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第18回定例記者会見要旨(7月29日)

更新日:2021年7月30日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年7月29日(木曜日)午後3時30分~5時20分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等17人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和3年7月29日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:2.77MB)
 山本県政の実績とこれからの2年 その1(PDFファイル:2.0MB)
 山本県政の実績とこれからの2年 その2(PDFファイル:2.32MB)

質疑応答はこちらをクリック

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について
3.警戒度「3」における要請内容について
4.知事からの緊急メッセージ
5.ワクチン接種後の副反応について
6.直近の感染状況について
7.客観的な数値について
8.県内のワクチン接種状況について
9.感染者のワクチン接種状況について
10.ぐんまちゃんHELLOキャンペーンについて
11.「アニメぐんまちゃん」のエンディング曲について
12.本日の直滑降ストリームについて
13.山本県政2年間の実績と今後の取り組みについて

1.はじめに

 それでは、定例会見を始めさせていただきます。
 スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。
今日はですね、新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果、それから、県内のワクチン接種の状況、さらには「ぐんまちゃんHELLOキャンペーン」について発表させていただきます。
 また、知事の4年の任期もですね、昨日28日でちょうど折り返し地点を迎えました。いよいよ3年目に突入するということになりました。このため会見の最後に少しお時間をいただいて、山本県政の2年間の実績と今後の展望についてもですね、お話させていただきたいと思っています。
 少し長めの会見になりますが、記者の皆さんには最後までお付き合いいただければ嬉しいです。

2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について

 それではまず、新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について、ご報告したいと思います。
 本日、第52回となる新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催いたしました。来週8月2日月曜日以降の警戒度等に関して、協議を行いました。その結果からまず、ご報告したいと思います。

 (警戒度引き上げのパネルを掲げて)結論から言うと、こういうことです。
 8月2日の月曜日から、群馬県の全県において、警戒度を「3」に引き上げることといたします。期間は8月15日日曜日までの2週間ということになります。

 皆さんご存知のとおり、ここ数日、県内の新規感染者数が急激に増加しています。
 本日の新規感染者数も100人を超え、103人です。一気に第4波のピークだった5月上旬頃の水準になっています。
 夏休み期間中で、地域間の人の移動が増えること、さらには、感染力の強いデルタ株への置き換わりが進んでいる。こういうことも考慮させていただくと、今後、これまで経験したことのないレベルまで、感染者が増えるのではないかと。こうした非常に強い危機感を抱いています。
 感染症危機管理チームの専門家の方々からも、「新規感染者数の増加が著しい。警戒度を引き上げざる得ない状況」と、こういったご意見をいただいております。

 以上総合的に判断し、全県において警戒度を「3」に引き上げることといたしました。

3.警戒度「3」における要請内容について

 次のスライドをご覧ください。警戒度3における要請内容をまとめたものです。
 警戒度移行後の要請内容は、スライドのとおりです。
 今回は飲食店等に対する時短要請等は実施いたしません。
 しかしながら、今日はこういう方針ですが、今後、感染者の増加が続くようであれば、2週間を待たずして、逡巡なく時短要請を実施するとか、さらには、警戒度を「4」に引き上げるとか、こうした対応も検討せざるを得ないと考えております。
 このことについては、本日12市の市長に対して、私の方から、またその他の町村に対しては、事務的に連絡をさせていただき、了承を得ております。
 そういった状況を避けるためにも、県民の皆さんには、この後ご説明する「最近の感染拡大の傾向」を踏まえて、今まで以上に、感染防止対策にご協力いただきますようお願いを申し上げたいと思います。

 最近の感染拡大の傾向を見ると、特にワクチン接種が進んでいない、20代、30代といった、比較的若い方を中心に、感染が拡大していることがよく分かります。
 スライドをご覧ください。新規感染者数の状況を年代別にまとめたものです。スライドは直近1週間の新規感染者の状況です。
 ご覧のとおり、新規感染者の年代を見ると、20歳未満の方が11%、それからに20代~30代の方が57%ということで、合わせて68%。直近の感染者の7割が、30代以下の方ということで、若い世代の感染が顕著になってきていることが分かります。
 また、ほとんどの感染者がワクチン未接種だということが分かっています。

 デルタ株への置き換わりが進む東京都においても、新規感染者に占める20代~30代の割合は、約5割と深刻であり、こうした傾向は、群馬県にも広がるものと大変危惧しています。
 また、こういった方々の行動歴を見た時に、県外への行動歴、「夜の街」関連や会食が感染原因である可能性が高いことが分かります。

 次のスライドをご覧ください。
 スライドの左端のとおり、推定感染経路については不明の方が一番多くなっています。
 この不明の方の行動歴、スライドの右側を見ていただくと、県外との往来歴がある人が非常に多くなっていることが分かります。
 また、「夜の街」関連の感染も発生しております。この1週間で2件のクラスターが接待を伴う飲食店で発生しているのは皆さんご存知だと思います。

4.知事からの緊急メッセージ

 こうした現在の傾向を踏まえて、県民の皆さん、特に若い方々に、知事からお願いを申し上げたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。知事からの緊急メッセージです。特に20代、30代の方々に、このメッセージを届けたいと思っています。
 まず、1点目、県境を跨ぐ移動には細心の注意を払っていただきたいと思います。特に緊急事態宣言とか、まん延防止等重点措置が適用されてる地域への不要不急の外出は控えていただくか、または延期をご検討いただきたいと思います。その他の地域への移動についても、慎重な判断を改めてお願いしたいと思います。
 仕事で県境を跨がなければならない方についてはですね、改めて、テレワーク、オンライン会議等の活用をご検討いただきたいと思います。
 2点目、これも大変大事です。
 大人数、長時間の会食は極力控えていただくように、これもやめていただくようにお願いしたいと思います。
 この会見で何度も申し上げていますが、飲酒を伴う会食、大人数、長時間に及ぶ会食は、感染のリスクを大変高めることになります。
 これ以上感染拡大をさせないためにも、こうしたリスクの高い行為というものは極力控えていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
 3点は、特に若い世代の皆さん、積極的にワクチン接種をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
 もちろんワクチンの効果は100%じゃありません。しかしながら、発症とか重症化の予防には明らかな効力があります。
 京都大学の西浦教授の分析だと、今月25日時点で国内の24歳以下で、新型コロナの免疫が十分でない人の割合は、まだ98.1%にのぼると報告されています。
 これは、65歳以上の26.5%と比較すると、かなり深刻です。
 若い世代の方々へのワクチン接種が、感染収束の鍵を握っていると考えております。
 県営のワクチン接種センターでは、接種券をお持ちであれば、18歳以上の希望者の方は誰でも接種が可能です。ぜひ皆さまには、積極的な接種をお願いしたいと思います。

5.ワクチン接種後の副反応について

 次のスライドをご覧ください。ワクチンの副反応についてご説明したいと思います。
 ワクチン接種に関しては、副反応を恐れるあまり接種を避けている方もいらっしゃると伺っています。
 スライドのとおり、ファイザー、モデルナ、いずれのワクチンにおいても、90%近い方に、注射部位の痛みの症状が現れていることが分かっています。
 また、半数以上の方に、疲労・頭痛とか、こうした症状が現れます。
 ただ、多くの方は数日以内で、こうした症状が解消されると。こういうケースがほとんどです。
 また、こうして副反応が起こるのは、ある意味で言うと、きちんと免疫ができている証拠でもあります。
 SNS等では、ワクチン接種の副反応に関して、過剰に恐怖をあおるような投稿もなされているようです。しかしながら、こうした副反応以上に、ワクチン接種によるベネフィットの方が大きいということを改めて申し上げておきたいと思います。
 仮にワクチンを接種せず、新型コロナに感染すれば、数週間の隔離生活が必要になります。また、若い方でも、重症化する人とか、重篤な後遺症が残る方もいらっしゃいます。
 ぜひとも正確な情報をもとに、正しい理解を持った上で、適切な判断をいただきますように、知事の方からも重ねてお願い申し上げたいと思います。
 以上が、対策本部会議の結果です。

6.直近の感染状況について

 続いて、今回の警戒度の判断に至った理由と、直近の感染状況についてご説明したいと思います。
 まず新規感染者の推移です。スライドをご覧ください。毎週、ご報告しているグラフです。
 直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者数103人を含めて、334人となりました。
 1日の新規感染者が100人を超えるのは、5月12日以来ということになります。
 週単位で見ると先々週の47人、そして、先週の103人と、週を追うごとに感染が急拡大しているのが見て取れると思います。
 他方で、これだけ感染者が増加してるにもかかわらず、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、昨日時点ですが、まだ群馬県は全国18位ということで、首都圏では、依然として最も感染者が少ない。人口比の感染者が少ないという状況になっています。
 このことからも、いかに他の地域、特に首都圏での感染拡大が深刻なのかが分かっていただけると思います。
 重ねてお願いになりますが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置地域への不要不急の往来は、極力控えていただくとともに、その他、感染者の多い地域への移動についても、慎重に判断していただきますようにお願い申し上げます。

 次のスライドをご覧ください。新規感染者のワクチン接種状況をまとめたものです。
 昨日までの1週間の新規感染者216人のワクチン接種状況について、調査いたしました。
 1回接種のみという方が26人、2回接種済みの方が5人ということでした。
 感染者の約9割弱がワクチン未接種の方だということが分かります。
 先週も申し上げましたが、こうした状況に鑑みても、ワクチン接種の効果は明らかだと思います。
 他方で、少数ではありますけれども、2回接種された方でも感染はしているということで、やはりワクチンは100%万能ではないということも分かります。
 ワクチン接種後も、当面の間は基本的な感染防止対策を引き続き徹底いただくように、改めてお願い申し上げます。

 先週の会見でも申し上げましたが、1回目のワクチンを打ってから2週間はですね、非常にリスクの高い時期ですから、とにかくそれをしっかりと意識していただくということと、2回接種をして2週間以上でしょうか。そこで初めてですね、本当の効果が出てくるということを、改めて県民の皆さまに、ご認識いただきたいと思っています。

7.警戒度の判断基準である客観的な数値について

 続いて、警戒度の判断基準である「客観的な数値」についてご報告を申し上げます。
 スライドをご覧ください。感染状況の客観的な数値です。
 (1)の「1日当たりの新規感染者数」ですけれども、35.3人ということで、先週9.3人だったんですね。3倍以上になっています。基準である20人を大きく超えているということです。
 (2)の「経路不明の感染者」については、55.5%ということで、こちらも基準である50%を超えている状況です。市中感染が始まっている状態だと言っていいと思います。
 (3)の「検査の陽性率」は6.2%ということで、これも感染者の急増とともに高くなっていることが分かります。

 次のスライドをご覧ください。検査状況について、まとめたものです。
 先週の会見で記者の方からですね、ご質問いただいた検査件数について、ちょっとご報告させてください。
 本県における今月の検査件数は21日までで、1万6,229件、陽性率は2.1%です。
 これに対して、記者さんからもご指摘のあった栃木県の検査件数は、1万7,749件ということで、もちろん群馬県よりも、多少多いんですけれども、陽性率が4.3%になってるということです。
 検査数自体は、群馬県の方が栃木県より若干少ないですけれども、陽性率が半分だというところはですね、ぜひご理解いただきたいと思います。
 本県においても十分な検査が実施できていると考えておりまして、この点については県民の皆さんにも安心していただきたいと思っています。

 次のスライドをご覧ください。
 医療提供体制についての客観的な数値です。これも非常に大事だと思っています。
 上の2段にあるとおり、現在、人工呼吸器を使用している方が2人いらっしゃいます。ECMOを使用してる方はいらっしゃいません。
 これだけ新規感染者が急増している、先週に比べたら3倍以上増えている中でもですね、重症者が2人にとどまっていると。これもですね、ワクチンの効果を現すものだと思っています。
 スライド中段の病床の稼働率をご覧ください。上がってきました24.3%です。
 現時点で言うと、警戒度「2」の水準にありますけれども、先週の10.6%から比べると1週間で10ポイント以上増加しているということで、これは全く予断を許さない状況だと言えると思います。
 スライドの一番下、宿泊療養者数についても108人ということで、3倍増ということになっています。
 この1週間で亡くなられた方はいらっしゃいません。

 続いて、保健所ごとの感染者数についてもご報告したいと思います。保健所別の感染状況です。
 館林、太田、前橋市、高崎市保健所管内での10万人当たりの新規感染者数は、いずれも2人を超えているということになります。その他の地域でも、感染が拡大している状況が見て取れると思います。
 また、現場の保健所からは、最近、発熱があってもすぐに受診しないで、診断が遅れるケースが目立つという情報が入りました。
 早めに受診をしていただくことで、家族内の感染も減らすことができます。ぜひ県民の皆さん、少しでも具合が悪いと感じたら、すぐに医療機関に連絡、電話をしていただくようにお願い申し上げたいと思います。
 以上が直近の感染状況です。

8.県内のワクチン接種状況について

 続いて、県内のワクチン接種状況についてもご報告したいと思います。
 まず、県営のワクチン接種センターの稼働状況です。スライドをご覧ください。
 昨日28日水曜日までの接種人数の累計は、県央ワクチン接種センターが、15万4,206人、東毛ワクチン接種センターが、5万1,539人ということになりました。両センター合わせて20万5,745人ということになっています。
 直近1週間の1日当たりの接種人数は、県央が約6,000人、東毛が約1,000人、合わせて7,073人ということになっています。
 なお、職域接種に県央センターをご利用いただく「群馬モデル」での接種実績は、1万4,726人ということになりました。
 両センター合わせた稼働率は86.3%ということで、順調に稼働しているものと捉えています。

 先週の記者会見でも申し上げましたが、全国各地に大規模接種センターがあるわけですけれども、群馬県のセンターはですね、最も効率的に動いているセンターではないかと。大規模接種会場、特にGメッセ群馬は、おかげさまで大変好評なわけですけれども、このワクチン接種の環境という点でもですね、全国でトップレベルだというふうに考えています。

 続いて、県内のワクチン接種率についてもご報告したいと思います。
 まず高齢者の接種率についてスライドをご覧ください。
 本県の65歳以上の高齢者のうち、1回目の接種が終わった方、これはですね、昨日28日水曜日時点で87.89%となりました。2回目の接種が終わった方は、75.52%ということになっています。
 先週も申し上げましたが、市町村の接種計画を県全体で集計したところ、希望する高齢者数の割合はですね、78.5%ということでした。
 現時点で1回目の接種はこの割合を大きく超えています。さらに2回目の接種に関しても、接種に必要な分のワクチン供給がなされておりますので、これもさらに伸びてくると思いますが、「7月末までに希望する高齢者すべての接種を完了する」という目標は、概ね達成できるというふうに捉えております。
 市町村をはじめ、関係の皆さまのこれまでのご尽力に、知事として改めて感謝を申し上げたいと思います。
 ちなみに、1回目の高齢者の接種率は、全国で12位か13位ぐらいになっていると思います。
 2回目もすごくてですね、最初30位ぐらいだったんですけれども、これも12位か13位まで上がってきているということは申し上げたいと思います。
 続いて、県全体の接種率、これはこれから大変重要になってくると思います。
 高齢者の方々に対する接種率は、もうほとんど、何て言うのでしょうか天の状況ですから、これは、ほとんど数字としては、これからは重視されなくなると思いますが、非常に大事なのは県全体の人口に対する接種率だと思っています。

 スライドをご覧ください。
 昨日時点で、県民全体に占める1回目の接種率は43.66%ということになりました。
 全国平均は37.92%ですから、これを大きく上回っていまして、全国順位は9位まで上がってきました。27位から16位になって、10位になって、9位まで上がってきました。当然、首都圏では一番高い接種率となっています。
 こうやって見ていただくと分かるように、群馬県より上に行っている県は、いずれも群馬県よりも人口が少ない県です。
 何度も申し上げているとおり、人口とか経済規模が大きいほど、感染拡大のリスクは高まります。そのことを考えると、本県のワクチン接種はもちろん県民の皆さんのご協力もあります。医療関係者をはじめとする関係者の皆さんのご尽力もあります。県庁職員の頑張りもあると、知事としては、言わせていただきたいと思いますが、全国的に見ても順調に進んでいると言っていいと考えております。
 2回目の接種率は、28.78%ということで、全国平均の26.93%を上回っています。
 全国順位は27位ですけれども、これもですね、どんどん上がってくると思っているので、あまり心配しておりません。これでもですね、関東では一番高い接種率になっているということは申し上げておきたいと思います。

9.感染者のワクチン接種状況について

 続いて、感染者のワクチン接種状況についてもご説明したいと思います。
 スライドをご覧ください。感染した方々のワクチン接種状況をまとめたものです。
 一昨日の27日までで、2回のワクチン接種が終わった方は約56万人いらっしゃいます。
 このうち、コロナに感染した方は10人なんですね。これは割合で言うと、0.002%ということになります。さらに言うと、接種後15日以上経過して発症されたという方に限れば7人だけです。
 このことに鑑みても、ワクチン接種の効果が高いということを県民の皆さんに分かっていただけると思います。

 今後も県としては、ワクチン接種のスピードを落とさないよう、市町村としっかり連携をして、全力でワクチン接種の加速化に取り組んでいきたいと考えています。
 繰り返しになりますが、県民の皆さん、特に若い世代の皆さん、積極的なワクチン接種にご協力をお願い申し上げます。

10.ぐんまちゃんHELLOキャンペーンについて

 続いて、ぐんまちゃんのアニメについてご報告したいと思います。
 スライドをご覧ください。ぐんまちゃんアニメポスター「ぐんまちゃんHELLOキャンペーン」のスライドです。
 ぐんまちゃんについては、先週の会見にも申し上げましたが、10月3日日曜日からテレビ放送が開始される予定になっています。テレビ放送に先立ち、このアニメを全県的に盛り上げ、多くの方々にご覧いただくため、「ぐんまちゃんHELLOキャンペーン」を実施いたします。
 キャンペーンの期間は7月30日から12月31日までとさせていただきます。
 キャンペーンの中身ですけども、県内各所でポスターを無償配布し、県民の皆さまのご自宅、店舗、事業所など、なるべく多くの場所にポスターを張っていただくということで、これによって一緒にアニメを盛り上げていただこうということです。ぜひ皆さん、ご協力をお願いいたします。
 ポスターの配布場所は、各行政県税事務所をはじめとする県の関係機関や、各市役所、町村役場などとなっております。
 なお、キャンペーン期間中でも、ポスターがなくなり次第、配布は終了させていただきたいと思います。
 また、Twitterの特別企画も実施させていただきます。
 キャンペーン期間中に、アニメのポスターを、ご自宅とか店舗、事務所に貼っていただいて、そのポスターを写真に撮って、ハッシュタグをつけて、投稿していただきたいと思います。投稿してくださった方々の中から抽選で、ぐんまちゃん公式グッズ等をプレゼントさせていただきます。
 詳細は、「ぐんまちゃんオフィシャルサイト」で確認いただければと思います。

11.「アニメぐんまちゃん」のエンディング曲について

 続いて、「アニメぐんまちゃん」のエンディング曲について発表いたします。
 次のスライドをご覧ください。
 エンディング曲のタイトルは「Happy」です。
 作詞作曲は、多胡邦夫(たご くにお)さんにお願いいたしました。多胡さんは群馬県出身・在住でご活躍されているミュージシャンです。多くのアーティストの方々への楽曲提供を行っています。
 以前、直滑降ストリームにもゲストとしてご登場いただいています。
 そして編曲は、同じく群馬出身の米田浩徳(よねだ ひろのり)さんにお願いいたしました。
 歌は、今村麻莉愛(いまむら まりあ)さんに歌っていただきます。今村さんは群馬県出身で、福岡・博多を拠点に活動しているアイドルグループHKT48のメンバーとしてご活躍されていることは皆さんご存知だと思います。
 どういう曲か、これもぜひ楽しみにしていただきたいと思います。
 私は歌えるんですけれども、ここで歌うようなことはしませんけれども、シンプルですけど、とてもすてきな曲だというふうに思っています。ずっと音楽をやってきた私が見ても、非常にすてきな曲だと思っていますので、ぜひ皆さん、楽しみにしておいてください。

12.本日の直滑降ストリームについて

 続いて、本日の直滑降ストリームについてもお知らせしたいと思います。
 スライドをご覧ください。
 本日のゲストは、今年4月に東京農業大学の学長に就任された群馬県出身の江口文陽(えぐち ふみお)さんです。東京農大の出身者、群馬県人というのは、実はすごく嬉しいことです。
 きのこの研究を30年以上続け「キノコ博士」とも呼ばれてですね、きのこの可能性とか、東京農業大学における新たな取り組み、こういうことについて意見交換を行いたいと思っています。
 放送は、この後、19時から1時間程度、群馬県動画・放送スタジオのtsulunosからライブ配信を行う予定です。
 配信時間は10分前倒しします。最近の放送では、だいたい同じになりましたが、18時50分からは、新型コロナの情報を私の方からお話させていただくという流れにしたいと思います。
 ぜひ皆さんご覧ください。群馬県出身でいろんな分野で活躍してる方々がいるということをぜひ実感していただければと思います。

13.山本県政2年間の実績と今後の取り組みについて

 ここまで結構早めにしゃべったんですが、最後に、知事就任2年間の実績と今後の取り組みについて、少しお時間をいただき、お話させていただきたいと思います。
 この2年間を振り返って、ここまで何をやってきたのか。また、今後の2年間、山本県政は何を目指していくのか。せっかくの機会ですから、この記者会見を通じて、県民の皆さまに、ぜひお伝えしたいと思っています。
 とはいえ、2年間やってきたことをいろいろと整理しようとしたんですが、とにかくですね、本当にいろんなことやってきました。
 だいたい毎週1回以上記者会見をやって、いろんな新しい企画・事業を打ち出してますので、もうですね、2時間かけても時間が足りないということなので、ポイントを絞ってお話させていただきたいと思います。
 記者の皆さまには、お手元に細かい、本当に全部読むのも大変な資料をお配りしてますので、これをあわせてご覧いただければと思っています。

 スライドをご覧ください。山本県政の目指す姿と2年間の実績についてのスライドです。
 皆さんご存知のとおり、私の知事としての最大のミッションは、「県民の幸福度を向上させること」です。これは私の知事選での選挙公約でもあり、当然のことですが、昨年策定した新・総合計画にも掲げております。
 このミッションを成し遂げるためには、この2年間、特に意識してきたのは、次の3つのことでした。
 1つは「前例踏襲からの脱却」、もう1つは「新・群馬の創造」、最後が「新型コロナの封じ込め」です。

 少し早口でいきたいと思います。まず一つ目、「前例踏襲からの脱却」に関してです。スライドをご覧ください。
 これまでの群馬県は、過去の記者会見でも何度も申し上げましたが、東京圏に近いという、東京1極集中の恩恵に甘えて、全国の先駆けとなるような「新たな一歩」を踏み出せていなかったと思います。
 こうした体質を改め、前例にとらわれることなく、新しい道を切り拓いて行かなければ群馬県の未来はない。こうした切実な思いで2年前に知事選に立候補し、いろんな取り組みを進めてきたということなんですが、その最たるものが、行政改革、予算編成だと思っています。群馬県として、初めて「中期財政見通し」を作成、公表いたしました。
 さらには、財政の健全化のために、徹底した「事業の見直し」、さらには、今まで手をつけていなかった「県有施設のあり方見直し」にも、しっかりと取り組んできたつもりです。
 その上で、コロナとの長期戦にしっかり備えるとともに、本県に「新たな富や価値を生み出すための施策」についても、これも前例にとらわれることなく、大胆に予算を振り分けてまいりました。
 自治体の貯金ともいえる「財政調整基金」についても、私が知事に就任する前年度末の時点では、138億円しか残っていなかったんです。これを、様々な行政改革に着手することで、昨年度決算では184億円まで回復させることができました。
 今年度の当初予算について言うと、コロナの影響による県税収入の減少や、コロナ対策のために、総額121億円を取り崩すことになりました。しかしながら、継続的な財政健全化の取り組みを進めたことで、それでもなお24億円の残高を確保することができました。皆さんこの点はご存知だと思います。
 もし仮にですね、知事に就任した後、この行財政改革に着手していなかったら、コロナの影響による税収減とか、支出の増加などに耐え切れなかったと思います。
 そうなると多くの事業を廃止する、そういう対応をせざるを得なくなって、多方面に迷惑をかけることになっていた可能性もあります。
 また、行財政改革、予算編成のみならず、県庁の組織に関しても、前例にとらわれることなく、大規模な組織改正に着手し、これを進めてまいりました。
 今年度は、行政・産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を集中的に推進するために、DX推進監に、岡田さんが初代ですが、これを設置したほか、コロナとの長期戦を闘い抜くために、健康福祉部の体制強化にも柔軟かつ機動的に取り組んでまいりました。
 こうした組織改正によって、政策を推し進めていく体制をしっかり整備すると同時に、「政策プレゼン」「自我作古チーム」など、若手職員からのボトムアップのアイディアについてもですね、今までよりもずっと積極的に取り組んできたと思います。
 そういうことで、県政に新しい風を吹き込んでまいりました。
 加えて、県庁内の政策決定のスピード。これはもう大きく変わったと思っています。タイムリーに知事協議を行って、関係部局と徹底的に議論する。その場でしっかりと必要なことを決めていく。即断即決のスピード感は、僭越ながら山本県政ならではだと思っておりますし、こうした政策決定の成果を、毎週欠かさず、こうして知事自ら記者会見でお伝えすると。ありとあらゆる手段で県政は透明化されてきているというふうに考えています。

 続いて2つ目の「新・群馬の創造」についてもご報告したいと思います。
 次のスライドをご覧ください。
 先ほども申し上げましたが、コロナ禍にあっても前向きに、群馬に新たな富や価値を生み出す取り組み・事業に力を入れてまいりました。
 「ぐんまちゃんのアニメ化」はもちろんのこと、「G-アナライズ&PRチーム」による本県畜産物のPRとかブランド戦略は、特に重視してきたということです。
 この2年は、コロナの影響もあり、県外、国内国外でのトップセールスは思うようにできなかった。この点は非常に残念に思っていますが、引き続き積極的なプロモーションを展開していきたいと考えています。
 また、この2年間で、県庁32階に動画・放送スタジオ「tsulunos」をオープンさせました。加えて、カフェ「YAMATOYA COFFEE32」、さらには官民共創スペース「NETSUGEN」。今日もですね、岡田推進監によるDXのセッションが行われておりましたが、こういうものを次々にオープンさせることができました。
 この32階のスペースでは、県内アーティストの支援を目的としたオークション「アートインキュベーション32」も開催いたしました。さらには、スタートアップ支援プログラムの「NETSUGENピッチ」も開かれておりまして、様々な流れがですね、今できつつあるということです。
 今後も、地域課題を解決するモデルとなるような取り組みをどんどん生み出していく。
 この「官民共創コミュニティ」の中核として、「NETSUGEN」を機能させていきたいと考えています。
 また、新・総合計画に掲げる「始動人」を育成するための「教育イノベーション」にも力を入れてまいりました。
 この4月からは、小中の35人学級の導入、小学校1年生から高校3年生までの1人1台パソコンの整備、これは全国でもトップクラスとなる施策だと思いますが、こういうものを実現してまいりました。
 加えて、県経済にはなくてはならない存在である外国籍の県民の皆さんとの共生・共創の分野でも大きく前進したと考えています。
 本年4月1日には、全国の自治体で初めて、「多文化共生・共創推進条例」を施行いたしました。
 加えて、これも記者会見でご報告していますが、様々な場面で、各国の駐日大使や、県内在住の外国籍県民の皆さんとの対話の機会を設けてまいりました。
 さらには、これもちょっとアピールさせていただきたいと思いますが、私が知事に就任して以来、群馬県庁が女性活躍の分野で大きく前進したことを疑う方はおられないと思います。
 本年度から部長級の職員に占める女性の割合は38.5%となりました。これは間違いなく全国トップです。先般、丸川珠代五輪担当・女性活躍担当大臣にもですね、このことをしっかりと報告をしてまいりました。
 国籍・性別等にかかわらず、誰もが幸福を感じることができる「新・群馬の創造」に向けて、今後もより一層、頑張ってまいりたいと思っています。

 最後、「新型コロナの封じ込め」についてご報告をします。スライドをご覧ください。
 新型コロナの封じ込め。いろいろと思い出していただければというふうに思っています。
 知事就任以来、豚熱、台風災害、新型コロナと、とにかく次々発生する大きな危機と闘い続けてまいりました。
 改めて「政治の要諦は危機管理にある」ということを痛感させられた2年間だと思っています。
 改めて申し上げるまでもありませんが、今はとにかく、新型コロナから県民の命と健康、暮らし、経済、これを守ることが、知事としての至上命題だと考えています。
 これまで、コロナ専用病床の確保、PCR検査の拡充、C-MATチームの設置、あるいは、全国でもトップクラスに手厚い7年間の利子補給を実現した「新型コロナウイルス感染症対応資金」の創設、マイクロツーリズムの実現のための、「愛郷ぐんま泊まって!応援キャンペーン」の実施、これは第1弾はですね、全国で最も大きな効果を上げたということは、会見でもご報告をいたしました。
 さらには、最近で言うと、全国に先駆けて、県営のワクチン接種センターを立ち上げました。とにかくですね、希望するすべての県民の皆さまにワクチンをしっかりと届けるということで、今全力を注いでいるところです。
 新型コロナとの闘いは、まだまだ続きます。この会見でも何度も強調しているように、長期戦、持久戦だからこそ、その場限りの知事のパフォーマンスではとても乗り切れないというのが私の一貫した考え方です。
 県庁は一丸となって取り組んでまいりました。県庁職員はですね、全力でこの危機に立ち向かっていることを、皆さんに分かっていただけると思いますが、それは当然のこととして、県内市町村との連携もずっと重視してまいりましたし、いわゆる二元代表制の一翼を担う県議会との関係も大事にしてきたつもりです。
 各市町村長とは、いつでも直接連絡を取れる体制が整っています。県議会とのコミュニケーションも様々な形で強化をしているところです。
 加えて言うと、24年間国会議員として働いてまいりました。その経験を生かして、総理、閣僚、この2年間で、安倍総理、菅総理はもちろんですけれども、相当多くの現職閣僚の方々とですね、いろんなやりとりをしてまいりました。
 ここまでやりとりできるのは僭越ながら、全国の知事を見ても私しかいないだろうというふうに自負をしております。
 新型コロナに関しては、今後も引き続き、ありとあらゆるリソース、人脈を活用して、県庁一丸となって全力で対応してまいりたいと考えています。

 もうちょっとお付き合いください。これからの2年についてお話をさせていただきたいと思います。次のスライドです。「6つの機軸」についてのスライドです。
 山本県政のこれからの2年については、「6つの機軸」に特に重点を置いて、関連する様々な事業、取り組みを進めていきたいと考えています。
 具体的な説明に入る前に、知事就任以来の県民との約束、それを踏まえて策定した新・総合計画、さらには今後2年で想定される外部環境の変化の見通しについて、まずご説明させていただきます。

 皆さんご存知だと思うんですけれども、当初「366プラン」を作ったんですけれども、その後、新型コロナという予想もしない事態になって、ここで1度、これは群馬県だけじゃないと思うんですけれども、日本全体が戦略の練り直しを迫られたと。こういう経緯をぜひ思い出していただきたいと思っています。
 「366プラン」、それからコロナ禍による中断、これをちょっとまとめてみました。
 私が群馬県知事となった2019年7月以降、まずは全力でスタートダッシュを切るという意味で、新しい政策に基づいて群馬県を作っていきたいと、そういう思いを発信するために「全力疾走366プラン」というものを発表させていただきました。
 しかしながら、2020年になって、新型コロナという未知のウイルスによるパンデミックが全世界を襲いました。群馬県でも、先ほど申し上げたとおり、様々な緊急対応を迫られたところです。
 県民の命と健康を守る、暮らしを守る。このことを最優先に、リソースの大胆な振り分けを行いましたので、これについては「全力疾走366プラン」についても、修正を余儀なくされたということです。
 これまで何度も申し上げてきたとおり、特に「366プラン」で掲げた政策については、予定どおりできたものもあれば、できなかったものもありました。
 そうした激動の時代において、10年先の群馬県をイメージする。この新たな挑戦ですね。20年後の群馬をしっかり見据える。そうした思いで作り上げたのが、先ほども言及した新・総合計画のビジョンと基本計画です。県知事としての私の思いは、すべてこの新・総合計画に凝縮されていると、県議会でも圧倒的な多数をもって議決をしていただいた、この新・総合計画に詰まっていると、こう言っても過言ではありません。
 この新・総合計画で描いた群馬県をどう作り上げていくのか、知事としての任期の後半となるこれからの2年が勝負だと考えています。激動の時代を乗り越えていくための改革を、次の2年で新たな挑戦としてしっかり進めていきたいと思います。

 そのためにも、過去・現在・未来、3つのフェーズに分けて、知事である私の考えをさらに詳しく、少し急いでご説明したいと思います。スライドをご覧ください。
 スタートダッシュのテーマ「5つの重点政策」を説明させていただきたいと思います。
 先ほど申し上げたとおり、知事就任直後の2019年に「全力疾走366プラン」を取りまとめました。特に力を入れていく分野を「5つの重点政策」として位置づけました。
 具体的に言うと、「県GDP・県民所得の拡大」「安心を支える社会基盤の整備」「新たな県民の誇りの育成」「官民連携による行財政改革」「県政の透明化・オープン化」の各分野で、知事によるトップセールスを積極的に行う予定でした。
 最初の1年で、もう県民の皆さんに、「知事が代わって群馬県が変わった」と、実感いただけるようにしようと、そう思って全力を尽くしてまいりました。
 しかしながら、先ほど申し上げたとおり、新型コロナウイルスのパンデミックで状況が大きく変化いたしました。「with コロナ」というパラダイムシフトを経験する中で、群馬県としても、新しい未来を模索していくことになります。

 スライドをご覧ください。コロナ禍での模索1、「幸福を実感できる社会」に関するスライドです。
 コロナ禍での模索は、新・総合計画ビジョンにも大きな影響を与えました。新型コロナという新たな状況に直面する中で、それまでの素案は一度リセットしたんですね。そして、激動する時代の中でも誰ひとり取り残さない幸福を実感できる社会はどういうものなのかということを、私たちは真剣に議論をしてまいりました。
 人々が密集して暮らす。同じものを大量に生産して大量に消費する。こういう社会から、デジタルとリアルを組み合わせたハイブリッドな社会に移行していくと。そして、開かれていて密ではないという意味ですけれど、「開疎」。安全性と持続性を兼ね備えた社会へ移行していく。2040年の群馬県は、そんな幸福を実感できる「快疎」、これは快い疎という言葉を作ったんですけれども、こういう社会であるべきだという結論に達しました。

 次のスライドをご覧ください。コロナ禍での模索2「7つの政策の柱」についてのスライドです。
 その結果、取りまとめた新・総合計画では、7つの政策の柱、具体的な目標を掲げさせていただきました。詳細はもう説明しません。スライドのとおりです。
 山本県政では、こうした群馬県を目指して、議会にもご承認をいただいた新・総合計画を実現するため、残りの任期でさらなる改革を精力的に進めてまいりたいと考えています。

 次のスライドをご覧ください。
 残りの任期となる2年間は、この先10年の改革に向けて、しっかりとした土台、基盤を固める期間にするということだと思います。

 次のスライドをご覧ください。
 今後2年の「さらなる激動期」に関するスライドです。
 今後の2年というものを考えて、どういう課題が前面に出てくるかを予測すると、いくつかのテーマがこうして浮かび上がってきます。
 1つ目は、「コロナからの回復」です。本日の会見でもご説明しましたが、大きなゲームチェンジャーであるワクチン接種については、群馬県において着実な進展が見られます。
 万能ではないにせよ、ワクチン接種が進めば、私たちの暮らしを一定程度、コロナの状況から回復させていくのではないかというふうに予想されます。
 そうした中で、新たな幸福の形をどう描いていくのか。地域の魅力の重みは、ますます増していくと予想される中で、群馬県の魅力をどうやって打ち出していくのか。これは大きなテーマだと考えています。

 2つ目が、「従来からの課題」です。これは必ずしも新型コロナとは関係のない、長期的に取り組むべき課題だととらえています。
 具体的には、減少を続ける県人口をどうしていくのか。決して十分とは言えない財政調整基金の問題もあります。厳しい財政の制約の中で、新しい価値をどうやって生み出していくのか。こうした長年の課題は、コロナ禍でも待ったなしで取り組まなければならないということは言うまでもありません。この先の2年間でも、一切の妥協を排除し、全力で取り組んでいきたいと考えています。

 3つ目。「変化への対応」です。政府が強力に推進するデジタル化、脱炭素といった分野においては、刻一刻とトレンドが変わっています。大きな方向性は、新・総合計画において、とらえているものと思いますけれども、時代の急激な変化には機動的に対応していく必要があると思っています。
 加えて、米国の情勢、中国の情勢、北朝鮮の情勢、こういう何て言うんでしょうか、世界の大きな流れ、あるいは、地政学的なリスクと言ってもいいかもしれませんが、こういうことについても、知事としてしっかり見極めていかなければいけないと考えています。

 次のスライドをご覧ください。任期後半のトップアジェンダになります。
 知事就任当時の県民との約束、それに基づく県の計画、さらには、先ほど申し上げたような世界と群馬の変化を見据えた新・総合計画で掲げる7つの政策の柱。そのうち、任期後半の今後2年で特に重点を置いていく事項を「6つの機軸」ということでまとめさせていただきました。
 また、6つの機軸を推進するにあたり、県庁組織や仕事の進め方をどうやって変革していくのか、これは具体的に「5つの改革」ということで整理をさせていただきました。

 まずは、「6つの機軸」についてのスライドをご覧ください。
 6つの機軸は、各機軸のそれぞれの頭文字をとって、「ABCDE+S」というふうに命名させていただきました。
 AはArtの頭文字です。文化芸術による地域振興に力を入れていきたいと考えています。
 知事就任前から、「これからの街づくりのキーワードはアートとデザインだと思う」一貫してそう申し上げてまいりました。
 知事就任後には、自らが座長を務めるアートによる地域振興の懇談会を立ち上げました。
 どうすればアートの力を地域振興に活用できるのか、これも真剣に議論を重ねてまいりました。
 今後も、官民一体でアートの力で群馬を元気にする、県民が心豊かな生活を送ることで、誇りと幸福感を持てる群馬の創造を目指してまいりたいと思います。

 BはBrandingの頭文字です。県の魅力を再発見するブランディング戦略によって、「ぐんま暮らし」のブランド化を強化していきたいと思います。ニューノーマルへの転換は、人々のライフスタイルを見直す契機にもなります。群馬県にとっては、今まで弱みだと思っていたものが強みに変化する好機だと思います。
 全国的に人口減少が進む中で、本県人口も減少していくと推定されています。この長年の課題であった人口減少も、「東京より魅力的な要素」になるととらえています。
 群馬県は、空間的にも精神的にもより安定した快適な地域である「快疎」を目指すことで、人々を引きつける新たな移住戦略にも力を注いでまいりたいと思います。

 CはCommunityの頭文字です。県経済にはなくてはならない外国籍の県民の皆さんとの共生・共創も必要不可欠だと考えています。本年4月には、先ほど申し上げましたが「多文化共生・共創推進条例」を施行しました。これまで様々な場面で、各国駐日大使や、県内在住の外国籍県民と知事との対話の機会も設けてまいりました。
 今後も国籍、民族とにかかわらず、誰もが幸福を感じることができる群馬県の実現に向けて、この取り組みを推進してまいりたいと思います。

 DigitalのDです。デジタル化の推進は、県民の利便性の向上に資するとともに、急速な少子高齢化の進展への対応など、直面する様々な課題を解決する上で、非常に大事だというふうに思っています。
 「3年以内に日本最先端クラスのデジタル県」となることを目指しているということですから、引き続き、これも精力的に推進していくことになると思います。

 EはEducationの頭文字ですね。この4月から、小中学校での少人数学級を導入したり、小学1年から高校3年までの1人1台パソコンを整備するなど、全国でもトップクラスとなる教育政策を実現しました。今後は、STEAM教育にも力を入れていきたいと思います。

 SはSustainabilityの頭文字です。県では、災害に強く、持続可能な社会を構築すると同時に、県民の幸福度を向上させるため、「ぐんま5つのゼロ」宣言というものをいたしました。本年5月には、「SDGs未来都市」にも選定されましたので、ニューノーマルを先導する持続可能で快疎な群馬の実現を目指してまいりたいと思います。

 次のスライドをご覧ください。「7つの政策の柱」と「6つの機軸」についてまとめたものです。
 今ご説明した「6つの機軸」については、新・総合計画で掲げる「7つの政策の柱」に、実はすべて位置付けられています。
 それぞれ、どの柱に分類されるかは、このスライドのとおりになっています。

 続いて政策実現のための「5つの改革」についてもご説明します。次のスライドをご覧ください。
 すべて頭文字がPなので、「5P」ということにさせていただきました。
 1つ目のPは、Promotion。新型コロナによって、県外や国外に知事自ら足を運んでトップセールスを行うということがなかなかできない状況が続きました。
 コロナが収束した後には、ぜひ、このトップセールスを再起動させたいと考えています。

 2つ目のPは、Processです。県庁内には知事が決定しなければならない重要な政策がたくさんあります。決断の毎日です。先般も沼田高校、沼田女子高校の再編統合を決断いたしました。
 県庁内の政策決定プロセスを迅速化し、効率的な県政運営を行っていきたいと思います。

 3つ目のPは、Partnershipです。官民の連携を今一層強化し、民間の知恵とリソースを県の政策につなげていきます。

 4つ目のPは、Publicです。政策決定プロセスを透明化し、さらなるオープン化に努めていきたいと思います。

 5つ目のPは、Participationです。これまで女性幹部職員を多く登用してきたように、女性だけではなくて、若者、外国籍の県民、障害者の皆さん、そのご家族、こうした方々を、県の審議会等に積極的に登用していきたいと考えています。
 やはり、多様性が確保された県政を実現していくことが大事だと思っています。

 これからの2年間は、特に今ご説明した「6つの機軸」の実現のために、「5つの改革」をより一層推し進めるということになります。
 県民の皆さんが心豊かな生活によって、誇りと幸福感を持てる群馬を目指し、努力をしてまいります。
 私からは長くなりましたが以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

コロナウイルス感染拡大と東京オリンピックの因果関係について

(記者)
 コロナの流行が広まっているのでお尋ねします。感染者が群馬県でも増えていますが、五輪との因果関係はあるとお考えでしょうか。

(知事)
 それはいろんな分析があると思うんですけれども、私の感覚で言うと、ほとんど無観客で行われているので、もしかしたら五輪に関する人流は、全体でいうとすごく割合が少ないんじゃないかと思っています。直接五輪のせいで、(コロナの感染が)広がっているとは感じていません。

人流の増加について

(記者)
 この4連休の時に高速道路を走ったんですけれども、埼玉方面へ行ったんですが、反対車線が非常に渋滞もしており、車が非常に多かったですし、オリンピックと直接関係ないんですけれども、オリンピックに伴う連休で、非常に人流が増えているように思います。
 菅総理大臣も、オリンピックによる人流は減っているとおっしゃっていたのですが、ちょっと違和感があるんですけれども、そこら辺はどうでしょうか。

(知事)
 田子知事戦略部長の方からも細かくデータをお話してもらえばと思うんですけども、まずですね、確かに4連休とか、夏休みシーズンになっている中で、群馬県に結構いろいろなところから、観光に来られているという情報が入っておりますが、例えば、観光地でもコロナ感染者は出ていませんので、そこはしっかり対応していただいているんじゃないかと思います。
 全体の数字については知事戦略部長から少し解説をしてもらえればと思います。

(知事戦略部長)
 節目節目で、知事の方からも、人流についてはこの場で報告させていただいていますけれども、県の方でもKDDIのデータは引き続き取っております。
 まず、高崎駅につきましては、この4連休は、前の週と比べますと、こちらのデータでは、プラス6.7%になっています。県内在住の方の人流が、逆にマイナス6.1%なんですけれども、県外在住の方がプラス37.8%という形で、県外の人が、高崎駅周辺は増えております。
 ただ、実際ですね、感染(拡大)前のデータに比べると、マイナス39.7%ということで、感染(拡大)前の数字に比べるとまだ低い状態ということになっています。
 また、太田は、午後9時のデータですけれども、前週比でマイナス2.9%。そのうち、県内の方はマイナス14.3%ですけれども、県外の方がプラス44.1%ということで、県外からの方が増えています。
 ただ、太田についても、感染拡大前に比べますとマイナス63.8%ということで、感染拡大前とに比べると、やはりまだまだ低い数字になっています。
 他にも、草津と伊香保についても調べておりまして、草津につきましては、県内在住者で、平日でプラス44.1%、休日はマイナス3.7%。
 伊香保温泉につきましては、県内在住者で、平日がプラス27.8%、休日がマイナス6.1%ということで、平日につきましては、県内は、前週に比べると大きく増加しているんですけれども、休日につきましては、対前週比で、5%前後の減少ということです。
 草津温泉で県外在住者につきましては、平日でプラス2.7%、休日でプラス13.4%です。また、伊香保温泉で県外在住者につきましては、平日でプラス14.4%、休日がプラス13.7%ということで、こちらにつきましては、両温泉とも10%程度の増加ということになってますので、その辺も踏まえて、さらに、分析をしていきたいと思っています。

(知事)
 今、知事戦略部長からも報告がありましたけれども、人流は、高崎でも太田でもそうだと思うんですが、増えているんですけれども、感染が広がる前に比べると、まだ相当少ないということですけれども、記者さんが指摘したように、もう夏休みシーズンなので、(人流が)増えやすい傾向もありますから、この数字は我々も注意深く見ながら、必要な呼びかけをしていきたいと思います。

感染拡大に対する対応について

(記者)
 今、東京で(感染が)拡大していますよね。拡大した理由として、例えば、オリンピックのバブル方式がうまくいってないっていう現状があると思います。
 知事は、「東京の感染者数が群馬県と非常にリンクしている」と何度もおっしゃっていますが、知事は、国や都、JOCに対して何か注文はないでしょうか。というのは、先ほど2年間の振り返りをされていましたけれども、「県民の命を守ることが一番大事」とおっしゃっていましたが、群馬県のリーダーとして、どういうことができるのか、ちょっと教えてください。

(知事)
 まず、これも一貫して言ってきたんですが、こういう未曾有の状況の中では、政府はできる限りのことをやっていただいていると思うんですね。
 政府の政策をいろいろ批判するのは簡単なんですけども、群馬県は、批判するよりは、しっかり連携をしていくという哲学でやってきましたし、それは、引き続きそういうスタンスでいきたいと思います。
 ただ、東京(の感染拡大)が収まらないと、やはり首都圏(の感染拡大)は収まらないと思うんですね。
 記者さんもご存じのとおり、たぶん、ここ1カ月ぐらいは圧倒的に低い数字で抑えられてたんですけれども、それでも会見で毎回申し上げているとおり、東京(の感染拡大)が収まらないと、そこからこうやって染み出してくるというのは専門家の方々もおっしゃっていたので、やはり東京は、もう少し頑張っていただきたいと。
 特に、政府も全力を尽くしていると思うんですが、小池都知事にはさらに、この東京の感染拡大を抑えるような取り組みを、大変だと思いますが、頑張ってやっていただきたいなと思います。
 今、情勢を見てみると、群馬県は東京の影響を一番受けるんですけれども、過去のデータを分析すると、埼玉にも結構影響されている感じなんですね。東京が過去最多、埼玉が過去最多、隣県の栃木県でもかなり増えてきているということでいうと、こういう状況の中で、群馬県を守るのは、とても大変になっているなと思います。
 そういう中でも、先ほど申し上げたとおり、ワクチン接種を進めるというのと、相当今感染者が出ているので、現場の対応も大変だと思いますが、保健所も全力を尽くしているので、1つ1つのケースを封じ込められるように、とにかく全力を尽くしていくということしかないと思います。
先ほど申し上げたとおり、現段階で、警戒度3に上げるということを発表しました。でも、数字だけから言うとね、今日の感染者数は100人を超えていますから、時短要請をしても不思議はない数字なんですね。
 だから、記者さんもご存知のとおり、東京以外の関東圏、神奈川、千葉、埼玉も緊急事態宣言になりますよね。なおかつ、北関東も、茨城がすごく増えていて、すでに地域限定で時短要請をやっている。栃木県もおそらく、そういう方向になっていくということなので、全体を見ながら、群馬県の対応を考えていきたいと思います。
 今、この時点では来週から警戒度3に上げるということなんですけれども、例えば、感染者数について、100(人超え)が続くとか、かなり急増して、今まで見たことないような状況になるようならば、これはもう逡巡なく、必要な対策を取らざるを得ないし、場合によっては、臨時記者会見で(警戒度を)「4」にすることも考えなければいけないし、そういう展開もあり得るということはですね、今日35市町村長にご理解を求めておきました。

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の実効性について

(記者)
 国の方で緊急事態宣言を東京都に出していますが、その実効性が厳しくなっているのが現状です。
 やはり、飲食店の方々も、(緊急事態宣言の発令が)4回目ということもあり、国が言うようにやらなくなっていて、実効性が厳しくなっていると思います。
 その辺りについては、どういうお考えでしょうか。

(知事)
 東京で緊急事態宣言がなかなか効かなくなっているという分析が多くなっているのは、大変憂慮しています。
 ただ、群馬県においては、まん延防止等重点措置がものすごく効いたわけですよね。群馬県は、まん延防止等重点措置を適用したことによって、とても長い期間、首都圏では圧倒的に低い数字を維持できたということなので、やはり残念ながら、お酒の提供を控えたりとか、会食も、ある意味でいうと制限するような、まん延防止等重点措置の中で対策を取ったことは、確実に効果が出たと思っているので、群馬県では、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が効かないとは思っていません。
 何度も言いますが、やはり東京で、ぜひ適切な対策を取っていただきたいなと思っています。

(記者)
 そこで知事、菅総理大臣とか、河野大臣とか、非常に近しいので、何か伝えることはできないでしょうか。

(知事)
 これまでも何度もお目にかかっていますし、河野大臣とは、少し前にも直接会って、ワクチン接種について様々な要望もしてまいりましたので、ことあるごとに、激励したいというふうに思いますし、群馬県の現状とか、市井の声みたいなものは、しっかり、この2人には伝えていきたいと思います。

警戒度を3に上げることによる影響について

(記者)
 今、緊急事態宣言とかの実効性の話もありましたけれども、今回は警戒度3で、時短要請にはならないですが、飲食店の人出とかそういうところには、かなり影響が出るのかなとは思うんですけれども、何度も時短要請をする中で、夜の街でもクラスターが出ている話もありましたけれども、そういう中で飲食店に対して警戒度3の時点では、一体どういう影響が出ると想定していて、またそういうところに、どのような配慮をしていく考えか、何かあれば、教えてもらえますか。

(知事)
 今の時点では、警戒度3に上げるというメッセージを、しっかりと県民の皆さまに伝えて、大変厳しい状況になっているという、デモンストレーション効果も含めて発信をするんですけれども、時短要請をしないということでいうと、今の時点で、飲食業関連の方々に大きな影響が出ることはあまりないと思います。
 もちろん、警戒度が上がることによって、外に出ることを止める人も出てくるかもしれませんけれども、まだ時短要請もしていないし、不要不急の外出自粛要請も出していませんから、今のところ、そんなに影響はないと思います。
 ただし、これからの展開によっては、数日中であっても、余りにも急激な展開になれば、臨時記者会見をやって警戒度を上げざるをえないこともあると思うので、時短要請せざるを得なくなった時には、これは当然影響が出ると思っています。
 様々な考え方があって、もっと早く緊急事態宣言を発令した方がよいという意見もおそらくある思うんですけれども、私個人としては、一貫して言ってきたように、事業者の方々とか地域経済のことを思うと、できるだけ時短要請みたいなことはやりたくないです。せっかく、まん延防止等重点措置に対して、事業者の方々に耐えていただいて、効果が出て、やっとこれを解除できたわけでしょう。
 だから、個人の心情としては、経済活動を制限するようなことはやりたくないんですね。
 ただ、今までにない状況ですよね。全国で、一気に増えているという状況の中なので、事態が急変すれば、やはり先ほど申し上げたとおり、県民を守るためには、そういう措置に踏み込まざるを得ないところもあるかなと思っています。

まん延防止等重点措置を繰り返した場合の実効性について

(記者)
 今の質問に重ねて、実効性について、この前のまん延防止等重点措置の時は、かなり効果が目に見えてあったと思うんですけれども、また何度も繰り返して発令すると、やはり東京のように実効性がなくなってしまうことも考えられると思うんですが、そうなった時に、どのような工夫をするか、今考えてることって何かありますか。

(知事)
 まん延防止等重点措置は、ものすごく効果がありました。
 これはやはり事業者の皆さま、県民の皆さまが協力していただいたからだと思います。
 ですから、今回例えば、こういう措置をとって、効果がないということは言えないし、効果があると思っているんですね。
ただし、今まさに記者さんがおっしゃったとおり、状況は変わりつつあるので、東京は例えば、緊急事態宣言がほとんど効いてないですよね。だから、我々が考えなければいけないのは、同時にどんなメッセージを出すかということであって、前の記者会見で申し上げたとおり、今、新しい変数が出てきているわけですよ。ワクチン接種という。だから、いろいろな対策を取ることも大事なんですけれども、同時に、ワクチン接種を進めていく。これがものすごく大事であって、今日もお話したとおり、感染者は20代、30代で5割、6割、20代未満も含めると7割になっているので、この人たちに対して、しっかりとワクチン接種をやってもらう、この方々に、例えば、申し訳ないですけれども、行動に気をつけてもらう、感染防止対策を徹底してもらうという働きかけを、合わせてやっていくことが、ものすごく重要なポイントになると思います。

病床稼働率の増加について

(記者)
 コロナのことでお尋ねしたいんですけれども、病床の稼働率について、昨日の時点で24%で、10ポイント増加しているというお話がありました。(感染者は)若い人が多いということですが、その一方で、入院している人が多いというのは、これはどういった理由なんでしょうか。

(知事)
 これは、武藤健康福祉部長から分析していただければと思います。

(健康福祉部長)
 ここ1週間ぐらいを見た時に、今入院される方、今日は103人の感染が出たわけですが、いわゆる新規感染者のうち、3割から3割5分ぐらいの方が、入院されるような状態になっています。
 新規の感染者は若い方が多いこともあり、確かに、重症になる方は(あまり)いらっしゃらないんですが、もちろん軽症であれば、ホテルで療養していただくんですけれども、熱が少し高いとかですね、いわゆる中等症という言い方をするんですが、中等症の方が、若い方の中でもそれなりの人数がいらっしゃいまして、今の病床稼働率になっているというような状況になっております。

(記者)
 この病床の稼働率が今後上がってしまうと、例えば、今ワクチン接種センターでも多くの方が協力されていて、そちらへの影響も少し心配されるのかなと思うんですけれども、この辺りの関係性というのは、どの程度あるのでしょうか。

(健康福祉部長)
 今、ワクチン接種のために、医療機関の方や医師会の方々、他にも、歯科医師会等、医療関係者の方たちのご協力をいただいて、今の接種能力を維持しております。
 これから、感染者がさらにどんどん増えていって、病院の方がかなり厳しくなってくれば、そこの兼ね合いは、非常に難しい場面は出てくるとは思っております。
 ただ、協議をさせていただいて、必要なバランスはしっかり取っていかなければならないと思っております。

(知事)
 記者さんの質問は、もっともだと思います。今、感染者の7割近くが、若い人たちですよね。
 今までは、高齢者の方々が多い中でも、だいたい入院する率が3割とか3割5分だったので、若い人(が感染者の大半に)なれば、これはもう少し減ってくるはずだと思っていたんですね。ところが(入院率は)あまり変わっていないということなので、武藤健康福祉部長にも分析してもらったんですけれども、中等症の人が意外と多いということみたいなんですね。
 ただ、若い人が多くなったということについて、これは、とにかく深刻な問題ではあるんですけれども、重症者数は少ないですよね。(一昨日は)50人、(昨日は)70人、今日は100人出ているんですけれども、重傷者はまだ2人のレベルですから。そういう意味では、若い人が多くなっていくということで重症になる方が少ないんだろうと思います。
 ですから、(入院した)みんながどんどん退院するようなサイクルになればいいですよね。

(健康福祉部長)
 平均在院日数は、おおよそ10日から12日ぐらいになってくるので、増え始めてから、そのサイクルに入ってくれば、ある程度病床稼働率は安定してくるかと思ってます。
 ただ、やはり東京をはじめ、大きな都市の中では、若い方でも重症になるというのもそれなりの率で出てきているという報道に接することが多くありますので、今は、たまたま重症者が少ないということなのかもしれないので、警戒していかなければならないと思っておりますし、そういったこともあり、20代や30代の若い方も十分に気をつけていただきたいなと思っているところです。

(知事)
 記者さんのご質問も、とても大事なポイントだと思うんですが、まさにおっしゃったとおりで、相当、担当部局にも苦労してもらって、医療関係者を確保して、これだけ大規模なオペレーションができるのは、ここのところ、ずっと感染者の数を、首都圏では圧倒的に低く抑えられていたことも大きいんですよね。
 つまり、病院側に、ある程度余裕があるということなので、今のところ(病床稼働率は)25(%)ぐらいで、まだ直接大きな影響はないんですけれども、これ以上増えてくると、やはりワクチン接種の方にも支障が出てくると思うので、ここは、よく状況を見ながら対応していかなければいけないと思います。
 もう1つ言うと、ずっと会見でも言っていたように、欧米諸国の前例を見てみると、1回目の接種がだいたい全人口の5割ぐらいに達した段階で、アメリカもヨーロッパもそうですけれども、新規感染者が急減して、入院する人も激減していったんですね。だからそこを目指してやってきました。今の感じだと、1回目の接種率が全人口の43%ぐらいまで達しているので、おそらく来月の初旬か中旬かわかりませんが、5割に達するんですね。
 しかし、どうもバリアントと呼ばれるデルタ株の変異株が出てきているので、もしかすると、分かりませんけども、(1回目の接種率が)4割を超えても、現在のように(感染者が)100人出ることを考えると、描いていたシナリオと少し違う点もあるのかなということで、注意深く見ていきたいと思います。本来であれば、4割に達してきたら、感染者数が少なくなってくると思っていました。そうなると、医療機関も余裕が出てきて、さらにオペレーションが加速できるといったシナリオも描いてたんですが、まだ、結論を出すのは早いんですけども、注意深く見ていかなければいけないかなと思います。
 ただ、もう1つ言うと、感染する人は、ほとんどワクチン未接種の人ですから、やはりワクチン接種をしていけば抑えられるんだと思います。

山本県政2年間の自己採点について

(記者)
 発表いただいた2年間の実績の関係で、多分、昨年もしていただいたと思うんですけれども、自己採点をすると、何点くらいになりますか。理由も含めてもしあれば・・・

(知事)
 自己採点は、すごく難しいですね。
 1ついえることは、2人の副知事もアドバイザーも全部含めてですけれども、県庁職員は、本当に頑張ってくれたので、知事としては高得点をつけたいと思います。
 知事として言うと、そうですね、65点ぐらいにしておきますかね。この状況の中では、相当頑張れたと思うんですけども、それは、県庁のみんなが心を合わせた結果だというふうに思うので・・・
 (点をつけるのは)難しい。謙虚にやらなきゃいけないし、だからといってあんまり低いと、これだけみんなに頑張ってもらってるのに良くないし。だから難しいです。
 65点ぐらいにしたいと思います。まだまだ、やり方によっては70点や80点まで上げられるという意味を込めて、そのぐらいにしておこうかなと思います。

(記者)
 知事として足りない部分というのは。35点分・・・

(知事)
 私は、もともと欠点だらけの人間ですからね。
 能力も足りないし、判断力も足りない。そこは自分自身に反省するべきところがあると思うんですけれども、でもですね、よく頑張ってきたと思います。
 特に、やはり、みんなで力を合わせて、次々といろいろな困難に直面する中でも、1つ1つそれを乗り切ってこれたんじゃないかなというふうに思います。
 足りないところを挙げれば、いろいろあるんですが、今は新型コロナで大変ですけれども、群馬県の可能性をものすごく感じた2年間でした。

(記者)
 今後の2年間でやりたいことについても話していただいたんですけれども、例えば個々の政策で、例えば、県議会と少し合わなかったりとか、そういう時は、知事としてはどのようにやっていきますか。

(知事)
 何度も、会見で申し上げているとおり、知事は執行機関、県議会は議決機関ですよね。ですから、それぞれの役割分担をしっかり果たしていくということに尽きると思うんですね。
 やはり県議会と知事の関係について、基本的に県議会の目的は、知事というか行政をチェックすることなので、そこは是々非々でいろんな議論をしていけばいいと思うんですけれども、お互いに県民のためになることをやりたいという志は同じなので、その中で、できるだけ丁寧に調整をして、よりベターな道を模索していければというふうに思います。
 今、記者さんがおっしゃったように、知事がやろうとしてることと、県議会が考えてることと、調整が必要になる場面はこれからもいろいろあると思いますが、まず1つは、最大限、丁寧に説明責任を尽くして、ご理解、ご協力をしてもらうために説得をするということが、第一義的なところだと思います。
 もちろん市町村との関係、それから県議会との連携を最大限重視しますが、最後の最後は中央から突破していくといった気概は常に持っています。

警戒度3への引上げについて

(記者)
 警戒度3への引き上げについて、改めてお伺いします。
 以前、警戒度4になった時とか、まん延防止等重点措置を適用した時と、感染者数は同じレベルもしくはさらに多いようなレベルだと思うんですけれども、今回、一気にレベル4に引き上げなかった理由についてもう少し詳しくお願いします。

(知事)
 記者さんがおっしゃったように、今回警戒度4に引き上げるという選択肢もあったと思います。
 ただ、警戒度4に今の段階で引き上げたら、即時短要請みたいなことになってしまうので、そこは一呼吸おきたいと思っているんですね。
 今の段階でも感染者数は100人なんですけれども、ここから状況も見極め、栃木県もまだ時短要請をかけていませんから、そういった周りの状況も見極め、国の動きも見極めるような、ある程度の時間も必要だと思うんですよね。
 新しい展開としては、東京以外の関東圏は、ほとんど緊急事態宣言に行くわけですよね。ここで、同じ北関東で、同じような状況にある栃木県と茨城県がどのように対応するのか、あるいは、群馬県の感染者がどのように推移していくのかということを見極めるという意味でいうと、現段階では、警戒度3に上げるというのが適切だと判断しました。
 今おっしゃったように、警戒度4に上げるという選択肢も議論しましたけれども、ここは全県をとにかくとりあえず警戒度3に上げようということです。
 ただ、先ほど申し上げたとおり、これからの展開によっては、本当に必要になれば、臨時会見を開いて警戒度4に上げることもあり得ると思っています。

(宇留賀副知事)
 客観的な数値の医療体制のスライドを出してください。
 今までと違うのが、やはり、30代以下の若い人の感染が多いというところになります。
 つまり、これまでのゴールデンウィークも含めての感染でいうと、どちらかといえば60代の方の感染が非常に割合として多くて、60代の方だと、それなりの数の方が重症化していくと。
 群馬もそうなんですけれども、重症化に対応できる病床数は、非常に限定的になっているというところがありまして、ここも今、(人工呼吸器を)2台しか使っていないというところがあるんですけれども、過去の同じ状況で言うと、ここは10とか20という数字になっていて、本当に1週間~2週間同様の状況が続くと、重症の対応ができなくなる。つまり、まさに命の選別みたいな形をしなければいけないという状況が差し迫っていた部分があります。
 今回の場合は、感染者数というところでは、非常に大きい数字が出ているというところもありますし、先ほど、ご心配されたように、感染経路不明の方の比率が非常に高いというところで、これから、(感染者数が)100人をさらに大幅に超えるような人数の感染者が出てくる時もあると思うんですけれども、医療に対する負荷が、今後、どの程度増えていくか、もう少し見極めたいと思っています。
 この瞬間に時短要請をしてしまうのではなくて、もう少し様子を見ると。ただ、そんなに時間の猶予があるとは思っていません。

(記者)
 先ほどの質問の中で、知事が「事態が急変すれば、まん延防止等重点措置の適用申請することもあり得る」とおっしゃってましたけれども・・・

(知事)
 まん延防止等重点措置とは言っていません。何らかの措置ですよね。例えば時短要請もあるかもしれないし、それ以上のこともあるかもしれません。それは情勢次第だと思います。

(記者)
 事態の急変というのは、もう少し詳しく言うと、どういうことになりますか。

(知事)
 例えば、今宇留賀副知事が言ったように、今まで群馬県の最多の感染者数は113人ですよね。今回も、過去2番目に多いです。
 これが、例えば、過去最多を更新していくような状況になるということも1つですし、先ほど宇留賀副知事から、非常に適切に補足してもらったんですけれども、重症者が一気に増えるとか、病床稼働率が、1週間で10%上がってますけれども、さらに一気に急増するとか、そういうようなことも、おそらく事態の急変の中に入ってくるのかなと思います。

(宇留賀副知事)
 あと例えば、数字で言うと、この感染経路不明という部分に非常に注目していて、数日前とか1週間前だと、この数字が7割~8割というところでした。今、感染者数も多いので、5割~6割ぐらいに少し落ちてきたんですけれども、ここがさらに、例えば7割~8割にまた戻る形になり、感染者数も100人台ではなく、200人や300人に達すると、さすがに、若い人が多くても、いわゆる医療体制に対する影響というのは、我々としては我慢し切れなくなるところもあります。
 感染者数が、この後落ちてくるのか、横ばいなのか、さらに突き抜けて(増えて)いくのか。増えた場合も、どのぐらい増えるのかというところを、もう少し見たいという形になります。

若者へのワクチン接種について

(記者)
 20代、30代のワクチンの関係なんですけれども、(ワクチン接種を)前向きに受けて欲しいという部分はあると思うんですけれども、一方で、気持ちの問題ではなく、実際にワクチンを打てるタイミングがあるかないか、場所の提供の問題もあろうかと思います。県営接種センターであれば年齢は関係ないでしょうが、市町村でのワクチン接種の計画について聞いていると、対象者の年齢をだんだんと上の方から下の方に下げいく。なおかつ、このところ、(ワクチンの)供給が減っていて、そうすると、一段と若い人は先送りになってしまいます。
 そういった状況の中で、20代や30代のワクチン接種を進めようとした場合に、例えば、県営のセンターだけで接種しきれるのか、それとも、例えば県営接種センターでも若い人を優先するとか、あるいは、市町村に、若い人を優先してもらうという要請をしないと、いつになっても、若い人の順番が回ってこないということなのか、その辺りはどう見ていらっしゃらいますか。

(宇留賀副知事)
 ワクチン接種センターの稼働状況というスライドを出してください。ここでいうと、現在の稼働率が86.3%です。
 裏を返すと、当日になっていらっしゃらないという方もいますので、稼働率10%ぐらいの余裕は現在あるというところで、若い方が(ワクチン接種を)受けようと思っていただければ、こちらに来て打っていただけます。
 今後、多分若い方々のニーズがさらに大きくなっていくと思うんですね。
 去年、なかなか遊べなくて外に行けなかった。友人とも会えなかった。だから、今年は会いたいと。高齢者のワクチン接種も広がって、自分は大丈夫だろうというところも、私も若い時そのように思ったこともあるので分かるんですけれども、そういうところの前に、まず、ワクチン打ってくれというような話で言うと、我々もまだ余力としては、一定数あると思います。
 また、接種券についても、県内の市町村でいうと基本的には、若い方に対しても配布し終わってると認識していますので、ぜひワクチンを打っていただく。その機会についても県の方では、提供できているかなというふうに思っていますし、ニーズが増えてくるようでしたら、いろいろな対応も考えていきたいと思います。

(記者)
 そうしますと、気持ちさえ、接種の方向に向いてくれれば、接種の機会を、若い人に振り分けられる余裕があるという捉え方でよいでしょうか。

(宇留賀副知事)
 振り分けられるというよりも、現時点でも一定の枠があるので、そこを使っていただきたいと思います。

(記者)
 今の接種の方法から、何か仕組みを少し、新たに一歩踏み出すとかという段階ではまだなさそうですかね。

(宇留賀副知事)
 まさに接種券を早く配布して欲しいという話も、以前から各市町村にもご相談させていただいて、各市町村でも、6月から配布を全年齢にしていただくようなところもあったので、お手元に届いてらっしゃると思います。
 ただ、地元で、まだ受けられない市町村もあると思いますし、「わざわざ高崎まで行くか」というふうに思ってらっしゃる方もいると思うんですけれども、ぜひそこは、まずワクチンを打って欲しいと思います。その方が、家族とか仲間との関係もより近くなってくると思うので、ぜひワクチン接種をお願いできないかなと思っています。

知事二期目について

(記者)
 知事の2年間を振り返られましたけれども、その折り返し地点を迎えた時点でですね、二期目についてどう考えていらっしゃるのか、現時点のお考えを聞かせください。

(知事)
 4年間の1期目の任期のうち2年が経ちました。知事選に出るときに、何期ぐらいを考えているのかとか聞かれたので、それについては、何期で辞めるとか言うつもりはないと。だいたい、一期一年が真剣勝負で、その次の選挙に出られるかどうかは実績によって決まるんでね、よく何期までとかいう人がいるけど僣越だと思うという話をしたんですね。
 当然知事になってからこの4年間で、できる限りのことをやろうと思ってやってきました。今2年経ったところなんですが、ここからですね、新型コロナがしっかりと収まったのを見極めながらですね、これちょっと政治的な話になりますが、二期目という話なのでお答えすると、70の後援会を行脚していきたいと思います。70の後援会を1年近くかけて、来年の夏までずっとここから、特に秋ぐらいから(新型コロナが)少し収まったのを見据えて、行脚していきたいと思います。
 その中で、改めて群馬県民というか、市井の声をきちっと聞くと。もちろん県議の皆さんも(県民の)代表なので県議の皆さんの声を聞くということもあるんですけども、直接県民の皆さんの声を聞くということをずっと積み重ねていきたいし、本当に知事に期待する声があるのか。
 場合によっては、職域団体の人たちとも意見交換をする。さらには、1年近いプロセスの中で、来年の夏まで県庁の職員の皆さんの意見も聞くと。その間、実は後援会も後援会長が変わったところもあるのでね、例えば、長野原の山本一太後援会は、私より若い町長が後援会長になってくれたんですけども、まだ正式な会合をやってなかったりとか、そういうところを立て直しながら、来年の夏までずっと群馬県中を行脚して、知事に対する期待とか、群馬県の状況とかをよく把握したいと思います。
 それで来年の8月は、コロナが収まっていれば、国会議員の時代と同じように、後援会戦略会議というのを1年に1回やるので、70の後援会からたぶん200人ぐらいの幹部の方々が集まるんですけども、そこで、任期の1年前にですね、次の選挙に出馬するかどうか方向性を決めたいと思います。
 宇留賀副知事もそうだし、岡田DX推進監もそうだし、宇佐美メディア戦略アドバイザーとか森原政策アドバイザーもそうだし、これだけの人材を集めて、なおかつここまで、県庁の同志の皆さんに頑張ってきていただいてるので、あまり直前に決めるというのは迷惑がかかると思うんですね。
 だからですね、いろいろ知事選とか首長選を見ても、1年前に決める人はいないと思うけど、基本的に、もう来年の夏。世論調査もまたやります。どのぐらいの期待があるのかというのを含めて、来年の夏の戦略会議で大きな方向性を決めて、ただ正式な出馬表明というのは、その次の年の県議会のどこかでやるという形にしたいなと思います。
 すいません政治的な話で。でも2期目といのは政治の話なんで。もし来年の8月に出ると決めたら、そこから1年かけて強力な選対を作っていこうと思います。

(記者)
 とりあえず1年いろいろな声を聞いて、来年の夏に方向性を出したいということでしょうか。

(知事)
 来年の夏には方向性を決めたいと思います。

ソフトボール日本代表の表彰について

(記者)
 ソフトボールの日本代表が金メダルをとりまして、群馬県の関係の選手もかなり多く在籍してます。高崎市では、市民栄誉賞を出されるということを決めたそうなんですけれども、県は県民栄誉賞とか、何か表彰についての考えはあるでしょうか。

(知事)
 今日の新聞で、高崎市長がいち早く、市民栄誉賞を贈ることを決めたという発表をされたので、さすがだと思いましたね。
 やっぱりですね、上野選手はずっと群馬県のチームで頑張っていただいてるわけですよ。直滑降ストリームでもいろいろと対談をさせていただきましたが、本県のチームにいる人もおられる中で、オリンピックで2度目の金メダルをとったわけですよね。これはやっぱり県民としても誇るべきことだと思うので、何らかの、県民栄誉賞みたいなものはぜひ考えたいと思います。
 ただ、タイミングとかそのやり方については、少しこれから県庁内で相談をしたいと思いますが、知事の気持ちとしてはですね、これはもうやっぱり群馬県民としては、これだけ群馬県民に夢と希望を与えてくれたんでね、エネルギーを与えてくれた方々に対してですね、県民栄誉賞を贈るということは真剣に検討したいと思います。

まん延防止等重点措置について

(記者)
 まん延防止等重点措置の適用の申請なんですけれども、今の段階では考えてないということだろうと思うんですが、状況によっては考えるということで、可能性について、今どのようなスタンスでお考えなんですか。

(知事)
 今後の展開によりますよね。それが時短要請なのか、まん延防止等重点措置なのか。どういう要請なのかは、いつにかかってもこれからの情勢によると思います。
 それから先ほど申し上げたとおり、国のスタンスもよく見たいし、南関東の東京を除く県には全部緊急事態宣言がかかるわけですよね。なおかつ、栃木とか茨城はどうするのかというのもよく見極めながら、判断していくことになると思います。

全国知事会の会長選について

(記者)
 今日ですね、鳥取県知事の平井さんがですね、全国知事会の次期会長選に出馬するということを表明されています。山本知事はご自身で、知事会の会長に立候補するご意思とか、あるいは推薦に回るとかですね、今のところのお考えをお聞きしたいと思います。

(知事)
 まず、私が会長選に出るということはありえません。まだ二年しかやってないのに立候補することは考えてませんが、飯泉会長が次は出ないということなんでしょうね。そうだとするとですね、平井知事は適任だと思います。
 非常にリーダーシップもあるし、知恵のある方だし。これまでもですね、知事会をセットするのはとても大変だと思うんですよね。でも、飯泉会長と平井知事のコンビでずっと、これを取りまとめてこられて、各県の要望をしっかりと国にも伝えていただいてるので、私個人としては、平井知事はとても適任だと思うし、もしやっていただけるのであれば、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

(記者)
 推薦に5人名前を連ねる必要があるそうなんですけれども、山本知事が推薦に入るというようなことは、今は考えてないのでしょうか。

(知事)
 どこまで言っていいのか分かりませんが、応援したい気持ちはあります。

ソフトボールの普及について

(記者)
 ソフトボールの関係なんですけれども、前回の13年前の時には特別栄誉賞というのを贈呈されていたんですけど、また同じようなことなのかなと思っているんですが、それに関連しまして、選手たちも、今後の競技の普及がかなり重要だというふうに会見の中で・・・

(知事)
 ソフトをなんですか?

(記者)
 普及ですね。ソフトボールを世界各国に普及していくこと。

(知事)
 普及ね。すみません。

(記者)
 13年ぶりということで、なかなか五輪の競技に採用されにくいということがあって、次も8年後採用されるかどうかというのがかなり重要なポイントになってくるんですけれども、群馬県として、ソフトボールの普及に向けてバックアップとか、そういったことは検討されてますか。

(知事)
 国会議員の時に、群馬県ソフトボール協会の会長だったんですよね。それは知事になって一応返上したんですけども、以前からソフトボールを応援したいという気持ちもあるので、今回こういう形で、2度目の金メダルを獲得されたということもあるので、例えば愛知県みたいなところ、大村知事みたいな人と連携をしながら、少しですね、今おっしゃったような、次のオリンピックに向けた動き、そんなに簡単じゃないと思いますけども、それはぜひ考えたいと。群馬県からソフトボールをどんどん普及させていくというキャンペーンをやるということは、ぜひ積極的に考えたいと思います。
 13年前のオリンピックの時は県民栄誉賞を出してないと思いますがどうでしょうか。

(総務部長)
 13年前は県民栄誉賞ではなくて、スポーツ特別栄誉賞を贈呈をさせていただいております。

(知事)
 どう違うのかな。県民栄誉賞との違いって何ですか。

(総務部長)
 スポーツ特別栄誉賞ですので、スポーツの分野に着目をして、すぐれた顕著な功績があった場合に贈呈をさせていただくのがスポーツ特別栄誉賞でありまして、県民栄誉賞につきましては、分野を限定するということではなく、広く県民に敬愛されて、社会に明るい希望と活力を与えるとともに、本県の名声を高めることに顕著な功績があった場合に贈呈をさせていただいております。

(知事)
 そうすると、一段高い賞ということですね。

(総務部長)
 そうですね。分野を限定しないで、広くということになります。

副知事の交代について

(記者)
 知事の任期のお話があったので関連してなんですが、これまで慣例では、国からいらっしゃってる副知事は大体2年で交代をされていたかと思うんですけれども、今の副知事についてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 特にまだ宇留賀副知事と相談してないんですけども、素晴らしい副知事ですよね。こういう人を副知事として抜擢できたというのは、この2年間、知事をやっていて、非常に群馬県にとっていいことだったと思うので・・・。
 まだそれについては考えてもみなかった。相談もしてないけど、当然希望としては、宇留賀副知事には続けて・・・。2年で帰ってもらったら困るというのが私の率直な考えです。相談したこともないけど、やっぱりいてもらわないと困ります。宇留賀さんが帰りたいと言ったら、また経産大臣にお願いに行こうと思います。ちょっとまだ相談してないので。当然助けてもらえるものだと。「take it for granted」という言葉が英語であるけど、そういう感じでした。
 もう一言いうとね、先ほどスピーディーな政策決定ということを言ったんですが、宇留賀副知事は最先端の知識を持って、世の中の流れを踏まえて、いろいろと思い切った政策を提案してくれるんですよね。でもそれだけではバランスある判断はできにくいところもあって、やっぱりですね、別にお世辞を言うわけではないんですけど、津久井副知事というプロパーで、県庁のことを熟知した、県議会との関係も十分分かった人がいて、この2人がいるから、知事としては、非常にバランスのある、しかし実質的な効果のある政策を打ち出せるんだというふうに思っています。それだけは付け加えておきたいと思います。
 びっくりした。全然考えてませんでした。
 今までの副知事って2年で帰ってるんですか。

(記者)
 総務省からの副知事おそらくだいたい2年ぐらいだったと。

(知事)
 そうなんですか。(知事戦略部長に確認して)3年の人もいた。
 これまでの副知事も素晴らしい方かもしれませんけども、私の感覚だと、宇留賀副知事は別次元だと思ってるので。これ知事の感覚ですから。ぜひ助けていただきたいと思っています。

1人1台PCについて

(記者)
 1人1台PCの関係で、宇留賀副知事にもちょっとお尋ねしたいと思います。先週記事にしたのですが、県立高校の将来的なBYOD、端末の持ち込み型に移行するという話に対する受け止めをですね、今の小中学生の保護者さんに伺ったんですけれども、結果、50%の人がパソコンを購入したいと。36%が購入したくないと。例えば学校で使うものは学校で用意して欲しいとかそういう意味ですね。それから、購入できないという方が13%いらしたんですけども、その数字をどう受け止めになるかということと、実際に県で、BYOD(Bring Your Own Deviceの略。「自分のデバイスを持ち込む」の意味)に移行するタイミングを、今のところどのくらいで考えていらっしゃるのかお伺いします。

(宇留賀副知事)
 BYODのタイミングについては、教育委員会に正確なところを聞いてもらえればと思うんですけれども、自分の認識としては、できるだけ早い段階でBYODを。少なくとも高校生ぐらいになったら、自分のパソコンを持っていて、それによっていろいろ新しいことができるようにしていかないと、正直、世界と大分差がついてしまっているところがあると思うので、やはり高校生になったら当然のように使いこなすというところはしていかないと、これからの社会で、世界で生きていくというのは厳しいかなというふうに思っています。
 ただ上毛新聞さんでアンケートをしていただいて本当によかったなと思うんですけれども、やはり50%の方は「いいよ」ということですが、逆に言うと50%の方は、その価値をまだ見いだせないというところがあるので、やはり我々としてまだまだ、パソコンを使って教育するということの意義をちゃんと伝えきれてないし、それを実践できてないというころが非常によく分かったところだと思うので、これは高校レベルだけではなくて、小学校、中学校段階から、それを使うとどういうふうに子供の才能が花開いていくかとか、ある意味先取りじゃないんですけど、子供たちそれぞれに合った教育で才能をどう広げていくかというところがまだまだ足りないなというところを教えていただいたので、そこのところをもっと努力していきたいと思います。

(記者)
 この夏休みに持ち帰る小中学校というのが市町村によってかなりばらつきがあって、1ヶ月家に持ち帰る人と、1カ月学校の充電庫に置きっ放しの人では、かなりチャンスが違ってきてしまうという部分もあるかと思いますので、それは市町村というのではなく、県としても何らかのアプローチを考えていただけたらと思っている次第です。

(宇留賀副知事)
 ちょっと今週、たまたま文科省の幹部の方ともお話をする機会があったんですけれども、やはり1人1台PCになったら、持ち帰れるというのを原則にしていきたいということを、文科省の方ともお話をさせていただいて、その意味ですよね。やはり、そういったところの価値というところをちゃんと伝えていく。ないしは、それをちゃんと見出せるようにしていきたいと思います。

県民へのメッセージ

 他によろしいでしょうか。
 それでは最後に、県民の皆さまに、知事からお願いをさせていただきたいと思います。
 群馬県にもですね、いよいよ本格的な感染第5波が到来をしています。50人、70人、今日はですね、100人を超える新規感染者が出てきています。
 今日の会見でもご報告を申し上げましたが、病床稼働率はまだ24%ということなんですけども、これも先週から比べると10ポイント上がっているということで、かなり予断を許さない状況になってまいりました。
 来週から、県全体の警戒度を「3」に上げさせていただきたいと思っています。ぜひともですね、県民の皆さまには、さらなる感染予防、感染防止対策にご協力をいただきたいと思いますし、何度も申し上げていますけども、やはり今までのいろんなデータを総合するとですね、ワクチン接種は効果があります。2回のワクチン接種をしていただくことによってですね、95%というようなデータも世界的にあるんですけども、発症を予防する。こういう効果があると。なおかつ、重症化を防ぐという効果もあります。
 ぜひ皆さまにはですね、県営の二つのセンターも稼働しておりますので、できるだけ早く、もちろん地元の市町村でもいいんですけれども、この二つの県営センターも活用していただいて、ワクチン接種を済ませていないという方はですね、ぜひ積極的にワクチンを打っていただきたいと思います。
 特に、今日も何度も申し上げてますが、20代から30代の若い世代の方々の間で感染が急拡大してるという状況がありますので、ぜひ若い皆さんにはですね、今日もちょっと申し上げましたが、県営センターを最大限に活用していただいてですね、ぜひ2回の接種を積極的に受けていただくように、その点は重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 かなり感染が急拡大して、不安をまた抱いてる県民の皆さんも多いかと思いますけれども、冷静に、我々としては状況を分析しながら、必要な対応をとってまいります。
 感染者はすごく多いんですけども、重症者はまだ2人しかいないということで、これもワクチン接種の効果だと思いますけども、少なくとも皆さんのご協力のおかげでですね、ワクチン接種については群馬県は相当健闘しています。首都圏では最も高い接種率ですし、これをしっかりと進めていくことによってですね、すでに本格的な波になってしまいましたが、ここからの波をできるだけ低く抑えてですね、なかなか厳しい状況でありますが、できるならば、何度も申し上げますが、再び時短を要請するとか、経済的な制限措置をかけるとか、こういうことを何とかやらないでですね、この状況を乗り越えていければと思います。
 県民の皆さんのさらなるご協力をお願いを申し上げ、最後にいつも申し上げますが、オール群馬でこの危機を乗り越えてまいりたいと思います。
 皆さんにそのことをお願い申し上げまして、今日本当に長くなってしまい申し訳ありません、記者の皆さん相当大変だと思うんですが、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
 これにて定例会見を終わりにさせていただきたいと思います。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。