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薬剤師(薬務課・坂本 茉莉子)

更新日:2023年3月1日 印刷ページ表示

薬務課 坂本 茉莉子

薬剤師(令和2年度)写真
​掲載内容については、令和3年3月現在の情報です。

1 現在の仕事

 医薬品医療機器等法に基づき、医薬部外品や化粧品の製造及び製造販売業の許可に関する審査や立入調査を行っています。
 また、医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準をGMPと言いますが、私はGMP調査員として、医薬品や医薬部外品が適切に製造されているかの調査を担当しています。その他、無承認無許可医薬品等の監視・指導を行っています。

2 職務経歴

職務経歴一覧
年度 所属 説明
平成23年度 館林保健福祉事務所  衛生係に配属され、薬事、生活衛生業務を担当しました。県の薬事行政について実務を通して学びました。
平成25年度 群馬県立がんセンター  調剤業務やミキシング業務、薬剤管理指導の病棟業務や院内製剤業務、褥瘡(じょくそう)(床ずれ)対策の業務など、臨床薬剤師として貴重な経験をしました。
平成28年度 太田保健福祉事務所  薬事、生活衛生業務を担当しました。病院勤務の経験が医療監視の際に役立ちました。
平成29年度 桐生保健福祉事務所  薬事、生活衛生業務を担当しました。特に薬物乱用防止活動に力を入れて取り組みました。
令和元年度 現所属  「1現在の仕事」のとおり

3 県職員の仕事の魅力・やりがい

 県薬剤師の魅力は、その業務が多岐に渡っており、異動によって新しい知識を得たり、幅広く経験を積めたりするところだと思います。様々な業務を経験することで、自分の視野を広げられることも魅力だと思います。
 また、複数の部署を経験することにより、異なる所属での経験や知識、人とのつながりを異動先の所属でも活かすことができます。
 現在の業務は、医薬品や化粧品の製造業者を監視・指導するため、専門的な知識が必要であり責任も重いですが、広く県民の健康を守ることに繋がるため、やりがいを持って取り組んでいます。

4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等

(1)館林保健福祉事務所

 薬局で働く薬剤師等に対して講演を行ったことが印象に残っています。薬事法改正に伴う薬品の管理方法の変更など、薬局に求められる対応について説明を行いました。講演に当たっては、文字だけでは分かりにくいところもあったため、スライド資料を使って、聞き手に伝わりやすい内容となるよう工夫しました。また、資料作りをしていて気になった箇所は関係課に適宜相談や確認をしたり、実際に説明する練習をしたりするなど、事前の準備を入念に行いました。当時私は入庁して間もない頃だったこともあり、大勢の人の前で説明するのは非常に緊張しましたが、後日、関係者から「講演会で話を聞いて、対応を改めたよ。」と声を掛けていただいたときはとても嬉しかったです。

(2)がんセンター

 患者さんに対して抗がん剤治療の説明を行いました。抗がん剤に対する不安を抱えている患者さんはとても多いです。そのため、治療の流れや副作用対策の薬などをお話しし、疑問や不安をできるだけ解消できるように努めました。がんセンターは、がんという専門分野に特化した病院ということもあり、痛みのケアだけでなく心のケアもできるよう、患者さんに寄り添った支援を心掛けるとともに、医師や看護師、栄養士など他職種との連携や協力も意識して業務に当たっていました。病院勤務で身につけた「傾聴力」は、その後の業務にも役立っていると感じています。
 また、研究活動も活発です。私自身も、抗がん剤治療の副作用発現について調査発表を行いました。経験の長い先輩薬剤師の方と一緒に働く日々はとても刺激的でしたし、勉強会もたくさん開かれており、薬剤師として多くのことを学び得ることができたと思います。

(3)桐生保健福祉事務所

 薬物乱用防止指導教室で小・中学生に対して講義を行いました。体育館や視聴覚室で大勢に対して説明するのは緊張しましたが、子どもたちと直接対話できる貴重な機会でした。また、同じ所属の保健師の方が担当する禁煙教室と一緒に行うこともあり、子どもたちに対しては、分かりやすい言葉を使うだけでなく、興味を持ってもらえるよう資料にはイラストを多めに使ったり、クイズを取り入れたりするなど、子どもたちが講義に飽きないような工夫を取り入れることが効果的であることを学びました。

(4)薬務課

 医薬部外品の新しい製造施設において、その施設にとって初めてのGMP調査を実施したことです。
 GMP調査は、医薬品・医薬部外品を恒常的に生産するためのシステムを実際に確認する非常に重要な業務の一つです。県民の健康に関わる仕事のためその責任も重く、自分が主担当となる初めての調査はとても緊張しました。調査に同行した上司や、医薬品を担当する先輩調査員に意見をいただきながら、無事に調査報告を終えたときには大きな達成感がありました。

5 入庁前と入庁後の印象

 入庁前は地域機関に配属されれば事務的な作業やデスクワークがメインとなるのではないか、衛生環境研究所などに配属されれば学生時代の経験を活かして試験研究ができるのではないかと思っていました。入庁後、各配属先ではデスクワークのみではなく、現地での調査や窓口業務、講演会での講師などの対外的な業務も多く、コミュニケーション能力が求められると感じました。

6 今後の目標、これから挑戦したいこと

 現在の業務においては、「国民の命と健康を守るという絶対的な使命感に基づき、純良な医薬品の流通を目指して、判断の遅滞なく、高い透明性の元で、業務を遂行する」というGMPの品質方針に基づいた業務を行うため、現地での調査やテキスト、講演会等を活用して日々研鑽を積んでいきたいです。今後、まだ経験したことのない分野に異動した際にも、GMP調査員としての経験やそこで得た知識は活用できると思っています。
 また、対外的な業務が多いことから、できるだけ平易な言葉で説明し、相手がより理解しやすくなるような対応を心掛けたいと思います。

7 群馬県職員を志望した理由

 薬剤師の資格を活かしながら様々な業務に幅広く携わることができ、地元の群馬県に広く貢献できるところに魅力を感じ、群馬県職員を志望しました。

8 受験時に心がけたこと

 受験を決めたのが直前だったため、効率的な対策を意識しました。具体的には、市販の公務員試験対策の参考書を購入し、試験の出題傾向をつかむようにしました。
 面接対策は、学生時代に頑張ったことなどのエピソードと、それに対する自分の考えをあらかじめ整理しておきました。
 また、試験当日に向けて体調管理に注意しました。

9 未来の後輩へ

 薬剤師というと、学生時代の研究知識を活かした製薬研究や病院などに勤務する臨床薬剤師の印象が強いと思いますが、県の薬剤師も人々の生活に欠かすことができない重要な役割を担っています。薬剤師の専門性を活かしつつ、新しい分野に意欲をもって働ける方をお待ちしています!

薬剤師業務(令和2年度)写真
できるだけ平易な言葉で説明するようにしています

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