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■日時 令和7年2月20日(木曜日)14時03分~15時06分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和7年2月20日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは、定例の会見を始めたいと思います。少し前に、桐生の若いデザイナーが来て、今一生懸命桐生で、新しい非常にファッショナブルな手ぬぐいとかスカーフを作っている人たちがいてですね、いくつか良いものを置いていっていただいたので、これからこうして、時々記者会見で桐生のスカーフをつけてみたいと思います。それから、伊勢崎の方も銘仙で頑張っている人がいるので、会見ではマフラーかスカーフは、だいたい桐生かあるいは伊勢崎のものをつけて、これから出ようと思っていることをまずちょっと冒頭で申し上げておきたいと思います。
さて、今週17日の月曜日、令和7年度当初予算などについて審議される、令和7年の第1回定例県議会が開会いたしました。先日の会見でもお伝えしましたが、令和7年度当初予算は、「こどもまんなか推進&新産業創出加速予算」と名付けました。子育て圧倒的No.1に向けた事業とデジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築を加速させる、この事業の2つの重要施策というものを盛り込んだものになっています。手前味噌ですが、今までで一番やりたいことが形にできた、かなりバランスのとれた予算案だと考えています。この予算案をはじめとした各議案について、これから県議会の場で県議の皆さんからの質問にしっかりお答えをしていきたいと思いますし、また常任委員会でも丁寧に説明して、ぜひこの、我々が総力を挙げて作った予算を議決していただきたいと考えています。
さて、昨日19日の水曜日、東京都港区にある外務省の飯倉公館で、外務大臣及び群馬県知事共催レセプションを開催いたしました。飯倉公館では、これまでも外務省と地方自治体の共催によるレセプションが行われています。駐日外交団などに対して、地方の産品の海外販路の拡大とか、伝統文化のPR、観光客や企業の誘致、それから投資の促進などを図る場となっています。今回群馬県として初めてこのレセプションを開催させていただきました。
イベントの冒頭では、地元紙でも記事にしていただきましたが、群馬県をPRするセミナーを開催して、私自身で英語のプレゼンも行わせていただきました。動画サイトの登録者数の伸びと再生回数が全国トップだと。この事実って結構あちこちで発信するんですけど、インパクトがあるんですよね。やっぱり今の世の中の流れだから。これも含めて、今群馬県に勢いがあるということをアピールさせていただきましたし、また群馬県のトップ外交の実績、これもある意味他の県ではなかなか無い群馬独自のモデルなので、これについてもしっかり駐日の外交団、それから駐日の海外の商工会議所の方々にPRさせていただきました。
また、群馬県の魅力が詰まった尾瀬の動画を流しながらですね、ギターと歌のパフォーマンスもやらせていただいて、コードも4回ぐらい間違えたんですけども、そこはかなりごまかしてですね、相当歌で頑張って何とか群馬県をPRできたかなと。自分で言うのもなんなんですけど、歌は大したことないんだけど、やっぱり「夏の思い出」って本当にいい曲だなということで、後でレセプションで会った各国大使からは、なんか群馬県の印象というよりは歌を褒められたっていうので、もうちょっと群馬県に興味を持ってほしいということだけは申し上げておきました。もう1回言いますが、以前は国民のほとんどの人が知っていた「夏の思い出」、今は半分ぐらい知らないらしいんですけど、本当にいい歌なので、いろいろな形でこれを広めていきたいなと感じました。
それからセミナー後のレセプション、ここが一番のポイントだったんですけど、各国大使館、各国の駐日商工会議所の方々に加えて、県内の企業関係者含めて全部で約180名の方々にご参加をいただきました。県内の企業の方も飯倉公館に来たことがなかったっていうことで、喜んでいただきましたし、レセプションで出した群馬の食材を使った食事が本当に美味しかったんですよね。そういう意味で言うと、英国大使も来てくれたし、フランスのセトン大使も来てくれたし、結構大使ご本人も来ていただいて、初めてサウジアラビア駐日大使ともいろいろ名刺交換しましたが、皆さんに大変好評だったということをお伝えをしておきたいと思います。また、ベトナムのヒエウ駐日大使は、公務の都合でレセプションには来られなかったんですけど、セミナーが始まる前にわざわざ会場に来ていただいて言葉を交わしました。ベトナムとの友情もここまで深まってきたなっていうことを感じました。
群馬県食材をふんだんに使用した料理、もう1回言いますが、地酒、伝統工芸品、これ相当にインパクトがあったと思います。ステージではですね、いろいろ検討したんですけど、安中総合学園高校ダンス部のダンスパフォーマンス、これG7のデジタル大臣会合のときにもやってもらいましたが、相当これも好評で、群馬県の総力を挙げてPRをさせていただいたということです。参加した駐日外交団の皆さんとは、今申し上げましたけど、投資とか観光などの経済分野だけじゃなくて、文化とか教育なんかについても、いろんな幅広いお話ができたというふうに思っています。また、とにかくさっきも言ったように、県内企業の方々は飯倉公館に初めて来たっていう方が多くて喜んでいただきました。将来の投資先になるかもしれないので、そういう意味で言うと、各国の駐日大使と意見交換ができたのは非常にうれしかったと、こんな感想を複数の方からいただいております。
このイベントを通じて、各国の駐日大使、外交団に群馬のPR、交流深化に向けた意見交換ができたということで、何か他の県もやっているらしいんですが、特に群馬県はですね、群馬県の未来はグローバルな展開にあるって言っているぐらいなので、そういう意味では、非常に我々にとっては意味のあるイベントだったというふうに、今振り返ると感じています。今後も引き続き、自治体の地域外交、これは群馬県しかやっていませんから。群馬県独自のこの地域外交で、群馬県の発展、企業誘致につなげていきたいというふうに思っています。
ちょっと前置きが長くなりましたが、会見の中身に移ります。スライドをご覧ください。今日は比較的いつもよりすっきりしていますので、いつもより短時間でご説明できるかなと思っています。「群馬県のロケ支援・ロケ地のPR」、「大規模eスポーツイベント」、「ぐんまちゃん単独ウェブCM」について発表させていただきます。
まず、群馬県のロケ支援・ロケ地のPRについてです。群馬県ではですね、ご存じのとおり、製造業に並ぶ柱として、デジタル・クリエイティブ産業の創出に取り組んでいます。昨日も英語でデジタル・クリエイティブ産業は何ぞやっていうのを説明してきましたが、その一環として、映画、ドラマなどの大型映像作品のロケ誘致、支援にも積極的に取り組んできました。知事がもう、くるくるくるくる(映画業界の)御三家も含めて回っているので、映画業界では、結構すごい口コミで評判になっているってことなんです。今日は、皆さんにあらためて実績をご報告したいと思っています。
まずこれですね、今年度のロケ支援実績。相談件数が455件、支援件数61件、ともに過去最高となったことが分かりました。群馬県では、平成25年に「ぐんまフィルムコミッション」を設置して以来、映画、ドラマ、バラエティ、様々な映像作品のロケを支援してまいりました。コロナ禍を除いて、支援実績は増加傾向になっておりまして、今年度は、昨日2月19日時点でもう過去最高となっています。また撮影日数については、昨年の88日から167日になったと。この倍増が非常に、実は大事だというふうに思っています。支援実績が増加した最大の要因は、ここでも何度か言及させていただいていますが、知事をリーダーとした「ロケ支援スペシャルチーム」、これどこの県にもありません。ここには県警本部も含めて、全庁挙げたバックアップ体制を突っ込んだと。こういう体制を構築できたのが大きいと思っています。また知事による映像制作会社へのトップセールス、これ誰もやっていませんので、くるくるくるくる御三家を含めて、直接トップセールスやってまいりましたので、それもこの大きな実績に繋がったんじゃないかというふうに自負をしています。
さらに今年度は、映像制作インセンティブ補助金というものを導入いたしました。そして、映画・ドラマの大型映像作品の誘致支援を強化しています。大型映像作品はですね、多くの撮影関係者が長期間滞在するってことで、実は食事、宿泊などでも大きな消費が生まれて、県内経済の活性化にも繋がります。今回撮影日数が昨年から倍増したということも、これはやっぱり大型映像作品を積極的に誘致したこと、この影響が大きいととらえています。ロケ支援の実績については以上です。
群馬県としては今後も、「映画やドラマを撮影するなら群馬県」、「映画やドラマはもう群馬県でやろう」と、こう言われるようにですね、映像制作会社との関係をしっかりと構築し、ロケの誘致、これはもう映画だけじゃありません。ドラマももちろんですけども、こうしたロケ誘致を進めてまいりたいと考えています。そして、こうしたロケ誘致の実績を広く皆さんに知っていただくため、このたび、「群馬県内ロケ作品パネル展」というものを開催することといたしました。スライドをご覧ください。
パネル展では、群馬県内で撮影された映画やドラマなどの作品を紹介するほか、撮影現場の写真、小道具、出演者のサイン、こういう貴重な展示の数々を皆さんに実際に見ていただくということになります。開催期間は、明日2月21日の金曜日から25日の火曜日までで、会場は群馬県庁1階の県民ホールとなります。展示作品などの詳細はですね、ここのスライド記載のQRコードからご覧いただけます。ぜひ皆さん3連休ですから、なんか毎日予定があるので3連休だってことは全然気がつかなかったっていう、知事にとってはちょっと残念な流れなんですが、もうこれ3連休ですから。ぜひこのロケ作品パネル展に足を運んでみてください。「はたらく細胞」なんか、結構邦画としては大ヒットしていますし、「前橋ウィッチーズ」も非常に期待の作品ですので、ぜひ皆さん足を運んでいただければ嬉しいです。
またパネル展の他にも、群馬県ロケ地マップ第2弾を現在配布中です。第2弾のロケ地マップは、令和5年度に群馬県内で撮影された作品、ロケ地について紹介しています。撮影を行った時の様子なんかも掲載してですね、ロケツーリズムには必須のマップとなっています。さっきあらためて見てみたんですけど、ロケ地マップは結構すぐれもので、1弾も2弾もぜひ皆さん見ていただきたいと思います。これだけの作品を撮っているのかっていうのも、あらためて分かっていただけると思っています。このスライド記載のQRコードから電子版も入手できますので、ぜひですね、まだ見ていないっていう方がいれば、ご覧いただきたいというふうに思います。以上、ロケ支援の実績等についてご報告をさせていただきました。
なお、来年度群馬県は、デジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築を加速させる取り組みを行ってまいります。さらなる大型映像作品の誘致に向けて、引き続き、国内最高額の補助金によって映像制作を支援してまいります。また、バーチャルプロダクションで活用できる県内の魅力的な映像素材、この作成もすごい大事だと思っていますが、これをしっかり作成して制作会社に提供することで、群馬県のメディアへの露出拡大も図ってまいります。これが、またロケ誘致にも繋がっていくという流れになると思っています。群馬県としては今年度の実績も生かしながら、今後も引き続き、デジタル・クリエイティブ産業の創出に向けて取り組んでまいりたいと思います。
はい続いて、今週末に群馬県内で開催される「大規模eスポーツイベント」についてご報告をいたします。群馬県ではeスポーツを活用して群馬県のブランド力向上、地域経済の活性化に今取り組んでおります。そして今週末の3連休、もう1回言いますが3連休なんですね今週末。群馬県内で大規模なeスポーツイベントが、このお休みに立て続けに開催されますので、お知らせしておきたいと思います。スライドをご覧ください。
まずは22日の土曜日に、「第3回グンマeスポーツアワード」が開催されます。このイベントは、上毛新聞社が主催する「群馬県民の、県民による、県民のためのeスポーツの祭典」、こうやって見るとすごいタイトルだなと思うんですけどね。こういうタイトルで、群馬県は特別後援という形で参加をしています。当日は事前にエントリーした参加者によるeスポーツ大会、eスポーツを活用した地域活性化などのアイデアを競うプレゼン大会の2つが行われる予定です。また、eスポーツをしたことがない方も楽しめる体験会を開催することにしています。会場はビエント高崎、参加料無料。事前にエントリーをしていない方でも、イベントの観覧、体験会への参加は可能です。
続いて、23日をご覧ください。「ポケモンユナイトパーティー2025 in ぐんま」を開催いたします。先月の会見でもお伝えしましたが、このイベントはですね、群馬県と株式会社ポケモンが協力して開催します。ポケモンユナイトは、5対5のチームに分かれてポケモンを操作して得点を競うゲームで、戦略性が高いってことで、これ世界的に熱狂的なファンがいるんですね。当日は、群馬県No.1を決めるポケモンユナイト大会をやりますし、加えて、ポケモンユナイト体験コーナー、ピカチュウたちに会えるグリーティング、ポケモンユナイトグッズが当たる抽選会を実施する予定です。会場はオープンハウスアリーナ太田で、参加料は無料です。こちらも大会以外のイベントについては、事前申し込みがなくても入っていただけます。
最後に24日月曜日。祝日なんですが、「ユニゾーンeモータースポーツリーグ2025」の開幕戦が開催されます。ユニゾーンは国内で唯一、JAF(日本自動車連盟)の公認を受けた新たなeモータースポーツ・リーグです。群馬県は昨年度から、糸井ホールディングス株式会社と協力して、ユニゾーンの開催誘致に取り組んでまいりました。このたび、この誘致活動が実を結んで、記念すべき新リーグ開幕戦の開催地に群馬県を選んでいただきました。当日は全国から5つのeモータースポーツのプロチームが結集し、熱い戦いが繰り広げられる予定です。この他にも会場では、レーシングシミュレーター体験、それから実際のフォーミュラーカーの展示、試乗体験も行うことになっています。会場はビエント高崎、こちらも参加料は無料です。事前申し込み不要でイベントをお楽しみいただける形になっております。
以上が今週末に行われる大規模eスポーツイベントの概要です。詳細はスライド記載のQRコードから、各イベントの専用ホームページがありますがここで確認をいただければと思います。どのイベントもですね、eスポーツに詳しい方はもちろん、詳しくない方でも楽しめると、こういう中身になっています。今週末はぜひお友達、ご家族と一緒に、ポケモンユナイトはすごく子どもたちに喜んでもらえると思いますが、もうぜひ皆さん、3連休ですから、気がつかなかったけど3連休ですから、それぞれの会場にお越しいただければというふうに思います。
これまで群馬県では、特に私が知事に就任した直後から、群馬県をeスポーツの聖地にするという方針のもと、eスポーツの振興に取り組んでまいりました。今回、大きなeスポーツの大会が県内で立て続けに開催されることになります。私としても、とても勢いがついてきていると感じております。なんかね(群馬県は)後発だったんですよ、eスポーツを始めるのはね。だけどなんかもう、ほとんど業界の間でも(群馬県は)eスポーツ先進県って言われていますので、かなりのスピードで群馬県はこの分野で進化していると言っていいと思うんですね。今後も引き続き、eスポーツを活用した群馬県のブランド力向上、地域経済の活性化に力を入れて取り組んでいきたいと思っています。
最後に、ぐんまちゃん単独ウェブCMです。スライドをご覧ください。この度、ぐんまちゃん単独ウェブCMの3部作の集大成となる「新生ぐんまちゃん篇」を作成いたしました。いい感じですね新生ぐんまちゃん。今回のCMでは、皆さん覚えていらっしゃると思いますが、第1弾が「ぐんまちゃんの滝行篇」、第2弾が「宿敵ぐんまさん篇」、第3弾が「ギャルとの友情篇」。これが実は一連のストーリーだったということが明らかになるんですよね。尾田栄一郎先生の「ONE PIECE」じゃないですけど、ちゃんと伏線を回収するってことになっていまして、CMはぐんまちゃんのお誕生日である2月22日土曜日の15時から、群馬県公式YouTubeチャンネル「tsulunos」で公開いたします。またTVerなどの動画配信サービスでCMとして配信予定です。これまでのCMの名場面に加え、新規カットも多数含まれております。活動30周年を迎えたぐんまちゃんが次の活動40周年に向けて歩み始める姿を、ぜひ多くの方にご注目いただければと考えています。これまでぐんまちゃん単独ウェブCMはですね、ぐんまちゃんと群馬県の認知度向上、そして次の40周年に向けた、ぐんまちゃんのさらなる活躍を後押しするために作成いたしました。インスタグラムやTikTokでの配信を含めて、第1弾から第3弾の合計再生回数は本日時点で106万回を超えておりまして、これはもう、大きな効果があったと言っていいと思います。引き続き、多くの方々にぐんまちゃんと群馬県の魅力を知っていただけるよう、様々な取り組みを進めていきたいと思います。私からは以上です。何かご質問があれば、記者の皆さんからお受けしたいと思います。
●外務大臣及び群馬県知事共催レセプションについて
(記者)
まず冒頭の飯倉でのレセプションなんですが、自治体がこのような形でやるというのは他にもあると、知事はおっしゃいましたけど、地域外交する上でこのような形でやっているというのは他県ではどの程度なんでしょうか。
(知事)
これはまず今の実績について、知事戦略部長の方から報告してもらいます。
(知事戦略部長)
まず、今回の事業の趣旨、経緯からご説明したほうがいいと思うんですけれども、こちらは外務省との共催事業となります。東日本大震災に伴う海外からの風評被害対策として、各国の駐日大使の発信力を通じて、安全安心な日本産食品について理解を広めるということを目的に、外務省で始めたものに対して、自治体も協力していくという形になります。ただ、各国の輸出規制が緩和されてから、実はこの事業の性格が少し変わってきていまして、地方の産品の販路拡大や、海外からの投資促進等を主眼として、地方が海外に向けてPRする場というふうにその性格が変わってきております。
ご質問の(他県の状況ですけれども)、群馬県としては初めての開催になりますが、(他県を含めると)群馬県は26番目(の開催)ということになります。
(知事)
記者さん、最初に始まった経緯は今みたいな感じなんですけど、そこから少し目的が変わった後も結構あちこちでやっているんですが、特に群馬県は、おそらく他の県よりもずっと外に目が向いているので、そういう意味でいうと、我々がやってきたことにすごく近い面もあります。結構群馬県の方が進んでいるところもあるのかなとは思ったんですが、これはこれで外務省と協力してやったことで、なかなかいっぺんには意見交換できない多くの駐日大使とか、海外の商工会議所の皆さんと会えたという意味で言うと、やってよかったと思っています。
(記者)
福島県なんかはかなり利用してそうな気がしますけれども、そういった観点とは違う、知事が目指してらっしゃるような、地域外交に即して今回・・・
(知事)
先ほど古仙さんから説明があったように、そもそも始まったのは、風評被害みたいなものへの対応だったんですけれど、途中から事業の趣旨が、自治体が海外に向けての販路を拡大するとか、あるいは企業誘致に使うとか、こういう目的に変わっていますので。ただ群馬県は、この新しい地域外交のモデルの中でずっとやってきたので、そういう意味でいうと、群馬県が今までやってきたこととある意味方向性がぴったり合っているものですから、外務省から話が来たときに、今回受けてやってみようということになって、やってみて、いろいろ学ぶ点もあったので。これはこれで、よかったのかなと思っています。
(知事戦略部長)
それから、先ほど一太さんからもお話がありましたが、他県で開催したイベントよりも、群馬県の方はトップ外交をかなり強く打ち出すという形で開催しており、他県では、いわゆる物産のPRにとどまるところが結構多いということなんですけれども、それに対して群馬県の開催したイベントは、かなり知事のトップセールスの部分がクローズアップされていたということで、他県よりもより進んだものであったということを外務省の事務方から聞いております。
●群馬県のロケ支援・ロケ地のPRについて
(記者)
続いて、ロケ地に関することなんですが、かなり相談件数も増えていて、過去最高ということなのですが、ただロケ地に関しては、北関東を中心に、埼玉を含めてですけれども、利便性という点でも、かなりライバルが多いように思います。その辺と比べての比較検証等はなさっていますか。データ的なものをもしお持ちだったら教えてください。
(戦略セールス局長)
正直ですね、ロケの実績、あるいは撮影の実績というものは、なかなか他の県で公表されているというケースが非常に少ないという状況がございます。ですので、群馬県が現状、過去最高の撮影の日数であったり、あるいは支援の件数であったりということではあるんですけれども、単純に比較がちょっと非常にしづらいというところは正直あります。ただ、先ほど一太さんからの説明にもあったとおり、やはり群馬県は他県に比べて非常にレベルの高いインセンティブ、あるいは、知事をトップとしたスペシャルチーム、こうした非常に手厚い体制で臨んでおりますので、ここに来て急激に件数が伸びているというような状況は、これはもうはっきりといえるかと思うんですね。
(知事)
でも、記者さんの質問はさすが鋭いなと思ったんですけど、北関東は結構ね、ライバルとしては強力なんですよ。やっぱり茨城でも栃木でも、結構いろんな作品も撮っているんですね。それは地の利もあると思うんですけど。これからは間違いなく群馬県が抜かしていくと思うんですよ。で、まず地の利っていう点で言うと、群馬県は、埼玉は別としても、栃木とか茨城よりも東京に近い。あとは今言った全国でも最高レベルの、ある意味補助金の仕組みを作って、あっという間にはけちゃったからね2,000万円。あっという間ですから。それから、少なくとも私が、東宝・東映・松竹・Netflix、これ以上はちょっと言いませんけども、回っているところの営業成績は100%なんで。すべてのところから大型作品が来たり、あるいはこれから来るということから考えると、やっぱりこれは、もう群馬県が1歩リードしたと。そもそも何か不思議なんですけど、例えば日経新聞が一面で取り上げてくれた、各県の動画再生数みたいな記事がありましたが、(それに再生数を)発表してないところがあるっていうのはありえないじゃないですか。群馬県が当然一番ですよね。群馬県より多ければ絶対発表するから。こういうのも、何か比較しようと思ったけど、データがないっていうから、ちょっと他の県意味が分からないなと思って。ただ群馬県は、ちゃんとこうして発表して、十分な成果があるっていうことが外に言えるというのは本当にいいなと思います。
あとね、もう1つ言うと、ちょっと群馬が足りないのは、やっぱりアニメツーリズムの聖地としての取り組みが遅れているので。今まで本当に(聖地として登録されているアニメ作品が)1つしかなかったんですよね。「宇宙よりも遠い場所」しかなかったのが、ようやく(「菜なれ花なれ」が聖地に登録されて、)「前橋ウィッチーズ」(という聖地に登録されそうな作品)も出てきたということで、ここから多分アニメも相当(群馬県に)聖地が増えてくる。アニメについて言うと、残念ながら、茨城とか栃木に比べるとアニメツーリズムの拠点は少ないんですけど、ここから何とか、「頭文字D」も(聖地登録されるように)持ってかなきゃいけないし、ここから相当そこも追い上げていって、eスポーツみたい、気がついたらトップに立っていたみたいに必ずなると思っています。
●ぐんまちゃん単独ウェブCMについて
(記者)
ぐんまちゃんなんですけれども、CMはこれで打ち切り、打ち切りという言い方は変ですけれど、これが集大成ということですから・・・
(知事)
知事戦略部長から、まず方針について、どうぞ。
(知事戦略部長)
CMの打ち切りということではなくて、続編はあるのかというご質問でよろしいでしょうか。
(記者)
はい。
(知事戦略部長)
現時点では未定でございます。
(記者)
そうですか。かなり好評なんだろうなとは思いますけれども、その辺で40年に向けて、少し気が早いですけども、まだ・・・
(知事戦略部長)
はい、好評ということも本当に大変ありがたいお話でございまして、当然やるかもしれませんし、そうでないかもしれませんが、未定でございます。
(知事)
これも記者さんにこれ聞いていただいて本当によかったと思うんですが、好評だというのはちゃんと裏付けがあって、今まで作った3本の動画の合計(再生数)が100万回を超えているということなんですよね。我々は、例えば、ぐんまちゃんのいろんなキャンペーンをこれまでもやってきて、もちろんテレビとか新聞とかラジオとか、そういう媒体も大事にしてやってきたし、あるいは、ネットメディアでもかなり頑張ってきました。しかし、これまでのいろんな傾向とか世の中の流れを考えたときに、群馬県のYouTubeを含めた動画再生数が4,000万回になって全国一で、そのうち2,000万回をぐんまちゃんが稼いでるという意味は、ぜひやっぱり県民の皆さんにも伝えたいなと。やっぱり、100万回超える動画というのは、私の肌感覚からいっても、国会議員の時代に、若手議員と呼ばれていた時代に本当によくテレビに出た時期があって、そのときよりも、地上テレビに出るよりも、知事会見が切り取られて100万回回ったときの方が明らかに影響力とかインパクトが大きいんです。そういう意味で言うと、ぐんまちゃんは群馬テレビでもやっていただいたりとか、いよいよ認知度調査でも上がってきているんですけれど、やっぱりこのぐんまちゃん動画は結構バズっているということとか、もう1回言いますが、2,000万回(の再生数を)稼いでいるということは、実はとても群馬県にとっていいことだということは、県民の皆さんにも分かっていただきたいと思います。毎回ぐんまちゃんの予算は県議会でもかなりいろんなご指摘をいただくわけですよね。ありがたいことなんです。やっぱりタックスペイヤー視点からいくと、いろんな会派の方々が、「もうちょっとこういうとこをやるべきじゃないか」とか、「もっとちゃんとデータを出せ」と言ってくださるのはありがたいんですけど、ただ、もう1回言いますが、これだけの視聴数をネットメディアで稼いでいるということの意味はですね、ぜひ我々は伝えていきたいと感じています。
●選択的夫婦別姓について
(記者)
選択的夫婦別姓について伺います。今国会でも議論されて、自民党でも若干意見が割れているようですけれども、別姓について賛成の意見が、調査によっては7割をというふうな事例もあります。ただ、それは賛成か反対かという2択なので、そこに旧姓使用を加えた内閣府の令和4年の調査だと42%がそちらを支持し、現状維持を加えて7割近くになるといったデータもあります。知事ご自身はどのようにお考えですか。
(知事)
この質問は、過去にもいろんな方々からここで受けてですね、知事はどう思うのかと、基本姿勢は変わらなくて、私自身の考え方もあるんですけれども、今記者さんがおっしゃったように、この問題には両方の意見があって、割れているんですね。こういう中で、私はこうなんですって(意見を)言うのはあまりふさわしくないなと思っています。特にここでも何度も言ってるように、やっぱりそのアメリカのリベラルジャーナリズムのことをちょっとここで批判する場面がありましたけど、多様な意見を受け入れるというのがリベラルのはずなのに、自分たちと違う意見を排除して攻撃するみたいな、そういう流れを見ていて、これがやっぱり世の中の分断を生み出しているってことを考えると、ちょっとこういう問題については、少し慎重に考えたいということで。2つの考え方がある中で言うと、ここで知事がどっちを支持しているということは、ちょっと申し上げる段階にないかなと思っています。
(記者)
ただ、法案が出ている以上、どちらかを選ばなくてはいけなくなってくるわけですけども、その場合、もうちょっと考えたほうがいいっていう意見でしょうか。
(知事)
それは国会の方の議論は国会議員の皆さんにやっていただければいいんじゃないかなと。ちょっとこの点は、歯切れが悪いようですが、今言ったように、ずっとリベラルジャーナリズムみたいなアメリカのジャーナリズムをフォローしてきてね、相当、洗脳されてしまった自分への反省も含めて、あんまり、大きく分かれている意見について、軽々に言うべきじゃないんじゃないかなっていう思いもあるので、これについて申し上げるのは控えたいなと思っています。
●群馬県のロケ支援・ロケ地のPRについて
(記者)
ロケ支援の関係で伺います。本年度予算、新年度予算でもバーチャルプロダクションなどの事業も盛り込んで、より、引き続きロケ支援に努めていくということだと思うんですけれども、これをどう県内の経済の活性化に、ロケ支援での需要以外で取り組んでいくかみたいなところでお話を伺えればと思います。
(知事)
まず戦略セールス局長から、そのあとコメントします。
(戦略セールス局長)
すいません。今の質問をもう一度お願いできますでしょうか。
(記者)
ロケ支援によって消費される需要以外で、どういうふうに県内の産業活性化につなげていくかみたいなところでお話を伺いできれば。
(戦略セールス局長)
直接的に消費されるもの以外でということですか。わかりました。ありがとうございます。まさに、間接的といいますか、将来的といいますか、そういった形でこのロケを支援し、それが実際に撮影、また作品に繋がるというところから、まずは群馬県としてのプレゼンスを高めるということ。さらには、先ほど一太さんからもお話ありましたけれども、やはりツーリズム、いわゆる観光誘客の促進ということで、実際に作品を見ていただいた方が、あらためてあの場所に行きたいということで群馬を訪れていただくと。そういった効果も非常に高いということで、現に岐阜県などでは「君の名は。」をはじめとする、複数のアニメ作品による経済波及効果が年間数百億円というような話も聞いております。したがって、やはり群馬県としても、1つの作品の支援にとどまらずに、それを引き続きどういう形で県内経済に波及させるかというような取り組みも含めてしっかり検討していきたい、対応していきたいというふうに考えております。
(知事)
今、戦略セールス局長が言ったとおりなんですけれども、まず映像の世界、特に映画もドラマもそうだと思うんですが、やはりその波及効果ってすごく大きいと思うんですよね。これはエンタメの持つ力なんだけど。例えば、すごく人気のある映画とかドラマ、かつて韓流のドラマでロケ地になったところに人が殺到するみたいなこともありましたけれど。人気作品が撮られた現場というのは、非常にツーリストが訪れやすくなると。それはさっき言ったアニメツーリズムもそうだと思うんですよね。そういう現象はもちろん、しっかり狙っていかなきゃいけないと思うんですが、例えば岐阜県、「君の名は。」が流行ったときに、経済効果をよく検証していないから分からないけど、少なくともその最初と次の年に相当の観光客が訪れたと。群馬県もまさに全国一の映画のメッカみたいな、ロケのメッカみたいになるってことの意味について、他の県と違うのは、我々はロケを誘致して、それによって群馬県の知名度を高めて、ツーリズムに役立てる以上の大きな野望があるわけですよね。
そもそも映画を誘致するというのは何かというと、デジタル・クリエイティブ産業を作っていくための主要な手段の1つなんですよ。もう前もここで言ったことあるかもしれませんが、ハリウッドってあるじゃないですか、本当に燃えなくてよかったなと思うけど。ハリウッドってね、そもそもネバダ州の砂漠だったんだから。そこで映画会社が次々あそこで作品を撮る、天気がいいから、撮影現場に相応しいということでどんどんどんどんクリエーターが来て映画作品ができていくうちにハリウッドになったわけでしょ。だから、まず映画のロケに来てもらうっていうことは、映画関係者に群馬県を見てもらうっていうことと同時に、産業集積をやりやすくするってことなんですよね。やっぱりここで作品を作るようになれば、それに伴って編集する機能だってこっちに持ってきた方がいいじゃないですか。スタジオだって当然ここにあった方がみんないいと思うじゃないですか。今群馬県は自らスタジオ作ろうみたいなことを考えているけど、もうすでに大きな映画会社の方からスタジオが不足してるんだけどみたいな話があって、その度に私がサブリミナルのように、群馬県がいいですよとか言って囁いているわけですよ。だからまずね、大きく言って、デジタル・クリエイティブ産業を作るための手段なんです。ただ、記者さんが今おっしゃった点で、我々検討しなきゃいけないと思うのは、ただツーリズムに繋がるっていうことだけじゃなくて、これだけ大きな作品がどんどん来てるってことでいうとね、我々これだけの補助金を出してるわけですよ、日本全国で最も高い。それはあっという間にはけちゃってるから。この補助金を使って来ていただくっていうからには、もうちょっと工夫して、産経部とかにも言っているんだけど、Win-Winの仕組みを作ったほうがいいと。例えば大型作品って、決まるまでは(情報を)外に出せないじゃないですか。例えばGメッセでロケやっていても、外に出せないじゃないですか。それが出せなかったとしても、例えば映画ができた後、私の思いつきで言うと、そこに来てくれた若手俳優とか人気俳優に1回はちゃんと記者会見をやってもらうとか、あるいはファンサービスをやってもらうとか。あるいはこれから例えばGメッセの周辺で、ものすごく人気のある作品ができて、そこにセットとか作ったときは置いていってもらうとかね。そういうのはこれからさらに、我々どんなWin-Winがあるかっていうのは今検討させていますが、他の県が狙っているように、とにかく有名にして、何か映画のロケが来たりしたら観光客が増えるっていうだけで終わらないところが群馬県の野望なんだと思うんですよね。だから私は、これはとっても理にかなっていると思っています。
●自動車への関税について
(記者)
トランプ大統領が、先日、自動車への関税25%に引き上げることについて言及しました。本県ではスバルなど輸送用機器産業が輸出のかなりを占めていまして、かなり産業への影響が懸念されると思います。知事のご所感を伺えればと思います。
(知事)
これはしっかり日本政府としても林官房長官が何か懸念を表明して、いろいろアメリカと交渉するみたいなことを言ったと思うんですけど。ちょっと推移を見守りたいと思います。宇留賀さんの方から何かあれば。
(宇留賀副知事)
今、知事からも話がありました。基本、日本政府として最大の主要産業である自動車に対して、どういう関税をアメリカがかけてきた場合に、我が国としてどうするかということを考えていくところがあると思いますし、日本としては、一定規模の完成車もそうですし、各部品、非常に裾野の広い産業なので、そういったところへの影響も見ながら、関税がかかるのも最終製品の自動車だけなのか、各パーツ、主要部品、例えば群馬で言うと、スバルがエンジンを全部作っているというところも対象になるかとか、また、いつ発効されるか、即発効されるのか、少し時間がかかるのか、今まさに交渉しているところだと思うので、アメリカの出方も見ながら、日本政府としての対応っていうのを見ていくところになると思いますし、そういう状況を受けながら、我々としてもスバルとよく話をしたり、スバルの主要取引企業と相談してどういう対応ができるかっていうのを、それを受けながら相談していくっていうのが次のステップになるかなと思います。
(知事)
今お話あったとおりね、これある意味想定内の事態っていうか、こういうこともありうるだろうなっていうシミュレーションは日本政府もしていたと思うんですけども、まさに今外交の正念場っていうか、日本の外交戦略が問われるところですよね。ぜひ石破政権、石破総理にですね、落ち着いてしっかり戦略的に対応していただきたいと思います。宇留賀さんが言ったように、トランプ大統領がこれからどんなことをしていくのかっていうのを、よく見極めながら対応を考えていただくってことなので、我々はまさに今、記者さん言ったように、自動車産業、第一、製造業の割合は4割ですから、群馬県にとってもすごい実は重要な話なんですけど、政府がこれからアメリカのトランプ政権の戦略を見極めて、どんな対応していくか、それを受けて、我々もよくその事実関係を掴みながら、どんな対応がいいかっていうことをですね、場合によっては政府ともよく連携しながら、考えていくということに尽きると思います。
●群馬県のロケ支援・ロケ地のPRについて
(記者)
私もロケ支援についてです。今回過去最高っていう件数と、あとは日数倍増という話もありましたけれども、例えばそのバックアップ体制の中で挙げていただいている補助金。県議会の取材をしていた中で、例えばそういった経済効果を検証するのも1つ目的に入っていたと思います。実績についてよく分かったんですが、経済効果で出せる数字とかですね、もしありましたら教えていただければと思います。
(知事)
どうぞ。
(戦略セールス局長)
現在、映像制作インセンティブの補助金についてですけれども、現時点で交付決定を行った実績としては8件、補助額にして1億2,000万円あまりというような状況であります。これは補助率2分の1の補助金ということですので、単純にこの8件の映像制作作品、これが群馬県内で撮影をされたことによって、この倍の2億4,000万円。これだけの金額が直接的に群馬県で消費されたと、そのような考え方になります。
(記者)
補助金に関しては、そこの部分がまず経済効果として上げられるということですね。トータルではなかなか出しにくいと思うんですけども、なかなかそこは。
(戦略セールス局長)
そうですね。今後、またその全体として、先ほどのツーリズムの話ですとか、そういったところまで含めると非常に幅広い波及効果ということがありますので、そのあたりはしっかり検証していきたいと思います。
(知事)
これ今記者さんからお話があったんですけど、波及効果を計算するのは結構難しいんですよ。一応、経済効果を出すための数字みたいなのはあるじゃないですか、式みたいな。テレビの広告効果みたいな。あれも、どこまで正しいのかなとか思うんですけど、やっぱり例えば岐阜県が、決してケチつけるつもりないですよ、「君の名は。」が流行ったことで毎年このぐらいの効果があるって、なかなか難しいんですよね。例えばね、ぐんまちゃんのゆるキャラの関連グッズの売り上げとか経済効果、我々としても、いろいろ知恵を絞ってやっているんですけど。こんなに細かく出しているところはないですから。実は、結構ゆるキャラって他のところを見ていると、関連グッズの売り上げとか予算についてのいろんな効果みたいなものを結構群馬県は本気で出しているんで。実はね、波及効果っていうのは難しいところで、映画なんかは結構難しくて、ただ少なくともロケ地に選ばれたことによって、今、戦略セールス局長から話があったような、直接の経済効果はあるんですよね。だけど、ロケ地になった、この映画がすごくヒットした、その時の経済効果ってなかなか難しくて、過去の他の映画の例をね、いろいろと、例えば「君の名は。」みたいなアニメの波及効果とか、「(名探偵)コナン」とか、もう東宝のドル箱になっているんで、こういうのは例えば分かったんですけど、「翔んで埼玉」は興行収入20億か30億か分からないけど、これ相当埼玉の存在感を高めたと思うんだけど、分かんないんだからね。出てないんだから、どのぐらいの効果がありますかって聞いても分かんなかったでしょ。だからここはなかなか難しいんだけど、群馬県はいろいろ知恵を絞って、少しでも分かりやすい形で発信していければというふうに思います。ただ少なくとも、これを見ても、こうやってちゃんと出しているところは少ないですから。我々はこの点ではかなり頑張っているんじゃないかと思いますが、今の記者さんのこういうご質問に答えられるように、これからもいろいろな指標も含めて、よく知恵を絞っていければと思います。
(記者)
撮影日数、倍増ってことですけども、撮影日数についても過去最高という認識でいいですかね。
(戦略セールス局長)
もちろん、過去最高の日数になります。
(知事)
これだけの相談件数がある中で、この数になっている。その中で決まるのってそんな全部というわけにいかないから。だけど少なくてもこうやって着実に増えている、大きな話題作もどんどん来るんだけど。やっぱりこれだけの中から選ばれているっていうことを見ても、相当関心が高まっているっていうのは分かると思うんですよね。
(記者)
次のスライドになると思うんですが、ロケ地支援の取り組みの紹介の部分で、パネル展を挙げていただきました。多数展示とありますけど、例えば何点とか、具体的な点数を挙げられますでしょうか。
(戦略セールス局長)
今回このパネル展で、実際に展示をされる作品としては19作品となります。
(記者)
19作品の中の、例えばサインとか写真とか何点みたいな感じですかね。
(戦略セールス局長)
そうですね。実際の演者の方のサインですとか、現場の写真、そういったものもあわせて展示をさせていただきます。
(記者)
19点ではないということですね、19作品の中から複数点出るということですね。
(戦略セールス局長)
そうです。
(記者)
分かりました。あとはロケ地マップについては、もうすでに配布は始まっているという認識でよろしいでしょうか。
(戦略セールス局長)
始まっています。
(知事)
ロケ地マップ、持ってる?
(戦略セールス局長)
あります。
(知事)
誰が作ったの、これ?
(戦略セールス局長)
群馬県です。
(知事)
どこかの事業者に頼んでいるんですか。
(戦略セールス局長)
そうですね、外注で。
(知事)
これもうぜひ見てほしい。非常によくできていますよ。これだけの作品を撮っているのかって本当によく分かる。さっき見たけど、優れものだと思うので、早速記者の皆さんに届けてください。ロケ地マップ1もあるから、ちょっと進化していたりして、しかもここにおすすめスポットが書いてあったりとか。これ、結構優れものかなと思うんですよね。これ見ると、いかに多くの映画が撮られているかっていうのが分かりますので。
(記者)
これはパネル展でも配布されるってことですか。
(戦略セールス局長)
はい、そうです。
(知事)
記者の皆さんにはロケ地マップ1、2を配布してください。
(記者)
最後に知事に伺いますけども、ここにかける思いっていうのは、先ほど他の記者さんとの質疑でよく分かりました。全庁を挙げたバックアップ体制が増加の要因ということですが、今後もさらに発展、強化ということだと思うんですけど今後に向けての思いをぜひ。
(知事)
ロケ支援スペシャルチームは何でできたのか。それは、産業経済部がいろいろ頑張って、マーケティング調査を、いろんな映画制作会社とか関連のところにやったところ、やっぱり映画を作る人たちの視点からして、一番やっぱり苦労するのは、交通規制とか、あるいは、例えばエキストラをアレンジするときのワンストップの場所がないということなので、そういう意味でいうと、本当に大事な大きな作品のときはこのロケ支援スペシャルチームが動くと。そのトップは知事ですから、そういうところないですよね。そこにはトップである知事も県警本部長にも入ってもらって、全面的にサポートすると。それは本当に現場のニーズから出てきたことなので良かったと思うし、それからこれも産経部から出してもらった2,000万円。これもやっぱりそのフィルムメーカーの人たち、それから現場の声をちゃんと担当部で集めた結果、このぐらいあればというので、ある意味、一番多い金額にしたと。あっという間にはけたよね。
(戦略セールス局長)
はい。
(知事)
あっという間にはけましたから。それは、私が会った御三家のいわゆる社長クラスの人たちからも大変ありがたい仕組みだって言われているので、良かったんじゃないでしょうか。
●「県庁不要論」について
(記者)
夫婦別姓とかトランプ関税とかをちょっと聞かれていたので、いきなりなんですけれども、村上総務大臣がこの間「県庁いらない論」を言っていて、ちょっと話題になって、賛否両論が出ていまして、所感をお伺いしたいんですけど。13日か衆院の総務委員会で、人口が半減するとなると、全国1,700の市町村が300から400で済むので、県庁も全部いらないし、道州制も意味がないみたいなことを維新の質問に答えたそうで、県庁いらないってなるとこの群馬県庁も含めて、いらないって話になるので、もし所感があったらですけれども、お願いします。
(知事)
まず村上総務大臣のことは、知事だからよっぽど言葉を選んで言わなきゃいけないんですけど、あんまり好きじゃないんです、個人的にはね。最大限言葉を抑えて、あんまり好きじゃないんです、あの人。だけど、その村上大臣が言ったこととはいえ、県庁不要論じゃないと思う。要はね、私もその県知事で群馬県を愛しているし、群馬県庁No.1ですから、47都道府県No.1ですから、職員の優秀さではね。だから、そういう思いではあるけど、要はね、県があるから、市があるからとかじゃなくて、要は住民のためになるかどうかなので。本当に県庁が、県という単位がない方が群馬県民のためになるんだったら、県庁なんか無くてもいいんです。それをまず申し上げておきたいので、(村上大臣の発言は)県庁不要説じゃないと思うので。300ぐらいの自治体説っていうのは前からもいろいろあったじゃないですか。ただそれがなんか蒸し返されたなみたいな感じなんだけど、そういういろんな考え方があると思うんですよね。ある程度の自治体の規模があって、結構すっきりした関係になるというメリットがあるかもしれないし、ただ自治体がなくなっちゃうと、個性が失われるみたいな意見もあるので。両方の意見があると思うんですけども、何か300にするから、県庁不要論みたいな感情的なふうには思っていないので。バランスよく県とか市の意見も聞いてもらいながら、議論していけばいいんじゃないでしょうか。
個人的にはね、だってNo.1の県庁を無くす必要がないんじゃないかと、群馬県No.1ですから、いろんな意味で。さっき言ったように、我々のSNS発信力はNo.1ですし、県庁職員はNo.1に優秀だし、何か知らないけど、メディアの人たちのレベルも最も手強いし、こんな長い時間質問しているところもないですから、調べたら。だからそういう意味でいうと、群馬県はあってほしいと思いますが、村上さんはそんなに好きじゃないですけど、あの方が別に県庁不要みたいなことで言ったんじゃないと思うので、それはよく我々の意見も聞きながら考えていただければいいんじゃないでしょうか。それからもう1つ大事なことはですね、もちろんそうやって自治体の再編っていうのはあるのかもしれませんけど、ちゃんとした役割分担、今だって国と都道府県との間の役割分担について、いろいろと言われているわけですよね。コロナのときも大変苦労しましたから、そこら辺の整理みたいなことは、しっかり一緒に議論していけばいいんじゃないでしょうか。
(記者)
群馬県庁が将来の話で、村上大臣の話も将来ってことですけど、群馬県庁が無くなると、ちょっと県民の間の鶴の形の「群馬愛」みたいなものが、ちょっと繋がりが失われるかもしれないって思っちゃうんですけど。
(知事)
もちろん群馬県はあってほしいと思うし、もう1回言いますけど、群馬県庁はすごく私は評価が高いので、群馬県知事であることも誇りに思っているので。しっかり今、こういう形で群馬県っていうものがあってですね、県民を幸せにするために、いろんな施策を打っているっていう現状はもちろんそうなんだけど。だけど最初から何かちょっと300自治体にして、「うちが無くなるかもしれないので、けしからん」とかいうのは、それは首長のエゴでしょ。だからもう1回言いますね、私は県民の幸福度が上がることが第一であって、群馬県庁は愛していますけど、群馬県庁が絶対になきゃいけないってことじゃなくて、今そう思っていないですから、群馬県庁があった方が、県知事がいた方が、欠点だらけの県知事だけど、県知事がいた方が、今の県職員が頑張っている方が、県民のためになると思っていますけど。将来分かりませんけど、群馬県庁がない方が群馬県民にとっていいんだったら、県庁が無くなってもいいんじゃないでしょうか。
●外務大臣及び群馬県知事共催レセプションについて
(記者)
あと今日の案件の、飯倉公館でのレセプションなんですけど、意見交換をした方から歌への反応とかはあったというお話なんですけど、その他群馬への感想というか、印象に残ったやりとりとかはあるんでしょうか。
(知事)
私は相当大勢の外交官とか商工会議所の人と話したんだけど、料理がおいしい、全部群馬県の食材だけど本当に美味しかったって。それから尾瀬が綺麗だと。歌のことばかり言うから、みんなは。コングラチュレーションみたいな、そうじゃないだろうと思ったけど。でも、すごく面白かったって。(レセプションに)来た人は結構群馬県のことを知らなかった、サウジアラビア大使もそうですけど。初めて群馬県(のレセプション)に呼ばれて、ありがとうと、今日は楽しみにしてきたということで、物産を見ていただいたり、あと観光地も面白いって言ってたので。みんなには温泉に行ってくれと言ったら、それも面白いって言っていたので。少なくとも何十人と会ったわけじゃないですけど、多分10人以上の大使と会っているんで。まさかホストの知事に「ひどいな」なんて言うわけはないけど、それは結構面白かったって言ってくれたので、好評だったんじゃないでしょうか。まずでもみんなが言ったのは、本当においしいって、料理が。私もそう思いました。やっぱり県産の食材を使っているっていうことも、いっぱい一生懸命アピールしたんですけど。とにかく料理が美味しかったっていうことでしたね。
●組織のフラット化について
(記者)
先月だったでしょうか、知事とお呼びしたほうがいいか、一太さんとお呼びした方がよいか・・・
(知事)
どっちでもいいですよ。
(記者)
「さん」付けで、フラットな県庁を目指すと。結構なことだと思うんですけれども、そもそも論、その「さん」付けを始めていた、DXの推進部隊の方を見てみると、その組織のあり方として、従来の課長とか係長とかを超えて、例えばチームリーダーみたいな形で、従来の昇進のスピードと関係なく、ちょっと前倒しで責任ある立場についていらっしゃる方が何人かいらっしゃるなと。例えば、県庁内で、一太さん、これから新年度あるいはその次の年に、もっとそういう若手登用のために、従来の地方自治体の仕組みとか慣習にとらわれずにですね、とは言っても、いろんな法律、仕組みのルールがありますので、それと折り合いをつけながら、運用面で何か取り組んでいこうとされているのがありますか。
(知事)
まさに今記者さんがおっしゃったようなことをこれからしっかりやっていきたいと。組織のフラット化も含めてですね。制度の壁があるようなものもあるんですけど、そうじゃないところはどんどんフラットな組織に変えていきたいと思うんですよね。「一太さん」はあっという間に広がって、もう幹部はみんな「一太さん」っていう感じで。この間もちょっと話しましたけど、うちの後援会の関係者、経済人のところに県庁職員が説明に行ったときも、何か説明だったのか、どこかで会ったのか、もう「一太さん」ってみんな呼んでいるらしいので、そこはすごくまず早いなと思いました。ただ、そもそもこれをDX課で始めたっていうのはですね、(DX推進監の)岡田さんがそもそもインテルにおられて、民間が長いっていうことなんですけど、民間の大きな会社はもう20年前ぐらいから「さん」付けにしようみたいな感じでやっているんですよね。実は、ある有名な企業の社長さんに会ったら、いや実は「さん」付けっていうのは、もう10年、20年前から民間はやるっていうことで、社長である自分のことを「さん」っていう人は増えてきたけど、問題は中間管理職だって。やっぱり、課長とか部長のことを「さん」っていうのはなかなかならないって言っていた。ただ、そこがどうなるかっていうのは、これからもよく見ていきたいなと思いますが。みんなに例えば文書を出すかどうかっていうのはともかく、義務じゃないし、呼ばないからといって何か支障があることは全くありません。ただ知事の私を「さん」付けにするっていうことは、やっぱりすごく大きなことだと思うんですね。やっぱりみんなにどんどん波及していくっていうことから言うと、すごく意味があったかなというふうに思っています。
それから2つ目のご質問で、地方自治体の枠にとらわれずという感じで言うと、群馬県だけじゃないと思うんですけど、こういう公務員の世界もそうかもしれませんが、年功序列じゃないですか。係長になるまでに20年ぐらいかかるんですよ。調べてみたらコースによってはもっとかかるんですよ。で、部長になったと。部長としてトップマネジメントに入ったら、もうみんな1年か2年しかないんですよ。例えば係長になるまではすごい長くて、なんかそのあといろいろポストもあるかもしれませんが、やっと定年の2年前ぐらいに部長になるみたいな感じだとやっぱり短すぎるから。そこら辺はちょっとよく変えていきたいなと。ただこれもDX課でいろいろやってみた結果、よかったことと課題も出てきたりですね。少なくとも若い頃から、新聞社だって、もちろんそうだと思うんですけど、みんなをまとめるっていう経験がないといけないから、岡田さんの方でリーダーみたいなのも作って、みんなをまとめる、リーダーシップの経験みたいなものをやらせるっていうのは、すごくいいことなので。ちょっと横展開していきたいと思いますが、部局によってはなかなか大変なので、バランスよく広げていけばいいかなと。まさにでも記者さんが言ってくれた、これからもいろいろ制度の壁みたいなものがあったとしても、我々はその中でできることをどんどん変えていって、人事制度でも、働き方改革にも繋がっていくんだけど、今までの地方自治体の常識にとらわれないようなものに変えていければと思います。
(記者)
そうすると例えば、そのDX課だけでなく他の部局でも、もっと若いチームリーダーが出てきて、その下で、別に上下っていう考え方がそもそもフラットと違うと思うんですけれども、年齢が上の方がそのチームリーダーと一緒に仕事をするというような姿がこれからどんどん出てくるんでしょうか。
(知事)
まずは岡田さんのところで先進的にやっていただいたので、よかったことと課題とをちょっと整理しながら、これはぜひ横展開していきたいと思うんですよね。民間は20年前からやっているかもしれないけど、多分47都道府県で、もう少なくともトップマネジメントの部長が毎回電話でも「一太さん」って言っているのは群馬県だけだと思います。そうやって形を作るところができても、本当にやっているところはないと思う。本当にいい県庁だと思いますよね。だけど、一応欠点だらけの私の中にも「さん」と呼べるものがあるんじゃないかと思って、少しは自分にもいいところがあるんじゃないかって、最近ポジティブに思うようにしているので。そういう意味でいうと、群馬県、これでまたすごい雰囲気がよくなるんじゃないかなと思って、期待しています。
今日ちょっと冒頭で申し上げましたが、なかなか(スカーフの)結び方が難しいんですけども、せっかくこの会見がですね、これだけ毎回真剣勝負でやっているんですが、関連動画が100万回とか切り抜かれるようになったので、毎回ですね、こうやって、もういっぱいあるんです、桐生と特に伊勢崎銘仙のですね、スカーフをしてこようと。というのはちょうど、たまたま桐生のスカーフをしていたときの会見が100万回以上回って、「あのスカーフは何ですか」みたいな問い合わせも来ているので、ぜひですね、少しでもこの会見の視聴率をですね、関連動画の視聴率を少しでも群馬県の産品を知ってもらうことに役立てたいというふうに思っております。なるべく似合うようにして来ますが、変なときがあってもお許しをいただければというふうに思います。ということで、今日は比較的1時間ですっきり終わらせたいと思います。記者の皆さんには、今日も大勢、しかも最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて定例会見を終わりたいと思います。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。