- 現在、モモやナシ、リンゴ等に被害を与える果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)について、フェロモントラップへの誘殺数(注1)が県内で急増しています。
- 今後、高温傾向が予報されており、果樹カメムシ類の発生量が増加し、果樹類への被害が発生するおそれがあります。
- 生産者の皆様におかれましては、十分にご注意ください。
(注1)フェロモントラップへの誘殺数
発生状況を調査するために設置したわな(トラップ)により、実際に捕まえた虫の数を指します。この数値は、害虫の発生量を把握するための目安として活用します。
今回は、チャバネアオカメムシの集合フェロモンを用いて、誘引し捕獲するフェロモントラップを用いました。
1 発表の内容
- 作物名:果樹(モモ、スモモ、ブドウ、ナシ、リンゴ、キウイフルーツ)
- 病害虫名:果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)
- 対象地域:県内全域
- 発生量:多い
2 県内の状況
チャバネアオカメムシについて、県内で以下の状況が確認されています。
- フェロモントラップへの誘殺数(以下「誘殺数」)は、7月に入ってから、県内9地点中5地点で急増しています。
- 平年値と比較可能な6地点における7月11~15日の誘殺数は、4地点で平年に比べて約3~10倍の誘殺数になっており、発生が多かった令和6年と比べ、増加のタイミングは10日間程度遅れていますが、同様の増加傾向が見られます。
- 沼田市に設置した予察灯への誘殺数(注2)は、7月に入ってから急増し、7月11~15日の誘殺数は、平年に比べて約4倍になっています。
- 関東甲信地方の今後の1か月の気象予報(7月23日気象庁発表)では、気温が高い確率は60%と予報されており、発生量の増加を助長しやすい条件となる見込みです。
(注2)予察灯への誘殺数
虫が光に集まる習性を利用して、夜間にライトを点灯し集まる虫を捕獲する装置(予察灯)で、実際に捕まえた虫の数を指します。フェロモントラップへの誘殺数と同様に、この数値は、害虫の発生量の目安として活用します。
3 果樹カメムシ類とは
- 果樹カメムシ類とは、果樹の果実に細長い口(口針・こうしん)を刺して汁を吸う害虫です。吸汁により果実の変形や落果、果実表面の斑点や小さな窪み、果肉の褐変やコルク状への変化など、収量や品質を低下させます。
- 果樹カメムシ類の果樹園付近への飛来量は、越冬量、気象条件などに大きく影響されるため、園内の巡回やトラップ調査による早期発見と適切な防除が重要です。
- チャバネアオカメムシは、本県の果樹カメムシ類の主な種です。
4 防除対策
- 園内の巡回をこまめに行い、早期発見に努めるとともに、飛来が確認された場合は速やかに薬剤防除を実施する。
- 多目的防災網は速やかに展張する。
- 袋掛け栽培は、被害防止対策として有効だが、果実が肥大し袋に密着すると袋の上から吸汁加害される場合があるので注意する。
5 その他
- 令和8年の「果樹カメムシ類の注意報」は、国内で最初に注意報が発表された3月25日以降(佐賀県)、7月24日までの間に、関東以西の28府県で30報が発表されています。関東では、5月14日に栃木県、5月27日に千葉県が発表しています。
- 令和8年の「果樹カメムシ類に関する情報」は、本年、18府県で20報が発表されています。関東では、5月20日に茨城県が発表しています。
- 県では、3月3日に、「令和8年の果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)越冬量調査結果」を公表、5月28日に注意報を発表し、農家や農業関係者に、注意を呼び掛けています。
報道提供資料 (PDF:399KB)