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群馬県立文書館では、1年につき約1万点の古文書を数回に分けて新たに公開しています。このほど、新たな古文書・絵図を閲覧いただく準備ができましたので、ご案内します。今回閲覧可能となる文書は次のとおりで、これで今年度新たに公開された古文書は10833点となります。
明治・大正期に群馬県で教員を務めていた岡田啓蔵氏の職務に関する文書を中心に構成されています。氏が勤務していた群馬県師範学校・前橋高等女学校、小学校教員検定委員会臨時委員の任免状・給与辞令を中心として、他に修学旅行の出張命令等、当時の教育についての資料からなります。また、図画担当であった氏の描いた師範学校全図(曲輪町校舎時代・右上図)や学校風景(右下図)等も含まれています
桐生市本町の吉田允俊家に伝存した文書です。吉田家は元町四丁目で鉄物店を営み、明治期には町村会議員等も務めていました。文書群は約300点の近世文書と約2100点の近代文書で構成されています。近世文書には質屋関係の文書や家族の祝い事関連のものが多く含まれ、織屋関係の文書もあります。近代文書は明治期の書簡が半数以上を占めており、主に家族・親族間のやりとりとなっています。吉田家は旧伊勢崎藩士・士族、群馬県会議員(初代県会議長)・実業家として著名な宮崎有敬の親戚筋に当たり、同人の晩年、入院・臨終の際のやりとりが詳細に記されていて注目されます。この文書群は桐生市立図書館所蔵文書を撮影したものとなりますが、当館では同家に伝来した文書として、「東京都千代田区吉田允俊家文書(橘守部関係資料)」「吉田允俊家文書」を所蔵しており、以前から公開しております。
※複製本による公開です(原本ではありません)
群馬県立文書館(もんじょかん) 2階 閲覧室 (前橋市文京町3丁目27-26)
開館時間:9時00分~17時00分 休館日:月曜日、月末日、国民の祝日
撮影は無料(スマートフォンやカメラをお持ちください。)
複写は1枚につき、白黒は10円、カラーは50円
『ぐんまの古文書 続編』(1,009円)等も販売
群馬県立文書館では、現在、約28万点の古文書(原本)、約5万3千点のマイクロフィルム収集古文書、約7万点の群馬県史収集複製資料(ともに閲覧は複製本)等を公開し、県民の皆様をはじめ、広く一般の方々、研究者の方々などにご利用いただいており、歴史の確かな証拠である貴重な古文書や絵図の原本を直接手に取ってご覧いただくことができます。詳しいご利用方法、収蔵資料の目録、最新情報等は、当館ホームページでご確認ください。