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総合土木2(西部農業事務所・富田 英晃)
西部農業事務所農村整備課 富田 英晃
掲載内容については、令和6年2月現在の情報です。
1 現在の仕事
西部農業事務所農村整備課では、主に農地の整備や農業水利施設の整備などを行っています。
私はため池の防災・減災事業を担当しており、地域の安全を確保することを目的に、突発的な降雨や大規模な地震に強いため池となるよう、堤体補強などの事業を進めています。
具体的な業務とすると、工事の発注者として、工事監督業務や関係機関・地元関係者との調整業務などを行っています。
2 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
平成31年度 | 中部農業事務所渋川農村整備センター | 老朽化した水路の補修工事の担当や市町村が実施する農村整備事業のサポートをしていました。 |
令和4年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
3 県職員の仕事の魅力・やりがい
自分の担当する地域を深く知ることが出来るのが農業土木職員の魅力であると感じます。
具体的には、工事を計画する中で、どうしてその場所にため池や農道などの農業施設ができたのかなど、事業地区の特色や歴史を学ぶことが出来ます。
また、地域の声に耳を傾けながら事業を計画し、施設が完成した後も維持管理の面から地域に根ざした仕事ができます。そして時には市町村をまたぐような広域的な事業にも携わることができ、そのような幅広い業務を経験できることも県職員の魅力だと思います。
4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
(1)災害対応
渋川農村整備センターに所属していた際に、県内外問わず大きな被害をもたらした令和元年東日本台風(令和元年台風19号)が発生しました。所属管内では個人の農地に被害が集中しており、様々な現場へ足を運びましたが、災害の怖さを学ぶ機会となりました。日頃は、災害を未然に防ぐために業務を行っていますが、被害に遭った農地の復旧に迅速に対応しなければならない緊張感がありました。
(2)施設の維持管理
群馬県内にある水利施設の点検のために、所属管内を回ることがあります。水利施設は県内各地にあり、点検に行くために険しい道を乗り越えて行くことが多々あります。農業土木に携わった先人たちが、農業のため、水を引くために大変な努力をしたのだろうと感じ取ることができ、施設をこれからも使っていけるように保全する大切さを実感しました。
(3)ため池改修工事
現在担当しているため池の改修工事は経験したことのない業務であるため、諸先輩方から他地区の事例や時には失敗談を聞くことで足りない知識を補い、設計積算を行いました。
それでも現場では予定した工法が実施できないといった想定外のことが発生するため、臨機応変に工事を進めています。
5 入庁前と入庁後の印象
入庁前は規則などのルールを遵守し、淡々と仕事をこなしているイメージを抱いていました。
しかし、実際には決められたルールは守りつつ、地元住民の方の使いやすさや安心安全をいかに確保するかなどについて、自分の考えを持ちながら柔軟に追求できるおもしろさがありました。
6 今後の目標、これから挑戦したいこと
農村整備課の仕事は水田や畑、農業に関係する施設を工事で取り扱うため、工期を検討する際には作物の栽培時期等の知識も必要となります。
今後は、土木技師としての知識のみならず、農業分野にも見聞を広めていき、今よりも地域の方に寄り添った工事が出来るようになりたいです。
7 群馬県職員を志望した理由
大学では土木工学を専攻しており、業界研究を行う中で、群馬県や一般企業のインターンシップに参加しました。
様々な角度から土木業界を体験したことで、自分のやりたいことが鮮明になり、計画から工事まで幅広く事業に携われる群馬県職員を志望しました。
8 受験時に心がけたこと
筆記試験については、大学の公務員講座の資料などで自信がつくまで繰り返し勉強しました。
面接試験については、群馬県の県土整備プランを調べ、群馬県が取り組んでいることと自分の学んできたこと、やりたいことを整理して伝えるよう意識していました。
9 未来の後輩へ
土木を学んできた方にとって、就職の選択肢は民間企業から公務員まで多岐にわたるため、選択を悩まれる方もいるかもしれません。
そんな中、県職員の魅力としては、幅広い業務や現場に携わることで、常に新しい情報や技術に触れながら知識を吸収し、成長を実感できることだと思います。
皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
現場の地面の高さを測量機器で確認しています