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■日時 令和7年10月24日(金曜日)14時04分~15時24分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等11人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
20251024山本一太群馬県知事定例記者会見<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは、定例記者会見を始めたいと思います。最初に、群馬県児童相談所の会計年度任用職員の失職について、ご報告をさせていただきます。すでに報道されておりますが、児童相談所の会計年度任用職員が、不同意わいせつ罪で逮捕、起訴され、有罪となりました。この職員は、今年4月に採用した職員です。有罪判決が確定したことを受け、地方公務員法に基づき8月27日付けで失職となりました。採用時、すでに事件を起こしていたことを把握できず、このような職員を採用してしまい、その後逮捕、起訴されたことは、誠に遺憾です。知事として、県民の皆さまにご不安、ご心配をおかけしてしまったことを、この機会に深くお詫び申し上げたいと思います。今後、職員の採用にあたっては、これまで以上に厳正な選考を行うとともに、再発防止に努めてまいりたいと思います。
話は変わって、昨日23日の木曜日、令和7年度の医師臨床研修マッチング結果が発表されました。群馬県は106人がマッチングし、6年連続で100人を上回る結果となりました。来年度から群馬県内で臨床研修を行う医師が106人以上確保できる見込みとなり、各臨床研修病院や県の医師会などと協力して様々な取り組みを行ってきた成果だと思います。大変うれしく思います。しかしながら、厚労省の分類では、群馬県は医師少数県にとどまっております。このため、関係者が力を合わせて、より高い成果を目指していく必要があると感じています。引き続き、関係機関と協力をしながら、若手医師の確保に向けた取り組みを進めてまいりたいと思います。
それでは、会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。今日は、「知事のベトナム訪問」や、「首都圏向け『温泉文化』プロモーション」、「新・群馬県総合計画アップデートに向けた意見募集」などについて発表させていただきます。
まず、「知事のベトナム訪問」についてです。先週18日の土曜日から今週22日の水曜日にかけて、ベトナムを訪問してまいりました。毎日ブログを書いたので、もしブログを読んでいる方々がいれば、かなりその行程を理解していただいているかもしれませんが、今回の訪問の主な目的は、政府要人との関係強化、そして群馬県とベトナムとの経済、教育などの分野で交流を深めることでした。今回も、群馬銀行の深井頭取に県内企業団23社の参加を取りまとめていただきました。群馬県議会からも大和県議、金沢県議、秋山県議、追川県議に同行していただきました。また、在ベトナム日本大使館や駐日ベトナム大使館の皆さんには、今回の訪問をサポートしていただきました。同行いただいた皆さま、そして出張をサポートしていただいたすべての方々に、知事としてあらためて感謝申し上げたいと思います。それでは、訪問の結果についてご報告いたします。スライドをご覧ください。
「政府要人との会談」についてです。ベトナムの首都ハノイでファム・ミン・チン首相と4度目となる会談を行いました。面会したのは正確に言うと5回なんですけど、こうやって会談したのは4回ということになります。10月20日からベトナムの国会が開会するという、大変お忙しい中、ファム・ミン・チン首相に今回も私と会う時間をつくっていただきました。会談では、まず私の方から、昨年10月のチン首相との会談時の約束を守って、再び県内企業団とともにベトナムに参りましたと。去年、チン首相から来年もぜひと言っていただいたので、そのことをまず申し上げて、企業団の今後の投資計画もご報告をいたしました。チン首相からは、毎年企業団を率いて訪問していることについて感謝の言葉を頂戴しました。そして、経済分野における企業間の連携拡大や人的交流などについても提案がありました。今後も良好な関係を継続していくことを確認し、互いにさらに連携を深めていくことで合意をいたしました。また、ベトナム財政省のチャン・クオック・フオン副大臣とも、会談を行いました。フオン副大臣は、海外からの投資等を担当している方です。会談では、私から県内企業の投資計画などを説明いたしました。フオン副大臣からは、ベトナムの投資環境をさらに魅力的なものにしていくので、今後も群馬県からの企業投資を促進してほしいと、こんな話がありました。今後も、相互投資の促進について、さらに連携していきたいと思います。次のスライドをご覧ください。
そして「企業団との訪問」についてです。まず、企業団とともに、ニンビン省を訪問いたしました。ベトナムでは、今年7月1日に、経済資源の再配分や行政手続きの簡素化を目的に、地方省の再編が行われました。ニンビン省は、群馬県が2023年に覚書を交わしたハナム省と、そこに隣接するナムディン省、ニンビン省の3省が統合してつくられた省です。今回の訪問では、ニンビン省のトップであるダン・スアン・フォン党書記と、行政部門のトップであるファム・クアン・ゴック人民委員会委員長を訪問いたしました。ここでは、群馬県とニンビン省の新たな覚書に調印をさせていただきました。締結した覚書では、これまでの覚書を発展させ、より幅広い協力をすることで合意に至りました。更なる相互投資の促進や、様々な分野における人材交流が新たに明記されています。
次に、ベトナム最大手のIT企業であるFPTソフトウェアを訪問いたしました。群馬県とFPTソフトウェア、そしてFPT大学の3者でしっかりと連携していくことを合意いたしました。FPT社は、皆さんご存じだと思いますが、昨年12月に太田市に「FPT群馬モビリティDXハブ」を設立していただいておりまして、群馬県企業との連携もすでに始まっております。また、FPT大学については、昨年度の訪問時に学長から提案された、FPT大学生の群馬県内企業でのインターンが近く実現する予定になっています。群馬県の多様な産業基盤とFPTの高度な技術力、人材育成力が結びつくことで、群馬県とベトナム両地域の経済発展に大きく貢献できると考えています。今後も、関係性がさらに進展することを期待しています。次のスライドをご覧ください。
次に、ベトナム国家宇宙センターを訪問いたしました。ベトナムの宇宙産業における最新の取り組みについて説明を受け、センター長らと意見交換を行いました。衛星の打ち上げや製造、DXなど、科学技術分野における協力についてご提案をいただきました。今後どのような連携ができるか、同行いただいたIHIエアロスペースを中心に検討を始めたいと思います。そのほか、ベトナム外交学院を視察し、グエン・フン・ソン学長と意見交換を行いました。外交学院は、国際関係と外交政策の分野における主要な教育機関としてベトナム国内で高く評価されている大学です。また、ベトナム政府のシンクタンクとしての役割も果たしています。群馬県と外交学院は、2022年に交流促進に関する覚書を交わしていますが、今回初めて実際に訪問することができました。ソン学長との意見交換では、今後も覚書に基づく交流を深めていくことを確認し、人材交流などのご提案をいただきました。こちらも担当部局とよく検討していきたいと思います。学院内には「Japan Room」というスペースがあって、日本の工芸品や漫画などが置いてありました。今後、群馬県に関する書籍やぐんまちゃんのぬいぐるみなども置いてもらえるよう提案いたしましたので、早速、いわゆる群馬ゆかりのものを送りたいと思います。チン首相との会談によって、急遽、実は訪問できなくなってしまった日越大学には、私の代理として大塚副知事に足を運んでもらいました。学長との会談や学生との座談会を行うなど、有意義な訪問ができたという報告を受けています。
ベトナム訪問の概要については以上です。今回でベトナム訪問は5回目となりましたが、今回も濃密で充実した訪問となりました。毎回申し上げていますが、無駄な時間は全くありませんでした。チン首相との4度目となる会談をはじめ、多くの政府要人や関係機関の幹部の皆さまとお会いし、経済や教育、人材交流などに関する有意義な会談を行うことができました。群馬県内企業団を伴った訪問も3度目となり、群馬県とベトナムの関係をより一層深めることができたと考えています。今後も知事自らが先頭に立って、自治体独自の地域外交を進め、群馬県の取り組みを世界に発信し、群馬県の更なる飛躍につなげていきたいと思います。会見でもちょっと申し上げましたが、ベトナムはなかなか注目されている国ですけれども、一国の首相と知事が毎年会談するっていう都道府県は無いと思うんですよね。これ本当に首脳同士のシャトル外交みたいになってきて、今4度目、場合によってはもしかすると5度目がまたあるかもしれないという状況で、これをもってすでに群馬県のベトナム訪問の成果は出ていると思いますし、それから他にやっているところがあったら、記者の皆さんに調べていただければと思いますが、企業団を知事が毎年連れて行って、向こうの投資担当大臣とか首相に直接「群馬県の企業団をよろしく」とお伝えをして、複数年ですけれども、50億円以上の投資が県内の企業から決まっているというところもたぶん無いと思うので、この地域外交は、まさに群馬モデルだというふうに思います。ぜひメディアの皆さんにもご注目をいただければと思います。
続いて、「首都圏向け『温泉文化』プロモーション」についてです。群馬県では、日本が世界に誇る「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録を目指し、最短での2028年登録に向けて活動を進めております。今年は、次のユネスコ無形文化遺産の国内候補が決まる、勝負の年となります。「温泉文化」をより多くの人に伝え、登録への機運をさらに高めるため、昨年度に引き続き、首都圏向け「温泉文化」プロモーションを展開いたします。スライドをご覧ください。
キャッチコピー「群馬 LOVE ONSEN」のもと、温泉文化を「浸かる」「想う」「楽しむ」の3つの切り口で紹介し、プロモーションを展開してまいります。まずは、JR東日本高崎支社と連携して、首都圏のJR線を走る電車内のデジタルサイネージ「トレインチャンネル」で、プロモーション動画を配信いたします。期間は、10月27日の月曜日から11月2日の日曜日までの1週間となります。動画では、群馬県内温泉地の女将や温泉を管理する湯守の方々が出演して、「温泉文化」を紹介するという、こういう内容になっています。この首都圏電車内での動画配信の取り組みは昨年度も実施いたしました。計算上、延べ約7,900万人の方々に動画をご視聴いただいたことになります。温泉文化を首都圏にPRするうえで、絶大な効果があると我々は捉えています。それでは、実際に配信する動画を皆さんにお見せしたいと思います。
~プロモーション動画(15秒)~
この動画は電車内のほか、現在、新宿駅構内の大型ビジョンでも配信中です。11月以降は、大宮駅前の大型ビジョンなどでも配信を予定しております。さらに、首都圏の約270の駅で、「温泉文化」を紹介するポスターの掲示、約360の駅でリーフレットの配布を行います。また、新幹線の車内誌である「トランヴェール」にも「温泉文化」のPR広告を掲載する予定としています。主な取り組みは以上です。多くの方々に、日本が世界に誇る「温泉文化」の素晴らしさを知っていただき、ユネスコ無形文化遺産登録を応援していただく機会にしたいと考えています。そして、国内での機運をさらに盛り上げ、最短である2028年の登録をぜひとも実現したいと思います。
続いて、「新・群馬県総合計画アップデートに向けた意見募集」について発表したいと思います。群馬県では、2020年に「新・群馬県総合計画」を策定いたしました。この計画では、群馬県が達成すべき20年後の目標として「年齢や性別、国籍、障害の有無等にかかわらず、すべての県民が、誰一人取り残されることなく、自ら思い描く人生を生き、幸福を実感できる自立分散型の社会」これを理念として掲げています。その実現を目指して県政運営をこれまで進めてまいりました。策定から約5年が経過し、群馬県を取り巻く環境が大きく変化しています。以前の記者会見でも発表したとおり、こうした変化を踏まえ、この計画をとき代に合わせてアップデートするための検討を始めています。スライドをご覧ください。
そして、今回のアップデートにあたっては、県民の皆さまのご意見を幅広く伺って、時代の変化を的確に計画へ反映していきたいと考えています。そこで、まずは、アンケートフォームによる意見募集を行います。このアンケートでは、県民の皆さまが、この5年間で感じた社会や暮らしの変化、そしてこれからどのような変化が起こると考えているかについてお聞きをします。例えば、物価の見通しや、外国籍住民との共生・相互理解、エンタメ産業の発展などについて伺ってまいります。次のスライドをご覧ください。
官民共創による政策実現のためのプラットフォーム「PoliPoli Gov」でも、「あなたが思う2040年の群馬県が目指すべき姿」をテーマに意見募集を行いたいと思います。アンケートフォームとPoliPoliGovのどちらも、すでに意見募集を開始しており、11月16日の日曜日まで受け付けております。詳細は、各スライドに記載のQRコードからご確認をいただければと思います。県民の皆さまから寄せられたご意見は、「新・群馬県総合計画」のアップデートに生かしてまいります。多くの皆さまからのご意見をお待ちしております。
最後に、「直滑降ストリーム」の配信についてお知らせいたします。スライドをご覧ください。「県議と知事の紅茶懇談」第21回目、よくこの日程の中で21人やってきたなという感じですが、今回は自民党の須永聡県議の回を配信いたします。番組では、大学卒業後オーストラリアに半年間滞在され、人生観が変わったというエピソードを語ってもらいました。また、須永県議が大切にしている柴犬、これが可愛いんだ、黒柴との暮らしについても触れ、愛犬家としての優しい一面も垣間見ていただけるんじゃないかと思います。
彼の、本当に細やかな気配りや、ずっと国会議員の秘書としても市議としても苦労していますので、県民一人一人の声に真摯に寄り添う姿勢が伝わってきました。非常に心温まる内容で、毎回毎回宣伝ばかりで申し訳ないですけど、今回もいい中身です。本日20時から群馬県公式YouTube チャンネル「tsulunos」で配信をいたします。一人でも多くの皆さんにご覧をいただければと思います。私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。
●知事のベトナム訪問について
(記者)
まず案件からで、ベトナム訪問について伺います。今回、群馬からの企業が向こうへの投資という話をされたと。向こうから例えば投資される、FPTさんみたいなパターンというのは今回の話の中でありましたか。
(知事)
今回は直接、今も記者さんおっしゃったように、FPTがいよいよ群馬県にも投資をしてくれてですね、その「群馬モビリティDXハブ」でスバル等々との連携が始まっているということなので、まずはそれをしっかり広げてもらうということで、FPTに行ってまいりました。今のところ、まだFPTみたいな企業は現れておりませんが、今回例えばサングループ、まさにそのビングループに次ぐ、ベトナムの財閥グループみたいなところにも行きましたので、そういういろんな訪問を通じてですね、またFPTに加わるような、そういう日本に投資する力を持った企業をしっかり我々も発掘していければと思っています。
(記者)
関連して、ベトナムに限らずなんですけれども、知事かねてですね、外国人との共生という観点で、ルールを守る外国人は歓迎、一緒に群馬を守り上げましょうと。ルールを守らない外国人はゼロにするという観点で、群馬県にいる外国人の中では、ベトナム人が非常に多くなってきてですね、そういった観点でのお話というのは今回の訪問であったんですか。
(知事)
チン首相とお目にかかったときに、群馬県で活躍しているベトナム人の人たちは、非常に群馬県でよくしていただいているというようなお話もありましたので、我々としては、いろんな分野でベトナムの人たちが活躍していただけるような、そういうこれからも状況をつくってほしいということはお伝えをいたしました。これは大使館等々のいろんな連絡の中でもいつも言っているんですけれども、やっぱりお互いにルールを守っていくと。向こうもちゃんと派遣するときに、しっかりした派遣機関から送ってもらうということと、こちらも受け入れるからには、しっかりとした環境で受け入れると。この話はずっとお伝えしております。また今回、今、記者さんが言ったように、群馬県の独自のモデル、いわゆる共生と、それからしっかりとしたルールを守ってもらう、この両にらみの取り組みが始まりますので、その中でまたベトナム側にも、群馬県の方針をあらためてしっかり伝えていきたいなと思っています。産業経済部長から、ベトナム側からの投資の件で補足してください。
(産業経済部長)
今回のベトナム訪問の際に投資案件というのはいただいておりません。ただ、今、群馬県で「全県リビングラボ」構想、この実現に向けて取り組む中で、トライアル補助金を進めておるんですけれども、その中のコンソーシアムの中に、ベトナムの企業さんが参画されていますので、その中の1社として加わっているところがありますので、そういったところが今後、投資に繋げていけるのではないかなと思っております。
●児童相談所の会計年度任用職員の失職について
(記者)
続いてですね、冒頭、知事がおっしゃった児童相談所の話を伺いたいんですが、今日、ニュースリリースも出ていますが、会計年度任用職員が逮捕され、起訴され、有罪判決を受けて、失職したということが県から公表されました。それで、これも一部報道で先に流れて、実際に失職したのは8月ということでですね、なぜ今10月なので、この間のですね、もちろん採用されたときの問題というのは当然あろうかと思いますけれども、その公表の仕方についても、ちょっと問題があるのではないかという指摘を受けるかと思うんですが。その辺、まず知事はこの件をいつご認識になったのか教えていただきますか。
(知事)
まず担当者の方から説明してもらって、その後コメントしたいと思います。
(生活こども部長)
この度、児童相談所職員が逮捕、起訴され、有罪になったことにつきまして、皆さまに不安やご心配をおかけしたことを、まずもってお詫び申し上げたいと思います。この度の件につきましては、事件が起きましたのが、実際に職員が採用される4月1日の前でございまして、採用面接の際にも、志望した職員とは、面談で状況を確認をするんですけれども、そのときには、そのような事件を起こしたことというのが、なかなか把握できなかったというところもございまして、そのまま4月1日に採用になったというところでございます。
5月の中旬になりましてから、逮捕されたということで弁護人の方から連絡をいただきまして、そこで初めて事件を知ったという状況でございます。その後も、なかなか拘留中の本人とは面会ができなかったものですから、状況がなかなか把握できずというところでございまして、その時点では公表するには至らなかったというところです。そして有罪になった際にですけれども、被害者の方のプライバシーへの配慮もございますし、あとは県に採用される前の事件事案でございましたので、今回公表するには至らないという判断をいたしまして、ただ、積極的な公表はしなかったんですけれども、記者の方から取材があった場合につきましては、しっかりと対応しようという方向で判断をいたしまして、対応してきたというところでございます。ただ、この度、事案についてしっかりと説明をしていく必要があるんじゃないかということで、今日の午前中、皆さまにお集まりいただきまして、説明をさせていただいたという次第でございます。
(知事)
今、生活こども部長から説明あったように、相手の方のプライバシーとか、そういうものもあって。だいたいこういう話があったら、必ずすぐ報告をしてもらっているし、まず絶対隠さないっていうのが群馬県の方針なので、それはできるだけ早くまず発表するっていうことなんですけど。この件は今言ったように、なかなか中身を把握するのが遅れたのと、相手の方のプライバシーというのがあったので、こんな形になってしまって、こちらから積極的に公表しなかったというような状況です。これはこれでこういう判断だったんですけど、今、記者さんがもうちょっと早くできなかったのかということについては、私ちゃんと聞いていたので、少し反省点があるかどうかはですね、もう1回あらためてプロセスを検証させていただきたいと思います。もう1回言いますが、隠すということしないので、群馬県は。ただちゃんと全容をつかまなきゃいけないのと、その前の話なんでね、それからちょっと関係者のプライバシーに配慮したという、この2つで、発表はこういう形になったということです。
(記者)
プライバシーの守り方というのは、当然いろいろ発表の仕方であると思うんですけれども、発表するかしないかについて総合的に判断するっていう、総合的っていうものがあるとですね、そこをどうしても恣意的に判断する可能性がないわけではないよなという、痛くもない腹を探られてしまう可能性があろうかと思うので。県教委が懲戒処分については、そういった公表基準について公表していましたけれども、県として、例えばこれかなりレアケースだと思うんですけど、要するに採用前の事件で、採用されてから逮捕されているってパターンですね、こういったときに、どういうふうに公表するか、そういったことというのは、今後基準はどうされますか。
(知事)
これはちょっと総務部長の方から基本的なことだけ説明してください。
(総務部長)
基準を作ったらということですか?
(記者)
たぶん、内規とか内部での基準というのはあろうかと思うんですけれども、そういったものを例えば明解にして公表されるとかですね。要は恣意的なものが入らない、起きたら基準に則って、粛々とやるんだというような形にも、今後、公表の仕方を変えていくようなことっていうのはご検討になっていないのですか。
(総務部長)
現在、懲戒処分については公表基準を設けておりまして、こちらについてはしっかりその基準に基づいて懲戒処分があったときには、基準に基づいて公表させていただいているところでございます。
(記者)
例えば職員が今回有罪判決を受けて、失職して、懲戒処分には当たらないので、その基準にはおそらく触れないんでしょうけれども、一般の県民から見たら、県の職員が逮捕されて有罪になってクビになったっていう話に、単純にそう理解すると思うので、たぶん、県のロジックは県民の皆さん納得できないんだと思うんですよね。その辺にどう答えるか、かなり特例のケースだとは思うんですけどね。
(総務部長)
分かりました。逮捕とか失職とかということについての基準ということでよろしいでしょうか。
(記者)
通常の失職ではいろんな理由があろうかと思うんですけど、今回は懲戒、おそらく現役でやっていたら懲戒対象だったんだと思うので、その辺、懲戒に準じるものについてどうするのか。
(知事)
これはまさに記者さんがおっしゃったように、結構レアケースなので、できるだけこういう発表っていうのは恣意的なものが入らないようにしたいと思うので。さっき言ったように、今のご指摘も踏まえて、ちょっと検証してみたいと思うんですね。ただ、やっぱりコロナのときもそうだったんですけど、こういうものを発表するときに、恣意的とは言わないけど、やっぱり総合的な判断っていうのは必要なときもあると思うんですよね。それは、さっき言ったプライバシーの保護みたいなものは今までもあったから。だからそこはケースバイケースで判断しなきゃいけないところもあると思うんですが、これはとても実は大事なご指摘なので、今回のことも含めて、このプロセスをもう一回検証させてください。今の段階でかなりレアケースだったから、こういうときにこういう基準でやるみたいなところは、なかなか当てはまらなかったので、少し総合的な判断みたいなのがあったんだけど。今おっしゃったように、この総合的な判断っていうのがまさに恣意的にならないように注意しなきゃいけないし、ちょっとそこはプロセスを検証させていただきたいと。その結果も含めて、またあらためて会見でお答えしたいと思います。
●高市内閣の発足について
(記者)
ちょっと違う話をもう1、2点伺ってもよろしいでしょうか。案件外になりますが、21日に高市内閣が発足しました。閣僚とか副大臣、政務官の顔ぶれを見て、知事としての受け止めと、あと県からの要望というか、あらためてちょっと伺います。
(知事)
まず、高市早苗総理が誕生したと。憲政史上初の女性総理ですよね。ガラスの天井を突き破ったというか。私は(自民党)総裁選挙のときから、小泉進次郎首相が誕生すれば、憲政史上最年少の総理だと、これは大変なインパクトだと申し上げたんですけれども、今の、例えば海外メディアの反響、BBCなんかを見てみると、やっぱり日本に初めての女性首相が誕生したっていうのは、かなりのインパクトがあったなという気がしています。それから、党の人事なんかについては、例えば麻生元総理の影響力が強いんじゃないかとかね、論功行賞が過ぎるんじゃないかみたいなことを言う人もいたんですけど、内閣を見る限り、かなり適材適所で、全員野球の内閣をつくられたんじゃないかと。なかなかいい布陣じゃないかとまず感じました。それはもちろん、高市総裁にとっては側近みたいな方々も、もちろん大臣になっているんですが、まず、総裁選を競った4人が全部、きちっと、それなりのポジションで扱われているっていうかね、任命されていると。例えば、林芳正官房長官は今、総務大臣になられたし、小泉農相は防衛大臣、これはもう小泉さんが総理を目指す上ではすごくいい経験になっていくと思いますけど、防衛大臣になったし、茂木さんが外務大臣ですよね。それからもう一人の小林鷹之さん、コバホークは政調会長ですよね。だから、そういう意味で言うと、この内閣自体はかなり高市総理も考えて、全員野球の体制にしようとしたんじゃないかなと。これは、すごく評価できるんじゃないかと、ちょっと勝手に外から見ていると、そんなふうに感じました。
それから、片山さつき財務大臣と小野田紀美経済安保大臣ですかね。女性閣僚は2人だったんですけれども、この2人の人事もすごくいいなと個人的には思います。
1つは、小野田紀美さんは参議院の後輩にあたるんですけれども、まだ当選2回かなんかかな。政務官しかやっていないと思うんですよね。でもね、小野田さん、確か地方議員のときからずっと高市さんのことを応援していて、結構一貫していますよね。そのときの情勢で器用に立ち回るみたいなことをしてないので、ずっと応援してきた高市さんが総理になって、その下で、例えば経済安保の話をやるとかね、外国人問題をやるとか、こういうのは非常にスッと入ってくるなという感じで。小野田紀美さん、もちろん結構保守派で、特に外国人問題なんかについては、今、群馬県がやろうとしている、ツートラック・アプローチみたいなやつですよね。片方でしっかりルールを守ってもらうっていう規制と、それから共生と両方やるみたいなことでいうと、いろいろ連携できるところがあるんじゃないかなと思いますよね。それからもう1つは、実は彼女はコンテンツのほとんどオタクに近い知識を持っていて、クールジャパン担当にぴったりなんですよね。もう漫画とかアニメの知識は尋常じゃないから。だから実は、個人的にはそういうところも期待をしていまして、なったばっかりで大変注目もされてお忙しいと思うんですが、どこかで会いに行きたいなと。今言ったクールジャパン、コンテンツの話とか、外国人問題とかそういうことについてもいろいろ意見交換したいし、群馬県はデジタルクリエイティブを目指しているわけで、こういう動きを小野田大臣にも応援してほしいなと思います。
それから片山さつきさんのことも、もう参議院の頃からずっと存じ上げているんですが、片山さんは、それはもう、いろいろ毀誉褒貶っていうか、好きな人も嫌いな人もいますけど、でも実力は抜群ですから。やっぱり知識とか経験は、すごく政治家としてあって、彼女が財務大臣になったと。もちろん高市総理の下で積極財政みたいなものを展開するんだと思うんですけど、財政のことをよく知っているから、たぶん、そんなめちゃくちゃなことをやらないですよね。きっと片山大臣は積極財政をしながら、よく分かりませんけれども、財政の健全化にも気を配るようなこともやると思うし、あとね、やっぱり地方の事情もこの方よく分かっているので、減税をするっていうのはいいんだけど、恒久措置みたいなことはしっかり考えてくれるんじゃないかと。そうじゃないと地方の財政にものすごいしわ寄せが来るので。だから片山さんはやっぱりすごい政治センスの鋭い人なので、もちろん高市総理のいろんな意向を受けて物事を進めても、基本的なところは本当によく知っている方なので、ぜひ地方のことも大事にしてほしいなと思っています。片山大臣も、ものすごいお忙しいと思いますが、参議院で長い間知っているよしみで、ぜひどこかでお訪ねして、今みたいなことはお願いしたいなと思っています。
とりあえず、みんなお忙しいと思うんですが、林総務大臣とかコバホークとか、それから群馬県にとって温泉文化でいうと厚労大臣も大事なんでね、上野大臣とか。あるいはなんて言っても温泉文化は文科大臣じゃないですか、松本洋平大臣とかこの辺の方々とはもう一応今日ぐらいからアポの調整を始めますので、ぜひ近いうちにお目にかかりたいと。それから、もうすでにメールを交換していますけれども、石破政権で大変活躍をされた赤澤大臣が経産大臣になったっていうのも、すごく群馬県にとっては追い風っていうか、個人的にはすごく嬉しいニュースだったんですけれども、赤澤大臣にもできるだけ早くお目にかかりたいと。だいたい主要閣僚の皆さんには、お忙しいと思うんですけど、ぐるっとスラロームをして、しっかりごあいさつをして、群馬県の要望を伝えられるような、あらためて人脈を構築できたらなと思っています。
●前橋市長の問題について
(記者)
最後にすみません。知事のブログで、このところ、また前橋市長の話を、あんまり私も聞くべきかどうか、すごく悩んだところではあるんですが、今ちょうどこの時間に前橋市長が定例記者会見をしています。昨日あたりの発言とブログで、出直し市長選をやるべきだということと、あともしそうなった場合、自分ならそこには出ないというご発言があったかと思います。その思いというか・・・
(知事)
もう皆さんに正直に、ここで言ったとおりですけれども、この問題についてコメントするのは、決して愉快なことじゃないんですよね。それはもうブログに書いたとおり、1つは、他人の批判をするっていうのは、決して気持ちのいいものじゃないですよね。もう1つは、自分だっていろんな失敗をしているのに、「あんたに人のことを言う資格があるのか」みたいなことを言われちゃうっていうところもあるんで、できる限りもう(やめよう)と思っていたんですが、これはブログにも書きましたけれども、亡くなられた角田(義一)元参議院副議長、この方の元秘書が、うちの後援会の幹部のところまで訪ねてきて、「とにかく知事の発言を止めてくれ」みたいなことをやっていたりとか、いろんな話を聞く中で、やっぱりこれは今日たぶん聞かれると思ったんですけど、聞かれたらちゃんとコメントしなければいけないなということで、ちょっと考えを変えました。決して愉快なことでもないし、この話をするのは本当に面倒な感じなんですけれども、それはしっかり今日も記者さんに聞いていただいたので、お答えをしたいと思っているんですよね。
昨日ですかね、前橋の市議会の7会派、全部で9会派か10会派ぐらいあって、一人会派もあるのかな、その7会派の方々、38人のうちの33人、9割ですよね。ほぼ9割の方が市長に対して申し入れをしたと。その中で、これもさっき東京から帰ってくるブログの中で書いたんですけれども、その中で、小川市長に対して、1回辞職をして出直しの市長選挙をやるべきだということを申し入れたという報道が流れました。これは、私は正しいアプローチだと思っていまして、前橋市議会がちゃんとこうやって動いたということについては大変安堵しました。これもちょっとブログに書いたんですけど、議員っていうのは地元の事情があったりとか、いろんなことがあるんですよね。例えば、この33人、9割近い市議の中には、前の選挙で小川市長を応援された方もいるし、いろいろ、例えば地元から「こんな署名するな」って言われたかもしれないですよね。私と同じように、いろんなところから働きかけがあったかもしれませんよね。何人かの方が連絡してきて、小川市長がもう毎日のように、いろんなところに電話をしたり、あるいは足を運んで説明しているみたいな話も聞いたので、そういう、もしかしたら働きかけもあったかもしれませんよね。でも、その中でも33人がしっかり文書を作って、市長の辞職と出直し選挙を求めたっていうのは、このことについては、政治家として、昨日もちょっとぶら下がり(取材)で言いましたが、敬意を表したいと思います。さすがは県都前橋の議会だなと思いました。
これは何度も言っているように、小川市長に個人的な恨みはないし、今までも別に小川さんを嫌いなわけじゃないし、本当に真剣に前橋初の女性市長が誕生した後、真剣に向き合ってきたつもりだし、何度か市長室にも足を運んで、いろんな議論をしたぐらいなので、そういう個人的なものでやっているわけじゃないんですけれども、やっぱり、この間もちょっとここでお話ししましたけれども、ほとんど誰が考えても嘘だと思う説明、これをずっと振りかざして、自らが招いた窮地を乗り切ろうとしているっていう、こういう流れを容認してしまったら、やっぱり、何度も言いますが、今、中学校とか高校で、結構ラブホ問題で話が持ち切りになっていたり、いろんな実は出来事が起こっている中で、子どもたちに対して説明できないと思うんですよね。だから、ちゃんと嘘だと思ったら嘘だと言い、おかしいと思ったことをいろいろ大人の事情みたいなものがあっても、ちゃんと言えると。こういう大人がちゃんといるっていうことを示すことはとても大事だと思うんですね。だからもう私は自分で、自分自身が欠点だらけの人間だっていうのを認めた上で言っていますけれども、これはそのまま、「どう思いますか」って聞かれたときに曖昧なことを答えるわけにはいかないと思っています。
これからちょうど(前橋市議会の)最大会派の小曽根幹事長が、場合によっては、(小川市長から)全然返事がなければ、辞職勧告みたいなこともあり得るみたいなことを言っていましたよね。知らないけど、11月末の定例会の開会まで動けないみたいな話があって、臨とき会を招集すればいいんじゃないかと個人的には思いますよね。それは前橋市長が了解しないと開けないってことなんだけど、少なくとも、そういう申し入れはするべきじゃないかなと個人的には思いますし、やっぱりね、やっていることは本当に正しいことだと思います。大多数の人たちはおかしいと思っているわけで、これもさっき、ざざっとものすごいスピードで書いたブログの中で言ったんですけどね、ここでも何度も言っているように、市長は直属の部下と10回以上にわたってラブホテルに通っていたと。しかも1カ所だけじゃないですよね。前橋だけじゃないでしょう。なぜか毎回露天風呂付きの部屋を取って、2人きりで過ごしていたと。これね、普通で考えたら行動として常軌を逸していると思いますよ。これは普通だったら考えられない感覚だと思うんですよね。だから私が話して、これについて怒っている経営者の何人かは、民間だったら一発でアウトだと。それはもう組織のリーダーとして、ましてや県都前橋のトップだから。危機管理能力とかマネジメント能力とかを厳しく問われると。これ民間だったら一発でアウトだっていうのは本当だと思うんですよね。それから、もうこれも言いませんけど、山本龍前市長が市長時代に同じことをやったら、10回行かなくても1回発覚しただけで即死ですよね。そういうことは、もちろんみんなね、そう思ってるんだけど、実は本当に私も含めて、県民が怒っている、違和感を覚えているっていうか、おかしいじゃないかと思っているのは、人間はみんな過ちを犯すので、私なんて本当にもう過ち失敗人間みたいな人間だけど、やっぱりね、自分のやった過ちをちゃんと正直に認めて謝罪していかないと。もう1回言いますが、どう考えても客観的な事実を考え合わせてみたらね、今の説明に納得している人ってほとんどいない。みんな嘘だと思っているんですよ。それを最後まで振りかざして、自ら招き入れたこの窮地を乗り切ろうとしているっていう、そのことにみんなすごく怒っているんだと思うんですよね。だからもう一度言いますが、これが通るんだったならば、世の中何でもありみたいにたぶんなるんだと思うし、実際に今日ちょっととても話せないけど、中学校とか高校では市長の話っていうのは結構笑いのネタになっているんだけど、小学生の間でもいくつかの出来事があって、とてもここでは話せないんだけど、そういうことが実際に起こっているってことを考えれば、やっぱりね、本当に続けたいとお考えになるんであれば、1回ちゃんと辞めて、けじめをつけて、出直し選挙に出られたらいいんじゃないかなと。これはだから小曽根幹事長の言っていることはまさに正論ですよね。もし市民の声を聞きたいんだったならば、もう1回選挙をやって、真意を問えばいいじゃないかと。その通りだと思います。
市長の市民集会みたいなやつありましたよね。これ週刊誌とかで取り上げられていたので、どこまでが全部正確な事実かっていうのは分からないけど、20人ぐらいの方がどうも集まったと。でも身分証明書を提示させたりとか、行ってみたら場所が変更になって行けなかったりとか、つまりほとんどたぶん支持者の人を集めたようにしか見えない中で、励まされたと、続投を頼まれたって言ってもね、なかなか説得力がなくて。これはある意味、市長続投を宣言するための準備っていうか、演出みたいに捉えられても仕方がないと思うんですよね。本当に市民の声に向き合いたいんだったら、タウンミーティングをやって、今、市役所に1カ月で1万件以上の電話が来ているわけでしょう。そういう人たちの声に向き合うっていうのが、市民の声を聞くっていうことだと思うんです。もう1回言いますが、小川市長のことは別に私は憎んでいないし、嫌いでもないし、頑張ってもらいたいと思っていたけど、今のやり方っていうのはちょっとね、政治家として容認できないし、これが静岡県の話だったら関係ないです。もう今日、記者さんから聞かれても何も言わないけど、群馬県ですよね。私が知事になってから県都前橋の発展なくして群馬県の発展なしとまで言って、赤城公園のプロジェクトとか、あるいは(ぐんま)フラワーパークも廃止した方がいいという意見もあった中で、リニューアルオープンさせたりとか、(敷島)水泳場も新しくしたりとか、あるいは県庁と前橋駅前のクリエイティブシティ構想とか、県都前橋に対して大きないろんな投資を決めて、プロジェクトが動いているわけじゃないですか。これ前橋との連携は不可欠なんですよね。今の状態では、なかなかトップ同士で、本当に申し訳ないんだけど、腹を割った議論はできないです。本当に申し訳ないんだけど、信用できない。だって、最初の記者会見の中で、覚えているけど、ちょっと言い過ぎないように気をつけるけど、いろいろ報道されている中で言うと、市長が毎回変装したりとか、メガネをかけたりとか、あるいはもう一人の方にドアを開けてもらったっていう、そういうような(ことは)事実と違うと言った直後に、全く違う映像が流れているわけでしょう。それでね、勘違いってないですよね。だって、おそらく10回以上ラブホテルに同じ人と行って、あんなに警戒しながら出てきて、毎回変装しているのを忘れるわけないじゃないですか。だから、そこからまずちゃんと説明してほしい。この一点をもって、本当に申し訳ないけど、自分はそんな立派な人間じゃないけど、政治家としては信用できないです。だから本当に、この県都前橋のトップが、これから前橋のまちづくりとか、今、県と協力して動いているプロジェクトを前進させるためには、1回ちゃんとけじめをつけてもらわないと。その上で小川市長が出直し選挙で当選してこられたら、それは民意として、そのイメージは元に戻ることはないですけど、もちろんそれはきちんと尊重したいと思っているので、前橋市議会の方々が今やっていることについては、これはもう全面的に支持したいと思います。
同時に彼らって、いろんなことを言われながらやっているんで、もちろん圧倒的におかしいという声があるからやったにしてもね、やっぱりはしごは外せないですよね。ここまでちゃんと議会として責任をもっていろいろ考えて行動したことについて、はしごを外すことはできないです。だから記者さんもブログをよく読んでいただいているんであれなんですけど、ついさっき車の中でちょこちょこって書いたブログで言ったように、前橋市民の皆さんにね、本当呼びかけたい気持ちですよね。つまりね、私の支持者の方々も、多くは「よく言ってくれた」と、「みんなが思っているけど、なかなか外では言いにくいことをよく言ってくれた」と、「知事の、一太さんの言うとおりだ」と。本当にある意味溜飲が下がったっていうか、正論だっていう人はすごく多いけど、でもね、実際に行動するのって大変じゃないですか。だから前橋市民の皆さんでね、今回、例えば33人の市議の皆さん、たぶん政治的立場も違うかもしれないけど、この問題については結束して、ちゃんと前橋の未来を考えて正しいことをしているっていう仲だから、やっぱりね、行動を起こしてほしいですよね。小川さんを応援している、どのぐらいのパーセントか知らないけど、取り巻きの方々がね、続投のための署名とか集めているわけですよ。違うでしょう、それって。大部分の人はそう思っていないんだから。それならぜひ、それはもう、本当に心ある市民の皆さんとか、あるいは今、小川市長さんが一生懸命電話したりとか、足を運んでいるのか分からないけど、職域団体の幹部の人たちとか、そういうところからちゃんとこの市議の皆さんの行動を後押しするような動きを、ぜひ私は起こしてほしいと思います。
それから、今回、じゃあ例えば、なんか今いろいろ言われていて、この辞職勧告決議案(が通ったとして)、これは別に法的拘束力がないから無視されると。じゃあ例えば不信任案は通るでしょうね。だって過半数だから。不信任案が通ったら市長が(市議会を)解散するんじゃないかと。あるいは出直し選挙に出るんじゃないかみたいなことを心配している人がいますけれども、私は、市議の人たちはもう腹をくくっていると思いますよね。私は本当に正しい行動だと思っているので、これはぜひ頑張ってもらいたいと思いますし、じゃあね、不信任案が通って、普通は議会解散できないですよ。それは大義名分がないもん。伊東市の市長はいろんな政策が違うとか言っているけど、前橋の市議会は、だって小川市長の予算を通しているんだから。是々非々だけど、いろいろな政策については応援しているところは応援しているんだから。だから解散する理由ないですよ。もし万が一それで解散したら堂々と受ければいいんでね。議会人として正しいことをやったんだから。それでもう1回出直し選挙になったら、ちゃんと戦えばいいんだと思う。何度も言うように、前橋は人材の宝庫なんで、必ず志のある人が出てくると私は思っています。ちょっとまた興奮しちゃって、またこれもライブなんで削るわけにはいかないんだけど、決して小川市長個人に恨みがあってやっているわけではありません。
それから陰謀論みたいなことを一生懸命、その集会かなんかで知らないけど言っている人たちがいるけど、陰謀なんてないですよね。まず、私はブログにも書いたけど、小川市長が就任以来、嫌がらせみたいなことは1回もしたことないです。対等な立場だと思って、本気で向き合ってきたから、市長室にも足を運んだりしているし。どこかで無礼な態度をとったことも一度もないし、私が知る限り、市議の人たちは是々非々だけど、そんな引きずり降ろそうとかいう人を見たことないですよね。だってそうじゃなかったら、市長の出している予算に賛成しないじゃないですか。確かに是々非々でいろいろ議論したり、それは県議会だってあることだから。だから、これ例えば市議会を解散するっていう大義名分ないですよね。でも解散したら堂々と受けて立てばいいんじゃないですか。私はこの場合、断固、今回の申し入れに参加した方々を、しっかり応援させていただきたいと思っています。
知事として望むことは、今、前橋市政はまともに機能していませんから、いろんな意味で。いろんな協議は滞っていますから。なおかつ、前橋のイメージは本当に悪化していますから。なんかね、一部また取り巻きの方々が、市長ご本人か分かりませんが、「マスコミの報道が下火になってきた」って言っているらしい。それは同じテンションではずっと行かないですよね、人間飽きるから。だけど、やっぱりね、なかなか定着したイメージっていうのは取り返せない。みんな今、私の知っている経済人の中でもちょっと態度が硬化している理由の一つで、いろんなところに行くと言われるんだって。前橋のこのラブホ騒動の話が。だからそこは一刻も早くけじめをつけてもらって、新しい体制、少なくとも新しいスタートを切っていただいて、ちゃんと本当に大事なことを、トップ同士で腹を割って話し合い、議論できる体制を本当に作ってほしいというのが私の切なる願いでございます。今日も言い過ぎたんで反省していますが、もう言っちゃったことは取り消せないんで、仕方ないかなと思っています。以上です。
●知事のベトナム訪問について
(記者)
まず案件内なんですが、ベトナム出張についてなんですけれども、今回、県議の方、4人が同行されたということですけれども、これはどういった経緯で同行されることになったんでしょうか。
(知事)
これはですね、そもそも大体出張に行くときは、県議に声をかけることにしているんです。それはやっぱり、県議会からしっかり予算を認めてもらって海外出張していると。特に私の場合、結構海外訪問が多いですから、こんなに行く必要はないんじゃないかって当然意見もあると思うんで、いつも声をかけるんですけど、なかなか県議の皆さんもお忙しいから同行できないことが多いんですが、それでも例えば、何年か前にアメリカのインディアナ州に行って、SUBARUの工場を訪問したときには、今の穂積市長が県議だったんですけど同行されました。それから韓国に行ったときも、このときも、例えば韓国の映画スタジオとかを視察したり、あるいはそのときはいろいろ問題があって発表できなかったんですけど、後で発表したんですけど、主要な閣僚に会って、いろんな相談をしたときは、例えば当時の幹事長の井下県議と、それから総務会長だった金井県議に同行していただきました。それから、この去年ベトナムに行ったときは、もちろん自民党の方にも声をかけたんですけれども、確か議長の就任祝賀会と重なったということで、つる舞うの金子県議に来ていただいたということです。今回は4名の方々が都合をつけていただいて、これ当然県議の方の調査費みたいなものを出して同行していただいたということです。本当に申し訳なかったのは、素のままの日程に全部付き合っていただいて、結構いつも朝から晩まで厳しい日程なので、そこは本当に申し訳なかったんですけれども、4人の県議の皆さんは本当に真面目に付き合ってくれて、しかもそれぞれの場所でしっかり話も真剣に聞いてくれて、これは良かったと。少なくともこちらも真剣勝負で、本気でこの地域外交をやっているっていうことは伝わったと思います。でもこの厳しい日程の中でも本当に、真剣に加わってくれた4人の県議の皆さんの姿勢には感銘を受けました。良かったと思います、来ていただいて。
●来年のコメ生産量見通しの方針転換について
(記者)
案件外ですが、先ほど新政権のお話もありましたけれども、それに関連して、政府が来年の主食用米についての生産量の目安なんですが、今年の収穫量の見込みから大幅に少なくする方向で検討しているそうです。増産に舵を切った小泉前農相の方針から一転するようですが、それへの受け止めと、県内農家への影響について教えてください。
(知事)
これは一応、担当者からまずお話をしてもらって、その後コメントします。どうぞ。
(農政部副部長)
農家への影響というか反応でございますけれども、現状、このコメの値段が非常に高いものですから、農家の皆さんは非常に生産意欲が高まっておりまして、今年度も、作付面積が非常に拡大しております。ただ一方、農家からは、コメ余りで今後価格が暴落するのではないかとか、あるいは一方では、コメの価格が高いと消費者の皆さんがコメ離れにつながるのではないかという、そんな心配する声を聞いているところであります。今後の農家の影響というか反応でありますけれども、やはり価格次第かと思っております。価格次第で生産者の皆さんが作付を増やすか減らすか、そういったことになりますので、県といたしましては、農家が迷わないように必要な情報を伝えていきたいと考えております。
(知事)
方針が変わったということなんですけれども、今ちょっと説明があったように、それはやっぱり政権が変われば、大臣が変われば、多少の軌道修正っていうのがあるのは当然だと思うんですよね。ただ、ちょっと今お話があったように、今度の鈴木農水大臣は若いじゃないですか。農水省出身ですよね、副大臣もやっていて。ざっと閣僚名簿を見て、ほとんどみんな知っている人ばかりだったんだけど、鈴木農水大臣のことをよく知らないので、井野俊郎副大臣が茂木派だから知っているかなと思って、この後電話して紹介してもらおうと思っているんですけど、でもこの人やっぱりすごく優秀な方で、大変期待をしているので、ぜひお目にかかりたいと。だってコメの産地の山形県出身ですよね。だからコメの生産についてもちゃんとした知識をお持ちだと思います。それから、就任記者会見でちらっと見たんですけど、需要に応じた生産が基本だって確か言っているし、あと、中期的には輸出等による需要の増加によって増産に向かうと、そういうふうにおっしゃっているので、とにかく国においては、大臣の方針に多少のニュアンスの違いがあったとしても、基本的に国で県内のコメ生産者が安心して生産できるような、消費者に安定的に供給できる環境を知事としては整えていただきたいなと思っています。
●県教育委員会の懲戒処分の件数について
(記者)
最後に、県教委の本年度の懲戒処分の件数なんですけれども、10件となりまして、過去10年間で最多になったということです。受け止めと今後の対策とかあればお願いします。
(知事)
まず県教委の方からどうぞ。
(教育次長)
今年度10件となったことに関してでございます。教職員の不祥事が繰り返されてしまったこと、本県の学校や教職員に対する県民の信頼を大きく裏切るものであり、重く受け止めております。知事の指示も受けながら、原因を分析した上で、再発防止に向けた対策をより厳密に講じ、県民の皆さまの信頼回復に努めてまいりたいと考えております。
(知事)
今、平田教育長を中心に、県の教育委員会は本当にいろんな分野で頑張っていただいていると。いろいろ大変な、特に教育問題は大変なことが多いので、まずそれはすごく評価しているし、感謝しています、知事としてね。ただ、今おっしゃったように、とにかく最近処分件数が多いんですよね。なんでこんなことになっているのかっていうのは、もちろんいろいろ反省しなきゃいけないところもあるんですけれども、今度ですね、平田さんとか教育委員会の方々と、少し色々な議論をしてみたいと思っておりますので、当然原因も分析してもらった上で、その議論も踏まえて、よくあらためて教育委員会にもお願いをしたいと思いますし、やっぱりある意味、こんなに教職員とか含めて懲戒処分が多いということは、県民の信頼を失うということなので、これをしっかり回復させるために何ができるかというのは、そこで本当に真剣に議論したいと思います。
●県内で山積みにされている廃棄物への対応について
(記者)
今月の22日なんですけれども、館林市の住宅地の近くで、廃棄物が山積みになっている場所に対して、群馬県が立ち入りの調査と改善命令を出しました。このことについて、知事の受け止めですとか、現地に見に行かれるご予定があるのかどうかですとか、ちょっとお考えを聞かせていただけたらと思います。
(知事)
まず担当部から。環境森林部長からどうぞ。
(環境森林部長)
今お話があったとおり、一昨日ですね、廃棄物処理法の基準に不適合というところがございましたので、改善命令の方を発出いたしました。まずは、行為者に対しまして、命令内容の履行と撤去、履行というところで、指導と現場監督を行っていく予定でございます。また、地元市町村ですね、館林市さんと関係機関ともしっかりと連携を図って法令の厳格な対応に努めていきたいと考えております。
(知事)
もう今の話に尽きると思いますね。我々はもう改善命令を出していますよね。その状況も見ながらですけれども、さらに撤去、命令内容の履行に係る指導、現場の監視っていうのをやっていくということですね。
(記者)
見守っていくということですけれども、住宅街も近いですし、何が置かれているのか、これから結果が出てくると思うんですけれども、長年にわたる放置で、不安の声も聞こえてきています。行政の代執行ですとか、そのあたりのことはお考えになっていないんでしょうか。
(環境森林部長)
生活環境上の支障などですね、一定の要件を満たした場合には、その可能性も視野に入れながら検討したいと考えております。
(記者)
知事は現場に行かれるようなご予定は。
(知事)
いや、今のところまだありません。どこかでまた必要があればと思いますけど、今、環境森林部長が言ったように、我々はかなりしっかりと対応しているつもりで、市町村とも相談しているんですけど、今、記者さんの言ったようなケースが本当にあれば、さらなる処置もこれは検討せざるを得ないかなと思っています。
(記者)
続いて、同じ廃棄物処理法の関係なんですけれども、このようなごみの山が県内には180カ所ほど確認されているということですけれども、県の対策について具体的に聞かせていただけたらと思います。
(環境森林部長)
あのような廃棄物の不適正な処理事案につきましては、まず一番大事なのはですね、早期発見、早期解決というところかと思いますので、そこに重点を置いて取り組んでおります。最近ではドローンとかですね、遠隔監視カメラといって、現場にカメラを置いて、県庁の中でも現場の映像が見られるようなものを導入しまして、早期に発見するということで、監視強化の方を図っております。同様のケースが180か所という話だったんですけど、今回の館林がかなり大規模なケースになりまして、県内には量とか対応とか、かなり違う形で約180か所あるんですけれども、県の方で指導、また監視の方を継続しているところでございます。現在のところ、それについては生活環境への影響ですね、直ちに与えるものではないというところはしっかりと確認をさせていただいております。長期に渡って改善されないというこれらの事案につきましては、引き続き、まずは地元市町村さんの協力が大事ですので、地元市町村と関係機関と連携を図りながらですね、捨ててあるものによって対応が違いますので、どの法令が適用できるか個別に検討しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
●前橋市長の問題について
(記者)
前橋市長の関係です。前橋市長は問題が発覚してから、対外的な公務についてはキャンセルを続けていて、先週対外的な公務に少しずつ出るようになってきている状況です。ただ、出席されるかどうかは、相手があることだから相手の意向を確認して、外の公務に出るかどうか決めるというご説明をされています。県と市の連携事業は数多くあると思います。市長の同席について知事の意向というのをお聞かせください。
(知事)
それは小川市長の政治家としての、リーダーとしてのいろんなご判断なのかもしれませんが、相手の状況によって出席するかしないかを決めるっていうこと自体が、やっぱり普通じゃないと思うんですよね。例えば本当にやましいことがないのなら、全て出てこられたらいいんじゃないかと思うんですが、それはもう市長のお考えだと思います。
ただ、今記者さんがおっしゃったように、対外公務に全然出ないっていうことは、それは前橋市にとってもいろんな、目に見える目に見えないマイナスがあると思いますよね。やっぱりフラワーパークプラスはもうこれは結構前橋市にとって大きな観光名所になるかもしれない一大事業で、そこ(オープニングセレモニー)に来られなかったり、あるいは例えば、クリエイティブシティの座談会もあえて呼んだのに急に来られなくなったり、ある意味、前橋をPRするチャンスを失っているし、それから、こんなこと言ったら申し訳ないんですけど、この問題が長引いていることによって、前橋には本当にマイナスのイメージが広がっていますよね。こういうのっていうのは、実は企業誘致とかそういうところにも私は響くと思いますよね。だから今の状況は、やはり前橋にとって非常にマイナスだということは、ご本人が分かっていらっしゃるかどうか分からないんですけど、そこは大変懸念をしていますし、さっき言ったように、県にとってすごい大事な事業、前橋にとっても大事な事業っていうのは、やっぱりしっかり議論して進めなきゃいけない。例えば、県有施設の改廃の問題とかについても、やっぱり前橋にあれば、前橋とのまちづくりとの連携ってあるじゃないですか。こういうこともまず全然議論ができてないと。
それから、これもまた言い過ぎると、また記者さんにお叱りを受けるかもしれませんが、やっぱりね、政治家として今の状況で、今の説明でみんなが納得してない中で続投するみたいな話になって、じゃあ公務に出てきたから議論しましょうって言ってもですね、できません。できないっていうか、本当に相手を信頼して、腹の割った議論っていうのはできないと思います。まずは、会見で言ったことが嘘だったのかみたいな話からちゃんと紐解いてもらわないと、やっぱり申し訳ないけど前と同じようなイメージでは全く、たぶん付き合えないと思う。だからそういう意味でも、ちゃんとある意味けじめをつけていただいた方が、あらゆる意味でいいなと。それは前橋のイメージの低下、何度も言うようにね、時間さえ経てばみんな飽きてきて、報道の過熱が収まるだろうとかいう問題じゃないと思うんですよね。すでにものすごくマイナスのイメージがついているし、あとね、このままだったら、小川市長がいろんなことをやりたいって、やりたいことあるわけですよね。財政改革とか、子どもの教育の問題とか、こういうのをまず遂行していくための実現力とか信頼っていうものがものすごい低下しているから。なかなかね、やっぱりできないと思うんですよね。今の状態で子どもの教育とか言われても響かないんですよね。だからそこはちゃんと、もし続投するのであれば、ちゃんとけじめをつけて、本当の意味で市民の声を聞くということで言ったら、やっぱり選挙をやっていただくのが一番いいんじゃないかなと思います。
もう1度言いますが、決して何の恨みもないし、別に嫌いじゃなかったんで、そこは大変残念に思っていますが、もう1度言いますが、欠点だらけの私であっても、やっぱり、今の前橋のリーダーとしてのこの行動、この説明、これは看過できないです。それはもう1度言いますが、前橋が群馬県にとって、とっても大事だから。県と前橋との連携が群馬県の未来にとっても大事だと思っているからです。
(記者)
ありがとうございます。もう1点、先ほど幹事社質問の中のやりとりで、先日前橋市長に対して出直し市長選を申し入れた7会派に行動で示してほしいという回答があったと思うんですけど・・・
(知事)
それは7会派の方々の行動については、政治家として敬意を払っていると。やっぱりこう、責任ある行動をとっていただいたなっていうことで、私が申し上げているのは、いわゆる例えばね、私の場合だったら、もちろん反発している人もいると思いますよ。小川市長の取り巻きの方々は怒っているかもしれないし。だけど多くの方々はやっぱりね、「知事、よく言ってくれた」と。「一太さん、ちゃんと正論を貫いてくれてありがとう」って言ってくれるんですよ。たぶんね、市議の人たちだって、市議って市民の声に敏感だから、9割の市議がこれをやったっていうことは、周りの人たちからやっぱりね、そういう声が出ているわけじゃないですか。それで例えばそのときにね、小曽根幹事長よくやってくれましたと。あるいは、市議の皆さんはやっぱり我々の声を聞いて動いてくれたというだけじゃなくて、ぜひ具体的な行動でできるなら示してほしいと。ちゃんと声を上げるとか。だって、前橋市長続投のための署名をしている人たちもいるわけでしょう。ちょっと違いますよね、これ。こういうときこそ本当に、何か市民グループとかね、市民の人たちが自主的に動いて、例えば市議の皆さんの行動を後押しするような、やっぱりおかしいんじゃないかっていう声を上げてくれることによって、市議の皆さんがですね、これからもちゃんと一貫した、もちろん腹をくくっていると思いますが、決然とした行動をするための後押しになるんじゃないかと。だからもし、この会見を見ている県民の方、市民の方がいればね、ぜひ、「よかったね」と、「正論だったね」って言うだけじゃなくて、ぜひ一歩踏み込んで「おかしいじゃないか」みたいな声を上げてもらうと、やっぱりこの33人の方々への応援、みんなそれぞれ政治的なスタンスは違うと思いますよ。でもこの問題について一致しているのは、このままだと前橋の未来は切り開けないと、混乱、停滞が続くっていうことじゃないですか。だからこの行動についてはしっかり評価し、それを応援する具体的な行動をしていただいたら、やっぱりありがたいというかね、いいんじゃないかなと思うので、ぜひもし知事の言葉を聞いている方がいたら、具体的に行動にしてもらいたいなというのが私の希望です。
(記者)
その具体的な行動というのが、例えば署名活動したらどうかとか、そうしたことをイメージしておっしゃっていたんですか。
(知事)
それはもう市民の皆さんがお決めになったらいいことじゃないでしょうか。それは声明を出すとか、いろんなやり方っていうのはあると思いますよね。それはだけど、独立自尊の市民の皆さんがお決めになることだと思います。私の希望をちょっとここで申し上げたということです。
(知事)
それではですね、今日は先週欠席していたNewさん(大塚副知事)が戻ってきたので、先週もやったっけ、失礼しました。Newさん先週もやったのに、忘れたわけじゃないんです。じゃあここで最後にですね、この会見を見ている本当に私の支持者の人たちからエンタメみたいだとか言われちゃっているんで、最後に王道に戻したいと思います。Newさんの一言です。どうぞ。
(大塚副知事)
王道というほどではありませんが、一言申しますと、私もですね、この5日間、ベトナムに皆さん方とご一緒させていただきました。実は報道機関もですね、群テレさんと上毛新聞さんに同行いただきまして、誠にありがとうございました。やっぱり現地に足を運んで、そこで見られるものが全てだと思うのもよくないと思うんですが、街の勢いであるとか、実際に若い人と話をしたりだとか、有識者の話を聞くところで、本当にベトナムの強さと、場合によっては考えなきゃいけない課題だとかっていうものは、よく感じさせていただきました。これは同行をいただいた皆さんも同じようなことを感じられたんじゃないかと思います。
あらためて申しますと、ベトナムって非常に若くて成長の勢いのある国でして、足元でも去年のGDPの成長率も7.1%というところです。20年前と比べると、日本のGDP、ドル建てで見ると4兆2000億ぐらいでほとんど変化がないんですが、20年前と比べるとベトナムのGDPっていうのは、だいたい400億ドル程度だったのが、今4000億ドルを超えるというところ、20年間で10倍に増えていると。もともとつまり20年前、日本の100分の1の大きさだった経済規模がですね、直近では10分の1というところまで来ているというところでありまして、その変化の激しさというのは、成長の勢いっていうのは、現地に赴いても非常に感じました。
また、非常に若い国でして、今回教育機関なんかを訪ねたので、特にそれを感じることが多かったわけですが、平均年齢を見ると33.4歳。日本の平均年齢って皆さんご存知でしょうか。だいたい50歳弱で49.8とかっていうのが最新の数字らしいのですね。日本と比べると17歳ぐらい若い。明らかに街にいる人を見てもですね、若いっていうのを感じるところです。人材としても優秀な方がだいぶ育ってきていまして、大学生が170万、日本は300万ということで、半分ちょっとではありますが、という規模まで育っています。あるいはITエンジニアの方っていうのが、これ一定の推計があるんだと思いますけど、53万人ということで、日本の3分の1ぐらいというところになっています。もともとは安価な労働力を求めて、製造業中心の進出ということだったと思うんですが、今はベトナムの内需を期待したような進出だとかですね、あるいはこういった高度人材を求めての進出という形で、ベトナムの関係というのは多様化しているというのは、皆さんご存じのとおりです。
群馬県、今、一太知事からもご説明があったとおりですね、これまで何回も訪問をして、その訪問というのも、県庁の一太さん以下の職員のみならずですね、県議の皆さんであるとか、群馬銀行さん、県内の企業さん、また関係する方々として、大使館だとか、現地のジェトロさんだとか、JICAさんだとか、本当に幅広い人が関与してくださって、ベトナムの政府、国の政府もあります。あるいは党、共産党というのがベトナムで大きな存在を占めていますけれども、こういう機関であるとか、あるいはニンビン省、また大学であるとか、企業とも密接にやりとりを重ねています。こういう積み重ねっていうのは本当にいい形でですね、いろいろな取り組み、今もご説明させていただいたようなところにつながっていると思っておりますので、県として引き続きこの関係を大切にして、関係を深めるとともに、また幅も広げていければと思っておりますので、ぜひ注目して見ていただければということを考えております。よろしくお願いいたします。
(知事)
はい、ありがとうございました。今日はまたしょうがないっていうか、必ずそうなると思っていましたが、前橋市長のラブホ問題についての質問がかなり出たということで、今日もですね、反省しても後の祭りなんだけど、思ったことを随分また、6歳児だから言っちゃったかなと思うんですけど、1つだけちょっと言い足りないことがあったので加えておきたいと思うんですよね。
今この一連の騒動を陰謀であると。なんか自民党系の保守系の市議とか、山本知事の陰謀であるみたいなことを言う方々がいるんですけど、これはもう皆さん信じていただけると思いますが、私はそういう性格じゃないので。市長の足を引っ張ろうと思ったことも、引きずり下そうと思ったことも1回も無いし、前の市長に戻ってきてほしいとも、申し訳ないけど思ったこともありません。そこでね、たぶんこの問題を執拗に追いかけていた方がどうもいるらしい。そのことは言わないけど。その人について、そもそもこうやってプライバシーの侵害じゃないかと、市長に対する。こんなに追いかけて、こんなスキャンダルを掘り起こしてっていう話があるんだけど、それは違うと思いますよね。それは例えば、嗅ぎ回られて、例えば外に出たら困ることをやっていた、不適切なことをやっていた人の責任であって、それを例えば見つけた人を責めるっていうのは、これはもう全く筋違いだと思います。そんなこと言ったら、例えばある大きな企業の不祥事みたいなものを内部告発した場合にね、内部告発した人が悪いって言っているのと同じなので、そこは決してもう勘違いをしないでいただきたいなと。私は小川市長、こういう状況であってもですね、なんかもう信じたいと、応援をしたいと言っている方々に別に悪い感情は全然持っていないし、それはそれでそういう魅力も小川市長にあるのかもしれないけど、でもその方々に、まずこういうことは信じてほしくないなと。応援していただくのはもちろん個人の自由だと思うんですけど、なんか陰謀で引きずり下されたっていうのは全然筋の違う話なので、そのことはちょっと最後に申し上げておきたいと思います。
それから今日久しぶりに、久しぶりじゃないか、先週もやったNewさんの一言がありましたが、Newさんはですね、なかなかいい味を出してまいりました。いや、何度も言っているように、前の副知事の宇留賀さんも才気煥発で前向きで明るくて、ガンガンやるタイプだったんですけど、ちょっとタイプ違うんですけど、Newさんはですね、非常にもうすでにいい味を出しています。まずね、一緒にこの間、尾瀬に行ったんですよね。Newさんは尾瀬に行く前は、「私はなんか運動が苦手で」とか言って、どうなることかと思ったけど、全然平気だったんですよね。途中のベンチで私の腹筋テストをちょっとやったんですけど、腹筋テストにも合格して、結構実は体力あるんですよ。「お酒とか弱いんですよ」とか言ってもね、お酒強い。ベトナムでなんかね、ロックでウイスキー飲んでいたもん。Newさんはなかなかいい味を出しているっていうことだけ、どういう意味があるか分かんないけど、皆さんにお伝えをして、引き続きですね、Newさんコーナーやってまいりますので、今日もNewさんの一言の方が全然私が言っていたことよりも、もしかしたら実質的に大事かもしれないので、ぜひ記者の皆さんには来週もですね、Newさんコーナーを楽しみにしていただければと思います。
あの宇留賀さんが一生懸命やってくれていた、いわゆる国会議員への働きかけとか、温泉文化についてもですね、彼が本当に誠実に頑張ってくれて、この間も一緒に京都まで行って、文科省の審議官に会ってきましたので、戦力としても大変期待しているということを皆さんに申し上げ、宇留賀さんと違って、ほっといたらしゃべらないから、Newさんは。だからそういう人だということをですね、ぜひまた県民の皆さんに、最後にもう1度視聴者の皆さんに、これを見ていただいている皆さんにアピールをして、ちょっと長くなりましたが、今日の会見を終わりたいと思います。皆さん、最後まで今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。以上です。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。