群馬県としてもこれからショート動画やTikTokを戦略的に活用していこうという流れですので、これ(知事のTikTok動画)はこれでもう20ぐらい撮ったのでいいと思うんですけれど、また何か必要があれば、一生懸命担当部で考えてくれたことであれば、群馬県のためには何でもやるという気持ちです。

 

(記者)

 動画を拝見すると、ひまゆきさんが伝えてくださる情報以上に、知事の姿に目がいってしまいまして、面白く拝見しているんですけれども、数値目標ですとか、これからこうしてみたいという意欲があれば、少し重なる点があるんですけれども、ブレイクスルーに向けての意欲をお聞かせください。

 

(知事)

 数値目標というか、ここからどこまでバズっていくのかは分からないですけれど、まず最初の試みとしては相当バズったと思うんですよね。これだけメディアが取り上げ、なおかつ、いろいろな人たちがこのことで私に連絡をしてきたりとか、結構若い人も「ひまゆき見ました」という人に声をかけられたりしているので、これはこれで相当インパクトがあったと思います。今、数値目標というのはパッとあれなんですけれども、こんなに(知事の)TikTokが広がってきたのかというところまではしっかり持っていきたいと。このTikTokの発信という時に、「群馬県知事が一生懸命やってるね」とみんなが思えるような領域まで行けるように頑張りたいと思います。

 

知事メッセージ

 今日、(会見の)最後に記者さんからTikTokの質問をしていただいたんですけれども、県としてはできるだけ特に若い世代の方々にいろいろなメッセージを伝えるために、TikTokの知事のアカウントも開いたり、今、いろいろショート動画も一生懸命発信しています。おかげさまで、tsulunos全体のショート動画の視聴数も相当増えてきました。この知事のTikTok動画も、もしご興味があれば、知事のTikTokのアカウントに行っていただけると見られますので、ぜひ見ていただきたいと思いますし、ここから、いろいろと皆さんにお叱りを受けるような、「何をやっているんだ」みたいな内容がいっぱい出てくると思いますので、そこはですね、群馬県のために知事が頑張っているということで大目に見ていただければと思います。今日もちょっとコンペの話で、記者さんから質問がありましたが、やっぱり今までの常識にとらわれて、何かこれはやっちゃいけないとか、今までに例がないみたいな、そういうコンセプトを乗り越えていくのが大事なので、ここからの攻めの4年間は、群馬県は結構いろいろな批判があったとしても、勇気を持って、新しい領域に踏み込んでいきたいと思います。知事のTikTok動画もその一環です。もう1回言いますが、もっとお叱りを受けるようなことがいっぱい起こってくると思いますが、ぜひこの知事のTikTokをフォローして、今、群馬県で何が起こっているのか、群馬県が何を目指しているのかというのを若い世代の人も含めてぜひ知ってほしいと思いますし、何しろ若い方々に政治にもっと興味を持っていただけたら嬉しいなと思っております。

 今日は比較的中身が少なかったですけれども、記者の皆さんには最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。これにて定例会見を終わりたいと思います。

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。