本文
農業(野菜花き課・畑 昌和)
野菜花き課 畑 昌和
掲載内容については、令和7年2月現在の情報です。
1 現在の仕事
野菜振興に関連する補助事業運営業務、野菜振興計画運営・作成業務、群馬県育成品種(野菜関係)許諾業務等を担当しています。
野菜振興に関連する補助事業運営業務については、野菜生産現場に必要な農業施設や機械を導入するためにかかる経費を一部補助するために行います。要望調査、採択基準を満たしているかの内容を確認、要望採択、予算配布、次年度の事業内容の見直し、予算要求等を通年実施しています。
野菜振興計画運営・作成業務については、群馬県の野菜生産の方針を示し、将来の目標値(野菜における農業産出額、出荷量、栽培面積)を野菜振興計画に定め、進捗管理を行います。目標達成に向けて、関係者と会議を実施し、どのような方策を取れば良いかを議論しています。
群馬県育成品種(野菜関係)許諾業務については、群馬県育成品種(いちご:やよいひめ・おぜあかりん、うど:利根白、ふき:春いぶき、やまといも:ぐんまとろりん)の権利管理・許諾事務を行います。これらの権利が侵害(無許可の栽培など)されることを防ぐために、ルールづくりや遵守を促すための周知活動を実施しています。
1日のスケジュール(例)
時間 | スケジュール |
---|---|
8時30分 | 始業、メール及びチャットチェック |
9時 | 補助事業申請書類チェック |
12時 | 昼食 |
13時 | 野菜振興に関する打ち合わせ会議 |
15時 | 報告書作成 |
17時15分 | 終業 |
2 現在の職場の雰囲気
毎日係内ではさまざまなアイデア出しや意見交換が盛んに行われ、和気あいあいとしている印象です。コミュニケーションが取れているため、円滑に業務を進めることができます。上司への相談もしやすく、風通しの良い職場です。
3 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
平成29年度 |
農業技術センター |
試験研究業務に従事し、夏秋トマトの栽培技術開発をする業務に携わりました。 |
令和元年度 |
中部農業事務所普及指導課 |
普及指導業務に従事し、生産者へ直接栽培技術を指導する業務に携わりました。 |
令和4年度 |
蚕糸園芸課 |
農政部では行政事務業務に従事し、補助事業運営や予算措置に関する業務に携わっています。 |
令和6年度 | 現所属(蚕糸園芸課から野菜花き課に改組) | 「1現在の仕事」のとおり |
※上記のうち、感染症・がん疾病対策課兼務 2か月
4 県職員の仕事の魅力・やりがい
以前配属された農業事務所では、地域の農業者への指導や交流の機会を通じて、地域の状況についてよく理解できるようになりました。しかし、県全体の状況については、現在の立場になって初めて全体像が見えてきたと感じています。広い視野や柔軟な考えを持って業務に臨む必要があるため、調整に苦労することもありますが、県全体という大きな規模で方針や考えを決定できることは魅力の一つです。そして、方針が形になったときにはその分大きなやりがいを感じます。
5 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
(1)中山間地園芸研究センターでの栽培技術試験
夏秋トマトの栽培技術開発をする業務に携わりました。収穫量を増やすために適切な灌水量を模索しました。トマトの栽培管理・収穫調査などを夏の暑い時期に行うことは体力的にきつく感じるときもありましたが、最後まで調査をやり遂げ、試験結果をまとめることができました。統計処理した際に予想どおりの結果が出たときには、諦めずに取り組んで良かったと感じました。
また、試験研究により栽培技術が確立した際には、その技術を生産者へ提案することになります。どうすれば生産者が現場で役立つ技術を開発できるか、常に考えて業務に取り組んでいました。
(2)新規就農者向けの普及指導
新規就農者に対して露地なすや秋冬ネギの栽培講座を開催し、栽培のポイント指導や、ベテラン生産者からの体験談を聞ける機会を設けました。その際、生産者から直接「開催してくれてありがとう」や「勉強になった」という言葉を聞けたときには大きな喜びを感じました。
栽培品目や営農状況は生産者それぞれによって異なるため、状況に応じて最適なアドバイスや対応案を考えることは大変でした。一人では分からないこと、疑問に感じることは、経験が豊富な先輩職員と常に相談しながら業務に取り組んでいました。
(3)野菜振興に関する補助事業業務
野菜生産現場に必要な農業施設や機械を導入するための補助事業業務に携わりました。
補助事業に関する照会事項や質問相談が多いことから、スピード感を持って効率的に業務に取り組むことを心掛けていました。
また、補助事業の予算措置業務にも携わりました。根拠資料の準備や関係者との合意形成などを図ることは一筋縄では行かない点も多くありましたが、生産者がより良い条件で野菜生産をするために必要な補助事業の実現に向けて、粘り強く業務に取り組みました。結果として予算措置が認められ、安堵すると同時にこれからの野菜振興に大きな期待を寄せることができました。
6 入庁前と入庁後の印象
入庁前はルールに沿って、決まった内容に沿った定型的な業務が多いと考えていましたが、実際には農業の実情に即した柔軟な判断や考えが求められる業務が多いと感じました。農業者と直に接する技術指導業務、農業施策や補助事業の構築を立案する行政業務、新品種や農業新技術を開発する試験研究業務等があり、対応する業務内容が多岐にわたることに驚きました。
農作物に関する(栽培や生理的な)知識も重要ですが、業務を進める上では、農業者、JA職員、国職員、市町村職員などの関係者と円滑にコミュニケーションを取る力も、非常に重要であると感じています。
7 スキルアップのために取り組んでいること
農業に関連する情報(栽培技術、販売状況、施策など)は日々変化することから、新聞、農業に関する書籍・雑誌、国や他県のHPなどを確認し、業務に役立つことや必要な情報・動向は常にチェックして、自ら収集することに努めています。
また、人事異動を通じてさまざまな業務を経験できることは、スキルアップにつながり、非常に魅力的であると感じています。
8 今後の目標、これから挑戦したいこと
補助事業では各事業の要綱、許諾において法律の知識も必要なので、農作物に関する知識以外も幅広く身につけることができます。業務を通じて多くのことを学び、自分自身の成長に繋げていきたいと考えています。
9 プライベートの過ごし方
休日は家族や子どもと過ごしています。県内の観光スポット巡りや、おいしい食べ物を食べに行くことが多いです。直売所などで野菜などの青果物が販売されていると必ず確認してしまいます。また、仕事のときは仕事、家に帰ったらプライベートと、オンオフをしっかり切り替えることを意識しています。
10 群馬県職員を志望した理由
元々動植物や食に興味があったことから、大学は県外の農学部に進学しました。大学では植物の品種改良に関する研究をしていたことから、就職先は学んだことを活かせる仕事が良いと考えていました。
また、公平な立場で人の役に立てること、生まれ育った地元群馬県に対して貢献できる仕事をしたいと考えたときに、群馬県職員が自分の考えに一番一致した職業であると判断したので志望しました。
11 受験時に心がけたこと
大学3年の夏頃から、研究室活動の空き時間などを活用しながら少しずつ筆記試験対策を始めました。模擬試験の点数が伸びずに悩んだ時期もありましたが、諦めずに継続しました。
専門試験は公務員を志す学生でゼミを組み、問題集で研究を行い、対策しました。分からない部分は友達や先輩などに聞きながら一緒に勉強することもおすすめです。
面接対策としては、群馬県のHPを見て施策方針を確認しました。また、インターンシップや説明会に参加し、情報収集を行いました。人に見てもらいながら繰り返し面接練習したことで、本番は緊張せずに面接官の質問に対して適切に受け答えができました。
12 群馬県職員のアピールポイント
ジョブローテーションによって自分のやりたい業務や興味のある業務に取り組む機会が与えられているため、多様な知識や経験を蓄えることができます。農業者へのアプローチもさまざまな角度で可能です(補助事業によるハード導入支援や直接の技術指導によるソフト支援など)。なにより、公務員という公平な立場から、農業者への支援やアドバイスができます。農業の面ですと、群馬県は標高差が大きいことから、いろいろな品目を作っており、多彩で多様な農業が展開されていることは魅力だと思います。
13 未来の後輩へ
群馬県は農業が盛んな地域であることから、業務を通じて農業に関するさまざまな学びを得ることができます。私自身、県職員として働くことで、学生時代よりも農業に関する知識が増え、農業の課題や問題点に対する理解を深めることができるようになってきました。
初めは分からないことばかりでしたが、先輩職員が丁寧に指導をしてくれたおかげで、日々自分自身が成長できていることを実感しています。県職員というチームとして働くことができる点はとても魅力的です。
群馬県農業の課題解決に向けて、前向きに取り組める熱意のある方、是非一緒に働きましょう!!