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処理業者の行政処分と罰則

更新日:2022年11月2日 印刷ページ表示

 廃棄物処理法では、都道府県知事等は、許可を受けた産業廃棄物処理業者が廃棄物処理法又は同法に基づく処分に違反した場合は、その許可を取り消し、又は一定の期間を定めてその事業活動の全部又は一部の停止を命ずるなどの行政処分を行うことができるとしています。
 また、平成15年廃棄物処理法改正では、「欠格要件に該当した場合や廃棄物処理法に違反し、特に情状が重い場合は、その許可を取り消さなければならない。」とされました。
 なお、行政処分とは別に、都道府県知事等の裁量で、軽微な廃棄物処理法違反業者に対し行政指導を行いますが、行政指導に従わない場合や同様な違反行為を繰り返す産業廃棄物処理業者は、行政処分の対象となります。

1 許可の取消し及び事業の停止

 産業廃棄物処理業は、事業の用に供する施設や申請者の能力が事業を的確かつ継続的に行えること等一定の基準を定めて許可をしており、このことで産業廃棄物の適正な処理を確保しています。そのため廃棄物処理法では、許可業者が廃棄物処理法で定めた基準に適合しなくなった場合には、都道府県知事等に許可の取消し又は事業の停止を命ずることができる権限を与えています。
 さらに許可を取り消す場合として定める要件に許可業者が該当した場合には、都道府県知事等は、その許可を取り消さなければならないとしています。

  1. 許可を取り消さなければならない場合(廃棄物処理法第14条の3の2第1項、廃棄物処理法第14条の6)
    ア 欠格要件に該当するに至った場合。
    イ 違反行為をしたとき、又は他人に対して違反行為をすることを要求し、依頼し、若しくは唆(そそのか)し、若しくは他人が違反行為をすることを助けたときに該当し、情状が特に重い場合。
    ウ 事業の停止命令に違反した場合。
    エ 不正の手段により産業廃棄物収集運搬業、処分業の許可(更新許可及び変更許可を含む)を受けた場合。
  2. 許可を取り消すことができる場合(廃棄物処理法第14条の3の2第2項、廃棄物処理法第14条の6)
    ア その者の事業の用に供する施設又はその者の能力が、その事業を的確かつ継続して行うに足りるものとして定められた基準に適合しなくなった場合。
    イ 許可に付した生活環境保全上必要な条件に違反した場合。
  3. 事業の全部又は一部の停止を命ずることができる場合(廃棄物処理法第14条の3、廃棄物処理法第14条の6)
    ア 違反行為をしたとき、又は他人に対して違反行為をすることを要求し、依頼し、若しくは唆し、若しくは他人が違反行為をすることを助けた場合。
    ​イ 許可に付した生活環境保全上必要な条件に違反した場合。

2 措置命令(廃棄物処理法第19条の5)

 産業廃棄物の処理基準に適合しない産業廃棄物の処分(不法投棄等)が行われた場合、都道府県知事等は、生活環境の保全上支障が生じ、又は支障が生じるおそれがあると認めるときは、次の者に対して期限を定め、その支障の除去等の措置を講ずるよう命ずることができるとしています。
 さらに、上記の措置命令の対象者に資力等がなく支障の除去が困難であり、排出事業者が適正な処理料金を負担していないとき、及び不適正処分が行われることを知っていた又は知ることができたときは、委託契約や管理票の取扱いが適正な排出事業者であっても措置命令の対象となります(廃棄物処理法第19条の6)。
 なお、当事者が命令に従わず、その履行を促してもそれに応じない場合には、罰則が適用されます。(廃棄物処理法第25条第1項第5号:5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金)

措置命令の対象者

  1. その処分(不法投棄等)を行った者
  2. 不適正な委託により当該処分が行われたとき、その委託をした者
  3. 当該処分の行程で産業廃棄物管理票に関する義務に違反した者
    ア 管理票を交付しない者
    イ 規定された記載事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票を交付した者
    ウ 管理票の写しを送付せず、又は規定された記載事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票の写しを送付した者
    エ 管理票を回付しなかった者
    オ 管理票又は管理票の写しを保存しなかった者
    カ 管理票の確認事務に違反し、適切な措置を講じなかった者
    キ 情報処理センターに登録する場合において、報告せず若しくは虚偽の報告をした者又は虚偽の登録をした者並びに確認義務に違反し、適切な措置を講じなかった者
  4. 当該処分に関与した者(規定に違反する行為をすることを要求し、依頼し、若しくは唆し、又はこれらの者が不適正処分等をすることを助けた者)

3 罰則

 廃棄物処理法第25条から第34条には、各条項に違反した場合の罰則が定められています。
 罰則は、行為者に適用されるほか、不法投棄や野外焼却については一度実行されると生活環境の保全上支障が生ずることや原状回復が困難なことから、これらを行う目的で廃棄物を収集・運搬した者や未遂の者に対しても罰則が適用されます。
 また、法人の代表者又は法人(個人経営にあっては事業主)の代理人、使用人その他従業員が、その法人(個人経営にあっては事業主)の業務に関し違反行為をした場合は、行為者を罰するほか、その法人(個人経営にあっては事業主)にも罰則(一部の軽微な罰則を除く)を科することとしています(両罰規定)。特に、不法投棄、不法焼却、無許可営業等については、悪質性を有しており、得られる不法利益が莫大であることから、法人に対して3億円以下の罰金が科されます。

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