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アスベスト廃棄物の適正処理について

更新日:2022年11月2日 印刷ページ表示

1 収集運搬

 「廃石綿等」「石綿含有産業廃棄物」ともに廃棄物処理法に定める(特別管理)産業廃棄物収集運搬基準に従い、適正に行ってください。

(1)廃石綿等収集運搬業者の注意点
 特別管理産業廃棄物排出事業者は、処理を委託しようとする者(収集運搬業者)に対し、あらかじめ「委託する特別管理産業廃棄物の種類(廃石綿等)」「数量」「性状及び荷姿」「取り扱う際に注意すべき事項」を文書で通知しなければなりません(廃棄物処理法施行令第6条の6)。収集運搬業者は、運搬の際はこの文書を携帯する必要があります。(廃石綿等が収納されている袋又は容器に当該事項が表示されている場合は携帯する必要はありません。)

(2)石綿含有産業廃棄物収集運搬業者の注意点
 ア 石綿含有産業廃棄物を収集運搬できる者について
 群馬県においては、平成19年5月1日以降に収集運搬業の許可申請(更新及び変更許可を含む。)をし、許可を受けた収集運搬業者は、許可証に「石綿含有産業廃棄物を含む」旨の表示がない場合には、石綿含有産業廃棄物を収集又は運搬することができませんのでご注意ください。

 イ 委託契約書と産業廃棄物管理票(マニフェスト)
 排出事業者との運搬委託(受託)契約書には、委託者の有する委託した産業廃棄物の適正な処理のために必要な事項に関する情報として、「石綿含有産業廃棄物が含まれる旨」を記載しなければなりません(規則第8条の4の2)。また、産業廃棄物を委託業者に引き渡す際に交付する産業廃棄物管理票(マニフェスト)は、石綿含有産業廃棄物については他の廃棄物とは別にそれぞれ廃棄物の種類ごとに作成し、交付する必要があります(規則第8条の21)。

 ウ 破砕・切断の原則禁止
 アスベストの飛散を防止するため、石綿含有産業廃棄物の破砕・切断を行うことは原則として禁止されています。運搬車両に積み込むためにやむを得ず切断等を行う必要がある場合は、散水等により十分湿潤化した上で、必要最小限度で行うようにしましょう。
 エ 収集運搬業者の帳簿記載事項
 石綿含有産業廃棄物を収集運搬した場合は、廃棄物処理法第14条第15項に規定する処理業者の帳簿には、石綿含有産業廃棄物に係るものを明らかにしなければなりません。石綿含有産業廃棄物については他の廃棄物とは区分して、帳簿の記載事項ごと及び廃棄物の種類ごとに記載する必要があります(廃棄物処理法施行規則第10条の8)。

2 中間処理

 廃石綿等、石綿含有産業廃棄物ともに、廃棄物処理法によりその中間処理及び最終処分の方法がそれぞれ定められています。運搬先の中間処理施設又は最終処分場が当該産業廃棄物を中間処理又は埋立て処分できる許可を持つ施設かどうか排出事業者とともに確認することが重要です。
(1)廃石綿等の中間処理
 廃棄物処理法は、「廃石綿等の処分又は再生は、当該廃石綿等による人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれをなくする方法として環境大臣が定める方法により行うこと」(廃棄物処理法施行令第6条の5第1項第2号ト)と定めています。環境大臣が定める廃石綿等の処分又は再生の方法(平成4年厚生省告示第194号)として次の二つが定められています。
 ア 廃棄物処理法施行令第7条第11号の2に掲げる溶融施設において石綿が検出されないよう溶融する方法
 イ 廃棄物処理法第15条の4の4第1項の認定に係る無害化処理の方法

 このように、廃石綿等は、廃石綿等を処理することができる施設として都道県知事等から設置許可を受けた溶融施設又は石綿を含む廃棄物を無害化処理(人の健康や生活環境に係る被害が生ずるおそれがない性状にする処理)できるものとして環境大臣の認定を受け設置された施設でのみ中間処理が認められています。

(2)石綿含有産業廃棄物の中間処理
 廃棄物処理法は、石綿含有産業廃棄物の処分又は再生を行う場合は、「石綿含有産業廃棄物による人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれをなくする方法として環境大臣が定める方法により行うこと」(廃棄物処理法施行令第6条第1項第2号ニ)と定めています。環境大臣が定める石綿含有産業廃棄物の処分又は再生の方法(平成18年環境省告示第102号)として次の四つが定められています。
 ア 廃棄物処理法施行令第7条第11号の2に掲げる溶融施設において石綿が検出されないよう溶融する方法
 イ 廃棄物処理法第15条の4の4第1項の認定に係る無害化処理の方法
 ウ 一般廃棄物処理施設において石綿含有産業廃棄物等の溶融施設に係る構造基準に適合するものであって当該溶融施設に係る処理基準に従い溶融する方法(市町村がその事務として産業廃棄物を処理する場合)
 エ 石綿含有産業廃棄物をア〜ウの施設に投入するために必要な破砕又は切断を当該施設において行う方法

 このように、石綿含有産業廃棄物は、石綿含有産業廃棄物の溶融施設として都道県知事等から設置許可を受けた施設及び石綿を含む廃棄物を無害化処理(人の健康や生活環境に係る被害が生ずるおそれがない性状にする処理)できるものとして環境大臣の認定を受け設置された施設などでのみ中間処理(溶融・無害化・破砕や切断)が認められています。
 なお、破砕・切断については、溶融施設等に投入するために必要な破砕・切断を当該施設で行う場合のみ処分又は再生の方法として定められましたが、例外として、排出場所において、散水等により石綿含有産業廃棄物を湿潤化したうえで、収集・運搬のために必要な最小限度の破砕又は切断を行うことが認められています。(令第6条第1項第2号ニ (2)、平成18年環境省告示102号第2条第2項)

3 最終処分

(1)廃石綿等の最終処分
 廃石綿等の最終処分は埋立て処分により行うこととし、埋立て処分は廃棄物処理法第15条第1項に基づき都道府県知事等の許可を受けた管理型又は遮断型最終処分場で行わなければなりません。また、埋立て処分を委託する最終処分業者の事業範囲に「廃石綿等」が含まれている必要があります。
 なお、廃石綿等の埋立てを行う場合は、当該廃石綿等が大気中に飛散しないよう、耐水性の材料で二重に梱包する又は固形化する措置を講じたうえで、最終処分場の一定の場所において、かつ、当該廃石綿等が分散しないように埋め立てることが定められています。

(2)石綿含有産業廃棄物の最終処分
 石綿含有産業廃棄物の最終処分は埋立て処分により行うこととし、埋立て処分は廃棄物処理法第15条第1項に基づき都道府県知事等の許可を受けた安定型又は管理型最終処分場で行わなければなりません。
 ア 石綿含有産業廃棄物を最終処分できる者について
 群馬県においては、平成19年5月1日以降に処分業の許可申請(更新及び変更許可を含む。)をし、許可を受けた最終処分業者は、許可証に「石綿含有産業廃棄物を含む」旨の表示がない場合には、石綿含有産業廃棄物の埋立てをすることができませんのでご注意ください。

 イ 最終処分する際の注意点

  • 埋立て時
    石綿含有産業廃棄物を埋め立てる場合は、最終処分場のうち一定の場所において、かつ、当該石綿含有産業廃棄物が分散しないよう行わなければなりません。また、石綿含有産業廃棄物が埋立地の外に飛散・流出しないよう、その表面を土砂で覆うなどの措置を講じなければなりません(廃棄物処理法施行令第6条第1項第3号ヨ)。
  • 処分業者の帳簿記載事項
    ​石綿含有産業廃棄物を処分した場合は、廃棄物処理法第14条第15項に規定する処分業者の帳簿には、石綿含有産業廃棄物に係るものを明らかにしなければなりません。石綿含有産業廃棄物については他の廃棄物とは区分して、帳簿の記載事項ごと及び廃棄物の種類ごとに記載する必要があります(廃棄物処理法施行規則第10条の8)。
  • 維持管理
    埋め立てられた産業廃棄物の種類の記録には、石綿含有産業廃棄物が含まれる旨とその数量を記載するとともに、石綿含有産業廃棄物を埋め立てた位置が分かる図面を作成し、廃止までの間保存しなければなりません(一般廃棄物の最終処分処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準第2条第2項第2号、3号)
  • 埋立て終了の届出及び廃止の確認申請
    廃棄物処理法施行規則第12条の11に規定する埋立て処分終了の届出は、石綿含有産業廃棄物が含まれる旨とその数量を記載し、石綿含有産業廃棄物が埋め立てられている位置を示す図面を添付しなければなりません。
    また、廃棄物処理法施行規則第12条の11の2に規定する廃止の確認申請にあたっても、同様に石綿含有産業廃棄物が含まれる旨とその数量を記載し、石綿含有産業廃棄物が埋め立てられている位置を示す図面を添付しなければなりません。

廃石綿等及び石綿含有産業廃棄物の具体的な取扱いについてはこちらをご覧ください。

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