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福祉(東部児童相談所・安中 梨歩)
東部児童相談所 安中 梨歩
掲載内容については、令和7年2月現在の情報です。
1 現在の仕事
児童相談所の家庭支援係で、保護者からの育児に関する困りごとへの相談に対応する業務です。困りごととしては、子どもの非行相談や発達障害のある子どもへの対応についてなどさまざまです。
ときには、子どもを一時保護所で保護し、家庭に戻った後に安心安全な生活が送れるように支援をします。具体的には、市町村や学校、病院など関係機関と連携して利用できる福祉サービスなどの社会資源につなげたり、親子間でトラブルがあったときなどは、第三者として保護者と子どものそれぞれから話を聞き、親子が円滑に話をしてお互い納得ができるように援助することもあります。
1日のスケジュール(例)
時間 |
スケジュール |
---|---|
8時30分 | 始業、メールチェック |
9時 | 電話・面接対応等 |
12時 | 昼食 |
13時 | 訪問等 |
16時 | 記録作成などの事務処理 |
17時15分 | 終業 |
2 現在の職場の雰囲気
とても相談しやすい環境なので、問題を一人で抱え込むことなく業務に取り組めています。調整担当の職員がいて、訪問や面接の際に同行してくれます。
空いた時間には仕事以外の雑談をすることもあり、職員同士のコミュニケーションを密に取れています。
時間も融通が利き、夕方からの家庭訪問をした翌日には時差出勤することもあります。自分のスケジュールに合わせて仕事がしやすい職場だと思います。
3 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
令和3年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
4 県職員の仕事の魅力・やりがい
一時保護所に入所になった児童について、初期の段階ではなかなか深い話ができないことがありました。しかし、繰り返し面接を重ね、ときにはカードゲームやオセロなど面接以外の関わり方をするようにしたら、少しずつ児童が気持ちを話してくれるようになりました。その中で、児童が実はどんな思いを抱えていたのかがわかり、保護者にもそのことを伝えることができました。面接などを繰り返し行い、信頼関係が築けたことで円滑に援助ができたときにはやりがいを感じます。
5 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
家庭で暴れてしまう児童を一時保護し、家庭調整をしたケースがあります。一時保護中に母親と児童の両方から話を聞き、落ち着いた家庭生活ができるように支援をしました。具体的には、児童と面接を重ね、児童自身が困っていることやイライラの原因を聞き取り、イライラの対処方法を一緒に考え、家庭に戻った後も実践できるよう保護所で練習をしました。また、家庭に戻った後の見守りのために、病院や学校などの関係機関と会議を実施し、それぞれの役割分担を決めました。無事に家庭に戻ることができたあと、定期的に通所してもらい様子を確認しました。一緒に考えた対処方法を実践してくれていて、保護前よりも落ち着いた生活ができていることを確認できました。面接を通して、その家庭の背景や児童の気持ちをくみ取ることの重要性を再認識したケースでした。
6 入庁前と入庁後の印象
学生時代に児童相談所の一時保護所で宿直補助員のアルバイトを経験していたので、印象が大きく変わったことはありません。
ただ、実際の業務では、児童福祉の知識だけではなく、福祉全般の幅広い知識が必要だとわかりました。生活上のさまざまな困りごとを抱える家庭を支援するためには、地域が持っている社会資源の知識も必要で、その都度調べたり、先輩方に聞いたりすることも多くあります。
7 今後の目標、これから挑戦したいこと
社会福祉士の資格取得を目指しています。
これからさまざまな福祉業務に携わっていくため、児童福祉分野だけでなく、福祉全般の知識が必要になります。資格の勉強をすることで新たな知識を得られるので、挑戦したいと思っています。
8 プライベートの過ごし方
終業後は家に帰ってゆっくり休みたいので、動画を見たりして過ごしています。休日には好きなアーティストのライブに行くなど、仕事とプライベートを切り替えています。
9 群馬県職員を志望した理由
大学では社会福祉学部の子ども専攻で児童福祉分野を学び、卒業後は放課後デイサービスの児童指導員として2年間働きました。その中でさまざまな家庭事情を抱えながら子育てしている保護者がいることを知り、家庭にも踏み込んだ支援をしたいと思うようになったのがきっかけです。
学生時代に児童相談所の一時保護所でアルバイトを経験したこともあり、県の福祉職なら児童相談所にも配属されると知って志望しました。
10 受験時に心がけたこと
働きながらではなかなか勉強の時間が取れなかったので、まずは勤務形態を正社員からパート勤務に変えてもらいました。
筆記試験対策に特に力を入れ、午前中の空き時間に図書館へ行って問題集をひたすら解きました。面接対策は、友人に面接官役を頼んだり、パンフレットを見て参考にしたりしました。論文対策では、県のホームページなどを見て、県が力を入れていることを調べておくようにしました。
11 未来の後輩へ
福祉職は、ネガティブな相談への対応など大変なことも多いですが、その分やりがいもあり、自分自身も成長できて得られるものが多い業種だと思います。
配属先も幅広く、児童相談所だけでなく、本庁内はもちろん、ぐんま学園や保健福祉事務所などもあります。福祉分野に興味があって、いろいろな経験をしてみたいという人を歓迎します。ぜひ一緒に働きましょう。