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令和7年度当初予算案に関する記者会見要旨(2月4日)

更新日:2025年2月4日 印刷ページ表示

■日時    令和7年2月4日(火曜日)14時02分~15時37分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和7年2月4日知事記者会見(R7当初予算案について)動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.76MB)

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.令和7年度当初予算案

 3.令和7年度組織改正案

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは、令和7年度の当初予算案に関する記者会見を始めさせていただきたいと思います。記者の皆さんにはお集まりいただきまして、ありがとうございます。冒頭ですね、ちょっとお詫びをしたいと思うんですけども、先週の会見、ちょっと来るのが遅れてしまいました。言い訳するわけじゃないんですけど、直前にちょっと大臣から電話が入ったというので、少し遅れてしまいました。あと途中でちょっと会見を打ち切るような形になってしまったというのは大変申し訳なく思っています。実はこの会見の後で、つる舞うの人達との意見交換があって、あまり待たせてもいけないっていうところだったんですが、この会見は記者クラブの皆さんが基本的に運営しているっていうことを考えれば、次回ですね、時間が限られているときは、ちゃんと何時までということもお伝えした上でやらせていただこうと、もしかしたらもっといろいろ質問されたい方々もおられたかもしれないので、何か自分の言いたいことだけ言って、いなくなってしまったような、そんな雰囲気になってしまいましたので、ちょっと一部お叱りも受けたようなお話も伝わってきたので、まずその点、率直にお詫びをしたいと思います。ただ1つ分かっていただきたいのはですね、47都道府県いろんな知事がいるんですが、こんなに毎回長く記者会見をやっている人はすごく少ないということと、いつも真剣勝負でやっていますし、皆さんから質問があるときは、私は1時間でも2時間でも対応するつもりでいつも出てきているので、その点だけは、この知事の姿勢を認めていただければ嬉しいなというふうに思っています。

 それで、これまでも繰り返し申し上げてますけれども、群馬県の未来を決める予算編成っていうのは知事の最も重要な職務だと考えております。今回もですね、群馬県が目指すべき方向性を踏まえて、何が一番県民のためになるのか、どうすれば群馬県の未来に繋がるのかということを考えて、県庁の各担当部局と熱のこもった議論を何度も交わし、予算案を練り上げました。大変私は良い予算案ができたというふうに思っています。本日は、その中身について発表させていただきたいと思います。

 

2.令和7年度当初予算案

 令和7年度の当初予算は、名付けて、「こどもまんなか推進&新産業創出加速予算」とさせていただきます。群馬県ではこども・子育て施策を推進するためにですね、昨年の2月に「群馬県こどもまんなか推進本部」を立ち上げて、検討を重ねてまいりました。今回そこでの議論も踏まえてですね、子育て圧倒的No.1に向けた具体的な事業を盛り込ませていただきました。また新産業の創出についても、令和7年度は大きな1歩を踏み出したいと考えています。すなわち、県が目指すデジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築、これについての取り組みを加速させる、そういう事業も盛り込んでいます。さらに財政状況が改善しつつあることで、県議会の各会派からの要望にも真摯に耳を傾け、必要な予算をですね、しっかり配分することができたというふうに考えています。その結果、もう1回言いますが、手前味噌ですけども、かなりバランスのとれた予算を編成することができたというふうに思っています。それでは予算の中身をこれから説明したいと思います。次のスライドをご覧ください。5つの重点施策に関するスライドです。

 令和7年度当初予算における重点施策は、ご覧になっているこの5つということになります。1つ目「こどもまんなか推進」、2つ目「新たな富の創出に向けた未来への投資」、3つ目「持続可能な成長の促進」、4つ目「県民の幸福度向上」、5つ目が「財政の健全性の確保」です。それぞれ主な取り組みについて、ご説明したいと思います。記者の皆さんにはお手元に資料もお配りしていますし、多分少し事務方から説明もさせていただいているんですが、それをちょっとご覧いただきながら、聞いていただければと思います。

 まず、重点施策1「こどもまんなか推進」についてです。子どもたち一人一人が大切にされ、すべての人が子どもの育ちを支える社会の実現のために、今後の群馬県の取り組みについて、こどもまんなか推進本部で議論を重ねてまいりました。ちなみに、この写真いいでしょう。こんなこと言ったらまた身内を褒めるようですけど。群馬県職員センスいい。資料作るの、ほんと上手になってきたと。すいません、なんか親ばかみたいなこと言って。その結果ですね、妊娠期から幼児期、小中高生、そしてその後まで切れ目なく、子どもの成長を支援していくっていう施策がまとまりました。本日は、その子どもの成長段階に応じて、来年度実施する取り組みをご紹介させていただきます。スライドをご覧ください。

 はい、まず、妊娠から子どもの誕生、幼児期における取り組みです。「新生児の先天性代謝異常等の検査助成」では、現在の22疾患に加えて、新たに7疾患の検査費用というものを、群馬県として助成いたします。先天性の代謝異常などの難病はですね、検査によって早く発見する、治療することで、実は発症とか重症化を防止することができるんですね。群馬県は全国唯一となる計29疾患の検査費用、これ全国唯一です、計29疾患の検査費用を助成して、新生児の命を守っていきたいと思います。また保育の充実のため、1歳児4人に対して保育士を1人配置すると、同時に非認知能力の育成とかインクルーシブ教育などに取り組む保育所などに対して、今年の10月からですね、新たに補助制度を設けたいと思います。国は保育士の配置基準を、もちろんご存じだと思いますけど、6対1を基本としてますよね。群馬県ではこれに対しても早期から5対1をですね、実践してきました。そして、来年度さらに1歩進んだ、4対1の配置を実現する補助制度で、充実した1歳児保育の体制を整えたいと思います。なお、市町村との連携が必要なので、制度開始に向けて、これから調整をしっかり進めていきたいと思います。また、「自己負担なし」、「窓口支払いなし」、「所得制限なし」、これ、全国で最も手厚い制度なんですよ。この子ども医療費の助成をやっているところはあると思うんですが、「子ども医療費の無料化」では、これ全国で最も手厚い制度を引き続き継続したいと思います。この他にも、小児医療センターの再整備を進める、それから小児医療センターと北毛地域の小児医療機関にオンライン相談システムを導入するなど。北毛地域の周産期小児医療体制をしっかり確保してまいります。はい次のスライドです。

 続いて、小学校から中学校、高校までにおける取り組みについてご説明したいと思うんですね。保育所の預かり時間と小学校の登校時間のギャップいわゆる「小一の壁」と呼ばれているんですが、この解消に向けてですね、朝の子どもの居場所づくりに取り組みたいと思います。さらに、県営住宅の活用、プロスポーツチームとの連携による質の高い子どもの居場所づくりにも取り組みます。また、インクルーシブ教育ではモデル校の環境整備、それからスウェーデンのマルメ市っていうところがあるんですけど、こことの学校間交流なども実施いたします。非認知能力の評価育成では引き続き、群馬県とスコットランドによる共同研究、指定校での実践研究を進めたいというふうに思います。私立高等学校の授業料支援ではですね、国の制度だと授業料無償化の対象外となっている、中間所得層への授業料支援というものも拡充をさせていただきます。あわせて私立学校におけるSEL教育の推進とかですね、tsukurunなどとの連携も一層進めていく予定です。これによって、中間所得層への支援について、群馬県は全国でもかなり上位になります。少なくとも北関東ではトップになるということをですね、お伝えをしておきたいと思います。

 はい、次のスライドです。各成長段階において多様なニーズを抱える子どもの支援にも取り組んでまいります。悩みを抱える児童生徒や保護者を支援するために、引き続き全校にスクールカウンセラーを配置します。同時に、スクールソーシャルワーカーの配置も広げていきます。さらに、多様化複雑化する学校現場の課題に専門的な助言を行う弁護士、スクールロイヤーを新たに配置いたします。加えて、児童養護施設等を退所した子どもたち、児童、いわゆる「ケアリーバー」ですね、この人たちへの支援も拡充します。施設等の職員による支援のほか、アフターケア拠点の就労相談体制を強化して、支援体制も強化させていきたいと思っています。この他にも家事分担、育児について夫婦で考えるイベントの開催とか、子どもの保育園留学を組み合わせた親子でテレワーク移住体験みたいなものを推進する予定です。これらの取り組みによって、子育てに対する社会全体の意識構造改革につなげていきたいというふうに思っています。以上が、重点施策1「こどもまんなか推進」です。

 それでは続いていきたいと思います。重点施策2「新たな富の創出に向けた未来への投資」です。山本県政の究極の目標はですね、これも県民幸福度の向上、これはもう全く変わりませんが、未来に向けた投資も行ってですね、新たな富を創出することで、それが結局分配を増やすことに繋がると思っています。令和7年度は、このための施策を強化してまいります。次のスライドをご覧ください。

 デジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築に向けた取り組みです。群馬県では製造業に並ぶ柱として全国で唯一、デジタル・クリエイティブ産業の創出という大きな野望に取り組んでいます。来年度は「クリエイティブ人材育成」、「クリエイティブ拠点化」、それから「ロケ支援・魅力発信」、これを3本柱にしてですね、取り組んでまいりたいというふうに思っています。

 1つ目の柱である「デジタルクリエイティブ人材の育成」については、皆さんにここで何度も会見で申し上げていますけど、今年の夏にオープンを予定しているTUMO Gunmaの運営とか、tsukurunの県内各地への展開にしっかり予算をつけて取り組んでまいります。また、TUMO Gunmaの初めての地域展開として、企業からの寄附を活用したTUMO BOX、これも最初に伊勢崎市に設置させていただきます。それから小中高生を対象としてこれらの取り組みに加えて、大学生世代以上を対象とした新たな人材育成機関、デジタルクリエイティブスクール(仮称)の開設に向けて、いよいよ本格的な検討に着手したいと思ってます。

 2つ目の柱である「クリエイティブ拠点化」ですが、Gメッセ群馬をさらなるクリエイティブの拠点とすべく、各種の調査等を実施させていただきます。また県外のクリエイティブ関連企業の誘致には引き続き取り組んでいきたいと思いますし、そうしたことを通じてエコシステムの構築を進めていきます。

 3つ目の柱「ロケ支援・魅力発信」では映像制作サポートを進めます。群馬県がロケ支援に熱心だっていうのはですね、相当口コミでも広まってまいりました。知事がもう東宝、東映、松竹、Netflixにトップセールスをぐんぐんかけているっていうこともありますけども、今年度も多くの映像作品がですね、皆さんご存じだと思いますが、群馬県内で撮影されましたが、群馬県ではさらなる大型映像作品のロケ誘致とかですね、ロケ支援体制の強化に取り組んでまいります。

 また、ロケだけでなく、バーチャルプロダクションでの撮影でも、群馬県をしっかり発信していきたいと思ってます。県内の魅力的な映像素材を作成して、制作会社に提供する。これは実はものすごくニーズがあるっていうことが、いろんな関係者とのヒアリングで分かったんですよね。これ、しっかり群馬県は、このバーチャルプロダクションを強化することによってですね、群馬県へのメディア露出を増やしたりとか、さらなるロケ誘致につなげていきたいと思っています。新コンテンツ企画では、映像制作会社等へのトップセールスに用いる地域資源を生かした映像企画を作成したいと思っています。映画、ドラマ、アニメ、皆さんにこれ何度も申し上げているように、エンターテインメントって世の中を動かす力があるんですね。エンタメの力で群馬県のさらなる魅力発信と新たな富の創出を目指すというのも、今回の予算の大きな特徴だと思っています。はい、次のスライドです。

 近未来構想の1つである「リトリートの聖地」に向けた取り組みです。来年度は今年度に引き続き、地域の取り組みを支援する環境整備事業を継続します。同時に、「リトリート=群馬県」、リトリートといったら群馬県みたいなブランド価値を向上させるためにですね、様々なプロモーションを展開したいと思います。県立赤城公園では、民間の活力を活用して、キャンプフィールド、ランドステーションの整備を進めてまいります。フラワーパークについても今年秋のリニューアルオープンに向けて、改修工事や開園の準備を進めます。先般、関東東海花の展覧会に秋篠宮殿下妃殿下、それから佳子内親王殿下に来ていただいたんですけども、ここで随分この新しいフラワーパークプラスのアピールをさせていただきました。いつかおいでいただけたら嬉しいなと思っています。

 続けて、クリエイティブシティ構想の実現。これは県庁~前橋駅間のこの道路空間に、今年度末に選定する国際コンペ最優秀デザインに基づく基本設計を行う、この予算も計上させていただいています。また来年度も引き続き、GunMaaSを活用し、交通事業者が連携して行う新たな交通サービスの構築など、意欲的な取り組みを支援してまいります。はい、次のスライド。

 県内産業の稼ぐ力を向上させる取り組みについても説明させてください。はい、この記者会見でも何度か申し上げていますが、ぐんまちゃんは、群馬県が知的財産権、いわゆるIPを保有している、極めて戦略的かつ重要なコンテンツだというふうにとらえています。来年度も引き続き、国内外でのぐんまちゃんのプロモーションを行って、認知度の向上を目指してまいります。いよいよブレイク寸前みたいな感じになってきました。同時に、ぐんまちゃんと企業の連携に向けてコンテンツビジネスの見本市に出展するということもありますし、あるいは昭和庁舎にですね、新たにぐんまちゃんのグリーティングスペースというものも設置する予定です。

 林業イノベーションでは、林業への民間企業の参入を促すための取り組みとか、林業試験場がJASの登録試験業者となって、無垢材の供給体制の強化、需要の拡大というものを後押ししていきたいと思っています。また農業においても、稼ぐ力の向上を目指してまいります。農業経営者の高齢化などの課題に対応するため、新たな担い手として期待される企業とか、農業法人、こういうものの誘致にもですね、しっかり取り組んでいきたいと思ってます。

 農産物粉末化プロジェクト。粉末化のメリットを生かしてですね、群馬県には本当に体によくておいしいものがいっぱいあるんで、群馬県産の農産物の用途拡大、高付加価値化を目指して、群馬県をスーパーフードの里として、こんにゃくとかね、キャベツとかね、まいたけとかね、しいたけとか、こういうところの産地なんで、スーパーフードの里としてのプロモーションをですね、しっかり内外に打ち出していきたいと思っています。

 Gアナライズ&PR、ずっとやってまいりましたが、来年度も農産物、畜産物の強みや特徴を把握して、その結果を活用したプロモーションを展開していきます。ようやくtsulunosの発信力が全国一になったんで、過去1年間の動画再生数4000万回ですから、これをもっともっと生かしてですね、このPRチームの分析も、特に農業の振興に繋がっていくような流れを作っていきたいと思います。特に、現在価格低下に苦しんでいる、こんにゃく芋農家の問題、非常に深刻だと思ってまして。これに対して飲食店、宿泊施設を巻き込んだ、こんにゃくの消費拡大キャンペーンを実施します。先ほども取材に来ていただいた方もいますけども、ファミリーマートと全農群馬が協力したですね、こんにゃくの新商品、ファミリーマートに出る新商品を試食させていただきました。そして、スタートアップと県内企業等との共創プロジェクトでは、トップ外交でヨーロッパとのですね、実は関係を作ってきたので、ヨーロッパ最大のイノベーション機関でEITってあるんですね、欧州イノベーション技術機構っていうんですが、こういう関係を生かしてですね、欧州のスタートアップと県内企業のマッチングを支援していきたいと思います。以上が重点施策2「新たな富の創出に向けた未来への投資」です。

 続いていきます。続いて、重点施策3「持続的な成長の促進」についてご報告をします。昨年の知事会見で、群馬県ではドーナツ経済学を政策に織り込んでいきたいというお話もさせていただきました。ドーナツ経済学、皆さんご存じだと思うんですが、経済成長だけを追求する従来のモデルと違って、すべての人々が最低限の生活水準を超えて暮らしつつ、地球環境の限界を超えない範囲で経済活動を行うというコンセプトですよね。当初予算では、このドーナツ経済学による持続的な成長の促進というものを重点施策とさせていただいています。次のスライドをご覧ください。持続可能な成長の促進を図るためには、ネイチャーポジティブ、これ新しいコンセプトですけど、群馬県今すごい進んでいてですね、昨年末、都道府県としては初めて「ネイチャーポジティブ宣言」をさせていだきました。この間会ってきた親友の浅尾慶一郎環境大臣もすごく喜んでいました。「群馬県、進んでいますね」みたいな感じで。それからもう皆さんお馴染みの「サーキュラーエコノミー」、そして今では誰でも知っている「カーボンニュートラル」こういうテーマがキーワードになっています。

 ネイチャーポジティブっていうのはもう1回言いますね、生物多様性が損失していく、ネガティブな状況を食い止め、自然を回復基調に転じさせることを目指す考え方です。昨年12月、群馬県は都道府県として初めてネイチャーポジティブ宣言を行っています。これに基づいて、生物多様性の保全に関する企業向けの研修会、こういうものもやりたいと思いますし、それから専門家の派遣を通してですね、県内企業のネイチャーポジティブの取り組みというものを支援してまいります。

 「サーキュラーエコノミー」これはもう有名ですよね、循環型経済ですよね。有機農業は環境負荷が低くて、循環型の農法です。来年度も、有機農業の生産拡大、販売促進、そして消費拡大に取り組んでまいりたいと思います。

 また、グリーンイノベーションの加速化支援、なんかトランプ大統領が「グリーンイノベーション、終わりだ」とか言っているんですが、やっぱり世界の潮流は変わらないだろうという感覚のもとで、しっかりこれも進めていきたいということで、グリーンイノベーション加速化支援では、脱炭素経営のはじめの一歩から新製品の開発まで、相談窓口とかですね、補助金など様々な手法で企業の脱炭素の取り組みを支援したいと思っています。

 はい、次のスライドです。「カーボンニュートラル」いきたいと思いますね。再エネ導入支援では、群馬県の高い太陽光のポテンシャル、何しろ日照時間が全国で4番か5番目に長い群馬県ですから、これを生かして脱炭素化とレジリエンス強化を図るために、中小企業や個人が行う太陽光発電設備や蓄電池の導入をですね、引き続き支援してまいります。(この支援とは別に、民間投資による県有財産への設備導入に関し)すでに最初のプロジェクトでできたんだよね、100億円ぐらいだったかな。もうできていますけど、これをどんどん広げていきます。それから、温泉地が多い群馬県では、温泉熱による発電もですね有効だというふうに考えています。来年度は、私のふるさとの草津町において、未利用の温泉熱を活用し、温室効果ガスの排出が少ない「バイナリー発電」の導入可能性をですね、調査させていただきたいと思います。もう1回言いますが、温泉熱なんでね、温泉熱ですから、地熱ではありませんので、草津温泉を掘るっていうことは私が知事である限り許しませんから、温泉熱ですから、これならいいということで、バイナリー発電ということをですね、応援していきたいと思います。すいません、余分なこと言いました。

 この他にも県産木材を使用した省エネ・創エネの住宅である「ぐんまゼロ宣言住宅」の普及を推進するほか、再エネ電力を活用する板倉ニュータウンのグリーンブロック、こういう分譲にもですね、取り組んでいきたいと思います。以上が、重点施策3「持続的な成長の促進」についてです。

 続いて、重点施策4「県民の幸福度向上」です。物価高騰対策はもちろん、賃上げ支援、医療・介護体制の充実、レジリエンスの強化を図ることで、県民の安全安心の確保につなげます。また、文化・スポーツ活動の支援とか施設整備もしっかり行って、県民の皆さんの暮らしがより豊かになる施策に取り組んでいきたいと思います。はい、次のスライド。

 まずこれ大事ですから、もう1回申し上げますね。これも発表しましたが、賃上げ支援として、先月の会見でもお伝えした「ぐんま賃上げプロジェクト」を進めて、中小企業の賃上げ、生産性向上の取り組みを支援いたします。予算規模も30億円ということで、これ全国トップクラスの賃上げ支援施策だというふうに思います。市町村にも賃上げに向けた連携協力を促しておりまして、現在、太田市の方からは、県の賃上げ促進支援金への上乗せを検討中だという、こういう一応検討状況を伺っております。他にも複数の市町村が前向きに検討しているという報告が入っています。

 また「ぐんま未来共創トライアル補助金」では、異業種が連携した製品開発を支援して、企業の生産性向上につなげていきます。加えて、他の産業と比べて賃金水準が低い介護・障害福祉の分野においても賃上げを支援するほか、職場環境の改善にもですね、取り組んでまいりたいと思います。

 はい、続いて「医療・介護体制の充実」です。まず、医師確保対策です。医師確保対策では、昨年発表した医学部地域枠の増員・新設のほか、女性医師の就労支援など、いわゆるドクターズカムホームプロジェクト、そのままじゃないかっていう、このプロジェクトをですね、より充実させて、医師の確保と働きやすい職場づくりをですね、引き続き進めてまいります。

 また急な病気とかケガをしたときに、119番すべきかどうかなど専門家に相談できるコールセンター「救急安心センター『♯7119』」を新たに設置いたします。

 介護の分野では、ロボットICT等の導入経費の補助を行い、「介護生産性の向上」に取り組みます。次のスライドお願いします。

 はい、交通安全対策です。信号機のLED化、横断歩道の塗り替え、こういうものを計画的に進め、通学路などの安全を確保いたします。特に、横断歩道については必要に応じて、10年に1度は塗り替えができるように、予算を増額いたしました。また、中高生の自転車事故ワースト1をとにかく脱却しなきゃいけないっていうことで、自動車ドライバー向けに、自転車事故対策の普及啓発などに取り組んでまいります。昨年は、警報機や遮断機のない第4種踏切で、大変痛ましい事故が発生いたしました。県内の第4種踏切の置き換えを一気に進めるべく、遮断機のある第1種踏切に転換する鉄道事業者に対して、新たに工事費の一部を県が補助する仕組みというものを創設いたします。

 警察のDXではですね、防犯カメラの映像をAIで解析し、捜査対象を自動検出するAI映像解析システムの導入を行います。また、県内の犯罪情報と防犯情報をタイムリーに発信する群馬県警公式防犯アプリを導入いたします。次のスライドください。

 レジリエンスの強化では、激甚化する災害から県民の命と財産を守るため、引き続き水害対策をはじめとした防災インフラの整備などに取り組みます。公共事業の総額ですが、今年度を約27億円上回る額を確保しております。また、令和6年度の国の補正予算を含めた16カ月予算で見ると、今年度よりも約28億円増と、過去10年間で見るとですね、2番目に高い水準となっていることもご報告をさせていただきます。

 災害等で通信障害が発生した際でも迅速な初期、初動対応を行うため、移動式衛星通信システム「スターリンク」を導入いたします。さらに、特定都市河川流域内で民間事業者が、雨水貯留浸透施設を整備した際の補助も新たにやらせていただきます。

 「文化・芸術推進」のところですね、見てください。投資的経費の0.1%をアート振興に充てる「群馬パーセントフォーアート」については引き続き民間企業などと連携しながら、推進してまいります。創立80周年を迎える群馬交響楽団についてはですね、これ群馬県の本当に宝だと思ってますが、記念事業に対してしっかり支援を行わせていただきます。

 また、先日の会見でお伝えしましたが、上毛かるたは群馬県人の重要なアイデンティティです。来年度はですね、もう県職員による政策プレゼンから生まれた、先週の会見でも言いましたが、「やるぞ!バズるぞ!上毛かるたプロジェクト」を実施して、子ども達への上毛かるたの普及拡大に取り組んでまいります。次のスライドをご覧ください。

 「スポーツの推進」についてです。これも非常に大事だと思っています。この会見でも何度も申し上げているとおり、群馬県は2029年の「湯けむり国スポ・全スポぐんま」の開催県ですけども、これもコンパクトな国スポ開催を目指しています。一方で、競技を行う上で必要な施設の整備とか競技力の向上にはしっかり取り組んでいきたいと思います。来年度はまず、競技会場の施設整備とか、広報、機運醸成、こういう開催に向けての本格的な準備を進めてまいります。国民スポーツ大会開催基金の積立とあわせて、国スポ開催関係で20億円を超える規模の予算を計上しています。競技力向上対策ではですね、湯けむり国スポに向けて選手強化を拡充するとともに、未来に繋がる選手強化の仕組みづくりにも着手いたします。2029年に主力となる中高生の人材育成を強化するために、過去の他県の例とちょっと比べてみたんですけど、開催例の4年前としてはですね、かなり大きな規模の予算を確保したいと思っています。このほか、ALSOKぐんま総合スポーツセンターの競技環境の整備を行うほか、パラスポーツ施設の整備もですね、進めてまいりたいと思います。以上が、重点施策4「県民の幸福度向上」についてです。

 続いて、いよいよ最後の段階になったので、もうちょっとお付き合いください。重点施策5「財政の健全性の確保」についてご説明したいと思います。今年度までは産業活性化に特に重点を置いてまいりました。来年度の予算案には、先ほど申し上げたですね、保育士の4対1の配置とか、私立高校の中間所得層向けの支援とか、こういうものを中心としたこどもまんなか政策、それからスポーツ振興なんかについても充実した内容をですね、盛り込むことができたと思っています。そうした中でも、知事就任以来、重視してきた財政の健全化にも、留意してきました。まず、基金残高の確保、県債発行額の抑制、県債残高の縮減の3つのポイントについて説明をさせていただきます。その前にまずですね、今回の予算案の総額等について報告をしたいと思います。

 令和7年度当初予算は、総額8,078億円。今年度に比べて262億円の増加です。新型コロナ対策関係予算の減少を除くと、409億円の増加ということになります。これは、コロナ対策に尽力していた時期を除くとですね、制度融資を特別会計に移管した、平成20年度以来最高の予算額ということになっています。そうした中でも財政の健全性の確保について、堅調な成果を報告できることをうれしく思います。それではちょっと詳しく説明させてください。

 まずは基金残高の確保。次のスライドをご覧ください。財政調整基金は、気象災害が頻発・激甚化する中で、大規模災害の際にも十分な対応ができるよう、一定の基金残高を確保しておく必要があると、こういうものですよね。今回、令和7年度当初予算編成後の基金残高はですね、令和6年度の県税の増収等によって、今年度を上回る275億円を確保することができました。これ、平成10年以降、最高額です。私が知事になる前はここら辺ですから、よく違いを見ていただきたいんですよね。グラフをご覧いただくと一目瞭然ですが、かつてはですね、ほぼ全額を取り崩して、当初予算を編成していたんですよね。何かあったときのためのお財布をゼロにして当初予算を組んでいたと。つまり、緊急事態への備えが全くなかったと、なされてなかったと言わざるを得ない状況でしたが、令和7年度当初予算編成においては、さらに改善することができています。

 続いて、県債発行額の抑制です。スライドをご覧ください。県債は県民生活に直結する社会基盤整備のための財源であり、将来恩恵を受ける世代にも公平に負担していただく観点から発行しているものです。ただし残高が増えすぎれば、将来県債の償還に予算が割かれてしまって、その分県民サービスに使える予算が減ってしまうと自明の理ですよね。ここにも留意しなければいけません。そのため、後年度に過度の負担を負わせることのないように、県債発行についてはこれも当然適切にコントロールしていく必要があります。こうした中で、令和7年度の県債の新規発行額についてはですね、473億円となりました。令和4年度以降4年連続での減少となります。

 続いて、県債残高の縮減についてもご報告したいと思います。スライドをご覧ください。県債の発行抑制によって、県債残高は令和6年度決算見込みと比べて、全体で420億円減少させることができました。令和7年度当初予算編成後の県債残高はですね、1兆1,831億円となります。県債残高が1兆2,000億円を下回るのは、平成27年度以来10年ぶりということになります。以上が、財政の健全性の確保、これ相当頑張ってきたなって思うんですけど、いかがでしょうか。

 山本県政では、県有施設のあり方とか、様々な事業についての見直し作業を県議会のご理解をいただきながら積み重ねてまいりました。加えて、少ない投資で大きな成果を生む事業の工夫とか、新規事業にはできるだけ国の財源を活用するとか、いわゆるワイズスペンディングも実践してきたと自負しています。そして知事によるトップセールスでも、県の取り組みを政府に後押ししてもらうように働きかけてまいりました。ちょっとまだ外務大臣と防衛大臣には約束は取れてないんですけども、もちろん岩屋大臣にも、中谷大臣にもメールで了解いただいているので、お会いできると思いますので、当然自衛隊の支援の話とか、群馬県のトップセールスにおける、現地大使館の支援なんかについてもしっかりお願いしていきたいと思っています。

 令和7年度当初予算編成においても、限られた人的資源と財源を有効に活用するために、引き続きワイズスペンディングの視点をしっかり大事にしていきたい。そして費用対効果の高い事業への事業見直しもやっていかなければいけないと思っています。または、民間リソース等の積極的な活用、あるいは自ら稼ぐ施策ですよね。それからデジタル化による事務の効率化、こういう4つぐらいのことを強力に進めることによって、事業の見直しを進めました。こうした取り組みの結果、今皆さんに今見ていただいたように、県債残高は減少させながらも、しっかりと基金を確保することができたと考えています。これは本当に県庁職員の努力の結果です。もちろん、県議会の方の後押しもありました。

 さらに予算編成の中では、老朽化が進む県有施設の整備についても議論を行いましたが、こちらは予算編成の時期にかかわらず、しっかり時間をかけて見直しを進めるという方針にしています。専門的な施設であっても、部局を跨いで再構築していくこととか、民間、国、市町村の施設との連携、幅広い視点でスクラップアンドビルドを進めていかなければいけないと考えています。群馬県としては、今後も引き続き財政の健全性確保に努めてまいります。

 

3.令和7年度組織改正案

 最後に組織改正案についてもご説明させてください。スライドをご覧ください。先ほど説明した予算案の推進のため、新たな組織体制を整備いたします。新たな富の創出に向けた未来への投資を推進するため、3つの組織を改正します。先ほどの予算の発表でもお伝えしましたが、エンターテインメント、略してエンタメには世の中を動かす力があります。そこで、エンタメの力で群馬県の魅力を世界に発信する取り組みを強化するため、知事戦略部に「エンターテインメント・コンテンツ課」というものを新設いたします。課の名前にエンターテインメントがあるのは都道府県では初だと思います。そもそも「eスポーツ」が(名前に)入っている(課がある)のも群馬県だけだと思うんですけども、これによって、結構後発だったのに、かなりeスポーツではもう先進県というところまでいきましたので、そんな感じでいきたいと思います。それからTUMO Gunmaの開設に向けた準備とtsukurunの取り組みを強力に進めるために、産業経済部に「クリエイティブ人材育成室」を新設します。加えて、リトリートの聖地化に向けて観光魅力創出課を「観光リトリート推進課」に名称変更します。まだまだリトリートという言葉が浸透していないので、これをしっかり浸透させるようにしていきたいと思います。地域や事業者と連携して、さらなるリトリートの取り組みを進めてまいりたいと思います。そしてこうした、群馬モデルといえるような重要政策で各部局間の調整とか、企画立案の支援体制を強化するため、秘書課に新たに係長級の「政策調整官」を配置いたします。これらに加えて県民の生命と健康、暮らしを守るための体制強化にも着手いたします。盛土等の災害から県民の皆さんを守るため県土整備部に「盛土安全推進室」を新設いたします。それから群馬県の畜産業にとって重要な家畜防疫業務に迅速かつ柔軟に対応できる体制とするため、家畜衛生研究所の機能を、中部農業事務所に集約します。さらに小児・周産期医療の充実に向けた、県立小児医療センターの移転整備を進めるために、病院局に「新病院建設室」を新設したいと考えています。

 以上が令和7年度の当初予算案と組織改正案についてです。もちろん、言うまでもなく予算の成立には県議会での議決が不可欠になります。この予算案をご審議いただく令和7年第1回定例県議会については、2月17日の月曜日に招集する予定です。県としても丁寧に、もちろん常任委員会とか、あるいは本会議なんかでも、一般質問でしっかり説明して、県議会から議決をいただけるように、努めてまいりたいと思います。長くなりましたが予算案全体の説明をさせていただきました。組織改正も含めてですね。私からは以上です。何か皆さんからご質問があれば、どうぞ。

質疑応答

(記者)

 まず、いろいろ説明されました各種項目で、やっぱり知事として最も思い入れのある項目というのは、挙げるとしたら何になりますか。

 

(知事)

 そうですね。ありがとうございます。どれも大事なんですけれども、特に今回は先ほど申し上げたとおり、今までは財政健全化、いわゆるその財政の立て直しというのも力を注がなきゃいけなかったということもあるんですが、ある程度ついてきたということで、かなり投資に回せるようになったという中で、「こどもまんなか政策推進」というのは、今回かなり力を入れてやりました。これ、「子育てするなら群馬県」じゃないんですが、本当に子育て支援ナンバーワンの県としての何か気概を示せるような中身になったというのと、あとは、「デジタル・クリエイティブ産業」の構築に向けて、本格的な1歩を踏み出すと。これはとても大きいんじゃないかなと思っています。

 

(記者)

 以上2点ですか。

 

(知事)

 そうですね。もっと言ったら全部なので。特に思いのあることって言われたら、やっぱりその2つかなと思いますね。

 

(記者)

 あと先ほどの基金残高といいますか、かなり再建が進んでいるようです。ご自身もいろんな要点について、職員の奮闘とか、デジタル化推進とか、スクラップアンドビルド等、いろいろおっしゃいましたが、コロナ禍の中でこれだけの成果を上げられたというのは、やっぱり特筆すべき点だとは思うんですけれども、中でも最も効果的といいますか、強調しておきたいものとしてはどういったものがありますか。

 

(知事)

 そうですね。どれも頑張ったんだと思うんですけれど、今せっかく記者さんから財政の話をしていただいたので、財政再建に終わりがないんで、これで何かこう解決したわけでもないわけですよ。財政再建のめどがついたとまではなかなか言えない。どこの地方も財政苦しいんですね。一応、相当改善はしているけど、やっぱりこれから高齢化も進み、社会保障のお金も多くなってくるので、決して楽な状況ではないと。ただし、例えばですね、標準財政規模に対する財政調整基金、そもそも(全国の自治体の中で)40番ぐらいでしたから。そこから今多分全国10番以内に入っていると。例えば、日本総合研究所がやっている幸福度ランキング、どうせなくなるしょうもない魅力度ランキングじゃないですよ。もうそれ言いたくもないけど、これで群馬県の財政健全度って全国2位ですから。それはこの幸福度ランキングの中では多分17位とか18位だったところから、2位ですから。そういう意味でいうと、これは相当いい方向に進んでいるんじゃないかと。これはもちろん県議会からの後押しもあったんですが、ここは強調したい。これだけの投資をしながら、今記者さんに言っていただいた、コロナ渦でもいろいろ成果を上げたということがあるんですけど、やっぱり、いろんな投資をしてきたし、今までの知事が結構できなかった大型の投資も決断したんですけど。財政、ちゃんと頑張っているというのは、ぜひ多くの県民の皆さんに知っていただきたいなと思います。

 

(記者)

 あとレジリエンスのところで、あえて伺います。埼玉県の八潮市の下水道が、もう連日報じられる中で、県民だけじゃなくて国民全体が心配して見つめているのですが、その下水道の点検処理については予算措置として、目玉としてあげられないのはよく分かるのですけれども、どういったことを・・・

 

(知事)

 まずちょっと現状と対応について、うちの県土整備部長から報告させます。どうぞ県土整備部長。

 

(県土整備部長)

 我々、長寿命化計画に基づいて、いろいろな社会資本整備の中で施設を維持していくということをしているのですが、予算の中にももちろん組み込まれておりまして、下水の場合には、やはり先日申し上げたんですけれども、下水道管の中で一番危ないところは5年に1回内部を点検しています。その他の下水道の管については10年に1回点検しています。こういったものはすべて予算に組み込まれているということであります。

 

(記者)

 特段、ごく最近起きたことですから、これを受けてということはないでしょうけども、通常通りやっているという・・・

 

(県土整備部長)

 これまでの既定の考え方の中でやっているんですが、今回の損傷については、原因もすべて明らかになってないと思いますので、原因が明らかになったところで必要な対策を講じていきたいと思っております。

 

(記者)

 ちょっと個別な案件なんですが、この間の「上毛かるた」について、(県民が札を覚えていないことが)非常事態であるというふうに知事もおっしゃっていました。非常に上手いことに、「上毛かるたプロジェクト」が今回入っていますけれども、ここに関して、知事として政策的に何かおっしゃられたこと、ねじ込んだようなものってあるのでしょうか。

 

(知事)

 「上毛かるた」振興策って自分の中でもいろいろあるんですけど。やっぱり「上毛かるた」を今まで盛り上げてきた方々がいるので、そういう方々の努力もしっかりと何とか尊重しながら進めなきゃいけないと思うんですよね。そういう意味で言うと、今回、皆さんいろいろと、特に職員のプレゼン提案から出てきた事業なので、いろいろ知恵を絞っていただいたかなと思っています。私も67歳なんですけど、小学校のときに、中学校のときも、高校のときも、群馬県の高校だったんで、「上毛かるた」の札を全部言えない人っていなかったんですよね。記者さんが半分しか言えないって、大ショックだよね、地元上毛新聞の。次は試験しますね。これは結局本当に群馬県人のアイデンティティに繋がっているので。(県民が札を言えなくなった理由は)いろいろあると思うんですよ。育成会が昔のようになかなか動けなくなったりとか、あるいは地域で地域かるたとかを作っているから、やめろっていうことも言えないけど。でもやっぱり「上毛かるた」を立て直すためには、個人的には相当予算を積んでもいいぐらいと思っているので、今回の事業はいろいろ知恵を絞っていただいたのでよかったです。担当も何か言うことありますか。どうぞ、せっかくだから。

 

(文化振興課長)

 今回、先ほど知事がおっしゃったとおり、若い職員が政策プレゼンの中でいくつかアイデアを出して、その目玉(の一つ)として、知事が「上毛かるた」県大会で優勝した子どもたちの夢をかなえるという形で、地域のヒーローになり、子どもたちが「上毛かるた」をやるきっかけになったらいいなと思い、事業化しました。また、親子で「上毛かるた」に親しんでいただこうという形で、若い職員がいろいろアイデア出したことを事業化させていただきました。ぜひ「上毛かるた」をそらで言える子どもたちがたくさん増えればいいと考えております。

 

(記者)

 当初予算では、「こどもまんなか政策」を重点分野にあげております。子育て支援を充実させる理由と、子育て支援の思いについて伺えればと思います。

 

(知事)

 これは、生活子ども部長がすごい頑張ったんで、上原部長どうぞ。

 

(記者)

 子育て支援を充実させる理由とですね、それに対する思いについて伺えればと。

 

(生活こども部長)

 予算を取る前に、今ちょうど「こどもビジョン」、群馬県の新しいこども計画を作っております。あと、こどもまんなか推進をしてまいりましたが、その計画を作るにあたっては、子どもたち一人一人に耳を傾けようと、どんな意見を持っているか。それから子育て中の世帯、お父さんお母さんからも意見を伺うということがありました。そういう声を聞く中で、群馬県は子どもや子育てをする世帯にとっては、非常に高いポテンシャルを持った、子どもを育てるにはよい土地でありますし、気候でありますし。あと東京からも近いというその利便性もある中で、さらに県行政に何ができるか、そのお子さんたちが伝えたかった声とか、お母さんたちの声を聞いて、県ができることをいろいろ考えて、知事に決断をいただいて、今回の予算に繋がったということになります。

 

(記者)

 知事としての思いを伺えればと思います。

 

(知事)

 今、上原部長がおっしゃったようにね、今までなかなか財政のこともあって、こういうところにお金を簡単に割けなかったっていうところがあるんですけども、一応そういうことが落ち着いてきて、少しそういうとこにも目配りができたってこともあるんだけど、やっぱり今回上原部長が出してきたっていうのは、かなりマーケティング調査じゃないけど、いろいろそのアンケートとかに基づいて、こういうニーズがあると、若いお母さんたちがこういうことで困っているというところだったので、かなり説得力がありました。やっぱりこどもまんなか政策っていうからには、本当に群馬県がもう子育てNo.1だっていう、この気概を見せなきゃいけないっていうところでいうと、それが今回すごくはまって、上原部長が出したやつはいろいろ議論しましたけど、ほとんど採用しました。結果として、とてもよい予算になったかなと思います。

 それから、何度も言ったんだけど、こども担当大臣は三原じゅん子さんなんで、三原じゅん子さんすごく熱心で、群馬県の話も耳を傾けていただいたので、そういう連携もうまく使いながら、群馬県のこどもまんなか政策を政府にもアピールしていきたいと思いますし、いろんな形で政府とも連携しながら盛り上げていければと思います。

 

(記者)

 ちなみに、こどもまんなか推進監については今のところ、新たには・・・

 

(知事)

 これはまたいろいろ議論しているところなので、よくまた考えていきたいと思います。

 

(記者)

 あと県有施設の長寿命化に関連して伺います。2月補正も含めて、長寿命化にかなり力を入れているように予算を見ると見受けられるんですが、これに対する知事の思いと、多分ワイズスペンディングなんかにも絡むお話だと思うんですが、伺えればと思います。

 

(知事)

 まず下山総務部長の方から、現状と、今の対応をちょっとお話してもらいます。

 

(総務部長)

 県有施設の長寿命化の関係ですけれども、実際に県の、特に地域機関を先頭にかなり年数、30年以上たつような施設が数多くあります。そういったものが、これからいろいろ改修とか、改築の時期を迎えます。そういった意味で、ある程度、平時に大きな金額の改修費が必要になりますので、ある程度平準化していくことで、計画的に施設の整備改修ができるようにしていきたいという意味も込めまして、今回、基金の設立をしようと思っているところでございます。県有施設につきましては、県の職員だけではなく、県民も訪れるような場所でございますので、引き続き充実したサービスが提供できるような体制というものを整備してまいりたいと考えております。

 

(記者)

 税収増もあって、かなり積極的な事業を盛り込んでいるように見受けられますが、その点について知事としての思いを伺います。

 

(知事)

 先ほど申し上げたとおり、やはりコロナへの対応もあったんですけど、この毎回全部貯金をおろして、予算を組まなきゃいけないみたいな中で、例えば小児医療センターの建て替えもやんなきゃいけないのに、やっぱり財政的に難しいとか、いわゆる利根新橋も、いっぱいあって、全部とは言わないけどやっぱり、かなり実は大事なルートもあったりとかいうのもできなかったりとか、子どもの医療費の無償化もできなかったみたいなところから、だんだん財政が、ある程度方向性が定まってきた中で、投資ができるようになったということで。質問は何でしたっけ。ごめんなさい。

 

(記者)

 積極的に組んだ・・・

 

(知事)

 そうそう。いよいよ段階、もう1回言いますけど、財政再建は常に道半ばであるんですが、お金を貯めることが我々の目的じゃないんで。僕たちこんな貯金を貯めましたとか言って、なんかこんな健全ですとかじゃなくて、やっぱりある程度財政を打ち続けて、きちっと未来に繋がる投資をするっていうとこが大事なので。やっとちょっとそういう方向に一歩踏み出したんじゃないかなというふうに思っています。

 

(記者)

 税収が好調という反面で、県民が大分負担しているということにもなると思います。物価高でかなり苦しい生活を強いられているような県民もたくさんいらっしゃると思いますが、そういう方への支援についての事業とか、知事の思いについて伺えればと思います。

 

(知事)

 では一言下山さんからいただいて、そのあと私がコメントします。

 

(総務部長)

 今回、2月補正と当初予算の中でいろいろ組み込まれているんですけれども、国の交付金も活用いたしまして、賃上げプロジェクトや物価高騰対策、いろいろな施策に取り組んでるところです。先ほど知事からもお話ありましたけど、賃上げプロジェクトということで、三つの矢で、賃上げを強力に進めていこうと。その他にも、例えば医療・介護施設等の物価高対策に対しましても支援をいたしますし、LPガスの利用者に対しまして支援をするような内容の予算も組み込まれております。そういった意味で、いろいろな目配せをしながら、2月補正、当初予算を組ませていただいております。

 

(知事)

 今、総務部長の方からありましたけれど、やっぱり物価高とか、あるいは資材の高騰とかもそうですけど、県民とか事業者の皆さんも非常に苦しい状況なので、そこは例えば一番象徴的なのは、今総務部長が言ったように、三つの矢、つまり、賃上げへのサポートをしていくと。それからここから最低賃金を上げる方向でいろいろ考えていくってことで。そういうところからもちゃんと対応していかなきゃいけないし、同時に今回の予算は今まさに記者さんが言ったように、資材高騰とかも続いているので、そういうことも考慮に入れた予算にしているということ。あと、業界ではそれぞれいろんな職種で大変な困難を抱えている方々がいるので、そういうところに対しても、必要な支援を盛り込んであるということなので、今まさに言ったような状況についての配慮も、この予算でしっかりやったつもりでいます。

 

(記者)

 まず、当初予算のスローガンなんですが、こどもまんなか推進・新産業創出加速予算ってことで、大分長いんですが、この2つ自体は知事の中ではどちらが重視しているかって、順番を付けるのは難しいということでしょうか。

 

(知事)

 難しいので両方入れたっていう。非常に安易な感じですよ。

 

(記者)

 それで県の課題としては今後人口減少っていうのがあって、特に県にとっては20代の男性女性、特に女性の転出が多いっていうのが課題になってると思うんですが、今回の予算にはそういった意味では、どういうところで効果が期待できるというか、どういうところにねらいがあるかというのを聞かせてください。

 

(知事)

 若い女性が定着しないっていうのは、これ記者さんご存じのとおり、群馬県だけじゃなくて北関東地域全体の問題なんですよね。なんで若い女性が定着しないのか。私の大事な高校生メンター、今年度第2代高校生メンターの女子高生の1人が発言したことが非常に衝撃だったんですけど。群馬県大好き、食べ物もおいしい、自然も綺麗だけど、群馬県で働くイメージが湧かないと、そのメンターの一人の女子高生が言ってたんですよね。つまり働く場所がないと思われている。1つは、群馬県にも企業はいっぱいあるけど、十分知られていない。これはいろんな形で、しっかり情報提供してかなきゃいけないんですけど。もう1つの鍵は、デジタル・クリエイティブ産業だと思う。デジタル・クリエイティブ産業って、やっぱり若い人たちを惹きつける産業なんだと思います。エンタメでしょ。だから本当に群馬県にデジタル・クリエイティブ産業の集積ができる。今次々に本当に全国でも珍しいぐらい、次々に映画とかドラマのロケが入ってくるでしょ。それについて、例えばプロダクションとかスタジオとかできて、ここにいわゆるエンタメ系の産業ができて、しかもですよ、無料でデジタル技術を学べる、AIを学べる、そういうtsukurunとかTUMOが出来て、しかも、真田広之さんみたいに、ぜひなれるような人を育てたいと思うんすけど。デジタルクリエイティブスクールみたいのができる。こうした大きな流れそのものが、実は若者を定着させることに繋がっていくってことは間違いないかなと思っています。

 

(記者)

 なので、今回のこどもまんなか政策っていうのは、すぐ結果が出るという政策の1つにはなると思うんですが、新産業創出の中でロケ誘致に対する・・・

 

(知事)

 そうですね、それは若い人を惹きつけるって意味もあるので。

 

(記者)

 将来的に結果をねらっていくということですね。

 

(知事)

 もうすでにいろんな若い人たちから、群馬県面白いですねって、コンビニのトイレとかで言われますので。

 

(宇留賀副知事)

 あと、もう1個加えるとすると、群馬県って製造業が中心の県なので、そこに新しい産業を作っていくと基本的に賃金が上がっていくというところもあります。また、職場環境の改善っていうところを(引き続き)予算化していまして、何かというと、どうしても製造業の工場のイメージっていうのが、特に若い女性からすると、油まみれみたいなイメージがあるんですけど、製造業であっても他の業種であっても、東京のやっぱり大企業だったりとか、知事と一緒にミシュランの本社も、フランスにも行っていきましたが、ホテルみたいな職場環境だったりするので、この職場環境を変えていくし、人材育成投資もしていくし、そういうふうにちゃんと人に投資をする部分、そういったところがちょっとまだまだ遅れているので、そこも地道な努力の部分があったり、経営者の意識変えるところをしっかりやっていこうと。

 

(記者)

 細かいところですが、TUMO BOXなんですけれども、企業の寄附をもとに伊勢崎に作るっていうのは、新年度は1カ所で、今後また県内複数箇所に作ってくという・・・

 

(知事)

 どうぞ戦略セールス局長から。

 

(戦略セールス局長)

 来年度の予算に関して申し上げますと、TUMO BOXに関しては、伊勢崎市で1件設置をする動きがありまして、それに対して、原資は、伊勢崎市に立地をされているまるか食品、こちらからいただきました。伊勢崎市の子どもたちのために活用していただきたいという寄附金を活用して、それを群馬県から伊勢崎市に対して補助金の形で支出をするいうことで、TUMO BOXを1件整備する予定がございます。

 

(記者)

 26年度以降も別の場所に作っていく予定ですか。

 

(戦略セールス局長)

 また順次、TUMOに関してはフランチャイズ契約を行っております。アルメニアのTUMOとよく協議を重ねながら、実際、アルメニア以外でTUMO BOXを展開している国というのが今現在ございませんので、今回、日本、群馬県がこのBOXを展開するというのはアルメニア以外では初めてのケースになりますので、引き続き、アルメニア側ともよく協議をして、どういう展開の仕方がより好ましい、望ましいのかということで、そのBOXの展開についても、令和8年度以降について、順次また計画的に進めていきたいというふうに考えております。

 

(知事)

 記者さんにもぜひ夏のTUMO Gunmaの開設とか、その動きに注目してもらいたいと思うんですけどね、TUMO BOXって大事なコンセプトなんですよね。アルメニアでは何にもない田舎までTUMO BOXっていうのはあるわけよ。それTUMO BOXは、コンテナをこう組み合わせた場所なんですよ。だけど、アルメニアの子どもたちが、田舎の、例えば何もないところにもTUMO BOXがあるじゃないですか。離れた地方にも、そこに入るとね、別世界なんですよね。最先端の知識の窓が開かれて。だから群馬県はアルメニアじゃなくて、それぞれの地域、それぞれ特徴もあって、いいところもいっぱいあるんだけど、例えばこのTUMO BOXみたいのが伊勢崎に最初にオープンするってのはすごくいいことで、これからの展開によって、それぞれの地域にTUMO BOXみたいのが出てきて、本当に同じようなことができれば、より多くの子どもたちにチャンスがあるわけじゃない。だからこの最初のTUMO BOXを企業の寄附で伊勢崎に作るっていうのは、大きな1歩だと思います。tsukurunも含めて、これからの展開ですけど、今戦略セールス局長が言ったように、TUMO BOXをやってるところはないので、アルメニアしか。だから、これ1つの挑戦なんだけど、できるならば、群馬県のあちこちにTUMO BOXがあって、群馬県の子どもたちはどこにいても、南牧村にいても、高崎にいても、そういう情報っていうかね、TUMOっていう仕組みにアクセスできるような展開があればいいなと思ってます。

 

(記者)

 組織改正のことについてもお尋ねしたいんですけれども、大体のところは既存の組織を格上げしたり、課・室にするということなんですけど、政策調整官だけ、もとの、今こういうのがあるのを変えるっていうふうに書いてないので、現在はそういう部局を横断して政策の調整をする部署はないってことでよろしいでしょうか。

 

(知事)

 下山総務部長どうぞ。

 

(総務部長)

 現在も秘書課には首席補佐官もいますし、調整主監ということで所属長級の職員が配置されております。ただ、今後さらに部局間のいろいろな調整をきめ細かく、あるいは企画立案能力を強化していくためには、もうちょっと調整機能を、国でいう官房機能みたいなものを強化しなければいけないということで、今回係長級の職員を配置したいというふうに考えております。

 

(記者)

 ここ最近では、部局横断の調整機能が必要なジャンルの事業というか、プロジェクトって例えば何かありましたか。

 

(総務部長)

 例えばですけれども、堤ヶ岡の話。そもそも県土整備も必要ですし、農政も必要ですし、いろいろ知事戦略も必要ですし、そういった意味で、そういった機能というのは必要かなと思っています。

 

(記者)

 あと防疫の対応の強化って大事だと思うんですけど、家畜衛生研究所っていう全県の組織から、この県内の一部地域の中部事務所に集約するっていうのが、これはどういうねらいなんでしょうか。

 

(総務部長)

 中部家畜保健衛生課というのは、畜産指導でありますとか、伝染病予防を担っているのが、中部家畜保健衛生課なんですね。家畜衛生研究所というのは、病性、病気の性質ですね、病性の鑑定でありますとか、試験研究機能を担っているんですね。これまで、そういったものは別々の施設にあったものですから、そこの指揮命令を一本化することによって、今後のいろいろな防疫業務の強化を図っていきたいということでございます。

 

(記者)

 デジタル・クリエイティブ産業について伺います。知事も本格的な1歩をついに踏み出したというようなお話もありましたが、長期的に効果が出てくる事業だと思うので、なかなか難しいと思うのですが、短期的に、来年度としてはどこまで道筋というか目標としてどういうお考えを持っているか教えていただけますか。

 

(知事)

 これは知事戦略部長からちょっと流れだけ。そのあとコメントします。

 

(知事戦略部長)

 デジタル・クリエイティブ産業の効果につきましては先ほど若い方の定着の方のところとか、あと賃金上昇のお話もございました。そういった大きな目標に向けて着実に1歩進めていくということになります。ちょうど、(当初予算知事ヒアリングの)頭撮りのときにもお話しましたが、今知事の方でトップセールスを行って、今ロケ誘致が非常にいい形になっています。そこに着目するような形で今企業の方もですね、どんどん関心を持っていただいて、実際に来ていただいている企業の方もいらっしゃいます。エコシステムの構築となりますと、そこでもう1個大きな柱が人材育成ということになります。この人材育成に関してはtsukurun、それからまもなく稼働するTUMO、これで中学、高校生までは確立しておりますが、この先、大学生世代以上が今すっぽり抜けているという状況で、そこの部分をまさに作ることによって、一気通貫の人材育成体制が確立するというところで、まず、デジタルクリエイティブスクール(仮称)のところでございます。

 それから、そこをさらに盛り上げるような形で先ほど組織の方のお話もありましたけど、「エンターテインメント・コンテンツ課」もできまして、そこでデジタルクリエイティブスクール(仮称)の方も行いますし、またバーチャルプロダクションとか、新コンテンツとかですね、そういった部分も、ぐんまちゃんもそこにまさに集約するような形で、一体となってデジタル・クリエイティブ産業を象徴するような取り組みをまさに推進することによって、産業経済部と一体となって進めていくという流れで考えております。

 工程表につきましてはですね、これから徐々になんですけれども、やはり目的はですね最終的にはデジタル・クリエイティブ産業の拠点化を目指して出していくという形になります。まずは来年度ですね、デジタルクリエイティブスクール(仮称)の構想検討を行っていく中で、実際パイロット事業なんかも行いますけども、その中でさらにその年数を踏まえた拠点構想検討というか、スケジュール感のほうも示していくという形になりますが、そこのあたり、確か(当初予算知事ヒアリングの)頭撮りのときも知事の方からおっしゃったと思うんですが、そんなに時間をかけるつもりはないというふうにおっしゃってますので、事務方の方もそれに沿って可及的速やかに進めていくという形で考えております。

 

(知事)

 これからよく検討していきますが、一番大事なことは、何でその本格着手かっていうとね。ここでやっぱりクリエイティブスクール構想なんかも出てきて、どのぐらいのスパンでやるのかっていうのは、これからしっかり議論しなくてはいけないんだと思うんですよね。つまり、デジタル・クリエイティブ産業の終着点からバックキャスティングする感じで、「これはここまでにやらなくてはいけない」みたいな流れをですね、しっかり我々が議論して作っていくと。そういうことを今年度はぜひやりたいと。

 同時に、やっぱりタイムスパンっていうか、しっかりとした流れを作っていくっていうことが、やっぱりある意味で言うと、ポイントオブノーリターンに持っていけるっていうことなんで、だからそういうところをしっかりやることが大事かなと思っています。宇留賀さんなんかありますか。

 

(宇留賀副知事)

 ちょっとまず短期的に来年度っていう意味で言うと、一番わかりやすいのはTUMOが高崎のGメッセにでき、伊勢崎にTUMO BOXっていう形で、特に中高生向け、今までtsukurunが小中高生にしていたところが、中高生向けに教育の環境が整ってくる。ここがまず一番大きいところだと思います。もう1つはGメッセをクリエイティブ拠点化っていうところで、Gメッセにいろんな企業さんがもっと拠点を構えたりとか、人材育成機能を物理的にハード投資をしていく。そういったところを、先ほど知事からポイントの一端って話があったので、ハード投資を本格的にやるっていうふうに伝えたっていうところが大きい部分かなと思います。

 まず高崎からやっていくんですけれども、県内中、当然前橋もそうですし、太田だったり他のエリアに関しても、このクリエイティブの産業っていうところを呼び込むところが、どこか拠点となるエリアができてくる。そこからどんどん仲間が増えてきますし、すでに群馬県でいうと、ロケっていう意味では相当来ていただいてるので、ロケで来ていたような企業さんが、「ちょっと今高崎に相当集約してきているので県内の他のエリアを見ようかな」って、そういうふうに動きがどんどん出てくるので今年はTUMO、TUMO BOXそしてGメッセに拠点化をしていくっていうハードのところでわかりやすく変わってくるっていうのが大きいかなと思います。

 

(知事)

 やっぱりハードに踏み込むっていうのは相当大きなことなんだと思うんですよね。それはだから、ぜひこれはご理解いただいて、しっかり予算を通したいと思います。

 

(記者)

 財政の健全化の話でですね、ちょっと、もしかするとこの会見をご覧になっている県民の方とかですね、我々も誤解しているかもしれないんですが、今回基金残高が、平成10年以降最高額であると。よろしいかと思うんですけれども、一方で決算のときにですね、基金っていうのは連続して存在してるかと思うんですけども、決算額ベースで言うと、ここ数年900億とかですね、700億といったような数字が出てきます。当然、その年度末で積み上がったものを新しい年度に入って、いろいろ崩されて使われているんだと思うんですが、それで締めた結果として今見込めるものは、確実に見込めるものが275億であると。なので、走っていくと結果的にまた900億とかになる可能性っていうのは当然あろうかと思います。ただ、そうであれば、初めからもう少しその予算を使えるんじゃないかっていう方は絶対出てくると思うんですけどその辺はいかがでしょう。

 

(知事)

 下山さん、今のところとても大事なのでちょっと説明してみてください。

 

(総務部長)

 決算ベースの話と予算ベースの話、財調基金の残高の話でございます。ご指摘の通りですね、残高の見込みというのがございまして、今年度末、現時点での6年度末の見込み、基金残高というのを見込みまして、そこからどれだけ崩せるかということで、それを崩して、今回令和7年度当初予算を組んでおります。従いまして、今見込んでいる残高そのままっていうか、崩して予算を組んでおりますので、現時点、当初予算を組んだ後の時点でいきますと、先ほど申し上げました275億円という数字が出ます。なので、見込んで使えばいいんじゃないかっていう議論にはならないかと思っています。

 

(記者)

 そういう意味ではなくてですね、おそらくそういう意味で言うと、国もそうかもしれないんですけども、財政のですね、予算を立てるときの歳入の見込みが、どうなのかっていう、その辺の解像度の話ですね。

 

(総務部長)

 歳入の見込みでございますけれども、一番大きいものが、県の予算の場合、1つは税収、もう1つが国からの交付税関係の見込みでございます。交付税関係につきましては、国の方で地財計画というものを毎年作っておりまして、その見込みをもとに算定しております。税収につきましてはですね、いろいろな見方ありますけれども、来年度も、変な話ですけれども、過去最高額の予算額を見込んでいるところでございます。これにつきましてはですね、見込みが甘いとかっていうお話もあるかもしれませんけれども、現時点で事務的にですね、作業的に見込める、税収額はここまでだろうということで、ぎりぎりやっているということでございます。今後、景気動向、例えば物価が上がりますと当然消費税関係の税収も上がります。そういったことまではですね、なかなか事務的に見込むことができないということをご理解いただければと思います。

 

(記者)

 時間も押しているので関連してちょっと1つだけ知事に伺います。一般的にですね、一般財政規模に対する基金の残高っていうのは1割程度が望ましいとかですね、そういう説というか、話があろうかと思います。そういう意味で言うと、例えば8,000億ぐらいの規模でしたら、800億ぐらいの基金がないと何かあったときに対応できないと。今知事おっしゃったようにですね、この国の多くの自治体は、そんなところにとてもいってない。1割いってないっていうのが現状で、知事はどのぐらいが望ましいというふうに思われていますか。

 

(知事)

 これはなかなかこのぐらいが望ましいって言うのは、難しい点もあるんですけれども、少なくとも今までは危機的な状況だったと思います。その度に全部切り崩しているわけだから。例えば、大きな災害が2、3回あったら破綻しますので。それはみんなが破綻しないと思っているんだけど、破綻するんですよね。もう10年ぐらい前に、福井市が財政破綻しましたから。2回大雪が降って、市長とか副市長とかみんな記者会見をやってお詫びして、現行の事業を確か200ぐらい止めたと。

 これはあり得ることなので、そういう意味で言うと、知事になったとき本当に大きな危機感を持っていたのは財政大丈夫かなと。そこからはかなり良くなってきたっていうことなんだと思うんですけれども。どこまで積み上げたら安全なのかっていうのはなかなか難しいし、国が言ってる基準まで届いているところっていうのはないから。そこはちょっと行き過ぎかと思うんですけれども。全体をよく見ながら、今の水準でようやくこのぐらいまできたかなっていうところなので、これで十分だとは思わないので。本当はもうちょっとあったほうがいいかな。

 例えば北関東、栃木とか茨城とかと比べると、群馬県は良くなってきているんだけど、栃木とか茨城はですね、他の基金も持っているから。だからそこをどう見るかっていうこともあるので、単純に比べられないっていうところを見ると、いい感じになってきたけど、決してなんかこれで大丈夫みたいなレベルではないというふうに思います。ただ、財政調整基金って、貯めることが目的じゃないので。そんなにいっぱい貯めたら国だって怒りますから。だから我々は貯めることを目的にしているんじゃないけど、いざというときにしっかり対応できるような財政状況を作っていくっていうのは、これは我々の責任なので、そこを目指していきたいと。ここまでが十分だっていうのはなかなか言いにくいと思うんですが、今までは、本当に危機的な状況だったところからやっと抜けたという感じでしょうか。

 

(記者)

 十分ではないけれども、手応えはあるレベルまで戻ってきている・・・

 

(知事)

 そうですね、手応えあるレベルって、それはもう前から比べたら10倍以上になっているわけなので、そこはいい傾向にあるということは言えると思います。

 

(記者)

 そうすると、例えば決算ベースでですね、仮に、結果的にお金が余るとしても、だからといってバンバン使っていいって話ではないと、そういうことですね。

 

(知事)

 はい。それはならないと思います。やっぱり財政再建って終わりはないので。ちょっと良くなってきてもちょっと油断すれば、あっという間になくなっちゃいますし。もう1回言いますが、いつも財政課と話すんですけど、やっぱり社会保障の伸びとかも高齢化でどんどん大きくなっているので。そこもよく見ながら、しっかり手堅く考えていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。

(記者)

 財政健全化の方向性が見えて、投資に回していけるようになったというお言葉で、去年の予算では、額は減りつつも、攻めの予算という姿勢をお言葉でおっしゃっていたと思うんですけれど、今年の予算を、知事が打ち出した姿勢をあえてお言葉で表現していただくなら、どういう予算でしょうか。

 

(知事)

 この予算、(スライドに記載のとおり、)これ。

 

(記者)

 姿勢といいますか。

 

(知事)

 姿勢?知事の姿勢を示す予算ということですか。

 

(記者)

 額的にも過去最大というところなんですけれども、知事的には攻めているのか、それとも財政健全化も道半ばという話もありましたけれど、抽象的な部分になるんですが、知事の思いみたいなところは

 

(知事)

 こどもまんなか推進と新産業創出加速を両方ともやるっていう予算なので、そういう言い方で言うと、今までは守りに入っていたということから言うと、より攻める予算にはなりつつあるかなというふうに思います。

 

(記者)

 去年よりも、より攻める・・・

 

(知事)

 守りの4年間からようやく少し攻める予算にしていこうという意味で言うと、今までのように、すごく財政健全化に気を遣っていたところからちょっと出て、より1歩踏み出せる予算だと思います。

 

(宇留賀副知事)

 ちょっと知事に最後まとめてもらおうと思うんですけれど、今年度攻めっていう部分は、どちらかというと税収を増やすために、産業を活性化させていったりとか、ワイズスペンディングで財政的な負担を減らしていく、そういった予算をある意味改革にすべてつながるので、攻めっていうふうにまとめていました。来年度に関していうと、こどもまんなかでもそうですし、例えばスポーツ関連もそうですし、いろんなところにちゃんとお金を届けるようにしたところがあって、その攻めだけじゃなくて、どちらかと言うと僕らがしっかり、いろんなところに今まで出しきれていなかった部分をしっかりお金を出していて、体制、環境を整えていくっていう部分が、昨年度と今年の違いで言うと、攻めの姿勢はあるんだけど、それに加えて、さらに要素が増えているっていう感じです。

 

(知事)

 だから心情的に言うと何かっていうと、これかなっていうと、すいません。でも、宇留賀さんがうまくまとめてくれたから、今みたいな流れかなと。すいません、ちょっとどういうふうに対応したらいいか分からず。

 

(記者)

 重点施策5つあって、その中でも、すべてが大事ということで、こどもまんなか推進が一番に来ているっていうところに、特にその大きな意味というのは。

 

(知事)

 いやあの全部大事なんだけど、こどもまんなか推進と新産業創出を加速するっていうのが両方とも大事なので、こうやって並べたということです。

 

(記者)

 1番(目の見出しの「こどもまんなか推進」)と2番(目の見出しの「新産業創出加速」)がどちらも並列で大事だと。

 

(知事)

 1番と2番というか、両方並列でまとめたから、一応平行で同じように大事だと。

知事メッセージ

 今日は一応当初予算案の発表ということで、随分最初の説明も長くなりましたが、記者の皆さんには最後まで、今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。最後に県民の皆さんに知事からこうやってお話をさせていく時間をですね、一応記者クラブの皆さんに許していただいてるので、今日も少しお話をさせていただこうと思います。今日発表したこの予算、記者の皆さんからいろんなご質問いただいたんですけども、いい予算ができたって言ったら、いろんな理由があるんですけども、30時間以上議論してますから。今日総務部が教えてくれたんですけど、30時間以上これ議論してるんですよね。この30時間には、もちろん知事は全部入ってるんですけども、宇留賀さんと津久井さん(の二人の副知事)、それから総務部長、それから財政課長が常に入っています。これ全然30時間全部そこに、例えば各担当部局が入って、各担当部局から出てきた、その予算案について、ああでもないこうでもない、もう1回説明してくれとか、ここはちょっと削りましょうとか、全部認めますみたいなことをですね、ずーっとこれを何度も繰り返して積み上げた予算なんで、これは本当にみんなで頑張った、県庁職員が全員で本当に真剣に議論した予算なんです。しかも今回は、今までと違うのは、当然県議会の議席の7割を占める最大政党の自民党との意見交換会ももちろん毎年やっているし、今年もしっかりやったんですが、実はリベラルとも、あるいはつる舞うとも相当丁寧にやってですね、自民党からの要望、つる舞うからの要望、それからリベラルからの要望、こういうものも全部我々一応議論してですね、しっかり入れられるものは入れたと。こういう予算になってますので、そういう意味で言うと、毎年、本当に真剣に作っているんですが、特に今年は頑張ったなという、知事としては、みんなに本当頑張ってもらったなという感触を持っているってことはお伝えしたいと思います。

 私は他の県のことは知らないんですけど、他の都道府県で副知事がこんなに働いてるところはないんじゃないかと。あくまで推測ですよ。他の県の知事室とか秘書課の人たちから得たいくつかの情報だと、これだけ副知事が働いている県っていうのはないんじゃないかと。30時間、全部っていうか、県の主要政策の議論に全部入っていますから、本当に宇留賀さんと津久井さんには申し訳ない。使い倒してるっていう感じなんですけどね。でも考えてみたら、やっぱり私が一番大変かなと。その他にも全部入ってるんで。でも、そういう意味で言うと、県民の皆さんに知ってほしいんですが、こんなに真面目に、それぞれの事業の予算を考えて、こんなに何とか通そうと思って説明したり、議論したりする、その熱意は素晴らしいということで、結構ね、ちょっと感動しました。

 それから、いつも毎回言うんですが、皆さんにちょっともう1回伝えとくとですね、資料の作り方とか抜群なんですよ、群馬県庁の職員は。私は20年間以上、霞が関と付き合ってきましたけど、国会議員として。資料を作るのは群馬県職員のがうまいですよね。この熱意もそうだし、いつも言ってるように、やっぱり地方公務員、例えば宇留賀さんみたいなエリート官僚は、もうグローバルな視野もあって、知識も広いし、やっぱり人脈も広いってところがあるんですけど、やっぱりね、地方公務員っていうか、この群馬県職員、他の県もそうかもしれないけど、やっぱりね国家公務員にはないいいところがあるんですよ。やっぱここ本当に地域に根差して物事を考えるっていう点では、群馬県職員は、もう地方公務員の中ではNo.1だと思っているってことをまずちょっと改めて県民の皆さんにお伝えをしたい。そのぐらいみんな一生懸命この予算を作ったっていうことはですね、ぜひ皆さんに分かっていただきたいと思います。

 それからもう1つ、今日は記者さんから聞かれなかったんで言わなかったんだけど、やっぱり今年の夏に、次の2年後の知事選に出るかどうか決めるという話を、随分前の会見でやったわけですよね、去年。そのあと迷っているって言ったら、なんかいろんなインタビューに迷っているっていうことが出たらですね、県内の私の支援者の人たちから、非常に心配の声が上がって、お叱りの声も上がって、いい加減にしろみたいになってですね、やっぱり支持者の人は当然これからも頑張って続けてくれるんだろうなみたいな、ありがたいお叱りも受けているので、改めてちょっと今日、いっぱいメールをくれたりとか電話くれたりとか、会合でいろいろ申し入れをしていただいている県民の皆さんに対して一言申し上げておきたいと思うんですけど。やっぱりですね、知事は手段なので、県の看板を使って、知事選に出たときも言ったんですけど、知事になること自体が目的じゃないんですよ。それが目的化したらいけないと思うんですよね。知事を続けることが目的じゃないんですね。やっぱり知事という看板を使って、この知事という看板があるからこうやって知事会見ができるわけでしょ。知事という手段を使って、群馬県のためにどれだけいいことができるかっていうことがポイントなんですよ。

 でね4年間ではそもそも無理だから、当然8年はやろうと思っていたんだけど、8年やったときにね、例えば何となく知事をめぐるなんか状況も落ち着いてきたりとか、選挙基盤も固まってきたとか。選挙基盤なんて、固まりません。もうルールが変わってきてるから、次出ても通るかどうか分からないけど、だけどみんな例えば選挙も強いのにみたいな感じで、当たり前みたいに3期目やるとかいうことはね、よくないと思うんですよね。やっぱね、迷うっていうことはとっても私は健全だと思ってるんで、本当に8年やって、じゃあ12年やったら8年でできないことができるのかどうかとか、こういうことは本気でやっぱり考えて、悩んで、結論を出したいというふうに思っているんです。欠点だらけの知事でありますが、私は本当に志を持って知事になったので、そんな県民の皆さんに、いい加減な形でですね、よくいるでしょう、群馬県にはいないけど、2期でやめるとか、3期でやめるとか、約束して、ほとんど約束守らない人っているでしょ、首長でも。大体2期でやめるって言った人がですよ、皆さん3期やってもいいと思うけど、説明しなきゃいけないじゃないですか。2期でやめるって言ったのを3期までやる理由はこういうことですっていう説明をしなきゃいけないのに、なんかそういうこともなく2期でやめるって何か公約に書いてある人が、3期目に出て4期目に出てみたいなことをやるじゃないですか。群馬県にはいないと思いますよ。あと何か、公約を掲げて当選したのに、当選した後その公約やらない、やらない理由もまともに説明しない、こういうことをやるから政治家は信用されないんだと思うんですね。

 私はとにかくもう1回言いますが、政治姿勢として、お天道様の下でできないことはやらないっていうふうに決めてるし、欠点だらけですけれど、やっぱり正直にできるだけまっすぐやろうと思っているので、約束は守るということをこれからも貫いていきたいというふうに思いますが、そもそも最初から3期やるなんて言ってないんで、2期やるとか、3期やるとかって言ってないですから。だから、本当に群馬県のために自分が、これ以上例えばわかりませんよ、選挙通るか分からないから。だけど12年やって、今自分がやろうとしてることが、ちゃんと前に進むのか、それが本当に県民のためになるのか、私より知事としてふさわしい人がいたら、その人がやった方がいいんじゃないかとか、そういうところも全部考えながら判断をしていきたいというふうに思っています。

 最後の最後に言いますが、これは格闘技好きの人しか分からないと思うんですけど、少し前にですね、UFCっていう総合格闘技では、最もメジャーな団体があるんですけど、UFCのフライ級のチャンピオンに朝倉海っていう日本のホープが挑戦したんですよ。相手がパントージャっていうね、UFCのフライ級のチャンピオンなんですよ。で、この試合、朝倉海選手が残念ながら負けたんですよね。パントージャってすごい強いチャンピオンなのね。立ち技も強いけど寝技が強いんですよね。皆さん、寝技が強いんですよ。何で朝倉海が負けたのか、朝倉海は、やっぱり立ち技の切れ味で言うと、本当にすばらしいものがあるんですけど、転んだら絶対パントージャに絡みとられるから腰が入らないんですよ。転んだ場合のことを考えてるから、パンチの踏み込みが甘いんですよ。

 政治家も私は全く同じだと思っていて、最初からなんか知事になることが目的で、この人は選挙に勝つことが目的なんだからこうするだろうみたいなやつは、やっぱりね、迫力ないじゃないですか。本当にやりたいことのためには、何か前のめりで、転んでもね、寝技ができるっていうかね。やっぱりやらないっていうオプションもないとですね、そもそも勝負できないと思ってるので、つまんない話ですが、格闘ファンとしては、いつもパントージャと朝倉海の試合を見ながら思ってるんですよね。そもそも、なんか最初から、覚悟がないと、転んでも勝てるっていう、そういうのがないとですね、そもそも知事として言ってることに説得力がないんで。もう裏返しをすると、そのぐらいのやっぱり覚悟でずっと知事をやってきましたので、そこだけは、いわゆる周りの方々、県議の皆さんにも、もちろん誤解されてないと思いますけど、やると決めたことはどんな犠牲を払ってもやりますので、そのために知事になったので、そのこともちょっと申し上げて。今日、だいたいここで記者さんが聞いてくれるんですけど、聞かないから。聞かないんで、なんかさんざんみんなから怒られちゃって、昨日もメールで、なんか群馬県民を見捨てるのかって。見捨てるのかって、こんななんか欠点だらけの知事にそんなこと言ってもらって嬉しいんですけど、本気で迷ってるんで、どっちにするか、ぎりぎりまで考えて、それから世論調査もやって、後援会の皆さんのお話も聞いて、それで決めたいというふうに思っています。万が一辞めることがあってもですね、群馬県にいろんな形で貢献もできると思いますし、そういう気持ちをずっと持ちながら頑張っていきたいと思います。もう一回言いますが、やる可能性も随分ありますから。一応皆さん心配しないで見守っていただければというふうに思います。

 今日申し上げた、この予算、これからの群馬県の将来にものすごく大事な予算なんで、これ何とか県議会を通してさらなる1歩を踏み出したいと思いますので、ぜひ県民の皆さん、この群馬県の新たな挑戦を応援していただければというふうに思います。

 最後の最後に申し上げますが、今日は長くなりましたけど、前回本当に申し訳ありませんでした。皆さんも真剣勝負で、記者の人もやってきてるのに、途中でなんか切り上げるみたいなことして、反省してますが、次回からはそういうことがないように、ちゃんとあんまり長くできないときは、きちっと幹事社に伝えてですね、やらせていただきますので。また次の記者会見にも皆さんお忙しいと思いますが、必ず顔出していただけるとありがたいと思います。またちょっとなんか、興奮して大演説になっちゃったんで、次回から気を付けたいと思います。以上で会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。

 

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。