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群馬県立文書館では、1年につき約1万点の古文書を数回に分けて新たに公開しています。このほど、新たな古文書・絵図を閲覧いただく準備ができましたので、御案内します。今回閲覧可能となる文書は次のとおりです。
(1)前橋市住吉町 藤井新兵衛家文書(4,159点)
前橋市の藤井家に伝来した文書で、今回が第2次公開となります。今回公開分のほとんどが明治20年以降の近現代文書で、手紙(書簡・はがき)と領収証が多くなっています。藤井新兵衛氏が市の行政を統括した市参事会の会員として、明治25年の市制施行当初から市政に参画していたことがうかがえます(右上図、議案を付した市会開会の通知)。この公開で藤井家文書のうち、5,046点が閲覧可能となっています。
(2)前橋市文京町 笠原嘉夫家文書(80点)
明治~昭和期に全国各地で農事試験場技師(農林技師・農事講習所技師)として務めていた笠原熊三郎氏の蔵書と任免状を中心とする文書群です。業務や養蚕に関する文書や写真、漢文・漢詩についての書籍等から構成されています。
(3)明治期『郷土誌』(佐波郡采女村郷土誌1点)
明治42年に知事より発せられた群馬県訓令に基づいて各市町村が編纂した、いわゆる「郷土誌」です。内容は自然、戸口から郷土の沿革、風俗習慣、経済にまで及び、郷土の歴史を知る上で大いに役立つ史料です。当館では各所に残された郷土誌をマイクロ写真等により収集しています。今回公開となるのは佐波郡采女村(現伊勢崎市)のもので、これで当館が公開している郷土誌は226点となります。
※複製本による公開です(原本ではありません)
群馬県立文書館(もんじょかん) 2階 閲覧室 (前橋市文京町3丁目27-26)
開館時間:9時00分~17時00分 休館日:月曜日、月末日、国民の祝日
撮影は無料(スマートフォンやカメラをお持ちください。)
複写は1枚につき、白黒は10円、カラーは50円
『ぐんまの古文書 続編』(1,009円)等も販売
群馬県立文書館では、現在、約29万点の古文書(原本)、約5万5千点のマイクロフィルム収集古文書、約7万点の群馬県史収集複製資料(ともに閲覧は複製本)等を公開し、県民の皆様をはじめ、広く一般の方々、研究者の方々などに御利用いただいており、歴史の確かな証拠である貴重な古文書や絵図の原本を直接手に取って御覧いただくことができます。詳しいご利用方法、収蔵資料の目録、最新情報等は、当館ホームページで御確認ください。