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令和5年度第42回定例記者会見要旨(3月28日)

更新日:2024年3月28日 印刷ページ表示

■日時    令和6年3月28日(木曜日)午後2時10分~3時10分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和6年3月28日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:4.03MB)

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.群馬パーセントフォーアート

 3.メディア連携推進主監の設置

 4.新型コロナ対応の変更

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。最初にちょっとお詫びしなくてはいけないんですが、記者会見はいつも14時からなんですけど、ちょっと5分遅れると職員に伝えたら、私の言い方も曖昧だったので、14時20分スタートと伝わってしまい、皆さん一度解散してしまったということで、大変ご迷惑をおかけました。次からこういうことがないようにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 先週の21日木曜日、群馬県が掲げる未来構想を県民の皆さんと共有する場として、「群馬県未来構想フォーラムNext Stage」を安中市からスタートしました。これから半年ほどかけて、県内各地でこういうフォーラムを計12回開催してまいります。以前の記者会見でお伝えしましたが、県が掲げる未来構想を実現していくためには、県の考え方をより多くの県民の皆さまと共有し、共感をしていただくことが大事です。今回はその第1回ということになります。

 当日会場には、想定を大幅に超える約550名の方々にお集まりいただきました。加えて今回は、会場に来られない方々向けにライブ配信をするということで、ネットで同時配信をしたところですね、ニコニコ動画ではライブ視聴者が延べ3万8千人に達するということで、非常に多くの方々にご視聴いただきました。ご参加、ご視聴いただいた皆さまにこの場を借りまして、改めて感謝を申し上げたいと思います。

 イベントの冒頭ではですね、私自身が群馬県のこれまでの取り組みや実績、そして目指すべき未来像について、参加者の皆さま方にしっかりとお伝えをさせていただきました。続けて行われた地元の岩井安中市長との対談では、安中市が進める碓氷峠鉄道遺産の世界遺産登録の推進などについて意見を交わしました。その後の参加者との意見交換では、知事と参加者の意見交換ということなんですけども、磯部温泉の活性化など地域が抱える様々な課題について意見を伺うことができました。参加者の皆さまからいただいたご意見は、知事としてしっかり受け止め、今後の政策に生かしてまいります。

 未来構想フォーラムは、今後も県内各地で開催をいたします。開催スケジュールは群馬県のホームページで公開しておりますので、ぜひ多くの皆さま方にご参加いただきたいと思います。

 前回に引き続いてということで、かなり進化したフォーラムなので、Next Stageということにさせていただきましたが、その後もいろいろな反響があって、いろいろな方々からメールや電話をいただいたんですけども、体力的には相当しんどいんですが、「知事が直接説明をするということが最も分かりやすくて、最もインパクトがある」「大変だと思うけどずっと続けて欲しい」と、こういう声を多数いただいたことはご報告しておきたいと思います。

 それでは、スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。今日は、「群馬パーセントフォーアート」「メディア連携推進主監の設置」、それから「新型コロナ対応の変更」について発表させていただきます。

 

2.群馬パーセントフォーアート

 まず、「群馬パーセントフォーアート」についてです。群馬県では全国で初めて、県予算の一定割合をアート振興に生かすことを定めた「群馬パーセントフォーアート」推進条例を昨年制定いたしました。これは、公共建築費用のおよそ1%をアート振興に充てる欧米発祥の政策を参考にしたものです。昨年11月から「群馬パーセントフォーアート」推進会議を設置して、アート関係者や経済人とも真剣に議論を重ね、この条例の理念を実現するための具体的な取り組みについて検討してまいりました。

 スライドをご覧ください。この度、推進会議の結果から、具体的な取り組みを「コンセプトペーパー」としてまとめました。これをご報告したいと思います。

 群馬パーセントフォーアートのコンセプトを大きく分けると2つあります。1つは、「一定予算をアート振興に使う」ことを明確にするということと、もう1つは、持続可能な「サステイナブルな仕組み」を構築することです。それでは、それぞれの特徴について詳しくご説明したいと思います。スライドをご覧ください。

 まず、一定予算をアート振興に使うことに関しては、群馬県予算の投資的経費のうち、0.1%相当額をアート振興施策に計上することといたします。投資的経費というのは、主に公共施設や道路の整備などに係る経費のことです。令和6年度当初予算では、投資的経費は約960億円となり、その0.1%相当額ということで、約9千万円をアート振興に計上しています。

 次のスライドをご覧ください。サステイナブルな仕組みについてご説明したいと思います。先ほどもお伝えしたとおり、持続可能な仕組みとするには、県の予算だけではなく、民間からの投資や寄付を呼び込む新しい仕組みが必要となります。そのため、まず民間投資に繋がるインセンティブとして、アートを支援する団体への寄付金の優遇とか、ふるさと納税の活用とか、アートを活用した企業の表彰制度などをこれから検討してまいります。そして、この流れをより大きなものにするためには、支援を受けたアートが地域経済を活性化させ、そこで生み出された資金が次のアート振興に繋がるというエコシステムを作る、好循環ですね、これが大事だと思っています。

 そして、この仕組みを主体的に運営する法人として、「ぐんま未来デザイン」というものを設立いたします。この組織に県の予算や民間資金を集約して、官民共創でアート振興に取り組んでまいります。さらに将来的には、新たにアートによるイノベーションを支援するファンドを創設したいと考えています。これによって、民間によるアート振興への投資をさらに促すような流れを作っていきたいと思っています。こうした取り組みによって、群馬パーセントフォーアートの取り組みをサステイナブルなものにする、持続可能にするという構想です。

 以上が、群馬パーセントフォーアート推進条例の理念実現に向けた、具体的な取り組み、この理念の話をいろいろしたんですけど、初めて具体的な制度設計がまとまりましたので、これもちろん全国初ですけども、発表させていただきました。この他にもコンセプトペーパーには、推進会議の委員の皆さんからいただいた提言も記載されております。詳細については、このスライド記載のQRコードから県のホームページをご確認いただきたいと思います。群馬県としてはこのコンセプトペーパーに基づいて、群馬パーセントフォーアートの取り組みを着実に進めてまいりたいと思います。

 

3.メディア連携推進主監の設置

 続いて、「メディア連携推進主監」の設置についてです。群馬県ではこれまで、県の魅力を多くの方々により効率的に発信していくために、テレビ、Web、雑誌など多様なメディアを組み合わせた戦略的な広報を進めてまいりました。こうした取り組みを進める上で重要なのは、メディアとの連携の強化です。そこで来年度から新たな役職となる「メディア連携推進主監」を設置することにいたしました。スライドをご覧ください。

 メディア連携推進主監は、メディアとの継続的な関係性の構築を目的とした役職です。日頃からメディア関係者と密にやりとりを行って、例えばテレビ番組制作の企画段階から関わると。そうやって群馬県のPRとか情報発信に繋がる提案をしていく。こういう関係性の構築を目指したいと思っていまして、そのための仕組みをいろいろと考えてきました。これまでの行政組織に不足していた、メディア戦略に関するノウハウを蓄積して、広報に生かしていくという役割を担っていただきます。所属は、群馬県のメディア戦略を担うメディアプロモーション課として、主に在京メディアへの発信拠点である東京事務所で活動してもらいます。

 そして、この役職に就任していただく方をご紹介したいと思いますが、中村昌秀さんです。中村さんは太田市出身の56歳で、この3月まで、名古屋の放送局である東海テレビで勤務をされています。令和3年まではアナウンス部長も務めておりまして、メインキャスターとして実に11年半にわたってニュース番組に出演されていた方です。名古屋をはじめとする東海地方の皆さんには、夕方の顔としておなじみのキャスターなんですよね。地域の話題の中から価値あるニュースを届け続けてきた、まさに本格的なメディア人です。

 私は、知事就任当初から、メディアと信頼関係を構築できる人材の重要性を認識してまいりました。これまでもですね、普段交流のあるメディア関係者からたびたび人材候補の推薦をいただいておりました。そして今回、ようやく最適な人材が見つかりました。中村さんはですね、長年テレビに出演してきた、東海テレビといったら、皆さんご存じだと思うんですけども、独自の方針を持ったテレビ局ですから、ここでずっと出演してきたということもあってですね、しかも地域の情報発信を担ってきた人なんです。大体私の構想にぴったりの、これ以上ない最適な人物だと思っています。この度、メディア連携推進主監に就任していただくことになってですね、知事としては大変うれしく思っています。その知識や経験をフルに活用して、業務に励んでいただきたいと思っています。

 中村さんの素晴らしいところはもちろんいろいろあると思うんですけどね、群馬県出身で、群馬県に対する思いがすごく強い。これ、すごい大事なことだと思うんすよね。新しい知事のもとで非常に元気になっている。群馬県、最近注目されているんですよ、いつも言うように、元気だと。そういう中で、知事と一緒に群馬県を盛り上げるために、今までの経験もぜひ使いたいと思っている、いわゆる愛郷心のある人だというところが非常に大きなポイントですけども、そんな形でこれから、メディア連携推進主監として活躍していただこうと思っています。

 

4.新型コロナ対応の変更

 最後に、「新型コロナ対応の変更」です。昨年5月に新型コロナ感染症の分類が5類へ変更されてから1年近くが経過いたしました。すでにご存じかと思いますが、この3月末で政府による新型コロナ感染症に関する特例措置が終了となります。それに伴い4月からは、医療提供体制などが通常の体制に移行することになりますので、改めてご説明させてください。スライドをどうぞ。体制の移行に伴う主な変更点は3つです。ここに書いてある3つ。

 1つ目は受診する医療機関についてです。新型コロナの外来対応を行う医療機関の指定や入院患者のための病床の確保は、3月末で終了いたします。今後は一般的な病気と同じように、かかりつけ医とか身近な医療機関を受診してください。なお症状がある場合は事前に電話でご相談をいただくようにお願いいたします。

 2つ目は医療費についてです。これまで新型コロナの医療費は公費負担がありましたが、3月末で終了いたします。今後は他の病気と同じく、医療保険の自己負担割合に応じて、通常の窓口負担が発生いたします。

 そして3つ目、ワクチン接種についてです。3月末をもって全額公費によるワクチン接種は終了いたします。ただし、65歳以上の方など重症化リスクが高い方には、秋冬頃を目安に、お住まいの市町村による定期接種が実施されます。

 主な変更点は以上です。また、これらに加えて、ぐんまワクチン手帳についても3月末で運用を終了いたします。これまでご利用いただいた皆さん、ありがとうございました。

 今回、医療提供体制は通常時に戻りますが、私としては、この会見でも何度も申し上げているとおり、いつ新たな感染症が発生してもおかしくない状況だと考えています。群馬県としては引き続き、次のパンデミックに備えた体制を整備し、県民の皆さんの命と健康をしっかり守っていきたいと思っております。

 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

 


質疑応答

●群馬パーセントフォーアートについて

(記者)

 ご説明のあったアート条例についてです。投資的経費の0.1%をアートに充てるというのは、令和6年度だけじゃなくて、令和7年度以降もずっと0.1%でやっていくということでいいのかということと、当初予算額にもよるでしょうけど、大体1億円前後になりそうということなのかお尋ねしたいと思います。

 

(地域創生部長)

 令和6年度に限らず、これ以降も0.1%という目安は置いて続けていきたいと思っております。ただ、0.1%というのも将来的にずっとこのまま0.1%というよりは、民間資金も加わりますけれども、県としても余裕が出てくれば、いずれはもう少し増やしていきたいという担当レベルとしての思いはございます。

 

(知事)

 投資的経費の話をしたんですけども、予算の全体に関わることなのでいろいろ関心のある方もいて、すばらしい取り組みだという人もいれば、少し慎重意見もあるんですよね。そもそも群馬県は、これまでも0.1%程度をずっと使ってきているので、アートについては。これはこれで、一気にこの枠組みを変えるというのではなくて、今までも大体このぐらい使ってきていると。これは、ある意味で言うと、1つの種にして、ここから民間を巻き込みながら、この枠をどんどん広げていきたいと思っています。0.1%というのは、いろいろな方々のご意見も踏まえて、今の実態も踏まえてこういう枠組みにしたので、当面こういう形で進んでいきたいと思いますけども、将来的にいろいろな形で、もちろん民間資金もそうなんですけども、広げていけるような状況になってくれば、それはぜひまた、その都度相談をしながら、いろんな方々と協議をしながら枠を広げていくという可能性もあると思います。

 

●今後の感染症対策について

(記者)

 コロナの関係でお伺いします。今日の時点ではまだワクチン接種の公費負担が終了していないので、3月31日になったら、期間中に全部で何回接種があったか知りたい気がするんですが、今日の段階ではまだまとまっていないと思うんですが、医療費の公費負担が終了するということで、今後の急激ないろいろな感染症の拡大時に備えるということですけど、例えば備えとして、病床の確保とかどういうところを重点的にお考えでしょうか。

 

(知事)

 どうぞ、唐木部長の方から。

 

(健康福祉部長)

 コロナの関係はですね、4月以降は一般的な疾病と同様の扱いにはなってきますけれども、例えば、一般的な病気と同じく、かかりつけ医とか身近な医療機関を受診していただくというようなことはやっていただきたいと思っております。また、長引く症状であったり後遺症に対応する医療機関の公表とかそういったものは引き続き、県のホームページで行っていきたいと思いますし、あと、平日ですね、平日(の日中は)、一般的な感染症相談ということは保健福祉事務所の方でしっかりと対応していくというような形のことはしていきたいと考えております。

 

●紅麹問題の県内状況について

(記者)

 小林製薬に対する回収命令が紅麹サプリについて出たということで、県内の一部でも健康被害が判明しているということですけれども、県内での最新の現状と、県民への呼びかけがあれば、教えていただければと思います。

 

(健康福祉部長)

 群馬県内で寄せられた健康被害相談は、昨日17時現在で2件になっておりまして、県の管轄では桐生保健福祉事務所管内が1件、あとは前橋市の保健所管内が1件という形でございます。関連製品をはじめとした健康食品に不安をお持ちの方もいらっしゃると思いますので、群馬県ではホームページやSNSで注意喚起をするとともに、保健所で相談を受け付けて、相談があればしっかりと対応したいと考えております。

 

(記者)

 それぞれの1件について、あまり詳細な、男女とか年齢とか、どれぐらいの期間摂取したかとか対外公表をしていないようなんですけど、重篤度みたいなところだけはちょっと知りたいんですけども。

 

(健康福祉部長)

 桐生保健福祉事務所の1件のことにつきましては、小林製薬が回収しております紅麹関係の食品を利用した後、体調不良となったということでございました。病院を受診して、医師の助言で当該食品の利用をやめた後、回復したということで、電話ではお話をいただいております。

 もう1点は前橋市の保健所管轄でございますので、前橋市の方にお問い合わせいただければと思います。

 

(記者)

 県民への呼びかけは、さっきの最後の「気を付けてください」というところですかね。

 

(健康福祉部長)

 はい。

 

(記者)

 知事からも同じですかね。

 

(知事)

 今、健康福祉部長が言ったことに尽きるんですけど、武見大臣がしっかりと対応していただけると思うんですが、我々としては、国の動きをよく注視しながら、消費者への助言もそうなんですけど、それを含めて適切な対応をしっかりとやっていくと。もうこれに尽きると思います。

 

●JR吾妻線 長野原草津口・大前間の再構築に関する協議について

(記者)

 JRについてお尋ねしたいんですけれども、JR東日本が吾妻線の長野原草津口と大前の線区で協議を申し入れたということで、県の参加についてのスタンスと、この線区維持についてのスタンスもあわせて伺いたいんですが、JRは不採算なので存続が難しいと基本的には考えていると思うんですが、地元では、維持して欲しいということにたぶんなると思いますので、県としては、地域振興で線区維持を基本的には目指すという立場なのか、もうちょっとフラットな立場で協議に臨むということになるのかお尋ねします。

 

(知事)

 まず、田中課長の方から。

 

(交通イノベーション推進課長)

 ご質問のございました吾妻線でございますけれども、3月22日JRの記者会見後、皆さまから何人かご質問をいただきまして、その時にも少し私個人の考え方としてご回答させていただきました。協議の場への参画が今回求められているということで、これに関しては、県としてもしっかり参画していくべきだと考えてございます。JR側の立場、それから沿線自治体の立場、様々あると思いますので、県も当然ながら交通政策を司る立場として、しっかりその協議には参画していかなければならないと考えているところでございます。

 またその上でですね、県としてどういう立場で関わっていくかということに関しましては、本来知事から申し上げるべき点かもしれませんけれども、県の中で議論している限りはですね、先ほど申し上げましたとおり、皆さま様々な立場がある中で、非常に議論が難しくなっていくだろうと。ただ、最も忘れてはならない大事なことは、地域住民の移動をより便利で快適なものにしていくということ、ここがやっぱり一番本質だと考えてございますので、こうした目的を踏まえながらですね、中立的な立場で、JRと長野原町、嬬恋村の調整に努めていくというのが、県のこの協議における最も重要な役割ではないかと認識してございます。

 

(知事)

 もう田中課長の答えは100%、100点満点の感じで付け加えることもないんですが、県としては、今言ったようなスタンスで関わっていくわけなんですけど、ものすごく大事なことは、地域の地域交通というものはしっかり再構築していかなければいけないわけですよね。これからお年寄りも増えていくし、今こういうような問題が出てくるので、そこに向けて資するような建設的な議論が交わされることを県としては期待をしています。

 

●朝鮮人労働者追悼碑について

(記者)

 朝鮮人労働者の追悼碑の関係で、在日韓国大使館が複数の取材に対して、撤去工事の約1週間前に大使館側が県に対して大使館側と知事の話し合いの場を求めたが、県からは応じられなかったというようなことを、取材に答えているようなんですけれども、県側のスタンスといいますか、事実関係などをお願いします。

 

(知事)

 記者さんが同じような感じで、このコミュニケーションについて(過去の記者会見で)お尋ねをされたことを覚えているのですが、その時も言いましたけども、群馬県として韓国大使館側から、この件について正式な連絡があったことはありません。正式な連絡が、先週の金曜日にありました。大使の名前で知事あての手紙が送られてまいりました。先週の金曜日です。これは正式な、ある意味連絡ですので、これはしっかり受け止めて、ただ駐日韓国大使でいらっしゃるので、基本的には外交ルートというのは政府だと思うんですよね。だから政府の方には一応了解を取りましたので、どこかで日程を合わせて、大使が来られるということであれば、正式にご連絡をいただきましたので、お会いしようと思っています。

 

(記者)

 先週金曜日に大使から知事宛にあった書簡は、この追悼碑問題について面談して、今後の対応を協議したいというような内容なのでしょうか。

 

(知事)

 中身はともかくとして、大使にお目にかかることになるので、そこでよく真意もお聞きしようと思います。それを受けて、もちろん何で来るのかというのは当然追悼碑の問題だと思いますが、それについて、大使の真意をきちっとお聞きして、そこで県の立場を説明させていただこうと思っています。

 

(記者)

 追悼碑問題についてということは、書簡には(記載が)あったのでしょうか。

 

(知事)

 それは、あまり細かいことは申し上げる必要はないと思うんですけれども、もちろん追悼碑の話は議題に出ると思いますので、それについてもしっかりと大使の口からお聞きして、真意を、それについて群馬県の立場を説明したいと思っています。

 

●群馬パーセントフォーアートについて

(記者)

 パーセントフォーアートの関係なんですけれども、ここにある寄付金の優遇とかインセンティブの話なのですが、もうすでにそういう制度があったりするのでしょうか、それとも今後設けていくということでしょうか。

 

(知事)

 新井部長、どうぞ。

 

(地域創生部長)

 確かに、ふるさと納税とかそういうものを活用するということでいくと、一部もうすでにあるものもございます。それを分かりやすくお伝えすると同時に、もっとそれを進めるために、何か独自でできることはないかということをこれから検討するという、そういう予定でございます。

 

(記者)

 支援ファンドなんですが、これは何か民間企業に投資するようなものですか、それともアートの取り組みに対して投資するようなことなのでしょうか。

 

(地域創生部長)

 まずファンドの前に、そのファンドを動かすための組織を作るのが先になると思います。

 来年度はまずその組織を作るための調査研究を行うことにしておりまして、将来的にはそういったアート活動へ投資するような、アートに絡めたと言ったらいいでしょうか、アート活動そのものではなくて、もう少し幅広い意味での投資ができるようなものを考えております。

 

(記者)

 投資ということなので、基本的に出しっ放しではなくて、リターンを得るかどうかは別としても、何か企業体とか回るような組織に投資するとそういうイメージなんでしょうか。

 

(地域創生部長)

 すべてこれからどういった形が望ましいかを、それも併せて検討してできればと思っております。

 

●メディア連携推進主監について

(記者)

 メディア連携推進主監の関係で伺いたいと思います。主監ということなので、部長級になりますでしょうか。

 

(知事)

 では知事戦略部長から。

 

(知事戦略部長)

 役職で言うと課長級ということになります。

 

(記者)

 具体的な業務内容なのですが、PR活動というか、テレビとかいろいろな媒体の方に伺って売り込んでいくというような、そんなイメージなのでしょうか。

 

(知事戦略部長)

 期待する業務としては、群馬ならではの取り組み、これが「群馬モデル」ということになりますけれども、その他の県の魅力情報等をニュース素材・情報素材としまして、主に在京メディア等に対して積極的に企画提案をしていっていただくと、そういったことを期待しているところでございます。以上です。

 

(記者)

 基本的に東京事務所にいて、各メディアを回ってそういう群馬県のいいところをアピールしてくと、そういう立場ということでよろしいですか。

 

(知事戦略部長)

 そうですね、はい。あと、併せまして、今回メディアプロモーション課内に取材先の選定、それから取材調整など、まさに取材サポートを行う職員を配置しますので、メディアプロモーション課のこの職員とも連携しまして、ニュース番組、情報番組等における露出拡大を図っていくというところをお願いしたいと思っております。以上です。

 

(知事)

 記者さんもメディア人なので、よくご存じだと思うんですけれど、まず報道は公正中立なので、そもそもメディアはコントロールできないですし、これは毎回の記者会見でもそうですけれど、緊張感を持って真剣勝負でやると、これはもう当然ですよね。ただ、例えばテレビなんかでも番組を作るというときに、いろんなアイデアを求めているわけですよ。そこに群馬県としてこんないいものがありますよというのを売り込む、そういう仕組みを作りたいと思っているんですよね。今でも、いろんな自治体がそれをやっているんだけれど、(普通は)広告会社使うわけですよね。我々だって、必要なときは広告会社を使うということがあるかもしれないけれど、そうじゃなくて、直接県のやろうとしているアイデアとか構想をきちっと、(メディアの)制作をしてる人たちに情報提供すると。だっていつも情報を求めているのだから。そういう、こちらから攻めていくような姿勢がとても大事だと思うんですね。例えばテレビドラマとか映画なんかでもそうなんですけど、九州のある自治体が、特に旅番組とかも含めて、かなりいろんな形で自分たちの構想をアピールして、これが形になっているところも多いので、群馬県は、もうこれは知事直轄なので、群馬県としてしっかり我々が考えていることを、在京の、特にメディア、クリエーター、プロデューサー、こういう人たちにしっかり売り込む仕組みを作りたいと。そのためには、私が毎日いるわけにいかないので、私のまさに腹心として動いていただく方が必要なんですよ。それは本当にメディアを知った人じゃなきゃいけないということで、ずっと探していたのですけれど、本当にいい人が見つかったと。何度も言いますけれど、東海テレビというのは、なかなかすごいテレビ局なんですよね。その特に彼はキャスターをやっていて、ずっとアナウンス部にもいたんですけれど、最大のポイントは、もちろんそういう経験もあるんですけれど、群馬県に対する愛情が深くて、群馬のためだったら、本気で手伝いたいと言ってくれているので、この人だったら一緒にできるかなと思って来ていただくということです。だから単に、東京にいて、群馬のいいところを発信するとかじゃなくて、もっとちゃんと仕組みを作って、人脈も含めて、どんどんこんな面白いアイデアあるんですよというのをこっちから営業できるような、そういう他の県にはない流れを作りたいと思っています。

 

(記者)

 細かい点ですが、中村さんの現在の役職はアナウンス部長さんでよろしいでしょうか。

 

(知事戦略部長)

 現在は、社長室CSR推進部専任プロデューサーという役職に就いていらっしゃいます。

 

●朝鮮人労働者追悼碑について

(記者)

 追悼碑の関係で、先ほど別の記者さんがおっしゃったように、韓国大使館の方が要請したということを明らかにしたのですけれども、その絡みで、知事は前から公式には申し込みがないというふうにおっしゃっていましたが、実際は水面下では申し入れがあったということで、その「公式」(と「非公式」)の区分けというのはどう考えていらっしゃるのでしょうか。

 

(知事)

 今回の連絡は「公式」ですよね。大使のお名前で、しっかりこういうことについて、日韓の未来について話し合いたいという手紙を知事のところに送ってこられたと。それは公式な連絡として受け止めたので、これはしっかり対応しなくてはいけないということで、もう1回言いますが、外務省にも一応連絡をしてあるということで、お会いするということですよね。私が言っているのは、韓国大使館の方から公式な連絡はありませんということで、ここで答えなければいけないのは、やはり公式なやりとりなんだと思うんですよ。公式なやりとりはどういうやりとりなのかというと、今言ったようなやりとりで、しっかりここで質問されたときには、きちっと対応、答えなければいけない、そういう連絡が公式な連絡ということだと思います。

 

(記者)

 打ち合わせみたいなイメージだったということでしょうか、前の申し入れというのは。

 

(知事)

 それは、もう1回言いますが、前も記者さんから聞かれたので、いろんな方々の立場も考えて、いろいろ考えた末答えとしては、韓国大使館からは正式な、公式な連絡はいただいておりません。一切それがなかったんですけれども、先週の金曜日に大使の名前で、知事に対してきちんとお手紙が来ましたので、これについてはしっかり対応し、今聞かれましたので、ここでちゃんとその対応を説明し、日本政府の了解も取った上でお目にかかって、お話を伺いたいと思います。

 

(記者)

 今の朝鮮人労働者の慰霊碑の関係でお伺いしたいのですけれども、2点他社さんに追加してという形で聞きたいのですが、1点目が、「日韓の未来について話し合いたい」という旨でお手紙がこられたということなのですけども、要約しますと面会を申し入れるような内容であったという理解でよろしいのでしょうか。

 

(知事)

 そうです、ぜひ会ってお話をしたいと。さっきもお話があったので、追悼碑の方ももちろん入ってくると思うんですけれども、今後の日韓関係みたいなことについても話し合いたいということが、そこに書かれていて、そういうことを話し合うために、ぜひお目にかかりたいというような大使の手紙だったので、これを受けて検討した結果、日程を調整してお目にかかろうと思います。

 

(記者)

 では現段階としては、日程を調整されている段階というふうな理解でよろしいでしょうか。

 

(知事)

 もう会うということは指示しましたので、今秘書課で日程調整が進んでいるところだと思います。また、お目にかかれるということになったら、公式に来られるので、それは当然メディアの方々にもお伝えをしたいと思います。

 

(記者)

 あと2点目なんですが、先ほどの知事の方でも改めて面会された際には、県の立場を説明されるというお話をされていたかと思うのですけれども、改めて先方との話の内容にもよるとは思うのですが、県の立場という点をどのように示されるおつもりでいらっしゃるか教えてください。

 

(知事)

 これはもう記者さんご存じのとおり、ここで何度もお答えしたので、あまり細かいことを繰り返すつもりはありませんけれども、この碑文自体に何か問題があると思ってはいません。これはこれで意義があるということは認めつつ、いちいち経緯は説明しませんけれども、その碑文を設置したときの趣旨からすると、いろんなルール違反があって、これが結局裁判になって、しかも最高裁まで争われて、結論が出たと。その最高裁の決定に従って、必要な措置を粛々とやらせていただいたと、こういうことを説明したいと思いますし、私自身別に歴史修正主義者でもありませんし、安倍総理の50年談話を含めた政府の立場も否定するつもりは全くありません。そのことは、もし大使から聞かれたら、まっすぐにしっかり、正直にお答えしたいと思っています。

 

(記者)

 韓国大使館の大使からレターが届いたということで、会いたいという趣旨のご説明をいただきましたが、大使館側にお会いするということは、ご回答済みなのでしょうか。

 

(知事)

 金曜日に手紙が来て、中身は伝わっていたのですけれど、今日初めてきちんと拝見をさせていただいて、それで対応を協議して、私の方から、まずは政府の了解を得ると。了解を得られたら会うということを指示したので、これから回答するということになるのだと思います。ここから日程調整をさせていただくということだと思います。

 

(記者)

 今日初めてお手紙をご覧になったということですか。

 

(知事)

 そうです。手紙の趣旨はちらっと聞いていましたが、手紙本体を全部読んだのは今日が初めてでした。

 

(記者)

 それはどこかで止まっていたということなのでしょうか。

 

(知事)

 金曜日に届いたということは、ちらっと聞いていましたけれど、本文はしっかり見せて欲しいとは思ったのですけど、それは今週でも十分間に合うと思ったので、連日とにかくものすごい日程だったので、その協議の時間がちゃんと取れたから、今日結論を出したということです。

 

(記者)

 今日お読みになって、今日結論を出して、これからご回答されるということになるのでしょうか。

 

(知事)

 はい。

 

(記者)

 それで、これまでどの程度要請があったのでしょうか。

 

(知事)

 公式な要請はありません。公式な連絡はありません。今までずっと申し上げているとおり、韓国大使館からこの件について公式な連絡があったことはありません。

 

(記者)

 それは、大使館の職員が県庁を訪れて、同趣旨のことを要望されたということを否定されるということになるのですか。

 

(知事)

 それを否定するとかじゃなくて、私の回答として言うと今言ったとおり、公式な連絡はありませんでした、これに尽きると思います。これは、いろんなことを考えてやっぱりこうお答えするのがいいんだろうなと、そう思って今お答えをしているということです。

 

(記者)

 知事と駐日韓国大使とは、旧知の仲であると、そういうお付き合いだったのかなと受け止めているのですけれども、お会いになるのはどれぐらいぶりになりそうなんでしょうか。

 

(知事)

 ちょっと旧知のというのをしっかり正確に調べなきゃいけないんですけども、ちょっと記憶にありません、最後に会ったのがいつなのかというのは。

 

(記者)

 お会いして、県のお立場をお伝えするということですけれども、先方からは新たな再建のようなお話ですとか、そういうお話が寄せられた場合、県としてはどのような形で関わっていこうという・・・

 

(知事)

 それはあくまでも仮定の話なので、まずはちゃんと、先ほど言ったように、大使にお目にかかって、大使の口からどんな話があるのか、どんな要望とか、お考えがあるのかというのを聞いてから判断したいと思います。

 

(記者)

 同じ追悼碑の関係なんですけれども、撤去費用なんですが、まだ市民団体の方に請求はされていないようなんですけれども、これはいずれ請求されるんでしょうか。

 

(知事)

 それは調べて後でちゃんとお答えします。すいません、今は県土整備部長がいないので。今のご質問は担当部に伝えて答えさせるようにします。

 

●IHIエアロスペースの本社移転について

(記者)

 話題は変わるんですけれども、IHIエアロスペースが富岡市に本社移転するという報道がありました。宇宙産業を県が進める上でも、大きな追い風になると思うんですけれど、知事の受け止めを教えてください。

 

(知事)

 産業経済部長の方からまず説明してもらいます。

 

(産業経済部長)

 お尋ねいただいた関係なんですけれども、実は昨日IHIエアロスペースさんから担当課にご連絡をいただいたところで、今日の記事になってちょっとびっくりしたところでございます。以前から、実質的な本社機能というのは富岡事業所にあるというお話は伺っています。ただやはり、本社が正式に群馬県というのは非常に光栄なことだと思っています。このIHIエアロスペースさんは、唯一の生産拠点を群馬県に置いていただいています。そのことで、航空宇宙分野においても、古くから群馬県の産業というのを牽引いただいていたと思っております。県内にロケットや航空機の部品などを手がけるすぐれた技術を持った企業、これが育ってきている状況であり、群馬の製造業の底上げに大きく寄与いただいていると思っています。今後も、本社が来ていただくことによって、群馬県との関わりも当然ですし、その関連の企業さん、あるいは地域との関わり、さらに弾みがついていくと期待をしておるところでございます。

 

(知事)

 ほとんど今、産業経済部長が説明したことに尽きるのですが、やっぱり素晴らしい、いい企業なので、これはもう本当にIHIエアロスペースが群馬県に本社を移転するというのは、とっても知事にとって嬉しいニュース、群馬県にとっても素晴らしいニュースだと思っています。以前からIHIエアロスペースとはですね、いろんな分野で連携もしてますし、社長にももう何度もお目にかかって、いろんなお話をして、いろいろ知事としてのトップセールスもやってきました。群馬県は宇留賀副知事と力を合わせて、グルグル、東京の企業も回り、もちろん津久井副知事がしっかり(県庁を)守ってくれているのでできるんですけれど、いろんな営業をやる中で、例えば群馬県の強み、レジリエンスが強い、災害が少ないこととか、あるいは水力発電が活用できるみたいなことをずっと一生懸命、あちこちに(営業を)やってきたと、そういう流れの中で、いろんな形で群馬県が評価されてきた、その1つの表れかなと思っています。これはもう本当に、本当に嬉しいサプライズというかですね、我々としてもすごく嬉しいし、また何かこのIHIエアロスペースが群馬県で活動していく上で、県としてサポートできることがあれば、喜んで一生懸命やらせていただこうと思っています。

 

●メディア連携推進主監について

(記者)

 先ほど東京事務所で勤務をされると聞きました。メディアプロモーション課にそういったスタッフもいて、東京に在京メディアに向けて発信していくという話がありましたが、その部門というのは東京事務所にそのオフィスを構えて、中村さんのもとで働くというイメージなのかその辺りを教えていただければと思います。

 

(知事戦略部長)

 メディア連携推進主監を応援する職員というのは、こちらのメディアプロモーション課内におきます。メディア連携推進主監というものなんですけれども、いわゆる職設置の所属長というふうにお考えいただきまして、例えば何々室の室長とはまたちょっと違うイメージになります。まさに独立機動部隊という形で、かなり自由に動いていただきますが、ただ課長級、所属長級ということで、当然のことながらですね、東京事務所長も当然バックアップしますけれども、東京事務所の職員もうまく使っていただいて、指揮命令という形で使っていきますし、それからこちらのメディアプロモーション課の職員も県内の素材収集、そういった点を使いながら、先ほど知事が申し上げたような形で、過去の経歴も生かしていただきながら、ぜひ積極的な発信をしていっていただくと、そこら辺をまさに中心的に担っていただく所属長級の職員というふうにお考えください。

 

(記者)

 常勤ということでいいんでしょうか。

 

(知事戦略部長)

 はい、常勤になります。いわゆる県職員ということになります。

 

(知事)

 記者さんは、もちろんメディアのプロなのでお分かりだと思うんですけれど、これも群馬モデルなんだと思うんですよね。ここまでメディアリレーションズを、ある意味こちらからいろんな話題を仕掛けていくみたいな仕組みを作ろうとした人はいないと思うんですね。その心は、もちろん我々はいろんな必要なリソースを使っていくわけですよね、例えばプロの方とか、広告関係の方とか。いろんな人たちの助けを借りながらやるというのはもちろんいいと思うんですけれども、要はね、やっぱり群馬県として、いろんなことを、ある意味で言うと、独自のルートでしっかりできるようにしておくということは、とても実は群馬県の将来を考える上では大事だと思うんですよ。

 例えば、ベトナムになんでこんなに行くのか。当然そのベトナムからいい人材に来てもらわなきゃいけないという状況になっている。しかも、群馬県の企業の中でベトナムに興味のあるところもいっぱいあると。何かトラブルが起きたときには、もちろん日本大使館に助けていただく、今の大使は素晴らしい方なので、もちろん助けていただけると思うんですけれども、群馬県の場合は、私が多分首相に電話できると思うんですよね。そういうふうに、いろんな人たちの力を借りるんだけど、基本的にやっぱり群馬県独自でしっかりといろんなことをできる、そういう仕組みを作っていくということは、実はものすごい強みになるんじゃないかなと思っています。さっき言ったように、ここから、こちらから仕掛ける時代なんでね、やっぱりこちらからどんどんアイデアを特に制作会社とかプロデューサーに持っていくみたいな発想はなかったと思うんだけど、これは本気でやろうと。それは皆さんが毎週こうやって記者会見で私の話を聞いてくださるんですけれど、同時多発的にあらゆることが起こっている、みんな結構面白いことばかりなので、群馬県のコンテンツ無限大みたいな感じなんですよ、私の感覚では。だからこれは中村さんの力を借りてやっていくと、すでにこの4年ぐらいでメディアの露出はどう考えてもすごく多くなったんですけれど、さらにこれが増えていくだろうと。やっぱりそこの中からイメージが自己実現するみたいな形が生まれてくるんじゃないかなと思っています。そこが知事としてのある意味でいうと、根本的な戦略、もちろん政府へのアプローチも、当然地元選出の国会議員の皆さんにお力を借りているし、しっかり力をこれからも借りたいと思いますが、やっぱりそのどんな大臣にも直接できますので、それはものすごい大事なことかなと思っています。

 

(記者)

 アナウンス部長、群馬出身ということで、私も1度機会があったらお目にかかりたいなと思っております。

 

(知事)

 ぜひぜひ。

 

●朝鮮人労働者追悼碑について

(記者)

 追悼碑の関係で公式に面会依頼がなかったということで、事務方では(面会依頼が)あったという認識でいいのか、どう受け止めたらいいのか、改めて教えてください。

 

(知事)

 先ほど申したとおり公式な連絡はなかったということなんですよね。やっぱり発表するというのは公式の連絡であって、そこがあったかなかったかということを特に説明する必要ないと思うんですよね。これは外交じゃないんですけれど、例えば水面下のやりとりというのは、どこでもあるじゃないですか。この場合のことを言っているわけじゃないですよ、どこでもあるわけじゃないですか。それでどうして水面下のやりとりをするのかというと、表に出さないということが前提じゃないですか。そういうことをいろいろ考えていくと、そのことについてどうこうというよりは、こちらの立場からしてみれば、いろんな方々の立場を考えると公式な連絡はなかったと。(今回)初めてしっかり大使の名前でご連絡をいただいたので、これはきちんと知事として日本政府の了解をいただきながら対応するということだと思います。

 

(記者)

 何度も申し訳ありません。今の追悼碑の関係でもう一度確認をさせていただきたいんですが、水面下でやりとりがあったと。

 

(知事)

 それは言っていません。

 

(記者)

 これまでは事務方がお断りになっていたということですか。

 

(知事)

 それはコメントしていません。正式な連絡は、先週の金曜日にあったということです。

 

(記者)

 ただこれまで知事は一切連絡がなかったという言い方をされていて、一切ないというのは公式も非公式も問わずという主旨になりませんか。

 

(知事)

 それは公式か非公式かとは一切言っていないので、私の感覚では(公式には)なかったと申し上げたので、それは私の感覚では公式の連絡は一切ないと、こういうことです。

 

●群馬パーセントフォーアートについて

(記者)

 パーセントフォーアートについて教えてください。理念としては1%の理念ということですが、現実は0.1%という数字で、(現実の)10倍開きがあるんですけれど、この辺の理想と現実みたいなところをどのようにお考えでしょうか。

 

(知事)

 ワンパーセントフォーアートという制度をそのまま取り入れるという考え方もあったんですけれども、それぞれ国によっても地域によっても事情が異なるので、そこはいろいろ現実を踏まえながらテーラーメイドしていくというのが、これが群馬モデルなんだと思います。このアート振興にある程度の割合のお金を使うというのはとても大事なことなんですけれども、やっぱりそこはいろんな意見の方々がいるので、そういうことも十分考えながら、現実的にこれならしっかりスタートできるだろうという制度になったということです。これを契機に、どのみち0.1%ぐらい使ってきているので、これを契機にある意味この制度がしっかり制度設計ができて、ここから進んでいくわけなので、これを契機に民間を巻き込んだりしながらリソースを大きくできると思っているので、そういう意味で言うと、この0.1%と決めたことはとても意味があるかなと。これを大きく民間とかいろんなところに広げて、さらに大きな、ある意味で言うと、リソースにするための装置としては非常に良いんじゃないかなと思っています。

 

(記者)

 意見のある方々もいるので、という説明があったんですが、なかなかアートに集中して投資するという理解がなかなか及んでいないみたいな・・・

 

(知事)

 意見があるというのは例えば懇談会の中にもいろいろな見方があるということと、そこは今おっしゃったように、これからしっかりこの制度を走らせてみて、その中でいろいろまた意識も変わってくるかもしれないかなと思っています。とにかく新しいことなので。

 

(記者)

 パーセントフォーアートの関係なんですけれど、0.1%とした根拠みたいなところ、推進会議の中でもいろんなご議論があったかと思います。知事も座長として参加されていたかと思いますけれども、やっぱり全体の予算のバランスの中で、これぐらいかけていこうみたいな決意の表れなのか、今後増やしていくということですけれど、改めて0.1%にした根拠みたいなところをまず伺いたいなと思います。

 

(知事)

 私が答える前に、せっかく当事者として苦労している新井部長の方から。

 

(地域創生部長)

 確かに本当にいろんな議論がありまして、本当にいろんなケースで、試算はしてみたりしてみました。その中で一番ご理解が得られやすい数字、先ほど知事が申し上げたように、本当に新しいアート関係にこのぐらい使っているというお金の考え方として、投資的経費のこの0.1%という数字がご理解を得られやすいと考えました。義務的経費まで入れた中で、0.1%とか0.01%とするよりは、投資的経費の0.1%とするのが、前向きな事業をするということも考えると一番なじみやすいのかなと考えたものです。

 

(知事)

 予算の配分を変えるというのは大変なことであって、そこに関わっている人たちのことも考えなければいけないので、いろんなことを考えた上でこれが最も理解が得られる規模だろうなと思いました。ただこの0.1%だから、どのぐらいとかではなくて、これはやっぱりこの制度を作ったことによって、さらに広げていけると思っています。当面、この割合でいくんですけれども、これを試行する中でいろいろ意識が変わってきたりとか、いろんな成果が出てくれば、また違う局面もあるかもしれませんが、やっぱりもう1回言いますけれども、投資的経費、公共事業も含めて、県としても、その予算はとても大事なので、これはしっかりと確保した上で、しかし制度としてしっかり成り立つ部分はどこら辺かなと、そこら辺もよく検討した上で到達したのが、この0.1%だということです。

 

(宇留賀副知事)

 今日質問が集中したので少し補足させていただくと、まず条例の名前から、群馬県ワンパーセントフォーアート条例ではなくて、「群馬パーセントフォーアート」推進条例というふうにしています。これは僕らの覚悟として、県の財源の一定割合というのは、しっかりこういうアート関係に投入していくよ、としています。この0.1%が多いのか少ないかはいろいろご議論があると思うんですけれど、我々の覚悟としてこの0.1%を出していくし、これが終わりではなくて、県としてしっかり一定割合を出していくと。さらに民間の方だとか、例えば個人の方であったり、そういった活動の輪を広げていく。例えば我々が1%死守しますと言って、ある意味頑固に1%というのを掲げて、それだったらうちの方にもくれとか、子ども関係に欲しいとか、いろんな財政需要はあると思うんですが、そこで対立構造を作るよりはみんなでアートとかデザインを使っていって地域の魅力を高めていくというのは、どんな業界の方にとっても共通だったので、それだったら一緒に高めていこうというところを大事にして、このパーセントフォーというのも、ある業界は1%以上使うかもしれない、ある業界はもっと少ない、もっと多いかもしれない。そういうような、みんなで助け合いをしながら、みんなで協力しながら、気が付いたらみんなアートを大事にしてるねという県になれたらと。条例を運営する形でこのパーセントフォーというのをやって、ある意味ここが共通用語になっていく、5年10年経っていくと、非常に広がってくる。またファンドみたいな形も含めて、こういう枠組みが出来てくれば、さらにそういったのが加速できていけるんじゃないかなと思っています。

 

(記者)

 民間からの投資を呼び込むみたいなところで、ぐんま未来デザインを設立されるということですけれど、いつ頃設立されるのか。あとは一般社団法人なのか、あともうちょっと具体的な役割で想定しているものがあれば教えていただきたいのと、あと民間から例えば寄付が来たときに、それを例えばプールしておいて、一般財源に入るかと思うんですけれど、プールしておいて有効活用できるような仕組みづくりみたいなことはどう考えてられているかみたいなところを。

 

(地域創生部長)

 まず、6年度、先ほどもちょっと申し上げたんですけれど、調査研究をすることにしておりますので、早ければ令和7年度8年度に設立できればと。一般社団法人のような形で、任意団体ではなく、法人として組織したいという思いはあります。ただ、いずれにしろ6年度の調査研究にかかってまいります。組織ができれば、いただいた寄付をその法人の方で受けていただく、そういう形が可能かなと。その辺のあたりにつきましても、本日多分皆さまのところにお配りいたしますコンセプトペーパーの中にも少し触れさせていただいておりますし、詳細については、また折を見て、いろんな機会にご説明できればと考えております。

 

知事メッセージ

 それでは最後に知事の方から県民の皆さまに向けて少しメッセージを出させていただければと思います、今日の会見で発表させていただきましたが、航空宇宙産業分野では、もう本当に日本のトップ企業の1つであるIHIエアロスペースが群馬県に本社を移転すると、こういうニュースが飛び込んでまいりました。これは本当に知事として嬉しいニュースだと受け止めました。こういう素晴らしい企業がですね、やはり群馬県に、文字どおり、工場はあったんですけれど、本社を移していただくというのは、いろんな意味で群馬県の経済にもプラスに働くんじゃないかと思います。社長さんとは何度もお目にかかってるんですが、お生まれは群馬県じゃないんですけれども、20年以上多分群馬県におられるということで、ほとんど我々から群馬県人というふうにみなしておりましたので、社長のことは。いつもそういって笑いながらお話をしていたんですけれど、名実ともに群馬県人になっていただいたと捉えております。

 これからIHIエアロスペースが群馬県で活動されていく上で、また県といろんな連携ができると思いますし、我々としてその活動について支援できることがあれば、しっかりとサポートさせていただきたいと思っています。今日の会見でもですね、追悼碑の問題がいろいろと議論になりました。記者の皆さんからいろいろご質問をいただきましたが、いつも言っているとおり、この記者会見は、最近記者会見を見ている方々が多くて、会見の後に結構メールとかもいただいているのでちょっと申し上げると、本当に真剣勝負でやっております。いろんなご意見があるかもしれませんが、記者の皆さんの後ろには県民がいる、国民がいると思っておりますので、我々としてはもう当然ですけれども、真剣に対応させていただいていますし、我々として情報提供が必要なことはしっかりやっていきたいと思いますし、またいろんな指摘についても、これは受け止めて、改善すべき点があれば改善していくと思っています。

 追悼碑の問題についてはいろいろと質問が出ましたが、これはもう繰り返すことはしませんけれども、最高裁の判決を受けて、群馬県知事として撤去させていただきました。これについてもいろんなご意見あるかもしれませんが、私は正しい判断だと確信しておりますし、もちろんどんな問題にもいろんなご意見があるんですけれども、県民の多くの皆さんは、この知事の判断をご理解いただいているということは信じております。いずれにせよ、これは群馬県民の皆さんの代表である群馬県知事である私の責任で決めたことであって、これはもう1回言いますが、群馬県が決めるべきことであって、そこは私の責任で決めたと、このことも皆さんにお伝えを申し上げ、今日の会見を終えたいと思います。今日も皆さん最後まで、ちょっと長くなりましたが、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。来週もぜひよろしくお願いします。

 

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。