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「しがら柵」は、地面に打ち込んだ木杭に縦割りにした竹を編み込む手作り柵です。主に、法面や傾斜地からの土砂の流出防止を目的として設置されていました。木や竹という天然素材を用いた柵は、土を留め、植物が繁茂し、土砂の流出が抑えられる頃には役目を終えて土に還るため、自然にやさしい「循環型工法」のひとつとされています。
かつて、多くの設置事例がありましたが、現在では擁壁等を用いた土留めが多用されていて、造園や緑化等において施工されるにとどまっているようです。
近年、この柵の設置が荒廃した森林の治山活動として注目されています。また、竹材の利用は、里山への侵入竹林の解消にもつながる取組として期待されています。
今回、森林コース1年生15名が、農林大学校トラクター練習コースの法面への「しがら柵」の施工を通じて、伝統工法の技術とその機能や有用性を学びました。
施工前の法面
施工前の打合せ
竹材の調整
竹材の杭への編み込み
完成した「しがら柵」
施工した森林コース1年生の15名