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■日時 令和7年2月26日(水曜日)14時02分~15時04分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和7年2月26日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは定例会見を始めたいと思います。先週17日に令和7年第1回定例県議会が開会し、代表質問及び一般質問が実施されました。本日はですね、もう毎回恒例となっていますが、昨日までの県議会でのやりとりについて、知事答弁を中心に簡潔に所感を述べさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。
21日の代表質問です。自由民主党の井下県議からは、令和7年度当初予算に対する知事の思いなど、9つの質問をいただきました。予算編成は知事の最も重要な職務ですから、両副知事や担当部局と熱のこもった議論を何度も交わして、30時間以上かけて今回の予算案を練り上げました。予算に込めた理念、意図を説明し、井下県議にはですね、群馬県の新たな挑戦をぜひ応援してほしいというふうにお願いをさせていただきました。同じく自民党の伊藤県議からは、上毛かるたなどについてご質問いただきました。上毛かるたは群馬県民のアイデンティティの根幹を形作ってまいりました。しかし、昨年実施した県民アンケートでは、読み札をそらんじて言える県民が約半数という結果になって、大変衝撃を受けました。来年度は上毛かるたを次世代に継承するための様々な取り組みを実施し、子どもたちの群馬県への愛着につなげていきたいと思います。次のスライドをご覧ください。
つる舞うの金子県議からは、私への質問はありませんでしたが、「介護現場の生産性向上」などについてご質問をいただきました。金子県議がおっしゃったように、介護ニーズが増加する中で、介護現場の人材不足が大きな課題になっています。そのため群馬県では、来年度、介護現場の生産性向上に関するワンストップ窓口を設置し、介護テクノロジーの導入支援などに積極的に取り組んでまいりたいと考えています。リベラル群馬の本郷県議からは、ぐんまちゃんのブランド化などについてご質問をいただきました。昨年実施した県民幸福度アンケートでは、県民の93%がぐんまちゃんの認知度向上施策を評価しています。ぐんまちゃんは、これまでのプロモーションにより認知度が49%まで向上するなど、今ブレイクの兆しを見せているところです。来年度もプロモーションを継続し、群馬県の経済効果につなげていきたい、そのためにもですね、本郷県議をはじめとするリベラル群馬の皆さんにも、しっかりと、ぐんまちゃんのプロモーションについてご理解をいただけるように最大限努力をしていきたいと思っています。公明党の水野俊雄県議からは、先天性代謝異常等検査の拡充などについてご質問をいただきました。29疾患に対する検査の助成は全国トップであると同時にですね、群馬県内において、検査・治療体制が整っているということはですね、これは全国に誇れる群馬モデルだと思っています。引き続き、新生児の命を守り、子どもの成長を切れ目なく支援する取り組みを進めてまいります。はい。次のスライド。
これもさっといきますね。25日の一般質問に関するスライドです。大林県議からは、「こどもまんなか推進プログラム」などについてご質問をいただきました。プログラムの策定によって、群馬県が「子育て圧倒的No.1」を目指すという強い思いを示すことができたと思っています。群馬県としては、子どもたち一人一人が大切にされ、すべての人が子どもの育ちを支える社会の実現を目指してまいります。加賀谷県議からは、県職員の働きやすい環境づくりなどについてご質問をいただきました。加賀谷県議がおっしゃったように、質の高い行政サービスを提供するためには、私にとっては同志である県職員の皆さんの能力を、最大限に引き出せる環境を整備していくことが大事だと思っています。今後も、「さん」付け呼称の推進など、すっかりもう、秘書課や部長周辺では定着していますけれども、よりフラットで働きやすい組織づくりに努めていきたいと思います。水野喜徳県議からは、私への質問はありませんでした。水野県議は、知事への質問が1回もないので、(一般質問に)3回ぐらい立って。私のことを嫌いなのかなと思って。同じ吾妻郡なのに。次は遠慮しないで、ぜひ質問してもらおうと思っていますが、こんにゃくの需給安定対策などについてご質問をいただきました。皆さんご存じだと思いますが、群馬県のこんにゃくイモは全国生産量の9割以上を占める、まさに群馬県の特産物です。ただ、今その取引価格の低下が大きな問題になっています。来年度は、県内の飲食店や宿泊施設で積極的にこんにゃく料理を提供していただくなど、消費拡大に全力で取り組んでまいります。酒井県議からはですね、県民会館の存続問題などについて、ご質問をいただきました。私としては、県民会館を潰したいわけではないということも申し上げ、しかし50億円以上かけてまで改修する必要があるのかは、慎重に判断せざるを得ないとお答えしました。県民会館の存廃については、知事である私が責任を持って決断したいと思います。
質問に立たれた県議の皆さんに対し、この場をお借りして、あらためて御礼を申し上げます。明日と明後日も一般質問がありますが、皆さんに、今の県の立場と特に予算の趣旨について、しっかりご理解いただけるようにですね、引き続き丁寧に説明をしてまいりたいと思っています。
次の会見の中身に移る前に、もうちょっとだけ申し上げておきたいと思います。こうやって記者の皆さんに時間をとってですね、毎回一般質問がある度に、こうやってスライドまで作って、各県議の質問について発信をしていると。これはもう、申し訳ないですけど、こういうことをやっている知事は他には誰もいないと思うので、一応アピールさせていただきます。やっぱりね、県議会の一般質問っていうのは、知事にとっては本当に大事ことだと思っているので、こうやって発信をさせていただいています。そもそも1人でも多くの方々に、特に県議とのやりとりを見ていただきたいということで、ほとんどお金のかからない(県議会の)YouTube(配信)も一緒にやったらどうかということを提案しているんですが、ちっともなんか返事が返ってこないので、批判するつもりはないんですけど何でかなと。だって、1人でも多くの人に見てもらった方がいいのにと思ってしまいます。いま群馬テレビは、新生群馬テレビとしてすごく頑張っていて、群馬テレビが中継しているっていうことはもちろん意味があると思いますが、何度も言うようにですね、視聴率がそんなに高くないんですよ。どう調べても。いろんな形でこれから発信していくっていう点で言うと、多くの県民に届いていないんです。だから、私がわざわざこの記者会見で言わせていただいていると。この会見もですね、何度も言っているとおり関連動画で言うと1年間で1,650万回再生されているので。今日も場合によって、切り取られたりすることがあれば、この部分が切り取られるかわかりませんが、少しでも多くの県民の皆さんに、国民の皆さんに、群馬県議会の議論を知ってほしいということで、これをやっているっていうことはですね、ぜひ県議の皆さんにもご理解をいただきたいなと。知事のこの姿勢っていうものは、ぜひご理解をいただきたいなと思います。
それから、これも実は担当部局に言っているんですが、各県議が質問に立つっていうのは、それぞれ真剣勝負なんですよね。普通で考えたら、私が議員の時もそうだったんですけど、予算委員会でやっぱり一番大事なのは、総理から何を答弁として引き出すかっていうことなんですよね。一人一人みんな真剣勝負で、それぞれの地域を背負って県議になっている皆さんが質問をすると。例えば、県から何か譲歩を引き出したいとか、アピールしたいっていうときはですね、それはいくら貫禄が無くても、ラスボスである私に聞くのが一番いいわけですよね。それなのに、知事に対する質問がすごく少ないので、これはたぶん担当部局が頑張っていて、これは知事にあまり負担をかけてはいけないって思っているってこともあるかもしれないし、「これは部長が答えます」と言ったら、何となくみんな(知事に)聞きにくいのかもしれません。こういう文化をちょっと変えていってですね、やっぱり少なくとも、知事に一問も質問が無いという状況は何とか変えていきたいと。水野県議なんか同じ吾妻郡なのに、一回も質問してくれないっていうのは、今度ちょっと本人にも聞いてみますが。私は嫌いじゃないですよ。向こうは嫌いなのか、遠慮しているのかわからないけど、これもやっぱり事務局っていうか県庁の担当部局も、知事に一問ぐらいどうですかって言っていただくのと、あと県議の方も遠慮しないでですね、質問があったらぜひ、あんまり組織の論理とか考えずに、私に質問していただければ何でも答えますので、そのことは申し上げておきたいと思います。
それからもう1つだけ正直に言うとですね。全く質問がないとですね、やっぱり意識が遠のくんですよ。これは県民の皆さんにお叱りを受けることを覚悟で正直に言いますが、この間、ずっと私は本当に真剣に聞いているんですね。(知事への)質問が無いときも、それからどんな会派の県議が立っているときも。それは県議会の7割を占める自民党の県議が立っているときも、昨日は酒井さんともやりましたけど、共産党の方が質問に立っているときも、真剣勝負でやっているんですよね。それは伝わっていると思うんですけど。大林県議の後にですね、気を失ったとまでは言いませんが、意識が遠のきました。やっぱりですね、必死に聞いていてもさすがに全く質問が無いと、基本的に睡眠不足っていうのは、もうこれは恒常的なことで、最近はよく寝るようにしているんですが、やっぱりですね、全く質問が無いとですね、寝ていませんがやっぱり一瞬意識が遠のくんですね。それを見ていた若手県議が、知事が何となく一瞬意識が遠のいたように見えたと。知事疲れていないか、大丈夫かと言われちゃってですね、あらためて申し上げますが、私自身ももっと緊張感を持ってと思うんですけども、やっぱり全く質問が無いっていうのは、結構つらいので、ぜひですね県議の皆さん、会見を見ている県議の方も多いので質問をしてください。私にどんな質問をしていただいてもですね、もう喜んでお答えをさせていただきます。県庁職員もほとんど(会見を)見ているので、幹部の皆さんにも言ったことがあるんですが、この機会に、全然向こう(県議)から知事への質問が無かったら、このことぐらい知事に聞いたらどうですか、ぐらいのサジェスチョンをしていただいてですね、もう1回言いますが、少しでもこの一般質問が盛り上がってくるような形で、努力をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ちょっと前置きが長くなりましたが、それでは会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。
本日の会見の主な項目です。1つ目は「豚熱の対応状況」、それから「tsukurun3周年記念イベント」、「県立高校へのtsukurunサテライト設置」。これ、いいニュースだと思うんですけど、こういうことについてご説明させていただきます。
まず、前橋市内の農場において発生した豚熱の対応状況について、ご報告をさせていただきます。先週21日、前橋市内の養豚場で豚熱の患畜が確認されました。先月の発生に続いて、今回で県内11例目となります。豚熱に関しては、高病原性鳥インフルエンザとともに群馬県のですね、これはもう最重要課題として、全力で取り組んでまいりました。それにもかかわらず、結果として豚熱の発生を防ぐことができなかったと。これは知事として、県民の皆さん、特に養豚関係者の皆様にはですね、大変申し訳なく感じております。今回も発生を受けて迅速に全庁体制で防疫措置に取り組み、作業は順調に推移しております。本日はその進捗状況についてご報告をしたいと思います。スライドをご覧ください。
防疫措置は、患畜が確定した21日から開始し、飼養頭数約8,700頭のうち、本日11時時点で5,929頭、約68%、約7割の殺処分が終わっております。現在も殺処分を継続中ということです。防疫作業にあたっては、群馬県職員はもちろんのこと、これまで全国の7県、茨城県、栃木県、埼玉県、新潟県、静岡県、岡山県、そして佐賀県の獣医師の方々に応援をいただきました。また、前橋市をはじめ、伊勢崎市、渋川市、榛東村、吉岡町、玉村町といった県内の市町村。JAグループ、建設業協会、農村整備建設協会、トラック協会、バス事業協同組合、民間の防除や警備事業者など、多くの皆さんに今回もご協力をいただいております。本日11時時点での作業従事者数はですね、延べ1,134人となりました。ご協力いただいているすべての皆様に、知事としてあらためて感謝を申し上げます。引き続き関係の皆様と協力し、しっかりと対応してまいります。今後の予定ですが、3月3日に殺処分が完了し、3月8日には、清掃、消毒などを含むすべての防疫措置が完了する見込みです。群馬県としては、引き続き防疫措置の完了に向けて全力で取り組んでまいります。農場、埋却地の近隣にお住まいの皆様にはですね、毎回毎回ご迷惑、ご心配をおかけいたしますが、是非ともご理解をいただきますようお願いを申し上げます。なお全国的にはですね、もう皆さんご存じのとおり、鳥インフルエンザが非常に発生リスクが高い状況が続いております。県内の農場主の皆さんにおかれましては、特定家畜伝染病の発生を防ぐために、引き続き飼養衛生管理基準の遵守徹底をですね、重ねてお願いをしたいと思います。群馬県としても、主要産業である畜産業を守り抜くために、国、市町村等とも連携しながら、今後も発生予防に万全を期してまいります。
これについてもう一言だけ申し上げると、いつもしつこいようですが申し上げます。今、県庁は全庁動員体制でですね、県庁職員が本当に24時間体制で、交代をしながら豚の殺処分に取り組んでおります。いつも言うんですけども、公務員としては当たり前のことかもしれませんが、こうやって何か起きたときには、県庁職員が先頭に立って、県民の皆さんのために頑張っていると。このことだけはですね、また今回もあらためて、この会見を通じて、県民の皆さんにお伝えしたいと思うんですよね。加賀谷県議からですね、知事として、県庁職員のいわゆる職場環境の改善について、常にしっかり留意をしてほしいと。県庁職員のことを考えてほしいというお話があったんですけども、こうやってですね、県庁職員が、例えば災害の対応をする、あるいは豚熱の対応をする、鳥インフルの対応をする。こういうことは私が知事になるまではですね、1度も聞いたことがありませんでした。そもそもこれまでの知事が、県職員がやっていることについてですね、やっぱりしっかり発信していたとは思えない。(私は)国会議員のときからわかっていないから。だから、いろいろ言われますが、私は欠点だけの知事ですが、やっぱり群馬県職員ナンバーワンだと思っていますし、彼らの頑張りをいつも見ていますので、こうやって、もう1回言いますが、今までの知事でこういうことをした人、前の知事は一切やっていませんからね。こうやって事あるごとに、やっぱり県職員が頑張っていることはですね、県民の皆さんに伝えていくと。これもやはり、知事としての県職員に対する配慮であるということもですね、あらためてここでお伝えをしておきたいと思います。
それではtsukurun3周年記念イベントに行きたいと思います。群馬県では、令和4年3月にデジタルクリエイティブに特化した若者人材育成拠点としてtsukurunを開設しました。間もなく3周年を迎えます。これまでの利用登録者数は1月末時点1,568人で、延べ利用人数は1万人を超えております。昨年度を上回るペースで今、利用者が増加しております。スライドをご覧ください。
こうした中、tsukurun3周年を記念して、知事とゲストの対談イベントを開催することといたします。ゲストはバンダイナムコスタジオの代表取締役社長の内山大輔さんです。内山さんは、「ドラゴンボール」とか「NARUTO-ナルト-」などのアニメ系ゲームタイトルをはじめ、多岐にわたる作品のプロデュースを手がけているすごい方でございます。またアニメや映画制作にも関わっており、幅広い実績を持っています。
開催日時は3月8日土曜日の10時からで、場所はアクエル前橋2階のtsukurunです。対象は県内に在住または在学している小中高生とその保護者。参加は無料ということになります。
トークショーでは、内山さんのこれまでの経験をもとに、プロデューサーとしての仕事の心得、「好き」を仕事にするために必要な力、挑戦を続けることの大切さ、こういうことについてお話を伺うことになっています。群馬県の子どもたちに、夢への1歩を踏み出すインスピレーションを与える、そういう対談にしたいと考えています。
またイベントの中で、「tsukurunデジタルクリエイティブコンテスト」の後期の授賞式も行う予定です。イベントへの参加方法、詳細はいつものとおりですが、このスライド記載のQRコードからtsukurunのホームページをご覧ください。ぜひ多くの方のご来場をお待ちしております。
続いて、県立高校への「tsukurunサテライト」設置についてです。群馬県ではデジタルクリエイティブ人材の育成のため、tsukurunやTUMO Gunmaの設置を進めております。tsukurunはもう皆さんご存じだと思いますが、小中高生を対象に無料でプロのクリエーターからコーチング形式で自主的に最先端デジタル技術を学べる、そういう空間として前橋駅前に設置をいたしました。さらにtsukurunの効果を県内に広く普及させるために、群馬県がノウハウを提供して自治体などが設置する「tsukurunサテライト」というものを展開しております。これまでに桐生市が「tsukurun KIRYU」を設置し、昨年の6月から稼働をしております。そしてこのたび、来月から3カ所の県立高校に新たにtsukurunサテライトをオープンいたしますので発表したいと思います。スライドをご覧ください。
新たに設置するのは、高崎女子高校の「tsukurun TAKAJO」、それから伊勢崎高校の「tsukurun ITAKA」、そして吾妻中央高校の「tsukurun AGATSUMA」、この3校なんですね。これいい感じでしょう、この(ロゴの)デザインを見てください。この3校には、tsukurunと同等の高いスペックのパソコン、VRヘッドセット、大型モニターなどを設置させていただきます。利用は各校の在校生のほか、地域の小中学生も対象としております。各校では在校生が授業や放課後に自由に設備を利用できます。加えて、月に数日、利用日を設定し、地域の小中学生向けに施設を開放させていただきます。利用日には、2D、3DのCGとか、プログラミングなど専門のスタッフが活動のサポートを行います。もちろん使用料は無料です。なお、利用には会員登録が必要になります。登録は各サテライト施設で受け付けております。またtsukurunサテライトの利用日は学校ごとに異なります。会員登録や利用日について、詳しくは、スライド記載のこのQRコードからご確認いただきたいと思います。
今回県立高校への設置ということで、各校の在校生が小中学生のサポートを行ったり、運営に関わったりするなど、これまでのtsukurunとは違う展開になることを期待しています。これは非常にいいアイディアだと思っているんですよね。デジタルクリエイティブに興味がある多くの子どもたちに、ぜひ楽しんで利用していただきたいと思います。次のスライドをご覧ください。
群馬県内のデジタルクリエイティブ人材の育成施設をまとめました。前橋のtsukurunとtsukurun KIRYUに加えて、本日発表したとおり、高崎、伊勢崎、吾妻の3カ所にですね、tsukurunサテライトを設置いたします。これによって、これまで前橋か桐生に通うのが難しかった子どもたちにも、デジタルクリエイティブを無料で学ぶ環境が広がることになります。加えて皆さんご存じと思いますが、今年の夏にはGメッセ群馬にTUMO Gunmaがオープンいたします。中高生を対象に、世界標準の人材育成プログラムを導入し、オンライン・セルフ・ラーニング・ワークショップなどによって、デジタルクリエイティブ技術を習得できます。TUMO Gunmaには「tsukurun TAKASAKI」も併設するということで、小学生も含めたデジタルクリエイティブ教育の拠点となります。そして企業からの寄附金を活用して、令和8年度には、伊勢崎市内に、以前ここでも発表させていただきましたが、TUMO Gunmaのサテライト施設「TUMO Box」をオープンする予定です。さらに今後は、大学生世代以上を対象としたデジタルクリエイティブスクールの設置検討も進めていきたいと考えております。
先日の県議会で井下県議の答弁で申し上げましたが、デジタル・クリエイティブ産業は、人を魅了する、ワクワクする付加価値、これを創造する新しい産業なんですね。これは群馬県が独自に定義し、これまで誰も取り組んでこなかった、山本知事オリジナルみたいな、唯一無二のものです。会見でも何度か申し上げていますが、エンターテイメントこそがやっぱり世の中を動かしているんだと思うんですね。エンタメの本質というのは、人を魅了する、ワクワクさせる付加価値の創出なんですね。これ自体が、すべての産業の稼ぐ力を向上させる、高いポテンシャルを有したものだととらえています。デジタル・クリエイティブ産業で培われた技術人材、これが製造業をはじめ、観光業やサービス業、農業、そして建設業などにも広がって、群馬県の経済の成長をさらに加速させる源泉になると確信をしています。群馬県としては今後も引き続き、デジタル・クリエイティブ産業の創出に向けて取り組んでまいりたいと思います。
だんだん知事の描いたイメージが実現していくと、こうやってtsukurunがあちこちにできていく、今度はTUMO Boxも伊勢崎を中心にできていく、ということは、群馬県のどこにいても、南牧村にいても、草津温泉にいても、高崎にいても、前橋にいても、みんな、子どもたちが、こうしてデジタルクリエイティブの人材育成の様々なプログラムに接することができるということで、どこに住んでいても、最先端のこういう、これからの世の中を生きていく、あるいは起業したりするためにも不可欠なデジタルクリエイティブの技術を身に付けられると。これからまたAIも当然この中に入ってくると思いますが、これからやっぱり教育で多分最も人材育成の大きな鍵になってくることは、これはもう、暗記の学習って多分なくなっていって、1つはAIをいかに使いこなせるかという才能、能力、もう1つはフェイクをいかに見破れるか。これも大きな、おそらく教育イノベーションの中心になっていく。群馬県が掲げた、ある意味、目標、野望、本当に群馬県中どこでも子どもたちがクリエイティブになっていく。群馬県人みんながクリエイティブな人生と書いて、クリエイティブな暮らしを送れるようになって、一人一人がクリエイターになって、それが群馬県全体の産業を支える活力になっていくと。こういう流れになってきているんじゃないかということで、大演説はこのぐらいにいたしまして、記者の皆さんからのご質問を受けたいと思います。
●tsukurun3周年記念イベントについて
(記者)
まず、本日の案件で、バンダイナムコの内山社長との対談ということで、かなり銘柄的にも楽しみにされているのかなと思いますけども、例えば、群馬県とのコラボレーションですとか、拠点設置ですとか、何かそういったような訴求したいようなポイントみたいなものがあれば教えてください。
(知事)
戦略セールス局長から経緯等々説明させていだきます。
(戦略セールス局長)
まず、今回の3周年イベントで、内山社長さんをお招きいたしまして、知事と対談をしていただくわけなんですけれども、直接的に何か、バンダイナムコスタジオさんとコラボレーションっていうのは、現時点ではまだ具体的なものはないんですけども、やはりこのtsukurunという取り組みに、非常にこの内山社長さんも興味を示していただいて、取り組みとして全国でもまさに先進的だというようなところから、今回の対談が実現したという経緯がございます。
(記者)
トップ外交にもいずれ繋がるような、案件なんだろうなと思いますけども・・・
(知事)
いろんなことを契機に、いろんな繋がりが出てくるので、常にそういうチャンスを逃さないようにやってきましたから、何か決めているわけじゃないですけど、こういう中からいろんなものが生まれてくるっていうのは、おそらくおっしゃったとおりじゃないかなと思っています。
●県立高校「tsukurunサテライト」設置について
(記者)
次にtsukurunのサテライトを高校に設置するという、非常にユニークな取り組みで、かつですね、TUMOと合わせて、群馬県全域に広がっていく、知事の熱い思いというの先ほどお伺いしたんですけれども、今後の、まだちょっと気が早いんですけども、もっと地域の方に広げていくとか、何かそういったような意向というのはございますか。
(知事)
担当者からまず、はいどうぞ。
(高校教育課長)
tsukurunを今回、3校に設置させていただきますけれども、今回初めての取り組みということもありまして、まず3校で、小中学生、高校生の利用状況等をよく把握させていただきたいと思います。また、学校の現場の意見も聞きながら検討したいと考えておりますが、教育委員会としましては、こういったデジタルクリエイティブ活動を子どもたちが思いっきりできる環境を作っていくということは、非常に大切なことだと考えております。以上でございます。
●高校の授業料無償化について
(記者)
最後にちょっと案件外なんですが、先日、自公維新でですね、高校の授業料無償化というようなことで合意されたということで、当然群馬県にもいずれ影響が大きくなってくる、県自体も、こどもまんなか(政策に力を入れている)ということで、高校の支援策をかなり展開されていると思うんですが、ただ一方で、こうしたtsukurunサテライトみたいなものを設置することで、もしかしたら公立と私立の格差というものが、少しは是正できるのかなと思いながら、今日伺ったんですが、そこら辺の知事の受け止めと、今後予想されている影響、懸念みたいなものがあれば教えていただければと思います。
(知事)
まずtsukurunは、放課後ミライ革命というぐらいで、ある意味放課後に子どもたちが楽しみながら、映像制作とか、プログラミングとか、非常にクリエイティブな技術というか、知識を身に付けるっていうコンセプトで作られているということなんですけれども、今、その大きな政治の流れの中で、公立私立ともに高校無償化されるっていう流れになってますが、この高校が無償化されるっていうことで、例えば群馬県のtsukurunの構想とか、TUMOの構想にマイナスがあるってことは全く考えていなくて。いずれにせよ、そのTUMOとかtsukurunというのは、無償で勉強したい人たちが使える施設なので、それは当然、今の既存のいろんな教育とも連動していくし、プラスの面しかないと思っているんで。まず最初に言いたいのは、この高校無償化の動きが、何かTUMOとかtsukurunの政策として期待している効果に何らかのマイナスの影響を与えることは全くないと思っています。
それから、高校の無償化、これはもう、公立私立ともに無償化になる流れになるんだとは思うんですけれども、これはこれで子育て世代の負担が減るということについて言えばですね、それはもういいことなんだと思うんですよね。ただ、例えば私立も公立も高校が無償化になるっていうことになったときの県内への影響というのはよく考えなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。例えば、その公立高校に対する影響っていうのは、少なからずあると思うので、そこはちゃんと群馬県としても見極めていかなければいけないと思うし、これはこれで、私立も公立も全部高校教育無償化するということ自体は、決して否定的にとらえてないし、いいことなのかもしれませんけども、いろんな見方があって、私立も全部無償化になったら、その余った分のリソースは、きっと塾に投入されるんで、むしろ収入の差が如実にあらわれるような、ややアンフェアな状況が作られるんじゃないかということを指摘する人もいるし、むしろ、私学無償化するよりは公立をもっと充実させるべきじゃないかという意見もあるので、いろんな意見に少し耳を傾けながら考えていったらいいんじゃないかと。
ただ今回の無償化というのは、ある意味日本の政治では、新しい状況、ほとんど与党というか自民党、ここのところ公明党、特に自民党中心に決まっていた政策の流れが変わってきたっていうことによって出てきたことなんで、これはこれで見方によっては前向きにとらえていけばいいんじゃないかと思います。
いずれにせよですね、大事なことは、群馬県はすべてを前向きにとらえるたちなので、ポジティブに、例えば無償化になったとき、これが公立高校にどんな影響があるにせよ、それを分析して、そこでマイナスの状況が出てきたら、(将来のことは)分かりませんが、災い転じて福となすと。やはりtsukurunとかTUMOとも連携して、あらゆることを群馬県のためになるように持っていこうと思っているんで。いずれにせよ全体の流れはよく見ていかなきゃいけないかなと思っています。
●県立高校「tsukurunサテライト」設置について
(記者)
案件内でtsukurunサテライトの絡みで伺います。今回かなり広域で設置整備が行われますが、これまでの成果と、改めましてクリエイティブ人材の育成をどう群馬県の産業に生かしていくのかについて伺います。
(知事)
まず担当部、戦略セールス局長から。
(戦略セールス局長)
tsukurunのこれまでの成果ということで、まさに3年間tsukurunを運営して、ちょうどこの3月で3年が経過するわけであります。この間の延べ利用者というのは、約1万1,000人を超えるというようなところからひとつ、3年間での成果という意味では多くのデジタルクリエイティブを学ぶ人材を輩出できたと。さらに、それに加えて昨年の12月には、全国の小学生のゲームプログラミングの大会で、このtsukurunの利用者から全国の優勝者が出たというようなことで、まさにtsukurunが目指す、最初の1歩から飛び抜けた人材までを育成するといったところまで含めてですね、非常に多様な人材が育っているというようなところが非常に大きいかなと。今後、このデジタルクリエイティブの人材育成、この先にある、まさにデジタル・クリエイティブ産業の創出に向けて非常に大事な、1つのエコシステムを稼働させるピースとなりますので、これからまたTUMOとの連携、さらには、デジタルクリエイティブスクールとの接続、こうしたものも総合的に考えて進めていきたいというふうに考えてます。
(知事)
実績については今、戦略セールス局長が説明したとおりなんですけども、やっぱりですね、利用人数はパッと聞くと、ちょっと思っているより少ないと思うかもしれませんけど、基本的に放課後なので、ここを使うのは。1日のうちの放課後、授業が終わった後ということを考えると、かなり利用者が多いなというのとですね、それからここで、もちろん子どもたちに無料で、例えばモーションキャプチャーみたいな、最新のCGを作る技術を教えたりするだけじゃなくて、さっきもちょっと申し上げましたけども、クリエイティブな分野の第一線で活躍している人を招いてセミナーというか、講演会をやったりとか、あるいはもう3回目ぐらいなんですが、ひろゆきさんを審査委員長とするコンテストをやったりして、その中で、明らかに作品のクオリティが上がってきていると、やっぱり子どもたちの能力が開花してきていると。その最も象徴的な1つの出来事が、全国のゲームプログラミングの大会で優勝者が出たと。そんなに大きくない施設から全国1の優勝者が出たっていうのは、ものすごく期待できると思いますし、今度もまたやりますので、コンテストを見てもらえば、毎年毎年レベルが上がってきているので、そこは知事としても結構わくわくしています。
それから、さっきもちょっと言いましたが、tsukurunは、いろいろtsukurun KIRYUじゃないけど、ブランチを広げていこうってことだったんですけど、こうやってその公立高校と組んでね、これすごくいいアイディアだと思うんですよ。在校生もサポートできるし、ある意味でいうと地の利も一番いいし。こういう感じで本当に県立高校に広がっていくっていうのは、いろんな意味で相乗効果があるなと思っているので、この仕組みも非常に私は評価をしています。そこにプラスアルファTUMOができて、TUMO Boxは今のところ伊勢崎に1カ所なんですけども、これもぜひ増やしていきたいと思っています。もう1回言いますが、どこに住んでいても、例えばTUMO Boxの中に入ったら別世界があるみたいな、そういう群馬県にしかない、誰でも、どこでも、デジタルクリエイティブの技術を身に付ける、教育を無償で受けられる、そういう世界の実現に向けて、非常に大事な1歩を踏み出したんじゃないかなと思っています。
(記者)
加えてですね、そういう育った人材が、群馬県内で働ける環境がないとですね、どんどん流出を加速してしまうような、逆効果になってしまう可能性もあると思うんですが、そこら辺の育成については・・・
(知事)
本当に記者さんにいいポイントを聞いていただいたと思うんですけども、群馬大学のGFL(グローバルフロンティアリーダー)育成プログラムがあって、30から40人ぐらいのとても優秀な医学部生から始まって、いろんな学生が集まっている、そのグループで年に3回ぐらい講演しているんですけど、そのときに、愛知県から来た、多分医学部の学生だったと思うんですけどね。実は愛知県のこういうところでも、例えばこうやってデジタル(関連のイベントを)やるとか言って打ち上げたり、例えばアニメでも、こういうイベントをやるからみたいな感じで、一過性のものをちょっとやって、それで商店街でキャンペーンやるみたいなことをやっているんだけど、そういうふうな、何となく一過性のアドバルーンみたいな感じになる可能性がないのかと聞いてくれて、とってもいい質問だと思うんですけども。何が違うかっていうと、今まさに記者さんが言ったように、群馬県は最先端のデジタルクリエイティブ人材を育てると。何で育てるのか、我々がこれから集積しようと思っているデジタル・クリエイティブ産業を支えるためなんですよね。今回前橋、高崎を中心に、最初の集積みたいなものを作るっていうことで、この青写真をしっかり県議会の方にも説明していくんですけども、高崎にまず集積ができて、これを横展開していくみたいな形になると思うんですが。なかなかハリウッドみたいなね、まさに世界のエンターテインメントの拠点なんで、ハリウッドの近くにあるフィルムスクールとか、そこら辺は全部もう業界に直結してるから、そこまでにはなかなか難しいかもしれませんが、群馬県の主要産業となる、近未来に製造業と並ぶ、群馬県の主要産業となる、デジタル・クリエイティブ産業を支える人材を作るんで、そこでやっぱりその育った人材が、群馬県のデジタル・クリエイティブ産業を支えていくと。そこからまたエコシステムができて、ヒット作が生まれたりとかですね、本当に世界に通用するような人材が輩出するような流れを作ろうというふうに思っていますので、今言ったお話の答えは、デジタル・クリエイティブ産業をしっかりここに作っていくっていうことだと思います。
(記者)
私もtsukurunサテライトに関して伺います。県教委の記者会見も私は参加して、その発表も聞いていたんですけども、この3校に設置されるものは、比較的臨時的な意味合いで受け止めました。今地図で表している、常設の桐生とかと同じような形で配置があるんですけども、イメージとすると、期間は配っていただいたリリース資料の3月、4月、5月にも実施ということですけども、今後恒常的にここの各高校には設置するお考えなのか、この辺りちょっと伺います。
(知事)
ちょっと現状を、教育委員会。
(高校教育課長)
tsukurunサテライトの今後なんですけれども、先日の教育委員会の記者会見におきまして、今回、3月ということで発表させていただきまして、4月以降についてはですね、年度当初は、学校は何かと新入生のオリエンテーションですとか、いろんな学校行事が重なっておりますので、4月の下旬から5月の上旬を目処にというふうに発表させていただきました。今後のことはですね、予算のこともありますので、はっきりしたことは申し上げられませんけれども、先ほどの繰り返しになりますけれども、本県でですね、子どもたちがデジタル・クリエイティブ活動にですね、どこにいても取り組める環境というのは、教育委員会としても非常に重要だと考えているということでございます。
(知事)
この事業は今、記者さんおっしゃったように、まずある意味でいうと、実証的な、パイロットみたいな形で、しっかりtsukurunをあちこちで展開するということなんですけども、この結果も踏まえてですが、そこは今、予算の関係もあるって言ったんですけど、いろんな形で、例えば民間と連携するとか、自走の仕組みを作るとかしながら、やっぱり究極的には、こういう県立高校なのか、tsukurunみたいなものを例えば施設として作るのか、あるいはそうじゃない形なのかっていうのは分かりませんが、やっぱり究極的には、群馬県のどこにいても、わざわざ高崎とか前橋まで来なくても、小中学生、子どもたちが、自由にこのプログラムにアクセスできるような環境を作っていきたいというふうに思っています。だから今回の事業はとっても大事だと思って、その意味の最初の1歩っていう感じでしょうか。
(記者)
まさにその点、先日、先ほどおっしゃっていた日本一の小学生が群馬テレビに来ていただいて、私もtsukurunで取材をして、お母さんにもお話聞いて、お母さん自身がそういうのに熱心で、情報をキャッチしたからtsukurunと接点が持てて、やっぱりそういうのが恒常的に県内の小学生にも広まるといいですよねということを、その保護者さんも話していて、そういう意味では、今回こういう各高校に配置するっていうのは、そういうところの課題もクリアできるのかなと思うんですけど、そういう思いもありますか。
(知事)
まさにそうだと思うんですよね。もうすでに大変立派な経済人がおっしゃっていることですけども。やっぱり子どもたちの感動体験、これに何か差がついていくってよくないじゃないですか。さっき言った塾の話じゃないんですけどもね、ご両親の例えば収入とかの関係で、貧困問題みたいなことで、教育の機会を失われるみたいなのは、もちろんなくしていかなきゃいけない。そういう意味で言うとですね、tsukurunとかTUMOって無償でしょう。だから、もう1回言いますが、どんな環境にあっても、子どもたちがある意味でいうと、チャンスを奪われない。それからすでに(最新の機器を)使っている方もいますけれど、感動体験をシェアすることを阻まれない、そういう環境を作るっていう意味でも、実はとても私は意味のある試みだなと思ってます。
●TUMO Boxの進捗について
(記者)
あとTUMO Box、伊勢崎に令和8年度オープンということで、現時点で発表できる内容があれば、もう少し教えてください。
(知事)
TUMO Boxについて、どうぞ。
(戦略セールス局長)
TUMO Boxにつきましては、以前にこの場でも少しお話はさせていただいたんですけれども、来年度の予算要求の中に、伊勢崎市に対する補助金として、これは伊勢崎市内に立地をしております企業様の寄附というものを、県から補助金として伊勢崎市に対して執行させていただくという予定になっておりまして、現時点でまだ整備のスケジュールですとか、具体的なオープンに関しては、伊勢崎市の方で調整をしているというような状況です。
●副知事人事について
(記者)
案件外で、(県議会の)一般質問を取材していて、この知事会見の会見録にも残しておいた方がいいかなと思ったのが、宇留賀副知事の後任人事案についても質問ありましたけれども、知事、結構熱を持って答弁されていました、改めて現時点で話せる内容を教えていただければ。
(知事)
それはもう県議会で言ったとおりで、ちょっとブログにも書いたんですけど、昨今このことについて、知事が方針を変えるんじゃないかみたいなことを言う人たちがいろんな思惑で言ってきているんですけど、それはありえないと。約束したことを破るようなことは政治家としてはやりませんから、こんなにシンプルで大事な約束を破ることは毛頭考えてないんで、宇留賀さんの任期は6月17日までということです。もうここでも何度も言ったんですけども、後任の副知事は(間隔を)空けないで、もちろん来てもらいたいと。やっぱり県政、副知事不在っていうことになったら、知事の労度も増えますし、それだけ仕事が捗らなくなるので、1日も空けないで、副知事はしっかり選びたいと。100%、確実だとは言えないんですが。やっぱりそれは、県議会のいろんな議論を踏まえて、関係省庁から、いやOBだから何でいけないのかっていうのは全く納得できないけど、それでもいろいろ見方があるんだと思うんで、ちゃんとその政府から派遣してもらうように、最大限の努力をしますということです。
ここでも何度も何度も申し上げたんですけど、なかなか宇留賀さんみたいな人はいないので、得がたい人材だと思っているんですが、それでもやっぱりこう、世の中動いていきますから。もう何度も言うように、Queenの歌じゃないけど、「Show must go on」でしょ。世の中動いていくんで、群馬県も動いていくんで、停滞は許されないんで、しっかり新しい体制を作っていくと、約束を守った上でね。
その中で県議会でも言いましたが、八面六臂の活躍だったわけだから。全部ね、宇留賀さんがやってきたことを1人でカバーするっていうのは難しいと思うので、新しい副知事、群馬県に来ていただく方をしっかり見つけようと思いますが、もちろん、とても大事にしようと思います。しっかり頑張ってもらおうと思うんですが、やっぱり、加えて今の体制を維持するためにはですね、少し新しいポストを作るとか、いろんな形で体制を強化しなければいけないので、その点もですね、県議会の皆さんに今から、ぜひそこら辺のところもご理解いただきたいということは申し上げました。
それから、あんまり言い過ぎると、また問題になるんで気を付けなきゃいけないんですけど、ちゃんと約束を守ってやるからには、きちっとした人を見つけてくると。そのときはもう気持ちよく、しっかり同意人事に賛成してくださいということもですね、図々しくお願いをさせていただいたということです。
(記者)
5月の第2回定例会で。
(知事)
そうです。第2回の定例会で出そうというふうに思っています。今後のことはいろいろあるかもしれませんけども、宇留賀副知事も引っ張りだこだって、もう前から言っているんですけど。どんな形でもですね、まずは宇留賀副知事が群馬県に残した実績は消えませんから、この大活躍は私が語り継ぐので、ここまで群馬県のために頑張ってくれたっていう実績はずっと残っていくと思いますし、どんな形であれ、宇留賀さんがものすごいグローバルにグルグル回っていれば、あんまり会えないかもしれませんが、申し訳ないけど、私は生涯お付き合いすることになると思うので。宇留賀さん(の考えは)は知りませんよ、ただ私の心情としては、河野太郎とか武見さんとかね、もう申し訳ないけど、生涯付き合おうと思う人とはもう生涯付き合っているんで。宇留賀さんとの関係は、このままいかなる場合も切れないと思うんですよね。いやもう、これだけやっぱり群馬県のために一緒に戦ってくれた同士ですから。おそらく、私の方は宇留賀さんとはずっと本当に生涯の盟友として付き合わせていただこうかなと思っています。
(記者)
今の副知事人事に関してなんですけれども、新しいポストもちょっと話題になっていましたが、それは例えば条例を改正して副知事のポストを増やすとか、そういうことは。
(知事)
それは考えていません。もし条例を改正して、副知事のポストをもう1個作ったら、約束を破ることになっちゃうから、そういうことはしません。新しいポストというのは、あんまり具体的には申し上げられませんけども。例えばですね、山本県政の特徴、こんなことを言うと記者さんに怒られますけど、圧倒的なトップセールス能力じゃないですか。だって、中央の現職の閣僚にも直接お願いに行くわけじゃないですか。そのときにやっぱり政府に働きかけるっていう仕組みで言うと、山本・宇留賀でばっちり体制ができていたんで、ここはもう本当に彼に手伝ってもらったし、あとは永田町への働きかけみたいなもので言っても、例えば温泉文化の議員連盟、これ一生懸命事務局長として、馳さんも忙しいから、馳さんとも相談しながら、議員連盟、一生懸命働きかけて作っていただいたんですけども。議員連盟の窓口も彼なんで、私の盟友で牧島かれん前デジタル担当大臣、議連の事務局長と議論できる人っていうか、交渉できる人は宇留賀さんしかいませんので、もうそもそも仲良しだったからね。そういうのもあれば、特に企業誘致みたいなことについては、それは例えば今までやってきた信越化学の誘致も、中島前企業管理者と宇留賀さんと3人で力を合わせてやってきたんで。そういうところを全部カバーできる人はいないんで、そういう意味でいうと、そこをどうするかっていうときに、例えばちょっと体制を強化するとか、中でやるのか、あるいは外から人に来てもらうのか、どんな形か分かりませんけども、必要が出てきたときには、そういうこともやらせていただこうと思っているんで、その時はぜひ県議会の方にもしっかり後押しをしていただきたいなと思っています。
(記者)
分かりました。そうすると、念頭に置かれているのは経産省ということになりますか。
(知事)
それは現時点では分かりません。ちょっとまだ一生懸命探しているところなんで。
●知事の服装について
(記者)
今日のネクタイなんですが、これは県内企業のアピールのためのものなんでしょうか。
(知事)
それが残念ながら、普通はタートルネックとスカーフでくるはずだったんですけど、午前中に協和キリンの新しい研究棟の竣工式みたいなものがあったんで、どう考えてもネクタイで来てくれという感じだったんで、ネクタイして、そのまま全く時間がなく、ここに飛び込んでしまったということなんで、全然群馬県とは関係ないんで。次回からは、いっぱいスカーフと襟巻きをもらったんで、次回からはずっとそれでいきたいと思います。何にも関係ありません。
(記者)
承知しました。楽しみにしています。
●選挙運動に関する他県の動きについて
(記者)
案件外なんですけど、選挙運動に関してで、最近、その自身の当選を目的としない2馬力の選挙運動をする人が出てきていて、それを対策するために、鳥取県が他候補の当選を目的としないっていう趣旨を書いた宣誓書を義務づける方針になったということが報道されています。その件を受けて、知事として今、何らか群馬県独自にそういった2馬力の選挙運動を抑止するような取り組みというか、お考えはありますでしょうか。
(知事)
特に群馬県では考えていませんが、平井知事がやっておられるんで、それ自体はやっぱりその流れとしては正しいことだと思うので、ぜひ頑張っていただきたいと思いますし、平井知事たちがやっておられることは正しいことだなというふうに思っています。
(記者)
基本的には国の公選法改正を受けてっていう・・・
(知事)
はい。
それでは最後に、知事の方から少し県民の皆さんにお話をさせていただきたいというふうに思っています。今日、高校無償化のお話が出ました。私立も公立も無償化をしていくと。こういう流れ自体はですね、子育て世代の負担を軽減するっていうことで、これ自体は、もちろんいいことだと思うんですが、知事としてはですね、ここからいろいろ県内の公立高校への影響とか、これがどういう社会変化をもたらすのかみたいなことについては、少し慎重に見極めていかなければいけないんじゃないかなというふうに思っています。いずれにせよ、どんな状況になっても、県民のためになるようなマインドセットで、仕組みを考えますので、特に心配していませんけれども、しっかりそこは、これからの流れを見極めながら、群馬県としてどんな対応していくのかっていうことは考えていければと思います。それから、今日もちょっと申し上げたんですけども、今までずっといろんなところで議論をされていたけど、私学助成っていいますか、この私立高校も全部無償化するっていう、この流れはですね、今の新しい政治状況の中で出てきたことなんだと思うんですよね。これについて自民党とそれから維新が合意をしてですね、予算成立の目処が立ったという流れを見ながら、ちょっと感じることは、やっぱり世の中はこういう流れになってきているんだなと。というか、今まで私は自民党の国会議員として、24年間いろんな役をやったり、いろんな経験をさせていただいたんですけども、ほとんどの場合は、やはり自民党が与党で、しかも、もちろん非常に大きな影響力を持っているということでしたので、例えばこの間の衆議院選挙を受けた流れの中で、衆議院の予算委員長が野党に渡ったということについては、結構衝撃を受けたんですが。考えてみたら、今の野党の状況からいけば、どのみち議決みたいなのをしていけば、おそらく野党の予算委員長が生まれていたんだろうなと思うし、こういうふうに、与党が衆議院で過半数を持っていないということでいうと、各党の政策をしっかり勘案しながら、自民党も譲るべきところは譲る、与党も自公も譲るべきところは譲り、その中でですね、1つ1つ政策を決めていくみたいな流れっていうのは実はこっちの方が健全なのかもしれないなと。日本以外大体そういうところが多いじゃないですか、欧米だって。そういう意味でいうと、これは新しい時代の流れなんじゃないかなというふうに思っていまして。その点から言うと、もしかすると石破総理はこういう時代には非常に適した総理なんじゃないかと。いろんなところを我慢しながら、妥協点を見つけていくみたいな、この政治状況の中で言うとですね、もしかすると石破総理はこの時代に合ったスタイルの総理なのかなということも感じています。これは何度もここで言っていますが、私は地方政治にもいずれやってくることだというふうに思っていまして、例えば群馬県でもそうですけども、もちろん自民党が7割の議席を持っていたと、ほとんどは自民党で決まって、知事も自民党ととにかく話がつけば、はっきり言って実質的に終わりみたいな状況の中からですね、これからおそらく議会の状況も全国的に地方政治も変わってくると思うんですが、やっぱり各党の意見に耳を傾ける、いろいろ各派からのいろんな提案もしっかり勘案しながら、首長がその中で、もちろん政治の世界では妥協は必要なんですが、本当の意味である程度妥協したり、交渉しながらですね、物事を決めていく、予算を編成していくみたいな、おそらく地方も流れになってくるんじゃないかなというふうに考えております。県民の皆さんにはそういう時代の変化もよく見ていただきながらですね、県政にさらに関心を持っていただければというふうに思っています。
最後に申し上げますが、群馬県、もう臨時会見で先週もお話をしていますが、移住希望地ランキングで全国1位になりました。これはものすごく実は群馬県にとってはいいことだと思っています。そもそも群馬県はですね、今までこうしたランキングで1位になったことは、ただの1度もありませんでした。だからずっとどんな指標でも、大体全国の中位で、ぱっとしない、目立たない、引っ込み思案の県だと言われていた中でですね、王者静岡を抑え、常連だった宇留賀さんのふるさとの長野とか、福岡、山梨、静岡、こういうところを抑えて、群馬県が1位になったということはですね、実は知事としては非常にうれしいことでした。ちっちゃくガッツポーズをしたと臨時会見でも申し上げたんですけども、これは何がうれしかったかっていうと、担当部局の職員たちの努力もあったし、群馬県だけが、全ての市町村がふるさと回帰センターの会員になっているということで、実は県と市町村もしっかり連携して頑張ってきた、その成果なんですよね。しかもですね、2023年の発表のときに全国2位になったということが話題を呼んでですね、群馬県のぐんま暮らし支援センターでは相談件数が約25%増えて、今年さらに増えると思うんですよね。昨年度の移住者数も過去最高だったということです。これは、群馬県民にある意味プライドと勇気を与える出来事だったというふうに私は思っています。
群馬県が全国1位になったことって、全然よく覚えてないんですけど、実質賃金の伸びが1位だと、日経新聞の調べだったんですけど、これもうれしかったし、それからYouTubeの総再生数も実績的に1位、それから全国の都道府県が競い合って、今一生懸命登録者数を増やそうとしている、このYouTubeチャンネルの登録者数の伸びも1位、あるいは、ちょっと戻るとですね、コロナ禍で20代から50代までのワクチン接種率が1位になったっていうことも地元紙で大きく報じられたことを覚えているんですけど、こうやってどんどん群馬県の存在感が大きくなってきているという手応えを大変感じています。県民の皆さんにも、ぜひこれからの群馬県の動き、勢いに注目をしていただきたいと思いますし、この1位がさらに実績に、群馬県への移住者増加に繋がるようにですね、しっかり知事としても頑張っていきたいというふうに思っております。
ということで、今日も結局は1時間ぐらいになってしまいましたが、記者の皆さんには最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。今日来ておられる新聞各社、それからテレビ局の皆さんにも、ほとんどこの移住希望地ランキング1位を報道していただいて、そのことはとってもうれしかったので、感謝を申し上げたいと思います。もう1つの杜撰なランキングのことはもう終生忘れていただいてですね、この移住希望地ランキングにこれからも注目をしていただければと思います。ということで、これで会見を終わりたいと思います。今日も最後まで記者の皆さん、ありがとうございました。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。