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令和7年度第8回定例記者会見要旨(6月4日)

更新日:2025年6月4日 印刷ページ表示

■日時 令和7年6月4日(水曜日)14時04分~15時16分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事ほか
     記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 20250604山本一太群馬県知事定例記者会見<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.05MB)

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.百日せきなどの感染症の増加

 3.マイクロプラスチック調査体験ツアー​

 4.直滑降ストリームの告知

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それで定例会見を始めたいと思います。スライドをご覧ください。先週末の5月31日土曜日に上京し、経済セミナーへの出席などのために来日していたベトナムのグエン・チー・ズン副首相を訪問いたしました。ズン副首相とお会いするのは、昨年のベトナム訪問以来、今回で4回目ということになります。前2回の会談のときは、投資担当大臣だったということなんですけれども、計画投資大臣ですね。この方は今年の2月に副首相に就任して、今は外国直接投資(FDI)とか半導体産業の育成、DX政策を担当されています。ズン副首相には、石破総理との面会などで大変お忙しいスケジュールの中、群馬県知事のために時間を作っていただきました。この場を借りて改めて感謝申し上げたいと思います。こうして時間を作っていただいたのも、これはもうベトナムと群馬県との関係性、これが非常に連携強化されているという、この積み重ねがあってのことだと思っています。ズン副首相とは、ベトナムが今、国家戦略として力を入れている科学技術とイノベーション、この分野に関して、群馬県との連携の可能性を議論いたしました。この秋に予定しているベトナム訪問に向けて、またチン首相が今年も来いと言っていただいたので、おそらく30社近い群馬県の企業と一緒に訪問することになると思いますが、ベトナム訪問に向けても、群馬県として、この分野でどんなことができるのか、いろいろ検討してまいりたいと考えています。ベトナムとの関係に関しては、これまでの訪問において、会見でもご報告しましたが、延べで言うと54社の群馬県企業が同行し、約100億円の現地への投資が決定しています。さらにベトナム大手IT企業のFPTソフトウェアの日本法人が、昨年太田市に事業所を開設して、相互の投資が進んできました。そして群馬県内の外国人住民の割合はベトナム人の割合が最も高い、皆さんご存じだと思います。今多くのベトナム人がいろんな分野で活躍して群馬県の経済を支えていただいています。こうしたことからも、ベトナムとの関係はより強固なものにしていく必要があると考えています。今後も、知事自らが先頭に立って、群馬県独自の地域外交を進め、群馬県とベトナムとの関係をさらに強化していきたい、こう感じています。

 続いて、発表項目に入る前にお時間をいただいて、2日に行われた県議会の一般質問について、知事答弁を中心に、ざっと、いつものように簡潔に所感を述べさせていただきたいと思います。スライドをどうぞ。6月2日の一般質問に関するスライドです。

 矢野県議からは「世界遺産等の魅力発信」などについてご質問いただきました。矢野議員からご提案いただいた、「シルク」と「温泉文化」の2つを連携させて発信する、これは今までにない新しい視点だと感じています。知事としても、この2つを上手く組み合わせて、世界に発信するような、そういう知恵を考えていきたいと思います。また富岡製糸場を「体感する世界遺産」へと変貌させるために、県と市の若手職員、民間企業による検討チームを立ち上げます。地元紙も確か大きく取り上げていただいていましたが、これについても具体的な検討を進めてまいります。

 あべ県議からは、トランプ関税対策についてご質問をいただきました。トップ外交で米国インディアナ州を訪問した際、SUBARUのティア1メーカーの現地法人の方々とも面会をして、米国関税措置に対する危機感を私自身共有してまいりました。関税の影響を最も受けるのは、これは間違いなく太田市なんですね。私としては、新たに就任された穂積太田市長とも早期にしっかり連携して、対応する体制を作っていきたいと思っています。

 入内島県議からは、またサシの60何分の議論だったんですけれども、日本の人口と少子化対策など、全ての質問は知事答弁だったという、いつも通りのパターンですけれども、そんな形の質疑をさせていただきました。入内島県議が言及されたスウェーデンの少子化対策は、もちろん日本としてあるいは群馬県として学ぶべき点もありますが、日本とスウェーデンでは国の成り立ちとか、税制度とか、文化、国情が異なると、こういうこともしっかり頭に置いておかなければいけません。まずはスウェーデンの政策をしっかり確認して、群馬県としてどのようなことができるのかを研究させていただこうと思っています。

 最後、橋爪県議からは、「第83回国民スポーツ大会・第28回全国障害者スポーツ大会」などについてご質問いただきました。国スポ・全スポの開催に向けて、現場の声を聞くことが何よりも重要だと考えておりまして、これまで複数の競技団体の方々と意見交換を行い、現場の状況や思いを確認させていただきました。これを踏まえて、競技環境の整備に加えて、群馬県ならではの方策を取り入れながら、選手強化を進めてまいります。群馬県としては、国スポ・全スポを成功に導き、記憶に残る素晴らしい大会にしたいと考えています。群馬県が打ち出した、コンパクトな新しい時代に合った国スポ・全スポ、これについては、かなり県議会の方でも理解が進んでいるんじゃないかと思っています。やっぱり我々がここで発表してきた、新しいやり方を通じて選手強化をして、そしてトップを目指していくということで、何度もここで言いましたが、いわゆるその大会のために、他の県から人をかき集めてくるようなことはやりません、群馬県は。こういう原則はしっかり頭に置きながら、よく県議会のご要望も聞きながら、国スポ・全スポへの準備を積み重ねてまいりたいと思っています。

 質疑については以上です。質問に立たれた県議の皆さんに改めてお礼を申し上げたいと思います。各議案については、明日から、各常任委員会において審議が行われます。議案をご承認いただけるよう、担当部局にもしっかり言っておりますが、丁寧に説明をさせていただこうと思っています。

 それでは会見の中身です。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。ちょっとこの項目に移る前に、本当は冒頭に言えばよかったんですけど、一つちょっと、やっぱりこう知事というか、日本国民の1人として、あるいはスポーツファンの1人として、申し上げなければいけないことがありました。昨日ですか、長嶋茂雄さんが、89歳で亡くなられたというニュースが日本中を駆け巡ったわけです。大変残念に思いますし、心からご冥福をお祈りしたいと思います。この方は、もう皆さん言うまでもなく、各メディアも大きく長嶋選手の今までの軌跡とか、いろんなエピソードを大々的に報道されていますけれども、やっぱりエンタメの拠点を目指す群馬県からいくと、やっぱり野球がこれだけ大衆的な娯楽になったと。まさに、日本で最も人気のあるスポーツになった。これを定着させるために、本当に立役者になった方だと思っていますし、本当に、日本の高度成長時代のふさわしいアイコンだったんじゃないかと思っています。実は私も、現役時代から長嶋選手の大ファンだったんですね。それは理由があって、うちの父親が、スキーの選手をやって、それから町議会議員になって、県議会議員になって、参議院議員になっていくんですけれども、町議会議員時代から、もう長嶋選手のデビューした頃から本当に長嶋茂雄さんのファンで、よく一緒にナイターを見ると、長嶋選手が活躍したり、長嶋選手の活躍でジャイアンツが勝つと非常にご機嫌で、長嶋が三振したり、併殺に終わったりして、ジャイアンツが負けると非常にご機嫌が悪くなったということが非常に印象的だったんですが、うちの亡くなった親父さんのことを知っている方はこの中になかなかいないと思うんですけれども、あんまり似ていなくて、かっこいい親父だったんですね。特に県議会議員時代は、若手でも3期で幹事長を奪い取るという、今だったら3期とか4期でなっていますけど、普通、当時は6期とか7期の人がなっているポストを、若手を集めて、3期で奪い取ったと。当時の県議はそういうふうに表現していましたけど、そういう結構風雲児みたいな人だったんですけど。結構、若手議員の頃からかっこよくて、草津町の、父親の熱烈なファンのお母さんたち、おばちゃんたちが、あるところで小学生だった私に教えてくれたんですけど、「あのね、あなたのお父さんはね、山本富雄さん、かっこいい。『顔は長嶋・頭はケネディ』って草津町で言われているんだ」という、このなんかもうシンプルだけど分かりやすいこのエピソードがずっと刷り込まれていて、「長嶋選手・親父さんに似ている・スーパースター」みたいな感じで、もうずっと、実は我が家はみんな長嶋ファンだったんです。そのあと県立渋川高校に行って、渋川弁当というところの2階に下宿したんですよね。大体、草津町で渋川高校に行った人は、ちょっと遠いので必ず渋川に下宿するということがあって、中之条出身だった入内島県議も実は下宿していて、あるいは今の宮前県土整備部長も、やっぱり入内島県議のいた下宿、渋川弁当と並ぶもうちょっと大きな下宿にいたということなんですけれども。テレビがなかったんですよね。母屋と離れた、この2階の建物のところに下宿していたんで。考えたら高校時代、平日はほとんどテレビ見られなかったんですね。週末、故郷に帰るときは見られたんだけど、それで考えたら、当時まだやっぱりラジオ全盛の頃、その前はもっと盛り上がったのかもしれないですけど、「ニッポン放送ショウアップナイター」というのがあって、毎晩、ナイターがあると、それを本当に聴いていたんですよ。特に巨人戦では、長嶋茂雄選手の打率をいつもメモしていて、ここで1本打つと2厘ぐらい増えるんじゃないかと思って、毎日それをノートに書いていたぐらい、長嶋選手が好きだったんですよね。考えたら王貞治さんというものすごい方もいて、王さんって、2回三冠王を取ったじゃないですか。でもね、三冠王に初めてなる前に、2回か3回チャンスがあったんですよね。その王貞治さんの三冠王を阻んだのは、実は同じチームの長嶋茂雄選手で、確か打率で1回、打点で2回ぐらい阻んでいて、やっぱり王貞治さんが三冠王になったのは、長嶋選手が衰えたからだとずっと、これ事実なんだけど、思ってきたというのと、あと後半は、だんだんやっぱり王選手の成績がぐんぐん上がってきたので、王選手を敬遠して長嶋勝負みたいな感じになって、よくゲッツーでがっかりしたんだけど時々ホームラン打ったりして、そこも素晴らしかったし、あとやっぱりものすごく、もうこれ以上言うといくらでも語れるんですけど、チャンスに強いとかね、やっぱりこう国民の人気、心を掴むものをいっぱい持っていて、日本シリーズも、たぶんMVPもものすごい、最多じゃないですかね。なんと言っても皆さんご存じのとおり、あの天覧試合サヨナラホームラン。これっていろいろニュース特集か何かでやると、「戦後最大のスター・長嶋茂雄」、そして「戦後最大のスポーツ名場面」みたいなもので、いつもトップ5か何かに入ってくる。天覧試合サヨナラホームランに象徴されるようなチャンスに強い、そして何かどこか、ちょっと常人離れしているというか、一番大事なのは明るいですよねすごく。天真爛漫。だから、私にとっての本当にヒーローの1人だったので、そういう意味で言うと、一つの時代が終わったかなと、本当にそんな気がしています。今、大谷翔平選手が出てきて、その前はイチローさんもいましたけど、大谷選手がホームランを打てば、大体お昼ぐらい、お昼を食べているあたりで、もうドジャースの試合が始まっているので、お昼を食べながら、何となくチェックすると、その時に大谷選手がホームラン1本打っていれば、もうその日は何があってもOKなんですよね。私はご機嫌度が高いので、皆さんに信じていただけるか分かりませんが、9割ぐらいずっとご機嫌ですから、67歳にして。だけど大谷がホームランを打てば、もう100%なんですよね。こうやって見るとスポーツの力というのはすごいなと、やっぱりこの大谷選手の活躍に、私と同じように、どれだけ1日のエネルギーをもらっている人がいるかと考えると、長嶋選手が果たしてきた役割の大きさというのも改めて思うし、これが皆さんエンタメなんですよ。エンタメというものは本当に、人々の心をわくわくさせていくんですよ。スポーツはエンタメでしょう。東京五輪がなかったら、もう日本人、本当にみんな大変なことになっていたと思うんですよね、コロナ禍で。そういう意味で言うと改めて、長嶋選手のことを考えてみると、エンタメの力。群馬県ではね、娯楽とは訳していません。わくわくするような新しい価値を創造する、それをエンターテインメントと言っているんですけれども、やっぱりいかにエンタメ、スポーツが、人に夢を与えるか、人々を鼓舞するかということを改めて感じました。もう1回言いますが、私の本当にヒーローだったので、残念ながら生前一度も直接お目にかかることはありませんでしたが、国民の1人として、もう長年の長嶋ファンの1人として、本当にありがとうございましたと申し上げたいし、ご冥福をお祈りしたいと思います。最初に言えばよかったんですけど。

 ということで本日の項目に行きたいと思います。最初は「百日せきなどの感染症の増加」、そして2つ目が「マイクロプラスチック調査体験ツアー」、こういうことについて発表したいと思います。

2.百日せきなどの感染症の増加​​

 まず百日せきなどの感染症の増加です。これはちょっとぜひ、県民の皆さんにもしっかり注意していただきたいと思っています。現在群馬県内では、百日せき、伝染性紅斑、いわゆるリンゴ病というやつですよね、これの感染者数が急激に今増えています。また8年ぶりに、麻しん、これ「はしか」ですか、昔「はしか」と呼んでいた、この感染者が8年ぶりに確認されました。本日は県内の感染状況をご説明します。スライドをご覧ください。

 これ見てください。百日せきとは激しい咳を特徴とする急性の感染症ですよね。主に咳やくしゃみなどの飛沫に含まれる細菌を通して感染すると言われていますが、乳幼児が感染すると重症化することがあるので特に注意が必要です。今年1月から先週までの群馬県の百日せき感染者数は351人、すごいでしょうこの急激な上昇。これ昨年1年間でもう10倍以上になっているんですよ。特に15歳未満のお子さんの感染が最も多くて、全体の7割を占めているんですよね。また、県内の医療機関から1人がお亡くなりになったという報告もいただいています。次のスライドをご覧ください。

 次に、リンゴ病、これは両方の頬に赤い発疹が現れるのが特徴です。これも昨年はほとんど発生していませんでしたが、今年4月から、これも感染者が急増しているんですよね。先週の感染者数は1医療機関当たり約5人で、警報発令レベルである2人を大きく超えた状況が続いています。さらに「はしか」の感染者も8年ぶりに確認されております。今年に入ってから、これまで4人の感染が確認されました。「はしか」は感染力が極めて強い感染症で、空気感染等により簡単に人から人に感染します。免疫が十分でない人が感染すると高い確率で発症し、風邪のような症状と発疹が現れます。また妊婦が感染すると重症化しやすい傾向があって、流産、早産の確率が高まるとも言われています。こうした感染症を予防するために、知事から県民の皆様にお願いをさせていただこうと思います。次のスライドをご覧ください。

 結構これコロナ対策に重なるところがありますけれども、こまめな手洗い、それから咳エチケット、外出時は人混みを避ける、こういう基本的な感染防止対策をお願いしたいと思います。また、百日せきとか「はしか」は予防接種が非常に有効です。早めの接種を検討していただければと思います。繰り返しになりますが、特に百日せきは、免疫が十分でない乳幼児が感染すると重症化しやすいという特徴があります。家庭内に持ち込まないように、感染予防対策の徹底を改めて県民の皆さんにお願いしたいと思います。もし、これらの感染症の症状が出た場合には、早めに医療機関を受診してください。県民の皆さんには、感染予防対策を実施していただいて、体調管理に十分気をつけていただきたいと思います。

3.マイクロプラスチック調査体験ツアー​​

 続いて、「マイクロプラスチック調査体験ツアー」についてお知らせします。群馬県では、災害に強く、持続可能な社会を構築するため、「ぐんま5つのゼロ宣言」というものを掲げています。そのうちの1つ「プラスチックごみ『ゼロ』」では、2050年までに環境中に排出されるプラスチックごみをなくす、これを目標として掲げています。ポイ捨てなどで不適切に処分されたプラスチックは、河川を経由して海に流れ着き、これが海洋環境全体にも悪影響を与えておりまして、これも世界的な問題になっているのは、記者の皆さんもご存じだと思います。その中でも、直径5mm以下のものをマイクロプラスチックと言うわけで、海の生き物が誤って食べてしまうとか、こういう生態系への影響も懸念されています。スライドをご覧ください。

 こうしたことから、「マイクロプラスチック調査体験ツアー」と題して、利根川流域におけるプラスチックごみとかマイクロプラスチックの現状を学ぶ親子向けのバスツアーというものを開催いたします。このツアーは令和5年度から実施しておりまして、今回は4回目ということになります。これまでの参加者からは、「川や砂浜に多くのごみがあって驚いた」、「ごみは必ず持ち帰りたい」、こういう声が寄せられました。ツアーの実施日は、8月23日と9月20日の2日間です。2日間とおしての参加が必要ですが、参加料は無料です。対象は、県内在住の小学校4年生から6年生とその保護者のペア、10組20人とさせていただきます。応募者多数の場合は、申し訳ありませんが抽選とさせていただきます。ツアーは群馬県内の利根川河川敷、それから茨城県内の利根川河口付近の海岸で実施いたします。散乱するプラスチックごみの観察、マイクロプラスチックの採取・顕微鏡観察、こういったことを行う予定です。さらに「プラスチックを見分けよう!」というテーマで、プラスチックの種類ごとの比重の違いを使った実験なんかも予定しています。応募受付は、明後日の6日金曜日から7月4日金曜日までとさせていただきます。申し込み方法などの詳細はいつものとおり、スライドに記載のQRコードからご確認いただきたいと思います。

 先週の会見では、県政に関する第3回県民アンケートの結果を報告させていただきました。環境問題の取り組みについて、何があれば行動しやすいのかという問題に対して、最も多かった回答が、ここで申し上げたとおり「行動のヒントがほしい」ということでした。これは多くの方にとって、「具体的に何をすればいいのかを知ること」が、行動の後押しになるということを示しています。このツアーはそうした具体的な行動のきっかけとして、非常に意義のある取り組みだと考えております。私としても、県民の皆さんがこういうツアーを通じて、いろんなことを学んでいただいて、実際の行動にもつなげていただける、このことを期待しております。群馬県としては、今後も県民の皆さんに環境問題に関心を持っていただけるように、環境問題に取り組む機会の提供など、こうした事業も通じて積極的に取り組んでまいります。

4.直滑降ストリームの告知​

 最後に「直滑降ストリーム」の配信についてのお知らせです。スライドをご覧ください。「県議と知事の紅茶懇談」配信のお知らせです。この企画は群馬県議会議員の皆様をお招きし、親しみやすく身近なテーマでお話をさせていただくという、県議というものはどういうものなのか、どういう人たちなのか、これを1人でも多くの県民に知ってもらうということを目的にしたシリーズです。第8回目のゲストは、自民党の矢野英司県議です。番組では、高校時代から始めたバンド活動の話、政治を志すきっかけとなった平将明デジタル担当大臣との出会い、そして県議として取り組みたいことなどについてお話を伺いました。矢野県議の親しみやすく魅力的なお人柄が感じられる中身となっています。矢野さんは今まで1回も、昔音楽をやっていたということをおっしゃらなかったので、全然知りませんでした。特に外に言っていなかったようだし、あとお家に戻って家業を継いでJCでも活躍してからは、とにかく本当に真面目に、この仕事に取り組んでこられたというところもあったのかもしれませんが、ちょうどこの「直滑降ストリーム」に出ていただいたことを通じて、こんな本当にBOØWY(ボウイ)の氷室京介みたいな格好をして、何しろ「ROCK IN JAPAN」の群馬県大会で優勝して、かっこいいボーカルだったということを知り、10代ですね10代後半。いやもう本当に、ただ者じゃないと思っていましたが、もう芯はばっちりですよね。もうぜひ頑張っていただきたいなと思うし、矢野県議の普段見られないこういう顔を皆さんに知っていただくことがこの懇談の目的なので、これも毎回言いますが、もう毎回出色の出来だと勝手に言っているんですが、これすごくいい感じなので、ぜひ1人でも多くの皆さんに見ていただきたいと、矢野県議の魅力の詰まった会だと思っています。明後日6日金曜日の20時から、群馬県公式YouTubeチャンネル「tsulunos」で配信いたします。ぜひご覧ください。

 私からは以上です。何か皆さんからあれば、ご質問を受けたいと思います。

質疑応答

●長嶋茂雄さんの死去について

(記者)
 冒頭、長嶋茂雄さんへの言及がありましたのでちょっと確認させていただきたいんですが、長嶋さんが現役時代に選手として出場されている試合自体は、知事は生で観戦されたことはあるのでしょうか。

(知事)
 たぶん何回かあると思うんですよね。親父さんとじゃなかったかもしれないけど。でもね、そんな何度もあるわけではなくて、1回か2回ぐらいかもしれません。残念ながら、高校を卒業してからはテレビで見るようになったんですけど、高校時代の3年間はほとんど見ていないので。だからもう土日なんか、土日でもやっていたかな、巨人戦があるときは、ほとんど夜ラジオで聴いていたという覚えがあります。それからさっき言ったように、打率、打点というのはメモを作っていたから。そのぐらいやっぱり、長嶋さんの大ファンでした。

(記者)
 知事は長嶋ファンという感じですか、それとも巨人ファンだったという感じですか。

(知事)
 やっぱり長嶋ファン。巨人ファンというよりも長嶋ファン。だから長嶋選手が巨人の監督になって、あんなにいい選手を集めながら、最初の年に最下位になって、その次の年にテールエンドから優勝したみたいな、こんな感じでそこがまた魅力だったんだけど、ずっとやきもきしていて、ある意味、巨人が長嶋監督を放出した日から巨人は嫌いになりましたから。だから私は、真性長嶋茂雄ファンです。それから今、記者さんに質問されて思い出したけど、(高校時代は)普通なかなかテレビは見られないんだけど、長嶋選手の引退試合は、高校2年生か3年生のときで、平日だったんですね。その夜の試合だけはどうしても見なきゃいけないので、渋川弁当のおじさんに頼んだら「いいよ」って。真似しても誰も知らないと思うけど「いいよ」と言って、おじさんと一緒にテレビを見ました。ちょうど同じ下宿にいた渋川高校の友達と一緒に見て。でね、みんな泣いたもん、テレビの前で。まず覚えていらっしゃるか分かりませんけど、もちろんオンタイムで見たんだけど、試合が終わって、長嶋選手がグラウンドを回りながらみんなにあいさつして、外野の方もずっと回りながらファンに手を振って、ハンカチで涙をちょっと拭いて、もう司会者が泣いているんだから、司会者大泣き。それでテレビを見ている我々も、おじさんもみんな大泣き。そのあとセレモニーの有名なスピーチがあって、「巨人軍は永久に不滅です」という、初めて聞いた日本語で「永久に不滅です」みたいなものがあって、それもやっぱりものすごくなんか、渋川高校にいた下宿時代のいろんな思い出はあるんだけど、みんながテレビを見て泣いたという意味で言うと、とっても印象的なエピソードでした。もっと何度もやっぱり生で(観戦に)行くべきだったなと思いますね。

(記者)
 それはテレビの生中継でご覧になって・・・

(知事)
 長嶋選手の引退セレモニーは、もう1回言いますが、渋川弁当のおじさんに頼んで、生でちゃんとその母屋というか居間に入らせていただいて、テレビで、みんなで拝見させていただきました。それはオンタイムで見ました。

(記者)
 あともう一つ、先ほどお父様の山本富雄さんが地元の人からは、顔が長嶋茂雄似だったと言われていたと言及されていました。知事から見てどうなんですか。似ていましたか。

(知事)
 今度記者さんに、興味もないかもしれないけど、父親の若い頃の写真をお見せしますが、ブログにも書いたんだけど、かっこよかったんですよ。それで、確かに若いときは、長嶋茂雄に結構似ていたと思う。だから、やっぱり選挙区のファンの人たちは、特にやっぱりね、私よりも全然女性に人気があったんですよ、うちの親父さんって。その有権者っていうか、草津町のお母さんとかおばちゃんたちがいろいろ話している中で、「お父さんは人気があるんだよ」と。「『顔は長嶋・頭はケネディ』と呼ばれているんだ」と言うから、誰が考えたキャッチコピーか知らないけど、非常にすばらしいキャッチコピーだなと思ってとっても印象的でした。誰も私には顔は長嶋とか言ってくれなかったですね。顔はユースケ・サンタマリアみたいな感じで、どうでもいいんですけどね。

●人口動態統計概況について

(記者)
 先ほど厚生労働省の人口動態統計が発表されまして、群馬県は昨年の出生者が9,334人で、前年比600人ぐらい減少しまして、この勢いだと今年は9,000人割れしそうな勢いですけれども、このペースで減少すると。知事はこの統計の結果自体はどのようにご覧になっていますか。

(知事)
 まずちょっと担当部の方から、少し正確な事実をお話しさせてください。どうぞ生活こども部長。

(生活こども部長)
 先ほど午後2時に、厚生労働省の発表がございました。こちらを拝見いたしますと、群馬県の昨年の出生数でございますけれども、9,334人で、合計特殊出生率が1.20ということで、合計特殊出生率につきましては、令和5年に1.25だったものが、このたび1.20という状況でございます。

 まだ詳細な分析についてはこれから行いたいと思っておりますけれども、この少子化や人口減少は群馬県に限ったことではございませんで、全国的な流れだと思っております。この状況を変えるためには、長いスパンで取り組んでいく必要があると考えております。少子化の要因といたしましては、例えば若者の価値観が多様化して、結婚や出産を選択しない方が増えている。そういうことですとか、また、希望していても経済的な理由等で未婚化や晩婚化が進んでいると、そのようなことなどもあると考えております。

(知事)
 今、生活こども部長が言ったとおりなんですけど、なかなか少子化対策の特効薬はありません。今日ちょっとご説明したとおり、3日目の一般質問で入内島県議はこの問題を持ち出したと。非常にタイムリーな話題だったと思うんですけれども、その時に群馬県の出生率の話も出てきて、他の県に比べて、真ん中かちょっと後ぐらいか分からないけど、確かに群馬県がすごく高くないというところがあるんで、それは今生活こども部長が言ったように原因をよく分析して、我々ができる対策、これなかなか難しいですよね。まずこれは結婚することも、子供を持つことも、個々の人たちの価値観なので、入内島県議にも申し上げたんだけど。我々がすべきは、子供を持ちたいけど、あるいは結婚したいけど、経済的な要因とか、あるいは社会の仕組みで持てない、そういう人たちが希望したときに、その願いをかなえられるようにしようということなんですよね。だからここのところをしっかりやっていかなければいけないというのと、あと生活こども部長も言った、いわゆる経済的な要因とか、教育費がすごくかかるとか、大体フランスみたいに、少子化対策に成功したところって子ども手当とか、そこら辺がやっぱりものすごく重要な政策として機能したということなので。ただ意識の問題もあったり、ちょうど質疑のときに韓国の話もしましたけど、例えば、収入が上がったから結婚しようと思うか、子供を欲しいと思うかというと、ちょっとまた違う現象も出てきて、韓国なんて人口がもうものすごく減って、1人当たりのGDPとか増えているのに、どんどん少子化が進んでいますよね。だから意識も変わってきているということで、よく全体を見ながら、この数字は生活こども部長によく分析してもらって、その上で、群馬県でできることはしっかりやりたいと思いますが、特効薬はないです。やっぱり中長期的に、この流れを、昨日答弁でも言ったんだけど、まずはこの減少のスピードを遅くして、どこかの時点で反転させていくと。これは国のレベルで言ったら20年30年、場合によっては半世紀かかるようなプロセスだと思いますが、今自分たちができることをしっかりやっていくということしかないかなと思います。

(記者)
 知事としては出生率が、合計特殊出生率は最低の1.20という形ですけれども、どこかでこう上げるべきというか、上げていくようにするべきと・・・

(知事)
 いやそれは、この数字自体については、群馬県のことだけじゃないんですけども、それはやっぱり危機感を抱いているので、それはさっき言ったように、これからちょっとよく、生活こども部長にも分析してもらって、その上で、我々ができる対策は講じていきたいと思います。ただ、対策を講じたからといって、何か出生率が上がるとか、人口が、日本全体どの地方もそうかもしれませんけど、増加に転じるみたいな単純な話じゃないので、これも入内島県議との質疑の中で言ったんですけど、国は、もう記者さんご存じのとおり、人口減少をある程度前提にして政策を今考えているわけじゃないですか。国立人口問題研究所の試算だと、(日本の総人口は)2070年には大体8,700万人とか言っているわけじゃないですか。こういう人口動態を踏まえて、現実的にどうするのか。いわゆるAIとかも、どんどん普及していくと思うけど、いわゆる産業の生産性を上げて対応するのかとか、いろんな話をやりつつ、もう一方ではやっぱり少子化のスピードにブレーキをかける。やっぱり少子化対策というのもやらなければいけないんで、どのみちだから国も両にらみで今やっているわけじゃないですか。だからそういう流れもよく見ながら、今、生活こども部長が非常にこども政策で頑張ってくれているので、我々としてできる、しっかり選択肢を考えて、これをしっかり進めていくと言うしかないと思います。

(記者)
 分かりました。それでちょっと話が長くて恐縮なんですが、群馬県は今年、こども分野の最上位計画として「ぐんまこどもビジョン2025」というのを策定されましたけれども、その中にはたぶん、出生率の目標値というのは掲げていらっしゃらないと思うんですが、その前身となる「ぐんま子ども・若者未来ビジョン2020」では、R6に1.50という目標を掲げていらっしゃったと思います。これはやっぱりこう5年間でどうこうできる、5年間のこの今回の新しい計画で、出生率の目標値を定められないというのはやっぱり5年でどうにかできる、県としてどうにかできるような、そんな短期的な視野ではなかなか進められないというお考えなんでしょうか。

(知事)
 どうでしょうか生活こども部長。

(生活こども部長)
 おっしゃるとおりの部分もございます。また合計特殊出生率につきましては、国の政策ですとか、社会経済情勢にも大きく左右されるものでございますので、県の施策の取り組みがそのまま結果として数字が変わってくるというのはなかなか難しいのではないかというところもございまして、この度の「ぐんまこどもビジョン2025」の方の目標という形にはしなかったんですけれども、ただ関連する指標としてしっかりウォッチはしていきたいと考えております。

(記者)
 最後に、これは知事になんですけれども、先程、入内島県議とのやりとりの中で、自民党の長期政権の中でどうしても高齢者目線になって、そことの間で循環したというか、やりとりもあったと思うんですけれども、知事も95年に参議院議員に就任されてすごい長い国政の経験をお持ちですが、知事、国政に携わった身として振り返れば、反省する点というのはお持ちなんでしょうか。

(知事)
 いやそれは、私も国会議員の1人だったので、少子化対策が遅れた原因というのは、ちょうどその入内島県議との質疑の中でもいろいろとお話をしたように、やっぱりちょっと見込みが甘かったとか、危機意識が足りなかったというのはあると思うんですよ。例えば、日本の経済成長が20年も30年も止まったままとか想定していないし、そもそもこの群馬県庁も、こんなに大きな建物を作ったのは、やっぱり人口推計のたぶん、目標というか推計も、もっと多くなるはずだったものが、こんなに減るというのを想定していないから、そういうのもあったし、いろいろ国民の意識の変化とか社会構造の変化について行けなかったというのもあるんだけど、やっぱり振り返ってみれば、自民党の長期政権の責任というのも、私も国会議員だったんですけど自民党の、あると思って、やっぱりどう考えてもそのずっと長く政権を続けているという中で言えば、だって最大の人口の母体って高齢者ですから。やっぱり高齢者福祉へのリソースが、やっぱりここを突きやすいというのは事実だし、やっぱり政治的に言うと、そちらの方にやっぱりこう、重心が行きがちだし、どっちかというと高齢者は保守的ですから、さらに保守的な政策を採る自民党を支持するみたいなサイクルがあって、その中でやっぱり自民党長期政権、自民党だけの責任じゃないと思うけど、この長期政権の中で、いわゆる若者に対する対策が遅れた、特に少子化対策みたいなところが遅れたという側面は、一つじゃないけど、いくつかのいろんな複合的な要因だと思うんですけれども、政治的な、やっぱり流れというのももちろん、一つの原因になったのかなということで、一応申し上げたということですね。

●太田市長との面会予定について

(記者)
 すみません、また別件で、県議会の話で恐縮なんですが、あべともよ県議とのやりとりの中で、質疑に答える形で、関税政策を問われた際に、産経部の部長とか製造業の方が太田市長との面会を申し入れた結果、7月上旬という回答があって、それまで待っている余裕はないという形であべさんに伝えてくださいという発言を知事がされましたが、その後何か進展はあったでしょうか。

(知事)
 確か、早速市長の方から連絡をいただいて、今日、会っていただけることになりました。それは穂積さんに感謝を申し上げたいと思います。穂積さんはもうとにかく民意で選ばれたので、民意で選ばれたからには、私は選挙至上主義者なので、やっぱり穂積市長には頑張っていただきたいと思うし、穂積さんに意地悪するつもりはないんですね。ただ、もうご存じのとおり、インディアナ州まで行って、ブローン知事にも会い、その現地で頑張っている、いわゆるSUBARU関連の企業の皆さんとも会い、ものすごく多くの雇用を群馬県内でもこのティア1、ティア2の人たちが支えているわけじゃないですか。その中核は太田じゃないですか。だから、やっぱり本当に前広に動きを見ながら、いろんなことをやっていかなければいけないというときに、なかなかまだ太田との連携というのは、はっきりしていないので、たぶん担当部長も、まずはちょっと市長のご意見も伺いたいと思って、行こうと思っていたら、なかなかまだ約束が取れていないと。私の方から確かめたら、7月上旬なら会えると言ってきたから、大変申し訳なかったんだけど、7月上旬まで待つ理由はないんで、今まさにそこにある危機だから、それはもうちょっと早くしてもらなければいけないなと思ったところで、ちょうどあべ県議が質問されるということだったので、ここでも申し上げたとおり、誰がどう考えても、あの接戦を制するために最も貢献したのは、あべともよ県議ですから、最大の功労者として、ちょっと言ってくれませんかということを申し上げたので、決してそんな何か意地悪をしようというつもりはありません。やっぱり本当に頑張っていただかなければいけないと思うんだけど、ただ、もうちょっと対応のペースをお互い上げていかないといけない問題なんじゃないかなと思っているところで、穂積市長からすぐ反応があって、今日、会えることになったというのは本当にありがたいと思います。やっぱり市長の方針というか、感覚をよく把握した上で、できる限り、どういう形で太田市と連携していけばいいかというのは、早速相談をしたいと思います。清水前市長は、これもちょっとここで申し上げましたが、選挙戦の初日の出陣式で、すでにもうSUBARU(の)、トランプ関税の問題で非常に影響を受ける、ティア1、ティア2で働く人たちの生活を守るために、こういう予算を考えているということまで言っているんで、だからそういうところもやっぱりよく穂積市長に考えていただいて、頑張っていただければなと思います。

 私ちゃんと毎日皆さんの記事を読んでいるんで、例えば読売の群馬版か何か知らないけど、ある県議が「市長が仕事をしたくないと言いたいんだろう」と書いてあって、そのあと、その県議のコメントで、「質問としてはどうか」とかいう、こういう人がいるとはとても思えないんで、いたとしたら相当ぼけたやつだと思いますが、こういう人は群馬県議会にいるはずがないと思うけど、こんなの逆質問したわけじゃないから、大体質問をしたときにね、これからも知恵をお貸しくださいと言ったっておかしくないでしょう。だからやっぱりあべさんに頼んだってことはおかしくないけど、「冷ややかに語った」と書いてあるから、誰かはちょっと思い浮かばない、でも誰かそういう人がいたとすれば、ちょっぴり残念だなと思うけど、全然質問はおかしくないと思っています。そもそも、政治は真剣勝負なんで、やっぱり新しい市長になった翌日からやりたいことがあって、どんどんそれを推進していくというのがあるべき姿だと思うので、そこは穂積市長にとても期待をしております。

(記者)
 すごい記事の細かいところまでチェックされていて、ありがとうございます。

(知事)
 もちろんですよ。「冷ややかに語った」と書いてあったよ。冷ややかかどうかってどう判断したのか知らないけど。何か「『質問としてはどうか』と冷ややかに語った」みたいに書いてあったよ。

●本日の会見での宇留賀副知事不在について

(記者)
 それで、今日宇留賀さんがいらっしゃらないのは、太田市長との面会との関係なんですか。

(知事)
 いや、それは関係ないと思う。宇留賀さん、やっぱりあいさつ回りとか、いろんなところでやり残したこともあるので、そういうところでいろいろちょっとぐるぐる回ってもらっているということです。

●副知事人事について

(記者)
 副知事人事の関係なんですけれども、これともう一つですが、副知事人事の人選の状況と、あと今後宇留賀さんにどう群馬県に関わってもらうのか、ポストを作ることは検討されているのかということをお伺いします。

(知事)
 それはやっぱり、宇留賀さんがこれからどういう道を選ぶかにもよると思うんですね。ただ、とにかく一つ言えることは、ちゃんと4会派と約束したように、17日で任期が終わりなので、そこは一旦しっかりやっぱり離れてもらうということが大事かなと思います。その後のことは、これからのいろんな情勢とか、宇留賀さんのご希望とか、いろんなことでおそらく決まってくるんだろうなと。ただもう宇留賀さんがこの6年間、群馬県に果たした大きな功績、これはもう消えようがないし、あるいはやっぱりここまで群馬県と関わってくれたので、どんな形か分かりませんけれども、やっぱり将来的に群馬県との繋がりも大事にしてほしいと思うし、経済人なんか宇留賀ファンがいっぱいいますしね、若手県議とも、ぐるぐる回っているうちに結構みんな仲良くなっているから、それは何かの形で、やっぱり常に群馬県のことを忘れてほしくないし、いろいろ知恵をお借りできるところがあれば、それはもうぜひと思うんですけれども、どんな形になるかというのは現時点ではちょっとまだ決まっていません。ただ17日にはちゃんと一旦離れるということは間違いないと思います。それから次の副知事は必ず13日になると思いますが、たぶん最終日になると思いますが、必ず人事案として提案したいと思います。

●国会の情勢について

(記者)
 分かりました。あと最後になんですけれども、今、間もなく国会が会期末というところで、自民党と立憲民主党の間で不信任案を出すのか、解散するのかというせめぎ合いが、ある意味演出されているようですけれども、知事として、関心を持ってご覧になっていますか。

(知事)
 それはもちろん、国政に関心があるのは当たり前ですよね。だって群馬県を回していく上で、国との連携というのは不可欠なんで、やっぱ国の情勢がどうなるかというのはものすごく常に気にしているんですけれども、もうあんまり何かこう分析とかするつもりもないんですけど、石破総理にはしっかり頑張ってもらいたいと思うし、いつも言っているように、やっぱり政治の安定、国政の安定というのが地方自治体にとってはものすごくありがたいことなので、頑張っていただきたいと思います。こうやって記者さんとかが、国の話を聞いてくれたり、あるいはほかの記者さんがですね、兵庫県知事選挙のことを聞いてくれたり、当然だと思うんですよ、私知事だし。群馬県だって、もしかしたら同じ状況は、ないけど群馬県は、あるかもしれないので、いろんな話を聞いていただくというのはとてもありがたいと思うんですよね。何か知らないけど、「群馬県の記者会見は何で知事にこんなことを聞くんだ」とかいう馬鹿な人がいて、そんなね、記者の人たちが何を聞くかなんてコントロールできるはずがないじゃないですか。だからこれはもうどんどん聞いていただいていいと思いますし、本当に言いたいことがあればね、聞かれなくても言いますから最後に。やっぱりそれは、県政というのは森羅万象につながっているんですよ。石破さんがどうするかということは群馬県の未来にも直結しているんですよ。やっぱり兵庫県がどうなるかということは、これは群馬県の未来にもいろんな示唆を与えるんであって、それは1人の政治家としていろんな意見もあるし、国政に24年間もいた私としてはですね、こうやって聞いていただくのは嬉しいので、どんな質問も逃げずにお答えするし、その場で分からないときはちゃんと各部局が確認してお伝えしますので、これもう遠慮なくいろんなことを聞いていただいて構いませんので、よろしくお願いします。

(記者)
 最後に、不信任案を、知事から見たら出すべきだとお考えでしょうか。

(知事) 
 いやまた、こういうことを言うと、また「何で群馬県の記者はこんなことを聞くんだ」とか言われるかもしれませんけど、それはもう石破さんのお考え次第じゃないですかね。でもなんかこう、情勢によっては一気に勝負するということは常にあり得るんじゃないですかね。だいたい国会議員時代もそうだけど、最後の判断のときに、安倍総理もやっぱり自民党の世論調査、相当多くのサンプル数でやるので、その最新調査を見て、判断基準にしているから、この流れの中で、分かりませんよ、小泉農水大臣の活躍でよく分かりませんが、数ポイント上がっているじゃないですか。その流れの中で、各選挙区の情勢を分析して、例えば参議院選挙もそんなに負けない、あるいは小選挙区でいうと、野党の方があんまり整っていないというときは、石破総理が決断されることもあるんじゃないでしょうか。私が一言言いたいのは、やっぱりいろんな理由で赤澤大臣にもちらっと言ったんですけれども、やっぱり総理になったわけですよね。なかなか普通で考えたら、いや石破さんって能力もあるし、政策もできるし、総理の器とずっと言われてきた方だと思いますが、いろんな情勢からいったら普通は難しいと言われていたところで、総理になられたわけじゃないですか。それなら本当に思い切ってやっていただきたいですね、もう思い切って勝負をかけていただきたいなというのは私の個人的な思いです。もう総理にもなったので、一緒に歌いに行くことはできないと思うんですけど、時々国会議員時代に何時間も2人で話して歌ったことを時々思い出すんで、頑張っていただきたいなと思います。こういう質問はいつでもしていただいて、政治家として、知事として答えられることをどんどん答えさせていただこうと思います。ありがとうございます。

●ベトナム外交について

(記者)
 まず1点目、冒頭ご発言がありました、ベトナムの副首相との面会に関してなんですけれども、今後、高度人材育成でも連携を深めていかれるということですが、今後ベトナムから群馬に人材の誘致をさらに進めていく場合に、その質というのをどう担保なさっていきますか。

(知事)
 ありがとうございます。これも大変いいご質問をいただいたんで、よかったと思うんですけどね。そもそも、ベトナムに何でこれだけ力を入れているか、ベトナムとの関係強化ですね。今、記者さんがおっしゃったように、群馬県で働いている外国籍の人はベトナム人が一番多いですよね。比率からいっても、おそらく今愛知をちょっと抜かすか抜かさないか、1位なんですよ、たぶん1位、2位ぐらいなんですよね。そういう中でこれだけベトナムの人がいろんな産業で活躍しているってことでいうと、いい人に来てもらわなければいけないじゃないですか。それで、少し前までは、今もそういう状況なのかどうか分かりませんけれども、これは日本だけの話じゃないけど、変なブローカーに引っかかって、ある意味いろんな国に働きに行く外国人の問題ってあって、いわゆるコンテナの中で亡くなっていた事件とかあったじゃないですか、東南アジアの人が。だから、そういうこともあるから、まずは大臣時代に付き合いのあったミンさんという、今はちょっと離れておられますが、外務大臣で、かつ副首相だったミンさんのところに行って、当時のミン外務大臣に「とにかくいい人を送ってください」と、「まずは人を送る派遣機関の質を高めてください」とお願いして、五つ星か六つ星の派遣機関を2つぐらい見てきたんですよね。ミン外務大臣が、細かくはちょっとチェックしますけど、その派遣に関するルールもちょっと変えてくれたんですよ、ちゃんとした人が送れるように。向こうからは、「その代わり群馬県としても、ちゃんと受け入れてほしい」と。なんか安い労働力みたいな考え方じゃなくて、ちゃんと受け入れてほしいという話があったので、それは我々も努力しましょうということで。ですから当然、これからまだいろんな産業を支えるために、外国籍の方々の力を借りなければいけないということになったら、やっぱり高度人材にいろいろ来てもらわなければいけないということなんで、これは当然これからも、いろんな交渉を通じて、いい人を送ってきてほしいと思うし、あるいは日本でもそうですけれども、より人材の質を高めるような教育とか、そういう仕組みを充実させていくべきかなと思っています。特にこのズンさんはこの人、すごい実力者なんですけれども、投資担当大臣から今、副首相になられたんですが、特にイノベーション担当だから、特に科学技術とかイノベーションみたいな人材でも人材交流したいと言っているんで。そういう意味でいうと、また新しい分野が、新しい最先端の科学技術とかイノベーションのところでもうまく開拓できたらいいなと思います。ちなみにFPTが、太田市にオフィスを構えてくれましたよね。このFPTと一応いろんな連携をしながら、ある意味生産性を高める、いろんなFPTからのサポートを受けているということでいうと、やっぱり相互交流というか相互投資が、まさに人材育成、人材の質を高める、そういう方向に行っているというのは、とってもなんか歓迎すべき展開じゃないかなと感じています。

●備蓄米の売り渡しについて

(記者)
 案件外なんですが、随意契約の備蓄米の売り渡しについてです。野村元農相が自民党の農林部会に諮らず発表したとして、小泉現農相に苦言を呈したという形です。一方で小泉氏はこれに対して一つ一つを党に図らなければいけないといったら、スピード感を持って大胆な判断はできないと反論されています。この一連の流れを知事はどう受け止めますか。

(知事)
 まず申し上げておくと、野村元農水大臣、この方は今、自民党の農林部会の重鎮なんですけれども、群馬県は江藤元大臣にもお世話になっていますけど、野村さんにも、とってもお世話になりました。同じ参議院議員時代の同僚ということもあるんですが、特に豚熱の問題について、群馬県は今も大変なんですけど、やっぱり窮地に陥っているときに、いわゆる養豚農家の、ある意味施設整備みたいなところの予算をお願いして、これは野村元大臣が当時、群馬県の要望を受けて、しっかり予算を付けてくれた、そういうある意味項目を立ててくれたということで、野村元大臣には大変お世話になっていて、参議院議員時代の同僚なんですけど、非常に誠実ですけど、男気のある、とても魅力的な人です。まずだから野村さんのことはすごく好きなんだということを申し上げた上で、いろいろ野村元大臣にも立場というものがあって、うちのお父ちゃんも農水大臣をやって、その後、党の重鎮として総合農政調査会長なんかもやってきたんで、何となく流れは自分も国会議員をやっていましたから分かるので、それはそれで、野村さんはその立場でおっしゃったということなんですけれども、この問題については、やっぱり小泉農水大臣のやっていることは、私は正しいと思っていて、実際、森山幹事長も当然だと言っていますよね。野村元大臣がおっしゃったのは、やっぱりこの農林部会のみんなの感覚をちょっと伝えたということで、それはそれで別にいいと思うんですけれども、やっぱり今一番求められているのはスピーディーな政策判断であって、いろんなことがあるかもしれませんけど、ここでも言ったように、みんなをいっぺんに満足させる方針、政策なんてないんです。今はとにかく2,000円台だったコメが4,000円台まで急騰して、本当に悲鳴を上げている庶民の皆さんの台所にちゃんと安い米を届けるということがトッププライオリティで、もう既に2,000円台の古古古米だっけ、出ているわけじゃないですか。イオンにまだ出てないんで、まだ私買っていないんですけど。でも、なんかテレビを見ていたらみんなおいしいと言って、もう絶対おいしいと思っていたけど、自分もちゃんと炊いてみますが、そういう意味でいうと、この件については前回も申し上げましたが、小泉進次郎農水大臣は正しいし、本当に頑張ってもらいたいと思いますので、森山幹事長が小泉さんをサポートした、庇ったというのはさすがだなと思います。

●大井川茨城県知事の3選出馬について

(記者)
 また案件外ですが、茨城県の大井川知事が3選出馬を表明されました。同じ北関東の知事として知事のご所見があればお願いします。

(知事) 
 それは大井川さん、これはもうそれぞれ政治家が決めることなので、私が何かコメントすることもありませんが、大井川知事はやっぱり新進気鋭の方で、経産省にもおられて、ドワンゴにもおられて、新しいアイデアも持っておられるし、企業誘致なんかにも実績を上げているので、また再選を目指して挑戦するというのであれば、ぜひ頑張っていただきたいと思っています。これ何度も言っているようにね、群馬県が一番意識するのは北関東だから、栃木県と茨城県なんですよね。私は当然群馬県知事なんで、群馬県がNo.1だと思っていますから、ポテンシャルもあらゆる面で当たり前ですよね。県庁職員がNo.1というのも確信していますけれども、ただ正直に言うと茨城県と栃木県と競争するというのは、ここでも言ったことあるけど大変なんですよ。やっぱり茨城県も栃木県もすごい県なんですよ。やっぱりこの福田知事も大井川知事も私にないものを持っていらっしゃる方なので、そこは尊敬しているし、頑張っていただきたいと思うし、これからも切磋琢磨していければなと思います。今思い出したんですけど、亡くなられた安倍元総理のところに、北関東連合で福田知事と大井川知事と私と官邸に乗り込んで行って、私が一応安倍元総理にお願いして、時間を作っていただいて、そこに江藤大臣も同席していただいて、3人で、豚熱の要望をしたというのはちょっと忘れられないですね。そういう意味でいうと、ぜひやるからには頑張っていただきたいなと思います。

●次期群馬県知事選挙への出馬について

(記者)
 ちょっと関連なんですけど、大井川知事が自民党茨城県連に推薦を依頼したということなんですが、山本知事が仮に今度の7月末に出馬をご決断された場合に、自民党の群馬県連に対して推薦を依頼するということはお考えでしょうか。

(知事) 
 それは一つの流れだと思うんですけど、ただね、2年前でしょう。たぶん、前、1年前に推薦の依頼をしたときに、自民党の幹部から、1年前に推薦依頼されたことなんかないと叱られた覚えもあるし、なかなか上げてもらえなかったから、ここからも。これ2年前でしょう。2年前にね、党として誰かを推薦するという前例もないし、1年前もなかったんだから。だから、結局いろいろプロセスが進まなくて、群馬県の自民党県連も一生懸命やっていただいたんだけど、私が当時の選対委員長の森山幹事長に直訴して、早めてもらったというか、推薦をもらうプロセスを早めてもらったということもあるので、だから、2年前にまず推薦を依頼するということは普通はないことなので、大きな流れを見ていろいろ決めたいと思いますけど、現時点では2年前、今度、7月末に表明したと(して)、早速推薦くださいみたいな流れにはならないかなと思います。少なくとも党に対しては、もう1回言いますが、1年前でも本当に今までないと言われたんでね、全体の流れを見ながら、辞めると決めたらもう何も考える必要はないけど、やるって決めたらやっぱり2年間どういう流れでいくのかというのは、ちゃんと戦略を立ててやっていこうかなと思っています。

●韓国の大統領選挙について

(記者)
 最後にもう1点、韓国の大統領選で、革新系の大統領が発表されましたけど、受け止めとかあればお願いします。

(知事)  
 イ・ジェミョン大統領は韓国のトランプとか言われて、結構SNSなんかでも思い切って発言をされる方で、ただ大統領になるということがすごく有力視されていた頃から、やっぱり大体いつもそうなんですけど、少し発言がマイルドになって、米韓関係が大事だと。それに付随して、韓米日も大事だと、日本が好きだみたいなことを言っているというのはちょっと噂も流れてくるんで、それはそれでやっぱ大統領になったということでいうと、かなりそこはバランスのいい対応を取っていただけるんじゃないかと期待しつつ、やっぱり日本は軍事的には敵性国家だとまで言っていますから、いろんな計算とか、ある程度反日を強調しなければいけないという局面もあったのかもしれないけど、敵性国家とまで言った、結構かなり反日、あるいはアメリカに対してもかなり厳しいことをおっしゃっていた方なんで、そういうDNAは変わらないのかなと思ったりして、私は日韓関係も大事なので、イ・ジェミョン大統領のもとでも、日韓関係がバランスよく保たれればいいと思います。しかし、ムン・ジェイン大統領の政権のもとでは日韓関係は最悪でしたから、特に何が最悪かというと、国民レベルのやっぱり不信感というのがものすごく日本の中では高まっていたわけですよね。だからそういう意味で言うと、ようやくユン前大統領になって、少し改善の兆しが出てきたときに、またイ・ジェミョンさんみたいな感じの方が出てきて、もちろんバランスのいい政策をやっていただきたいなと思いつつ、正直言って韓国の政治を研究してきた、一応政治家の1人としてはちょっと心配しています。ここはしっかり政府に、韓国との関係をうまくマネージしてもらえばいいと思うんですけど、ちょっと間違えると、ムン・ジェイン政権以上に日韓関係が悪化するんじゃないかという懸念を持っているんで。ここはぜひ日本政府と韓国政府に、やっぱりお互いウィンウィンになるような関係をしっかり作っていただきたいなと個人的には思っています。

●防災庁について

(記者)
 政府が設置を目指している防災庁のことについて伺います。一部報道によると、政府の骨太の方針の原案に、防災庁の設置時期は26年度中と明記されるようです。知事も声がかかれば、喜んで引き受けられるということをおっしゃっていますが、その方針に変わりはないのか・・・

(知事)
 防災庁の話は、今言ったように少しずつ何か進展があるみたいなので、よく注視していきたいと思いますし、チャンスがあるんだったら、当然群馬県は手を挙げて、政府に対してはしっかり働きかけていきたいと思います。内情はどうなっているのかというのはよく分かりませんが、当然これはもうオープンに、水面下でどうなっているのかは分かりませんよ、ただ防災庁が何年に設置されて、まだ決まっていないけど、どこかにとにかく移転しますみたいな、どこか東京以外に作りますみたいな話だったら、当然、群馬県は手を挙げ、我々群馬県が一番いろんな条件が整っていて、最も良いと思っているから、それはもう手を挙げ、なおかつ、政府にはしっかり私が要望に行きたいと思います。

(記者)
 ちなみに知事は、今の段階ではそのトップレベルでの要望というか誘致の活動だと認識しているんですが、今後、担当課レベルで政府に働きかけるようなことはお考えなんでしょうか。

(知事)
 担当課レベルで働きかけるというのはちょっと意味が分からないんだけど、少なくとも、どういう状況になっているかというのは担当課レベルで少しやりとりをすればいいと思うんですけれども、私が行く以上におそらく効果的なことはないので、私が行ったところで、動かないかもしれないけど、それでもやっぱりトップの私が直接、関係省庁のトップとか関係大臣に直訴するのが最も効果的ですよね。だから少なくとも、そういう努力はしようと思っています。

(記者)
 最後にちょっと1点教えてほしいんですけど、赤澤大臣とこれまでも面会される中で、赤澤さんのそういうビジョンだったり、防災庁の誘致に関していうと、北関東というのは、かなりこう有力な候補に入っているんでしょうか。

(知事)
 いや、赤澤大臣は防災庁のことについて、何かここら辺が候補になっているとか、こういう細かいことは一切おっしゃっていません。当然ですけど、それはもう慎重なんで。だけど最初に会ったときに、よく分かりませんよ、もしかしたら半分冗談で、ご地元の鳥取県でしょうかとか言ったら、笑っていたけど、それについては何も言わなかったけれど。もし決まっていないのだったら、群馬県もやっぱりもちろん有力な候補だと思うので、頭に置いておいてくださいとだけ、フワッと言っただけで、2回目に会ったときは一切防災庁の話はしていません。

●韓国の大統領選挙について

(記者)
 韓国の大統領選に関してなんですけれども、韓国の大統領は反日と言っているようなタイプから、親日のタイプまで様々なお考えの方が大統領にこれまでもなってきていますが、今回の新しい大統領の就任で、群馬県の追悼碑の撤去は拙速だったのではないでしょうかという意見もありますが。

(知事)
 もう一度言ってください。

(記者)
 群馬県の追悼碑の撤去が早すぎたんじゃないかという意見もありますが、いかがでしょうか。

(知事)
 それは全く思っていません。その追悼碑の撤去と大統領選がいつ行われて、誰が大統領になるかということとは関係がないと思っています。

(記者)
 日本に厳しいタイプの大統領が誕生したわけですけれども、この先の関係などでご懸念などはないでしょうか。

(知事)
 それはさっき申し上げたとおりで、もちろんこれまではイ・ジェミョンさんも非常に日本に厳しいことを言っていたんですけど、やっぱり大統領になったら、国益全体を考えなければいけないので、ある程度それは日本に対する方針も変わってくるんじゃないかということは期待しています。たださっき言ったように、これまでの発言等々を考えると、何かちょっとやり方を間違えると、ムン・ジェイン政権のときみたいになっちゃうのをちょっと心配していますが、そうならないように、やっぱり両国で努力をしていくべきだと思います。

●東京都の移住施策について

(記者)
 移住の関係で、知事に伺いたいことがあります。群馬県は移住希望地ランキング1位になって、注目も浴びているところですけれども、近頃は東京都が移住者獲得に積極的に乗り出していまして、例えば離島ですとか、東京も山の方、多摩の方ですとか、あと離島あたりの人口がやはりちょっと少なくなっているということもあって、他県のように移住支援金を出すとか、そういう形で手厚い支援策を打ち出しています。そういう中で、東京都は財政力がかなり高いですけれども、その参入によって群馬県の影響ですとか、人材の獲得に対する何かご懸念ですとかお考えをお聞かせいただけたらと。

(知事)
 今、記者さんがおっしゃったような動きは細かく見ていませんけど、そういう流れがあるというのは存じ上げているので、それはよく我々もウォッチしていきたいと思うんですよね。東京都は東京都のやり方があって、いろんなことをなさればいいと思うんですけど、我々はやっぱり我々のやり方で群馬県の魅力を伝えていけばいいと思うし、いろんな考え方があると思うんですけど、知事だから言うわけじゃないんですけれども、やっぱり群馬県には東京にない魅力があると信じています。ですから、移住希望地ランキングを防衛していかなければいけないということもそうなんですけど、ずっと移住者数は過去最高を更新しているので、こういう流れをしっかり続けていくっていうことと、あと本当に移住してこられた方々が、群馬県に移住してよかったと思えるような環境を整えていくと。この間の質疑の中でもちょっとバリアフリーの話がありましたけど、そういうことも含めて、移住してきた人ががっかりしないような取り組みを我々は進めていければいいんじゃないかなと。東京都の動きは見ていきますけど、特に心配はしていません。

知事メッセージ

 それでは、知事の方から最後に県民の皆さんにお話をさせていただければと思います。さっきちょっと申し上げたんですが、この会見で、記者の方々からいろんな質問が出ます。群馬県に関するものもあれば、もうちょっと幅広い国政に関することとか、他県で起こっている、いろんな現象等々についても、知事として、政治家として見解を問われるということがあります。これはもう誠に私にとっては自然なことであって、やっぱり記者の皆さんが少し、ただの自治体のレベルを離れた、もうちょっと広い視点から知事にいろんな質問をしていただくというのはとってもありがたいし、健全だと思っています。そもそも群馬県の目指すところは、群馬県から東京を変えて、日本を変えていくと。群馬県のモデルで日本全体を変えていくというところなので、これはいつも言っているように、森羅万象は群馬県につながっていると私は思っています。それからもう皆さんご存じのとおり、今日もベトナムについての質問が出ましたけれども、ほかの自治体と群馬県が違うのはね、本気で地域外交をやっているわけですよね。そういう意味で言うと、群馬県の職員は、ほかのおそらく自治体の職員よりもずっとグローバルな視点が広がっているわけですよね。そういう意味から言っても、例えばアメリカの情勢だって群馬県に直結する、ましてやトランプ関税のことなんて太田市にも群馬県経済にも大きく関係する、しかも、おそらく日本の政治家として初めて新しいインディアナ州の知事にも会っているわけですよね、トランプ大統領にも近いと言われている。だからこういうことを考えると、ここでいろんな質問をしていただけることは全部群馬県につながっている、意味のあることだと思っています。それからもう一つは、例えば、直接県政に関わることじゃなくても、県政に関わる質問は全部、手を抜かず答えていますので。しかも、ほかの県は知りませんよ、群馬県はこの記者会見の前に記者の方からどんな質問をするかという質問の要望も受け付けていますから、その上で、やっぱり群馬県に関連している、より広い話題について話をすることは全くおかしくないと思っています。さっきちょっと、よく見ていないので分からないんですけど、群馬県って何でこんな知事に質問するんだみたいなことを言って、私の発言はもしかしたら少し影響力あるんだと思うんですよね、(切り抜き動画が)100万回とか回るときがあるから。だから、自分たちに都合の悪い発言をするから、群馬県の記者は何でこんなことを聞くんだという、この考え方自体が全くナンセンスだし、ばかばかしいと思いますので、何度も言いますが、記者の皆さんには何でも聞いていただいて、どんな質問にも逃げずに、ちゃんと知事としての、あるいは政治家としての見解を言わせていただきたいと思うし、本当に言いたいことがあれば、聞かれなくても、この県民の皆さんに伝えるメッセージの中で、しっかり発信していこうと思います。この姿勢も、ぜひ、群馬県民の皆さんに分かっていただきたい。それと、百日せきとか麻しん(はしか)が流行っているので、実は本当に心配しています。やっぱり子どもがなったりすると、結構重症化して、特に乳幼児の重症化というのはとても心配していますので、ここら辺皆さんぜひ気を付けていただいて、何かあれば医療機関にも相談していただくようにお願いしたいと思いますし、これは皆さんのご判断ですけれども、やっぱりこのワクチンは非常に有効だということだけは申し上げておきたいと思います。ということで、今日も1時間15分になりましたが、記者の皆さんには最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。来週またよろしくお願いします。

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。