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令和7年度第3回定例記者会見要旨(4月17日)

更新日:2025年4月17日 印刷ページ表示

■日時    令和7年4月17日(木曜日)14時03分~15時44分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和7年4月17日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.33MB)

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.新・地方創生交付金採択結果

 3.高校生リバースメンター

 4.手話動画「#SHUWANOWA」

 5.直滑降ストリームの告知について

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。今週15日の火曜日、和歌山県の岸本周平知事がお亡くなりになりました。岸本知事とは、昨年の8月、みなかみ町で開催された、楽天主催のビジネスカンファレンスでお会いした際などにお話をさせていただきましたし、この間、いろいろな知事の集まりでも、会話を交わす、言葉を交わす機会がありました。国政の経験も長く、非常にグローバルな視野と実力を兼ね備えた、立派な方でした。本当に優秀な方だったと感じていますが、今回、この突然の訃報に接し、本当に残念に感じております。岸本知事に対して、謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様に、心からのお悔やみを申し上げたいと思います。

 先般、実は温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録の件で、これを推進する知事の会の平井鳥取県知事、前の全国知事会長ですが、平井知事とも少しこのお話をさせていただいたんですが、改めて平井知事からもお聞きをしたんですけれども、岸本知事は、特にこの温泉文化の運動には熱心で、南紀白浜とか、そこら辺のところも含めて、やはり温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録みたいなものを通じて、しっかり地域振興につなげたいという思いを持っていらっしゃったということもお聞きをしました。そこで、平井知事と話をしたのは、やはりこの亡くなった岸本知事の遺志をしっかりと受け継ぐためにも、このユネスコ無形文化遺産登録運動を成功させなければいけないというお話をさせていただき、改めて、2人でこれをやり遂げていこうということを誓いあったと、こういう場面があったこともお伝えをしておきたいと思います。

 さて、先日4日、前橋の農場で発生した、県内12例目の豚熱の対応状況についてご報告をしたいと思います。発生した当日に防疫措置を開始し、13日の日曜日に、全頭の殺処分が終了いたしました。現在も関係団体などの協力を得ながら埋却作業などを進めております。農場や周辺の消毒作業を含む全ての防疫措置は、ちょっと雨が続いた関係で作業に遅れが生じて、来週21日月曜日以降にずれ込むことが予想されています。改めて知事として、この防疫措置にご協力をいただいている全ての方々に心から感謝を申し上げたいと思います。群馬県としては、防疫措置の完了にしっかり注力をしていくと同時に、今後原因分析とか、発生の予防に向けた対策を着実に進めていきたいと思っています。また、豚熱に関して、昨日の読売新聞に、この2月に殺処分した豚の血液などを含む液体が河川に流出し、このことを群馬県が公表しなかったと、こういう記事が掲載されました。ご心配をおかけした地域住民の皆さん、それから関係団体の皆さんに、知事として率直にお詫びを申し上げたいと思っています。この件については、事案が発生した直後に対応し、数時間で排水パイプを閉鎖いたしました。地域住民に対する説明はもちろんですが、漁業権を有する群馬漁協はじめとした関係者にも、個別に説明をいたしました。私も担当の農政部から、事案が発生した段階で報告を受けておりましたし、当然、国交省、前橋市にも報告をしています。その後も頻繁に水質検査を行って、問題がないということも確認をしております。これは当時の農政部長からも細かく連絡が来て、しっかり私も報告を受けながら進めてきたということで、今回マスコミに情報提供を、その時点でしなかったということについては、これは全て知事の判断です。これも農政部とか、担当部というよりは、私の責任で行ったことだということはまず申し上げたいと思います。今回、マスコミ等に公表しなかったのは、まず有害物質の流出がなかったということがあります。加えて、やはり豚熱の発生場所が特定されることによる風評被害も懸念されるということもありましたし、住民の不安をあおってしまうのではないかという考えもありました。住民の方々からは、公表しないでほしいという希望もありました。今も防疫作業を行っているところですが、とにかく同じ事案が発生しないように、必要な対策を行ってまいりたいと思います。この件については、後で皆さんからもご質問があると思いますので、そのときに担当部長、私からも、もう少し詳しく、経緯とか、私の知事としての考え方を率直に皆さんにお話をさせていただこうと思います。

 話は変わって、温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録についてもご報告があります。今週の14日の月曜日、中野洋昌国土交通大臣を訪問いたしました。中野国交大臣には、まず上信自動車道嬬恋バイパスの事業化決定について御礼を申し上げ、同時に温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録運動へのさらなる支援をお願いしました。2028年の最短登録を実現するために、文化庁、環境省、観光庁の連携による検討チームを立ち上げていただくと、とにかく最短登録を実現するために、それをやってくださいということを改めて要請をいたしました。中野国交大臣は本当に真摯に耳を傾けていただいて、観光庁からも、文化庁や環境省に強く働きかけていきたいと、こういう力強い言葉を頂戴しました。お忙しいところ、ご対応いただいた中野大臣にはこの場を借りて、改めて感謝を申し上げます。併せて、ここには上信道の期成同盟の会長である小渕優子さんにも同席をしていただきましたし、また国交大臣との面会ですよね、そこには地元の町村長にも来ていただきましたし、これをつないでいただいたのは、公明党の国交大臣ということもあって、福重衆議院議員なので、こうした皆さんにも併せて御礼を申し上げたいと思います。翌日15日の火曜日には、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会が事務局を務める、「温泉文化ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会」の総会に参加してまいりました。ここにいる何人かの記者の方にも取材をしていただきましたが、総会では、会長が来られなかったので事務局長である私が、45の道府県で構成する知事の会を代表して、最短での登録に向けて力を合わせていきたいと、こういう少し熱い挨拶をさせていただきました。協議会としても、最短の登録を目指すと、こういう決議を行っております。またこの日は、知事の会の会長である平井鳥取県知事に同行して、秡川観光庁長官も訪問いたしました。中野大臣と同じく、文化庁、環境省、観光庁の連携による検討チームの立ち上げを要請し、秡川長官からも力強い支援の言葉をいただいています。群馬県としては、引き続き多くの関係者にもご協力をいただき、温泉文化ユネスコ無形文化遺産の2028年登録に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。以前からこの運動の現状や展望についてはここで報告をさせていただいていますけれども、ようやくここまで来たと。それは、先般の参議院の予算委員会で、この議連のメンバーでもある地元の清水真人参議院議員が、石破総理とそれから阿部文科大臣に、このことを質問していただいて、石破総理の方から、これは非常に重要な案件だと、政府としてもしっかり取り組みたいという、ある意味、言質をいただいたというか、大変力強い答弁をいただいたということで、文科大臣の方も、まずはいろいろな課題をクリアしていきましょうみたいな感じだったんですけれども、前向きなお話をいただいたということで、ようやくここまで来たということなんですね。次の候補が決まるのは今年中ですから、10月なのか11月なのか分かりませんが、そこに向けて、とにかく最短で、この温泉文化が候補になれるように、あらゆる手段を使って、そしてあらゆる人たちと協力をしながら、これをまずは何とか実現させていきたいと。とにかく国内候補になるということが大事なので、ここに向けて全力を尽くしてまいりたいと思います。

 ちょっと前置きが長くなりましたが、会見の中身に移ります。スライドをご覧ください。本日の会見の主な中身。今日は、「新・地方創生交付金の採択結果」とか、「高校生リバースメンター」、「手話動画『#SHUWANOWA (ハッシュタグしゅわのわ) 』」などについて発表させていただきます。

 

2.新・地方創生交付金採択結果

 まずは「新しい地方経済生活環境創生交付金(略称:新・地方創生交付金)」の採択結果、これ前のデジ田(交付金)だよね、名前変わったけど前のデジ田だと思います、これについてちょっと、まずはお話をしたいと思います。この交付金は、地方創生をレゾンデートルとする石破総理の主導のもとで、地方公共団体の自主性、創意工夫に基づく取り組みを支援すべく設けられたものです。従来のデジタル田園都市国家構想交付金を発展させた、地方創生のための交付金ということになります。この度、令和7年度の採択結果が公表されましたのでご報告したいと思います。スライドをご覧ください。群馬県は、総額28億5,526万円が採択となりました。これは、都道府県の採択額で全国1位ということなります。昨年度のデジ田交付金も採択額全国1位でした。これで2年連続の1位ということになります。群馬県では、限られた財源の中で、新たな取り組みを実施するため、自ら稼ぐというマインドをしっかり持ちつつ、国の交付金とか補助金の獲得に努めてきました。また私自身も、伊東良孝地方創生担当大臣、とっても人柄の温かい方ですけれども、伊東大臣に面会して、群馬県の取り組みを熱く訴えてまいりました。こうした姿勢が国からも評価され、2年連続での採択額全国1位につながったと感じておりまして、これも知事として大変うれしく思っています。今回採択となった事業は、デジタルクリエイティブスクール構想の検討を含めた、デジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築に向けた取り組みとか、移住促進の取り組み等です。こうした取り組みを着実に進め、地域の活性化、ひいては山本県政の原点である県民幸福度の向上につながるように、引き続き取り組んでまいります。これとっても意味があるなと思うのは、知事就任以来ずっと申し上げてきたんですが、やっぱり投資は、劣化東京ではなくて群馬モデルでなければならないと。そしてどの自治体も財政が厳しい中では、この思い切った投資のリソースを確保するためには、方法は3つしかないと。一つは、国の制度、補助金、交付金みたいなものを最大限に使うということ。もう一つは、民間との連携を促していく、民間からの投資を引っ張ってくるということ。3つ目は、この水力発電の仕組みを変えた事例、皆さんよくご存じだと思いますし、今ぐんまちゃん、IPビジネスに向けてずっと努力をしているわけですけれども、県が自ら稼ぐ。この3つしかないんですね。そうやってしっかりしたリソースを確保した上で、投資をするということを言ってきたんですけれども、これちゃんとやっている証拠ですよね。全国の県で最も、国の制度を、群馬県がうまく使っているということなので、これ実はとても、私は大事な、とてもいいニュースだと思っております。

 

3.高校生リバースメンター

 続いて高校生リバースメンターについて報告したいと思います。群馬県では令和5年度から高校生に知事メンターになってもらう、高校生リバースメンターの取り組みを行っております。県政の課題、問題意識などを知事として共有して、高校生ならではの自由な発想で政策提言などを今行っていただいています。スライドをご覧ください。このたび高校生リバースメンターの取り組みが、GR官民連携アワード2025優秀賞というものを受賞いたしました。GR官民連携アワードとは、一般社団法人日本GR協会が、2021年から地域課題解決のベストプラクティスとなる、官民連携事例を広く全国から募集し、表彰しているものです。高校生リバースメンターは、皆さんこれ何度も申し上げたので、覚えていらっしゃると思いますが、台湾のオードリー・タンデジタル担当大臣の取り組みを参考に、令和5年度に知事である私の発案で始まった、これオリジナルアイディアは知事なんで、全国初の取り組みです。高校生の提案を事業化・予算化し、実際に、社会を変えるということを目指した点。また県の枠を超える提案であれば、大臣への提言を行うなど、武見大臣のところに高校生と一緒に行きましたから振り返れば、地域を越えた社会変革に挑む姿勢が評価されたと受け止めております。知事として大変うれしく思います。高校生リバースメンターを、昨年度は福岡県の古賀市でも実施され、今年度から東京都品川区でも始まると伺っています。これ、官民連携アワードということで、とにかくこの高校生リバースメンター制度を成功させるために、頑張ってくれた笑下村塾のたかまつななさんがいますけどれも、ななさんの活躍もあって、今のこの群馬県のモデルが全国へと広がりつつあるということで、これも非常に楽しみだなと感じています。今後も、こういう取り組みが全国に広がって、若者の斬新なアイデアで社会課題の解決が進むと、こういう世の中になることを期待したいと思います。

 加えて、本日は、今年度で3代目ですよ、もう早いもので3代目、高校生リバースメンターの募集についてもお知らせします。スライドをご覧ください。今年度も、10名程度のリバースメンターを募集いたします。対象者は群馬県内に在住しているか、県内の高校に在籍している学生です。任期は令和7年の5月から令和8年の3月までということになります。今回は募集期間を2段階に設定しました。氏名や学校名など参加の意思表示をしていただくプレエントリーが5月1日木曜日まで、志望動機等の詳細な情報を入力する本エントリーが、5月8日木曜日までということになっています。スライドに記載の、このQRコードからぜひご応募いただきたいと思います。昨年度の高校生リバースメンターには、知事との意見交換とか政策提言などを行っていただきました。聴覚障害者への理解促進、教職員の魅力発信、若者の県外流出対策としての高校生向けインターシップなど、いただいた提言は全て群馬県の施策に取り入れております。私としても高校生の皆さんのまっすぐな感性が非常に刺激的で、多くの気づきを得ることができました。この取り組みは、ただ、何か意見を聞くと、高校生から意見を聞くという場所ではなくて、一緒に政策を考える場にしていきたいと思っています。ぜひ社会に対する問題意識、自由で斬新な発想を持っている、やる気のある高校生の皆さんからのご応募をお待ちしています。

 

4.手話動画「#SHUWANOWA」

 続いて、手話動画「#SHUWANOWA」についてご報告をしたいと思います。群馬県では、昨年度から、手話の動画「#SHUWANOWA」というものを配信しています。これまで40本配信し、総再生回数が約6万回と、好評をいただいています。そして今年度「#SHUWANOWA」で新シリーズを配信することといたしましたので、お知らせしたいと思います。まずはこちらをご覧ください。

~動画再生~

 はい、ありがとうございます。新シリーズは、「#SHUWANOWA学園高等部」です。このシリーズは、昨年度の高校生リバースメンターである、贄田朔誌さんからの提言を実現したものになります。動画には贄田さんと、聾学校の生徒が出演しています。ご覧いただいたように、聞こえない、聞こえにくい人は、手話だけでなく表情からも、様々な意味を読み取ります。そのためしっかりと表情をつけてコミュニケーションを取ろうと、こういうメッセージが込められています。この他にも、一緒に遊ぼうなど、日常の会話でよく使われる表現とか、埴輪などの群馬県ならではの手話も今後配信してまいります。また、群馬県聴覚障害者連盟の皆様の協力のもとで、災害時や緊急時の手話など特別な場面にスポットを当てた動画も配信させていただく予定です。配信は、群馬県公式YouTubeチャンネルtsulunosのほか、TikTokでもやっています。本日から配信を開始し、今後、毎月第3日曜日に新しい動画を配信していく予定です。今年は、群馬県の手話言語条例が施行されてから、ちょうど10年目の節目に当たります。この条例は、手話が言語であるという認識のもと、手話の普及啓発を行うことなどを定めたものです。群馬県が新・総合計画で掲げる「誰一人取り残すことなく、全ての県民が幸福を実感できる社会」の実現にもつながるものです。ぜひこの「#SHUWANOWA」を通して、多くの方に手話に興味を持っていただき、そして、学んでいただければと考えています。

 

5.直滑降ストリームの告知について

 最後に、直滑降ストリームの配信についてお知らせします。スライドをご覧ください。先週に引き続き、県議と知事の紅茶懇談の配信のお知らせです。この企画は、ここでも話しましたが、群馬県議会議員の皆様をお招きし、親しみやすく身近なテーマでお話をするというシリーズです。第1回目は自民党の丹羽あゆみ県議だったんですけど、第2回目のゲストは、自民党の亀山貴史県議との対談、これを配信させていただきたいと思ってます。番組では亀山県議の生い立ち、趣味のファッション、スポーツ、好きな映画、こういうことについてざっくばらんにお話を伺いました。明日18日金曜日の20時から、群馬県公式YouTubeチャンネルtsulunosで配信いたします。ぜひご覧いただきたいと思います。私からは以上です。それでは皆さんからご質問を受けたいと思います。

質疑応答

●新・地方創生交付金採択結果について

(記者)

 案件内で、新・地方創生交付金で、全国の都道府県で1位となったというお話がございましたが、1位となった要因というのはどういったところにあると思われますか。また、交付金を得て行う事業の中で、特に知事が強い思いを持っている事業について教えてください。

 

(知事)

 まずは、担当の知事戦略部長から説明してもらいます。

 

(知事戦略部長)

 まずは要因の一つ目は、先ほど知事から説明がありましたけれども、ワイズスペンディングの考え方がもう全庁に浸透しているということで、あらゆる事業で交付金が活用できないかというのを全庁の職員が工夫して取り組んだということかと思います。それからあと、先ほど知事からもお話がありましたとおり、トップセールス、大臣へのトップセールス訪問という形で、伊東大臣のところにも行っていただきました。それから知事戦略部の担当職員の方も、内閣府とかなり丁寧なやりとりを、本当に綿密に行いまして、そういったものが積み重なって、1位になったと考えております。

 

(知事)

 何かさっきもちょっと答えたと思うんですけれども、記者さんの質問で、この交付金の獲得率が1番だったということは、これは今、ワイズスペンディングって今、うちの知事戦略部長の方からありましたけど、やっぱり、何かをやるときには、リソースが必要なわけですよね。そのリソースを確保するためには、やはり先ほどちょっと申し上げましたが、国の制度とか、国の補助金、交付金みたいなものを最大限に活用するということが大事なわけですよね。それに沿って、ある意味群馬県が最も国の制度をうまく活用できているという、まさに証拠になるデータだと思っていて、これは、今、説明がありましたけれども、担当部、知事戦略部も含めた担当部局が、本当にこの補助金を活用できるようなスキームを、知恵を絞って作って、もちろん宇留賀副知事をはじめ、みんなにもいろいろな知恵を借りて、なおかつ、知事の担当大臣へのトップセールスということで、本当に群馬県の総合力で勝ち取った結果だと思っていますので。採択額全国1位って何か意味があるのって、ものすごく意味がありますよね。群馬県のやっぱり交渉能力、調整力、それから知恵、工夫の力、全てがこれに凝縮されていると思っているので、とってもこの結果については、知事として満足しています。ちなみに、ふるさと納税、今、財政破綻の危機に瀕している(北海道)北見市かなんかで、この財政再建についての一つとして、ふるさと納税を増やしていくみたいなことを市長がおっしゃっていたんですけれども、そういう意味で言うと群馬県は、私が知事になったときのふるさと納税、群馬県のふるさと納税、1,000万円ですよね。今、6億円ですよね。60倍にしたと。これもやっぱり県職員の知恵の結集だと、まさに県職員の努力の結晶だと思っているので、大体、平成何年にできたんだっけ、ふるさと納税の仕組みというのは。とにかく施行された年から、今までの何か伸びが3倍とか4倍なんですよね。それちょっと説明してもらえますか。

 

(知事戦略部長)

 すみません、先ほどのところですけれども、大体、(ふるさと納税の)全国的な伸びが2.5倍なんですね、金額ベースで。それに対して群馬県の方は、先ほど知事からお話あった60倍、全国順位の集計が出てくるのが多分夏ぐらいかと思うんですけれども、当然その順位の方もどのくらい上がるかという部分はかなり期待をしておりまして、もちろんふるさと納税はすごく突出した、やっぱり特産物を持った県がすごく強いので、そこはさすがにどこまで上がれるかというところはありますけど、ただ、1,000万から6億に上がった、この60倍に上がったというのはものすごい成果かなと思っています。

 

●太田市長選挙の結果について

(記者)

 案件外でちょっとお尋ねします。13日に太田市長選の投開票が行われました。合併前の旧市時代から通算8期を務めた清水聖義市長が落選して、元県議の穂積昌信氏が初当選をしました。選挙戦では、知事はたびたび清水氏の応援に入られ、開票速報も共に見守っておられましたが、改めて結果についての受け止めと選挙戦の分析を教えてください。

 

(知事)

 はい、ありがとうございます。少し長くなるかもしれませんが、私の感じていることをしっかり、今、ご質問もあったのでお話をさせてください。まず、今回の太田市長選挙については、太田市長が、出るかどうかというのを今考えていると、まだ決めていないけど様子を見て決めたいと言った後、この会見で知事の考え方を聞かれて、その清水さんが、清水前市長が、再選を目指して立候補するんだったらば、全面的に応援するということをもういち早く申し上げ、今回の選挙戦では、うちの、事務所長ともいうべきベテラン秘書をピタリと張り付けて、私なりにできることは全力でやらせていただいたということで、結果は残念だったんですが、まず、清水前市長、清水候補への応援を、もういち早く明言したということについては、1%の後悔もありません。うちはもうリミッター振り切っていくので、そもそも、本当に私の後援会長を国会議員の頃から、長い間務めていただいていて、苦しいときにもいつも助けてくれて、なおかつ先輩の首長としても非常に尊敬している清水さんが、もう1期、最後、集大成でやりたいと言ったら、それはもう応援する以外の選択肢はないんで、うちの秘書は本当にいい秘書だと思うんですけれども、それに対して本当に、彼も全力で選対に張り付いて、そもそも選対の皆さんとも以前から親しいですから、本当に頑張ってくれたということで言うと、ちょっと手前味噌ですけど、やっぱりうちの秘書はいい秘書だなと思いますし、事務所全体で、この、清水陣営を、一貫して応援したということについては、1%の後悔もないと、まずそういうことから申し上げたいと思うんですね。

 それで次にちょっと申し上げたいのは、清水前市長、約30年に渡って、太田の市政を担当されたと。この間、本当に太田市の発展に貢献をされた、もう数々の実績を残してきたということについて異論を挟む人はいないと思うんですね。最後の選挙、ある意味集大成の4年間を演出するための最後の選挙で、結局、こういう形で退場しなければならなかったというのはとても残念でありますが、ただ、これまでの実績というかご努力に対しては、本当に敬意を表したいと思いますし、お疲れ様でしたと、これは新人の当選が決まった直後の事務所の挨拶でも申し上げたんですが、本当にお疲れ様でしたと申し上げたいと思いますし、まだまだ元気なので、引き続き市長は退いても、太田市の発展あるいは群馬県の未来のために、いろいろなアドバイスを個人的にはいただきたいなと思っています。

 それから、やはり私は選挙至上主義者なので、穂積前県議が市長に当選されたと、これはもう市民の民意で当選をされたということについては、心からお祝いを申し上げたいと思います。穂積さんからすれば、知事はもう一貫して、何か(清水)前市長を応援したということで少し不愉快に思っているかもしれませんが、私は全然、穂積新市長に対して悪い感情は持っておりませんし、誰が市長になろうと、これ会見でも言ったんですけれども、太田との関係は、東の雄ですから、北関東一の工業地域、都市ですからね、太田との関係は大事にしたいと思いますし、まだ選挙の後、(穂積)新市長にはお目にかかっていませんが、どこかでお目にかかることもあるので、しっかり連携をしていけたらなと思っています。

 それを申し上げた上で、ちょっと選挙の感想を申し上げたいと思います。ブログにも書いたんですが、一応、今週もずっとアメブロランキング政治部門1位を維持しておりますが、一応ちょっとPRさせていだきましたが、そのブログにも書いたんですが、振り返ってみると、ちょっと私が経験したことのないような、不思議な選挙でした。まず、この太田市長選が名物市長の最後の選挙とはいえ、全国的な注目を集めていたかというと、それはなかったと思うんですよね。みんなが何となくやっぱり現職が、再選されるんじゃないかと思っていたんで、ある意味この結果は番狂わせみたいな感じだったというのがあるんですけれども、全国的に注目を受けていた選挙じゃなかったと。さらに太田市民の間で、ものすごく盛り上がっていたのかというと、それも取材に行かれた記者の方々にもいろいろ多分ご感想があるんだと思うんですけれども、すごい盛り上がりとか感じなかったんですよ、最初から最後まで。だってその、応援に行った仲間の県議の人たちが、太田市の選挙ってこんなに静かなのかと言ったという報道も見ましたし、実際にある人からそういうふうにも聞いたので、本当に不思議な選挙だった。何となく静かに広がりを見せた選挙だったのかなと思うんですよね。それは本当にある意味今まであまり経験したことない選挙だったんですよね。

 もう一つ言うと、政策の争点は一切なかったと思うんですよね。それは穂積さんが、清水前市長の功績について、これは評価するということを明言されていたし、何かこういうところが良くなかったというのは特になかったし、あと自分だったらこういう新しいことをやるという新しい構想、政策みたいなものは、YouTubeの討論会とか新聞とか見ていたんですけど、私が見る限り、なかったですよね。だから、争点もない、なおかつ、これはだから唯一の争点は、今の市長が長すぎると、83歳で、約30年も太田の市長をやっているというのは、いくら何でも長すぎるんじゃないかと。これはやっぱり世代交代というか市長を変えるべきじゃないかと。世代交代というね、さっき言ったように、すごいうねりみたいのが、若い世代から起こっていたというのはそうじゃないと思うんだけど、それでもやっぱり、いくら何でも長過ぎる、そろそろ交代すべきだという、なかなか見えなかったんですけど、こういう流れが広がっていったのかなと思うんですね。メディアの皆さんもそれぞれちゃんと分析していたと思いますが、私もちゃんと複数の世論調査のデータをちゃんと手元にあったので、外には言いませんでしたけど、ずっと見比べてフォローしていたんですけれども、例えばね、若い世代で見ると、20代とか、これ清水候補の方が、清水前市長の方が一貫して、穂積さんよりも上なんですよ。20代も30代も40代も大体清水さんの方が最後まで上なんですよね。無党派層でも、穂積さんより30歳年上の清水前市長の方が、数字でいうとリードしていたんですね。ただ、一番最後の世論調査で、どこのとは言いませんけど、いくつかあったんだけど、60代以上の支持というところで、今までリードしていたのに、穂積さんが清水前市長を上回ったんです、わずかに。だからこれを見て、実は地元担当の秘書に電話して、60代以上のところで並んだというのは非常に不気味だと、これ本当に気を付けた方がいいということを、選対幹部の皆さんに伝えてくださいと言ったんですが、蓋を開けてみたら、翌日の上毛新聞の記事でね、選挙結果の分析の中で、実は70代以上の支持が、穂積さん(の方が)多かった。清水前市長よりも、穂積前県議の方が70代以上で支持が高かったということなんですよね。これにもう尽きると思うんですよ。つまり、市長の交代を望んだのは、若者じゃないんですよね。何かこういうのって、普通は、現職のベテラン市長が交代するときというのは、今まで見た選挙では、すごいうねりみたいな、熱気が広がっていって、こういうハプニングが起こるんですよね、番狂わせみたいな。そういうのはなかったんだけど、やっぱり計算外だったのは、選挙研究家として、70代以上で、やはり穂積さんの方の支持が多いということだったら、やっぱり競り勝てなかったんだろうなと。だって、清水市長の市政を経験してきた人達ですよね。この人たちが清水市政の実績を評価しながらも、いや、いくら何でも長すぎるんじゃないか、変わった方がいいんじゃないかと思っていたと。

 これがもうすべて、この選挙を表していると。やっぱりどんなに優秀な人でも、どんなに実績があっても、やっぱりものすごく長すぎるっていうのはダメなんだなと。みんながそう思っているんだなっていうことはですね、この選挙の分析の中で感じました。ただ、私は清水前市長にも、まだ選挙の後お目にかかっていないし、清水前市長を応援されていた選対の皆さんとも長く話をしたわけじゃないんだけど、胸を張ってほしいと思うんですよね。だって考えてみてくださいよ、83歳でしょ。83歳で30年やっている市長が、最後の選挙だって言って出たわけですよね。それに対して、30歳年の離れた50代の県議が出たわけでしょう。政策での論争っていうのはほとんどなかったんですけど、若い市長っていうイメージ戦略一本。これはこれで多分成功したんだと思うんですよね。普通だったらね、惨敗するパターンですよね。本当、惨敗すると思う、普通の人なら。でも結局大接戦になったわけじゃないですか。選挙事務所に向かう車の中でうちの秘書が、最新の結果を見たら4割近く投票率がいきましたって言うから、もしかしたらやられたかもしれないと。私の感覚だったら、3割ちょっとだと思ったので。数百票で逃げ切るっていう細かい計算だったので、40(%)まで来るってことは、前々回のあべ県議が候補者として出たときよりはちょっと下がっているけど、40(%)近くまできたっていうことは、やばいんじゃないかって言ったら、残念ながらそれが当たってしまったということなんですけれども。普通ですね、83歳の市長が、約30年やっている市長が、これだけ長い間、30歳離れた若いっていうか、50歳だけど、自分よりも若い候補者と戦ったらですね、惨敗するはずなのに、こんなに長い間、やっぱりこれだけの人の支持を、心をつかまえている、このことにすごく驚くし、すごい人だと思いますね。やっぱりそれだけ実績があるっていうことなんだと思います。

 今回、もちろん清水市政はこれで終わったんですけど、真っ二つですからね。50%は今でも清水前市長を応援しているっていうことだから、そういうことはやっぱり事実としてしっかり受け止めたいと思うし、私は今でもこの方のことをとても尊敬しているので、知事室にはですね、清水前市長の書いた額が飾ってあって、自我作古っていう字なんですけれども、市長とは書いてないので、聖義著って書いてありますから。これからもずっと知事室にしっかり置いておきたいなというふうに思います。後悔とかいうんじゃないけど、ちょっと悔やまれるという言い方もちょっとおかしいかもしれないけど、79歳で通ったときに、やっぱり次は誰かに渡すっていうことで、4年間かけてしっかり後継者を養成しておくっていう選択肢があったのかなと思いますよ。例えばね、清水後援会とか清水市長を応援している方々の中では、いい人いるんですよ。30代、40代からベテランまで、本当に市長の器だなって思うような人たちっているんですね。だから、もしかして清水さんが、次は世代交代させようと思って、まさに誰かを選んで、清水後援会としてその人を立てたら、誰が出ようが必ず圧勝したと思います。そこは、ちょっと残念かなというふうに思っているんですけど、世の中、起きることには理由があるので、こうやって清水前市長が最後の選挙で勇退して、穂積県議が新市長になったっていうのも、きっともしかしたら、何か理由があるのかなというふうにも思いますね。でも政治家の進退って、本当に難しいなということも改めて思ったし、そういう意味で言うとですね、私が夏の後援会戦略会議で、次の知事選挙やるかどうかを決めるっていう話をしていて、アメリカの大統領も2期8年。それから州知事も大体州法で2期8年。8年っていう考え方もあるんじゃないかと思って、ちょっと本気で迷っていると。すごい怒っている人もいるんですよ。ふざけるなとか言って。このままどうするんだとか言って怒っている人もいるんだけど、こうやって当たり前に、分からないけど3回目の選挙をするかどうかを悩んでいるっていうのは、実はですね、やっぱり健全なのかなと自分では思いました。

 それから長くなりましたけど、最後にこれだけは言いますね。穂積市長には本当に頑張っていただきたいと思っているんですが、ぜひ1つお願いしたいことがあるんですよね。これからね、群馬県と太田市の経済は大変な試練に向かっていくことになるんですよね。トランプ関税、今朝皆さんもご覧なったかもしれませんが、トランプ大統領と会った後の赤澤大臣の会見をお聞きしました。いろいろ思うところはあったんだけど、はっきりはいろんなこと言ってなかったんですが、これから関税交渉がどうなろうと、トランプ大統領が必ず日本に求めてくることは、明らかに市場開放じゃないですか。最大の目玉は自動車に決まっているじゃないですか。それと、農畜産物ですよね。特に自動車は、ここでも申し上げましたが、群馬県の主要産業の製造業がGDPの4割でしょ。自動車産業は25%でしょ。自動車産業の裾野って言われる、ティア1とかティア2はほとんどスバルですから。しかもスバルはやっぱり、市場としてアメリカがすごく多いわけですよ。多分、他のいわゆる大手自動車メーカーよりもね。だからこそ、ここでも言いましたが、経産省の副大臣、古賀副大臣とかですね、一応友人のちゃんとメールで確認したから、私の友人である小野寺五典自民党政調会長、自民党関税対策本部長ですか。最初に太田に来たっていうことなので、ここから大変なんですよ。やっぱりそういう中で、ティア1、ティア2の人たち、部品関係の人たちはすごい不安に思っていると。この人たちは全員清水さんを応援していますから。少なくとも、このティア1、ティア2の主な関係者、経営者は全員清水さんを応援したっていうことで言うとですね、新市長になることについてとっても不安を持っていらっしゃいます、大丈夫かと。ぜひですね、穂積新市長にはですね、こういう方々と会って、ぜひそういう不安をしっかり取り除いていただいて、しっかりとした信頼関係を作り上げていただきたいと思います。

 群馬県知事として、いかなる危機ももちろん乗り越えていくという自信があるし、しっかりそれは、県民の皆さんと力を合わせていけば、どんな困難も乗り越えていけると思いますが、みんなが思っているよりも大変だと思います。さっき宇留賀さんともちょっと話していたんですが、数日前にですね、ホンダはそもそも、ほとんどの車を海外で作っているんですけど、6割がアメリカじゃないですか。3割がメキシコとカナダでしょ。これも全部アメリカに持っていく方針をホンダが決めた(という報道もあった)。日産もですね、これ少し前だけど、アメリカで縮小しようとしていた、アメリカの生産設備みたいなものを戻したでしょ。むしろ日本の中を削るかもしれないみたいな話になってきているわけじゃないですか。だからね、スバルのことを考えたら、スバルはこうした企業よりも、さらに北米市場の販売比率が大きいわけでしょ。だからこのスバルをある意味、今のまま群馬県でしっかりとやっていただくっていうことは、大変なことなんですよね。そういう意味で言うと、我々としては自動車産業で影響を受ける人たちに対して、早速もう、例えばいわゆる資金繰りとかね、雇用の支援というものは県としてしっかりやるって決めていますし、(国の)補正(予算)がどうなるか分からないけど、何か2転3転でどうなるか分からないけど、補正が出てくればそれも活用してやろうというふうに思っています。やっぱりね、県としては、政府と、太田市とも連携していかなきゃいけないわけじゃないですか。だからそういう意味で言うとね、これからスバルといろんな調整をしていく、あるいはスバル関連のティア1、ティア2の人たちを、しっかり県として支えていく。このためには、やはり清水前市長のもう何十年にもわたるスバルとの付き合い、何十年にわたる強固な信頼関係、これがね、やっぱり本当に必要だと思ってたので、それがある意味状況を回復するわけだから。ここはもちろん、穂積市長も分かっていると思うけど、本当大変なんですよ。太田はスバルの街なんだから。だからこそ、いろいろね、また(海外)出張するのかって言われているんだけど、そんなね、ゴールデンウィークになるか分かりませんけど、5月に出張なんかしたくないですよ。後で言いますけど。だけど今、やっぱりインディアナ州の新しい知事に会うということは死活的に大事ですよね。これから、例えばスバルがアメリカで生産設備を広げるとかいろんなことを言うにも、インディアナがメイン工場なんだから。だから、知事が州知事としっかり連絡を取れるぐらいの体制にしておかなかったら、もう大事な大事なスバルをサポートできないから。だから、そういう意味で言うとですね、これからいろんな形で、みんなから、清水市長だったらなと。清水さんがいてくれたなあと。こういうことがいっぱいささやかれると思うので、ぜひ穂積市長にはですね、穂積市長でよかったと、こういう状況をつくるために頑張っていただきたいと思います。ご本人も、もちろん危機感を持ってやってくれると思いますが、みんなが思っているよりもですね、ここから、群馬県と太田市は相当の覚悟でやっていかないと大変だということだけはですね、申し上げておきたいと思います。長くなっちゃいましたが、とても思い入れのある選挙だったので。

 

(記者)

 今の太田市長選に関連して、まだ選挙後お会いしてないという新市長ですね、今朝初登庁して、会見をしているわけなんですけれども、電話とかでのやりとりっていうのは、選挙後ありますか。

 

(知事)

 特にありません。私から連絡するっていうのもありなんだけど、やっぱり不器用な上州人なので、ここまで清水前市長一本で、大事な後援会長のためにやってきたので。そんな市長が代わったからちょっとすぐ行くとか、そういうのは心情的に不器用だからできないので。どこかできっと、穂積市長の方からもご連絡があるかもしれないので。どこかではまたいろいろお話ができるんじゃないでしょうか。

 

●日銀金融経済懇談会について

(記者)

 それともう1つ、案件外なんですけれども、今日日銀の金融経済懇談会で中川審議委員が発言されていますけれども、知事の方から、日銀あるいは中川審議委員にですね、今の現状を踏まえて、スバルとか県内の状況を踏まえて、金融の面で何かご配慮とかですね、要望ですとか、そういったことっていうのは何かお伝えしたんでしょうか。

 

(知事)

 ちょっと関係者の方々の話も少し長くなっちゃったので、意見交換する時間が私はなかったので、お昼前に出なければいけなかったので、何かこう日銀に対する要望みたいなところまではいかなかったんですけれども、最初に審議委員のお話、非常に的確な金融市場の動きとか、経済、貿易の話をしていただいて、群馬県の経済の特徴も踏まえた分析もしていただいて、非常に参考になりました。でも私の方からは、群馬県のこのトランプ関税に対する受け止め、これからの対策について少しお話をさせていただいたということだったので、直接日銀に対してこれをやってほしいっていうところまではちょっといかなかったですね。

 

●デジタルクリエイティブスクールの候補地について

(記者)

 最後に案件に絡みますけれども、先ほどの交付金の話で、デジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築の、今年本格的に一歩踏み出す年だと、再三知事はおっしゃっていますけれども、これに関連して、Gメッセのあたりでいろいろと拠点化をしようという構想で県は出していますけれど、かねてから知事がおっしゃっているデジタルクリエイティブスクールの有力立地の候補地としては、もうGメッセの近辺は有力候補地と見てよろしいですか。

 

(知事)

 まずは知事戦略部長どうぞ。

 

(知事戦略部長)

 Gメッセの拠点化は産業経済部の方に答えていただきます。デジタルクリエイティブスクールということで特化してよろしいでしょうか。

 

(記者)

 はい。

 

(知事戦略部長)

 その開設場所についてはですね、今まだ、そこも含めて今年度構想検討ということでさせていただいておりますので、当然候補地の1つではあるかと思うんですけれども、そこに限ることなく、やはり最適な場所、そこの部分をいろいろですね、この後やっていきたいと。それで、今年度パイロット事業の予算をいただきました。当然このパイロット事業につきましては、国内の大手エンタメ企業のお力も借りたいと思っておりますし、また昨年一太さんと一緒にトップ外交に行きました、アメリカのニューヨークフィルムアカデミーロサンゼルス校、それからイギリスのロイヤルカレッジオブアート、さらにですね、できれば南カリフォルニア大学、こういったトップ外交の成果も組み合わせたものでパイロット事業を行って、それから国内大手エンタメ企業の事業も行う中で、そこを合わせて、そういったものも含めて構想検討を行っていく中で、開設場所についても最適地を探っていくということになります。

 

(記者)

 ありがとうございます。知事からは何かありますか。

 

(知事)

 ほとんど付け加えることはありません。ただ、我々としては初めて、ハードのブループリントを示したわけですよね。高崎Gメッセを中心とする地域に、まず県内で最初の、ある意味集積地をつくると。こういうブループリントを示しましたので、ここに向けていろいろなことが動いていくと思いますが、ここも候補地の一つですけど、こことは限らないので、今言ったような流れの中で最適なところを選んでいければということです。

 

●太田市長選挙の結果について

(知事)

 太田市長選挙について、ちょっと言い忘れたことが2つあるので、これもせっかくだから言っておきますね。これもブログで書いたんですけれども、一応選挙研究家というか、いろいろな選挙を見てきた自分として計算外だったこと、最大の計算違いというのは今言った70代の方々の心の動きだと申し上げました。何か年寄り引っ込めというのを怒るんじゃないかと思っていたんですけど、70代以上の方々が、やっぱりちょっと少し若い世代に譲るべきじゃないかと思っていたということが、そもそもちょっと私の計算というか、想像と違っていました。もう一つは、やっぱりあべともよ県議だと思うんですね。これもブログで触れましたが、あべともよ県議が、どう考えても、この接戦を制するための鍵というか、この人こそ、穂積市政誕生の最大の功労者だと思います。

 もう一つの計算違いというのは、随分前のブログでも書きましたが、普通与野党の一騎打ちになることはないと思っていたんですよね。あべともよ県議も出るかもしれないし、他にもやっぱりやりたいっていう人がいるので、一対一というのはなかなかならないんじゃないかと。しかも穂積さんは保守で、あべさんはどっちかというとリベラル系の方ですよね。だけどそういう中で、やっぱり自分が出たら、普通どう考えても、候補者が複数になったら、それはもう現職が有利なので、どう考えても清水前市長が逃げ切れる構図になるところを、自ら引いた、この勝負勘みたいなものはね、やっぱりさすが。そもそも前々回の(県議)選挙でも、あべさんがトップ当選していますよね。だからここら辺は、同じ政治家としてなかなか大したものだなと感じたことは、申し上げておきたいかなと思っています。もう一つ忘れちゃったから後でまた言います。

 

●新・地方創生交付金採択結果について

(記者)

 まず案件内の関係で、交付金のデジクリとか地方移住の関係の、この28億5,526万円の内訳を、大ざっぱなところで分かれば。

 

(知事)

 知事戦略部長、分かるところを少し話してください。

 

(知事戦略部長)

 交付金の内訳でございます。まず、大きく分けましてソフト事業と拠点事業を対象としたいわゆる第2世代交付金という、以前デジ田交付金のときは、いわゆるソフト事業、地方創生交付金と拠点整備交付金というふうに分かれていたんですけれども、今回の特徴としまして、ソフト事業と拠点事業を一体とするという形、いわゆる第2世代交付金というんですけれども、こちらで28億3,965万円。それからさらに、今回のこの新しい交付金の中のもう一つの特徴であります、避難所の環境改善等を対象とした地域防災緊急整備型という枠がございまして、こちらで1,561万円の採択となっております。さらに先ほどの第2世代のうち、ソフトと拠点を一体で使えるというのがポイントであるんですけれども、その中をさらにちょっと分けてみますと、ソフト事業で大体見ますと、20億4,409万円。拠点整備いわゆるハードの方ですね、こちらが7億9,556万円。それでそのソフト事業と拠点整備事業のそれぞれの内訳、これはもう各部局幅広く使っておりますので、特にソフト事業につきましては、先ほど申し上げましたとおり、各部局が皆知恵を絞って、なるべく使える部分は、国費を活用して新しいことをやっていこうという観点なので、基本的に分野とすると、かなり全分野に広がっております。

 

●太田市長選挙の結果について

(記者)

 続いて先程来おっしゃっていた太田の市長選に関してなんですけれども、先ほどご紹介いただいた弊社の出口調査もやったんですが、70代、一般的に人口のボリュームは一定程度あって、あるいは投票行動、投票に行く方も少なくないと思うんですけど、一般的に政治家としては、そこにターゲットを絞って政策を手厚くしていくという手法もあるかとは思うんですけど、ただそれをやると、政策の偏りみたいなものも出てきてしまうと思うんですが、そこら辺は、知事はいかがお考えですか。

 

(知事)

 あんまり細かいことは言いませんけれども、太田は何で結構全国から注目されているかというと、例えば、子育て世代に優しい政策をいっぱいやっているんですよね。それから福祉政策という意味でも、いわゆる独居老人みたいな人を見守る仕組みとか、結構太田独自の仕組みもいろいろつくっておられるので、清水前市長がそもそも高齢者に対して冷たいみたいなことはなくて、むしろ手厚い政策をやってこられたということなんですよね。加えて、クレインサンダーズを引っ張ってきたのは、そもそも清水前市長さんですから。おそらくオープンハウスの荒井社長も、清水市長だったからこれだけの投資をしたんだと思うので、こういういろいろな少し先進的なというか、先をにらんだスポーツ振興みたいなこともやっているので、だからやっぱり20代、30代、40代(に)結構人気があるということだと思うので、そもそも全世代に偏りなく、裨益するような政策をやっぱりやってこられたんじゃないかと思うんですよね。

 それから、さっきちょっと言及しませんでしたけど、太田のアカデミー、バカロレアのね、ぐんま国際アカデミーだっけ。これやっぱりすごい画期的な仕組みで、私がお目にかかった何人かの気鋭の経済人もこのことに言及しますから、いろいろな例えばパネルディスカッションとかでも。これも清水前市長が、大澤知事との対立でほとんど、何か県の方の支援がなく、そのあと何かよく分からないけど、知事と市長の仲が悪い時代が続いたから、そういう中でやっぱり頑張ってやってきて、あれだけの存在になったということで言うと、全世代にある程度受け入れられるような、バランスがある政策をやってこられたんじゃないかなと見ています。

 

●政治資金収支報告書データベースについて

(記者)

 もう1点、知事がブログでもご紹介されています、政治資金収支報告書データベースというのが民間の力でできたということで、従来の例えばPDFで出ていたものを突合する作業というのが、よりかなり簡単にできるというシステムだと理解しているんですけれども、知事ご紹介されていたとおり、開発者ご本人ともやりとりなさったということで、このシステムの評価と今後の将来性みたいなものをちょっとお伺いできれば。

 

(知事)

 これは実は、聞かれなくても今日最後に言おうと思っていたので、パネルを作ってまいりました。これですね。皆さんこれReHacQ(リハック)の番組なんですけれども、公開から3日で83万回再生されています。おそらく軽く100万回超えるということなんですけれども、ブログにも書いたんですが、何でこの番組に衝撃を受けたか。私がずっとここで言ってきた、政治資金改革の流れをそのまま実現していただくような方が出現したからなんですよね。ReHacQは非常に何ていうか、この時代、非常に人気のあるネット番組だって皆さんご存じだと思うので、この高橋さんというのは、一種の天才ですから。テレ東に勤めていた高橋プロデューサーの番組に、この西田さんという、東京大学の大学院の博士課程の研究者が出てきて、私がずっと申し上げてきた、ちゃんと政治資金報告書のデータベース化をするべきだと、石破総理も、所信表明か何かのときに、やっぱりこの企業献金は存続すると、その代わりちゃんと透明化を図っていくということでやるんだと言いながら、全然進まないところで何度も申し上げたんですよね。これこのぐらいにしておきたいと思いますけど。それを、実際この西田さんという方がやったと。しかも、独力でつくっちゃったわけですよ。これ皆さん、ぜひこれは県民の皆さんにも国民の皆さんにも、記者の皆さんに聞いてもらいたいと思うんですけれども、この西田さんがつくった政治資金報告書データベース。これは全て、公開情報なんですよ。情報公開されているとか言いながら、ここでも言いましたが、1人の国会議員の政治資金の流れを調べるということになったら、ものすごい膨大なエネルギーが必要なわけですよ。普通の国民は普通できない。もう本当に時間もかかって、分析もできない。それをちゃんと、いろんなPDFから何十枚あるのか分からないやつを整理して、本当にある意味天才だと思うんですけど、結構シンプルな形にまとめて、例えば山本一太がこの1年間、誰からどれだけ政治資金を受けているのか、それからその政治資金の使い道をどうしているのか、鰻屋で食べたのか、蕎麦屋で食べたのか、それともよく分からないけどキャバクラで使ったのかとか、そういうことが全部分かる仕組みになっている。これが透明化っていうことなんだと思うんですよね。前から言っているように、私は企業献金が悪だと思わないんですけど、企業献金廃止論が出てきたのは、政治の責任なんですよ。だって毎回毎回こうやって裏金問題も含めて、政治とお金のスキャンダルが出てくるから、国民は辟易としているわけじゃないですか。それでね、やっぱりイギリスとかアメリカとか、ちゃんとその企業献金を採用しているところは、透明化を図っているわけですよ。アメリカだってこんな何か、誰から献金もらったかなんてすぐ分かる仕組みにね、もうちょっと詳しく調べたいと思いますけど、なっているんですよ。ところが日本はそうなっていないということ自体がおかしい。もう意図的にとしか思えないから、こういうのはちゃんと直そうと。だって私が少なくとも国会議員をやってきた中で、私の親しい仲間で、変なことをやっている人はいないんですよ。調べてみれば、西田さんも言っていたけど、そんな変なことをやっている人はいないということは分かったと。だから、いちいちそうやって引き延ばしたり、何か発表したりしたら、データベース化したら、何かまずい人がいたら困るから、その人を直してからやろうみたいな(ことは)だめなんですよ、ほとんどの人はクリーンなんだから。だから、そこでそういうことをやらないと、逆にね、国民から疑われるので、絶対やるべきだと言っていたところで、独力で作っちゃったと。政治、何かいわゆる政治団体みたいなものを全部調べて作っちゃったと。本当感動しました。おそらくものすごく、多分いろいろな反発がいろいろなところで起こっていると思うので、頑張ってほしい。だからもう、すぐ電話して、すぐ連絡して頑張ってくれと、応援すると言ってブログを書いたらすごい喜んでくれて、2本、かなり何か熱のあるブログを書いたんで。こういうことを、だからやっぱりちゃんと広めていかないと、政治とお金の問題というのは解決しないと思う。

 それからもう一つ言ったのは、やっぱりね、地方にちゃんと広げると。こういう情報公開っていつも国会議員だけでしょ。全部の地方議員を入れるべきなんだと思います。ブログに書きましたが、やっぱりね、地方の構造から明らかにしていかないと、政治とお金の問題のね、源泉は断ち切れないんですよ。だから、ぜひこの人にはですね、全知事をカバーしてほしいし、もう全地方議員、議会もカバーしてほしい。だって別にできるんだからやれば。ただ、何かね地方議会って、政治団体分からないらしいですよ、よく分からないけど。例えば国会議員だったら発表されていますよ。紐づけできなかったとしたら、それこそおかしいでしょ。いくらお金を集めているかも分からないじゃないですか。それはぜひやってほしい。こういう人こそ、ぜひ、やっぱり応援してほしいし、クラウドファンディングやるとか、心ある経済人とか、経済同友会が、1週間、2週間前くらい前に、何か政治改革委員会の、委員長、どこかの有名な企業の社長でしたけど、やっぱこういうシステムを作るべきだって言っているんだから、こういうのをやっぱり広げたらいいんじゃないかと言いつつ、書いていて、こんなことを言っても説得力ないなと、自分からやろうということで、彼にお願いしたので、作ってもらえると思いますけど、山本一太の政治資金報告書データベースを作って、誰からどのくらいもらっているかと、もちろん皆さんに、誰でも分かるようにして、一応ちゃんと献金していただいた方には丁寧に公開しますと説明して、私からやらせていただこうと。これがずっと広がっていくということが、とっても大事だと思います。それで、これをやることによって、何が問題なのかというのは分かるんですよと思っているんで。すみません、ありがとうございます、聞いていただいて。聞いてもらわなくても言うつもりだったんだけど、聞いていただいたんで、正当性が増しました。

 

(記者)

 更問いになっちゃうんですけど、入りと出が簡単に誰でも分かるシステムだと思うんですけど、今、知事がおっしゃっていた、ご自分で導入されるというのは、今その現行の試行品だと国会議員の25年(分)の、今の時点で、現職の国会議員の方が対象になっていると思うんですけれども、それで、あのシステムの中に、知事の、例えば、山本一太と検索すれば出てくるようになると。

 

(知事)

 そうです。いわゆるだから、やっぱり知事としての政治資金報告書だけど、これやっぱり首長も地方議員も全部やるべきだと思うんですよね。だって、ぱっとこの政治家を判断するときに、この人はどういう、例えば、政治資金については、支援を持っているのかって大事じゃないですか。だってそもそもね、何で情報公開が義務づけられているかという理由は、情報公開することによって、どの企業が、あるいはどの個人がどのくらい献金をしているかということを公にするということでしょう。それによって、一部の企業とか、特定の個人が余りにも政治に過度な影響力を持たないように抑止するということが目的じゃないですか。じゃなかったらもう、全然分からないところで、ものすごいお金使っている人がいても、分からないじゃないですか。だから、企業献金がね、あってしかるべきだという人たちの間にある企業だって、社会の一員なんだから、政治に興味を持つのは当たり前だと、政治参加できるんだからというのでいいと思うんですよね。ただ、そもそも情報公開が義務づけられているのは、今言ったように、一部の人が過度に影響を与えるということを抑止するためじゃないですか。今の仕組みだったらね、働いてないもんだって。ぜひ、この人は本当に私のヒーローなんですよ、西田ヒーロー。この人本当に多分いろいろなプレッシャーを受けていると思うけど、頑張ってほしいですね。上毛新聞と組んでやったらどうですか。例えば、メディアと組むとか、地方メディアが、だってこれから調査報道していくわけじゃないですか。そういうのも、やっぱり社会の利益という観点から、例えばメディアの人たちだって、こういう流れに沿ってやるとか、彼の仕組みはみんな使えばいいと思うんですよ、だってもう、ものすごいお金かけてやるよりも作っちゃったんだから。もうすごいなと思って、この努力というか、どうやったんだろうなと思って。

 

●新・地方創生交付金採択結果について

(記者)

 交付金について伺います。先ほどジャンル別で額面を出していただいたんですけども、県の事業で見ると、一番採択された事業はいくらとか、もうちょっと事業ベースで教えていただけるとありがたいのですが。

 

(知事戦略部長)

 先ほど申し上げましたとおり、何か突出しているというよりは、各部局みんな知恵を絞ったという形なので、実は県の事業で突出してという形ではないものですから、ただ、細かいリスト、本当に各事業で何にいくら使っている(か分かる)一覧表がございますので、そちらにつきましては戦略企画課の総合計画・EBPM推進室の方に後で聞いていただければと思います。細かい表がありますので。

 

●政治資金収支報告書データベースについて

(記者)

 案件外で、先ほどのReHacQの関係で聞こうと思っていたんですけれども、知事として、データベース化して出すというのは、スケジュール感的にはどうでしょうか。

 

(知事)

 それはもう西田さん次第なんで、よく分からないんですけど。でも一応、群馬県知事のやつを作っていただけるという方向だったので、あとは彼がどういう戦略を立てるかというところまでは分からないから、どうやってデータベースを広げていくのか、今だって国会議員全部やっているでしょ。政党支部みたいなところからやるのか、ただ地方議会にも広げるというのはもう番組で言っているので、高橋さんと2人で、だから連絡したんですね。私の発信が影響を与えているかどうか分かりませんよ。でも彼は、私のブログを読んでいて、一応アメブロの政治部門で一番だから、まだよく分からないけど、読んでいてすごく喜んでいたから。だからその地方はやると言っているんで、どうやってビジネスモデルを作るのかも知らないけど、こういうものこそクラウドファンディングとかやったら、応援してくれる人はいると思うんですよね。そもそもだけど、これだけすごいメディアの人たちがいて、これをやってないっていうこと自体が不思議だと思いませんか。だって誰も止めないですよ、公開情報を使って、データベース作るとかね。だからこれは何で今まで誰もやらなかったのかなというのは不思議ですけど、これもう西田さん次第ですが、どこかで必ず作ってもらえると思うし、できるだけ早くやってもらいたいと思いますし、やっぱり自分でやらないと、自分はこうでしたと。チェックしているわけじゃないので、何か問題が出てきたらそこも指摘していただいて、だけど、こういうことをちゃんとやっていかないといけないと言うためには、まず自分でちゃんとリスクを取ってやらなければいけない、うちの人は大丈夫ですと言うから、リスクとは思ってないんですけれども、ぜひ、まず「隗より始めよ」じゃないけど、率先垂範して作ってみたいと思います。

 

●太田市長選挙の結果について

(記者) 

 太田市長選の関係で伺いたいんですが、今回投票率39%っていうことで前回よりは上がりましたけれども、一般的には投票率としては低いと思うんですが、この点はどう見られていますか。

 

(知事)

 投票率は、前回はほとんど信任投票だったので、前回の選挙は参考なんですけど、その前にあべともよ県議が出た市長選挙の方が高いでしょう。だから当然そこまではいかないと思っていたので、他の記者の人で違う印象を持っている人がいるかもしれませんけど、私が見る限りそんなに盛り上がっていなかったんですよ。だから多分、私は30%そこそこじゃないかと。だから秘書には500票で逃げ切れるんじゃないかと言っていたんですね。ところが39%まで行ってということを聞いて、最後の2時間ぐらいで結構上がったんですよね。だからこれを見て、もしかしたらやられたかなと思ったんですけど、ちょっと悪い予感が当たっちゃったかなと思っています。何度も言っているように、これ全国的にそうなんだけど、低い理由はいろいろあるんですが、やっぱり行政とか政治サイドの責任であって、我々としてはいろいろな形で努力はしているんですけれども。もう嫌というほど情報公開して、こっちからアプローチしていかない限り、いけないんじゃないかと。それがやっぱり健全な考え方で、そもそも何か意識が低いみたいなことじゃなくて、それはもう政治サイドの責任だと思った方がいいと思います。ただ他の市長選挙とかも見ていても、大体もうこんな流れがついていて、常にこう落ち続けているので、やっぱりこれはちょっと危機感を感じますね。でも私が思ったよりも、5%ぐらい高かったですね。

 

(記者)

 今回の選挙両陣営に、自民党の県議が付いたり、分かれたり、あるいは穂積さんの方には前の知事が応援に駆けつけていたりしたということがありましたが、この点については知事として何か所感はありますか。

 

(知事)

 前の知事が出てこられたと聞いて、久しぶりに写真か発言を見たんですけど、あまり言わないようにします。あんまりでも出てこられない方がいいんじゃないでしょうかね。今まで我慢してずっと言わないことがいっぱいあるので、私はあんまり出てこられないほうがいいんじゃないかなとちょっとだけ言っておきますね。それから、県議はやっぱり同期の方々もいたり、あるいはあべともよさんがつる舞うで、やっぱり友情で行ったり、そもそも太田自体が自民党そんなに強くないので、笹川博義議員は、太田市ではリベラルの長谷川さんに負けていますから、太田でも、館林でも、そもそも自民党はそんなに強くないんだと思うんですよね。だからそこに加えて、あべともよさんというある意味あそこの地域のリベラルのシンボルみたいな人がいて、なおかつ、つる舞うも良質な人たちが揃っていますから、結構いい県議多いので、そういう人達はだから、一緒にあべさんと応援で行ったんだと思うんですよね。それから、自民党の県議で行ったのは、それぞれいろいろな繋がりがあって、行ったんだと思うんです。やっぱり同期の県議もいましたよね、自民党の。それで、一応テレビを見ていたらよく映っていた松本基志県議。それから、私の東邑楽地域の後援会長である川野辺県議、この2人が3回ずつぐらい映っていたので、終わったあとに電話しました。電話して、「自分は清水市長を応援したけど、よかったですね」と。「一応、念のために言っておくけど、別に応援する人が変わったからって、何か関係は変わりませんよね?」と言っておいた。「もちろんですよ」と2人とも言っていた。この2人とっても大事なので、一応電話をして、これはこれ、それはそれ、我々の信頼関係は変わらないということは確認をしておきました。いろいろな理由があって、県議が集まったのは、それぞれ理由があって、行ったのかなと思っています。

 

●河川への豚の血液の流出について

(記者)

 冒頭、ご発言のあった豚熱の血液を含む体液の流出の関係なんですが、知事には報告が上がったのは2月28日なんでしょうか。

 

(知事)

 はい。この現象が起きた直後だと思うんですけど、当時の農政部長の方からメールで連絡があって、最初の事態を把握しました。それで、ちょっと担当部長が全体を説明してから言いたいと思うんですけれども、少なくともさっき言ったように、かなりこの件については細かく農政部と連絡を取っていて、あの時点で特にプレスに公表しないというのも、私の判断なので、だから、農政部は本当に一生懸命やってくれたということで、知事との意思疎通が良くなかったということは一切ありません。一応ちゃんと説明してください。農政部長の方から。

 

(農政部長)

 発生直後の経緯ですけれども、2月28日の午後、漁協の職員から通報がありまして、流出を確認して、水質事故として国交省のシステムで報告をし、前橋市による水質検査で有害物質の検出がないという状況も確認して、その都度、知事の方にも報告を入れておりました。この後、住民説明会等もするという状況の中で、すぐに事態を収拾できましたので、公表という形は取らなかったということであります。

 

(知事)

 まずこの件で申し上げておきたいと思うんですけれども、この事件についてですね、隠すとか隠蔽するとか、そういう意図は全くありません。そもそも知事になってから、都合の悪いことは絶対隠すなと言ってきたので、そもそもこういう問題が起きたことは1回もないので、信じていただけると思うんですけれども。まず、ちょっと話があったように、何か異変が起きて話をいろいろ聞いたんですけど、国交省にはまず、すぐに連絡をしました。国交省の方にもちゃんと把握してもらわなければいけないということで連絡をし、さらに農政部の説明を聞いたら、地域住民それから漁協にはちゃんと説明したということがありました。さらに、だいたい数時間で止まったということで、さらにその水質検査をしたけど、有毒物質は検出されなかったと。全く基準以下なので、普通だったら公表するような基準ではないということを聞きました。そういう状況だったので、このタイミングでプレスに公表したりすると、逆に風評被害を煽るんじゃないかと。それから、もうご存じのとおり、やっぱり豚熱ってあまり細かい場所を発信していないんですよ。人が来たりするから。だからそれが出ちゃう(恐れ)ということもあったし、それから地域住民の人からも公表を望まないという意向があったので、それを全部勘案して、あの時点でプレス公表をするっていうことは、私の判断でやらなかったと。記者会見の冒頭で、県民の皆さんにちょっとご心配をかけて申し訳なかったと言ったのは、こういう報道が出て心配している方々もいたので、それをまずお詫びしましたけれども、私は一応素直な性格なので、やっぱり自分の対応にちょっと間違いがあったんじゃないかみたいなことがあれば、メディアの人たちから指摘されて、それが(間違いと)分かれば、ちゃんとお詫びをするし、こういう対処があったんじゃないかって言えるんだけど。昨日の夜考えていたんだけど、やっぱりこの判断が間違っていたとは思えないし、農政部の判断が間違っていたとは、今言ったような理由で思っていないんですね。それから、記者さんが所属する新聞の特ダネなんだけど、群馬版を見ていたら、その漁協の組合長が「起こったことはしょうがないけど、県はちゃんと説明して公表すべきだ」というふうにおっしゃっていて、お考えはお考えだと思うんですけれども、これだけ見たら、何となく説明していなかったんじゃないかという印象があるとすれば、それは違って、もう1回言いますが、地域住民に2回ぐらい説明をして、なおかつ漁協の組合長とそれから専務理事、この専務理事の方は実は県の農政部でいろいろ水産とかをやっていた、県庁職員のOBなんですよ。確か2年前にお辞めになって、それで多分漁協の専務理事になったと思うんですけど、この組合長と専務理事にですね、一応農政部のほうから、担当課長、それから現場事務所のスタッフを含めて4人で行ってですね、丁寧に説明しました。ただ、これもちゃんと隠さず、言う必要もないと思うけど、やっぱり言うとですね、その時には多分、組合長からは「いやこれは何か発表すべきじゃないか」と。「ちゃんと発表して、あの川がちゃんと大丈夫だって言うべきじゃないか」みたいなご意見もあったと。だけどそれは、先ほど申し上げたとおり、止まっているし、基準以下だし、なおかつ住民の方々もそれを望んでいないってことだったから、「それはちょっと難しいです」と言ったら、「そのときは、うちの方の職員からメディアに話をしたりする場合もある」みたいなことはおっしゃっていたらしいですね。ただ、そこは少しコミュニケーションがうまく取れていないなという感じだったので反省しているんですが、確かですね、4、5年前だったと思うんだけど、私が知事になる前かなった後か分かんないんですけどね、河川工事があったんですよ。一応、河川工事をするときに立ち会いというのでお願いをするんですよ、大体2人ぐらいなんですよ。ちょうどこの漁協の関係者の方が立ち会いに来てくれて、8人か9人来られたんですね。私が覚えている限りで言うと、漁協の組合長が8人か9人連れて来られたっていうことで、立会料っていうのがあって、普通2人分ぐらいのところなんだけど、「9人分払うべきじゃないか」みたいなことがあって、ちょっともめたりしたんですよね。だから、ちょっとそういうこともあったのかなと思ったりとか、もう細かいことは言いませんけど、ある県議を通じて、何度かいろんなクレームを県庁にもしてきたことがあるので、そんな経緯もあって、少しこの説明についても、あまり温かく見ていただけなかったのかなとは思います。ただ、これは記者さんにもお聞きしたいんですが、記者さんが知事だったらどうするのかと思いますけど、あの状況の中で、赤い色の入った水が(川に出て)行ったということなんだけど、こういうことで例えば河川に何か流出したっていうことは結構あると思うんですよね。そういうときに普通、例えば川に異物が混入したときに、基準値以下だったら、多分いちいち発表していないと思うんですよね。例えば魚が100匹浮いたとかいうことだったら発表するし、大体我々はすぐ国交省に伝えてあるので、向こうから発表することもあるけど、だからそれはいろんなオプションを考えて、今日、記者さんに指摘されるのかなとか思いながら、でも、じゃあこうするべきでしたと言えるかっていうと、やっぱりあのときの判断で言うと、今言ったような理由だと間違っていなかったんじゃないかなと。ただ、真摯にこういうのを受け止めて考えなければいけないんですけれども、あのときにやっぱり場所を公表するとか、止まったのに、逆に風評被害を煽るようなことは、しかも住民も望んでないとおっしゃっていたので、それはちょっとできなかったんじゃないかなと思っています。

 

(記者)

 最後の公表の判断のところなんですけれども、豚熱は通常の情報提供と違って、報道機関側にも、風評被害の恐れがあるので、(場所が)特定できる取材をしないようにという、それで報道機関側も協力している形になると思うんですけれども。例えば防疫措置が終わった後に、こういう事案があったけれども、例えばこう水質検査をした上で、漏えいはあったけれども問題なかったとか、そういうことを明示して公表するとか、そういう方法はあったんじゃないかと。

 

(知事)

 なるほど。それは今聞いてみたら、あったかもしれません。正直言って、そこまでなかなか頭が回らなかったので。ただ今言ったメディアとの関係でいうと、記者さんのお話は我々も1つのヒントとして考えたいと思うし、確かに終わった後、そういう形で公表するというのはありだったのかなと思います。また、よく研究をさせてください。確かに、そういうやり方はあったのかなと思います。

 

(記者)

 今回の事案、人体に有害でなくて、水質に問題がないっていうところが大きな判断基準だったとは思うんですが。ただ、(こうした事案が)ないに超したことはないと思います。

 

(知事)

 おっしゃるとおりです。

 

(記者)

 知事としては再発防止に向けた指示を出されていますか。

 

(知事)

 はい、それは農政部長から。

 

(農政部長)

 豚熱などの特定家畜伝染病が発生した場合には、まず迅速に蔓延防止、具体的には殺処分であるとか埋却をしなければならない。この防疫措置の現場では、いろいろ難しい選択を迫られることもあります。短時間でいろいろ決断してやっていかなければいけないと。しかしながら今回、結果的にこうした問題、赤い液体が河川に流出したということがありましたので、このことについては本当に重く受け止めています。これを教訓に、具体的には埋却場所の選定に細心の注意を払うとともにですね、埋却後もしっかりその埋却地や周辺の河川等含めて、管理、監視を徹底することで、二度と発生させないように万全を期したいと考えています。

 

(知事)

 今の話はまさに冒頭でも申し上げたんですが、そこでプレスリリースをどうするべきだったかというのは、いろんな考えがあると思うのであれなんですけど、まさに記者さんが言ったように、少なくとも起こらないほうがいいことが起こってしまったということについては、本当に知事としても反省をしていますし、こういうことが二度とないようにしたいと思いますので、そこはご心配をかけたことは県民の皆さんにお詫びをしたいと思います。しっかり対策を取って、二度とこういうことが起きないようにしていきたいと思います。

 

(記者)

 ちなみに知事は現場の水が赤くなった状態の写真はご覧になっているんですか。

 

(知事)

 すぐ見せてもらいました。

 

(記者)

 見たときの印象というのは。

 

(知事)

 報告のとおりだなと。

 

(記者)

 それをすぐ問題視というか、現場にはどういう指示を出されたんですか。

 

(知事)

 ちょっと調査をして、直後に知らされたので、まずはこの水の流出を止める作業をしっかりやるということでした。有害物質は大丈夫ですと。それから数時間で止まりましたと。あとパイプの中を全部掃除しますというのも細かく来ていました。だから私の指示のもとで全部やったことです。

 

●トランプ政権の関税対策について

(記者)

 先ほど太田市長の関係からですね、関税のことも話を膨らませていただいたと思うんですけれども、今日の赤澤経済再生担当大臣とトランプ大統領との会議とか、閣僚交渉の話なんですけれども、そういったものを受けて、知事として国に期待することをお聞かせいただければと。

 

(知事)

 これは外交交渉の話なので、ぜひ赤澤大臣に頑張っていただきたいと。帰国したら、またお礼と激励のメールだけは送ろうと。(メールは)返って来ないとは思いますが、忙しいから。とにかくもう石破総理には頑張っていただいて、いわゆるこの関税の問題が地方経済にあまり影響を及ぼさないようにですね、うまく収めていただきたいということに尽きると思うんですよね。特に、群馬県はさっき申し上げたとおり、自動車と農業っていう点では影響を受けざるを得ないので、そういう関税はともかくとして、必ずいろんな形で市場の開放を求められてくるので、そこはよく流れを見ながら、必要な対策を国とも協力し、太田市とも連携しながら取っていくということだと思います。赤澤さんのお話を聞いて思ったのはですね、やっぱりトランプ大統領って、ある意味人たらしみたいな、魅力的な人なんだと思うんですよね。安倍総理からもそういう話を聞いたことがあるんですけど、赤澤大臣はすっかりトランプさんにやられた感じがして、いや別に批判しているわけじゃないですよ。わざわざこの何か格下である自分のところに、大統領が出てきたみたいな。でも、赤澤さんがそう思ってしまうみたいに、やっぱり魅力のある人物なんだろうなと思います。だからといって、やっぱり日本の立場を譲ってもらっては困るんだけど、改めてそういう大統領なんだなという気はしました。

 

●インディアナ州への渡航について

(記者)

 主に、群馬県としては自動車産業と農畜産業だと思うんですけれども、自動車に関して先ほど5月にインディアナ州の方にという話がありましたけど、今、分かっている時点での見通し、決定していることに関しては。

 

(知事)

 まず担当部からどうぞ、知事戦略部長。

 

(知事戦略部長)

 現在ですね、インディアナ州側とまさに調整を進めているところでございます。日程や内容が決まり次第、記者会見で一太さんの方から発表するという形です。それをお待ちいただければと思います。

 

(記者)

 行くことはもう決まっているということで、日程は調整中という・・・

 

(知事戦略部長)

 基本的には、先ほどお話のあったゴールデンウィークに行くことを想定して調整を進めているということで、基本的に行く方向で調整を進めているとお考えください。

 

(記者)

 改めて目的と交渉内容のテーマについては。

 

(知事戦略部長)

 そちらにつきましても、今先方と調整をしておりまして、その発表のタイミングも調整が済んでからで、これはやっぱり交渉ごとですので、調整中に発表するというのはよろしくないと思いますので、最速でやっておりますので、きちんとまとまりましたら発表いたしますので、そこをお待ちいただければと思います。

 

●トランプ政権の関税対策について

(記者)

 農畜産物の方に関しては、今のところ県として動いていくとした、何か決まっていることはありますでしょうか。

 

(知事)

 農政部長から。

 

(農政部長)

 農畜産物については、報道等では農産物市場の開放というのがカードの1つではないかというようなことも報道されておりますけれども、現時点では全くそうした具体的な情報もありませんので、というのが正直なところです。

 

(知事)

 群馬県は関税対策本部をつくって、すべての部長が入っていますので、これからの動きに応じて、特に農業の問題は間違いなく出てきますから。農畜産物も。その時に情勢をよく見極めて、県として何ができるのか、国にどんな要請ができるのか、そういうことをこの総合対策本部でよく協議して、県としてできる対応を考えていきたいと思います。

 

(記者)

 国との連携が始まったり、内々で話をしたりとかはしているんですか。

 

(知事)

 内々でということではないですけど、ちゃんと国との連携を図っていきたいし、必要があれば赤澤大臣にお願いしたりとか、あるいは与党も入ってくるので、自民党の対策本部長の小野寺さんに連絡したりとか、いろんな形で群馬県として必要な働きかけをしていきたいと思います。

 

●知事のブログについて

(記者)

 知事のブログの中で、「状況が変わったからといって、県民に約束した報告を変えるつもりはない」と力強い言葉が書かれてありました。何かあったんでしょうか。

 

(知事)

 特にありません。もうそのままなので、ご想像にお任せします。そんな説明するような話ではありません。

 

(記者)

 ブログを過去に遡って読むと、例えばトランプ関税ですとか太田市長選とかに絡んで、そういう状況の変化があって、副知事人事の話なのかなと想像しているんですけど、いかがでしょうか。

 

(知事)

 それはもう記者さんのご想像にお任せします。

知事メッセージ

 今日もちょっと長くなりました。記者の皆さんにはずっとお付き合いいただきました。最後に、県民の皆さんに知事の方からお伝えしたいと思います。今日もちょっと言及しましたが、トランプ関税がこの群馬県に対して与える影響は非常に深刻だと思っています。特にやはり、関税率とかがこの交渉でどうなろうと間違いないのは、トランプ大統領は自動車産業に圧力をかけてくるというか、とにかくアメリカで売るんだったらアメリカでつくれというのがトランプ政権の基本姿勢です。なおかつ、お米についても、700%、800%という数字も出てきたりして、多分農畜産物についても分かりません。牛肉とかですね、あるいはずっと昔からいろいろやっている群馬県はどのぐらい取っているのか、例えばじゃがいもの話とかですね、いろんなことが多分出てくるのかなと思っていますが、我々としては対策本部もしっかりと立ち上げていますので、状況をよく見ながら、群馬県としてできることをやっていきたい。特に、自動車産業に携わっている方々はサポートしていかなければいけないということで、国の補正予算があるって言ったり、ないって言ったりで、よく分かんないんですけれども、補正予算があるときには前広にいろんな情報を掴んで、しっかり支援をいただけるものは、しっかり確保させていただいてですね、必要な対策を打っていきたい。少なくとも、資金繰りとか雇用対策みたいなものは必要になってくるのかなという気がしております。

 それに加えて申し上げますと、最後に、知事の海外出張についての質問が出ました。まだ今の時点では、知事戦略部長の方から説明があったように、インディアナ州側といろいろと議論をしているところなので、細かい日程については、まだちょっと発表できる段階にないと思っていますが、できれば新しい知事にもお目にかかりたいと思いますけれども、まだここもはっきりしていないので、今の時点では発表できないと。新しい知事はですね、私より5歳ぐらい上なのかな、70代だと思いますが、下院議員も上院議員もやっている大変力のある方なんですね。とにかく今、群馬県として、インディアナ州とのこれまで築いてきたパイプを維持していくということは、ものすごく大事だと思っています。そのためには、やはり、まだ知事に会えるかどうか分かりませんけれども、できる限りこの新しいインディアナ州知事にもお目にかかりたいということで、今、担当部がインディアナ州側といろいろ調整をさせていただいています。

 5月にまた出張に行くと。どうなるか分かりませんが、正直言うとですね、5月は休みたいですよね。5月は休みたいですよ、連休もあるし、そもそも寝不足なんだから。そんな喜んで、県のお金でアメリカ行きたいとか思っていないので。アメリカなんかずっといましたから。だけど、やっぱり現下の情勢を考えたら、インディアナ州との連携をつくっていく。何かあったときに、知事が相手の知事にしっかりいろんな話ができるようにしておかないと、群馬県にとって宝のようなスバルをサポートできないですよね。でも、これはしょうがないことなんだけど、海外出張をするたびに、いろいろ県議会の方から厳しくご指摘をされると。これはしっかり受け止めたいと思いますが、無駄なことは一切ないんですね。何かあんまり言うと、気を付けないと、また物議を醸すんですけど、例えばベトナムに行く。何でそんな出張するんだって、当たり前じゃないですか。だって、群馬県はベトナム人の人口が全国で一番多いんですよ。なおかつ就労している人も多いんですよ。やっぱりベトナムからとにかく人が来るということは、できるだけいい人材を受け入れなければいけないじゃないですか。さらに、ベトナムに投資している群馬県の企業もいっぱいあるわけですよね。だからこういうときに、例えばもっとちゃんとした人を入れてくれとか、あるいは群馬県が投資している、いわゆる群馬県の進出している企業についてはしっかり対応してくださいとか、こういうことをちゃんと知事が相手に、政府に言えなかったら、知事がいる意味ないでしょう。何しろ、群馬県はシャトル外交を確立しているんだから、知事と首相の。今年行けば渡航は5回目ですから。だから、そういうものをやらない限りは、やっぱりその知事としての仕事ができないんですよね。だから、出張行くなというのは、無能な知事になれと言っていることと私には同義なんですよ。悪いけど、今までの知事の出張のことは言いませんよ。そんな成果が分からない、調べても全然。

 しかもですね、これだけは言わせてください。例えば、フィンランドに行ったんですよ、温泉文化のためにね。温泉文化のためにって、これ役に立っているんですよ。ここまで来るのに。やっぱりフィンランドの大臣に会って、温泉文化の話を聞いて、フィンランドからも湯けむりフォーラムに来てもらって、いろんなノウハウを語ってもらうっていうことで役に立っているんですよ。私は温泉文化を話すときも、フィンランドにまで行って、ここまでいろんなことをやっているんだということは力になっているんです。フィンランド、実は結構出張の日程が大変だったんですけど、もちろん宇留賀さんにも同行してもらってですね、建設業協会の青柳会長と、それから須藤県医師会長にも同行していただいたんですね、視察に。青柳さんは、本当にあったかい方だなと思うんだけど、帰ってきてから言っていたのは、群馬県職員すごいと。知事がホンコネンという、若い、いわゆる文化担当の大臣に会って、ちゃんと来たからには温泉文化の話をしなきゃいけない、フィンランドからもいろんなノウハウを提供してもらわなきゃいけないということで、10分という時間を30分に伸ばすために徹夜で作戦を考えていたと。青柳会長は本当にあったかい人だと思うんだけど、本当にみんな寝ていませんよって、私に報告してくれたんです、同じホテルだったから。そうやって出張しているので、毎回毎回説明して、いろいろご批判を受けるのはしょうがないし、これは当たり前なんです、県議会に説明するのは。でも物見遊山で行っていることは1回もありませんから。そもそも全部付いてきてほしいなと思いますよね。

 今回のインディアナも、ものすごく私は死活的に大事だと思っているので。せっかくホルコム知事のところに何度も行って・・・だって、スバルが一番早く進出しているから、インディアナもスバルを大事にしてくれているんだから。これからスバルがいろんな形で、例えばアメリカの生産拠点を増やすということになったら、インディアナ州がキーになるんだから。ちゃんと知事と繋げなければいけないということで、何度も行って、最初、インディアナ州は群馬県と栃木県を間違えていたんだから。それがホルコムさんと本当に信頼関係ができて、また変わってしまったから行くんですけれども。そうやって、今回はアメリカに行きますので、そのことだけは県議会でも説明していきますが、ぜひ県民の皆さんには分かっていただければと思います。これ以上は言いません。

 何でハンガリーのブダペストに行ったんだとかね。EITの本部に行くためであって、欧州イノベーション・技術機構が、普通は東京とやる連携を群馬県とやるというふうに、向こうがEUの予算を付けて決めたんです。これもブダペストまで行かなかったら、実現していないということで、こんなところで興奮してもしょうがないんですけど。またこの出張についても、県議会とか委員会でもよく説明して、県議の皆さんのご理解も得たいと思いますが、ぜひこれを見ている県民の皆さまには、群馬県が本当に真剣に、いわゆる海外のトップセールスにも取り組んでいることは分かっていただければと思います。最後にまた大演説になってしまって申し訳ありません。今日も長い時間になりましたが、本当に大勢の記者の皆さんに残っていただきました。ありがとうございました。これで、今週の定例会見を終わりたいと思います。

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。