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令和7年度第13回定例記者会見要旨(7月10日)

更新日:2025年7月10日 印刷ページ表示

■日時 令和7年7月10日(木曜日)14時01分~15時04分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
     記者:記者クラブ所属記者等14人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 20250710山本一太群馬県知事定例記者会見<外部リンク>

     モニター資料 (PDF:1.06MB) 

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.MAITSURU×tsukurun Project!

 3.群馬県立歴史博物館企画展「伊勢神宮と群馬」

 4.直滑降ストリームの告知

 5.知事からの報告

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それで会見を始めたいと思います。本日の午前9時40分、気象庁が群馬県を含む1都5県で本日夕方から夜のはじめにかけて、線状降水帯が発生する可能性が高まって、大雨災害発生の危険度が急激に高まる恐れがあるということを発表しました。線状降水帯発生の予測は非常に難しいと言われていまして、必ずしも発生するわけではございませんが、大雨となる可能性が高い状況にあると言っていいと思います。県民の皆さんには、最新の気象情報に加えて、群馬県とか市町村が発信する情報もよくご確認をいただいてですね、十分にご注意をいただきたいと思います。状況によっては、迷わず避難の判断をしていただくようにお願いしておきたいと思います。

 さて、先週4日金曜日、下仁田町にある上信電鉄の番場踏切で、乗用車と列車が衝突する事故が発生いたしました。事故が起きた番場踏切は、遮断機や警報機のない、いわゆる第四種踏切で、乗用車を運転されていた70代の男性が重傷を負われました。被害に遭われた方に、心よりお見舞いを申し上げます。昨年4月には、みなさんご存じのとおり、高崎市吉井町にある上信電鉄の第四種踏切で、小学生の女の子が列車にはねられ、命を落とすという、大変痛ましい事故が発生しています。こうした事故が再び起きたことに、私としても強い危機感を抱いております。昨年の事故発生直後、群馬県は、令和11年度末までに県内全74か所の第四種踏切を「可能な限り廃止」、または警報機と遮断機のある第一種踏切への「転換」を進める方針を発表しました。この方針のもと、県内の鉄道事業者や市町村、それから地元住民の皆さまのご理解、ご協力をいただきながら、現在13か所が「廃止済」、5か所が「廃止予定」となっているのは皆さんご存じだと思います。また、第一種踏切への「転換」も5か所決定しています。しかしながら、残りの51か所の第四種踏切については、「廃止」または「転換」の方針が決まっておりません。群馬県としては、県民の皆さまが安心して利用できるよう、残りの踏切についても、早期の方針決定を目指して、関係者の皆さまと連携しながら取り組んでまいりたいと考えています。また、日頃から生活道路として、第四種踏切を利用されている方については、踏切の前で必ず立ち止まっていただくようにお願いしたいと思います。

 次に、米国関税対策です。一昨日8日の火曜日、皆さんご存じのとおり、アメリカから日本への相互関税措置として、関税率を25%に引き上げると、アメリカ政府が発表してですね、これ8月1日から発動するということがアナウンスされました。こうした事態を踏まえて本日の午前中、午前10時から、群馬県米国関税総合対策本部の第4回目となる会議を開催しました。会議では、アメリカが発表した相互関税措置の情報や、群馬県内企業の状況、群馬県庁各部局が検討を進めている対策の状況、こういうことについて共有しました。私からは、引き続き情報収集をしつつ、全庁を上げて必要な取組を検討するよう指示しました。群馬県としては、いつも申し上げますが、とにかく相互関税の影響をしっかり見極めて、この難局を乗り切れるよう、全庁一丸となって今後も対策を進めてまいります。

 それでは、会見の中身に入りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。本日は、「MAITSURU×tsukurun Project!」や、「群馬県立歴史博物館企画展『伊勢神宮と群馬』」について発表いたします。

2.MAITSURU×tsukurun Project!

 まず、「MAITSURU×tsukurun Project!」についてです。群馬県では、社会人の女性を対象に、デジタル分野での人材育成と就労までを一体的に支援する「MAITSURUプロジェクト」を、令和5年度から実施しています。ITスキル習得のための講座開催や、個別の就労相談などを実施し、これまでの受講者は205名、そのうち53名の方々の就職につながりました。このたび、このMAITSURUプロジェクトをさらに発展させ、群馬県のデジタルクリエイティブ人材育成施設tsukurunと連携した新しいプロジェクトを立ち上げることとしました。スライドをご覧ください。

 題して、「MAITSURU×tsukurun Project!」と呼びたいと思います。今回のプロジェクトでは、これまで対象にしていた社会人の女性から女子中高生にまで広げていきたいと思っています。本格的な進路選択を迎える前に、デジタルスキルを活かして働くことの魅力を伝えることで、将来的な女性のデジタル人材の育成や就労の促進、そしてジェンダー格差の解消を目指してまいりたいと思っています。プロジェクトの始動にあたり、キックオフイベントを8月8日金曜日に開催いたします。会場は、Gメッセ群馬内にオープンするtsukurun TAKASAKIです。参加対象は、県内に在住または在学している女子中高生とその保護者で、先着24名ということにさせていただきます。参加費は無料です。このイベントでは、群馬県出身で、Webサービスクリエイターとして活躍している関口舞さんをお招きし、交流会やデジタル体験を行う予定です。イベントの詳細や参加方法などは、スライド記載のQRコードからご確認いただければと思います。また、8月下旬には第2回のイベントも予定しています。こちらについても詳細が決まり次第、tsukurun公式ホームページなどでお知らせします。「デジタル分野で働く女性の話を聞いてみたい」とか、「将来の進路を考えている」といった人たちもぜひお気軽にこのイベントにご参加ください。大勢の皆さまのご参加をお待ちしています。

 なお、この「MAITSURU×tsukurun Project!」については、5月と7月に赤澤経済再生担当大臣を訪問した際に、男女の賃金格差解消についてご示唆をいただきました。これに基づいて検討を進め事業化したという経緯があります。こうした取組を通じて、群馬県としては今まで以上に賃金格差の解消に取り組んでまいりたいと思います。また、赤澤大臣からは高等専門学校との連携強化、高専ですよね、これについても、非常にいいご示唆をいただきました。こちらについても、群馬高専と鋭意調整を進めております。詳細が固まりましたら、あらためて発表させていただきます。

3.群馬県立歴史博物館企画展「伊勢神宮と群馬」

 続いて、群馬県立歴史博物館の企画展「伊勢神宮と群馬」についてです。まず、企画展の説明に入る前に、皆さんご存じだと思いますが、伊勢神宮について簡単に説明させてください。スライドをご覧ください。

 伊勢神宮は、三重県伊勢市にある、約2千年前に創建された日本で最も格式のある神社です。天照大神をはじめとした皇室の祖先をまつり、全国の神社の頂点ということになっています。伊勢神宮では、20年に一度、社殿を新しく建て替え、神様をその新しい社殿へお迎えするという「式年遷宮」と呼ばれる神事が行われています。この伝統行事は、西暦690年、飛鳥時代の持統天皇の時代に始まり、2013年に第62回を迎えるまで、1,300年以上にわたり受け継がれてきた大変歴史のある行事です。次回の第63回式年遷宮は、令和15年に予定されています。この式年遷宮では、社殿だけでなく、神様に捧げる衣服や服飾品、日常用具などの「御装束神宝」も新しく作り替えるということになっています。今回、その御装束神宝の材料となる繭を生産する主要な地域として、我が群馬県が選ばれました。必要となる生糸の約4分の3を群馬県で供給することになります。また、繭から糸にする繰糸施工地として、安中市の碓氷製糸株式会社が初めて選定されました。群馬県は、皆さんご存じのとおり古くから養蚕が盛んで、富岡製糸場に代表されるように、千年以上の歴史と伝統を誇っています。今回の選定は、そうした群馬の養蚕文化が評価された結果であり、知事としても大変光栄に感じております。そして、これらのご縁から、群馬県立歴史博物館において「伊勢神宮と群馬」と題した企画展を開催いたします。スライドをご覧ください。

 企画展の開催期間は7月12日から8月31日までです。企画展では、伊勢神宮の御神宝のなかでも、群馬県らしさに焦点をあてた展示を行いたいと思っております。例えば、生糸や機織りに関する御神宝とかね。埴輪王国ぐんまにちなんだ「機織形埴輪」みたいなものですね。これまでも他県の博物館などで伊勢神宮の御神宝が展示されたことはありますが、地元にゆかりのある御神宝を中心に紹介する展示は、全国でも初めてだと思います。通常、こうした御神宝は、伊勢でしか目にすることができません。今回の展示は、群馬県で貴重な御神宝を直接県民の皆さまにもご覧いただける大変貴重な機会となります。観覧料は、大人1,000円、大学生、高校生が500円、中学生以下は無料です。企画展の詳細については、スライド記載のQRコードからご確認ください。群馬県としては、この企画展を通じて、式年遷宮の歴史や意義への理解が深まること、群馬県の養蚕への関心が高まることを期待しています。ぜひ多くの皆さまのご来館をお待ちしています。

4.直滑降ストリームの告知

 続いて、「直滑降ストリーム」についてお知らせします。スライドをご覧ください。「県議と知事の紅茶懇談」配信のお知らせです。この企画は、群馬県議会議員の皆さまをお招きし、親しみやすく身近なテーマでお話をするシリーズです。第12回目のゲストは、公明党の藥丸潔県議です。番組では、政治家を目指したきっかけや、がん対策推進への思いとか、好きな映画やマンガなどについて、色々と藥丸県議からお話を伺いました。藥丸県議は、「薬丸自顕流」という剣術の流派とゆかりのあるご家庭で育ったそうです。その中で受け継がれてきた精神を大切にしているというふうにおっしゃっていました。藥丸県議の内に秘めた強い闘志や、現場の声に寄り添う姿勢が伝わる中身になっています。今回もいい感じだなと自分では思っているんですが、明日11日金曜日の20時から、群馬県公式YouTubeチャンネル「tsulunos」で配信いたします。ぜひ、1人でも多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。

5.知事からの報告

 最後に私から、会見の冒頭ですが、県民の皆さんにご報告があります。昨日の9日、桐生市役所の新庁舎建設工事をめぐって、公正な入札手続きを妨害したとして、桐生市選出の相沢県議、それから関東建設工業株式会社の営業部長、それから株式会社グンエイの役員の3名が起訴されました。なお、グンエイの社長については不起訴処分となりました。この事件に関連して、私が代表を務める資金管理団体「一伸会」のですね、政治資金収支報告書をあらためて確認させていただきました。その結果、関東建設工業株式会社と株式会社グンエイの代表者からですね、個人献金を受けていたこと。それから、株式会社グンエイからは、政治資金パーティー券の購入があったことが判明いたしました。このため、いま申し上げた収入については返還することといたしました。返還対象はですね、桐生市役所新庁舎の入札が行われた令和4年度以降の個人献金と、それからパーティー券収入ということになります。

 詳細を申し上げます。まず個人献金については、関東建設工業の高橋社長とグンエイの蓮沼社長からですね、令和4年度から令和6年度までの3年間、それぞれ年10万円の個人献金をいただいておりました。このため60万円を返還いたします。これらについては、群馬県の選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書に記載してあるとおりの金額となります。また、株式会社グンエイにはですね、パーティー券を購入していただいておりました。令和4年度、令和5年度が各10万円、令和6年度が6万円でした。このため26万円を返還いたします。個人献金とパーティー券収入を合わせた合計の返還金額は86万円ということになります。なお、これらの個人献金とパーティー券購入による収入については、いずれも違法性は一切ございません。しかしながら、道義的な観点から返還するのが適切だというふうに判断をいたしました。この会見で何度も申し上げているとおりですね、私は企業献金あるいは献金そのものが悪だとは考えておりません。しかしながら、何度も言っているように「李下に冠を正さず」という言葉があるようにですね、政治家は疑念を持たれること自体を避けなければならないと思っています。県民の皆さんから寄せられた信頼というものを、決して裏切らないようにですね、常に襟を正して、知事としてもですね、お天道様の下でできないことはやらないと。この政治信条はこれからも貫いてまいりたいと考えています。

 それから最後に、もう1点、この度、7月31日の木曜日の16時からホテル1-2-3前橋マーキュリーで、知事としての今後の方針を表明する、後援会の全体戦略会議を開催することといたしました。この点、ご報告をさせていただきます。ここで、次の知事選挙に3選を目指して、出馬するかどうかということを発表したいというふうに思っています。何度も申し上げているとおりですね、現在で言うと6対4ぐらいということなので、ぎりぎりまで考えますから、ぜひメディアの皆さん、先走りするようなことがないように、ぎりぎりまで考えて決めたいということだけ申し上げておきたいと思います。ということで、今日は比較的最初のプレゼンの項目が少なかったんですが、私からは以上です。皆さんから何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

 

●桐生市の新庁舎建設を巡る入札妨害事件について

(記者)

 案件外からになりますが、まず桐生市発注の新庁舎工事を巡る事件で、埼玉地検は昨日、知事もおっしゃったとおり、公契約関係競売入札妨害の容疑で逮捕された3人を起訴しました。まず、受け止めを教えてください。

 

(知事)

 最初にこの事件が発生したときから申し上げているとおりですね、あってはならないことだと思っています。これで改めてこの問題に関して、グンエイの社長は不起訴ということですけど、残りの方々が起訴された。これは改めて県としても、県庁の事件でありませんけれども、これ改めて県としても重く受け止めたいと思っています。

 いい機会なんで一言申し上げておくとですね、今回、現職県議をはじめとする企業の役員4人が逮捕されたと。でね、今、このうち3人が起訴されたということなんですけれども、起訴されてもね、実質的にというか、一応まず推定無罪じゃないですか、判決が出るまでは。だけど、何かね、推定無罪だから、対応が必要ないみたいな話というのはもちろん通用しないということなんですよね。そもそも、今回起訴されたということで、重く受け止めなければいけないんですが、現職の県議とか、やっぱり企業関係者が逮捕されるということ自体がですね、これは非常に大きなインパクトを社会に与えるということだと思うんですよね。私は何度でも言うように、県民は今回のことについて、口には出さなくても、本当に怒っていますので、だからこういうときは、やはりしっかりこういう事実を受け止めて、もちろん自民党県議団の方でも、リーダーである金井幹事長が、まずはお詫びをし、また井下議長もお詫びの声明を出しているということなんですけれども、やっぱりですね、これも県議会とか県議団とか皆さんがお決めになることなんですけれども、人は言葉だけでは信用しませんから、今日さっきの話じゃないんですけれども、やっぱり本当に襟を正そうとしている、本当に反省して、対策を打ち出そうとしているという行動で示さないとですね、実は有権者の不信というのは、私は拭えないだろうと思っています。後でまたご質問もあるような、一応事前通告を受けているんですが、いろいろ不注意の発言もあったりして、今、参議院選挙の最中ですよね。私は何度も言いますが、この群馬県を巻き込んだ事件は、今度の参議院選挙にですね、大きな影響を与えると思っています。清水候補が頑張っておられるんで、その点本当に気の毒だと思いますけど、これはもう無党派層に対しては非常にマイナスを与えていると思っているので、ここはちゃんと受け止めてですね、やはりいろんな対応を考えられたらいいんじゃないかなと私は感じております。

 最後に言いますが、こういうことが群馬県では絶対起こらないように、庁議でも言ったし、あるいはその少し前に総務部長の名前で、各部局に綱紀粛正っていいますかね、促すみたいな文書も出していますけれども、くれぐれもこういう構図ができないように、県庁職員を守っていかなければいけないし、間違っても県庁の幹部がこういうことをしないように、もちろん100%信頼していますが、これからもこの知事の透明性を貫くという姿勢を強調していきたいなと思っています。

 

●山本知事への個人献金の返金について

(記者)

 関連で、知事、先ほどご説明いただいたとおり、パーティー券収入と個人献金の合計で86万円返金されるということですけど、手続き的には、どういうふうに返金されるのでしょうか。

 

(知事)

 手続きは、これはいろいろまた相手もあることなので、いろいろあるかもしれませんけれども、少なくとも現段階で、我々としては、私としては、ちゃんと返金するというところをはっきり決めましたので、行動に移していきたいと。その後の手続きは皆さんの方がご存じかもしれませんが、どうやって返金するかというのはそこから考えればいいんであって、相手方の一応了解も得てやるのかどうか分かりませんけど、少なくとも政治家としてこれは返すということを決めました。それだけ今日発表させていただきたいと思います。

 

(記者)

 となると、まだその返金の目処などは、特に立っていない・・・

 

(知事)

 目処というか、できるだけ早く返したいと思います。それに対して必要な手続きもあると思うんで、それもできる限りやらせていただきたいと思っています。

 

●鶴保参議院予算委員長の発言について

(記者)

 自民党の鶴保庸介参院予算委員長の件ですけれども、和歌山市内の演説会で、「運がいいことに能登で地震があった」という発言をされて、撤回・謝罪をされているようですけれども、この件について知事の受け止めをお願いします。

 

(知事)

 あんまり何か大演説にならないようにしたいと思うんですけれども、まずですね、この発言、私が被災地の首長だったら激高していると思いますよね、会見で。群馬県は被災地ではありませんが、あれだけの方々が亡くなって、なおかつ今も大勢の方々が元の生活に戻れなくて苦しんでいるわけですよね。これ被災地以外も、群馬県もそうですけど、できる限りいろんな支援をしてきましたが、被災地以外の日本人で、やっぱり胸を痛めていない人いないと思うんですよね。本来であれば、何となくこう鶴保さん悪気はなかったんじゃないかとかね、あるいは政治家ってこう例えば、人がいっぱい集まっているところでついなんかこう、心が緩んでしまうみたいな話をしたいところなんですが、もうね、かばいようがないですよね。これ不注意とかいうのを超えていると思うんですよね。私は皆さんご存じのとおり、非常にそそっかしくて不注意な人間なんですけれども、どう考えても、やっぱりこの表現って出てこないですよね。ちょっとね、何か本当申し訳ないんだけど、どういうマインドセットでこういうこと言ったのかというのは全く分からないし、あとデリカシーがないとかいう問題でもない気がしますね。大変申し訳ないんですけど、発言というか、その演説の動画を見ながら思ったんですけど、すごい軽い感じでそのことを言ってですね、そのあと、二地域の居住の話をいろいろされたかったのかもしれませんけど、「何かこうありますよね、能登半島の、石川県かなんか上の方」とか言って、「輪島とかあと何でしたっけ」みたいな。でね、これまず名前間違えるということ自体が考えられないですよね。もしこの話を本当に能登半島でするならば、普通はちゃんと地名を確認していくと思うんですよね。みんなそこに住んでいる方々は自分の地域に誇りを持っているわけじゃないですか。しかも被災地に対してあんな感じで言うというのは、少なくとも不注意な私でも考えられないと思います。それから、申し訳ないけど、感じたことを言うとね、そのあとの会見、よくなかったと思う。何でかというと、これは、鶴保さんはそんなつもりじゃないと思うんですよ。お人柄も存じ上げているし、そういうつもりはないと思うんですけど、あれを見た多くの人たちは反省しているというよりもですね、ふてくされているように見えたと思うんですよね。なんかこう見ながら、淡々と話をしてね、そのあとの台詞を聞いていたんだけど、同じ政治家の感覚としてですよ、「もし自分が責任を取ることで収まるんであれば、それはやぶさかではない」とか言っていたでしょう。それは、能登の震災を、運のいいことにみたいなことを言ったことの発言のね、やっぱり重みというか、分かっていないと思う、「やぶさかではない」とか。さらに記者から突っ込まれて、「自民党離党とか、議員辞職ですか」って言ったら、ちょっと笑いながら、「いや今はそこまでは考えていない」と、「現状では」とか言ったでしょ。これはね、アウトだと思う、アウト。これは分かりません、これは自民党がどういう判断を鶴保さんに求めるのか、ご本人がね、おそらくどういうけじめをつけるのかというのはご本人次第だと思いますけど、私はアウトだと思います。それから、それは私が細かいことをこうしろみたいなことを言う立場じゃないんだけどね、ここで何度も言っているようにね、参議院選挙を戦ってきて。皆さん思いません?17日間って地獄のように長いんですよ、夏で。長いんですよ。長いから常に実は過去の参議院選挙でも、この17日間のうちに、どこかに応援に行った党幹部と閣僚が不注意な発言をしてですね、その度に大体同士がね、1人2人と討ち死にするわけですよ。これね、鶴保さんのこの発言で、自民党の議席は1、2議席、2議席ぐらい減ったかもしれませんね。とにかく、今、1人区なんかでも、大激戦を繰り広げているでしょう。もうね、そこで戦っている候補者はね、激怒していると思いますよ。ふざけるなと、命がけでやっているのに。だから私は、どういうふうに皆さんにとっていただいてもいいんですけれども、アウトだと思いますね。これはもう考えられない。世耕さんが言っていましたが、世耕さんも考えられないって言うんですけど、「和歌山県民はそんなことは思っていない」と言ってもらったのは、良かったんじゃないですかね。当たり前ですよね、和歌山県民の皆さんだって心痛めているのに。これ以上言うと、またさらに激しい言葉になるんで、このぐらいにしたいと思います。

 

(記者)

 分かりました。確認ですが、そのアウトというのは、知事として、政治家の進退はご自身で決めるべきといつもおっしゃっていますが、アウトというのは、その鶴保さんにどういう・・・

 

(知事)

 だからそれはもう鶴保さんご自身が決めることだし、自民党がどういう対応を求めるかというのは分かりません。ただ私の感覚で言うとですね、この選挙への影響を考えると、きちっと対応しないと、自民党の議席、もうすでに1、2議席減っていると思いますけど、大変なことになると思います。アウトというのはいろんな意味があるんですけど、私の感覚ではアウトです。

 

●次期群馬県知事選挙への立候補について

(記者)

 最後に、知事の次期知事選への出馬の説明会のことですけど、これは選対の幹部の皆さんを集めた上で・・・

 

(知事)

 集めるのは、やっぱり基本的に後援会の幹部の方々、それからやっぱり職域団体も毎回推薦していただいて、いろんな形で連携しているので、おそらく職域団体の、特にやっぱり親しい幹部の方々ということになります。大体、5、600人にはなるかもしれないですね。後援会も会長だけじゃなくて、やっぱりお世話になっている方々にも声をかけようと思うので、そこでしっかり発表したいと思います。6対4なんで、ぎりぎりまで決めませんから。何か先走ったこと言わないようにしていただきたい。6対4ですね。まだ4あるから、よく考えていきたい。ただもう、今記者さんにご質問いただいたんで、正直に言うと、ちょっと困っているのは、世論調査をかけにくい。だって参議院選挙の前にまず世論調査するのは迷惑じゃないですか。だからやめようと思ったんだけど、参議院選挙中にはできないし、参議院選挙の後って、やっぱり結構混乱しているでしょう。だから、世論調査をいつかけるかというのはちょっと悩んでいるんですよね。あるいはかけるべきなのか、今やって本当に正確な数字が出ているのかみたいなことは、ちょっと迷っています。ただ、後援会の方々には、いよいよ少し意向確認を始めたので、これはちゃんとやりたいと。職域団体も含めて皆さんの意見はお聞きしたいと思っています。でも、できればどこかでちゃんといつもやるので、世論調査をやりたいなと思うんですが、ちょっとタイミングが難しいかなと、正直言って思っています。

 

●桐生市の新庁舎建設を巡る入札妨害事件について

(記者)

 まず、先ほどもありました桐生の事件の関係なんですけれども、86万円の返金をこのタイミングで決められた理由を教えていただきたいのと、企業献金に関してはですね、関東建設工業、グンエイから、主に自民党の政党支部を中心となって、多額の額が寄附されているわけですけれども、これは知事ではありませんが、今後の対応をどうしたらいいと思いますか。

 

(知事)

 まずですね、今、返金しようと決めたこの方針いろいろと考えてみたんですけれども、基本的に、この額を返金しようと決めたのは2つ理由があって、1つは、やっぱりどこまでもさかのぼるということはできないですよね。この事件がいつ発生したのかということを考えたのと、あとね、選管(※総務省所管団体のため正しくは総務省)から確認できるのが3年までなんです。だからたぶん保管義務が3年なので、それより先は選管に確認できないので、正確な数字が分からない。だからそれはやっぱり無理だろうということで、今分かっている、選管に一応その数字を確認して分かる範囲で、今言ったのが最もおそらく理屈が合うんじゃないかということで、この額を返還させていただくということを決めました。それで、また記者さんから前回も少し(質問が)あったんですけど、言っておくとですね、これは政治家としての判断なので、他の方々でも例えば、関東建設工業とかグンエイから献金をいただいている方もいると思うんですが、それは別にその方々が判断すればいいことであって、これを何か自分が返金して他の人もやるべきだということはもう全く思っていません。それはもう政治家としてのそれぞれの判断で、私はやっぱりけじめが必要だと思っています。何で決めたのかということで言えばですね、まず今回のことは、社会的にも大きなインパクトがあって、県として、関東建設工業とグンエイに対して、1年間の指名停止を決めているわけですよね。県として1年間の指名停止というかなり重い措置をしている企業に対して、その企業のトップからやはり献金をもらうということは、これは適切ではないということで判断をいたしました。今言った金額になった理由は、先ほど申し上げたとおりです。それから、この間「ReHacQ(リハック)」を見ていてすごく驚いたんですけど、友達から連絡が来て、もう「ReHacQ」で、記者さんが「ReHacQ」の西田さんに取材して、結構他の新聞に先駆けて、結構踏み込んだ記事を書かれていたのを覚えているんですけど、これ「ReHacQ」の番組見たときに前のね、もう300万回ぐらい行っていると思いますが、西田さんは、もう地方までやるっておっしゃってもう宣言していたから、間違いなく地方の首長とか議会にも来るってことは分かっていたんですが、正直言ってまず群馬県が最初だったということは驚きました。こういうのってやっぱり話題性のあるところからやるじゃないですか。分からないですよ。例えば北海道とか、沖縄とか、あるいは兵庫とか、こういうところから行くのかと思ったけど、群馬県からになったと。これは、やっぱりどう考えても今回の事件が起きて、ある意味でいうと企業献金と、受け取る議員の関係を考える上で最もタイムリーで象徴的だったということなんだと思うんですよね。あの番組、結構20万回ぐらい、あんなマニアックな話ですけど今20万回ぐらい回っているんで、結局30万回ぐらい最後行くと思うんですけどね、やっぱり初めて地方議会の議員の実態、政治資金の実態が表に出たということでいうと、かなり私にとってはですよ、衝撃的でした。それで、ここでもちょっと言ったかどうか分からないんですけど、企業献金は悪だとは思っていません。例えば、あの番組の中で、献金をもらっている県議の人たちのランキングじゃないけど、こういう何かこうランキングみたいなものが出ていたんですけど、例えば献金をどっちかというと多くもらっている県議の中でも、本当に真面目にバランスを持った政治活動をやっている人っているので、別に企業から献金を集めるということはルールに従ってみんな県議の人たちはやっているので、それ自体は別に私は批判するつもりもないし、あのランキングを見て、上の方にあるから不透明なことをしているということでは決してないということは申し上げた上でですね、でもねやっぱりバランスってあると思うんですよ、何度も言うように。今回の相沢県議の話もそうだけど、やっぱりね、もうここで言いますけど関東建設工業からの献金がものすごく、ずば抜けて大きいわけじゃないですか。こういうのは、やっぱり本当に何か「ReHacQ」で出てきたものを生かしてね、気をつけられた方がいいんじゃないかと。むしろ私はこうやって県議会もちゃんと政治資金を透明化することによって、真面目に活動してる人たちをね、守るということになると思うんですよね。だからそれは、もちろんいろいろ県議会全体でお考えになればいいということだと思いますが、私はそう思います。それからもう1つ、きっと記者さんもあの番組を観たと思うんですけどね、都議会議員が出てきたじゃないですか。この間の選挙では落選されて、今はまだ都議会議員という方でおそらくこの方は改革派なんだと思うんですよね。何か知らないけどこの番組の中で、都議会の今の幹事長か何かに相談して、これはもうびっくりしましたけど地方議員って、5万円以下出さなくていいわけでしょう、領収書も。これ結構びっくりしましたよね。普通の企業だったら考えられない。だから例えば20万だって4つに分ければ出さなくていいわけじゃないですか。だから、こういうのはやっぱりね、ちゃんと実は領収書も取ってあるってこの人が言っていたので、聞いていたんだけど、じゃあ何で自分で出さないのかなと。まず最初に出せばいいじゃないですか、この都議が。前都議にもうすぐなるんですかね。この人だから申し訳ないけど、まずは自分で領収書もあるというならば、全部ぜひ率先してですね、オープンにするべきだと思います。じゃなかったら全然説得力ないなと思って聞いていました。私一応西田さんの仕組みを聞いて、ずっと私が政治資金収支報告書のデータベースを作るべきだと。つまり、実質的には情報公開とか言いながら、一般の人は分からない政治資金規正法の仕組みなんだから、直した方がいいって言っていたので、こういうヒーローが出てきたんで、バーンと公開しましたよね。うちの担当秘書にも聞いて大丈夫ですということで、思っていたら、住所変更2回ぐらいしている人が追いかけられなくて、全部フォローできなかったから、ちゃんとFAXには書いているんですけど、共同通信かなんかがあちこち調べる中で、私よりもずっと多い人もいたらしいんですけど、ああこんなことがあったのかと思って、ちゃんとお詫びをして、理由を説明して訂正したんですけど、やっぱりね、こうやって山本一太の政治資金を全部西田システムで公開するということにはね、当然リスクがあるわけですよ、政敵だっているし。だからそういうことをちゃんと自らやらないと、まさにこの都議会議員の方が象徴的なんですけど、やっぱり説得力ない。だから、じゃあこれから政治資金の仕組みを良くして、分かりやすくしていきましょうとか、こんなことがあったから申し訳ありませんって言ってもね、人は信じないんですよ。だからそれに対して、ここまで踏み込んでちゃんと情報公開していきますみたいなものがないといけないんじゃないかなと思いながら、本当典型的な、なんかね、この人がこれからそうすれば、ちょっと今のを訂正して「ご立派だった」って言うつもりですけど、私は領収書持っていますと、何か知らないけど偉い人に話し合ってみんなでできるんじゃないかとか、何言っているんだこの人という感じですよね。ぜひこの人には率先してですね、5万円以下全部領収書もいらない支出取ってあるとおっしゃっているんだから、ぜひ公開してもらいたいなと思います。それから、非常にこの番組で、ある意味恐ろしいなと思ったのは、全部やるって言っていたからね。これから群馬県を皮切りにもう定期的に各都道府県やっていくって言っているから、県議、それからあとね首長、おそらく知事とか市長でしょう。それからあと大きな市については市議会もやると。普通できないですよね。普通の人はとても時間がかかって。天才だから。それでたぶん、だからこれをどんどんどんどんやっていくということをよく頭に置いて、何度も言っているように、今まではほとんど有権者の関心が低かった地方議会にも、これから厳しい目が注がれるということを考えてですね、これ群馬県だけじゃないと思うんですけれども、知事もそうですし、地方の議会もそうですし、そこを頭に置いて、新しいやっぱり政治文化というものをつくっていく必要があるなということを、この番組を見て強く感じました。すみません余分なコメントもいっぱい入っていたんですけど、そういうことです。

 

(記者)

 また事件に関係してなんですけど、桐生市の森山副市長が辞任をされました。一方で、相沢さんはですね、起訴されて刑事被告人となったわけですけれども、まだ県議の職に就かれています。その判断についてそれぞれご感想があれば。

 

(知事)

 それはいつも言うように、政治家の出処進退っていうのはご本人が決めることで、相沢県議はそういう選択をしたということだと思うんですよね。これをまたどういう形で、いろんな対応を求めていくかっていうのは、これはもう自民党県議団のご判断なので、私がとやかく言うつもりはありません。それぞれの方々がやっぱり判断すればいいと。もう1つだけ言っておきますが、有権者はとても今回のことに怒っています。それが参議院選挙に大きな影響を、これから2週間の間に及ぼすという政治家の直感があることだけは、ここで皆さんに申し上げておきたいと思います。

 

●参議院議員選挙の情勢について

(記者)

 今ちょっとお話が出ました参院選についてなんですけれども、参政党の勢いが伸長しているというふうにも報じられています。関連してですね、外国人問題が争点にもなっているということも聞かれるんですが、知事の受け止めをお願いします。

 

(知事)

 まず参政党の勢いはちょっと身近でも感じているんですけど、この間高崎駅のペデストリアンデッキで、代表が来られて演説をされたと。現場には行ってないんですけれども、ちょっと動画とかを見たら、ものすごい大観衆じゃないんで、ペデストリアンデッキの上とはいえですね、相当の数の人が集まっていて、なんか動画見てたら結構若いカップルみたいな、あんまり今まで選挙に関心のない人が行っているっていう現象はたぶん本当だと思うんですよね。別のところでも参政党の候補者だったかが話しているときに結構人が集まっているなっていうのを目撃したんですけど。やっぱりね、無関心層に対してアピールしているっていうのは、結構やっぱり見逃してはいけないところだと思います。分かりません、選挙のことなんで分かんないんだけど。今までのパターンからいくと、大体参議院選挙って17日間あって、最初は調子良くても、例えば閣僚とか党幹部の失言みたいなので、中盤、後半から大体苦しくなってくるんですよね。同じようなパターンになった場合は、結構衝撃的な流れになっていくんじゃないかなっていう不安はありますね。不安っていうか、予感はありますよね。今、参政党の勢いはおっしゃったとおり感じているんですが、これがだからあと本当2週間あるので、この間に伸びてくるようなことになると、たぶん全国の情勢にも大きく反映されるのかなと。群馬県って保守王国だから。

 それから何度も言うように、上毛新聞と朝日新聞がやや優勢って書いたじゃないですか。全部の新聞ちゃんと見てるので、特に群馬版、ちゃんと全部見ていますからね、ちゃんといつも来ていただく限りは。こんなこと言って本当申し訳ないんですけど、どのメディアもそれぞれ特徴があって、頑張っておられるっていうことを前提にして言うとですね、私は全県選挙6回戦って、一応何度も言うように全部圧勝しました。それからもう衆議院選挙でも全国応援に飛び回って、選挙のことは十分分かっていると思うんですが、私は選挙において、やっぱり最も頼りにする数値っていうのは3つあって。1つはですね、少なくとも内閣支持率なんかに関して言うと、NHKが一番正確だと思います。一番バランスがいいと思う、たぶんね、サンプリングの。選挙の数字についても、いつも自分の選挙のときは、もちろんメディアはみんな使いますけど、あらゆるデータを集めて見ているんですけど、やっぱりね数字はNHKが非常に、そういう意味でいうとバランスがいいっていうのが1つ。それからもう1つはですね、党本部の調査、何で党本部の調査が確度が高いかっていうと、普通の新聞社って傾向調査だったら500でしょ、せいぜい多くても1,500でしょう。党本部って3,000以上ありますから、3,000に達するまでやるんで。しかもたぶん最近は、固定電話と携帯両方やっているので、やっぱり党本部の数字っていうのがかなり当たる。それともう1つはですね、別に記者さんがいるから言うわけじゃないですけど、朝日新聞、他の記者さんには大変申し訳ないんだけど、他の社も新聞としてはすばらしいんだけど、大変申し訳ないんですけど私の経験上はですね、朝日新聞がなぜか独特のノウハウがあるんですよ、選挙情勢については。しかも、上毛新聞でしょ。ちょっと太田市長選挙のときは、ちゃんと上毛新聞が予想していたのかよく分かんないけど。でもやっぱり上毛新聞と朝日新聞の一応分析を信じると、今回そうしているということになると、思ったより差がついていないんだろうなと思って。それも2番手が、おそらく立憲民主っていう調査と、参政党が上にいっているっていう調査と両方あるので、これもどっちかよく分かりません。ただ参政党の候補者が、おそらく毎回の調査で伸ばしていると。特にたぶんね、電話じゃなくて、ネットの調査だとかなりいっているってことは、ちょっと十分気を付けていかなきゃいけないのかなと思います。分かりません。私はもう1回言いますが、石破総理に踏み留まってほしいと思いますが、普通で考えると、序盤よりも中盤、後半と自民党が苦しくなってくることを考えると、よほど頑張らないとですね、かなり厳しいんじゃないかなと。個人的には、とにかく東京都で武見敬三議員に通ってもらなきゃいけないってことで必死なんですけど。地元も頑張ってもらいたいと思うし、比例区の皆さんにも頑張っていただきたいなと思いますが、そんな感じですね。

 

●群馬県が全国屈指の繭と生糸の産地であることについて

(記者)

 冒頭発表のあった伊勢神宮の関係なんですが、群馬県は繭と生糸が全国でもトップレベルの産地ということで、生産者にとってはどういう意味があると知事はお考えでしょうか。

 

(知事)

 どうぞ、まずは担当から。

 

(蚕糸特産課地域特産主監)

 群馬県なんですけど、群馬県は養蚕の方は繭の生産量は4割、そして生糸の生産量は7割を占める、全国一の生産量を誇っています。そんな中、今回ですね、選ばれたということは大変光栄なことです。あと全国で、今、養蚕の方はですね、やはり高齢化とか農家さんが減って、困っている状況です。そんな中、今、群馬県では養蚕学校とか、ある程度、他県からも担い手を受け入れる体制を整えています。こういったものをきっかけに、さらに産地が担い手確保とかに向かっていければ非常にありがたいかなと考えています。

 

(知事)

 いやもう養蚕は群馬県のソウルですから、誇りですから、温泉と並ぶ。やっぱり、これはとっても群馬県にとっては名誉なことだと思うし、今のお話があったように、今、養蚕に携わっている方々にとっても、こんなにプライドに繋がる、これほど力に繋がる出来事はないなと思って、今日、会見で発表させていただいたということです。

 

●米国関税について

(記者)

 米国関税が日米間で赤澤さん中心に交渉を続けてきましたけれども、相互関税で25%という結果にとりあえずなっています。今後、政府にはどういう対応を求めていきたいか、あらためて知事のお考えをお願いします。

 

(知事)

 まずいろんなことを言う方がいるんですけど、これは石破総理であっても、どの総理であっても難しい交渉なんだと思うんですね。これは石破総理が何か外交うまくやれていないみたいに見るのは違うと思っていて、誰がやってもすごく大変な交渉なんだと思うんです。なぜなら、トランプ大統領がもう何十年も前から言っている、この関税政策の中で、やり玉に上がってきたのは、ずっと日本の自動車なんで。トランプ大統領が自動車で完全に譲るみたいなことはないと私は思うんですね。もう1つは、誰がどう考えても、農畜産物の市場開放ですよね。これはもう誰がやっても本当に難しい交渉を、今、石破政権がやっておられるということで、8月1日発動みたいになっているから、そこまである意味猶予があるわけですよね。たぶんよく分かんないけど、参議院選挙が終わって、あとまだ10日間ぐらいあるので、その間にとにかく努力を続けていただいて、何とか少しでも関税が下がるように頑張っていただくしかないと。やっぱりここはもう国に頑張っていただくしかないと思います。我々のスタンスとしては、まずは政府にしっかり対応していただくっていうことで、もちろんこれは外交マターなんで、経済交渉も含めて外交マターなんで、もちろん国に頑張っていただくしかないんですけど、その中でも県にできることはしっかり考えていこうと。今日の会議の冒頭にも言ったんですけどね、特に今日、各部局からすでに具体的な玉があるかどうか分からなかったんで。しかも、石破総理の方も会議をやったからといって何かものすごく新しいことをおっしゃったわけでもないので、果たしてリアルで開く価値があるかみたいなことはあったんですけれども、やっぱり補正を睨んで、農政部とかでもいろいろ考えてもらっているみたいだったから、とにかく各部局の考え方を聞くという意味ではやる価値もあるのかなと思って、今日招集してですね、とにかく今県が実施している制度について、どういう実績があるのかっていう報告をしてもらって、みんなにその実態も知ってもらって、その上で補正に向けて、それぞれの部局で玉を出せるのかみたいなことをよく考えていただく機会にはなったのかなというふうに思っています。

 

(記者)

 では8月1日から25%の関税っていうのが、まだ交渉次第によっては変える余地があると、知事は・・・

 

(知事)

 それは外交のことを聞かれても、政府にいるわけじゃないので、分かんないんですけれども、それはアメリカが8月1日からっていうのは常に意味があるので、一気にこの文書を出してすぐやればいいのに、やっぱりそこに猶予期間を置いていくっていうのは、まだ交渉の余地があるっていうことなんじゃないかなと思います。

 

●群馬県職員採用試験での国籍撤廃について

(記者)

 先ほどの参院選の話で、外国人政策の話があったんですけれど、それも踏まえての質問なんですけど。以前知事は、県職員の採用試験で国籍を撤廃したいっていうお話をされていたと思うんですけど、でも、それがいろいろな意見があって、検討するということで今に至るということだと思うんですけど、現状としては知事の考えはどういうふうに。

 

(知事)

 これ、他の記者さんにも聞かれていたので、さっき言及しなかったなと思って、申し訳ありません。まずですね、外国人の問題は、今までいろいろ国政選挙で言う政党もありましたけれども、どう考えても初めて大きな争点の1つになっているんだと思うんですよね。これは、しっかりまず現実として受け止めなきゃいけない、やっぱり外国人の問題と、減税の問題っていうのが、おそらく有権者にとって大きな判断材料になるっていうことは、しっかり事実として受け止めなければいけないかなというふうに思っています。それで、外国人に関して言うと、群馬県はずっと多文化共生と言い続けてきたと。これは当然間違っているとは思えないし、やはりこういう道を行かなきゃいけないと思うんですけど、今、記者さんからあった国籍条項の話、当時、国籍条項を撤廃しようと思った理由は、群馬県が発表するっていうか、その方針を打ち出す前に、もうすでにたぶん大阪とか岩手県とか含めて、全国で9ぐらいの府県が実施していて、特に何の問題もないということだったし、あと群馬県がやろうとしていることが、すでにそのぐらいの自治体がやっていることを踏襲するっていうだけで、何か特別なことではなかったと。しかし、多文化共生っていうからには、やっぱりそのくらいしっかり解放をしていかなきゃいけないと思ったんですが、ご存じのとおり、思った以上の反発があったと。一部の方々から、ネットの世論が過熱したと思っていたんですが、やっぱ後援会の一般の人からも懸念の声が出て、そこで、それでもやっぱりこれはやんなきゃいけないかなと当時は思ったんですが、特に、県議会の7割の議席を占める最大会派の自民党の方から、ちょっと慎重にやってほしいと。地元でもいろんな声があって、ファックスがいっぱい来たりして、なかなか大変なんで、ということだったので丁寧にやりましょうと。まずは、最大会派の自民党からちゃんと了解を得るまでしっかり説明しますというふうにしてですね、それからあと群馬県って伊勢崎とか太田もありますけど。やっぱり特に多文化共生を謳っている市町村ってあるじゃないですか。だから、そういうところもあるので、市長会、それから町村会、ここからもしっかりその了解を得て、その上で進めることにするっていうふうに申し上げたんですよね。その後、やっぱり自民党県議団はなかなかそれについて何度かやったんですけれども、やっぱりかなりみんな慎重なんですね。それから、市長会とか町村会とか簡単にいくと思ったんですが、口ではいろいろ言うんですけど、みんな慎重なんですよ、なぜか。だからやっぱりそういうことを考えると、いろいろ考え合わせてみると、私の支持者の方とかの意見とかも考え合わせてみるとね。やっぱり多文化共生をしていくためには、県民の不安を取り除かないといけないと。その不安は何かって言うと、やっぱりルールを守らない外国の人が、自分たちのある意味生活のマイナスになるんじゃないか、経済でも治安でも。そういうことなんですよね。だからこそ、やっぱりそこのプロセスをちゃんと踏んでいかないと、一気にはなかなか難しいっていうことが、みんなの意見に耳を傾ける中で分かってきたんで。それで群馬県がこの間、申し上げたとおり、ルールを守る外国籍の人はしっかり大事にすると。ルールを守らない人はできるだけ少なくすると。こういうやっぱり路線を打ち出したと。これ自民党が不法外国人ゼロって言ったり、政府がこの仕組みを作っていますけど、実は群馬県の方がずっと早く、私は相当前から言い出していたんだけど。このメッセージをうまく伝えないといけないってことで、何度も議論して延ばしてきたんですね。それでこの間お話をしたと。だからやっぱり、ルールを守る人を受け入れるっていうことだけじゃなくて、群馬県のモデルで言うと、例えば今まではどの企業にどのぐらい外国人がいるかも分かんなかったわけでしょ。それを政府に言って、しっかり情報提供してもらって、LINEにできるだけ登録してもらえば、必要な情報も供給できるし、そうすると何か孤立して犯罪に走る人も少なくなるし、これあくまでもまずはパイロットプロジェクトなんですけど、それからいろんな形でいわゆる不法就労の人増えているんでね、やっぱり雇い主にも不法就労は減らさなきゃいけない、やっぱり不法就労の人を雇うのは良くないっていう流れを作っていけると、不法就労の人を減らせると思うんですよね。だから、さっき別の記者さんの質問もあったんですけど、争点の1つに、外国人との共生と、それから共生するための方法ですよね。受け入れることと、しっかり不法滞在をなくすっていう、両方の2本柱でやんなきゃいけないと。群馬県がずっと前から言ってて、なかなか発表できなかったことなんですけど、そういう方向性であるっていうことを自分でも認識をしたので、まずはこの間のようなプロジェクトを発信したっていうことですね。こういうことも含めながら、やっぱりちょっと時間をかけて、県民の皆さんの不安を払拭していかないといけないと。そうじゃないとなかなか最大会派の了解とか、あるいは市長会、町村会の理解は得られないんで、そこはやっぱり慎重に考えていかなきゃいけないかなと思っています。

 

●群馬県建設業協会会長との面会について

(記者)

 先ほど県の建設業協会の青柳さんと懇談をなさっていらっしゃったんでしょうか、午前中。

 

(知事)

 あの懇談じゃなくて、「群馬パーセントフォーアート」推進会議の委員になっていただいているんで。

 

(記者)

 そうですか。その時に、桐生の事件ですとか、返金の話もなさったんでしょうか。

 

(知事)

 そんな話はしてません。今、記者さんいいこと言っていただいたんですけどね。今度の事件が何で罪深いかっていうと、1つは群馬県議会のイメージを徹底的に悪くしたっていうことと、県民の政治不信をすごく増幅させたっていうのがあるんですよ。もう1つは、公共事業が悪いわけじゃないんで、公共事業を真面目にちゃんとルールを守って担っている人たちは、本当に大勢いるわけじゃないですか。このことによって、また何か公共事業のイメージが悪くなるっていうのは、とっても罪深いと思っているんで。そのことはだから、いつもいろんなところでこの話はずっと言及しているんですね。必ずどこに行ってもまずこの話で、こういう政治文化から抜け出さなきゃって話をするときに言っているのは、公共事業が悪いわけじゃないと。ほとんどの人たちは、ちゃんと真面目にルールを守って頑張ってくれているんだっていう話をしているので​。

知事メッセージ

 ということで今日はですね、やはり参議院選挙の展望みたいな、他の知事会見ではあまり出てこない質問、いつものとおりなんですけれども、それからやはり今回の事件、桐生の新庁舎の建設をめぐって、公正な入札を妨害したっていうことで、現職の県議を含む4人の方が逮捕されたと。とにかくそのうちの3人が起訴されたっていうことで、そういう質問が一番多かったんですけれども。あらためて皆さんに申し上げますが、私は知事としてこの事件を非常に深刻に捉えております。これは前の会見でも言ったんですけれども、今回、相沢県議っていうですね、個人的には非常に買っていたっていうか、これから群馬県を支えていくんじゃないかと思っていた県議が、こういうことに巻き込まれたということについては個人的には非常に残念なんですが。こういうことは必ず起こると思っていたんですね。知事になってから、やっぱり群馬県の、この地方に残っている利権構造みたいなもの、この危うさっていうのはあちこちで警鐘を鳴らしていたんで、ある意味これは必然だったというふうに思っています。こういうことは、この根本の政治文化を変えないとですね、皆さん何度も起こるんですよ。群馬県庁では起こってないんですけど、3年間でね、ここでも言いましたが、県都前橋の副市長が逮捕されて、藤岡の現職副市長が逮捕されて、桐生の副市長がどうなるか分かりませんけど、ずっと事情聴取でしょ。現職の県議でしょ。でね、こういうところないですよ、他には。でもこれは群馬県だけじゃなくて、やっぱり地方に残るね、ある意味でいうと、古い政治文化、利権構造なんですよね。これはやっぱり知事としても今度の事件は、他人事ではないと思っていますので、しっかり受け止めて、襟を正していきたいと思いますが。まだ、この7月31日の後援会、合同戦略会議まで、3選を目指して出馬するかっていうことは最終的な判断はしませんし、まだ決まっていないんで、メディアの皆さんに何度も言いますが、絶対先走らないでいただきたいと思います。万が一、ここから考えてね、本当にやるってことになったら、これは古い政治文化の払拭みたいなものも、県のトップとしては掲げなきゃいけないかなと思うぐらい、実は危機感を持っているということは皆さんに申し上げたいと思います。それからここで記者の皆さんからいろいろご質問があったときにも言ったんですけれども、これで終わればいいですよ、皆さん。この事件でおしまいみたいになればいいですよ。私はここで終わるとは思っていません。例えば、西田さんグループが、群馬県の県議会議員の政治資金の流れを初めて、これを法的に得られる情報をうまく整理することによって発表したわけですよね、誰でも見られる形で。これずっとたぶん広がっていくってことを考えると、他にも例えばこれは政治活動費だけじゃなくて、いわゆるいろんな県議会に提供されている資金の流れも調べるとか言っていましたから。まだ、こういう余波っていうの私は続くと思います。この事件が広がらなかったとしてもですね、これだけメディアから注目されて、いろんなところから、いろんな人が入ってきて調べているっていうことは、選挙が終わるとですね、相当群馬県のこの体制、体質が攻撃される恐れがあるということは、ちょっと県民の皆さんに申し上げておきたい。6歳児の直感なんで、杞憂に終わればいいですよ、杞憂に終われば。だけど、やっぱりどう考えても、この時代の流れ、ネットの時代に今までほとんどみんなが関心を示さなかった地方議会にスポットが当たって、これ石丸さんの功績かもしれませんが、こういう時代の流れの中で、やっぱり乗り遅れていく自治体、議会っていうものに対する、やっぱり世間の厳しい評価がなされるような、こういうたぶん時代、状況になってきていると思うので、これからどういう展開で何が起こるのか全く分かりませんけれども、何があろうとですね、県の方はしっかりとこの透明な姿勢を貫いて、県民の皆さんの政治に対する不信感が増幅するようなことがないようにですね、努めていきたいと思います。もう一度言いますが、決して他人事ではありません。我々も本当に襟を正して、税金が正しく使われるように、そのために本当に真面目に議論してですね、予算を決めるような、この山本県政の常識っていうか、それまで常識じゃなかったんでね、細かいことは言わないけど、これをしっかり貫いてまいりたいと思っております。ということで、ちょっとまた大演説になっちゃいましたが、記者の皆さんには今日も1時間、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。ということで今週の定例会見は終わりたいと思います。

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。