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外来生物「コウライオヤニラミ」について
1 コウライオヤニラミについて
外来生物「コウライオヤニラミ」は、元々日本に生息していない淡水魚です。2017年に宮崎県の大淀川の支流で初めて確認され、現在は大淀川水系にて急速に生息分布を拡大しています。
このたび、2023年と2024年に環境省が実施した環境DNA調査において、利根川水系鮎川で採水されたサンプルからコウライオヤニラミのDNAが微量検出されました。これを受けて、本種の個体現認を目的として2024年に環境省が調査を実施したところ、コウライオヤニラミ1個体が利根川水系鮎川にて捕獲されました。
現時点で捕獲個体以外は確認されていませんが、コウライオヤニラミが本州の河川で確認されたのは、これが初めての事例です。
利根川水系における外来生物コウライオヤニラミの確認について(環境省生物多様性センター)(PDF:539KB)<外部リンク>
2 コウライオヤニラミの特徴
- スズキ目オヤニラミ科
- 朝鮮半島に広く分布(日本には元々生息していません)
- 体長は最大30センチメートル程度
- 魚類や昆虫類、甲殻類などを好む強い肉食性
- えらぶたの後端に本物の眼よりやや大きい縦長の眼のような模様がある
(宮城県ホームページより引用)
利根川水系鮎川において捕獲されたコウライオヤニラミ(左:生時、右:標本)
提供:環境省生物多様性センター
3 拡大防止のために(外来種被害予防三原則の徹底)
コウライオヤニラミは令和7年6月現在、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(通称:外来生物法)で定める「特定外来生物」には指定されていません。
しかし、肉食性であり、生息域が拡大すると在来の生態系や農林水産物に悪影響を及ぼすおそれがあります。万が一、コウライオヤニラミを捕獲した場合は、ほかの場所へ移動しないようお願いします。
また、環境省が示している「外来種被害予防三原則」を徹底していただきますよう、お願いします。
外来種被害予防三原則
(1)入れない 悪影響を及ぼすおそれのある外来種を、自然分布域から非分布域へ「入れない」
(2)捨てない 飼育、栽培している外来種は適切に管理し、「捨てない」
(3)拡げない すでに野外にいる外来種を他の地域や場所に「拡げない」
4 参考情報
外来生物「コウライオヤニラミ」について(宮崎県ホームページ)<外部リンク>
5 ほかの外来生物に関する情報
特定外来生物一覧(環境省ホームページ)<外部リンク>