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日本語指導等の外国人児童生徒等教育においても、ICTを活用することは効果的です。翻訳アプリやプレゼンテーションアプリ等を児童生徒が主体的に活用するだけでなく、他校とオンラインでつながることで、同じ母語や母文化を背景にもつ児童生徒同士が学び合ったり、遠隔による日本語指導を行ったりと、多様なICT活用が期待されています。
ここでは、ICT活用を考える先生方の参考となるよう、県内の事例を紹介しています。
なお、紹介している事例は、外国人の子供等の就学に関する検討会WG(1)に参加した伊勢崎市、太田市、大泉町より提供いただきました。
外国語を母語・継承語とする学校内外の生徒同士がオンラインでつながり、共通の課題を解決する学習です。
日本語を学ぶことだけでなく、日本語で課題解決するための「学び方」も身に付けることにつながり、自信を持って学びに向かうことができました。また、仲間と認め合いながら学ぶことで、「伝わった」「認められた」等、自信に結び付きました。
くわしくは実践事例1-1 (PDF:175KB)をご覧ください。
他校にいる同じ母語を話す児童とオンラインでつながり、母語を交えながら、一緒に課題に取り組む学習です。
他校の児童との交流の中で、互いにできたことを称賛し合うことで、「もっと話したい。」「もっと頑張りたい。」という意欲が高まりました。また、オンライン会議アプリによって互いの姿が見えるため、母語や日本語に加え、表情や身振りなど、様々な表現を用いて意見や考えを伝える姿が引き出されました。
くわしくは実践事例1-2 (PDF:126KB)をご覧ください。
通常は、日本の文化を調べて発表する単元を、母国の文化に置き換え、インターネットや翻訳アプリを活用しながら学習しました。
翻訳アプリを用いることで、自力では難しく、ベトナム語でしか理解できなかった表現を日本語にすることができました。
くわしくは実践事例2-1 (PDF:122KB)をご覧ください。
経験したことを日本語で表現するときに、母語を手掛かりとできるよう、多言語翻訳アプリ等を用いて自分の力で調べて作文にする学習をしました。
多言語翻訳アプリには、「母語→日本語→母語」というように、最終的に自身の母語に再翻訳されるため、自分の考えたことと日本語の表現が合っているかどうかがわかり、自信につながりました。
くわしくは実践事例2-2 (PDF:258KB)をご覧ください。
平安時代の特徴について資料動画を視聴し理解を深める学習をしました。
授業の後半に、進路学習として高等学校のWebサイトを母語に翻訳して、進路選択に必要な情報を得るための方法を学びました。
映像資料を見たことで、歴史的な出来事を実際の場面のように想像することができました。
母語に翻訳することで、必要な情報を得ることができ、進学に対する思いを高められました。
くわしくは実践事例2-3 (PDF:393KB)をご覧ください。
翻訳アプリを使用し、母語で言葉の意味を把握しながら学習課題に取り組みました。
発表練習を録画し、改善点について考えました。
翻訳アプリの使用により、母語で課題を捉えて考えられたため、主体的な学びにつながりました。
録画した発表動画をもとに、発表資料や手順、話し方に対する改善意欲が高められました。
くわしくは実践事例2-4 (PDF:445KB)をご覧ください。