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アユ凍結細胞から個体を復元する技術の開発に成功(水産試験場)

更新日:2025年7月31日 印刷ページ表示

 水産試験場は、国立大学法人東京海洋大学水圏生物生産工学研究所と共同で、凍結したアユの生殖幹細胞から個体を復元する技術の開発に成功しました。

 本研究成果は、2025年7月17日(英国時間)にElsevierが出版する水産学専門誌であるAquacultureのオンライン版で公開されました。

​1.研究の背景

 アユは過去100年以上にわたり各地の河川への放流が行われてきました。しかし近年、天然アユと湖産アユが交雑することによる遺伝子攪乱が生じていることから、アユにおける遺伝子を守ること(バックアップ体制)が喫緊の課題となっています。

2.研究内容と成果​

 本研究では、アユの遺伝子バックアップ体制の樹立を目指して「(1):生殖腺の凍結保存技術の開発」、「(2):解凍した生殖細胞の不妊化したアユ宿主への移植技術の開発」に取り組み、凍結細胞由来の精子、卵を得ることに成功し、これにより、世界で初めて凍結細胞からアユ個体を復元することに成功しました。

 本技術により、「冷水病に強い」、「早く大きく育つ」などの優れた遺伝的形質を保存・活用することも可能となるため、アユ育種の有用な手段となります。

 なお、本研究の詳細については、別添の資料を参照して下さい。

報道提供資料 (PDF:199KB)

別添資料 (PDF:923KB)